JP5541921B2 - 低抵抗率のドープ酸化亜鉛コーティングを作る方法及び当該方法により形成される物品 - Google Patents

低抵抗率のドープ酸化亜鉛コーティングを作る方法及び当該方法により形成される物品 Download PDF

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Description

本発明は、ドープ酸化亜鉛コーティングを透明基材上に堆積させる方法に関し、より詳細には、ガリウムドープ酸化亜鉛コーティングまたはアルミニウムドープ酸化亜鉛コーティングをガラス基材上に堆積させる化学気相堆積方法に関する。
ドープ酸化亜鉛コーティングの堆積については、特許文献に報告がなされている。例えば、特許文献1には、ガラスなどの基材上の、高光透過性及び低抵抗率を有する酸化亜鉛薄膜が開示されている。特許文献1は、成膜ゾーンと異なるゾーンにおいて活性化エネルギーによって出発原料ガスを活性化させ、それによって堆積される膜の形成に寄与する前駆体を形成するステップと、成膜ゾーン及び上記したゾーンと異なるゾーンにおいて活性化エネルギーによって出発原料ガスを活性化させ、それによって前駆体と化学的に反応する活性種を形成するステップと、前駆体及び活性種を成膜ゾーン内に導入し、それによって膜を堆積させるステップとを含む方法であって、前駆体を形成するための出発原料ガスはアルキル亜鉛化合物であり、活性種を形成するための出発原料は酸素ガスまたはオゾンガスであるような方法を教示している。特許文献1は、光起電力装置または高性能フラットディスプレイ装置の製造について教示している。ZnO膜の導電性を高めるための最も好適なドーパントとしてアルミニウムが記されている。
特許文献2には、金属酸化物をベースにした導電性の、低放射率の透明機能性皮膜であって、その上に「アウター」コーティングが堆積されるような膜が与えられたガラス基材が教示されている。そのような膜の例として、アルミニウムドープ酸化亜鉛が与えられている。
特許文献3には、酸化亜鉛コーティングに窒素及びガリウムをドープすることによって酸化インジウムスズ膜(ITO)より低い電気抵抗を有するようにした透明な導電性酸化亜鉛膜の形成が開示されている。
米国特許第6,268,019号(B1)明細書 米国特許第5,342,676号明細書 米国特許第6,569,548号明細書
フロートガラス製造過程中に大気圧化学気相堆積(APCVD)によって高堆積速度でガリウムまたはアルミニウムドープ酸化亜鉛膜を作り、比較的安価な前駆体物質を利用し、望ましい低抵抗率特性を有する被覆ガラス物品を生産することができることが望ましい。
ポリマー基材上に大気圧化学気相堆積によって高堆積速度でガリウムまたはアルミニウムドープ酸化亜鉛膜を作り、比較的安価な前駆体物質を利用し、望ましい低抵抗率特性を有する被覆物品を生産することができることもまた望ましい。
本発明は、ガリウムまたはアルミニウムドープ酸化亜鉛コーティングを高温ガラス基材上に堆積させるための大気圧化学気相堆積方法を提供する。本方法は、コーティングがその上に堆積されることになる表面を有し、その表面が少なくとも400℃の温度にあるような高温ガラス基材を提供する。亜鉛含有化合物、酸素含有化合物及びアルミニウムまたはガリウム含有化合物が、コーティングがその上に堆積されることになる表面に向けられる。亜鉛含有化合物と、酸素含有化合物及びアルミニウムまたはガリウム含有化合物とが、アルミニウムドープ酸化亜鉛コーティングまたはガリウムドープ酸化亜鉛コーティングが5nm/秒超の堆積速度で表面上に形成されるのに十分な時間の間、混合される。
本発明に従って幾つかの例の酸化亜鉛膜の電子濃度(n)対ガリウム濃度(流速)を表すグラフ。 本発明に従って幾つかの例の酸化亜鉛膜成長速度対水濃度を表すグラフ。 本発明に従って幾つかの例の酸化亜鉛膜の電子濃度対堆積温度を表すグラフ。 本発明に従って幾つかの例の酸化亜鉛膜の抵抗率対基材温度を表すグラフ。
酸化亜鉛コーティング及び堆積方法は既知であるが、フロートガラス製造ライン上でガラス製造過程中に商業的に実現可能な成長速度で熱分解ドープ酸化亜鉛コーティングを作るコスト効率の良い方法はこれまでは知られていなかった。本発明は、商業的に実現可能な成長速度でそのような酸化亜鉛膜を作る際の従来の問題に鑑みてなされたものである。
本発明に関連して任意の適切な大気圧化学気相堆積方法を利用することができるが、特許文献1に開示されている堆積方法が好ましい。特許文献1は、全文を引用することを以て本明細書の一部となす。特許文献1の方法は、様々な種類の酸化金属膜を、例えば5nm/秒超の、商業的に有用な成長速度で堆積させることができることを示している。特許文献1の堆積方法はまた、反応物質の混合時間を変えることができ、それによって今度は、この場合は酸化亜鉛コーティングの、特性の「調整(tuning)」を可能にするという利点を有する。特に、本発明は、ガリウムまたはアルミニウムをドーパントとして利用し、ドープ酸化亜鉛層を成膜することの利点を明らかにする。
