JP2002144330A - 液晶性樹脂ペレットの製造装置および液晶性樹脂ペレットの製造方法 - Google Patents

液晶性樹脂ペレットの製造装置および液晶性樹脂ペレットの製造方法

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JP2002144330A
JP2002144330A JP2000342752A JP2000342752A JP2002144330A JP 2002144330 A JP2002144330 A JP 2002144330A JP 2000342752 A JP2000342752 A JP 2000342752A JP 2000342752 A JP2000342752 A JP 2000342752A JP 2002144330 A JP2002144330 A JP 2002144330A
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cooling water
trough
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Kunihiko Miyauchi
邦彦 宮内
Toshio Kurematsu
俊夫 榑松
Yasunori Ichikawa
保則 市川
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Toray Industries Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/02Making granules by dividing preformed material
    • B29B9/06Making granules by dividing preformed material in the form of filamentary material, e.g. combined with extrusion

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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出安定性を改良した液晶性樹脂ペレットの
製造装置およびそれを用いた製造方法を提供する。 【解決手段】 反応容器1から液晶性樹脂のストランド
群3をトラフ7上に吐出する際に、カッター部に到達す
るまでのトラフ7上で発生するストランド群3の流れ不
良をセンサー11が感知した信号に応じて、ペレット化
定常時の冷却水量に対して1.1倍以上10倍以下の量
の余剰の冷却水をトラフ7上に流す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶性樹脂ペレット
の製造装置およびそれを用いた液晶性樹脂ペレットの製
造方法に関するものである。更に詳しくは、液晶性樹脂
ストランドの吐出安定性を改良した液晶性樹脂ペレット
の製造装置およびそれを用いた液晶性樹脂ペレットの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチックの高性能化に対する
要求がますます高まり、種々の新規機能を有するポリマ
が数多く開発され、市場に供されているが、中でも分子
鎖の平行な配列を特徴とする光学異方性の液晶性樹脂
が、優れた流動性と機械的特質を有する点で注目されて
いる。
【0003】このような液晶性樹脂、特に液晶性ポリエ
ステル樹脂としては、p−ヒドロキシ安息香酸とポリエ
チレンテレフタレートを共重合した液晶性ポリエステル
樹脂(特公昭56−18016号公報)、p−ヒドロキ
シ安息香酸とポリエチレンテレフタレートにさらに4,
4’−ジヒドロキシビフェニルなどの芳香族ジオールお
よび芳香族ジカルボン酸などの共重合成分を追加し、流
動性と耐熱性を向上させた液晶性ポリエステル樹脂(特
開昭63−30523号公報)、p−ヒドロキシ安息香
酸に4、4’−ジヒドロキシビフェニルとt−ブチルハ
イドロキノンとテレフタル酸を共重合した液晶性ポリエ
ステル樹脂(特開昭62−164719号公報)、p−
ヒドロキシ安息香酸に4、4’−ジヒドロキシビフェニ
ルとイソフタル酸とテレフタル酸とを共重合した液晶性
ポリエステル樹脂(特公昭57−24407号公報、特
開昭60−25046号公報)、およびp−ヒドロキシ
安息香酸に6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を共重合し
た液晶性ポリエステル樹脂(特開昭54−77691号
公報)などが知られている。
【0004】また、これらの液晶性ポリエステル樹脂を
製造する方法としては、特開平6−192404号公報
などに開示されているように、原料モノマ中の水酸基を
無水酢酸でアセチル化反応した後、脱酢酸重縮合反応す
る方法が知られている。
【0005】一方、熱可塑性樹脂のペレットの製造方法
としては、吐出口に設けられた口金を通した溶融ポリマ
ーをストランド状に押出し、水浴をくぐらせて冷却し、
固化した後ペレット状に切断する方法(コールドカット
法)が最も一般的に用いられている。
【0006】また、上記の方法におけるペレットの収率
をさらに向上させるための方法としては、トラフ内に溶
融ポリマーをストランド状に流し、冷却水の存在下で切
断する方法などが知られている。この方法については、
具体的には特開平10−180753号公報に開示され
ているが、これに液晶性樹脂を適用した場合には、液晶
性樹脂は他の熱可塑性樹脂に比較して高温で重合される
ことが多くポリマ中にガスが発生し易く、冷却固化が早
く、ストランドが剛直であり柔軟性に欠けるため吐出中
にストランドが切れ易く、吐出装置から吐出されたスト
ランド群がカッタ部に到達するまでに、ストランド群が
流れ不良によりトラフ上に滞留し、吐出が正常に行われ
ないという不具合を生じることから、吐出安定性が劣る
という問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
【0008】したがって、本発明の目的は、吐出安定性
を改良した液晶性樹脂ペレットの製造装置およびそれを
用いた液晶性樹脂ペレットの製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の液晶性樹脂ペレットの製造装置は、溶融
状態の液晶性樹脂を、吐出装置を介して冷却水が流され
たトラフ内にストランド群として吐出し、このストラン
ド群を冷却水とともに流下させながら冷却固化した後、
前記冷却水の存在下に切断することからなるペレットの
