JPH077330Y2 - 糸条集束ガイドを兼ねた油剤付与ノズル - Google Patents

糸条集束ガイドを兼ねた油剤付与ノズル

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JPH077330Y2
JPH077330Y2 JP1988012130U JP1213088U JPH077330Y2 JP H077330 Y2 JPH077330 Y2 JP H077330Y2 JP 1988012130 U JP1988012130 U JP 1988012130U JP 1213088 U JP1213088 U JP 1213088U JP H077330 Y2 JPH077330 Y2 JP H077330Y2
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浩幸 逢坂
賢一 中田
勝敏 谷口
敏治 小川
康介 佐々木
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Teijin Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は高速製糸、特に4000m/分以上の紡糸速度で紡出
糸条を引き取る際、製糸性、品質安定性を確保できる、
糸条集束ガイドを兼ねた油剤付与ノズルに関するもので
ある。
[従来技術] 熱可塑性合成繊維を溶融紡糸し、紡出糸条に油剤を付与
する装置として、一般にローラにより計量するオイリン
グローラ、又はオイルポンプ若しくはギアポンプにより
計量された油剤をガイド上に供給して糸条に付与する油
剤付与ノズルが使用されている。
これに対して、近年は、高速紡糸、特に4000m/分以上の
紡糸速度で紡出糸条を引き取る高速紡糸が盛んに行われ
るようになってきた。このような高速紡糸においては、
空気抵抗が著しく高くなることから、紡出糸条の張力も
これに比例して上昇する。このため、紡糸速度の上昇に
伴って単繊維切れや断糸が生じ、この結果として紡糸調
子が悪くなる傾向がある。
また、巻取時の糸条パッケージの巻姿が悪くなって、後
の製織工程で該パッケージからの解舒性が悪いこと等に
起因する毛羽や断糸が多発するという問題がある。
以上のような問題を解消するために、紡出された糸条に
対して、できるだけ紡糸口金に近い位置で油剤付与ノズ
ルによって油剤を付与することが行われるようになって
きた。そして、このような油剤付与によって、その後に
糸条がローラ、ガイド等に接触することによって生じる
損傷を低減したり、巻き取られた糸条パッケージの巻姿
を改善することが行われるようになってきた。
このような油剤付与ノズル(本体)としては、従来より
種々のものが提案されている。
例えば、糸条と油剤付与ノズルとが接触するときの接触
長や接触幅について工夫したものが特開昭58−54013号
公報に提案されている。確かに、該ノズルは、紡糸速度
が高速になるに従って、糸条(マルチフィラメント)を
構成する単繊維が該ノズルに接触した際に、均一な油剤
付与、付着が行えるという点においては効果がある。し
かしながら、高速紡糸という条件下、すなわち、紡糸速
度4000m/分、引取速度6000m/分、50de/36フィラメント
の糸条で本考案者がテストした結果、糸条接触長が2mm
以上になるとノズルとの擦過損傷によって発生する毛羽
が多くなり、断糸回数が増え工程調子を悪化させるとい
う問題がある。
また、糸条接触部に2孔以上の油剤付与孔を有する油剤
付与ノズルが実開昭58−113779号公報に提案されてい
る。しかしながら、この装置においても、前述と同一条
件のテストにおいて、油剤の付着斑が生じ、これに起因
した単繊維切れと毛羽の発生が多くなるという問題を依
然として未解決のままに放置されていたことが確認され
た。
さらに、実開昭61−24474号公報には、糸条の走行方向
に沿って上下に配された2以上の凸面部に糸条を走行さ
せると共に、該凸面部の上方に隣接した位置に油剤の供
給源となるように凹面部を設けて、該凹面部に糸条の走
行方向と直交する方向(いわゆる横方向)に2孔の油剤
吐出孔を並べて設ける例が提案されている。しかしなが
ら、該装置においては、走行糸条は油剤付与ガイド上の
少なくとも2箇所の凸部に接触しつつ擦過されるため、
接触長が長くなるとともに、ガイドとの接触摩擦抵抗も
増大する。このため、単繊維切れを誘発し、工程調子を
低下させるという問題がある。また、油剤吐出孔が2孔
設けられた例も提案されてはいるが、前述のように油剤
吐出孔が糸条走行方向と直交する横方向並んでいるた
め、先と同一の製糸テストにおいて、糸条が持ち込む随
伴流によって、油剤の流れが乱され、その結果、糸条の
