JPH07252716A - 給油ガイド - Google Patents
給油ガイドInfo
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- JPH07252716A JPH07252716A JP3857194A JP3857194A JPH07252716A JP H07252716 A JPH07252716 A JP H07252716A JP 3857194 A JP3857194 A JP 3857194A JP 3857194 A JP3857194 A JP 3857194A JP H07252716 A JPH07252716 A JP H07252716A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- filament
- filament bundle
- yarn
- guide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 紡糸直後のフイラメント束に対する油剤の付
着むらを無くす。 【構成】 フイラメント束Fが通過するフイラメント通
路4と、油剤が吐出される吐出孔3と、フイラメント束
Fが若干前方へ押出されて接触しながら通過する接糸面
5とを有するガイド本体1において、吐出孔3と接糸面
5との間には吐出孔3から吐出された油剤流に流動抵抗
を加える油溜り形出部8を形成する。吐出孔3から吐出
された油剤流が油溜り形出部8によって流動抵抗を受
け、油剤流の一部が表面張力によって盛り上ってフイラ
メント通路4を横切った状態で隆起した油溜りAが形出
され、フイラメント束Fが油溜りAを潜り抜けて通過す
る。
着むらを無くす。 【構成】 フイラメント束Fが通過するフイラメント通
路4と、油剤が吐出される吐出孔3と、フイラメント束
Fが若干前方へ押出されて接触しながら通過する接糸面
5とを有するガイド本体1において、吐出孔3と接糸面
5との間には吐出孔3から吐出された油剤流に流動抵抗
を加える油溜り形出部8を形成する。吐出孔3から吐出
された油剤流が油溜り形出部8によって流動抵抗を受
け、油剤流の一部が表面張力によって盛り上ってフイラ
メント通路4を横切った状態で隆起した油溜りAが形出
され、フイラメント束Fが油溜りAを潜り抜けて通過す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紡糸された合成繊維
のフイラメント束を案内する機能と、紡糸されたフイラ
メント束の摩擦抵抗を低減させかつフイラメント束に集
束性を付与する目的でフイラメント束に給油する機能と
を有する給油ガイドに関する。
のフイラメント束を案内する機能と、紡糸されたフイラ
メント束の摩擦抵抗を低減させかつフイラメント束に集
束性を付与する目的でフイラメント束に給油する機能と
を有する給油ガイドに関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維フイラメントの製造に際し、紡
糸口金から溶融紡糸された多数本のフイラメント束は冷
却されて固化しながら走行して加熱ローラや延伸ローラ
の間で延伸されてからそれぞれボビンに巻取られるが、
紡糸直後のフイラメント束が各種糸ガイドやローラに接
触する前に、フイラメント束の各フイラメントの表面を
油剤の被膜で覆うことによってフイラメント束が糸ガイ
ドやローラに接触したときの摩擦抵抗が小さくなり、ま
た、フイラメント束に集束性が付与され、摩擦によるフ
イラメント束の毛羽立ちやフイラメント切れが少なくな
る。従来では給油ガイドを使用して紡糸直後のフイラメ
ント束に給油するに際し、フイラメント束がガイド本体
