JP2002144518A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JP2002144518A
JP2002144518A JP2000350538A JP2000350538A JP2002144518A JP 2002144518 A JP2002144518 A JP 2002144518A JP 2000350538 A JP2000350538 A JP 2000350538A JP 2000350538 A JP2000350538 A JP 2000350538A JP 2002144518 A JP2002144518 A JP 2002144518A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の大型化や印刷作業の煩雑さを抑制しつ
つ、より多くの色の組合せで印刷を行うための印刷装置
の提供。 【解決手段】互いに異なる組合せの色により印刷すべき
領域を指定する領域指定手段105を有し、領域指定手
段105により、所定の第1色のみにより印刷すべき第
1の単色領域と、第1色と異なる所定の第2色のみによ
り印刷すべき第2の単色領域と、第1色と第2色との重
ね合わせにより印刷すべき混色領域とを指定可能な印刷
装置500。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、領域指定を行い各
領域で色の組合せの異なる印刷を行う孔版印刷装置等の
印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、領域指定手段により指定した
各領域で色の異なる印刷を行う、孔版印刷装置等の印刷
装置が知られている。例えば、特開昭63−22498
7号公報、特開平10−297073号公報、特開平5
−252382号公報に記載された技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる従来の
印刷装置においては、指定した各領域を1色のみのイン
キで印刷していたため、各領域で色の異なる印刷を行う
ためにはその領域数だけインキの色を必要とし、1パス
で印刷を行う場合にはその色数だけ版胴を要するため印
刷装置が非常に大型化し、また版胴が交換可能な印刷装
置を用いて版胴を交換しつつ繰り返し印刷を行うには作
業が非常に面倒となるという不具合がある。
【0004】本発明は、装置の大型化や印刷作業の煩雑
さを抑制しつつ、より多くの色の組合せで印刷を行うた
めの印刷装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、互いに異なる組合せの
色により印刷すべき領域を指定する領域指定手段を有す
る印刷装置において、上記領域指定手段により、所定の
第1色のみにより印刷すべき第1の単色領域と、第1色
と異なる所定の第2色のみにより印刷すべき第2の単色
領域と、第1色と第2色との重ね合わせにより印刷すべ
き混色領域とを指定可能であることを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、上記領域指定手段により、第1色によ
り印刷すべき第1の指定領域と第2色により印刷すべき
第2の指定領域とを指定可能であるとともに、第1の指
定領域として指定した領域と第2の指定領域として指定
した領域との重複領域を上記混色領域として指定し、上
記混色領域を除く第1の指定領域を第1の単色領域、上
記混色領域を除く第2の指定領域を第2の単色領域とし
て指定することを特徴とする。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、上記領域指定手段により、第1色によ
り印刷すべき第1の指定領域と第2色により印刷すべき
第2の指定領域とを指定可能であるとともに、第1の指
定領域として指定した領域と第2の指定領域として指定
した領域とを除く領域を上記混色領域として指定し、第
1の指定領域を第1の単色領域、第2の指定領域を第2
の単色領域として指定することを特徴とする。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、上記領域指定手段により、第1色によ
り印刷すべき第1の指定領域と第2色により印刷すべき
第2の指定領域とを指定可能であるとともに、第1の指
定領域として指定した領域と第2の指定領域として指定
した領域との重複領域を上記混色領域に含まれる第1の
混色領域として指定し、第1の指定領域として指定した
領域と第2の指定領域として指定した領域とを除く領域
を上記混色領域に含まれ第1の混色領域とは別の第2の
混色領域として指定し、第1の混色領域を除く第1の指
定領域を第1の単色領域、第1の混色領域を除く第2の
指定領域を第2の単色領域として指定することを特徴と
する。
【0009】請求項5記載の発明は、請求項2ないし4
の何れか1つに記載の印刷装置において、原稿を読み取
るための原稿読取手段を有し、上記領域指定手段が、上
記原稿読み取り手段を有し、この原稿読取手段により第
1の指定領域を指定するための第1の指定シートと第2
の指定領域を指定するための第2のシートとを読み取る
ことで、第1の単色領域と第2の単色領域と上記混色領
域とを指定することを特徴とする。
【0010】請求項6記載の発明は、請求項5記載の印
刷装置において、上記原稿読取手段に原稿を自動的に送
るためのADFを有し、上記ADFにより連続して送ら
れた第1の指定シートと第2の指定シートとを上記原稿
読取手段で読み取ることによって、上記領域指定手段に
より第1の単色領域と第2の単色領域と上記混色領域と
を指定することを特徴とする。
【0011】請求項7記載の発明は、請求項2ないし4
の何れか1つに記載の印刷装置において、上記領域指定
手段は、第1の指定領域と第2の指定領域とを指定する
ためのデジタイザを有することを特徴とする。
【0012】請求項8記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、上記領域指定手段により、第1色によ
り印刷すべき第1の指定領域と第2色により印刷すべき
第2の指定領域と上記混色領域に含まれる第1の混色領
域とを指定可能であるとともに、第1の指定領域として
指定した領域と第2の指定領域として指定した領域との
重複領域を上記混色領域に含まれ第1の混色領域とは別
の第2の混色領域として指定し、第2の混色領域を除く
第1の指定領域を第1の単色領域、第2の混色領域を除
く第2の指定領域を第2の単色領域として指定すること
を特徴とする。
【0013】請求項9記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、上記領域指定手段により、第1色によ
り印刷すべき第1の指定領域と第2色により印刷すべき
第2の指定領域と上記混色領域に含まれる第1の混色領
域とを指定可能であるとともに、第1の指定領域として
指定した領域と第2の指定領域として指定した領域と第
1の混色領域とを除く領域を上記混色領域に含まれ第1
の混色領域とは別の第2の混色領域として指定し、第1
の指定領域を第1の単色領域、第2の指定領域を第2の
単色領域として指定することを特徴とする。
【0014】請求項10記載の発明は、請求項8または
9記載の印刷装置において、原稿を読み取るための原稿
読取手段を有し、上記領域指定手段が、上記原稿読み取
り手段を有し、この原稿読取手段により第1の指定領域
を指定するための第1の指定シートと第2の指定領域を
指定するための第2のシートと第1の混色領域を指定す
るための第3の指定シートとを読み取ることで、第1の
単色領域と第2の単色領域と第1の混色領域と第2の混
色領域とを指定することを特徴とする。
【0015】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の印刷装置において、上記原稿読取手段に原稿を自動的
に送るためのADFを有し、上記ADFにより連続して
送られた第1の指定シートと第2の指定シートと第3の
シートとを上記原稿読取手段で読み取ることによって、
上記領域指定手段により第1の単色領域と第2の単色領
域と第1の混色領域と第2の混色領域とを指定すること
を特徴とする。
【0016】請求項12記載の発明は、請求項8または
9記載の印刷装置において、上記領域指定手段は、第1
の指定領域と第2の指定領域と第1の混色領域とを指定
するためのデジタイザを有することを特徴とする。
【0017】請求項13記載の発明は、請求項1ないし
12の何れか1つに記載の印刷装置において、上記混色
領域を第1色及び第2色のそれぞれの網点画像によって
形成し、網点の粗密度を指定するための粗密度指定手段
を有することを特徴とする。
【0018】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の印刷装置において、操作パネルを有し、上記粗密度指
定手段が上記操作パネルを有することを特徴とする。
【0019】請求項15記載の発明は、請求項1ないし
14の何れか1つに記載の印刷装置において、上記混色
領域を第1色及び第2色のそれぞれの網点画像によって
形成し、網点の面積率を指定するための面積率指定手段
を有することを特徴とする。
【0020】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の印刷装置において、操作パネルを有し、上記面積率指
定手段が上記操作パネルを有することを特徴とする。
【0021】請求項17記載の発明は、請求項1ないし
16の何れか1つに記載の印刷装置において、印刷装置
本体に着脱可能な1つの版胴を有し、同一のシートに、
印刷を行う色数に応じた複数回の印刷を行うことで第1
の単色領域と第2の単色領域と上記混色領域との印刷を
行うことを特徴とする。
【0022】請求項18記載の発明は、請求項1ないし
16の何れか1つに記載の印刷装置において、複数の版
胴を有し、各版胴において互いに異なる色の印刷を行う
ことで第1の単色領域と第2の単色領域と上記混色領域
との印刷を行うことを特徴とする印刷装置。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。図において一対で構成されていて特別に区
別して説明する必要がない構成要素や構成部品は、説明
の簡明化を図る上から、その片方を適宜記載することで
その説明に代えるものとする。
【0024】図1において、符号500は、本発明を適
用した複胴式の印刷装置を示す。符号501は、印刷装
置500の装置本体としての本体フレームを示す。本体