そのような酸化亜鉛被覆ガラス製品は、建築用窓の用途において、低放射率層及び/または日照調整層として役立つ。この透明導電性酸化物の他の潜在的用途には、光起電力装置、固体照明(LED及びOLED)、誘導加熱、フラットパネルディスプレイ及びタッチパネルスクリーン、RFIDタグ及び集積回路に適用される透明薄膜トランジスタ(TFT)が含まれる。
適切な亜鉛含有化合物には、限定されるものではないが、一般式RZnまたはRZn−[RN(CHR(CH(CHRNR]の化合物が含まれ、ここで、R1−8は、互いに同じかまたは異なるアルキル基またはアリール基、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、フェニルまたは置換フェニルであることができ、1若しくは複数のフッ素含有置換基を含むことがあり、R及びRは、Hまたはアルキル基またはアリール基であることができ、nは0または1であることができ、mは、nが0ならば1〜6、nが1ならば0〜6であることができる。好適な亜鉛含有化合物には、ジエチル及びジメル亜鉛付加物(例えば)ジエチル亜鉛TEEDA(TEEDA=N,N,N´,N´−テトラエチルエチレンジアミン)、ジエチル亜鉛TMEDA(TMEDA=N,N,N´,N´−テトラメエチルエチレンジアミン)、ジエチル亜鉛TMPDA(TMPDA=N,N,N´,N´−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン)、ジメル亜鉛TEEDA、ジメル亜鉛TMEDA、ジメル亜鉛TMPDAが含まれる。
適切な13属金属含有前駆体には、一般式R (3−n)M(R10C(O)CR11C(O)R12またはR M(L)のものが含まれ、ここで、M=B、Al、Ga、InまたはTlであり、Rは、アルキル基またはアリール基またはハライド基またはアルコキシド基であり、R10−12は、互いに同じであっても異なっていてもよく、H、アルキル基またはアリール基(環状誘導体、部分誘導体、ペルフルオロ化誘導体を含む)であり、n=0〜3であり、Lは、金属に配位することができる中性配位子である。好適なガリウム含有前駆体は、ジメチルガリウムヘキサフルオロアセチルアセトネート(一般的にMeGa(hfac)と呼ばれる)である。他の適切なガリウム含有前駆体には、ジエチルガリウム(ヘキサフルオロアセチルアセトネート)、トリメチルガリウム、トリメチルガリウム(テトラヒドロフラン)、トリエチルガリウム(テトラヒドロフラン)、ジメチルガリウム(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート)、ジメチルガリウム(アセチルアセトネート)、トリス(アセチルアセトネート)ガリウム、トリス(1,1,1−トリフルオロアセチルアセトネート)ガリウム、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート)ガリウム、トリエチルガリウムが含まれる。他のガリウム含有化合物が本発明において前駆体として使用するのに適していることもある。
適切なアルミニウム含有前駆体には、R 3−nAlR 及びR Al(L)が含まれ、ここで、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、またはオクチルであり、Rは、ハライドまたは置換または非置換アセチルアセトネート誘導体(部分誘導体、ペルフルオロ化誘導体を含む)であり、nは0〜3であり、Lは、アルミニウムに配位することができる中性配位子である。好適なアルミニウム含有前駆体には、ジエチルアルミニウムアセチルアセトネート(EtAl(acac))、塩化ジエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウム(ヘキサフルオロアセチルアセトネート)、ジエチルアルミニウム(1,1,1−トリフルオロアセチルアセトネート)、ジエチルアルミニウム(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート)、トリエチルアルミニウム、トリス(n−ブチル)アルミニウム、トリエチルアルミニウム(テトラヒドロフラン)が含まれる。他のアルミニウム含有化合物が本発明において前駆体として使用するのに適していることもある。
適切な酸素含有化合物には、限定されるものではないが、有機酢酸塩、例えば、酢酸エチル(EtOAc)またはt−酢酸ブチル、アルコール(ペルフルオロ化誘導体を含む)、酸素、水が含まれ、HOが好ましい。
窒素、ヘリウムなどの不活性キャリアガスもまた、本発明の反応ガス流の成分として利用され得る。
