JP2002146536A - 酸化スズ薄膜の低温形成方法 - Google Patents
酸化スズ薄膜の低温形成方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 過酸化水素を酸化促進剤としてテトラブチル
スズ又は四塩化スズ溶液に添加することにより、300
〜500℃と比較的低温の基板温度でも十分な製膜効率
で酸化スズ薄膜をスプレー熱分解法により作製する。 【構成】 過酸化水素を酸化剤として添加したテトラブ
チルスズ又は四塩化スズ溶液を予熱された基板に噴霧し
て熱分解し、原料溶液の噴霧によって低下した基板温度
の回復をまって原料溶液の噴霧を間歇的に繰り返し、酸
化スズ薄膜を基板表面に成長させる。フッ素又はフッ化
物を添加した原料溶液を使用すると、電気抵抗の低い酸
化スズ薄膜が作製される。
スズ又は四塩化スズ溶液に添加することにより、300
〜500℃と比較的低温の基板温度でも十分な製膜効率
で酸化スズ薄膜をスプレー熱分解法により作製する。 【構成】 過酸化水素を酸化剤として添加したテトラブ
チルスズ又は四塩化スズ溶液を予熱された基板に噴霧し
て熱分解し、原料溶液の噴霧によって低下した基板温度
の回復をまって原料溶液の噴霧を間歇的に繰り返し、酸
化スズ薄膜を基板表面に成長させる。フッ素又はフッ化
物を添加した原料溶液を使用すると、電気抵抗の低い酸
化スズ薄膜が作製される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種半導体デバイス用
電極,タッチパネル用電極,セラミック薄膜ヒータ,熱
線反射ガラス,帯電防止ガラス,電磁波遮蔽ガラス等と
して有用な酸化スズ薄膜を低温成形する方法に関する。
電極,タッチパネル用電極,セラミック薄膜ヒータ,熱
線反射ガラス,帯電防止ガラス,電磁波遮蔽ガラス等と
して有用な酸化スズ薄膜を低温成形する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電膜として、フッ素ドープ酸化ス
ズ(FTO),スズドープ酸化インジウム(ITO)等
が知られており、プラズマディスプレー,液晶表示素
子,EL素子等の発展に伴って研究・開発が急速に進め
られている。導電性及びパターニング性の点で優れてい
ることからスズドープ酸化インジウムが主として使用さ
れているが、耐久性及び原料価格を考慮してフッ素ドー
プ酸化スズ薄膜の実用化が望まれている。透明導電膜の
製法には化学気相蒸着(CVD)法,ゾル−ゲル法,分
子線エピタキシー法等が採用されているが、高真空装置
のような高価な特殊機器や煩雑な製膜プロセスを必要と
することから実用向きでないものが多い。
ズ(FTO),スズドープ酸化インジウム(ITO)等
が知られており、プラズマディスプレー,液晶表示素
子,EL素子等の発展に伴って研究・開発が急速に進め
られている。導電性及びパターニング性の点で優れてい
ることからスズドープ酸化インジウムが主として使用さ
れているが、耐久性及び原料価格を考慮してフッ素ドー
プ酸化スズ薄膜の実用化が望まれている。透明導電膜の
製法には化学気相蒸着(CVD)法,ゾル−ゲル法,分
子線エピタキシー法等が採用されているが、高真空装置
のような高価な特殊機器や煩雑な製膜プロセスを必要と
することから実用向きでないものが多い。
【0003】これに対し、本発明者等が特開平7−33
0336号公報で紹介したスプレー熱分解法は、全製膜
工程を大気中で行うことを可能とし、極めて安価で簡便
な構成の装置を使用できる。スプレー熱分解法では、予
熱した基板上に原料溶液を間歇的に噴霧し、溶液の熱分
解によって酸化スズ薄膜が形成される。また、スプレー
熱分解法で作製されたフッ素ドープ酸化スズ薄膜は、導
電性,光透過率共に従来のフッ素ドープ酸化スズ薄膜よ
り高く、耐久性の面においてもスズドープ酸化インジウ