製造装置において、前記トラフ上で発生するストランド
群の流れ不良をセンサーにより感知する検知手段、およ
びこの検知手段が感知した信号に応じ定常時の冷却水量
に対して1.1倍以上10倍以下の量の冷却水を一時的
に流すバイパス手段を設けたことを特徴とする。
【0010】そして、本発明の液晶性樹脂ペレットの製
造装置においては、前記検知手段が吐出装置からストラ
ンド群が吐出された後カッター部に到達するまでのトラ
フ上に設置されていること、前記検知手段がトラフ上の
ストランド群の滞留物の有無を感知し、この感知した信
号をバイパス手段に送る光電センサーであること、前記
バイパス手段が検知手段の信号により開閉する冷却水供
給バイパス弁5aとこの冷却水供給バイパス弁5aの開
放により余剰の冷却水をトラフへ流す冷却水供給バイパ
スライン5bとからなること、および前記トラフが吐出
装置の吐出部付近からカッター部に向かい下り勾配をな
しておりトラフ角度が水平軸に対して0度より大きく3
0度以下であることが、好ましい条件として挙げられ
る。
【0011】また、本発明の液晶性樹脂ペレットの製造
方法は、溶融状態の液晶性樹脂を、吐出装置を介して冷
却水が流されたトラフ内にストランド群として吐出し、
このストランド群を冷却水とともに流下させながら冷却
固化して、前記冷却水の存在下に切断することからなる
ペレットの製造方法において、上記の構成からなる液晶
性樹脂ペレットの製造装置を用い、トラフ上でストラン
ド群の流れ不良が発生した場合に、この流れ不良を前記
トラフ上に設置した検知手段により感知し、この検知手
段が感知した信号に応じてバイパスラインを作動させる
ことにより、定常時の冷却水量に対して1.1倍以上1
0倍以下の量の余剰の冷却水を、前記トラフ上に一時的
に流すことを特徴とする。
【0012】そして、本発明の液晶性樹脂ペレットの製
造方法においては、前記液晶性樹脂が、p−ヒドロキシ
安息香酸からなる構成単位を必須成分として含有する液
晶性ポリエステル、特に、下記構造単位(I)からなる
液晶性ポリエステル、下記構造単位(I)、(II)、
(IV)からなる液晶性ポリエステル、下記構造単位
(I)、(III)、(IV)からなる液晶性ポリエス
テル、下記構造単位(I)、(II)、(III)、
(IV)からなる液晶性ポリエステル、およびこれらの
液晶性ポリエステルに芳香族アミノヒドロキシ化合物お
よび/または芳香族アミノカルボン酸からなる構造単位
を含有させた液晶性ポリエステルアミドから選ばれた少
なくとも1種であることが、好ましい条件として挙げら
れる。
【0013】
【化5】 (ただし、上記式中のR1
【0014】
【化6】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2
【0015】
【化7】 から選ばれた一種以上の基を示し、R3
【0016】
【化8】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中のXは水
素原子または塩素原子を示す。)
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液晶性樹脂ペレッ
トの製造装置および製造方法について詳述する。
【0018】まず、本発明で使用する液晶性樹脂につい
て説明する。
【0019】本発明で使用する液晶性樹脂とは、溶融時
に異方性溶融相を形成し得る樹脂であり、例えば液晶性
ポリエステル、液晶性ポリエステルアミド、液晶性ポリ
エステルカーボネートおよび液晶性ポリエステルエラス
トマーなどが挙げられ、なかでも液晶性ポリエステルお
よび液晶性ポリエステルアミドなどが好ましく使用され
る。
【0020】上記液晶性ポリエステルとしては、芳香族
オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族ジ
カルボニル単位およびエチレンジオキシ単位などから選
ばれた構造単位からなる異方性溶融相を形成するポリエ
ステルが挙げられ、また、液晶性ポリエステルアミドと
しては、上記構造単位と芳香族イミノカルボニル単位、
芳香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位などから
選ばれた構造単位とからなる溶融性異方相を形成するポ
リエステルアミドが挙げられる。
【0021】上記において、液晶性ポリエステルあるい
は液晶性ポリエステルアミドの構造単位を構成し得る原
料としては、芳香族ヒドロキシカルボン酸、ジヒドロキ
シ化合物、芳香族ジカルボン酸、ジオキシ単位とジカル
ボニル単位からなるポリエステル、芳香族アミノヒドロ
キシ化合物、芳香族アミノカルボン酸およびそれらの誘
導体などが挙げられ、得られる重合体が液晶性を示すよ
うに、これらの種類および組成を適宜組み合わせて、目
的とする液晶性樹脂を製造することができる。
【0022】上記芳香族ヒドロキシカルボン酸として
は、p−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2
−ナフトエ酸などが挙げられ、上記芳香族ジヒドロキシ
化合物としては、4,4´−ジヒドロキシビフェニル、
3,3´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジヒド
ロキシビフェニル、ハイドロキノン、t−ブチルハイド
ロキノン、フェニルハイドロキノン、メチルハイドロキ
ノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒ
ドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパンおよび4,4´−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテルなどが挙げられる。
【0023】また、上記芳香族ジカルボン酸としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、4,4´−ジフェニルジ
カルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,2
−ビス(フェノキシ)エタン−4,4´−ジカルボン
酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−
4,4´−ジカルボン酸およびジフェニルエーテルジカ
ルボン酸などが、上記ジオキシ単位とジカルボニル単位
からなるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタ
レートあるいはそのオリゴマーが挙げられる。