の接糸面に接触しながら走行するときに、フイラメント
束が、給油ガイドの吐出孔内から吐出されて給油ガイド
の接糸面を伝って流下する油膜に接触するようにフイラ
メント束を走行させてフイラメント束に給油していた。
糸口金から溶融紡糸された多数本のフイラメント束は冷
却されて固化しながら走行して加熱ローラや延伸ローラ
の間で延伸されてからそれぞれボビンに巻取られるが、
紡糸直後のフイラメント束が各種糸ガイドやローラに接
触する前に、フイラメント束の各フイラメントの表面を
油剤の被膜で覆うことによってフイラメント束が糸ガイ
ドやローラに接触したときの摩擦抵抗が小さくなり、ま
た、フイラメント束に集束性が付与され、摩擦によるフ
イラメント束の毛羽立ちやフイラメント切れが少なくな
る。従来では給油ガイドを使用して紡糸直後のフイラメ
ント束に給油するに際し、フイラメント束がガイド本体
の接糸面に接触しながら走行するときに、フイラメント
束が、給油ガイドの吐出孔内から吐出されて給油ガイド
の接糸面を伝って流下する油膜に接触するようにフイラ
メント束を走行させてフイラメント束に給油していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】紡糸されたフイラメン
ト束はその断面形状がほぼ円形状となった状態で走行
し、給油ガイドの接糸面が平坦な形状で、接糸面を伝っ
て流下する油剤層の厚さが薄いので、フイラメント束が
接糸面に接触しながら通過するときに、フイラメント束
のうち接糸面に接触して通過したフイラメントと、接糸
面から離れて通過したフイラメントとの間で油剤の付着
むらが起生し、フイラメントが糸ガイド等によって受け
る摩擦抵抗の差によってフイラメント束に毛羽立ちやフ
イラメント切れが起生する。とくに、フイラメントの直
径が数ミクロンでフイラメント本数が100本以上のフ
イラメント束ではフイラメント束が給油ガイドの接糸面
に接触しながら走行するときに扁平状態となって走行せ
ずにフイラメントが多重に重なり合った状態で走行する
ので、フイラメント束を構成するフイラメント間での油
剤の付着むらが大きくなる。
ト束はその断面形状がほぼ円形状となった状態で走行
し、給油ガイドの接糸面が平坦な形状で、接糸面を伝っ
て流下する油剤層の厚さが薄いので、フイラメント束が
接糸面に接触しながら通過するときに、フイラメント束
のうち接糸面に接触して通過したフイラメントと、接糸
面から離れて通過したフイラメントとの間で油剤の付着
むらが起生し、フイラメントが糸ガイド等によって受け
る摩擦抵抗の差によってフイラメント束に毛羽立ちやフ
イラメント切れが起生する。とくに、フイラメントの直
径が数ミクロンでフイラメント本数が100本以上のフ
イラメント束ではフイラメント束が給油ガイドの接糸面
に接触しながら走行するときに扁平状態となって走行せ
ずにフイラメントが多重に重なり合った状態で走行する
ので、フイラメント束を構成するフイラメント間での油
剤の付着むらが大きくなる。
【0004】また、給油ガイドにおける油剤の吐出量は
フイラメントの表面積および本数や、フイラメント束の
走行速度等に対応して設定されるが、油剤をその付着む
らを無くすために過剰に供給すると、経済的に不利とな
るばかりでなく、フイラメント束の走行速度が速くなる
に伴って走行中のフイラメント束の回りに随伴気流が発
生するので、余剰の油剤がフイラメント束の周辺に飛散
して周辺が汚される不具合がある。
フイラメントの表面積および本数や、フイラメント束の
走行速度等に対応して設定されるが、油剤をその付着む
らを無くすために過剰に供給すると、経済的に不利とな
るばかりでなく、フイラメント束の走行速度が速くなる
に伴って走行中のフイラメント束の回りに随伴気流が発