所望の化学反応が起こるのに適していることが分かっている温度は、400℃以上、特に500℃〜700℃である。
本発明に従って形成するZnO:Ga膜は、3.0e−4Ω・cmの低抵抗率、最大15cm/(Vs)のキャリア移動度及び最大1.1e21cm−3の電子濃度を呈することができる。
本発明に従って堆積させるZnO:Al膜は、5.59e−4Ω・cmの低抵抗率、最大19cm/(Vs)のキャリア移動度及び最大5.93e20cm−3の電子濃度を呈することができる。
以下の非限定的な例は、本発明のいくつかの態様を示す。
ガス混合物を比較的多く含んだHOを利用すると、迅速かつ効率的に適切な亜鉛前駆体材料と反応し、商業的に有用な速度で酸化亜鉛膜が成膜されることが分かっている。
例1〜8において用いられるAPCVD装置は、特許文献1に記載のAPCVD装置に類似している。この装置の重要な特徴は、コーティングノズルに複数の気体を別々に供給することにより、気体試薬の混合時間を制御する能力である。これらの実験において、コーティングノズルは、同心の複数のチューブ、すなわち、混合区間の長さが調整できるように圧縮嵌め(compression fitting)により3/4”(1.91cm)の第1チューブ内に装着された1/4”(0.64cm)の第2チューブと、副生成物及び未反応気体の除去のために排気ブロワーに接続された1.25”(3.18cm)以下のアウターチューブで構成されている。このノズル構造から得られる膜は、直径約7/8”(2.22cm)の円形である。
例9〜11及び例13において用いられるAPCVD装置は、2つの別々の前駆体流が基材表面と接触する前に制御可能に混合されることができるような混合チャンバを含むシングルスロット式コータで構成されている。混合チャンバは、長さが1.25インチ(3.18cm)である。15L/分の全窒素キャリアガスフローに対して、2つの前駆体流の混合時間は約280ミリ秒である。堆積副生成物及び未反応前駆体気体は、排気ブロワーに接続された2つの排気スロット(コーティングスロットに隣接している)から除去される。このノズルから得られる膜は、幅が約4インチである。種々の長さをコーティング(被覆)するために、加熱された基材がノズルの下に移送され得る。
例12において用いられるAPCVD装置は、金属製コータヘッド(複数のガスの化学混合物が600℃の高温ガラス基材に接触するように方向付けられ、その直後に抜かれる)のすぐ下を厚さ3mmまたは4mmの予熱されたガラス基材が移動するような動的コータを備えていた。後述するガス混合物を化学搬送トロリ内で予め混合し、加熱された搬送チューブを介してコータヘッド内に供給した。化学フロー条件及び実験の物理的規模を基準にして、加熱されたガラスに到達する前の反応物混合時間は1秒以上と計算される。コーティング堆積時間(有効化学堆積領域の下をガラスが通過する期間として定義される)は、約15秒であった。
例1
Ga前駆体の正確な制御された注入を可能にするために、MeGa(hfac)(hfac=ヘキサフルオロアセチルアセトネート,FCC(O)CHC(O)CF)を無水ヘプタン中で溶解して0.58の溶液を作製した。0.289mol%のEtZn・TEEDA(TEEDA=N,N,N´,N´−テトラエチルエチレンジアミン)及び0.012mol%のMeGa(hfac)を、12slpmの窒素キャリアガスに混ぜて160℃の温度で第1フィードチューブに供給し、これを原料としてZnO:Ga膜の層を堆積した。第2フィードチューブにおいては、13.8mol%の水を3slpmの窒素に混ぜたガス混合物を160℃の温度で供給した。第1フィード流と第2フィード流との混合時間97ミリ秒以下に対応する18cmの混合区間長さになるように第2ノズルを挿入した。堆積に用いた基材は、厚さ1.1mmのホウケイ酸塩フロートガラスであった。基材を、675℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。基材温度は、赤外線高温計により650℃と表示された。膜の堆積時間は20秒であり、得られたドープZnO膜は566nmの厚さを有していた。この膜のホール抵抗率は平均して4.5e−4Ω・cm、移動度の測定値は15.0cm/(Vs)、電子濃度の測定値は9.22e20cm−3であった。
例2
0.289mol%のEtZn・TEEDA及び0.025mol%のEtAl(acac)(acac=アセチルアセトネート,HCC(O)CHC(O)CH)を、12slpmの窒素キャリアガスに混ぜて160℃の温度で第1フィードチューブに供給し、これを原料としてZnO:Al膜の層を堆積した。第2フィードチューブにおいては、6.92mol%の水を3slpmの窒素に混ぜたガス混合物を160℃の温度で供給した。第1フィード流と第2フィード流との混合時間97ミリ秒以下に対応する18cmの混合区間長さになるように第2ノズルを挿入した。堆積に用いた基材は、厚さ1.1mmのホウケイ酸塩フロートガラスであった。基材を、375℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。基材温度は、赤外線高温計により350℃と表示された。膜の堆積時間は20秒であり、得られたドープZnO膜は637nmの厚さを有していた。この膜のホール抵抗率は平均して3.83e−2Ω・cm、移動度の測定値は0.43cm/(Vs)、電子濃度の測定値は3.78e20cm−3であった。