【0024】さらに、上記芳香族アミノヒドロキシ化合
物としては、p−アミノフェノールなどが挙げられ、芳
香族アミノカルボン酸としては、p−アミノ安息香酸な
どが挙げられる。
【0025】本発明で好ましく使用される液晶性樹脂
は、芳香族オキシカルボニル単位としてp−ヒドロキシ
安息香酸からなる構造単位を含む液晶性樹脂であり、ま
た、エチレンジオキシ単位を必須成分とする液晶性樹脂
も好ましく使用することができる。
【0026】液晶性ポリエステルとしては、特に下記構
造単位(I)からなる液晶性ポリエステル、下記構造単
位(I)、(II)、(IV)からなる液晶性ポリエス
テル、下記構造単位(I)、(III)、(IV)から
なる液晶性ポリエステルおよび下記構造単位(I)、
(II)、(III)、(IV)からなる液晶性ポリエ
ステルなどが好ましく、なかでも下記構造単位(I)、
(III)、(IV)からなる液晶性ポリエステルある
いは下記構造単位(I)、(II)、(III)、(I
V)からなる液晶性ポリエステルがより好ましく、下記
構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)から
なる液晶性ポリエステルが最も好ましく使用される。
【0027】
【化9】 (ただし、上記式中のR1
【0028】
【化10】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2
【0029】
【化11】 から選ばれた一種以上の基を示し、R3
【0030】
【化12】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中のXは水
素原子または塩素原子を示す。) ここで、上記構造単位(I)は、p−ヒドロキシ安息香
酸および/または6ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生
成した構造単位であり、構造単位(II)は、4,4´
−ジヒドロキシビフェニル、3,3´,5,5´−テト
ラメチル−4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイド
ロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイド
ロキノン、メチルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキ
シナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび
4,4´−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれ
た芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位であ
る。
【0031】また、上記構造単位(III)は、エチレ
ングリコールから生成した構造単位であり、上記構造単
位(IV)は、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4´
−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4´
−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキ
シ)エタン−4,4´−ジカルボン酸およびジフェニル
エーテルジカルボン酸から選ばれた芳香族ジカルボン酸
から生成した構造単位である。
【0032】なお、液晶性ポリエステルアミドの好まし
い例としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、p−
アミノフェノールとテレフタル酸から生成した液晶性ポ
リエステルアミド、およびp−ヒドロキシ安息香酸、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、テレフタル酸、p
−アミノ安息香酸とポリエチレンテレフタレートから生
成した液晶性ポリエステルアミド(特開昭64−331
23号公報)などが挙げられる。
【0033】これらの液晶性樹脂のうちで、上記構造単
位(I)からなる液晶ポリエステルの場合は、p−ヒド
ロキシ安息香酸からなる構造単位(I−1)および6ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸からなる構造単位(I−2)
を含むものが好ましい。
【0034】また、上記構造単位(I)、(II)、
(IV)からなる液晶ポリエステルの場合は、構造単位
(I)のR1
【0035】
【化13】 であり、構造単位(II)のR2
【0036】
【化14】 から選ばれた1種以上の基を示し、構造単位(IV)の
3
【0037】
【化15】 から選ばれた1種以上の基であるものが好ましい。
【0038】上記構造単位(I)、(III)、(I
V)からなる液晶ポリエステルの場合は、構造単位
(I)のR1
【0039】
【化16】 であり、構造単位(IV)のR3
【0040】
【化17】 から選ばれた1種以上の基であるものが好ましい。
【0041】上記構造単位(I)、(II)、(II
I)、(IV)からなる液晶ポリエステルの場合は、構
造単位(I)のR1
【0042】
【化18】 であり、構造単位(II)のR2
【0043】
【化19】 であり、構造単位(IV)のR3
【0044】
【化20】 であるものが特に好ましい。
【0045】また、上記各構造単位(I)、(II)、
(III)および(IV)の共重合量は任意である。し
かし、流動性の点から次の共重合量であることが好まし
い。
【0046】すなわち、上記構造単位(I)からなる液
晶ポリエステルの場合は、p−ヒドロキシ安息香酸から
なる構造単位(I−1)および6ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸からなる構造単位(I−2)それぞれのモル比を
[I−1]、[I−2]とすると、[I−1]/[I−
2]が60/40〜90/10の範囲が好ましく、65
/35〜85/15の範囲がより好ましい。
【0047】また、上記構造単位(I)、(II)、
(IV)からなる液晶ポリエステルの場合は、上記構造
単位(I)が構造単位(I)および(II)の合計に対
して15〜90モル%の範囲であることが好ましく、3
0〜88モル%の範囲がより好ましく、50〜85モル
%の範囲が最も好ましい。また、構造単位(IV)は構
造単位(II)と実質的に等モルであることが好まし
い。
【0048】上記構造単位(I)、(III)、(I