生するので、余剰の油剤がフイラメント束の周辺に飛散
して周辺が汚される不具合がある。
【0005】さらに、合成繊維フイラメント用の油剤と
して水と油とを混合して攪拌したエマルジョン状の油剤
を使用すると、油剤の攪拌工程で発生する気泡が油剤中
に混入するので、油剤の有効供給量が変動してフイラメ
ント束が油膜に接触して通過したときに気泡のために油
剤が付着しない部分が瞬間的に起生する不具合がある。
して水と油とを混合して攪拌したエマルジョン状の油剤
を使用すると、油剤の攪拌工程で発生する気泡が油剤中
に混入するので、油剤の有効供給量が変動してフイラメ
ント束が油膜に接触して通過したときに気泡のために油
剤が付着しない部分が瞬間的に起生する不具合がある。
【0006】本発明は上記問題点を解消し、フイラメン
ト束に対する油剤の付着むらを低減させてフイラメント
束の品質を向上させることを課題とするものである。
ト束に対する油剤の付着むらを低減させてフイラメント
束の品質を向上させることを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の給油ガイドはフ
イラメント束が通過するフイラメント通路と、油剤が吐
出される吐出孔と、フイラメント束が接触して通過する
接糸面とを有するガイド本体のうち、前記吐出孔と前記
接糸面との間には、前記吐出孔から吐出されて流下する
油剤流に流動抵抗を加えて、この油剤流の一部が表面張
力によって盛り上ってフイラメント通路を横切った状態
で隆起した油溜りを形出する油溜り形出部を形成した構
成を有する。
イラメント束が通過するフイラメント通路と、油剤が吐
出される吐出孔と、フイラメント束が接触して通過する
接糸面とを有するガイド本体のうち、前記吐出孔と前記
接糸面との間には、前記吐出孔から吐出されて流下する
油剤流に流動抵抗を加えて、この油剤流の一部が表面張
力によって盛り上ってフイラメント通路を横切った状態
で隆起した油溜りを形出する油溜り形出部を形成した構
成を有する。
【0008】
【作用】上記した構成を有する給油ガイドにおいて、吐
出孔から吐出された油剤流が油溜り形出部によって流動
抵抗を受けて油剤流の一部が表面張力によって盛り上
り、フイラメント通路を横切って隆起した油溜りが油剤
流の一部に常時形出され、フイラメント通路を通過する
フイラメント束が油溜りに接触して走行し、フイラメン
ト束全体に給油される。
出孔から吐出された油剤流が油溜り形出部によって流動
抵抗を受けて油剤流の一部が表面張力によって盛り上
り、フイラメント通路を横切って隆起した油溜りが油剤
流の一部に常時形出され、フイラメント通路を通過する
フイラメント束が油溜りに接触して走行し、フイラメン
ト束全体に給油される。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、吐出孔から吐出されて
流下する油剤流の一部に表面張力によって盛り上ってフ
イラメント通路を横切る油溜りを油剤吐出量を変えずに
生成させることができ、フイラメント通路へ導入された
フイラメント束が油溜りの中を潜り抜け、フイラメント
束が接糸面の手前を通過するときにフイラメント束の全
フイラメントが一時的に油剤流中に浸漬された状態とな
るので、油剤をフイラメント束全体に均整に付着させる
ことができ、油剤が気泡を含有していてもフイラメント
束に対してむら無く給油することができる。
流下する油剤流の一部に表面張力によって盛り上ってフ
イラメント通路を横切る油溜りを油剤吐出量を変えずに
生成させることができ、フイラメント通路へ導入された
フイラメント束が油溜りの中を潜り抜け、フイラメント
束が接糸面の手前を通過するときにフイラメント束の全
フイラメントが一時的に油剤流中に浸漬された状態とな