例3
0.289mol%のEtZn・TEEDA及び0.025mol%のEtAl(acac)を、12slpmの窒素キャリアガスに混ぜて160℃の温度で第1フィードチューブに供給し、これを原料としてZnO:Al膜の層を堆積した。第2フィードチューブにおいては、6.92mol%の水を3slpmの窒素に混ぜたガス混合物を160℃の温度で供給した。第1フィード流と第2フィード流との混合時間97ミリ秒以下に対応する18cmの混合区間長さになるように第2ノズルを挿入した。堆積に用いた基材は、厚さ1.1mmのホウケイ酸塩フロートガラスであった。基材を、475℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。基材温度は、赤外線高温計により450℃と表示された。膜の堆積時間は20秒であり、得られたドープZnO膜は616nmの厚さを有していた。この膜のホール抵抗率は平均して1.32e−3Ω・cm、移動度の測定値は16.4cm/(Vs)、電子濃度の測定値は2.89e20cm−3であった。
例4
0.289mol%のEtZn・TEEDA及び0.025mol%のEtAl(acac)を、12slpmの窒素キャリアガスに混ぜて160℃の温度で第1フィードチューブに供給し、これを原料としてZnO:Al膜の層を堆積した。第2フィードチューブにおいては、6.92mol%の水を3slpmの窒素に混ぜたガス混合物を160℃の温度で供給した。第1フィード流と第2フィード流との混合時間97ミリ秒以下に対応する18cmの混合区間長さになるように第2ノズルを挿入した。堆積に用いた基材は、厚さ1.1mmのホウケイ酸塩フロートガラスであった。基材を、525℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。基材温度は、赤外線高温計により500℃と表示された。膜の堆積時間は20秒であり、得られたドープZnO膜は646nmの厚さを有していた。この膜のホール抵抗率は平均して5.59e−4Ω・cm、移動度の測定値は19.0cm/(Vs)、電子濃度の測定値は5.93e20cm−3であった。
例5
0.289mol%のEtZn・TEEDA及び0.025mol%のEtAl(acac)を、12slpmの窒素キャリアガスに混ぜて160℃の温度で第1フィードチューブに供給し、これを原料としてZnO:Al膜の層を堆積した。第2フィードチューブにおいては、6.92mol%の水を3slpmの窒素に混ぜたガス混合物を160℃の温度で供給した。第1フィード流と第2フィード流との混合時間97ミリ秒以下に対応する18cmの混合区間長さになるように第2ノズルを挿入した。堆積に用いた基材は、厚さ1.1mmのホウケイ酸塩フロートガラスであった。基材を、575℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。基材温度は、赤外線高温計により550℃と表示された。膜の堆積時間は20秒であり、得られたドープZnO膜は453nmの厚さを有していた。この膜のホール抵抗率は平均して1.43e−3Ω・cm、移動度の測定値は15.5cm/(Vs)、電子濃度の測定値は2.80e20cm−3であった。
例6
0.289mol%のEtZn・TEEDA及び0.025mol%のEtAl(acac)を、12slpmの窒素キャリアガスに混ぜて160℃の温度で第1フィードチューブに供給し、これを原料としてZnO:Al膜の層を堆積した。第2フィードチューブにおいては、6.92mol%の水を3slpmの窒素に混ぜたガス混合物を160℃の温度で供給した。第1フィード流と第2フィード流との混合時間97ミリ秒以下に対応する18cmの混合区間長さになるように第2ノズルを挿入した。堆積に用いた基材は、厚さ1.1mmのホウケイ酸塩フロートガラスであった。基材を、675℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。基材温度は、赤外線高温計により650℃と表示された。膜の堆積時間は20秒であり、得られたZnO膜は375nmの厚さを有していた。この膜のホール抵抗率は平均して3.63e−3Ω・cm、移動度の測定値は6.9cm/(Vs)、電子濃度の測定値は2.50e20cm−3であった。
例7