フレーム501は、略筐体状に配置されている。この印
刷装置500は、図1に示すように、用紙搬送方向Xに
おける上流側に配置された上流位版胴1a(以下、単に
「版胴1a」というときがある)とこれに隣るその下流
側に配置された下流位版胴1b(以下、単に「版胴1
b」というときがある)を有し、各マスタ33a,33
bを各版胴1a,1bに巻き付け、各版胴1a,1b上
のマスタ33a,33bにインキIa,Ibを供給し
て、各版胴1a,1b毎に配設された押圧手段としての
プレスローラ9a,9bにより各版胴1a,1b上のマ
スタ33a,33bに印刷用紙22を押し付け印圧を付
与することによって連続的に印刷を行ない、同時多色印
刷(この実施形態では同時2色印刷である)をすること
が可能なように構成されている。
【0025】本実施形態では、説明の簡明化のために、
用紙搬送方向Xに並んだ2つの版胴1a,1bについて
説明するが、3つ以上の版胴を用紙搬送方向Xに並設し
て印刷を行なうように構成することもできる。
【0026】印刷装置500は、各版胴1a,1bと、
各プレスローラ9a,9bと、上流位版胴1aと下流位
版胴1bとの間の給紙経路に配設され、上流位版胴1a
の印刷部すなわちこの版胴1aとプレスローラ9aとの
対向位置で印刷されたシートとしての印刷用紙22を下
流位版胴1bの印刷部へ搬送する中間搬送手段としての
中間搬送装置17とを有している。各版胴1a,1bの
基本位置すなわちホームポジションは、例えば図1にお
いて各版胴1a,1bの各クランパ5a,5bが略直上
に位置する各版胴1a,1bの初期位置をいい、図1で
は版胴1aがホームポジションを占めている位置状態を
符号H・Pで版胴1aの上部に示してある。
【0027】版胴1aと版胴1bとは、それぞれ略同一
の機能および構成を有する。これと同じように、版胴1
aの内外周りに配設された後述するインキ供給手段、版
胴1aを含む後述するドラムユニット、製版装置および
排版装置等と、版胴1bの内外周りに配設された後述す
るインキ供給手段、版胴1bを含む後述するドラムユニ
ット、製版装置および排版装置等とは、略同一の機能お
よび構成を有しているので、それらを同一符号の末尾に
符号aまたはbを付加することで区別することとし、そ
の一方を詳述した場合には重複説明を避けるため他方の
説明をできるだけ省略する。
【0028】印刷装置500は、マスタ33aを外周面
に巻き付ける版胴1aと、版胴1aの右上方に配置され
マスタ33aを製版する製版装置41aと、製版装置4
1aの下方に配置され給紙トレイ21上に積載された印
刷用紙22を給送する給紙装置20と、版胴1aの左上
方に配置され使用済みのマスタ33aを版胴1aから剥
ぎ取り排版する排版装置42aと、版胴1aの下方に配
置されプレスローラ9aを版胴1aに当接させるべく変
位することで給送されてくる印刷用紙22を版胴1a上
の製版済みのマスタ33aに押し付けることにより印刷
を行なう接離手段としての印圧装置32aと、印圧装置
32aで印刷された印刷済みの印刷用紙22を版胴1a
から分離・剥離するエアーナイフ7aと、マスタ33b
を外周面に巻き付ける版胴1bと、版胴1bの左上方に
配置されマスタ33bを製版する製版装置41bと、版
胴1bの左方に配置され使用済みのマスタ33bを版胴
1bから剥ぎ取り排版する排版装置42bと、版胴1b
の下方に配置されプレスローラ9bを版胴1bに当接さ
せるべく変位することで給送されてくる印刷用紙22を
版胴1b上の製版済みのマスタ33bに押し付けること
により印刷を行なう接離手段としての印圧装置32b
と、印圧装置32bで印刷された印刷済みの印刷用紙2
2を版胴1bから分離・剥離するエアーナイフ7bと、
排版装置42bの下方に配置され印圧装置32aおよび
印圧装置32bで多色印刷された印刷済みの印刷用紙2
2を排紙トレイ37上に排出する上記エアーナイフ7b
を含む排紙装置35とを具備する。
【0029】印刷装置500の両製版装置41a,41
bおよび排版装置42aの上方には、印刷装置500を
操作するための図7に示す操作パネル101と、原稿の
画像を読み取るための原稿読取手段としての原稿読取装
置102と、原稿読取装置102に原稿を自動的に送る
ためのADF103とがそれぞれ配設されている。図1
において簡略的に示した製版装置41a,41b、排版
装置42a,42bおよび上記原稿読取装置は、例えば
特開平5−229243号公報記載の図8等に示されて
いる構成と同様のものからなる。原稿読取装置102、
ADF103は周知の構成である。
【0030】版胴1aは、周知の多孔性円筒状をなし、
ドラム軸2aの周りに回動自在に支持されている。版胴
1aは、ドラム軸2aの中心軸線方向に延在して設けら
れていて、印刷インキ通過性の多数かつ微細な開孔部が
形成された金属製の支持円筒体と、その外周面に巻き付
けられた樹脂もしくは金属製のメッシュスクリーン層と
の2層構造となっており、各図においては1本の実線で
示されている。上記支持円筒体には、クランパ5aの周
辺を除くその円周上の所定の範囲にわたり開孔部が形成
された印刷可能領域と、該開孔部が形成されていない印
刷インキ不通過性の非印刷領域とが形成されている。上
記非印刷領域は上記支持円筒体の両側端縁部にも設けら
れている。上記支持円筒体は、ステンレススチール等の
金属板にエッチングやプレス加工によって上記開孔部を
形成したものであり、その厚さ0.1〜1.0mmのも
のが好ましく用いられる。
【0031】版胴1a外周部の一母線上には、マスタ3
3aの先端部をクランプする開閉自在なクランパ5aが
設けられている。クランパ5aは、クランパ軸6aで版
胴1a上に枢着されていて、版胴1aの外周周りの適宜
の位置に配設されている図示しない開閉手段により所定
位置で開閉される。
【0032】マスタ33aとしては、ポリエステル等の
熱可塑性樹脂フィルムに多孔質支持体(ベース)として
和紙等を貼り合わせたマスタが用いられている。マスタ
33aは、上記のものに限らず、非常に薄い実質的に熱
可塑性樹脂フィルムのみからなるものや、実質的に熱可
塑性樹脂フイルムのみからなるマスタ(その厚さが約1
〜8μm)程ではないが、上記従来のマスタ33a(そ
の厚さが約40〜50μm程度)よりも厚さが薄く(厚
さ20〜30μm)、かつ、ベースにおける合成繊維の
混抄率が高いマスタ、例えば極端に合成繊維の混抄率が
高いポリエチレンテレフタレート(PET)100%か
らなるベースを有する合成繊維ベースマスタを用いるこ
とも可能である。
【0033】給紙装置20は、給紙トレイ21と、給紙
トレイ21本体に対して図示しない給紙台駆動手段によ
り上下動する給紙台25と、給紙台25上に積載された
印刷用紙22を送り出すピックアップローラとしての呼
び出しコロ23と、呼び出しコロ23により送り出すべ
き一枚の印刷用紙22を他の印刷用紙22から分離して
搬送する分離搬送ローラ24と、分離搬送ローラ24に
対向して配設され分離搬送ローラ24とともに印刷用紙
22の分離を行う図示しない分離パッドを備え分離パッ
ドを給紙トレイ21本体に対して支持する支持体26
と、分離搬送ローラ24を回転駆動する図示しない回転
駆動手段と、呼び出しコロ23による給紙圧を調節する
ための図示しない給紙圧調整機構と、呼び出しコロ23
の位置を検出する図示しない検知手段等を有している。
【0034】給紙装置20は、上述の各構成の他、呼び
出しコロ23及び分離搬送ローラ24による用紙搬送方
向Xの下流側に、上下一対のガイド板上28、ガイド板
下27と、レジストローラ対29,30と、上下一対の
レジストガイド板31,31とを有している。レジスト
ローラ対29,30は、分離搬送ローラ24による搬送
作用によりガイド板上28、ガイド板下27にガイドさ
れて搬送されてきた印刷用紙22の先端をくわえ込み、
タイミングをとってレジストガイド板31,31間を通
して版胴1aの外周面とプレスローラ9aとの間に搬送
する。
【0035】版胴1aの内外には、版胴1aの内周面か
ら外周面に向けてインキを供給するためのインキ供給手
段81aが配設されている。版胴1aにおけるインキ供
給手段では1色目のインキとして黄色のインキが、版胴
1bにおけるインキ供給手段では2色目のインキとして
青色のインキがそれぞれ供給されるようになっている。
版胴1aの内部において、インキ供給手段は、版胴1a
の内周面に黄色のインキを供給するインキローラ3a
と、このインキローラ3aと僅かな間隙を置いて平行に
配置され、インキローラ3aとの間にインキ溜りIaを
形成するドクタローラ4aと、インキ溜りIaへインキ
を供給するドラム軸2aを兼ねるインキ供給管2aとを
有している。
【0036】インキローラ3aは、アルミニウム、ステ
ンレスなどの金属またはゴム等により形成され、図示し
ないギヤ列により版胴1aと共に時計回り方向に回転す
る。インキローラ3aと版胴1aとの回転速度の比は、
所定の値に設定されている。ドクタローラ4aは、鉄や
ステンレスなどの金属で形成され、図示しないギヤ列に
より反時計回り方向に回転する。ドクタローラ4aと版
胴1aとの回転速度の比も所定の値に設定されている。
符号90aは、本体フレーム501に対して版胴1aを
着脱自在とするドラムユニットを示しており、符号90
bは、本体フレーム501に対して版胴1bを着脱自在
とするドラムユニットを示す。
【0037】インキ供給手段81aのうち版胴1aの外
部には、図示しないインキ容器と、インキ容器を収納し
たインキ容器収納装置と、インキポンプとが配設されて
いる。インキ容器内に備えられた黄色のインキがインキ
ポンプにより圧送され、インキ供給管2aを介してイン
キ溜りIaへ供給されるようになっている。インキ溜り
Iaに供給されるインキの量は、インキ検知手段(例え
ば特開平5−229243号公報の図5参照)によって
検知・測定され、上記インキポンプによってインキ圧送
量をコントロールされる。ドラムユニット90aは、版
胴1a、ドラム軸2a、インキ供給手段81a等、ドラ
ムユニット90bは、版胴1b、ドラム軸2b、ドラム
軸2a、インキ供給手段81b等から主に構成される。
【0038】各プレスローラ9a,9bは、各版胴1
a,1bがホームポジションを占めるときに、各版胴1
a,1bから離間した位置を占めるようになっている。
なお、各版胴1a,1bの回転における位相は互いに異
なっており、それぞれが同時にホームポジションを占め
ることはなく、よって、各プレスローラ9a,9bは、
各版胴1a,1bから同時に離間した位置を占めること
もない。なお、印刷工程では、後述する印圧カム12
a、12bは反時計回り方向に回転される。
【0039】本体フレーム501側には、支軸10aが