ム薄膜に遜色ないレベルに達する。
0336号公報で紹介したスプレー熱分解法は、全製膜
工程を大気中で行うことを可能とし、極めて安価で簡便
な構成の装置を使用できる。スプレー熱分解法では、予
熱した基板上に原料溶液を間歇的に噴霧し、溶液の熱分
解によって酸化スズ薄膜が形成される。また、スプレー
熱分解法で作製されたフッ素ドープ酸化スズ薄膜は、導
電性,光透過率共に従来のフッ素ドープ酸化スズ薄膜よ
り高く、耐久性の面においてもスズドープ酸化インジウ
ム薄膜に遜色ないレベルに達する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】薄膜形成ラインにスプ
レー熱分解装置を導入することにより、従来法に比較し
て生産コストの低減及び時間短縮が図られる。また、4
00℃以下の低温で製膜できることから、安価な低温用
ソーダガラスを基板に使用でき、消費エネルギーも節減
できる。更には、近赤外域での光反射率が従来のフッ素
ドープ酸化スズ薄膜の2倍程度と高い値を示すことか
ら、熱線反射膜材料としての用途展開も期待できる。
レー熱分解装置を導入することにより、従来法に比較し
て生産コストの低減及び時間短縮が図られる。また、4
00℃以下の低温で製膜できることから、安価な低温用
ソーダガラスを基板に使用でき、消費エネルギーも節減
できる。更には、近赤外域での光反射率が従来のフッ素
ドープ酸化スズ薄膜の2倍程度と高い値を示すことか
ら、熱線反射膜材料としての用途展開も期待できる。
【0005】本発明者等は、このような長所をもつスプ
レー熱分解法の長所を活用すべく研究・開発を進めた。
その結果、原料溶液に改良を加えることにより、より機
能性に優れた酸化スズ薄膜が一層低温で得られることを
見出した。本発明は、テトラブチルスズ又は四塩化スズ
を含む原料溶液をスプレー熱分解する際に過酸化水素を
熱分解促進剤として使用することにより、可視光透過率
が高く且つ低電気抵抗特性をもつ酸化スズ薄膜を提供す
ることを目的とする。
レー熱分解法の長所を活用すべく研究・開発を進めた。
その結果、原料溶液に改良を加えることにより、より機
能性に優れた酸化スズ薄膜が一層低温で得られることを
見出した。本発明は、テトラブチルスズ又は四塩化スズ
を含む原料溶液をスプレー熱分解する際に過酸化水素を
熱分解促進剤として使用することにより、可視光透過率
が高く且つ低電気抵抗特性をもつ酸化スズ薄膜を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、その目的を
達成するため、テトラブチルスズ又は四塩化スズに加え
て過酸化水素水を添加した原料溶液を基板に噴霧し、熱
分解反応させることによって酸化スズ薄膜を形成する。
このとき、過酸化水素の熱分解によって生成した酸素が
テトラブチルスズ又は四塩化スズの分解・酸化を促進さ
せるため、従来に比較してより低温の製膜が可能にな
る。酸化スズ薄膜の電気抵抗は、フッ素化合物を添加し
た原料溶液を用いてフッ素ドーピングすることにより下
げることができる。
達成するため、テトラブチルスズ又は四塩化スズに加え
て過酸化水素水を添加した原料溶液を基板に噴霧し、熱
分解反応させることによって酸化スズ薄膜を形成する。
このとき、過酸化水素の熱分解によって生成した酸素が
テトラブチルスズ又は四塩化スズの分解・酸化を促進さ
せるため、従来に比較してより低温の製膜が可能にな
る。酸化スズ薄膜の電気抵抗は、フッ素化合物を添加し
た原料溶液を用いてフッ素ドーピングすることにより下
げることができる。
【0007】
【実施の形態及び作用】スプレー熱分解法は、たとえば
図1に示す設備構成の装置を使用する。このスプレー熱
分解装置は、チャンバ1内にヒータ2で加熱されるホル
ダ3を配置し、ホルダ3に載置したガラス基板4に噴霧
器5のノズルを対向させている。チャンバ1内は、所定