0.289mol%のEtZn・TEEDA及び0.025mol%のEtAl(acac)を、12slpmの窒素キャリアガスに混ぜて160℃の温度で第1フィードチューブに供給し、これを原料としてZnO膜の層を堆積した。第2フィードチューブにおいては、6.92mol%の水を3slpmの窒素に混ぜたガス混合物を160℃の温度で供給した。第1フィード流と第2フィード流との混合時間97ミリ秒以下に対応する18cmの混合区間長さになるように第2ノズルを挿入した。堆積に用いた基材は、厚さ1.1mmのホウケイ酸塩フロートガラスであった。基材を、725℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。基材温度は、赤外線高温計により700℃と表示された。膜の堆積時間は20秒であり、得られた膜は496nmの厚さを有していた。この膜のホール抵抗率は平均して6.18Ω・cm、移動度の測定値は0.21cm/(Vs)、電子濃度の測定値は4.80e18cm−3であった。
例8
0.289mol%のEtZn・TEEDAを、12slpmの窒素キャリアガスに混ぜて160℃の温度で第1フィードチューブに供給し、これを原料としてZnO膜の層を堆積した。第2フィードチューブにおいては、13.8mol%の水を3slpmの窒素に混ぜたガス混合物を160℃の温度で供給した。第1フィード流と第2フィード流との混合時間97ミリ秒以下に対応する18cmの混合区間長さになるように第2ノズルを挿入した。堆積に用いた基材は、厚さ1.1mmのホウケイ酸塩フロートガラスであった。基材を、675℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。基材温度は、赤外線高温計により650℃と表示された。膜の堆積時間は20秒であり、得られたZnO膜は439nmの厚さを有していた。これらの膜は、10Ω・cm超の非常に高い抵抗率を示した。
例9
0.43mol%のEtZn・TMPDA(TMPDA=N,N,N´,N´−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン)を6slpmの窒素キャリアガスに混ぜたガス混合物を170℃で第1フィードチューブに供給した。ステンレス鋼バブラーから第1フィードチューブ内にドーパントを導入した。バブラーは、34.8℃でMeGa(acac)を含んでいた。流速410sccmの予熱された(60℃)窒素によってGa前駆体を得た。第2フィードチューブにおいては、0.26mol%のHO及び4.06mol%の2−ブタノールを4slpmの窒素に混ぜたガス混合物を170℃で供給した。第2フィードは、第1フィードと共に混合チャンバ内に供給した。混合チャンバは、第1フィード流と第2フィード流との混合時間417ミリ秒に対応する1インチ(3.18cm)の長さであった。堆積に用いた基材は、厚さ0.7mmのホウケイ酸塩ガラスであった。基材を、500℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。膜を動的モードで堆積したところ、厚さ694nmのZnO膜が得られ、堆積速度は9.3nm/秒であった。これらの膜の曇り度(ヘーズ)をBYKヘーズガードプラスヘーズメータ(HazeGuard Plus hazemeter)によって測定した測定値の平均は0.5%であった。抵抗率、移動度、電子濃度は、それぞれ、1.97e−4Ω・cm、23cm/(Vs)、1.36e21cm−3であった。
例10
0.48mol%のMeZn・TMPDAを10slpmの窒素キャリアガスに混ぜたガス混合物を170℃で第1フィードチューブに供給した。ステンレス鋼バブラーから第1フィードチューブ内にドーパントを導入した。バブラーは、42.8℃でMeGa(acac)を含んでいた。流速210sccmの予熱された(60℃)窒素によってGa前駆体を得た。第2フィードチューブにおいては、0.415mol%のHO及び3.26mol%の2−ブタノールを5slpmの窒素に混ぜたガス混合物を170℃で供給した。第2フィードは、第1フィードと共に混合チャンバ内に供給した。混合チャンバは、第1フィード流と第2フィード流との混合時間278ミリ秒に対応する1インチ(3.18cm)の長さであった。堆積に用いた基材は、厚さ0.7mmのホウケイ酸塩ガラスであった。基材を、550℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。これらの膜の堆積時間は静的モードで55秒であり、厚さ725nmのZnO膜が得られ、堆積速度は13.2nm/秒であった。これらの膜の曇り度をBYKヘーズガードプラスヘーズメータによって測定した測定値の平均は2.6〜2.7%であった。抵抗率、移動度、電子濃度は、それぞれ、2.1e−4Ω・cm、22.4cm/(Vs)、1.32e21cm−3であった。
例11
