JP2002146623A - 油剤付与ガイド - Google Patents

油剤付与ガイド

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JP2002146623A
JP2002146623A JP2000338751A JP2000338751A JP2002146623A JP 2002146623 A JP2002146623 A JP 2002146623A JP 2000338751 A JP2000338751 A JP 2000338751A JP 2000338751 A JP2000338751 A JP 2000338751A JP 2002146623 A JP2002146623 A JP 2002146623A
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oil
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Taku Nakajima
卓 中島
Tadashi Jinno
正 神野
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油剤の安定吐出を妨げる油剤中気泡を好適に
除去でき、走行糸条に均一な油剤の付与を行うことがで
きる油剤付与装置を提供する。 【解決手段】 走行する糸条(Y)と接触して油剤を糸条
に付与するための油剤付与ガイド(G)であって、該油剤
付与ガイド(G)は、走行糸条(Y)が接触することによって
油剤が付与される接糸面(1)、走行糸条(Y)に対して横断
する形で該接糸面(1)に設けられた油剤溜め溝(2)、該接
糸面(1)へ油剤を流下供給するために形成され、かつ該
接糸面(1)に対して135°〜180°の交差角度を形
成して交差する油剤供給面(3)、そして該油剤供給面(3)
上へ油剤を計量供給するために、該油剤供給面(3)上へ
開口する吐出孔(4)を含んで構成されることを特徴とす
る油剤付与ガイド(G)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成繊維糸条の製
造工程において、連続して走行する糸条に油剤を均一に
付与するための油剤付与ガイドに関する。
【0002】
【従来の技術】ナイロン、ポリエステル等の熱可塑性合
成繊維を製造するのに際して、走行する糸条に油剤を付
与することが、一般に行われている。この油剤付与は、
糸条の集束性、平滑性、制電性等を向上させ、紡糸・延
伸時の製造を安定に行ったり、更には、製織、製編、染
色等の加工を行う上での製品品位の向上やトラブルの発
生を未然に防ぐ上で極めて重要である。
【0003】一般に、前述の目的を達成するために、糸
条との走行摩擦抵抗が少なくするような特殊形状を有す
る各種の油剤付与ガイドに一定量の油剤を供給して、走
行糸条に油剤を付与する油剤付与ガイドが盛んに使用さ
れている。
【0004】このような油剤付与ガイドとして、例えば
実公平7−7330号公報において、糸条の走行方向に
沿って凸状にV字形の糸条集束溝を設け、該糸条集束溝
の底部に油剤供給孔を設けた油剤付与ガイドが提案され
ている。
【0005】しかしながら、このような油剤付与ガイド
を使用して走行糸条に油剤を付与しようとすると、糸条
の走行速度が高速である場合や糸条を構成する単繊維
(フィラメント)の数が多い場合に、走行糸条に随伴す
る気流の影響によって、糸条に油剤の付着斑が生じると
いう問題が生じる。
【0006】特に、糸条の走行速度が2500m/分以
上の場合や糸条のフィラメント数が45本以上となる
と、糸条に随伴する気流の影響が無視できなくなる。も
し、このような随伴気流が増加した状態で糸条への油剤
付与を続けると、油剤付与ガイド表面に供給された油剤
がこの気流によって吹き飛ばされたり、ガイド上での油
剤の流れを偏流させたりするため、糸条に均一に油剤を
付着させることが困難となる。
【0007】このような走行糸条に随伴する気流によっ
て生じる問題を解決するために、特開平6−11680
6号公報において、油剤付与ガイドへの糸条の入り側部
に遮蔽版を設けて、随伴気流を遮断しようとする試みが
なされている。
【0008】しかしながら、糸条の走行速度が高速化し
てくると、このような遮蔽版によっても随伴気流を遮断
することは極めて困難となってくる。したがって、高速
で走行する糸条に随伴する気流の影響を低減して、油剤