の酸化雰囲気に維持するために大気に解放しても良く、
或いは酸化性ガス源に接続して酸素ポテンシャルを制御
することも可能である。噴霧器5には、圧縮ガス6によ
って原料溶液7が送り込まれる。レギュレータ8で噴霧
圧を制御しながら、ガラス基板4に向けて噴霧器5から
放射状に原料溶液7がスプレーされる。噴霧された原料
溶液7は、ガラス基板4近傍の高温雰囲気に送り込まれ
ると熱分解し、酸化スズとなってガラス基板4上に析出
する。原料溶液7の噴霧によって低下したガラス基板4
の温度が回復した後、原料溶液7を再度噴霧する。噴霧
の繰返しにより、酸化スズ薄膜が必要とする膜厚に成長
する。
図1に示す設備構成の装置を使用する。このスプレー熱
分解装置は、チャンバ1内にヒータ2で加熱されるホル
ダ3を配置し、ホルダ3に載置したガラス基板4に噴霧
器5のノズルを対向させている。チャンバ1内は、所定
の酸化雰囲気に維持するために大気に解放しても良く、
或いは酸化性ガス源に接続して酸素ポテンシャルを制御
することも可能である。噴霧器5には、圧縮ガス6によ
って原料溶液7が送り込まれる。レギュレータ8で噴霧
圧を制御しながら、ガラス基板4に向けて噴霧器5から
放射状に原料溶液7がスプレーされる。噴霧された原料
溶液7は、ガラス基板4近傍の高温雰囲気に送り込まれ
ると熱分解し、酸化スズとなってガラス基板4上に析出
する。原料溶液7の噴霧によって低下したガラス基板4
の温度が回復した後、原料溶液7を再度噴霧する。噴霧
の繰返しにより、酸化スズ薄膜が必要とする膜厚に成長
する。
【0008】テトラブチルスズを原料とする溶液を用い
たスプレー熱分解法では、製膜効率が低いため実用性に
乏しい。そこで、本発明者等は、テトラブチルスズの分
解・酸化を促進させる物質について種々調査検討した。
その結果、原料溶液に過酸化水素を添加すると、製膜効
率が著しく向上することを見出した。これは、過酸化水
素の熱分解によって生じた酸素又は活性酸素がテトラブ
チルスズの分解反応に寄与し、反応効率、ひいては製膜
速度に影響を及ぼしているものと考えられる。なかで
も、後述の実施例にもみられるように、[H2O2]/[S
n]のモル比を2.0に維持すると製膜効率が最も高
く、過酸化水素無添加時に比較して約10倍の製膜速度
で酸化スズ薄膜が形成されることが判った。過酸化水素
が製膜速度の上昇に及ぼす影響は、テトラブチルスズに
代えて四塩化スズを含む原料溶液を使用する場合でも同
様である。
たスプレー熱分解法では、製膜効率が低いため実用性に
乏しい。そこで、本発明者等は、テトラブチルスズの分
解・酸化を促進させる物質について種々調査検討した。
その結果、原料溶液に過酸化水素を添加すると、製膜効
率が著しく向上することを見出した。これは、過酸化水
素の熱分解によって生じた酸素又は活性酸素がテトラブ
チルスズの分解反応に寄与し、反応効率、ひいては製膜
速度に影響を及ぼしているものと考えられる。なかで
も、後述の実施例にもみられるように、[H2O2]/[S
n]のモル比を2.0に維持すると製膜効率が最も高
く、過酸化水素無添加時に比較して約10倍の製膜速度
で酸化スズ薄膜が形成されることが判った。過酸化水素
が製膜速度の上昇に及ぼす影響は、テトラブチルスズに
代えて四塩化スズを含む原料溶液を使用する場合でも同
様である。
【0009】テトラブチルスズを含む原料溶液は、テト
ラブチルスズをメタノール,エタノール等のアルコール
系溶媒に溶かし、酸化剤としての過酸化水素及び必要に
応じドーパントとしてのフッ素化合物を添加することに
より調製される。フッ化物には、NH4F等が使用され
る。原料溶液は、 [NH4F]/[Sn]の組成比を80〜
320モル%の範囲に調整することが好ましく、[NH4
F]/[Sn]=160モル%の原料溶液から最も低い電
気抵抗率を示す薄膜が得られている。四塩化スズを含む