るので、油剤をフイラメント束全体に均整に付着させる
ことができ、油剤が気泡を含有していてもフイラメント
束に対してむら無く給油することができる。
【0010】従って、油剤の付着むらによってフイラメ
ント束に毛羽立ちやフイラメント切れが起生する不具合
を解消することができ、フイラメント束の品質を高めて
紡糸工程の操業率を向上させることができる。
ント束に毛羽立ちやフイラメント切れが起生する不具合
を解消することができ、フイラメント束の品質を高めて
紡糸工程の操業率を向上させることができる。
【0011】とくに、フイラメント束が接糸面によって
若干前方へ押し出されて走行するようにガイド本体を設
置すると、フイラメント束が接糸面の若干上方で油溜り
形出部寄りの位置を斜めに通過するので、フイラメント
を油溜りに的確に接触させて走行させることができる。
若干前方へ押し出されて走行するようにガイド本体を設
置すると、フイラメント束が接糸面の若干上方で油溜り
形出部寄りの位置を斜めに通過するので、フイラメント
を油溜りに的確に接触させて走行させることができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の第1実施例を図1〜図 にし
たがって説明する。多数の紡糸孔を有する紡糸口金から
紡糸され、冷却されて固化した合成繊維のフイラメント
束を延伸して各ボビンに巻取るテークアップ装置の上端
部には紡糸直後のフイラメント束Fをこのフイラメント
束Fに給油しながらボビン側へ案内する給油ガイドGが
各フイラメント束毎に取付けられる。
たがって説明する。多数の紡糸孔を有する紡糸口金から
紡糸され、冷却されて固化した合成繊維のフイラメント
束を延伸して各ボビンに巻取るテークアップ装置の上端
部には紡糸直後のフイラメント束Fをこのフイラメント
束Fに給油しながらボビン側へ案内する給油ガイドGが
各フイラメント束毎に取付けられる。
【0013】給油ガイドGはセラミック製のガイド本体
1と、テークアップ装置の給油ガイド取付け部に結合さ
れて水平状に設置される金属製で円筒状の配管パイプ2
とを有し、配管パイプ2の中心部にはこの配管パイプ2
に一定量づつ供給される油剤が流動する給油孔2aが貫
設されている。
1と、テークアップ装置の給油ガイド取付け部に結合さ
れて水平状に設置される金属製で円筒状の配管パイプ2
とを有し、配管パイプ2の中心部にはこの配管パイプ2
に一定量づつ供給される油剤が流動する給油孔2aが貫
設されている。
【0014】ガイド本体1はその上部の孔部内に配管パ
イプ2の先端部が挿入されて耐油性接着剤によって接着
された状態で配管パイプ2に結合されている。
イプ2の先端部が挿入されて耐油性接着剤によって接着
された状態で配管パイプ2に結合されている。
【0015】ガイド本体1にはその後部に配設された後
壁部1aと、この後壁部1aの両側縁に連接されて前方
へ間隔が漸増した状態で突出された左右1対の側壁部1
bとが形成され、両側壁部1b間の奥部には上方から下
方へ走行するフイラメント束Fが横方向への移動を規制
された状態で通過するフイラメント通路4が上下方向に
沿って形成されている。
壁部1aと、この後壁部1aの両側縁に連接されて前方
へ間隔が漸増した状態で突出された左右1対の側壁部1
bとが形成され、両側壁部1b間の奥部には上方から下
方へ走行するフイラメント束Fが横方向への移動を規制
された状態で通過するフイラメント通路4が上下方向に
沿って形成されている。
【0016】ガイド本体1の後壁部1aの上部には配管
パイプ2の給油孔2aに連通されて油剤が吐出される吐
出孔3が前上り状に傾斜して形成されている。
パイプ2の給油孔2aに連通されて油剤が吐出される吐
出孔3が前上り状に傾斜して形成されている。