V)からなる液晶ポリエステルの場合は、上記構造単位
(I)が構造単位(I)および(III)の合計に対し
て30〜95モル%の範囲であることが好ましく、40
〜95モル%の範囲がより好ましい。また、構造単位
(IV)は構造単位(III)と実質的に等モルである
が好ましい。
【0049】さらに、上記構造単位(I)、(II)、
(III)、(IV)からなる液晶ポリエステルの場合
は、耐熱性、難燃性および機械的特性の点から、上記構
造単位(I)および(II)の合計は、構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対して60
〜95モル%の範囲であることが好ましく、80〜92
モル%の範囲がより好ましい。また、構造単位(II
I)は、構造単位(I)、(II)および(III)の
合計に対して40〜5モル%の範囲であることが好まし
く、20〜8モル%の範囲がより好ましい。そして、構
造単位(I)と(II)のモル比[(I)/(II)]
は、耐熱性と流動性のバランスの点から、好ましくは7
5/25〜95/5の範囲であり、より好ましくは78
/22〜93/7の範囲である。また、構造単位(I
V)は、構造単位(II)および(III)の合計と実
質的に等モルであることが好ましい。
【0050】ここで、上記「実質的に」とは、ポリエス
テル末端基のカルボキシル基末端あるいはヒドロキシル
基末端のいずれかを必要に応じて多くすることができ、
このような場合には、構造単位(IV)のモル数は、構
造単位(II)および(III)の合計のトータルモル
数と完全に等しくはならないからである。
【0051】また、液晶性ポリエステルアミド樹脂とし
ては、上記構造単位(I)〜(IV)以外に、p−アミ
ノフェノールから生成したp−イミノフェノキシ単位を
含有した異方性溶融相を形成するポリエステルアミドが
好ましい。
【0052】上記液晶性ポリエステルまたは液晶性ポリ
エステルアミドは、上記構造単位(I)〜(IV)を構
成する成分以外に、3,3´−ジフェニルジカルボン
酸、2,2´−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジ
カルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハ
イドロキノン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、3、4´−ジ
ヒドロキシビフェニルなどの芳香族ジオール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族、脂
環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安息香酸、2,6−
ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン
酸およびp−アミノ安息香酸などを、液晶性を損なわな
い範囲でさらに共重合せしめることができる。
【0053】本発明において使用される液晶性樹脂は、
脱酢酸重縮合反応により製造される。この場合、ヒドロ
キシル基があらかじめアセチル化された原料を用いて脱
酢酸重合する場合と、液晶性樹脂を構成する原料とし
て、ヒドロキシル基含有単量体とアセチル化剤とをとも
に用い、ヒドロキシル基をアセチル化するアセチル化反
応と脱酢酸重合反応とを行う場合があるが、後者の方法
が好ましい。
【0054】上記において、アセチル化剤としては無水
酢酸が好ましく使用される。また、アセチル化剤は、モ
ノマのヒドロキシル基のモル数に対し、モル比で0.9
以上1.5モル以下の範囲とすることが好ましく、0.
95以上1.3モル以下の範囲がより好ましい。
【0055】具体的な反応方法としては、例えば下記
(A)または(B)の方法で代表されるように、ヒドロ
キシル基含有化合物、カルボン酸基含有化合物および無
水酢酸などのアセチル化剤を用い、ヒドロキシル基をア
セチル化した後、昇温し、減圧下で脱酢酸重縮合を行な
う方法、およびこの方法においてヒドロキシル基含有化
合物の部分をアセチル化した化合物に置換した方法など
があるが、下記のような方法が特に好ましい。
【0056】下記において、原料としてジオキシ単位と
ジカルボニル単位からなるポリエステルを使用しない場
合は(A)の製造方法が、前記ポリエステルを使用する
場合は(B)の製造方法が好ましく適用される。
【0057】(A)p−ヒドロキシ安息香酸、4,4´
−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香
族ジヒドロキシ化合物、テレフタル酸などの芳香族ジカ
ルボン酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基
をアセチル化した後、昇温し、減圧下で脱酢酸重縮合反
応によって液晶性ポリエステルを製造する方法。
【0058】(B)ポリエチレンテレフタレートなどの
ポリエステルのポリマー、オリゴマーまたはビス(β−
ヒドロキシエチル)テレフタレートなど芳香族ジカルボ
ン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下
で、(1)の方法により液晶性ポリエステルを製造する
方法。
【0059】これらの重縮合反応は、無触媒でも進行す
るが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリ
ウム、酢酸ナトリウム、三酸化アンチモンおよび金属マ
グネシウムなどの金属化合物を触媒として添加する場
合、あるいは触媒および色調改良剤として効果のある次
亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウムなどの化合物
を添加する場合が好ましいこともある。
【0060】本発明において使用する液晶性樹脂の重合
方法には特に制限はなく、例えば通常の液晶性ポリエス
テルおよび/または液晶性ポリエステルアミドの重縮合
法に準じて製造することができる。
【0061】かかる重縮合反応は通常、重縮合反応器内
で行われ、重合終了後の液晶性樹脂は、溶融状態のうち
にノズル(あるいは口金)などの吐出装置を介して、反
応容器外へストランド状に吐出される。
【0062】次に、本発明の液晶性樹脂ペレットの製造
方法に一例を、図面にしたがって説明する。
【0063】図1は、本発明の液晶性樹脂ペレットの製
造装置の一例、特に重合後の液晶性樹脂をペレット化す
る場合に、好ましく用いられるペレットの製造装置の一
例を示す説明図である。
【0064】図1において、1は反応容器、2は反応容