原料溶液は、四塩化スズを同様にアルコール系溶媒に溶
かし、過酸化水素及びフッ素化合物を添加することによ
り調製される。この場合も、[NH4F]/[Sn]の組成
比を80〜320モル%の範囲に調整することが好まし
い。
ラブチルスズをメタノール,エタノール等のアルコール
系溶媒に溶かし、酸化剤としての過酸化水素及び必要に
応じドーパントとしてのフッ素化合物を添加することに
より調製される。フッ化物には、NH4F等が使用され
る。原料溶液は、 [NH4F]/[Sn]の組成比を80〜
320モル%の範囲に調整することが好ましく、[NH4
F]/[Sn]=160モル%の原料溶液から最も低い電
気抵抗率を示す薄膜が得られている。四塩化スズを含む
原料溶液は、四塩化スズを同様にアルコール系溶媒に溶
かし、過酸化水素及びフッ素化合物を添加することによ
り調製される。この場合も、[NH4F]/[Sn]の組成
比を80〜320モル%の範囲に調整することが好まし
い。
【0010】原料溶液が噴霧されるガラス基板4は、テ
トラブチルスズ又は四塩化スズを熱分解反応させるため
に、300〜500℃の温度域に維持される。この基板
温度は、CVD法でSnO2薄膜を作製するときの基板
温度500〜1000℃に比較すると十分に低いため、
使用可能な基板の選択幅が広がる。原料溶液を噴霧した
後では基板温度が低下するので、一回の噴射後に基板温
度が回復するのをまって再度噴霧する。原料溶液の間歇
噴霧を繰り返すことによって、酸化スズ薄膜が必要膜厚
まで成長する。加熱保持された基板に噴霧された原料溶
液中の過酸化水素は、加熱保持された基板から受熱して
分解し、酸素雰囲気を作り出すだけでなく、原料用液中
でスズ化合物と過酸化水素がペルオキソ錯体を形成す
る。ペルオキソ錯体は、スズ原子と酸素原子が直接結合
していることから熱分解の際に酸化スズ構造を形成しや
すい錯体である。そのため、欠陥導入が少なく結晶性が
良好で、可視光透過率が高く電気抵抗の低い薄膜とな
る。
トラブチルスズ又は四塩化スズを熱分解反応させるため
に、300〜500℃の温度域に維持される。この基板
温度は、CVD法でSnO2薄膜を作製するときの基板
温度500〜1000℃に比較すると十分に低いため、
使用可能な基板の選択幅が広がる。原料溶液を噴霧した
後では基板温度が低下するので、一回の噴射後に基板温
度が回復するのをまって再度噴霧する。原料溶液の間歇
噴霧を繰り返すことによって、酸化スズ薄膜が必要膜厚
まで成長する。加熱保持された基板に噴霧された原料溶
液中の過酸化水素は、加熱保持された基板から受熱して
分解し、酸素雰囲気を作り出すだけでなく、原料用液中
でスズ化合物と過酸化水素がペルオキソ錯体を形成す
る。ペルオキソ錯体は、スズ原子と酸素原子が直接結合
していることから熱分解の際に酸化スズ構造を形成しや
すい錯体である。そのため、欠陥導入が少なく結晶性が
良好で、可視光透過率が高く電気抵抗の低い薄膜とな
る。
【0011】
【実施例1】原料溶液として5%テトラブチルスズ−エ
タノール溶液を調製し、300〜480℃に保持された
ガラス基板に原料溶液を噴霧することにより、膜厚12
0nmの酸化スズ薄膜を作製した。原料溶液の噴霧に
は、1.5kg/cm2の圧縮空気をキャリアガスとし
て使用し、スプレー速度を1.25ml/秒,1回の噴
霧時間を0.5秒に設定し、1回の噴霧後に基板温度が
回復してから再度噴霧する間歇法を採用した。得られた
酸化スズ薄膜をX線回折した結果、基板温度340℃で
最もピーク強度が大きく、結晶性に優れていることが判
った(図2)。ジブチルスズジアセチルアセトネートを
原料として基板温度500℃で製膜した場合に比較する
と、低温での製膜が可能になったものの、製膜効率が噴
霧回数当りの膜厚で1/10以下の低い値であった。
タノール溶液を調製し、300〜480℃に保持された
