JP2002139934A - 定着用ベルト及びその製造方法 - Google Patents
定着用ベルト及びその製造方法Info
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Abstract
生じない離型層表面を有する定着べルトを提供するこ
と。 【解決手段】 耐熱性エンドレスベルト層と表面に設け
られた離型層とを有する定着用ベルトにおいて、前記離
型層が、超音波振動電位法におけるゼータ電位の絶対値
が19mV以上のフッ素樹脂粒子含有分散液から形成さ
れたフッ素樹脂層であることを特徴とする定着用ベル
ト。
Description
ベルト層と表面に設けられたフッ素樹脂の離型層とを有
する定着用ベルト及びその製造方法、さらには定着用ベ
ルトの離型層形成剤に関する。本発明の定着用ベルトは
複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像成形装置の
定着に用いられるエンドレスベルト、特に、高速通紙に
よる定着にに用いられるエンドレスベルトとして有用で
ある。
画像形成装置において、転写紙に画像を定着する画像定
着法として、熱ロール定着法が知られている。この熱ロ
ール定着法は、熱ローラとプレスローラとを対向配置
し、転写紙を両ローラ間に送り込む方法であり、熱ロー
ラに内蔵されているヒータの発熱により転写紙に仮着さ
れたトナーを溶融定着させると共に、プレスローラによ
り加圧して定着を強固にし、それによって転写紙上にト
ナーによる画像を形成するものである。当該熱ロール定
着法による場合、ロール間の接触面積が小さい為、トナ
ーを転写紙に溶融定着させるためには圧力負荷を高めな
ければならなかった。さらに近年の高速化の要求によ
り、通紙速度が10ppmを越えると、ロール間の圧力
負荷も増大しなければならず、そのためロール表面のト
ナー離型層の摩耗が激しく、短いライフでオフセットが
生じると言う問題があった。
ト定着法が提案されている。このベルト定着法は、ロー
ラとべルト表面の離型層を対向配置した構成となってお
り、転写紙をこれらの間に送り込むことによってトナー
を定着させている。この場合、加圧、加熱、駆動、離形
という基本機能は熱ローラ定着法と同様に必要である
が、これら機能はロール側に持たせても、ベルト側に持
たせてもかまわない。このように片側を追従性の良いベ
ルトにすることで、接触面積を増やし、圧力負荷を低減
させ、通紙速度を上げることができる。しかし、その一
方で、ベルト定着法では、圧力を上げることでトナーと
の離型性を維持することが難しい。また、離型層表面に
ピンホールや凹凸が存在するとオフセットが発生しやす
くなる。そのため、離型層表面にはトナー離型性を維持
することができる平滑性が要求される。特に通紙速度が
20ppmを越える高速通紙の場合には、トナー離型性
を維持することができる平滑性が重要となる。
ては、特開昭54−59945号公報に、ロールの表面
粗さを0.4μm以下にするために、芯金に四フッ化エ
チレン樹脂液を塗布、乾燥、焼結させた後にエメリーぺ
ーパー、布バフで研磨したものが開示されている。ま
た、特開平3−80277号公報では、十点平均表面粗
さ(Rz)を0.25μm以下の鏡面を得るために、フ
ッ素樹脂塗料を塗布、乾燥させた面に鏡面ロールを押し
付けて従動回転させた後、焼成を行っている。しかし、
これらいずれの方法においても離型層表面の平滑化処理
は物理的処理であるため、離型層表面にはピンホール、
凹凸等の処理斑や厚さ斑が発生し、これが原因でトナー
の定着斑(オフセット)を引き起こし、画質を低下させ
ていた。
情に鑑みてなされたものであり、高速通紙の条件下にお
いても、オフセットの生じない離型層表面を有する定着
べルトおよびその製造方法を提供することを目的とす
る。さらには、当該定着べルトの離型層形成剤を提供す
ることを目的とする。
を解決すべく、離型層の材料や形成工程等について鋭意
研究したところ、以下に示すゼータ電位のフッ素樹脂粒
子含有分散液を用いて離型層を形成することにより上記
目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至
った。
ンドレスベルト層と表面に設けられた離型層とを有する
定着用ベルトにおいて、前記離型層が、超音波振動電位
法におけるゼータ電位の絶対値が19mV以上のフッ素
樹脂粒子含有分散液から形成されたフッ素樹脂層である
ことを特徴とする。なお、本明細書で規定される各物性
値の測定方法は、実施例に記載の通りである。
面粗さ(Ra)が0.25μm以下であることが好まし
い。
含有分散液が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体(PFA)の粒子を含