の付着斑が生じないように糸条に油剤を付与する技術が
切望されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、以上にのべた問題に鑑み、合成繊維糸条の
油剤付与過程において、特に、2500m/分以上の高
速で走行する糸条やフィラメント数が45本以上の糸条
に対して、安定かつ均一に油剤を付着させることができ
る油剤付与ガイドを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】ここに、請求項1に係わ
る本発明によれば、「走行する糸条と接触して油剤を糸
条に付与するための油剤付与ガイドであって、該油剤付
与ガイドは、走行糸条が接触することによって油剤が付
与される接糸面、走行糸条に対して横断する形で該接糸
面に設けられた油剤溜め溝、該接糸面へ油剤を流下供給
するために形成され、かつ該接糸面に対して135°〜
180°の交差角度を形成して交差する油剤供給面、そ
して該油剤供給面上へ油剤を計量供給するために、該油
剤供給面上へ開口する吐出孔を含んで構成されることを
特徴とする油剤付与ガイド。」が提供される。
【0011】また、請求項2に係わる本発明として、
「前記接糸面に走行糸条が初めて接触する接触点から前
記吐出孔までの距離をL1、該接触から前記油剤溜め溝
までの距離をL2、そして接糸面の幅をWとしたとき、
これらのL1、L2、及びWが互いに下記の(1)及び
(2)式で定義される関係を同時に満足することを特徴
とする請求項1記載の油剤付与ガイド。 0<L1≦2W …… (1) 0<L2≦2W …… (2)」が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の油剤付与ガイドを模式的に
例示した図面であって、図1(a)は側断面図、そし
て、図1(b)は正面図である。なお、該図において、
参照符号Yは走行糸条、そして、参照符号Gは油剤付与
ガイドをそれぞれ示したものである。なお、糸条Yは、
矢印で示した方向へ高速で走行し、これに伴って、その
周りに気流を随伴しながら走行している。
【0014】ここで、前記油剤付与ガイドGには、図示
したように、接糸面1、油剤溜め溝2及び2’、油剤供
給面3、吐出孔4、そして油剤回収面5を含んで構成さ
れる。ここで、図1の例では、油剤溜め溝を2個設けた
実施態様を記載しているが、製糸条件によって、1個、
あるいは2個以上設けることが有効な場合もある。な
お、参照符号Pは、走行糸条Yが接糸面1に初めて接触
する接触点を示している。
【0015】以上のように構成される油剤付与ガイドG
において、接糸面1、油剤供給面3、そして油剤回収面
6は、図1(a)の側断面図においてハッチング表示し
てあるように、糸条Yの走行方向に沿って形成された凸
状溝(図1(a)では台形状溝となっている。)の底面を
それぞれ形成している。なお、糸条Yは、走行糸条Yに
対して横断する形で設けられた油剤溜め溝2及び2’を
有する前記接糸面1に接触しながら走行する。
【0016】また、該ガイド本体Gには、図示しない計
量ポンプから一定量計量されて連続的に供給されてくる
油剤を吐出するための吐出孔4が穿設されており、油剤
供給面3の表面に開口している。したがって、吐出孔4
から吐出された油剤は、油剤供給面3を流下して接糸面
1に油膜を形成しながら、一旦、前記油剤溜め溝2及び
2’に滞留する。そして、その後、糸条Yに付着して持
ち去られた分以外の残余の油剤は、油剤回収面5を伝わ
って更に流下して、図示しない油剤回収パンに回収され
る。
【0017】なお、前記の油剤供給面3は、前記接糸面
1へ油剤を流下供給するために形成され、かつ該接糸面
1に対して135°〜180°の交差角度を形成して交
差していることが肝要である。本発明において、このよ
うな交差角度が必要なのは、油剤供給面3に開口する吐
出孔4から供給する油剤をできるだけ迅速に接糸面1へ
と供給するためである。もし、前記の交差角度が135
°未満では、油剤供給面3から供給される油剤の流下速
度が遅くなって随伴気流の影響を受けやすくなり、油剤
供給面3上を流れる油剤が偏流や変動を起こしやすくな
って好ましくない。
【0018】更にここで、重要なことは、接糸面1に形
成された油剤溜め溝2及び2’である。この油剤溜め溝
2及び2’が存在するために、接糸面1を流下する油剤
は、ここで一旦滞留することができる。しかも、糸条Y
の走行方向に対してほぼ直角に溝2及び2’が接糸面に
切られているため、糸条Yの随伴気流の影響を受け難