0.43mol%のEtZn・TMPDAを6slpmの窒素キャリアガスに混ぜたガス混合物を170℃で第1フィードチューブに供給した。ステンレス鋼バブラーから第1フィードチューブ内にドーパントを導入した。バブラーは、34.8℃でMeGa(acac)を含んでいた。流速410sccmの予熱された(60℃)窒素によってGa前駆体を得た。第2フィードチューブにおいては、0.26mol%のHO及び4.06mol%の2−ブタノールを4slpmの窒素に混ぜたガス混合物を170℃で供給した。第2フィードは、第1フィードと共に混合チャンバ内に供給した。混合チャンバは、第1フィード流と第2フィード流との混合時間417ミリ秒に対応する1インチ(3.18cm)の長さであった。堆積に用いた基材は、厚さ0.7mmのホウケイ酸塩ガラスであった。基材を、500℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。膜を動的モードで堆積したところ、厚さ718nmのZnO膜が得られ、堆積速度は9.6nm/秒であった。これらの膜の曇り度をBYKヘーズガードプラスヘーズメータによって測定した測定値の平均は0.5%であった。抵抗率、移動度、電子濃度は、それぞれ、2.14e−4Ω・cm、18.4cm/(Vs)、1.58e21cm−3であった。
例12
DEZ、IPA及びNのガス混合物を化学搬送トロリ内で予め混合し、加熱された搬送チューブを介してコータヘッド内に供給した。流速0.025slpmかつバブラー温度5℃のトリメチルガリウム(TMGa)は、流速0.06slpmでNガスによって運ばれ、DEZ(流速0.347slpm、バブラー温度85℃)を0.9slpmのNキャリアガスに混ぜたもの及びIPA(流速0.508slpm、バブラー温度58℃)を1slpmのNキャリアガスに混ぜたものと一緒になり、コータヘッドの20cm上で10slpmのNガスと均衡する。コーティング堆積時間(有効化学堆積領域の下をガラスが通過する期間として定義される)は、約15秒である。
得られたGaドープ酸化亜鉛は厚さが約280nmであり、4探針プローブによって測定されたシート抵抗は55Ω/sqである。TMGaを加えることで、コーティング堆積速度が下がる一方で、コーティングの均一性を向上させることになることが観察された。
例13
0.48mol%のZnEtTMPDAのガス混合物を10slpmの窒素キャリアガスに混ぜたものを170℃で第1フィードチューブに供給した。ステンレス鋼バブラーから第1フィードチューブ内にAlドーパント及びGaドーパントを導入した。AlEt・acacを含有するバブラーを90℃にセットした。500sccmの95℃に予熱された窒素によってAl前駆体を得た。GaMe・acacを含有するバブラーを50℃にセットした。150sccmの60℃に予熱された窒素によってGa前駆体を得た。第2フィードチューブにおいては、0.21mol%のHO及び4.06mol%の2−ブタノールのガス混合物を4slpmの窒素に混ぜて170℃で供給した。第2フィードは、第1フィードと共に混合チャンバ内に供給した。混合チャンバは、第1フィード流と第2フィード流との混合時間417ミリ秒に対応する1インチ(3.18cm)の長さであった。堆積に用いた基材は、厚さ0.7mmのホウケイ酸塩ガラスであった。基材を、520℃にセットした抵抗加熱したニッケルブロック上で加熱した。膜を動的モードで堆積したところ、厚さ734nmのZnO膜が得られ、堆積速度は13.8nm/秒であった。これらの膜の曇り度をBYKヘーズガードプラスヘーズメータによって測定した測定値の平均は0.6%であった。抵抗率、移動度、電子濃度は、それぞれ、1.07×10−3Ω・cm、6.5cm/Vs、8.85×1020cm−3であった。
Figure 0005541921
Figure 0005541921
表1は、例1〜12に用いた堆積条件及び得られた抵抗率を要約したものである、。例1及び9〜12ではGaドープ酸化亜鉛の堆積について述べられ、例2〜7ではAlドープ酸化亜鉛の堆積について述べられている。全ての例は、非ドープZnOコーティング(例8)から得られるものに対して抵抗率の明らな向上を示している。例は全て、5nm/秒超の商業的に実現可能な成長速度を示しており、例2〜4においては30nm/秒超の成長速度が得られた。例2〜7は、一定のアルミニウム前駆体気相濃度及び亜鉛前駆体気相濃度での基材温度の影響を示している。全てのケースで5nm/秒よりもかなり大きい成長速度が得られ、350℃〜700℃の広い温度範囲にわたって堆積が実証された。
例13では、Al−Gaコドープ酸化亜鉛の堆積について述べられており、ここでも5nm/秒超のコーティング成長速度及び適度に低い抵抗率が得られた。
膜の抵抗率及び成長速度は共に、堆積温度及びドーパント前駆体の気相濃度の両方に左右され、これら2つの変数は、膜抵抗率を最適化するために「調整」され得る。