器口金部、3はストランド群、4は冷却水供給ライン、
5はバイパス手段、5aは冷却水供給バイパス弁、5b
は冷却水供給バイパスライン、6は冷却水、7はトラ
フ、8はストランド群引き取りロール、9はストランド
群切断固定刃、10はストランド群切断回転刃、11は
センサー、12はペレット、13はペレット受け槽、1
4はストランド群冷却スプレーを示す。
【0065】反応容器1は要部のみ部分的に図示したも
のであり、この反応容器1内で液晶性樹脂を重合した
後、まだ溶融状態にある液晶性樹脂は、反応容器口金部
2からストランド群3として吐出される。
【0066】反応容器1から溶融した液晶性樹脂をスト
ランドとして吐出する口金部2の吐出口径は、1〜10
mmの範囲が好ましく、2〜7mmの範囲がより好まし
く、3〜5mmの範囲が最も好ましい。
【0067】ストランド群3は、冷却水供給ライン4か
ら冷却水6が流されたトラフ7中に吐出され、トラフ7
中に流された冷却水6の中を、冷却されながら通過し
て、ストランド群引き取りロール8、ストランド群切断
固定刃9、ストランド群切断回転刃10からなるカッタ
ー部に搬送される。
【0068】ここで、トラフ7は、吐出部付近からカッ
ター部に向かい下り勾配で、トラフ角度が水平軸に対し
て0度より大きく、30度以下であることが好ましく、
2度以上20度以下であることがより好ましく、5度以
上15度以下であることが最も好ましい。ここでいうト
ラフ角度とは、トラフ7が水平軸に対して傾斜している
角度のことであり、トラフ7が単一な面からなる場合に
は、その平面のなす角度、2つ以上の平面からなる場合
には平均の角度のことをいう。
【0069】また、トラフの長さは1〜3mの範囲が好
ましく、1.5〜2.5mの範囲がより好ましい。
【0070】検知手段としてのセンサー11は、吐出中
においてストランド群3が切れた結果、吐出されたスト
ランドが流れずに滞留した場合に、その滞留物の有無を
感知し、滞留物の存在を確認した場合には、その信号を
バイパス手段5へ送り、冷却水供給バイパス弁5aを開
放し、冷却水供給バイパスライン5bを通じて余剰の冷
却水6を流し、またストランド群3の滞留を押し流すの
に十分な時間が経過し、トラフ7上に滞留していたスト
ランド群3の滞留物が押し流された後は、再びそれを感
知して、冷却水供給バイパス弁5aからの余剰の冷却水
6の供給を止め、冷却水供給ライン4から供給される冷
却水のみがトラフ7上に流れるように機能する。
【0071】ストランド群3はストランド群引き取りロ
ール8に引き取られた後、ストランド群切断固定刃9お
よびストランド群切断回転刃10により水中でカッティ
ングされ、ペレット12が得られる。カッティングされ
たペレット12は、トラフ内からカッター部分を経てペ
レット受け槽13に流入する冷却水によりペレット受け
槽13に搬送された後、水切工程(図示せず)に供され
る。
【0072】なお、必ずしも必要ではないが、搬送され
るストランド群3の冷却と走行安定性保つために、トラ
フ7の上方に、ストランド群冷却スプレー14を設ける
ことも可能である。
【0073】上記において、検知手段であるセンサー1
1としては、光にて滞留物を検知する機能を有するもの
が好ましく、一般的に光電センサーが多く用いられる。
この光電センサー種類のとしては、反射型、距離設定
型、および透過型などが挙げられるが、その中でも透過
型が好ましく使用される。
【0074】センサー11の取付位置としては、トラフ
7上のストランド群3の流れ状態を感知できる位置であ
ることが必須であるが、通常はストランド群3がカッタ
ー部に到達するまでのトラフ間に設置され、具体的には
ストランド落下位置〜トラフ中間部に設置するのが好ま
しく、ストランド落下位置付近であることがより好まし
い。
【0075】このようにしてセンサー11がストランド
群3の流れ不良を感知した際に、余剰の冷却水をトラフ
7内に流すために機能するバイパス手段5としては、特
に図1に示した冷却水供給バイパス弁5aと冷却水供給
バイパスライン5bの態様に限定されるものではなく、
他の具体例としては、新たな冷却水のラインに弁を設け
て、ストランド群3の流れ不良をセンサー11が感知し
た際に、これらの弁を開として余剰の冷却水を供給し、
ストランド群の流れ不良を押し流すのに十分な一定時間
経過後に、新たな冷却ラインの弁を閉とし、余剰の冷却
水の供給を停止して、定常時の冷却水量にする方法など
が挙げられる。
【0076】このバイパス手段5におけるバイパス弁5
aは、自動開閉弁であり、センサー11の信号を拾うと
自動開閉するようにプログラム化されている。なお、セ
ンサー11の感知時間およびバイパス弁5aの開時間
は、タイマー設定により自由に変更できるようになって
いることが好ましい。
【0077】上記の構造からなる装置を用いて、本発明
の方法により液晶性樹脂ペレットを製造するに際して
は、溶融状態の液晶性樹脂を反応容器1を介して冷却水
6が流されたトラフ7内にストランド群3として吐出
し、ストランド群3を冷却水6とともに流下させながら
冷却固化し、冷却水6の存在下に切断しペレット化する
にあたって、反応容器1からストランド群3が吐出され
た後、カッター部に到達するまでのトラフ7上で発生す
るストランド群3の流れ不良を、センサー11により感
知し、ストランド群の流れ不良がある場合には、ペレッ
ト化定常時の冷却水量に対して1.1倍以上10倍以下
の量の余剰の冷却水を、バイパス手段5からトラフ7上
へ、一時的に流すことが必須である。
【0078】なお、ここでいうペレット化定常時とは、
ストランド群3が安定してカッター部に供給されてペレ
ット化されている時の状態のことをいい、定常時の冷却
水量は、トラフ7の幅1mあたり5〜100m3 /時間
が好ましく、10〜50m3/時間がより好ましく用い
られる。
【0079】上記したように、反応容器1からストラン
ド群3が吐出され、ストランド群3がカッター部に到達
するまでのトラフ7間で、ストランド群の流れ不良を生
じた場合に、これをセンサー11が感知した際には、ペ
レット化定常時の冷却水量に対して1.1倍以上10倍
以下の量の余剰の冷却水を、バイパス手段5からトラフ
7上へ、流すことが必須であるが、この場合の余剰の冷
却水量は、ペレット化定常時の冷却水量に対して1.2
倍以上7倍以下であることが好ましく、1.3倍以上5
倍以下であることがより好ましい。
【0080】ストランド群3の流れ不良をセンサーが感
知した際にバイパス手段5から流す余剰の冷却水量が上
記の範囲未満であると、ストランド群がトラフ上に滞留
し続けることにより、正常な吐出ができなくなる傾向を