図示しない軸受を介して回動自在に設けられている。支
軸10aの両端部には、プレスローラアーム対11a,
11aの基端部が固設されており、さらに支軸10aの
両端には、印圧脱着レバー55aが固設されている。プ
レスローラ9aは、プレスローラアーム対11a,11
aに対し軸9sにより回転自在に軸支されている。カム
フォロア58aは、コロ軸受からなり、印圧カム12a
の輪郭周面に係合するように印圧脱着レバー55aに取
付けられている。支軸10aの両端には、印圧脱着レバ
ー55aの上部固設部に隣って印圧レバー56aが揺動
自在に取付けられている。
【0040】引張りバネである印圧スプリング13a
は、その一端が本体フレーム501側に係止され、他端
が印圧レバー56a側端中央部に係止されている。この
印圧スプリング13aの付勢力によって、版胴1aに対
するプレスローラ9aの印圧が加えられると共に、カム
フォロア58aがカム12aの輪郭周面に圧接される。
印圧スプリング13aは、その長さを調整できる構造と
なっていて、その長さを変えることで印圧を調整するこ
とができる。
【0041】印圧カム12aは、略扇状に形成されてい
て、装置の組立て時において、給紙装置20からの印刷
用紙22の給紙タイミングおよび版胴1aの開孔範囲で
ある印刷可能領域に対応した印圧範囲とプレスローラ9
aの上記印圧位置とを考慮して、版胴1aの回転とのタ
イミングを取ってカム軸12Aaに固定されている。給
紙装置20から印刷用紙22が給紙されないときには、
その大径部をカムフォロア58aに係合させている。印
圧カム12aは、給紙装置20から印刷用紙22が給送
されてくると回転して、その小径部をカムフォロア58
aに係合させ、プレスローラ9aを図1において時計回
り方向に揺動させるようになっている。
【0042】これと略同様に、プレスローラ9b側の印
圧カム12bは、装置の組立て時において、中間搬送装
置17による印刷済みの印刷用紙22の給送タイミング
および版胴1bの開孔範囲である印刷可能領域に対応し
た印圧範囲とプレスローラ9bの印圧位置とを考慮し
て、版胴1bの回転とのタイミングを取ってカム軸12
Abに固定されている。中間搬送装置17により印刷済
みの印刷用紙22が給送されてこないときには、その大
径部をカムフォロア58bに係合させている。印圧カム
12bは、中間搬送装置17により印刷済みの印刷用紙
22が給送されてくると回転して、その小径部をカムフ
ォロア58bに係合させ、プレスローラ9bを図1にお
いて時計回り方向に揺動させるようになっている。
【0043】エアーナイフ7aは、印刷用紙22が版胴
1aの外周面に貼り付いて巻き上がるのを防止するため
に、その先端部がノズルになっている。エアーナイフ7
aのノズルには、図示しない空気圧発生装置のポンプか
ら印刷用紙22の先端の搬送と同期して圧縮空気流が高
速で吐出され、印刷用紙22の先端部に吹き付けられる
ようになっている。エアーナイフ7aは、エアーナイフ
軸8aを中心に版胴1aの外周面に近接した位置と、離
間した位置とに揺動可能となっている。すなわち、エア
ーナイフ7aは、クランパ5aとエアーナイフ7aの先
端が干渉しないように版胴1aの回転と同期して揺動す
る。一方、版胴1bにおけるエアーナイフ7bの左方に
は、送風ファン34が設けられていて、印刷用紙22の
版胴1bへの巻き上がり防止のために、エアーナイフ7
bによる印刷用紙22の分離・剥離作用を補助してい
る。
【0044】中間搬送装置17は、従動ローラ14aと
駆動ローラ15aとの間に掛け渡された多孔性の搬送ベ
ルト16aと、吸引用のファン18aと、ケーシング1
9とを有している。搬送ベルト16aの少なくとも表面
は、ウレタンゴム等の印刷用紙22との摩擦係数の高い
ものを採用しているので、印刷用紙22を図1の左方向
へ牽引する力を発生する。しかし、用紙搬送方向Xの上
流側は未だ版胴1aとプレスローラ9aとの印刷部で押
さえられているので、印刷用紙22の左方向への進行速
度は、版胴1aの回転周速度と同じである。搬送ベルト
16aは、複数に分割されて従動ローラ14aと駆動ロ
ーラ15aとの間に掛け渡されていて、版胴1aの周速
度と同じかまたは僅かに速い搬送速度で版胴1aと同期
して駆動されるようになっている。これにより、印刷用
紙22は図1の左方向へテンションが掛かった状態で搬
送されることになる。ファン18aは、ケーシング19
内に配置されていて、その回転によりケーシング19内
に負圧状態を作り出す。
【0045】中間搬送装置17は、用紙停滞検知センサ
としての印刷用紙巻き上り検知センサ50を有してお
り、この印刷用紙巻き上り検知センサ50は、複数に分
割された搬送ベルト16a同士の間の開口下部に配置・
固定されている。印刷用紙巻き上り検知センサ50は、
光源とこの光源からの反射光を受ける受光素子とを具備
する反射型フォトセンサを使用している。光源には発光
素子としてLED(発光ダイオード)を、受光素子には
フォトトランジスタをそれぞれ用いている。印刷用紙巻
き上り検知センサ50は、中間搬送装置17の搬送ベル
ト16aによって印刷済みの印刷用紙22が吸着搬送さ
れてきた時に、受光素子が上記発光素子から出射され印
刷済みの印刷用紙22の裏面で反射された反射光を受け
ることにより、印刷済みの印刷用紙22の巻き上り無し
状態、換言すれば印刷済みの印刷用紙22の給送有り状
態を検知するものである。
【0046】排紙装置35は、中間搬送装置17と略同
じ構成であって、従動ローラ39と駆動ローラ38との
間に掛け渡された多孔性の搬送ベルト40と、ジャンプ
台40Aと、吸引用ファン36、ケーシング36A等と
から主に構成されている。排紙装置35の搬送ベルト4
0は、版胴1bの周速度と略同じ搬送速度で版胴1bと
同期して駆動されるようになっている。送風ファン34
の回転により送られる空気は、エアーナイフ7bの左上
方から印刷済みの印刷用紙22の表面へと吹き付けられ
る。これは、印刷済みの印刷用紙22の搬送ベルト40
からの浮き上がり防止のためと印刷画像のインキ乾燥の
促進のためでもある。ジャンプ台40Aは、印刷済みの
印刷用紙22の中央部位を略U字状に撓ませて、いわゆ
る排紙の腰付けをして排紙トレイ37上に整然と排出積
載する機能を有する。また搬送ベルト40の下面側に
は、印刷用紙巻き上がり検知センサ50と同様の用紙停
滞検知センサとしての印刷用紙巻き上がり検知センサ9
9が配設されている。
【0047】図2に示すように、印刷装置500は、互
いに異なる組合せの色により印刷すべき領域を指定する
ための領域指定手段105を有している。領域指定手段
105は、操作パネル101と、原稿読取装置102
と、ADF103と、操作パネル101の操作等により
印刷装置500の動作全般を制御する制御手段としての
制御装置104と、原稿読取装置102において読み取
った種々の画像を処理する画像処理手段としての画像処
理部106と、画像処理部106において処理され生成
された画像データを記録する画像メモリ107とを有し
ている。
【0048】領域指定手段105は、所定の第1色のみ
すなわち本実施形態では黄色により版胴1aを用いて印
刷すべき第1の単色領域と、第1色と異なる所定の第2
色のみすなわち本実施形態では青色により版胴1bを用
いて印刷すべき第2の単色領域とともに、黄色と青色と
の重ね合わせすなわち網点重ね合わせにより印刷すべき
混色領域とを指定可能とするためのものである。図2に
おいて、符号108、109、110、111はそれぞ
れ、黄色により印刷すべき、第1の単色領域と混色領域
とを合わせた第1の指定領域を指定するための第1の指
定シート、青色により印刷すべき、第2の単色領域と混
色領域とを合わせた第2の指定領域を指定するための第
2の指定シート、原稿、版胴1aと版胴1bとにより印
刷を行われた用紙22である印刷物を示している。
【0049】図3に示すように、原稿110に、黄色の
みで印刷したい第1の単色領域としての領域110a
と、青色のみで印刷したい第2の単色領域としての領域
110bと、黄色と青色との重ね合わせにより印刷した
い混色領域としての領域110cがあるときには、シー
ト108において、領域110a及び領域110cに対
応する第1の指定領域を符号108Yで示すようにマー
カーで囲い、シート109において、領域110b及び
領域110cに対応する第2の指定領域を符号109B
で示すようにマーカーで囲う。
【0050】原稿読取装置102においてシート10
8、シート109、原稿110の順で読み取られるよう
に、これらをADFにセットし、操作パネル101にお
いて色領域指定2色印刷であることを指定して、図7に
示すスタートキー100を押下すると、ADFによりシ
ート108、シート109、原稿110が連続して原稿
読取装置102に送られ読み取られる。原稿読取装置1
02で読み取られた画像は画像処理部106に送られ、
第1の指定領域108Y、第2の指定領域109B、及
び領域110a、110b、110cから成る画像が順
次認識されるとともにデータ化されて画像メモリ107
に一旦記録された後、記録された各データは画像処理部
106に読み出されるとともに照らし合わされ、製版装
置41a、41bにおいてどのような製版を行うべきか
が決定される。
【0051】すなわち、かかる一連の動作により第1の
指定領域として指定した領域108Yと第2の指定領域
として指定した領域109Bとの重複領域が混色領域と
して指定され、画像処理部106において、領域110
cを混色領域として網点重ね合わせにより印刷すべきこ
とが決定されるとともに、領域110a、110bにつ
いてはそれぞれ第1、第2の単色領域として1色のみの
通常の印刷を行うべきことが決定される。この決定によ
り作成されたデータは製版装置41a、41bに入力さ
れる。図4に示すように、製版装置41aにおいては、
マスタ33aに対して符号33Yで示す第1の指定領域
108Yに対応する領域において原稿110の画像に応
じた製版が行われ、製版装置41bにおいては、マスタ
33bに対して符号33Bで示す第2の指定領域109
Bに対応する領域において原稿110の画像に応じた製
版が行われる。そして後述する印刷動作により、図5に
示すように、印刷物111には、黄色のみで印刷され
た、第1の単色領域110aに対応する領域111Y
と、青色のみで印刷された、第2の単色領域110bに
対応する領域111Bと、黄色と青色との網点重ね合わ
せにより印刷された、混色領域110cに対応する領域
111YBが形成される。
【0052】ここで、網点重ね合わせによる印刷とは、
図6に示すように、黄色のインキYと青色のインキBと
が同位置に塗布されず、異なる位置に塗布されることに