走行状態によって油剤の付着量が変わり、油剤付着量や
染斑に関して錘間差が発生しやすいという問題がある。
[考案が解決しようとする課題] 本考案は、高速製糸、特に4000m/分以上の紡糸速度で紡
出糸条を引取る際に、走行糸条に対して均一な油剤付
与、良好な紡糸調子、さらには、製織時の改善された工
程調子を確保できる、油剤付与ノズルを提供することを
主たる目的とする。
[課題を解決するための手段] ここに、本考案によれば、 溶融紡糸されて上方から下方へ走行する紡出糸条を油剤
付与用のノズルに接触走行させて該糸条に油剤を付与す
る装置において、 糸条を集束するためのV字形の溝が、糸条走行方向に沿
って凸状にノズル本体に形成され、その際 該凸状先端部にある溝には糸条の接触長が0.5〜1.2mmと
なる接触面が形成され、 該接触面上端から該V字形溝の上方向に沿って少なくと
も1mm以上離隔させて、略同一孔径を有する2孔の油剤
付与孔を、非接触面となるV字形溝の底部に糸条走行方
向に沿って間隔を置いて開口させ、 該2孔の油剤付与孔を、ノズル本体に設けられた油剤供
給室を介して連通させたことを特徴とする糸条集束ガイ
ドを兼ねた油剤付与ノズルが提供される。
[実施例] 以下、本考案を図面に基づいて説明する。第1図は、本
考案の実施例を示す概略正面図、第2図は、第1図の縦
断面図、第3図は、第1図の底面図である。
これらの図において、1は円柱状の油剤付与ノズル本体
であり、その前面中央部の縦(上下)方向はテーパ状に
狭まった面をガイド面2とするV字形の溝が糸走行方向
に沿って凸状に形成され、該溝の刻設方向に沿って糸条
走行路3が形成されている。該糸条走行路3をこのよう
な形状に構成することによって、紡出された非集束状態
の糸条Yは、集束されると同時に油剤が付与される。こ
こで、紡出糸条Yを集束し易くするためには、V字形に
形成されたガイド面2の角度は、通常60°前後に設定す
ることが好ましい。しかし、この角度は、製造する糸条
の銘柄に応じて、45〜90°の範囲で適宜変えることがで
きる。
そして、該糸条走行路3には、縦方向(糸条走行方向)
に所定長のストレートな糸条接触面(若しくは線状部と
もいえる)4が設けられ、該糸条接触面4を凸状先端部
として、上方は緩やかに、下方は急激にそれぞれ傾斜す
る油剤付与面5及び回収面6がV字形断面を持って凸状
に形成されている。なお、該回収面6の下方には、油剤
の受器(図示せず)が設けられており、糸条に付着して
持ち去られた残余の油剤が回収され、オイルポンプ又は
油剤タンクへ戻すようになされている。
ここで、該糸条接触面4の上方に位置する油剤付与面5
には、糸条の走行方向に沿って上下に略同一孔径をを有
する2孔の油剤付与孔7,8が設けられている。そして、
該油剤付与孔は、ノズル本体後部に設けられた供給室9
を介して油剤を流出させるように該供給室9に連通して
設けられている。なお、10は、ノズル本体1の支持体で
ある。なお、10は、ノズル本体1の支持体である。前記
の油剤付与孔7,8の孔径は、略同一の大きさにする必要
がある。もし、この孔径が異なると、油剤付与孔7,8が
互いに供給室9で連通しているため、油剤の供給斑が生
じ、吐出斑、脈動が激しくなって好ましくない。このた
め、油剤付与孔7,8の孔径は、通常1mm以下、好ましくは
0.6mm前後とするのがよい。これは、油剤付与孔7,8の孔
径が1mmを越えると、単繊維デニールが小さいもの、マ
ルチフィラメントを構成する総単繊維デニールが小さい
ものに対しては、油剤の付着斑が生じ、その結果、染斑
が生じたり、毛羽立ちが多くなって好ましくない。ま
た、逆に油剤付与孔径が小さくなりすぎると、単繊維デ
ニールが大きいもの、マルチフィラメントを構成する総
単繊維デニールが大きいものに対して、油剤の付着斑が
生じる。
紡出糸条Yと油剤付与ノズルが接触する部分である糸条
接触面4の長さである糸条接触長は0.5mm〜1.2mmとする
ことが好ましい。この糸条接触長が0.5mmより小さくな
ると、高速紡糸において、高速で走行する糸条に対する
油剤の付着を十分に行わせることができない。このた
め、油剤をより多量に吐出させなければならない上に、
吐出された油剤が走行糸条によっ飛散するという問題を
生じる。また、糸条接触長が1.2mmより大きくなると、
接触摩擦抵抗が大きくなって、糸条が擦過損傷を受けて
毛羽が発生したり、断糸が多発する傾向があるため好ま
しくない。
次に、第2図に示すように紡出糸条Yには、糸条接触面
4で油剤が付与されるのであるが、この場合、2孔の油
剤付与孔7,8の吐出孔口は、糸条Yに接触することがな
いように糸条走行路3に開口して設けられなければなら
ない。何故ならば、油剤付与孔7,8の吐出孔口に糸条Y