ガラス基板に原料溶液を噴霧することにより、膜厚12
0nmの酸化スズ薄膜を作製した。原料溶液の噴霧に
は、1.5kg/cm2の圧縮空気をキャリアガスとし
て使用し、スプレー速度を1.25ml/秒,1回の噴
霧時間を0.5秒に設定し、1回の噴霧後に基板温度が
回復してから再度噴霧する間歇法を採用した。得られた
酸化スズ薄膜をX線回折した結果、基板温度340℃で
最もピーク強度が大きく、結晶性に優れていることが判
った(図2)。ジブチルスズジアセチルアセトネートを
原料として基板温度500℃で製膜した場合に比較する
と、低温での製膜が可能になったものの、製膜効率が噴
霧回数当りの膜厚で1/10以下の低い値であった。
【0012】他方、過酸化水素を添加した5%テトラブ
チルスズ−エタノール溶液を同じ条件でガラス基板に噴
霧すると、製膜効率が著しく向上した(図3)。なかで
も、[H2O2]/[Sn]がモル比で2.0のときに製膜効
率Vが最大となり、過酸化水素無添加時に比較して約1
0倍大きくなった。なお、製膜効率Vは、d/v(v:
噴霧した原料溶液の全量、d:形成された酸化スズ薄膜
の膜厚)で表した。作製された酸化スズ薄膜の結晶性に
関しては、[H2O2]/[Sn]がモル比で0.4のときに
最大ピーク強度を示した(図4)。
チルスズ−エタノール溶液を同じ条件でガラス基板に噴
霧すると、製膜効率が著しく向上した(図3)。なかで
も、[H2O2]/[Sn]がモル比で2.0のときに製膜効
率Vが最大となり、過酸化水素無添加時に比較して約1
0倍大きくなった。なお、製膜効率Vは、d/v(v:
噴霧した原料溶液の全量、d:形成された酸化スズ薄膜
の膜厚)で表した。作製された酸化スズ薄膜の結晶性に
関しては、[H2O2]/[Sn]がモル比で0.4のときに
最大ピーク強度を示した(図4)。
【0013】製膜時の基板温度は、形成された酸化スズ
薄膜の結晶性,電気特性,光学特性等に影響を及ぼすこ
とが考えられる。そこで、基板温度をパラメータとして
得られた酸化スズ薄膜の物性を調査した。なお、表面粗
さ計で膜厚を、分光光度計で透過率を、4探針法でシー
ト抵抗を測定し、膜厚測定の結果から酸化スズ薄膜の電
気抵抗率を算出した。図5の調査結果にみられるよう
に、340〜420℃の基板温度域では何れも約80%
の光透過率を示し、光透過率の基板温度依存性はほとん
ど観察されなかった。電気抵抗に関しては、340〜4
20℃の基板温度域では〜1×10-3Ω・cmの一定値
を示し、420℃以上では基板温度の上昇に伴って電気
抵抗も上昇した。図5の結果から、基板温度340℃の
低温で酸化スズ薄膜を製膜できることが確認され、過度
に低い抵抗率が要求されず且つ低温での薄膜形成が要求
される用途に適用可能なことが判る。
薄膜の結晶性,電気特性,光学特性等に影響を及ぼすこ
とが考えられる。そこで、基板温度をパラメータとして
得られた酸化スズ薄膜の物性を調査した。なお、表面粗
さ計で膜厚を、分光光度計で透過率を、4探針法でシー
ト抵抗を測定し、膜厚測定の結果から酸化スズ薄膜の電
気抵抗率を算出した。図5の調査結果にみられるよう
に、340〜420℃の基板温度域では何れも約80%
の光透過率を示し、光透過率の基板温度依存性はほとん
ど観察されなかった。電気抵抗に関しては、340〜4
20℃の基板温度域では〜1×10-3Ω・cmの一定値
を示し、420℃以上では基板温度の上昇に伴って電気
抵抗も上昇した。図5の結果から、基板温度340℃の
低温で酸化スズ薄膜を製膜できることが確認され、過度
に低い抵抗率が要求されず且つ低温での薄膜形成が要求
される用途に適用可能なことが判る。
【0014】
【実施例2】5%四塩化スズエタノール溶液に過酸化水
素(酸化剤)及びNH4F(ドーパント)を添加するこ
とにより、原料溶液を調製した。予熱したガラス基板に
原料溶液を噴霧して熱分解することにより酸化スズ薄膜