ドープZnO堆積に対して、選択された実験条件と出力変数との関係を図1〜図4に示す。図1のデータは、電子濃度へのGa前駆体搬送速度の影響及び電子濃度への温度の影響をグラフで示している。図2のデータは、水を増やすと膜成長速度が劇的に増大することを示している。図3のデータは、ドープZnOの場合、電子濃度の最適化が約425℃で生じ、少なくとも600℃まで持続していることを示している。図4のデータは、還元性雰囲気中で基材を冷却すると、低抵抗率のドープZnO膜を保持することになることを示している。
本発明について種々の特定の例及び実施形態に関して説明してきたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲内で様々に実行されることができることを理解されたい。

Claims (19)

  1. 低抵抗率のドープ酸化亜鉛被覆ガラス物品を作る大気圧化学気相堆積方法であって、
    コーティングが堆積される表面を有し、該表面が少なくとも400℃の温度にあるような高温ガラス基材を提供するステップと、
    前記コーティングが堆積される表面に、亜鉛含有化合物、水またはアルコール/水混合物及びアルミニウム含有化合物を導くステップとを含み、前記導くステップが、前記亜鉛含有化合物、前記水または前記アルコール/水混合物、及び前記アルミニウム含有化合物が、アルミニウムドープ酸化亜鉛コーティングが、18.75nm/秒以上の堆積速度で前記表面上に形成されるよう所定の時間の間、混合されることを含むことを特徴とする方法。
  2. 低抵抗率のドープ酸化亜鉛被覆ガラス物品を作る大気圧化学気相堆積方法であって、
    コーティングが堆積される表面を有し、該表面が少なくとも400℃の温度にあるような高温ガラス基材を提供するステップと、
    前記コーティングが堆積される表面に、亜鉛含有化合物、水またはアルコール/水混合物及びガリウム含有化合物を導くステップとを含み、前記導くステップが、前記亜鉛含有化合物、前記水または前記アルコール/水混合物、及び前記ガリウム含有化合物が、ガリウムドープ酸化亜鉛コーティングが9.3nm/秒以上の堆積速度で前記表面上に形成されるよう所定の時間の間、混合されることを含むことを特徴とする方法。
  3. 前記アルミニウム含有化合物が、一般式:R (3−n)Al(R10C(O)CR11C(O)R12またはR Al(L)のアルミニウム化合物を含み、ここで、Rは、アルキル基またはアリール基またはハライド基またはアルコキシド基であり、R10−12は、互いに同じであっても異なっていてもよく、H、アルキル基またはアリール基(環状誘導体、部分誘導体、ペルフルオロ化誘導体を含む)であり、Lは、酸素ベースの中性配位子であり、n=0〜3であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記アルミニウム含有化合物が、ジエチルアルミニウムアセチルアセトネートを含むことを特徴とする請求項1又は3に記載の方法。
  5. 前記ガリウム含有化合物が、一般式:R (3−n)Ga(R10C(O)CR11C(O)R12またはR Ga(L)のガリウム化合物を含み、ここで、Rは、アルキル基またはアリール基またはハライド基またはアルコキシド基であり、R10−12は、互いに同じであっても異なっていてもよく、H、アルキル基またはアリール基(環状誘導体、部分誘導体、ペルフルオロ化誘導体を含む)であり、Lは、酸素ベースの中性配位子であり、n=0〜3であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  6. 前記ガリウム含有化合物が、ジメチルガリウムヘキサフルオロアセチルアセトネートまたはジメチルガリウムアセチルアセトネートを含むことを特徴とする請求項2又は5に記載の方法。
  7. 前記亜鉛含有化合物が、一般式RZnまたはRZn−[RN(CHR(CH(CHRNR]の亜鉛含有化合物を含み、ここで、R1−8は、互いに同じかまたは異なるアルキル基またはアリール基であることができ、1若しくは複数のフッ素含有置換基を含むことがあり、R及びRは、Hまたはアルキル基またはアリール基であることができ、nは0または1であることができ、mは、nが0ならば1〜6、nが1ならば0〜6であることができることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法に従って形成される低抵抗率の被覆ガラス物品。
  9. 低抵抗率のドープ酸化亜鉛被覆ガラス物品を作る大気圧化学気相堆積方法であって、
    コーティングが堆積される表面を有し、該表面が少なくとも400℃の温度にあるような高温ガラス基材を提供するステップと、