有する分散液であることが好ましい。
ルト層に、超音波振動電位法におけるゼータ電位の絶対
値が19mV以上のフッ素樹脂粒子含有分散液を塗布し
た後、フッ素樹脂の融点以上に加熱する離型層の形成工
程を有する定着用ベルトの製造方法である。
おけるゼータ電位の絶対値が19mV以上のフッ素樹脂
粒子含有分散液からなる、耐熱性エンドレスベルト層と
表面に設けられた離型層とを有する定着用ベルトの離型
層形成剤に関する。
と、実施例の結果が示すように、ゼータ電位の絶対値が
19mV以上のフッ素樹脂粒子含有分散液からなる離型
層形成剤を用いて形成されたフッ素樹脂層(離型層)表
面には、ピンホール等がなく平滑な面が形成されてい
る。前記ゼータ電位のフッ素樹脂粒子含有分散液は粒子
間の凝集力が小さく、分散液中において殆どが一次粒子
として存在しており、その状態で溶融による粒子の結着
や組織の緻密化が行われて十分に平滑化された離型層を
形成する。その結果、20ppmを越える高速通紙の条
件下においても、トナー(カラートナーを含む)に対し
て、均一な圧力で接することができ、オフセットが生じ
ない。
位法におけるゼータ電位の絶対値が19mVより小さい
と、フッ素粒子間の凝集力が大きく、分散液を、耐熱性
エンドレスベルト層に塗布、焼成した後に、離型層表面
がピンホールを有する荒い面となり好ましくない。ゼー
タ電位は、20〜60mVとするのが好ましい。
は0.25μm以下の場合に、平滑性が良好であり、よ
り確実にトナーに対して、均一な圧力で接することがで
きる。中心線平均表面粗さ(Ra)は、0. 1μm以下
がより好ましい。
フッ素樹脂粒子としては、特にテトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)が、平滑性の良好な離型層表面を形成できる点で好
ましい。
子の結着や組織の緻密化、平滑化を十分行うことによ
り、平滑な離型層を形成することができる。その結果、
20ppmを越える高速通紙の条件下においても、十分
な平滑性の離型層表面を有する定着用ベルトの製造する
ことができる。
エンドレスベルト層と表面に設けられた離型層とを有す
るものであるが、耐熱性エンドレスベルト層と離型層の
間には、結着力を向上する為のプライマー層や、接触面
積を更に広げる為の弾性層などを設けてもよい。従っ
て、例えば耐熱性エンドレスベルト層に直接離型層を設
けたもの、プライマー層を介在させたもの、又は、弾性
層を更に介在させたもの等が挙げられる。なお、耐熱性
エンドレスベルト層の内側にも、摺動性を高めるための
摺動性層などを設けてもよい。
エンドレスベルト層の厚さは5〜200μmの範囲に設
定するのが好ましい。5μm未満では、座屈が発生しや
すく、200μmを越えると繰り出される紙との分離角
度が小さくなり、トナーの離形性が低下する傾向があ
る。プライマー層の厚さは0.5〜10μmの範囲が好
ましい。0.5μm未満では結着力が低く、10μmを
越えると脆くなる傾向がある。弾性層の厚さは50〜1
000μmが好ましく、50μm未満ではトナーを均一
に融着しにくい傾向があり、1000μmを越えるとベ
ルト全体の熱伝導性、電気導電性、機械特性が低下する
傾向がある。離型層は5〜100μm、好ましくは10
〜50μmに設定するのが良い。5μm未満では通紙を
行なった時に、オフセットが発生するまでのライフが短
くなり、100μmを越えるとフッ素樹脂層にクラック
が発生し易い傾向がある。
着部で使用する温度から、熱変形温度(ASTM:D6
48)200℃(1.8MPa)以上で、フッ素樹脂を
加熱溶融する温度である300〜430℃で分解しない
樹脂や金属で、更に耐屈曲性に優れている材料が好まし
い。例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
ベンズイミダゾール等の耐熱性樹脂や、アルミニウム、
鉄、ニッケル、これらの合金等の金属が挙げられる。
優れたポリイミド樹脂は最適である。ポリイミド樹脂
は、例えば、酸成分であるテトラカルボン酸二無水物
と、アミン成分であるジアミンの略等モルを適当な溶媒
に溶解して反応させポリアミド酸溶液を作製し、溶媒を
乾燥後に更に高温で重合(イミド転化)させることで得
ることができる。
て、多層にしても良いし、また耐熱樹性脂には有機、無
機フィラーを入れて熱特性、電気特性等をコントロール
しても良いし、金属は単一組成の純金属でも、複数の組
成の合金でもよい。
滑り性を上げるためにはフッ素樹脂の添加を、熱導電性
を付与するには熱伝導性粒子の添加を、電気導電性を付
与するには電気導電性粒子の添加を行なえば良い。
子内にフッ素原子を含むものであればよく特に限定され