生じ、また上記の範囲を超えると、ストランド群が湾
曲、蛇行したりして、良好なペレットが得られなかった
り、冷却水がカッター部で処理できずにオーバーフロー
したりするという好ましくない傾向を生じることにな
る。
【0081】ここで、冷却水のバイパスライン5bある
いは新たな冷却水のラインから余剰の冷却水を流す時間
としては、トラフ7上に滞留したストランド群3を押し
流すのに充分な時間であることが必須であるが、1〜3
0秒の範囲が好ましく、5〜15秒の範囲がより好まし
い。
【0082】また、上記手法をとってもストランド群3
の流れ不良が解消されない場合には、センサー11を利
用してストランド群の流れ不良不解消を感知し、この信
号により自動的にカッターを停止し、ペレット化を中断
させることも可能である。
【0083】本発明の液晶性樹脂ペレットの製造方法に
おいて、トラフに流す冷却水の温度は、5〜90℃の範
囲が好ましく、10〜60℃の範囲がより好ましい。
【0084】さらに、ストランド群3の引き取り速度
は、50〜400m/分の範囲が好ましく、70〜30
0m/分の範囲がより好ましい。
【0085】トラフ7内で冷却されたストランド群3
は、ストランド群引き取りロール8に引き取られた後、
ストランド群切断固定刃9およびストランド群切断回転
刃10により水中でカッティングされ、カッティングさ
れたペレット12は、トラフ7内からカッター部分を経
てペレット受け槽13に流入する冷却水6によりペレッ
ト受け槽13に搬送された後、水切工程(図示せず)に
供される。
【0086】水切されたペレットは、通常の方法で乾燥
することにより、組成物の製造あるいは成形などさらに
次の工程に供されるが、水切されたペレットを風送など
の手段により乾燥させながら搬送して次の工程に供する
ことも可能である。
【0087】このように、吐出中にストランド群3がカ
ッター部に到達するまでのトラフ7間にセンサー11を
設置し、トラフ7上へのストランド群3の流れ不良をセ
ンサー11にて感知し、ペレット化定常時の冷却水量に
対して1.1倍以上10倍以下の量の余剰の冷却水をバ
イパス手段5から流すことによって、ストランド群3が
トラフ7上に滞留したり、正常な吐出ができなくなった
り、ストランド群3が湾曲、蛇行したりすることなく、
優れた吐出安定性のもとに、良好なペレット12を得る
ことができる。
【0088】本発明の方法で得られる液晶性樹脂ペレッ
トの溶融粘度は、1〜2000Pa・sの範囲であるこ
とが好ましく、2〜1000Pa・sの範囲であること
がより好ましいが、溶融粘度が2〜100Pa・sの範
囲の場合がより効果的である。
【0089】なお、ここでいう溶融粘度とは、融点(T
m)+10℃の条件で、ずり速度1000(1/秒)の
条件下に、ノズル径0.5mmφ、ノズル長10mmの
ノズルを用い、高化式フローテスターによって測定した
値である。また、融点(Tm)とは、示差熱量測定にお
いて、重合を完了したポリマを室温から40℃/分の昇
温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm
1 )を観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持して
から、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却し、再
度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱
ピーク温度(Tm2 )のピークを指す。
【0090】本発明の方法により製造された液晶性樹脂
ペレットには、ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミ
ド繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊
維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊
維、セラミック繊維、ボロンウィスカー繊維、アスベス
ト繊維、グラファイト、マイカ、タルク、湿式または乾
式シリカ、コロイド状シリカ、炭酸カルシウム、ガラス
ビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、ク
レー、ワラステナイト、酸化チタン、二硫化モリブデ
ン、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、ジル
コニアなどの繊維状、粉状、粒状あるいは板状の無機フ
ィラーなどの強化剤、酸化防止剤、熱安定剤、難燃剤、
紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、染料、および顔料などの
通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加せしめることに
より、所定の特性を付与することができる。
【0091】これらの添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加
する方法としては、液晶性樹脂ペレットと他の成分を溶
融混練することが好ましく、溶融混練には公知の方法を
用いることができる。たとえば、バンバリーミキサー、
ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸押出機など
を用い、200〜400℃の温度で溶融混練して組成物
とすることができる。
【0092】また、本発明の方法により製造された液晶
性樹脂ペレットは、供給性、定量性に優れるため、射出
成形などの成形に効率的かつ安定的に供することによ
り、成形品を製造することができる。また、本発明の方
法により製造した液晶性樹脂ペレットを、他の成分と二
軸押出機などの溶融混練機に供する際にも、安定的かつ
効率的に組成物を製造することができる。
【0093】そして、本発明の方法により製造した液晶
性樹脂ペレットまたはこれと他の添加剤とからなる樹脂
組成物は、種々の成形品用途に適用することができる。
これら成形品の具体例としては、各種ギヤー、各種ケー
ス、センサー、LEDランプ、コネクター、ソケット、
抵抗器、リレーケーススイッチコイルボビン、コンデン
サー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種
端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナ
ー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型
モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、ハウ
ジング、半導体、液晶ディスプレー部品、FDDキャリ
ッジ、FDDシャーシ、HDD部品、モーターブラッシ
ュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部
品などに代表される電気・電子部品;VTR部品、テレ
ビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電
子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディス
ク(登録商標)・コンパクトディスクなどの音声機器部
品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライ
ター部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家
庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部
品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関
連部品、洗浄用治具、オイルレス軸受、船尾軸受、水中
軸受、などの各種軸受、モーター部品、ライター、タイ
プライターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双
眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機
械関連部品、オルタネーターターミナル、オルタネータ
ーコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用
ポテンショメーターベース、排気ガスバルブなどの各種
バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアー
インテークノズルスノーケル、インテークマニホール
ド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレ
ターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガ
スセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキ
パットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサ
ー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフロ
ーメーター、ブレーキバット磨耗センサー、エアコン用
サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバ
ルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウ
ォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパー
モーター関係部品、デュストリビュター、スタータース
ィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイ
ヤーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコン
パネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒュ
ーズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁
板、ステップモーターローター、ランプソケット、ラン
プリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピスト
ン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点
火装置ケースなどの自動車・車両関連部品などが挙げら
れる。
【0094】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳述す
る。 [実施例1]撹拌翼、留出管を備えた1.6m3 の反応
容器に、p−ヒドロキシ安息香酸221.0kg、4,
4´−ジヒドロキシビフェニル27.8kg、テレフタ
ル酸24.8kg、固有粘度が約0.6dl/gのポリ
エチレンテレフタレ−ト47.8kgおよび無水酢酸2
11.8kgを仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しなが
ら140℃で1時間反応させた後、250℃まで3.5
時間で昇温し、さらに320℃まで3時間で昇温し、1
33Paまで減圧し、320℃で0.5時間撹拌を続け
ることにより重縮合反応を完了した。
【0095】次に、反応容器内を0.3MPaに加圧
し、直径4mmの口金を経由して320℃のポリマー
を、トラフ角度10度、トラフ長2m、トラフ幅40c
mのトラフにストランド状に吐出した。この時のペレッ
ト化定常時の冷却水量をトラフ幅1mあたり25m3
時間とした。なお、冷却水の温度は20℃で、冷却水の
存在下でカッターにより長径4mm、短径2mm、長さ
3mmのサイズにペレタイズした。この液晶ポリエステ
ル樹脂の融点は315℃であり、溶融粘度は325℃で
25Pa・sであった。
【0096】吐出開始10分後に、ストランド群のトラ
フへの滞留が発生したため、センサー感知により冷却水
供給バイパス弁を開とし、バイパスラインからも余剰の
冷却水を流し、その冷却水量をトラフ幅1mあたり60
3 /時間(定常時の2.4倍)としたところ、ストラ
ンド流れ不良のポリマーが効果的に押し流されたため、
10秒後に冷却水バイパス弁を閉止し、バイパスライン
からの冷却水の供給を中止した。
【0097】上記の反応を10回繰り返したが、吐出中
におけるストランド群のトラフへの滞留物は、冷却水バ
イパスラインから余剰の冷却水を供給することにより押
し流され、いずれの場合にも順調にペレット化を実施す
ることができた。また、得られたペレット形状も良好で
あった。 [比較例1]吐出中の冷却水量を、トラフ幅1mあたり
25m3 /時間とし、定常時の冷却水量のみと同等とし
た以外は、実施例1と同様にペレット化を実施したとこ
ろ、10回中3回はストランド群がトラフ上に滞留した
ため、その都度ペレット化を中断して、滞留物を取り除
いた後、ペレット化を再開する必要があり、吐出安定性