い。
【0019】これに対して、例えば、このような油剤溜
め溝2及び2’が油剤供給面3にも形成されていたとし
たら、糸条Yに随伴する気流が油剤供給面3とぶつかっ
て乱れた気流となるばかりでなく、その風圧も激しく変
動して、油剤溜め溝内に滞留した油剤を瞬時に下流側へ
流れ落とすといった現象を起こす。また、流下する油剤
の流れを大きく変流させる原因ともなる。
【0020】もし、このような現象が生じると、接糸面
1への油剤の供給変動が生じて、糸条に均一に油剤を付
着させるといった目的を達成することが困難となる。し
たがって、油剤供給面3の、特に走行糸条Yの随伴気流
による影響を受ける部分には、接糸面1に設けられる油
剤溜め溝2及び2’のような油剤溜めを設けることは好
ましくない。
【0021】また、以上に述べたことから明らかなよう
に、油剤供給面3に設けられる吐出孔4の開口位置も、
前述の随伴気流による影響を少なくする上で重要な要因
である。したがって、前記の接触点Pから吐出孔4まで
の距離L1が重要であって、このL1としては、本発明
者らの実験によると、0<L1≦2Wという関係式を満
足させる必要があることがわかった。なお、ここで、W
は、接糸面1の幅(図1(b)参照)をさすものとする。
つまり、L1は、接触点Pに近いほど良いが、この距離
が2Wより長くなると、油剤が流れる距離が長くなっ
て、糸条Yに随伴する気流の影響を受けやすくなり、油
剤供給面3上で油剤が偏流や変動を起こしたりして、油
剤の流れが不安定になるからである。
【0022】さらに、本発明においては、前記接触点P
から油剤溜め溝2までの距離L2も重要である。何故な
らば、もし、これらの距離が2Wより長くなると、油剤
が接糸面1上を油剤溜め溝2まで流下する距離が増し、
それだけ走行糸条Yに随伴する気流の影響を受けやす
く、油剤の偏流や変動が起こって、油剤溜め溝2及び
2’へ油剤が常に安定して供給されず、この故に油剤溜
め溝2及び2’上に油膜が安定に形成されないからであ
る。
【0023】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
高速で走行する糸条に随伴する気流の影響を低減して、
油剤の付着斑が生じないように糸条に油剤を付与するこ
とができる油剤付与ガイドを提供できるという極めて顕
著な効果を奏する。
【0024】特に、合成繊維糸条の油剤付与過程におい
て、2500m/分以上の高速で走行する糸条やフィラ
メント数が45本以上の糸条に油剤を付与する工程で、
走行する糸条に随伴する気流の影響が極めて大きい場合
においても、安定かつ均一に油剤を糸条に付着させるこ
とができる油剤付与ガイドを提供できるという顕著な効
果をそうする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油剤付与ガイドを模式的に例示した、
(a)側面図、及び(b)正面図である。
【符号の説明】
1 接糸面 2 油剤溜め溝 3 油剤供給面 4 吐出孔 5 油剤回収面 G 油剤付与ガイド本体 L1 接触点と吐出孔間の距離 L2 接触点と油剤溜め溝間の距離 P 接触点 Y 走行糸条

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する糸条と接触して油剤を糸条に付
    与するための油剤付与ガイドであって、該油剤付与ガイ
    ドは、走行糸条が接触することによって油剤が付与され
    る接糸面、走行糸条に対して横断する形で該接糸面に設
    けられた油剤溜め溝、該接糸面へ油剤を流下供給するた
    めに形成され、かつ該接糸面に対して135°〜180
    °の交差角度を形成して交差する油剤供給面、そして該
    油剤供給面上へ油剤を計量供給するために、該油剤供給
    面上へ開口する吐出孔を含んで構成されることを特徴と
    する油剤付与ガイド。
  2. 【請求項2】 前記接糸面に走行糸条が初めて接触する
    接触点から前記吐出孔までの距離をL1、該接触から前
    記油剤溜め溝までの距離をL2、そして接糸面の幅をW
    としたとき、これらのL1、L2、及びWが互いに下記
    の(1)及び(2)式で定義される関係を同時に満足す
    ることを特徴とする請求項1記載の油剤付与ガイド。 0<L1≦2W …… (1) 0<L2≦2W …… (2)
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