を作製した。原料溶液の噴霧には、1.5kg/cm2
の圧縮空気をキャリアガスとして使用し、スプレー速度
を1.25ml/秒,1回の噴霧時間を0.5秒に設定
し、1回の噴霧後に基板温度が回復してから再度噴霧す
る間歇法を採用した。
素(酸化剤)及びNH4F(ドーパント)を添加するこ
とにより、原料溶液を調製した。予熱したガラス基板に
原料溶液を噴霧して熱分解することにより酸化スズ薄膜
を作製した。原料溶液の噴霧には、1.5kg/cm2
の圧縮空気をキャリアガスとして使用し、スプレー速度
を1.25ml/秒,1回の噴霧時間を0.5秒に設定
し、1回の噴霧後に基板温度が回復してから再度噴霧す
る間歇法を採用した。
【0015】作製された酸化スズ薄膜の膜厚を表面粗さ
計で測定すると共に、分光光度計で透過率,4探針法で
シート抵抗を測定し、膜厚測定の結果から酸化スズ薄膜
の電気抵抗率を算出した。300℃に保持されたガラス
基板に原料溶液を1回噴霧したときに形成された酸化ス
ズ薄膜は、過酸化水素濃度に応じて厚膜になっていた。
すなわち、過酸化水素無添加で作製された酸化スズ薄膜
の膜厚が5.7nm/回であるのに対し、100〜10
00モル%の過酸化水素添加で膜厚が11〜15nm/
回と増加しており、過酸化水素によって四塩化スズの熱
分解・酸化が促進されていることが判る。
計で測定すると共に、分光光度計で透過率,4探針法で
シート抵抗を測定し、膜厚測定の結果から酸化スズ薄膜
の電気抵抗率を算出した。300℃に保持されたガラス
基板に原料溶液を1回噴霧したときに形成された酸化ス
ズ薄膜は、過酸化水素濃度に応じて厚膜になっていた。
すなわち、過酸化水素無添加で作製された酸化スズ薄膜
の膜厚が5.7nm/回であるのに対し、100〜10
00モル%の過酸化水素添加で膜厚が11〜15nm/
回と増加しており、過酸化水素によって四塩化スズの熱
分解・酸化が促進されていることが判る。
【0016】光透過率に関しては、図7に示されている
ように、過酸化水素無添加で作製した酸化スズ薄膜
(a)は400〜800nmの波長域で71%と低い値
を示したが、過酸化水素を添加した原料溶液から作製さ
れた酸化スズ薄膜(b)では光透過率が全体的に86%
に向上していた。また、過酸化水素濃度及びNH4F濃
度が異なる原料溶液を基板温度300℃のガラス基板に
噴霧することによって酸化スズ薄膜を作製した。作製さ
れた酸化スズ薄膜の電気抵抗は、原料溶液の過酸化水素
濃度及びNH4F濃度に応じて図8にみられるように変
化した。この場合、過酸化水素200モル%,[NH
4F]/[Sn]を160モル%添加した原料溶液から作製
された酸化スズ薄膜が最小の電気抵抗率5×10-4Ω・
cmを示した。以上の結果から、原料溶液への過酸化水
素添加及び薄膜へのフッ素ドーピングによって、基板温
度300℃の低温でも実用レベルの酸化スズ薄膜が作製
できることが判る。
ように、過酸化水素無添加で作製した酸化スズ薄膜
(a)は400〜800nmの波長域で71%と低い値
を示したが、過酸化水素を添加した原料溶液から作製さ
れた酸化スズ薄膜(b)では光透過率が全体的に86%
に向上していた。また、過酸化水素濃度及びNH4F濃
度が異なる原料溶液を基板温度300℃のガラス基板に
噴霧することによって酸化スズ薄膜を作製した。作製さ
れた酸化スズ薄膜の電気抵抗は、原料溶液の過酸化水素
濃度及びNH4F濃度に応じて図8にみられるように変
化した。この場合、過酸化水素200モル%,[NH
4F]/[Sn]を160モル%添加した原料溶液から作製
された酸化スズ薄膜が最小の電気抵抗率5×10-4Ω・
cmを示した。以上の結果から、原料溶液への過酸化水
素添加及び薄膜へのフッ素ドーピングによって、基板温
度300℃の低温でも実用レベルの酸化スズ薄膜が作製
できることが判る。