が極めて劣っていた。 [比較例2]吐出初期から終了時まで冷却水量をトラフ
幅1mあたり60m3 /時間とした以外は、実施例1と
同様にペレット化を実施したところ、ストランド群がト
ラフ上に滞留することはなかったが、吐出中のストラン
ド群が蛇行し、斜め切れチップが多くなり、ペレット形
状が悪化した。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶性樹
脂ペレットの製造装置および製造方法によれば、優れた
吐出安定性のもとに、形状が良好な液晶性樹脂ペレット
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶性樹脂ペレットの製造装置の一例
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 反応容器 2 反応容器口金部 3 ストランド群 4 冷却水供給ライン 5 バイパス手段 5a 冷却水供給バイパス弁 5b 冷却水供給バイパスライン 6 冷却水 7 トラフ 8 ストランド群引き取りロール 9 ストランド群切断固定刃 10 ストランド群切断回転刃 11 センサー 12 ペレット 13 ペレット受け槽 14 ストランド群冷却スプレー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA47 AA48 AA54 AB15 DA11 4F201 AA24 AA32 AH17 AH33 AH39 AH51 AH73 AQ01 AQ03 AR14 BA02 BC01 BC02 BC15 BL12 BL25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融状態の液晶性樹脂を、吐出装置を介
    して冷却水が流されたトラフ内にストランド群として吐
    出し、このストランド群を冷却水とともに流下させなが
    ら冷却固化した後、前記冷却水の存在下に切断すること
    からなるペレットの製造装置において、前記トラフ上で
    発生するストランド群の流れ不良をセンサーにより感知
    する検知手段、およびこの検知手段が感知した信号に応
    じ定常時の冷却水量に対して1.1倍以上10倍以下の
    量の余剰の冷却水を一時的に流すバイパス手段を設けた
    ことを特徴とする液晶性樹脂ペレットの製造装置。
  2. 【請求項2】 前記検知手段が、吐出装置からストラン
    ド群が吐出された後、カッター部に到達するまでのトラ
    フ上に設置されていることを特徴とする請求項1に記載
    の液晶性樹脂ペレットの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記検知手段が、トラフ上のストランド
    群の滞留物の有無を感知し、この感知した信号をバイパ
    ス手段に送る光電センサーであることを特徴とする請求
    項1または2に記載の液晶性樹脂ペレットの製造装置。
  4. 【請求項4】 前記バイパス手段が、検知手段の信号に
    より開閉する冷却水供給バイパス弁5aと、この冷却水
    供給バイパス弁5aの開放により余剰の冷却水をトラフ
    へ流す冷却水供給バイパスライン5bとからなることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶性
    樹脂ペレットの製造装置。
  5. 【請求項5】 前記トラフが、吐出装置の吐出部付近か
    らカッター部に向かい下り勾配をなしており、トラフ角
    度が水平軸に対して0度より大きく30度以下であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液
    晶性樹脂ペレットの製造装置。
  6. 【請求項6】 溶融状態の液晶性樹脂を、吐出装置を介
    して冷却水が流されたトラフ内にストランド群として吐
    出し、このストランド群を冷却水とともに流下させなが
    ら冷却固化して、前記冷却水の存在下に切断することか
    らなるペレットの製造方法において、請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載の製造装置を用い、トラフ上でストラ
    ンド群の流れ不良が発生した場合に、この流れ不良を前
    記トラフ上に設置した検知手段により感知し、この検知
    手段が感知した信号に応じてバイパスラインを作動させ
    ることにより、定常時の冷却水量に対して1.1倍以上
    10倍以下の量の余剰の冷却水を、前記トラフ上に一時
    的に流すことを特徴とする液晶性樹脂ペレットの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記液晶性樹脂が、p−ヒドロキシ安息
    香酸からなる構成単位を必須成分として含有する液晶性
    ポリエステルであることを特徴とする請求項6に記載の
    液晶性樹脂ペレットの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記液晶性樹脂が、下記構造単位(I)
    からなる液晶性ポリエステル、下記構造単位(I)、
    (II)、(IV)からなる液晶性ポリエステル、下記
    構造単位(I)、(III)、(IV)からなる液晶性
    ポリエステル、下記構造単位(I)、(II)、(II
    I)、(IV)からなる液晶性ポリエステル、およびこ
    れらの液晶性ポリエステルに芳香族アミノヒドロキシ化
    合物および/または芳香族アミノカルボン酸からなる構
    造単位を含有させた液晶性ポリエステルアミドから選ば
    れた少なくとも1種であることを特徴とする請求項6ま
    たは8に記載の液晶性樹脂ペレットの製造方法。 【化1】 (ただし、上記式中のR1 は 【化2】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2 は 【化3】 から選ばれた一種以上の基を示し、R3 は 【化4】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中のXは水
    素原子または塩素原子を示す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012172019A (ja) * 2011-02-18 2012-09-10 Kaneka Corp 熱可塑性樹脂の製造方法

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