よって行われる印刷を言う。製版装置41a、41bに
おけるマスタ33a、33bに対する製版はこのような
印刷が行われるようになされる。図6を遠目に見れば、
緑色に見えるようになっており、後述するように、印刷
の面積率等によってその色合いを適宜変更することがで
きる。網点重ね合わせによる印刷部は、通常の文字の印
刷よりも、例えばチラシのベタ部や太文字部において混
色の効果が高い。
【0053】なお、図6においては、黄色のインキYと
青色のインキBとのピッチを同じにして互い違いになる
ように塗布されている状態を示しているが、これは図示
の便宜にすぎず、後述するように、印刷の面積率等によ
って適宜変更されるものである。ピッチを互いに異なる
ようにすれば、印刷時の色ずれによる色合いの変化を防
止することができる。また同図においては、黄色のイン
キYと青色のインキBとが、1ドットによって形成され
ているように見えるが、これは図示の便宜にすぎず、実
際には、後述するように、印刷の粗密度等に応じてそれ
ぞれ多数のドットの集合により形成されている。そし
て、かかるドット、言い換えると網点の集合により、各
色毎の網点画像が形成される。
【0054】本実施形態においては、画像処理部106
がどの領域をどの色で印刷するかを決定した後、直ちに
製版を開始するのではなく、図7に示すように、操作パ
ネル101に設置された液晶表示手段である液晶表示装
置としての液晶表示部112において、操作者に対して
網点の粗密度を指定すべきこと、及びこれに続いて図8
に示すように、網点の面積率を指定すべきことを表示す
るようになっている。これらの指定が完了すると自動的
に製版が開始される。
【0055】網点の粗密度は、本実施形態においては、
「細1」、「細2」、「標準」、「粗1」、「粗2」の
5種類が選択できるようになっている。粗密度とは図9
に示すように、目視したときに1つのドットとして見え
るそのドットの大きさを言い、ドットが大きければ粗
く、小さければ密となる。また粗密度はドットの細かさ
の度合いということもできる。図9に示されるドット
は、実際には、図11に示すように、マスタ33a、3
3bに形成される孔117に対応して用紙22に塗布さ
れる細かなインキのドットの集合である。図11におい
て破線で形成した丸い範囲が図9における1つのドット
となる。図11において符号dは製版装置41a、41
b内に備えられた図示しないサーマルヘッドの主走査方
向aに一列に配設された図示しない多数の発熱素子の間
隔を示している。符号bは主走査方向aに略直交するマ
スタ33a、33bの搬送方向を示している。、図9に
は「細1」、「標準」、「粗1」のみを示している。
「細1」は「標準」より密であり、「粗1」は「標準」
より粗い。
【0056】図7は混色領域110cを「網点エリア
1」として表示している。同図に示す状態では粗密度と
して「標準」が選択されているが、液晶表示部112に
示されている矢印に対応して操作パネル101上に配設
されたハードキー113、114を押下することによ
り、それぞれ「細1」、「粗1」を選択変更でき、この
ようにして「細1」、「細2」、「標準」、「粗1」、
「粗2」のうちから1つを選択する。「細1」、「細
2」、「標準」、「粗1」、「粗2」のうち何れか選択
されているかは、選択されたものが白黒反転することに
より容易に分かるようになっている。
【0057】選択が完了すると液晶表示部112に示さ
れている「設定」に対応して操作パネル101上に配設
されたハードキー115を押下すれば選択が完了する。
選択完了後、液晶表示部112に示されている「次」に
対応して操作パネル101上に配設されたハードキー1
16を押下することで、第1の単色領域110aの粗密
度を指定することができるようになる。第1の単色領域
110aの粗密度の指定が完了すると、第2の単色領域
110bの粗密度の指定を行い、これが完了すると網点
の面積率を指定することとなる。
【0058】第1の領域、第2の領域、第3の領域の指
定の順序をどのようにするかは上述のものに限られず、
またこれら領域の何れか1つ以上を指定するようにして
も良い。後述するように混色領域が複数ある場合もある
ので、図7に示すように、「網点エリア」の後に数字を
表示することが望ましい。また、現在粗密度を指定しよ
うとしている領域がどの領域であるかを容易に把握でき
るよう、液晶表示部112に原稿画像及び当該指定領域
を表示することが望ましい。液晶表示部112はタッチ
パネルとしても良く、この場合にはハードキー113〜
116を必ずしも要しない。
【0059】網点の面積率は、本実施形態においては、
「10(%)」、「20(%)」、「30(%)」、
「40(%)」、「50(%)」の5種類が選択できる
ようになっている。面積率とは図10に示すように、一
定面積内に占めるドットの面積を言い、ドットが多けれ
ば面積率は高く、少なければ低くなる。図10に示され
るドットも上述のように、マスタ33a、33bに形成
される孔117に対応して用紙22に塗布される細かな
インキのドットの集合である。図10には「10
(%)」、「30(%)」、「50(%)」のみを示し
ている。「10(%)」は「30(%)」より低面積率
であり、「50(%)」は「30(%)」より高面積率
である。図10の各面積率におけるドットは便宜的に示
したものであってその数と面積率との割合は必ずしも一
致しない。
【0060】図8は混色領域110cを「第1エリア」
として表示している。同図に示す状態では第1、第2色
の面積率ともに「30(%)」が選択されているが、液
晶表示部112に示されている左右の矢印に対応して操
作パネル101上に配設されたハードキー113、11
4を押下することにより、それぞれ「20(%)」、
「40(%)」を選択変更でき、このようにして「10
(%)」、「20(%)」、「30(%)」、「40
(%)」、「50(%)」のうちから1つを選択する。
「10(%)」、「20(%)」、「30(%)」、
「40(%)」、「50(%)」のうち何れか選択され
ているかは、選択されたものが白黒反転することにより
容易に分かるようになっている。図8に示す場合は第
1、第2色の面積率ともに「30(%)」であるから、
黄緑色の網点混色印刷画像を得る。黄色の混色面積率の
数値を青色の混色面積率の数値に比べて大きくするほ
ど、網点混色印刷部すなわち混色領域110cの色は黄
色に近い緑色になり、逆に黄色の混色面積率の数値を青
色の混色面積率の数値に比べて小さくするほど、混色領
域110cの色は青色に近い緑色になる。
【0061】第1色と第2色の何れの面積率を選択する
かの切り換えは、液晶表示部112に示されている上下
の矢印に対応して操作パネル101上に配設されたハー
ドキー116を押下することにより行う。選択が完了す
ると液晶表示部112に示されている「設定」に対応し
て操作パネル101上に配設されたハードキー115を
押下すれば選択が完了する。選択が完了すると、第1の
単色領域110aの面積率を指定することができるよう
になる。この場合、青色に関する液晶表示部112の表
示は行われない。第1の単色領域110aの面積率の指
定が完了すると、第2の単色領域110bの面積率の指
定を行い、これが完了すると製版が開始される。なお第
2の単色領域110bの面積率を指定する場合、黄色に
関する液晶表示部112の表示は行われない。
【0062】第1の単色領域110a、第2の単色領域
110b、混色領域110cの指定の順序をどのように
するかは上述のものに限られず、またこれら領域の何れ
か1つ以上を指定するようにしても良い。後述するよう
に混色領域が複数ある場合もあるので(図16参照)、
図8に示すように、「第1エリア」などと表示すること
が望ましい。また、現在面積率を指定しようとしている
領域がどの領域であるかを容易に把握できるよう、液晶
表示部112に原稿画像及び当該指定領域を表示するこ
とが望ましい。液晶表示部112はタッチパネルとして
も良く、この場合にはハードキー113〜116を必ず
しも要しない。また面積率は「10(%)」、「20
(%)」、「30(%)」、「40(%)」、「50
(%)」に限らずさらに大きな範囲で設定しても良い
し、10%刻みでなく、より細かい設定を行っても良
い。この場合には図7に示す操作パネル101上に配設
されたテンキー118を用いるようにすることができ
る。
【0063】このようにして粗密度及び面積率を指定す
ると、これらの情報が制御装置104を介して画像処理
部106に入力され、画像処理部106においてはこれ
ら粗密度及び面積率の条件に応じて製版装置41a、4
1bにおいてマスタ33a、33bに対してどのような
製版を行うべきかが決定される。かかる製版に関する情
報は製版装置41a、41bへ入力され、製版装置41
a、41bにおいては、その情報に基づいてそれぞれ、
マスタ33a、33bをb方向に搬送しつつ、サーマル
ヘッドの主走査方向aに一列に配設された発熱素子に選
択的に通電し発熱させることで孔117を形成し、製版
を行う。操作パネル101、制御装置104、画像処理
部106は第1の単色領域110a、第2の単色領域1
10b、混色領域110cのうちの少なくとも何れか1
つの領域、本実施形態ではこれら全ての領域の、網点の
粗密度を指定するための、粗密度指定手段を構成してい
るとともに、同領域の、網点の面積率を指定するため
の、面積率指定手段を構成している。
【0064】なお、本実施形態においては、操作パネル
101において色領域指定2色印刷であること、言い換
えると網点混色モードであることを設定し、シート10
8、109、原稿110を読み取り、どの領域をどの色
で印刷するかを決定した後に網点の粗密度及び面積率を
指定するようになっているが、粗密度等の指定は網点混
色モードであることを設定した後すぐに行うようにして
も良い。この場合には、これらの指定が完了する前はス
タートキー100の押下、すなわちシート108等の読
み取り開始動作が無効となるようにすることが望まし
い。
【0065】また本実施形態では、第1のシート10
8、第2のシート109、原稿110の順で読み取りを
行うことにより第1の単色領域110a、第2の単色領
域110b、混色領域110cを指定したが、読み取り
の順番はこれに限らず、印刷装置500側の設定により
決まるものであり、原稿110を最初に読み取るように
しても良い。この設定は操作パネル101により変更で
きるようにしても良い。また操作パネル101により第
1のシート108を読み取ること、第2のシート109
を読み取ること、原稿110を読み取ることを逐次指定
しながら読み取りを行うようにしてもよい。連続して第