【0017】ガイド本体1の後壁部1aの前面の中央部
にはフイラメント束Fが接触して通過する接糸面5が一
定幅で垂直状に形成され、ガイド本体1はフイラメント
束Fが接糸面5によって若干前方へ押し出されて走行す
るように設置されている。
にはフイラメント束Fが接触して通過する接糸面5が一
定幅で垂直状に形成され、ガイド本体1はフイラメント
束Fが接糸面5によって若干前方へ押し出されて走行す
るように設置されている。
【0018】ガイド本体1の後壁部1aの前面で吐出孔
3と接糸面5との間には吐出孔3内から吐出された油剤
流を接糸面5へ誘導する誘導斜面6が前下り状に形成さ
れている。
3と接糸面5との間には吐出孔3内から吐出された油剤
流を接糸面5へ誘導する誘導斜面6が前下り状に形成さ
れている。
【0019】ガイド本体1の下部には接糸面5の下方へ
流下した余剰油剤を回収する油剤回収溝7が後下り状に
形成されている。接糸面5から流下した油剤は油剤回収
溝7を伝って後下方へ流下し、図示しない油剤回収溝内
へ流入して回収される。
流下した余剰油剤を回収する油剤回収溝7が後下り状に
形成されている。接糸面5から流下した油剤は油剤回収
溝7を伝って後下方へ流下し、図示しない油剤回収溝内
へ流入して回収される。
【0020】ガイド本体1の吐出口3と接糸面5との間
には吐出孔3内から吐出されて誘導斜面6を伝って流下
する油剤流に流動抵抗を加えて油剤流の一部が表面張力
によって盛り上ってフイラメント通路4を横切った状態
で隆起した油溜りAを油剤流の一部に形出する油溜り形
出部8が形成されている。
には吐出孔3内から吐出されて誘導斜面6を伝って流下
する油剤流に流動抵抗を加えて油剤流の一部が表面張力
によって盛り上ってフイラメント通路4を横切った状態
で隆起した油溜りAを油剤流の一部に形出する油溜り形
出部8が形成されている。
【0021】油溜り形出部8は本例では誘導斜面6と、
ガイド本体1の両側壁部1bの両内壁面の後端付近とに
わたってフイラメント通路4と直交するように凹設され
た横長状の凹みによって形成されている。
ガイド本体1の両側壁部1bの両内壁面の後端付近とに
わたってフイラメント通路4と直交するように凹設され
た横長状の凹みによって形成されている。
【0022】吐出孔3内から吐出された油剤流が誘導斜
面6を伝って流下する途中でこの油剤流が油溜り形出部
8によって流動抵抗を受け、油剤流の一部が表面張力に
よって盛り上ってフイラメント通路4を横切った状態で
表面張力の限界まで隆起した油溜りAが油剤流の一部に
常時形出される。
面6を伝って流下する途中でこの油剤流が油溜り形出部
8によって流動抵抗を受け、油剤流の一部が表面張力に
よって盛り上ってフイラメント通路4を横切った状態で
表面張力の限界まで隆起した油溜りAが油剤流の一部に
常時形出される。
【0023】フイラメント通路4へ導入されたフイラメ
ント束Fは接糸面5の若干手前で油溜りAに接して油溜
りAの中を潜り抜け、フイラメント束Fが一時的に油剤
流中に浸漬された状態となった後で接糸面5に接触しな
がら走行する。フイラメント束Fが油溜りAの油剤に接
触して通過しても吐出孔3から吐出された油剤が絶えず
油溜りAに補給され、表面張力の限界まで盛り上った油
溜りAの盛り上り形態が定常的に保持される。
ント束Fは接糸面5の若干手前で油溜りAに接して油溜
りAの中を潜り抜け、フイラメント束Fが一時的に油剤
流中に浸漬された状態となった後で接糸面5に接触しな
がら走行する。フイラメント束Fが油溜りAの油剤に接
触して通過しても吐出孔3から吐出された油剤が絶えず
油溜りAに補給され、表面張力の限界まで盛り上った油
溜りAの盛り上り形態が定常的に保持される。
【0024】フイラメント束Fに給油するに際し、フイ