【0017】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、原料溶液に過酸化水素を添加することによりテトラ
ブチルスズ又は四塩化スズの熱分解・酸化を促進させて
いるので、300〜500℃の比較的低温に維持された
基板に対しても従来のジブチルスズジアセチルアセトネ
ートを原料とする薄膜に匹敵する製膜効率で酸化スズ薄
膜を作製できる。作製された酸化スズ薄膜は、80%以
上の高い光透過率を示し、電気抵抗率もフッ素ドーピン
グによって低位に調整される。このようにして得られた
酸化スズ薄膜は、プラズマディスプレイパネル,液晶デ
ィスプレイパネル,ELディスプレイパネル,タッチパ
ネル等の透明電極や、セラミック薄膜ヒータ,熱線反射
ガラス,帯電防止ガラス,電磁波遮蔽ガラス等として広
範な分野で使用される。
は、原料溶液に過酸化水素を添加することによりテトラ
ブチルスズ又は四塩化スズの熱分解・酸化を促進させて
いるので、300〜500℃の比較的低温に維持された
基板に対しても従来のジブチルスズジアセチルアセトネ
ートを原料とする薄膜に匹敵する製膜効率で酸化スズ薄
膜を作製できる。作製された酸化スズ薄膜は、80%以
上の高い光透過率を示し、電気抵抗率もフッ素ドーピン
グによって低位に調整される。このようにして得られた
酸化スズ薄膜は、プラズマディスプレイパネル,液晶デ
ィスプレイパネル,ELディスプレイパネル,タッチパ
ネル等の透明電極や、セラミック薄膜ヒータ,熱線反射
ガラス,帯電防止ガラス,電磁波遮蔽ガラス等として広
範な分野で使用される。
【図1】 スプレー熱分解装置の概略図
【図2】 基板温度が酸化スズ薄膜の結晶性に及ぼす影
響を示したX線回折グラフ
響を示したX線回折グラフ
【図3】 テトラブチルスズ原料溶液の過酸化水素濃度
が製膜効率に及ぼす影響を示したグラフ
が製膜効率に及ぼす影響を示したグラフ
【図4】 テトラブチルスズ原料溶液の過酸化水素濃度
が酸化スズ薄膜の結晶性に及ぼす影響を示したX線回折
グラフ
が酸化スズ薄膜の結晶性に及ぼす影響を示したX線回折
グラフ
【図5】 基板温度が酸化スズ薄膜の電気抵抗及び光透
過率に及ぼす影響を示したグラフ
過率に及ぼす影響を示したグラフ
【図6】 四塩化スズ原料溶液の過酸化水素濃度が酸化
スズ薄膜の膜厚に及ぼす影響を示したグラフ
スズ薄膜の膜厚に及ぼす影響を示したグラフ
【図7】 過酸化水素無添加の四塩化スズ溶液(a)及
び過酸化水素を添加した四塩化スズ溶液(b)から作製
された酸化スズ薄膜の光透過率を示すグラフ
び過酸化水素を添加した四塩化スズ溶液(b)から作製
された酸化スズ薄膜の光透過率を示すグラフ
【図8】 四塩化スズの過酸化水素濃度及びF濃度が酸
化スズ薄膜の電気抵抗に及ぼす影響を示したグラフ
化スズ薄膜の電気抵抗に及ぼす影響を示したグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 AA01 AA11 BA45 CA06 CA12 FA10 JA10 4M104 AA10 BB36 CC01 DD33 DD41 GG20 HH16 HH20
Claims (3)
- 【請求項1】 過酸化水素を酸化剤として添加したテト
ラブチルスズ又は四塩化スズ溶液を所定温度に保持され
た基板に噴霧して熱分解し、原料溶液の噴霧によって低
下した基板温度の回復をまって原料溶液の噴霧を間歇的
に繰り返し、酸化スズ薄膜を基板表面に成長させること
を特徴とする酸化スズ薄膜の低温形成方法。 - 【請求項2】 フッ素化合物を含む原料溶液を使用する
請求項1記載の低温形成方法。 - 【請求項3】 酸化スズ薄膜生成時の基板温度を300
〜500℃の温度域に維持する請求項1又は2記載の低
温形成方法。
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