1のシート108、第2のシート109、原稿110の
読み取りを行う場合にはADFを用いることが便利であ
るが、原稿読取装置102に対して手動でこれらを載置
して読み取るようにしても良い。
【0066】本実施形態における印刷装置500は以上
のような構成であるから、操作者が、ADF103にシ
ート108、109及び原稿110をセットし、操作パ
ネル101において網点混色モードであることを設定
し、スタートキー100を押下すると、排版工程が両版
胴1a,1bにおいて同様に実行される。すなわち、各
版胴1a,1bが回転して排版位置に停止し、版胴1a
の外周面に巻装されていた使用済みのマスタ33aが版
胴1aの外周面から漸次剥され搬送されつつ排版装置4
2a内に備えられた図示しない排版ボックス内へ排出さ
れていわゆる排版が終了する。次いで、版胴1aは、ク
ランパ5aが図1における略右横に位置する給版位置に
停止される。版胴1bは、クランパ5bが図1における
略直上に位置するホームポジションでもある給版位置に
停止される。
【0067】排版工程と並行して、原稿読取装置が作動
してシート108、109及び原稿110の読み取りが
連続して行なわれ、読み取ったデータは画像メモリ10
7に記録される。読み取り動作に続き、粗密度及び面積
率を指定すると、画像処理部106において各製版装置
41a、41bにおいてどのような製版を行うかに関す
るデータが生成され、両製版装置41a,41bにおい
て製版・給版工程が行なわれる。マスタ33aが、製版
装置41aに配設されている平面型のサーマルヘッドに
押し付けられているプラテンローラ(共に図示せず)お
よび送り出しローラ対(図示せず)の回転により、b方
向(副走査方向)に搬送され、マスタ搬送路の下流側に
搬送される。このように搬送されるマスタ33aに対し
て、上記サーマルヘッドの主走査方向に一列に配列され
た多数の微小な発熱素子が、上記製版に関するデータに
応じて各々選択的に発熱し、発熱した発熱素子に接触し
ているマスタ33aの熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔
される。このようにして、画像情報に応じたマスタ33
aの位置選択的な溶融穿孔により、画像情報が穿孔パタ
ーンとして書き込まれる。
【0068】画像情報が書き込まれて製版された製版済
みのマスタ33aの先端は、上記送り出しローラ対の回
転により版胴1aの外周部側へ向かって送り出され、給
版ガイド板(図示せず)により進行方向を変えられ、ク
ランパ5aが図1における略右横に位置する給版位置状
態にある版胴1aの拡開したクランパ5aへ向かって垂
れ下がる。このとき版胴1aは、排版工程により使用済
みのマスタ33aを既に除去されている。一方、版胴1
b側における製版済みのマスタ33bの先端は、送り出
しローラ対の回転により版胴1b外周部側へ向かって送
り出され、給版ガイド板(図示せず)により略水平方向
に案内されつつ、クランパ5bが図1における略直上に
位置する給版位置状態にある版胴1bの拡開したクラン
パ5bへ向かって挿入される。
【0069】製版済みのマスタ33aの先端部が、一定
のタイミングでクランパ5aによりクランプされると、
版胴1aは図における時計回り方向に回転しつつ外周面
に製版済みのマスタ33aを徐々に巻き付けていく。製
版済みのマスタ33aの後端部は、製版完了後に製版装
置41aに配設されている可動刃および固定刃等からな
る切断手段の作動により一定の長さに切断されて、一版
のマスタ33aが版胴1aの外周面に完全に巻装される
と、いわゆる給版工程が終了する。
【0070】版胴1aの拡開したクランパ5aへ向かっ
て搬送されてきた製版済みのマスタ33aの先端部がク
ランパ5aでクランプされるときに、製版済みのマスタ
33aの先端の搬送がクランパ5aにおける所定のクラ
ンプ位置で停止してクランパ5aでクランプされればよ
いが、この製版済みのマスタ33aの先端の搬送停止位
置がばらつくと、版胴1a上で巻装すべき製版済みのマ
スタ33aの位置もばらつくことになる。このばらつき
は良好な印刷を妨げるので、図示しない移動調整手段に
よって画像位置ずれが修正される。
【0071】一版の各製版済みのマスタ33a,33b
が各版胴1a,1bの外周面にそれぞれ巻装されると製
版・給版工程が終了し、印刷工程が開始される。この
時、各版胴1a,1bは一度、図1に示す位置状態、す
なわち版胴1aはホームポジションに、版胴1bはその
クランパ5bが略真下近傍に位置する状態になるまで回
転してそれぞれ停止する。このように、本実施形態で
は、各版胴1a,1bが本体フレーム501内にあると
き、版胴1aと版胴1bとの間には、予め初期位相差が
設けられている。
【0072】次に印刷工程が始まる。給紙トレイ21上
に積載された最上位の印刷用紙22は、図示しない給紙
台昇降モータの適切な駆動により、呼び出しコロ23に
接触するまで上昇されている。呼び出しコロ23が回転
駆動されるとこれに接触している最上位の印刷用紙22
が、呼び出しコロ23の回転動作により給紙台25上か
ら良好に送り出されると共に、分離搬送ローラ24、分
離パッドの協働作用により、1枚の印刷用紙22のみが
上下一対のガイド板上28およびガイド板下27に案内
されつつレジストローラ対29,30に向けて用紙搬送
方向Xに給送される。この時、搬送された印刷用紙22
の先端は、レジストローラ対29,30のニップ部直前
部位に当接し、ガイド板上28に沿って撓んだ状態で停
止している。
【0073】一方、1色目の版胴1aは、印刷動作が始
まると印刷の回転速度で回転され始める。版胴1aの内
周側では、インキローラ3aとドクタローラ4aとの間
に形成されたインキ溜りIaに黄色のインキが供給さ
れ、その黄色のインキはインキローラ3aとドクタロー
ラ4aとが回転することによって混練され伸ばされると
共に、インキローラ3aの外周面に均一に付着するよう
になる。インキの残量は、上記したインキ検知手段によ
って検知され、インキが少なくなったときにはインキ供
給管2aから補給される。こうして版胴1aの回転方向
と同一方向に、かつ、版胴1aの回転速度と同期して回
転しながら内周面に転接するインキローラ3aにより、
インキが版胴1aの内周側に供給される。
【0074】印刷用紙22が、レジストローラ対29,
30の回転作動により版胴1aの回転と同期した所定の
タイミングで印圧装置32aにおける版胴1aとプレス
ローラ9aとの間に給送されてくると、これに同期して
版胴1aの外周面下方に離間していたプレスローラ9a
が揺動・上昇されることにより、印圧スプリング13a
の付勢力によって印圧が加えられ、版胴1aの外周面に
巻装されている製版済みのマスタ33aに押し付けられ
る。これにより、版胴1aの開孔部から滲み出たインキ
の粘性による付着力によって、製版済みのマスタ33a
が版胴1aの外周面上に密着すると同時に、さらに製版
済みのマスタ33aの穿孔パターン部からインキが滲み
出し、この滲み出たインキが印刷用紙22の表面に転移
されて、1色目の所望の黄色の印刷画像が形成される。
【0075】上流位版胴1aにおける印刷動作を詳述す
る。レジストローラ対29,30の回転作動により、印
刷用紙22が版胴1aの回転と同期した所定のタイミン
グで用紙搬送方向Xの下流側におけるレジストガイド板
対31,31内に給送されて来た時、版胴1aの時計回
り方向の回転により、版胴1aのクランパ5aが図1に
おける真下を過ぎた回転位置に合わせて、印圧カム12
aの小径部がカムフォロア58aと係合することとな
る。これにより、印圧スプリング13aの付勢力によっ
て印圧脱着レバー55aが揺動されると共に、プレスロ
ーラ9aが時計回り方向に揺動・上昇されるので、印刷
用紙22が版胴1aの外周面に巻装されている製版済み
のマスタ33aに押し付けられると共に所定の印圧が与
えられて印刷がなされる。
【0076】黄色の印刷画像を形成された印刷用紙22
は、その先端がエアーナイフ7aの先端近傍の所までく
ると、エアーナイフ7aが版胴1aの回転動作と同期し
てエアーナイフ軸8aを中心に回転して版胴1aの外周
面に接近し、エアーナイフ7aの先端から吹き出る圧縮
空気流によって、印刷用紙22の先端が版胴1aから分
離・剥離される。エアーナイフ7aにより分離・剥離さ
れた印刷用紙22は、中間搬送装置17によって用紙搬
送方向Xの下流側へとさらに搬送される。
【0077】搬送ベルト16aは図1の矢印方向へ回転
し、ファン18aの作動によるケーシング19内の負圧
作用により、印刷用紙22の先端は容易に搬送ベルト1
6aの上面に吸引され、この搬送ベルト16aの反時計
回り方向の回転により、次の印圧装置32b部位へ向か
って搬送される。搬送ベルト16aの搬送速度すなわち
回転線速度は、版胴1aの周速度すなわち回転線速度と
同じかまたは速く設定されているが、印刷用紙22の上
流側は未だ版胴1aとプレスローラ9aとの印刷部で押
さえられているので、印刷用紙22の左方向への進行速
度は版胴1aの周速度と同じである。したがって、印刷
用紙22は左方向へテンションが掛かった状態で搬送さ
れることになる。なお厳密には、搬送ベルト16aの搬
送速度の方が印刷用紙22の進行速度より速いので、搬
送ベルト16aと印刷用紙22とは滑りを生じているこ
とになる。
【0078】この時、2色目の版胴1bは、版胴1aと
同期して印刷動作を始める。版胴1bの内周側では、版
胴1aと同様の構成および動作内容で版胴1bの回転速
度と同期して回転しながら内周面に転接するインキロー
ラ3bにより、2色目の青色インキが版胴1bの内周側
に供給される。版胴1aと版胴1bとは、黄と青の画像
が同じ位置基準で印刷されるように予め初期位相差が設
けられている。版胴1aと版胴1bとの間に予め上記初
期位相差を設けた理由は、次のようなことによる。版胴
1aと版胴1bとは、同じ周速度で回転するように図示
しないプレスローラ変位駆動手段を含む駆動経路によっ
て連結されているため、黄と青の画像位置が印刷用紙2
2上で同じになるように予め初期位相差が設けられてい
るのである。すなわち、図1に示すように、版胴1aと
版胴1bのクランパ5a,5bの位置が異なっていて、
その角度は、版胴1aの印刷部から版胴1bの印刷部ま
での印刷用紙22の搬送経路長さを、版胴1bの外周面
上に取った場合に得られる中心角度に相当する。印刷用
紙22の搬送経路長さとは、おおよそ、版胴1aと版胴
1bの回転中心軸の間の距離に相当する。
【0079】印刷用紙22の先端部分が、搬送ベルト1
6aによって進行方向に牽引力を与えられながら、版胴
1bの回転と同期した所定のタイミングで印圧装置32