ラメント束Fは接糸面5によって若干前方へ押し出され
て接糸面5に押しつけられた状態で走行するので、フイ
ラメントの表面に付着した油剤が接糸面5の下端縁でし
ごき落されるが、接糸面5がフイラメント束を押し出す
距離および接糸面5によってしごき落される油剤の量は
ガイド本体1の位置を前後方向へ移動調整することによ
って変更することができる。
ラメント束Fは接糸面5によって若干前方へ押し出され
て接糸面5に押しつけられた状態で走行するので、フイ
ラメントの表面に付着した油剤が接糸面5の下端縁でし
ごき落されるが、接糸面5がフイラメント束を押し出す
距離および接糸面5によってしごき落される油剤の量は
ガイド本体1の位置を前後方向へ移動調整することによ
って変更することができる。
【0025】本例では上記したように構成してあるの
で、吐出孔3から吐出されて流下する油剤流の一部に表
面張力によって盛り上ってフイラメント通路4を横切っ
て流動する油溜りAを油剤吐出量を変えずに形出するこ
とができ、フイラメント通路4へ導入されたフイラメン
ト束Fが油溜りAの中を潜り抜け、フイラメント束Fが
接糸面5の手前を通過するときにフイラメント束Fの全
フイラメントが一時的に油剤流中に浸漬された状態とな
るので、油剤をフイラメント束F全体に均整に付着させ
ることができ、油剤が気泡を含有していてもフイラメン
ト束Fに対してむら無く給油することができる。
で、吐出孔3から吐出されて流下する油剤流の一部に表
面張力によって盛り上ってフイラメント通路4を横切っ
て流動する油溜りAを油剤吐出量を変えずに形出するこ
とができ、フイラメント通路4へ導入されたフイラメン
ト束Fが油溜りAの中を潜り抜け、フイラメント束Fが
接糸面5の手前を通過するときにフイラメント束Fの全
フイラメントが一時的に油剤流中に浸漬された状態とな
るので、油剤をフイラメント束F全体に均整に付着させ
ることができ、油剤が気泡を含有していてもフイラメン
ト束Fに対してむら無く給油することができる。
【0026】従って、油剤の付着むらによってフイラメ
ント束に毛羽立ちやフイラメント切れが起生する不具合
を解消することができ、フイラメント束Fの品質を高め
て紡糸工程の操業率を向上させることができる。
ント束に毛羽立ちやフイラメント切れが起生する不具合
を解消することができ、フイラメント束Fの品質を高め
て紡糸工程の操業率を向上させることができる。
【0027】また、フイラメント束Fが接糸面5によっ
て若干前方へ押し出されて走行するようにガイド本体1
を設置すると、フイラメント束Fが接糸面5の若干上方
で油溜り形出部8寄りの位置を斜めに通過するので、フ
イラメント束Fを油溜りAに的確に接触させて走行させ
ることができる。
て若干前方へ押し出されて走行するようにガイド本体1
を設置すると、フイラメント束Fが接糸面5の若干上方
で油溜り形出部8寄りの位置を斜めに通過するので、フ
イラメント束Fを油溜りAに的確に接触させて走行させ
ることができる。
【0028】例えば、0.5デニールのポリエステル繊
維フイラメントの直径はポリエステル繊維の比重が1.
38であるので7.2ミクロンとなり、このフイラメン
トを断面形状が円形となるようにして150本密に集束
したフイラメント束の直径は計算上93ミクロンとな
る。このフイラメント束を断面形状が円形となったまま
の状態でフイラメント通路4を走行させたとしても、そ
のフイラメント束の潜り抜けが可能な盛り上り高さを有
する油溜りAをフイラメント通路4中に形出することが
できるので、フイラメント通路4を通過するフイラメン
ト束Fの全フイラメントを油剤に接触させてフイラメン
ト束F全体に給油することができる。
維フイラメントの直径はポリエステル繊維の比重が1.