が接触するとオイルポンプからの油剤供給の際に脈動
(一般的にサージングと呼ぶ)が発生する場合があり、
この時に、油剤の付着斑、更には断糸がしばしば生じ
る。また、糸条、例えばポリエステル糸を紡糸した際に
糸条に付着した昇華物が、油剤付与孔に詰まるという現
象が生じる。このために、糸条と接触しないように糸条
接触面4の上端から最も近い位置に設けられた油剤付与
孔7は、該上端から1mm以上離隔させて設けることが望
ましい。また、糸条接触面上端から最も離隔した油剤付
与孔8は、通常該上端から6mm以内の位置に設けること
が好ましいが、これに限定されるものではない。
また、供給室9に連設された2孔の油剤付与孔7,8は、
それぞれの孔から吐出された油剤の脈動を補う役割を果
たすので、油剤の均一付着性が向上し、染斑、毛羽が減
り、製糸安定性が向上する。さらには、単繊維デニール
が1デニール以下のポリエステル糸条に油剤付与する
際、油剤付与孔7が昇華物によって詰まった場合に、連
通して設置された油剤付与孔8が代替的に機能する。
[考案の効果] 本考案の糸条集束ガイドを兼ねた油剤付与ノズルを用い
たときは、高速で紡出された合成繊維糸条に油剤を付与
しながら、該糸条を集束するので、オイルポンプの脈動
による油剤付着斑、昇華物の詰まりによる付着斑が防止
され、均一な油剤付与を行うことができる。また、油剤
付与ノズルとの擦過による毛羽発生が減少し、製糸性の
安定化を図ることができ、この効果は、特に4000m/分以
上の高速紡糸で顕著になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す概略正面図、2図は第1
図の縦断面図、第3図は第1図の底面図である。 1…ノズル本体、3…断熱板、4…糸条接触面、5…油
剤付与面、7,8…油剤付与孔
フロントページの続き (72)考案者 小川 敏治 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山工場内 (72)考案者 佐々木 康介 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山工場内 (56)参考文献 実開 昭60−161171(JP,U) 実開 昭61−24474(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融紡糸されて上方から下方へ走行する紡
    出糸条を油剤付与用のノズルに接触走行させて該糸条に
    油剤を付与する装置において、 糸条を集束するためのV字形溝が、糸条走行方向に沿っ
    て凸状にノズル本体に形成され、その際 該凸状先端部にある溝には糸条の接触長が0.5〜1.2mmと
    なる接触面が形成され、 該接触面上端から該V字形溝の上方に沿って少なくとも
    1mm以上離隔させて、略同一孔径を有する2孔の油剤付
    与孔を、非接触面となるV字形溝の底部に糸条走行方向
    に沿って間隔を置いて開口させ、 該2孔の油剤付与孔を、ノズル本体に設けられた油剤供
    給室を介して連通させたことを特徴とする糸条集束ガイ
    ドを兼ねた油剤付与ノズル。
JP1988012130U 1988-02-02 1988-02-02 糸条集束ガイドを兼ねた油剤付与ノズル Expired - Lifetime JPH077330Y2 (ja)

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JPH01119067U JPH01119067U (ja) 1989-08-11
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JP1988012130U Expired - Lifetime JPH077330Y2 (ja) 1988-02-02 1988-02-02 糸条集束ガイドを兼ねた油剤付与ノズル

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Cited By (1)

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WO2019065745A1 (ja) * 2017-09-28 2019-04-04 京セラ株式会社 オイリングノズル

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JPWO2019065745A1 (ja) * 2017-09-28 2020-11-05 京セラ株式会社 オイリングノズル

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