bにおける版胴1bとプレスローラ9bとの間に給送さ
れてくると、これに同期して版胴1bの外周面下方に離
間していたプレスローラ9bが揺動・上昇されることに
より、印圧スプリング13bの付勢力によって印圧が加
えられ、版胴1bの外周面に巻装されている製版済みの
マスタ33bに押し付けられる。これにより、版胴1b
の開孔部から滲み出たインキの粘性による付着力によっ
て、製版済みのマスタ33bが版胴1bの外周面上に密
着すると同時に、さらに製版済みのマスタ33bの穿孔
パターン部からインキが滲み出し、この滲み出たインキ
が印刷用紙22の表面に転移されて、2色目の青色イン
キによる青色の印刷画像が形成される。
【0080】下流位版胴1bにおける上記印刷時前後の
動作を詳述する。版胴1aの回転角度すなわち位相がそ
のクランパ5aが真下となる180°を少し過ぎた20
0°付近において、搬送ベルト16a上の印刷用紙22
の先端が印刷用紙巻き上り検知センサ50により検知さ
れ、版胴1bの時計回り方向の回転が続行される。版胴
1bのクランパ5bが図1における真下を過ぎた回転位
置を占めると、印圧カム12bの小径部がカムフォロア
58bと係合することとなる。これにより、印圧スプリ
ング13bの付勢力によって印圧脱着レバー55bが揺
動されると共に、プレスローラ9bが図1に示す時計回
り方向に揺動・上昇されるので、黄色の印刷画像が形成
された印刷用紙22が版胴1bの外周面に巻装されてい
る製版済みのマスタ33bに押し付けられると共に、所
定の印圧が与えられて青色の印刷画像の印刷がなされ
る。
【0081】版胴1a、1b間の距離、印刷用紙22の
縦方向サイズの違い等にもよるが、黄色および青色の2
色印刷画像が形成された印刷用紙22が中間搬送装置1
7の搬送ベルト16aにより搬送され、その印刷用紙2
2の後端が印刷用紙巻き上り検知センサ50により検知
されなくなる版胴1aの回転角度(位相)に対応した約
300°を過ぎた時点において、印刷用紙巻き上り検知
センサ50がオフする。版胴1bの時計回り方向の回転
は続行される。
【0082】以上の印刷動作により、版胴1bとプレス
ローラ9bとの接触部では、先に黄色の印刷された画像
位置と同じ位置関係で青色の印刷がされることになる。
プレスローラ9bは、版胴1bの外周面上から突出して
いるクランパ5bとの干渉を避けるために、印刷中に版
胴1bの外周面から離間するようになっているが、印刷
用紙22の先端が印刷部へ進入する前には版胴1bの外
周面に接触して押圧している状態となっている。
【0083】2色目の青色の印刷画像を形成された印刷
用紙22は、その先端がエアーナイフ7bの先端近傍の
所までくると、エアーナイフ7bが版胴1bの回転動作
と同期してエアーナイフ軸8bを中心に回転して版胴1
bの外周面に接近すると同時に、エアーナイフ7bの先
端から吹き出る圧縮空気流によって、印刷用紙22の先
端が版胴1bから分離・剥離される。エアーナイフ7b
により分離・剥離された印刷済みの印刷用紙22は、排
紙装置35によってさらに用紙搬送方向Xの下流側に位
置する排紙トレイ37へ搬送される。
【0084】送風ファン34の回転により送られる空気
は、エアーナイフ7bの左上方から印刷済みの印刷用紙
22の表面へと吹き付けられる。これは、印刷済みの印
刷用紙22の搬送ベルト40からの浮き上がり防止のた
めと印刷画像のインキ乾燥の促進のためでもある。ジャ
ンプ台40Aは、印刷済みの印刷用紙22の中央部位を
略U字状に撓ませて、いわゆる排紙の腰付けをして排紙
トレイ37上に整然と排出積載する機能を有する。
【0085】エアーナイフ7bにより分離・剥離された
印刷済みの印刷用紙22は、吸引用ファン36の作動に
より吸引されつつ、また送風ファン34の回転により送
られる空気によって印刷済みの印刷用紙22の搬送ベル
ト40からの浮き上がり防止が図られながら搬送ベルト
40に吸着され、この搬送ベルト40の反時計回り方向
の回転により、またジャンプ台40Aによる排紙の腰付
けがされながら排紙トレイ37上に順次整然と排出積載
される。このようにしていわゆる「版付け」、あるいは
「試し刷り」が終了する。なお、版胴1aと版胴1bと
の間に配設されている中間搬送装置17の上部に、送風
ファン34と同様の装置を配設してもよい。これによ
り、搬送ベルト16aの上での印刷用紙22の浮き上が
り防止を図ることができる。
【0086】その後、操作パネル101のテンキー11
8で印刷枚数を設定し、スタートキー100を押下する
と上記版付けと同様の工程で、給紙、印刷および排紙の
各工程が設定した印刷枚数分繰り返して行なわれ、所望
の印刷物111を得て孔版印刷の全工程が終了する。
【0087】以上の実施形態においては、領域指定に関
し、第1の指定領域108Yと第2の指定領域109B
との重複領域を混色領域110cとして指定し、混色領
域110cを除く第1の指定領域108Yを第1の単色
領域110a、混色領域110cを除く第2の指定領域
109Bを第2の単色領域110bとして指定する場合
を示したが、図12に示す、黄色のみで印刷された領域
111Yと、青色のみで印刷された領域111Bと、領
域111YBとを有する印刷物111を得るべく、第1
の単色領域110aに対応する領域111Yと第1の指
定領域108Yとを一致させるとともに、第2の単色領
域110bに対応する領域111Bと第2の指定領域1
09Bとを一致させ、第1の指定領域108Yと第2の
指定領域109Bとを除く領域を混色領域110cとし
て指定するようにしても良い。
【0088】また、上述の実施形態においては、混色領
域が1つのみの場合を示したが、領域指定手段105
は、図13に示すように、原稿110における混色領域
110cが第1の混色領域110d、第2の混色領域1
10eの2つの混色領域を有する場合にも適用できる。
この場合には、図14に示すように、第1の指定領域1
08Yと第2の指定領域109Bとの重複領域を第1の
混色領域110dとして指定し、第1の指定領域108
Yと第2の指定領域109Bとを除く領域を第2の混色
領域110eとして指定し、第1の混色領域110dを
除く第1の指定領域108Yを第1の単色領域110
a、第1の混色領域110dを除く第2の指定領域10
9Bを第2の単色領域110bとして指定する。
【0089】これにより、図15に示すように、黄色の
みで印刷された領域111Yと、青色のみで印刷された
領域111Bと、領域121YB及び領域122YBを
有する領域111YBとを有する印刷物111を得る。
そして、領域121YBについては図7に示すようにし
て粗密度を設定するとともに図8に示すように第1エリ
アとして面積率を設定することができ、また領域122
YBについては図7における「網点エリア1」を「網点
エリア2」として粗密度を設定するとともに図16に示
すように第2エリアとして面積率を設定することができ
る。例えば面積率に関し、領域121YBは黄色の面積
率を40%、青色の面積率を20%にして黄色に近い緑
色にて印刷し、領域122YBは黄色の面積率を20
%、青色の面積率を40%にして青色に近い緑色にて印
刷するといったようなことが可能である。
【0090】原稿110における混色領域110cが第
1の混色領域110d、第2の混色領域110eの2つ
の混色領域を有する場合には、図17、18に示すよう
に、第1の指定シート108、第2の指定シート109
の他に、第3の指定シート119を用い、このシート1
19により領域119YBを指定して第1の混色領域1
10dを指定することで、第2の混色領域110eを指
定することができる。
【0091】図17に示す場合は、第1の指定領域10
8Yと第2の指定領域109Bとの重複領域を第2の混
色領域110eとして指定し、第2の混色領域110e
を除く第1の指定領域108Yを第1の単色領域110
a、第2の混色領域110eを除く第2の指定領域10
9Bを第2の単色領域110bとして指定する。図18
に示す場合は、第1の指定領域108Yと第2の指定領
域109Bと第1の混色領域110dとを除く領域を第
2の混色領域110eとして指定し、第1の指定領域1
08Yを第1の単色領域110a、第2の指定領域10
9Bを第2の単色領域110bとして指定する。
【0092】これにより、図15に示すように、黄色の
みで印刷された領域111Yと、青色のみで印刷された
領域111Bと、領域121YB及び領域122YBを
有する領域111YBとを有する印刷物111を得る。
第1の単色領域110a、第2の単色領域110bにつ
いての粗密度及び面積率の設定に関しては、図14にお
ける領域指定の場合と同様に行うことができる。また第
3の指定シート119を用いる場合には、第1の指定シ
ート108、第2の指定シート109に続けて第3の指
定シートを読み取る等、上述の実施形態におけると同様
にその読み取り、画像処理等を行うことができる。
【0093】以上は第1、第2の単色領域、第1、第2
の混色領域を含む混色領域といった複数の領域の数より
も少ない枚数の指定シートを用いて各領域の指定を行う
場合を説明したが、指定シートの枚数をかかる領域の数
と同じ枚数として一対一の関係で各領域を指定するよう
にしても良い。また、指定シートを読み取る代わりに、
例えば特開平5−252382号公報に記載されている
ような周知のデジタイザを用いて、第1、第2の単色領
域、第1、第2の混色領域を含む混色領域といった各領
域の指定を行うようにしても良い。色の組合せは黄色と
緑に限らず種々変更できる。版胴が3つ以上あるときに
は各々の版胴にて異なる色のインキを用いることによ
り、指定領域の数を増加し、単色領域及び混色領域の
数、混色領域におけるインキの組合せを種々変更でき、
より多彩な印刷を行うことが可能となる。この場合にお
ける指定領域、単色領域、混色領域の指定は上述したも
のを適宜組合せにより行うことができる。
【0094】版胴は複数でなく、印刷装置500本体に
対して着脱自在であれば1つであっても良く、この場合
には同一の印刷用紙22に対し、色数に応じた回数だけ
版胴を交換しつつ印刷を行い、各単色領域、各混色領域
の印刷を行うようにすることができる。また版胴が複数
の場合であっても、これが印刷装置500本体に対して
着脱可能であれば、同一の印刷用紙22に対し上述と同
様の複数回の繰り替えし印刷を行うことで、さらに多彩
な印刷を行うことができる。その他、印刷装置500を
構成する上記各装置等の構成およびその配置状態は、あ
くまでもその一例を示したものであり、他の周知の装置
および種々の配置状態をもって構成してもよいことはい
うまでもない。例えば、エアーナイフ7a,7bの他
に、各版胴1a,1bの外周面近傍に揺動自在な周知の