38であるので7.2ミクロンとなり、このフイラメン
トを断面形状が円形となるようにして150本密に集束
したフイラメント束の直径は計算上93ミクロンとな
る。このフイラメント束を断面形状が円形となったまま
の状態でフイラメント通路4を走行させたとしても、そ
のフイラメント束の潜り抜けが可能な盛り上り高さを有
する油溜りAをフイラメント通路4中に形出することが
できるので、フイラメント通路4を通過するフイラメン
ト束Fの全フイラメントを油剤に接触させてフイラメン
ト束F全体に給油することができる。
【0029】また、接糸面5に接触したフイラメント束
は、接糸面5に押しつけられた状態で走行するので、実
際にはフイラメント束の断面形状が扁平化して厚さが9
3ミクロン以下となり、溜りAの高さが93ミクロン以
下であっても、フイラメント束の全フイラメントが油剤
の流れの中を潜り抜けることになるので、フイラメント
束の全フイラメントに均等に給油することができる。
は、接糸面5に押しつけられた状態で走行するので、実
際にはフイラメント束の断面形状が扁平化して厚さが9
3ミクロン以下となり、溜りAの高さが93ミクロン以
下であっても、フイラメント束の全フイラメントが油剤
の流れの中を潜り抜けることになるので、フイラメント
束の全フイラメントに均等に給油することができる。
【0030】次に、図5、図6に示す本発明の第2実施
例について説明すると、本例ではガイド本体1の吐出孔
3と接糸面5との間に配設された油溜り形出部8Aはフ
イラメント通路4側へ突出された突起によって形成され
ている。本例では吐出孔3から吐出された油剤流は油溜
り形出部8Aの上方および下方でそれぞれ盛り上って2
つの油溜りAが形出される。
例について説明すると、本例ではガイド本体1の吐出孔
3と接糸面5との間に配設された油溜り形出部8Aはフ
イラメント通路4側へ突出された突起によって形成され
ている。本例では吐出孔3から吐出された油剤流は油溜
り形出部8Aの上方および下方でそれぞれ盛り上って2
つの油溜りAが形出される。
【0031】なお、第2実施例のその他の作用と効果に
ついては第1実施例と同様であるため、その説明を省略
する。
ついては第1実施例と同様であるため、その説明を省略
する。
【図1】本発明の第1実施例を示す給油ガイドの正面図
である。
である。
【図2】同じく、平面図である。
【図3】図1のX−X線断面図である。
【図4】要部の拡大断面図である。
【図5】第2実施例の給油ガイドの側断面図である。
【図6】同じく、要部の拡大断面図である。
1 ガイド本体 3 吐出孔 4 フイラメント通路 5 接糸面 6 誘導斜面 8,8A 油溜り形出部 A 油溜り F フイラメント束 G 給油ガイド
Claims (1)
- 【請求項1】 フイラメント束が通過するフイラメント
通路と、油剤が吐出される吐出孔と、フイラメント束が
接触して通過する接糸面とを有するガイド本体のうち、
前記吐出孔と前記接糸面との間には、前記吐出孔から吐
出されて流下する油剤流に流動抵抗を加えて、この油剤
流の一部が表面張力によって盛り上ってフイラメント通
路を横切った状態で隆起した油溜りを形出する油溜り形
出部を形成したことを特徴とする給油ガイド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3857194A JPH07252716A (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 給油ガイド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3857194A JPH07252716A (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 給油ガイド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07252716A true JPH07252716A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=12528987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3857194A Pending JPH07252716A (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 給油ガイド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07252716A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102016000288A1 (de) | 2015-01-23 | 2016-07-28 | Oerlikon Textile Gmbh & Co. Kg | Präparationsfadenführer |
WO2018003801A1 (ja) | 2016-06-29 | 2018-01-04 | 京セラ株式会社 | オイリングノズル |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01246410A (ja) * | 1988-03-24 | 1989-10-02 | Toray Ind Inc | 給油ガイド |
-
1994
- 1994-03-09 JP JP3857194A patent/JPH07252716A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01246410A (ja) * | 1988-03-24 | 1989-10-02 | Toray Ind Inc | 給油ガイド |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102016000288A1 (de) | 2015-01-23 | 2016-07-28 | Oerlikon Textile Gmbh & Co. Kg | Präparationsfadenführer |
WO2018003801A1 (ja) | 2016-06-29 | 2018-01-04 | 京セラ株式会社 | オイリングノズル |
CN109415845A (zh) * | 2016-06-29 | 2019-03-01 | 京瓷株式会社 | 上油喷嘴 |
JPWO2018003801A1 (ja) * | 2016-06-29 | 2019-04-04 | 京セラ株式会社 | オイリングノズル |
CN109415845B (zh) * | 2016-06-29 | 2021-10-22 | 京瓷株式会社 | 上油喷嘴 |
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