    前記コーティングが堆積される表面に、亜鉛含有化合物、水またはアルコール/水混合物、及びアルミニウム含有化合物を導くステップとを含み、前記導くステップが、前記亜鉛含有化合物、前記水または前記アルコール/水混合物、及び前記アルミニウム含有化合物が、アルミニウムドープ酸化亜鉛コーティングが、18.75nm/秒以上の堆積速度で前記表面上に形成されるように、蒸気の状態で、十分短い時間の間、混合されることを含むことを特徴とする方法。
  10. 低抵抗率のドープ酸化亜鉛被覆ガラス物品を作る大気圧化学気相堆積方法であって、
    コーティングが堆積される表面を有し、該表面が少なくとも400℃の温度にあるような高温ガラス基材を提供するステップと、
    前記コーティングが堆積される表面に、亜鉛含有化合物、水またはアルコール/水混合物、及びガリウム含有化合物を導くステップとを含み、前記導くステップが、前記亜鉛含有化合物、前記水または前記アルコール/水混合物、及びガリウム含有化合物が、ガリウムドープ酸化亜鉛コーティングが9.3nm/秒以上の堆積速度で前記表面上に形成されるように、蒸気の状態で、十分短い時間の間、混合されることを含むことを特徴とする方法。
  11. 前記アルミニウム含有化合物が、一般式:R (3−n)Al(R10C(O)CR11C(O)R12またはR Al(L)のアルミニウム化合物を含み、ここで、Rは、アルキル基またはアリール基またはハライド基またはアルコキシド基であり、R10−12は、互いに同じであっても異なっていてもよく、H、アルキル基またはアリール基(環状誘導体、部分誘導体、ペルフルオロ化誘導体を含む)であり、Lは、酸素ベースの中性配位子であり、n=0〜3であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  12. 前記アルミニウム含有化合物が、ジエチルアルミニウムアセチルアセトネートを含むことを特徴とする請求項9又は11に記載の方法。
  13. 前記ガリウム含有化合物が、一般式:R (3−n)Ga(R10C(O)CR11C(O)R12またはR Ga(L)のガリウム化合物を含み、ここで、Rは、アルキル基またはアリール基またはハライド基またはアルコキシド基であり、R10−12は、互いに同じであっても異なっていてもよく、H、アルキル基またはアリール基(環状誘導体、部分誘導体、ペルフルオロ化誘導体を含む)であり、Lは、酸素ベースの中性配位子であり、n=0〜3であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  14. 前記ガリウム含有化合物が、ジメチルガリウムヘキサフルオロアセチルアセトネートまたはジメチルガリウムアセチルアセトネートを含むことを特徴とする請求項10又は13に記載の方法。
  15. 前記亜鉛含有化合物が、一般式RZnまたはRZn−[RN(CHR(CH(CHRNR]の亜鉛含有化合物を含み、ここで、R1−8は、互いに同じかまたは異なるアルキル基またはアリール基であることができ、1若しくは複数のフッ素含有置換基を含むことがあり、R及びRは、Hまたはアルキル基またはアリール基であることができ、nは0または1であることができ、mは、nが0ならば1〜6、nが1ならば0〜6であることができることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記ガリウムドープ酸化亜鉛コーティングが形成されている間に、前記基板が移動することを特徴とする請求項2、5、6、10、13、14のいずれか1項に記載の方法。
  17. 請求項9乃至15のいずれか1項に記載の方法に従って形成される低抵抗率被覆ガラス物品。
  18. 低抵抗率のドープ酸化亜鉛被覆ガラス物品を作る大気圧化学気相堆積方法であって、
    コーティングが堆積される表面を有し、該表面が少なくとも400℃の温度にあるような高温ガラス基材を提供するステップと、
    前記コーティングが堆積される表面に、亜鉛含有化合物、水またはアルコール/水混合物及び少なくとも1つの13属元素含有化合物を導くステップとを含み、前記導くステップが、前記亜鉛含有化合物、前記水または前記アルコール/水混合物、及び前記少なくとも1つの13属元素含有化合物が、少なくとも1つの13属元素をドープした酸化亜鉛コーティングが9.3nm/秒以上の堆積速度で前記ガラス物品の表面上に形成されるように十分短い時間の間、混合されることを含むことを特徴とする方法。
  19. 前記少なくとも1つの13属元素含有化合物が、アルミニウム含有化合物、ガリウム含有化合物、ホウ素含有化合物、インジウム含有化合物、タリウム含有化合物からなる群から選択される化合物であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
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