排紙剥離爪のみを用いた装置もある。
【0095】印刷装置500は、上記したような感熱デ
ジタル製版一体型孔版印刷装置を構成するものに限ら
ず、例えば本体フレーム501と別体に配設された製版
給版装置あるいは排版装置によってマスタを製版し給版
し、あるいは使用済みのマスタを各版胴1a,1bの外
周面から剥離し排版したりしてもよく、各製版装置41
a,41bおよび各排版装置42a,42bを本体フレ
ーム501に必ずしも具備していなくてもよいといえ
る。また、製版するためのデータは、上記したように原
稿読取装置で読み取ったデータ、デジタイザを用いて読
み取ったデータの他に、コンピュータ等で作成されたデ
ータであってもよい。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
互いに異なる組合せの色により印刷すべき領域を指定す
る領域指定手段を有する印刷装置において、上記領域指
定手段により、所定の第1色のみにより印刷すべき第1
の単色領域と、第1色と異なる所定の第2色のみにより
印刷すべき第2の単色領域と、第1色と第2色との重ね
合わせにより印刷すべき混色領域とを指定可能であるの
で、2つの色のインキを用いて擬似的に3色の印刷を行
うことができ、装置の大型化や印刷作業の繁雑さを抑制
しつつより多くの色の組合せで印刷を行うことができ
る、ユーザーに好都合な印刷装置を提供することができ
る。
【0097】領域指定手段により、第1色により印刷す
べき第1の指定領域と第2色により印刷すべき第2の指
定領域とを指定可能であるとともに、第1の指定領域と
して指定した領域と第2の指定領域として指定した領域
との重複領域を混色領域として指定し、混色領域を除く
第1の指定領域を第1の単色領域、混色領域を除く第2
の指定領域を第2の単色領域として指定することとすれ
ば、第1、第2の指定領域を指定するだけで、3つの領
域の色を指定することができ、色の指定が容易でユーザ
ーの使い勝手の良い印刷装置を提供することができる。
【0098】領域指定手段により、第1色により印刷す
べき第1の指定領域と第2色により印刷すべき第2の指
定領域とを指定可能であるとともに、第1の指定領域と
して指定した領域と第2の指定領域として指定した領域
とを除く領域を混色領域として指定し、第1の指定領域
を第1の単色領域、第2の指定領域を第2の単色領域と
して指定することとすれば、第1、第2の指定領域を指
定するだけで、3つの領域の色を指定することができ、
色の指定が容易でユーザーの使い勝手の良い印刷装置を
提供することができる。
【0099】領域指定手段により、第1色により印刷す
べき第1の指定領域と第2色により印刷すべき第2の指
定領域とを指定可能であるとともに、第1の指定領域と
して指定した領域と第2の指定領域として指定した領域
との重複領域を混色領域に含まれる第1の混色領域とし
て指定し、第1の指定領域として指定した領域と第2の
指定領域として指定した領域とを除く領域を混色領域に
含まれ第1の混色領域とは別の第2の混色領域として指
定し、第1の混色領域を除く第1の指定領域を第1の単
色領域、第1の混色領域を除く第2の指定領域を第2の
単色領域として指定することとすれば、第1、第2の指
定領域を指定するだけで、4つの領域を指定することが
でき、より多くの領域の指定を容易に行うことができ、
より多種の色で印刷を行いたいというユーザーの要求に
応えることが可能で且つ使い勝手の良い印刷装置を提供
することができる。
【0100】原稿を読み取るための原稿読取手段を有
し、領域指定手段が、原稿読み取り手段を有し、この原
稿読取手段により第1の指定領域を指定するための第1
の指定シートと第2の指定領域を指定するための第2の
シートとを読み取ることで、第1の単色領域と第2の単
色領域と混色領域とを指定することとすれば、比較的容
易に各領域の指定を行うことができユーザーの使い勝手
の良い印刷装置を提供することができる。
【0101】原稿読取手段に原稿を自動的に送るための
ADFを有し、ADFにより連続して送られた第1の指
定シートと第2の指定シートとを原稿読取手段で読み取
ることによって、領域指定手段により第1の単色領域と
第2の単色領域と混色領域とを指定することとすれば、
より容易に各領域の指定を行うことができユーザーの使
い勝手がより良い印刷装置を提供することができる。
【0102】領域指定手段が、第1の指定領域と第2の
指定領域とを指定するためのデジタイザを有することと
すれば、従来周知の技術を用いて各領域の指定を行うこ
とができる印刷装置を提供することができる。
【0103】領域指定手段により、第1色により印刷す
べき第1の指定領域と第2色により印刷すべき第2の指
定領域と混色領域に含まれる第1の混色領域とを指定可
能であるとともに、第1の指定領域として指定した領域
と第2の指定領域として指定した領域との重複領域を混
色領域に含まれ第1の混色領域とは別の第2の混色領域
として指定し、第2の混色領域を除く第1の指定領域を
第1の単色領域、第2の混色領域を除く第2の指定領域
を第2の単色領域として指定することとすれば、第1、
第2の指定領域と第1の混色領域とを指定するだけで、
4つの領域を指定することができ、より多くの領域の指
定を容易に行うことができ、より多種の色で印刷を行い
たいというユーザーの要求に応えることが可能で且つ使
い勝手の良い印刷装置を提供することができる。
【0104】領域指定手段により、第1色により印刷す
べき第1の指定領域と第2色により印刷すべき第2の指
定領域と混色領域に含まれる第1の混色領域とを指定可
能であるとともに、第1の指定領域として指定した領域
と第2の指定領域として指定した領域と第1の混色領域
とを除く領域を混色領域に含まれ第1の混色領域とは別
の第2の混色領域として指定し、第1の指定領域を第1
の単色領域、第2の指定領域を第2の単色領域として指
定することとすれば、第1、第2の指定領域と第1の混
色領域とを指定するだけで、4つの領域を指定すること
ができ、より多くの領域の指定を容易に行うことがで
き、より多種の色で印刷を行いたいというユーザーの要
求に応えることが可能で且つ使い勝手の良い印刷装置を
提供することができる。
【0105】原稿を読み取るための原稿読取手段を有
し、領域指定手段が、原稿読み取り手段を有し、この原
稿読取手段により第1の指定領域を指定するための第1
の指定シートと第2の指定領域を指定するための第2の
シートと第1の混色領域を指定するための第3の指定シ
ートとを読み取ることで、第1の単色領域と第2の単色
領域と第1の混色領域と第2の混色領域とを指定するこ
ととすれば、比較的容易に各領域の指定を行うことがで
きユーザーの使い勝手の良い印刷装置を提供することが
できる。
【0106】原稿読取手段に原稿を自動的に送るための
ADFを有し、ADFにより連続して送られた第1の指
定シートと第2の指定シートと第3のシートとを原稿読
取手段で読み取ることによって、領域指定手段により第
1の単色領域と第2の単色領域と第1の混色領域と第2
の混色領域とを指定することとすれば、より容易により
多くの領域の指定を行うことができユーザーの使い勝手
がより良い印刷装置を提供することができる。
【0107】領域指定手段が、第1の指定領域と第2の
指定領域と第1の混色領域とを指定するためのデジタイ
ザを有することとすれば、従来周知の技術を用いてより
多くの領域の指定を行うことができる印刷装置を提供す
ることができる。
【0108】混色領域を第1色及び第2色のそれぞれの
網点画像によって形成し、網点の粗密度を指定するため
の粗密度指定手段を有することとすれば、ユーザーが好
みに応じて混色領域の色合いや画質を変化させることが
できる使い勝手の良い印刷装置を提供することができ
る。
【0109】操作パネルを有し、粗密度指定手段が操作
パネルを有することとすれば、通常印刷装置に配設され
ている操作パネルを用いて粗密度を指定することができ
る印刷装置を提供することができる。
【0110】混色領域を第1色及び第2色のそれぞれの
網点画像によって形成し、網点の面積率を指定するため
の面積率指定手段を有することとすれば、ユーザーが好
みに応じて混色領域の色合いを大きく変化させることが
できる使い勝手の良い印刷装置を提供することができ
る。
【0111】操作パネルを有し、面積率指定手段が操作
パネルを有することとすれば、通常印刷装置に配設され
ている操作パネルを用いて粗密度を指定することができ
るすることができる印刷装置を提供することができる。
【0112】印刷装置本体に着脱可能な1つの版胴を有
し、同一のシートに、印刷を行う色数に応じた複数回の
印刷を行うことで第1の単色領域と第2の単色領域と混
色領域との印刷を行うこととすれば、単胴式の印刷装置
であっても2回の通紙を行うことで3つの色合いによる
印刷を行うことができ、装置の大型化や印刷作業の繁雑
さを抑制しつつより多くの色の組合せで印刷を行うこと
ができる、ユーザーに好都合な印刷装置を提供すること
ができる。
【0113】複数の版胴を有し、各版胴において互いに
異なる色の印刷を行うことで第1の単色領域と第2の単
色領域と混色領域との印刷を行うこととすれば、1回の
通紙で多くの色合いによる印刷を行うことができ、装置
の大型化や印刷作業の繁雑さを抑制しつつより多くの色
の組合せで印刷を行うことができる、ユーザーに好都合
な印刷装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す印刷装置の概略的な正
面図である。
【図2】図1に示した印刷装置のブロック図である。
【図3】第1、第2の指定シート、原稿、第1、第2の
指定領域、第1、第2の単色領域、混色領域を示す平面
図である。
【図4】各色を印刷するためのマスタにおける製版の態
様を示した平面図である。
【図5】印刷物における印刷の態様を示した平面図であ
る。
【図6】印刷物における各インキの塗布の態様の概略を
示す平面図である。
【図7】図2に示した操作パネルの要部を示す平面図で
ある。
【図8】図7に示した操作パネルにおいて面積率を指定
している状態を示す要部の平面図である。
【図9】粗密度を変えたときの比較を示す概略平面図で
ある。
【図10】面積率を変えたときの比較を示す概略平面図
である。
【図11】図9、図10に示した各ドットと、マスタに
形成された孔との関係を示す概略拡大平面図である。
【図12】図3に示した方法と異なる方法により混色領
域を指定する場合の、印刷物、第1、第2の指定シー
ト、第1、第2の指定領域、印刷の態様を示す平面図で
ある。
【図13】第1、第2の混色領域を有する原稿を示す平
面図である。
【図14】図13に示した原稿を印刷するための第1、
第2の指定シートを示す平面図である。
【図15】図13に示した原稿を印刷した印刷物を及び
その印刷態様を示す平面図である。
【図16】第2の混色領域の面積率を指定している状態
を示す操作パネルの要部の平面図である。
【図17】図13に示した原稿を第1、第2、第3の指
定シートを用いて印刷するための、各シートにおける領
域指定の態様を示す平面図である。
【図18】図13に示した原稿を第1、第2、第3の指
定シートを用いて印刷するための、各シートにおける領
域指定の別の態様を示す平面図である。
【符号の説明】
1a、1b 版胴 22 シート、印刷用紙 101 操作パネル 101、104、106 粗密度指定手段、面積率指
定手段 102 原稿読取手段 103 ADF 105 領域指定手段 108 第1の指定シート 108Y 第1の指定領域 109 第2の指定シート 109B 第2の指定領域 110a 第1の単色領域 110b 第2の単色領域 110c 混色領域 110d 第1の混色領域 110e 第2の混色領域 119 第3の指定シート 500 印刷装置 Y 第1色 B 第2色
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/00 108 H04N 1/00 108M 1/23 101 1/23 101C 1/46 1/46 Z Fターム(参考) 2H084 AA13 AA38 AE01 AE06 BB13 CC09 CC18 5C062 AA05 AB02 AB20 AB30 AB42 AC07 AC60 AE03 AF07 BA01 5C074 AA11 BB16 CC26 DD04 DD05 DD24 EE16 FF15 GG15 GG16 GG19 HH02 HH04 5C079 HB02 KA03 KA15 LA02 LA10 LC12 MA17 MA19 NA09 NA27 PA07

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに異なる組合せの色により印刷すべき
    領域を指定する領域指定手段を有する印刷装置におい
    て、上記領域指定手段により、所定の第1色のみにより
    印刷すべき第1の単色領域と、第1色と異なる所定の第
    2色のみにより印刷すべき第2の単色領域と、第1色と
    第2色との重ね合わせにより印刷すべき混色領域とを指
    定可能であることを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷装置において、上記領
    域指定手段により、第1色により印刷すべき第1の指定
    領域と第2色により印刷すべき第2の指定領域とを指定
    可能であるとともに、第1の指定領域として指定した領
    域と第2の指定領域として指定した領域との重複領域を
    上記混色領域として指定し、上記混色領域を除く第1の
    指定領域を第1の単色領域、上記混色領域を除く第2の
    指定領域を第2の単色領域として指定することを特徴と
    する印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の印刷装置において、上記領
    域指定手段により、第1色により印刷すべき第1の指定
    領域と第2色により印刷すべき第2の指定領域とを指定
    可能であるとともに、第1の指定領域として指定した領
    域と第2の指定領域として指定した領域とを除く領域を
    上記混色領域として指定し、第1の指定領域を第1の単
    色領域、第2の指定領域を第2の単色領域として指定す
    ることを特徴とする印刷装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の印刷装置において、上記領
    域指定手段により、第1色により印刷すべき第1の指定
    領域と第2色により印刷すべき第2の指定領域とを指定
    可能であるとともに、第1の指定領域として指定した領
    域と第2の指定領域として指定した領域との重複領域を
    上記混色領域に含まれる第1の混色領域として指定し、
    第1の指定領域として指定した領域と第2の指定領域と
    して指定した領域とを除く領域を上記混色領域に含まれ
    第1の混色領域とは別の第2の混色領域として指定し、
    第1の混色領域を除く第1の指定領域を第1の単色領
    域、第1の混色領域を除く第2の指定領域を第2の単色
    領域として指定することを特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】請求項2ないし4の何れか1つに記載の印
    刷装置において、原稿を読み取るための原稿読取手段を
    有し、上記領域指定手段が、上記原稿読み取り手段を有
    し、この原稿読取手段により第1の指定領域を指定する
    ための第1の指定シートと第2の指定領域を指定するた
    めの第2のシートとを読み取ることで、第1の単色領域
    と第2の単色領域と上記混色領域とを指定することを特
    徴とする印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の印刷装置において、上記原
    稿読取手段に原稿を自動的に送るためのADFを有し、
    上記ADFにより連続して送られた第1の指定シートと
    第2の指定シートとを上記原稿読取手段で読み取ること
    によって、上記領域指定手段により第1の単色領域と第
    2の単色領域と上記混色領域とを指定することを特徴と
    する印刷装置。
  7. 【請求項7】請求項2ないし4の何れか1つに記載の印
    刷装置において、上記領域指定手段は、第1の指定領域
    と第2の指定領域とを指定するためのデジタイザを有す
    ることを特徴とする印刷装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の印刷装置において、上記領
    域指定手段により、第1色により印刷すべき第1の指定
    領域と第2色により印刷すべき第2の指定領域と上記混
    色領域に含まれる第1の混色領域とを指定可能であると
    ともに、第1の指定領域として指定した領域と第2の指
    定領域として指定した領域との重複領域を上記混色領域
    に含まれ第1の混色領域とは別の第2の混色領域として
    指定し、第2の混色領域を除く第1の指定領域を第1の
    単色領域、第2の混色領域を除く第2の指定領域を第2
    の単色領域として指定することを特徴とする印刷装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の印刷装置において、上記領
    域指定手段により、第1色により印刷すべき第1の指定
    領域と第2色により印刷すべき第2の指定領域と上記混
    色領域に含まれる第1の混色領域とを指定可能であると
    ともに、第1の指定領域として指定した領域と第2の指
    定領域として指定した領域と第1の混色領域とを除く領
    域を上記混色領域に含まれ第1の混色領域とは別の第2
    の混色領域として指定し、第1の指定領域を第1の単色
    領域、第2の指定領域を第2の単色領域として指定する
    ことを特徴とする印刷装置。
  10. 【請求項10】請求項8または9記載の印刷装置におい
    て、原稿を読み取るための原稿読取手段を有し、上記領
    域指定手段が、上記原稿読み取り手段を有し、この原稿
    読取手段により第1の指定領域を指定するための第1の
    指定シートと第2の指定領域を指定するための第2のシ
    ートと第1の混色領域を指定するための第3の指定シー
    トとを読み取ることで、第1の単色領域と第2の単色領
    域と第1の混色領域と第2の混色領域とを指定すること
    を特徴とする印刷装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の印刷装置において、上
    記原稿読取手段に原稿を自動的に送るためのADFを有
    し、上記ADFにより連続して送られた第1の指定シー
    トと第2の指定シートと第3のシートとを上記原稿読取
    手段で読み取ることによって、上記領域指定手段により
    第1の単色領域と第2の単色領域と第1の混色領域と第
    2の混色領域とを指定することを特徴とする印刷装置。
  12. 【請求項12】請求項8または9記載の印刷装置におい
    て、上記領域指定手段は、第1の指定領域と第2の指定
    領域と第1の混色領域とを指定するためのデジタイザを
    有することを特徴とする印刷装置。
  13. 【請求項13】請求項1ないし12の何れか1つに記載
    の印刷装置において、上記混色領域を第1色及び第2色
    のそれぞれの網点画像によって形成し、網点の粗密度を
    指定するための粗密度指定手段を有することを特徴とす
    る印刷装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の印刷装置において、操
    作パネルを有し、上記粗密度指定手段が上記操作パネル
    を有することを特徴とする印刷装置。
  15. 【請求項15】請求項1ないし14の何れか1つに記載
    の印刷装置において、上記混色領域を第1色及び第2色
    のそれぞれの網点画像によって形成し、網点の面積率を
    指定するための面積率指定手段を有することを特徴とす
    る印刷装置。
  16. 【請求項16】請求項15記載の印刷装置において、操
    作パネルを有し、上記面積率指定手段が上記操作パネル
    を有することを特徴とする印刷装置。
  17. 【請求項17】請求項1ないし16の何れか1つに記載
    の印刷装置において、印刷装置本体に着脱可能な1つの
    版胴を有し、同一のシートに、印刷を行う色数に応じた
    複数回の印刷を行うことで第1の単色領域と第2の単色
    領域と上記混色領域との印刷を行うことを特徴とする印
    刷装置。
  18. 【請求項18】請求項1ないし16の何れか1つに記載
    の印刷装置において、複数の版胴を有し、各版胴におい
    て互いに異なる色の印刷を行うことで第1の単色領域と
    第2の単色領域と上記混色領域との印刷を行うことを特
    徴とする印刷装置。
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