るものではない。具体的にはポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)とその変性物、テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(E
TFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン
−フッ化ビニリデン共重合体 (TFE/VdF)、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EP
A)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTF
E)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体
(ECTFE)、クロロトリフルオロエチレン−フッ化
ビニリデン共重合体(CTFE/VdF)、ポリフッ化
ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニル(PVF)
などが挙げられる。
銀、銅、アルミニウム、大理石、ガラス等あるが、実用
的にはシリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ
素、酸化ベリリウムが挙げられる。
ン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性ポリマ
ー、ケッチンブラック、アセチレンブラック等のカーボ
ンやグラファイト、銀、ニッケル、銅等の金属やこれら
合金及びマイカ、カーボン、ガラス等にメッキした複合
金属、酸化錫、酸化インジウム等の酸化金属、アニオ
ン、カチオン、ノニオン、両性を有する界面活性剤が挙
げられる。
波振動電位法におけるゼータ電位の絶対値が19mV以
上のフッ素樹脂粒子含有分散液から形成されたフッ素樹
脂層であることを特徴とする。ゼータ電位の絶対値を1
9mV以上にする方法としては、100〜500メッシ
ュ程度の網により分散液のろ過を繰り返す方法、微細化
処理装置(ナノメーカー,ナノマイザー社製)等により
処理する方法等があげられる。
能なフッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)、PFA変性PTFE、FEP、PTFE等が挙げ
られるが、これらのなかでもPFAが特に好ましい。
のグレードでも良いが、耐磨耗性を考慮すると、3g/
10分以下とするのが好ましい。3g/10分を越える
と溶融は十分であり平滑性は良好であるものの耐摩耗性
に劣る傾向がある。フッ素樹脂のメルトフローレート
は、さらには1〜3g/10分が好ましく、より好まし
くは1.5〜2g/10分である。1g/10分未満だ
と塗布後、フッ素樹脂の融点以上で加熱しても溶融しに
くいため、離型層表面が脆くて荒いものとなりやい。
粒子径は0.1μm以上5μm未満が好ましい。前記平
均粒子径0.1μm未満だと凝集しやすく、粒径分布が
不均一となり、これを塗布、加熱すると異常突起を生じ
る傾向がある。平均粒子径5μm以上だとこれを塗布、
加熱して形成した離型層表面が荒れる傾向がある。
脂粒子の沈降を防止するために増粘剤を入れても良い。
また被覆対象物へ均一な膜を形成させるために界面活性
剤を入れても良い。増粘剤、界面活性剤とも使用方法に
よって任意に選べるが、これら添加剤の沸点はいずれも
50〜350℃のものが好ましい。添加剤の沸点が50
℃未満では、分散液を保存中に分解が進みやすく、35
0℃を越えるとフッ素樹脂を焼き付けた後にも残存し離
型層の純度が低下し好ましくない。
度は、20〜50重量%が好ましい。20重量%より小
さいと、焼き付け後の外観が、筋状の斑となやすく、5
0重量%を越えると離型層表面が荒れてしまい好ましく
ない。また、スプレー法で分散液を吹き付ける時は、固
形分濃度が50重量%を越える分散液ではノズルに詰ま
りが生じやすく、吐出が安定しない。
法、ディッピング法等で塗布すればよい。なお、予め当
該塗布方法等により形成したチューブ状のものを被せて
から、熱処理により収縮させてもよい。
温度は、フッ素樹脂の融点より高めの温度から、分解す
る温度より低い温度の範囲が好ましい。通常、300〜
430℃が好ましい。フッ素樹脂がPFAの場合には、
340〜430℃が好ましい。340℃未満では塗布時
のPFA粒子の溶融が不十分なため、平滑な離型層が得
られない。430℃を越えるとPFAの分解が進む傾向
があり進み好ましくないる。なお、加熱時間は加熱温度
やフッ素樹脂の平均粒子径にもよるが、10分間以上行
うのが好ましい。
料が好ましく、フッ素ゴム、シリコーンーゴムが挙げら
れる。これらゴムの柔らかさは架橋、発泡によって制御
できるが、好ましくはショアD硬度で80以下が好まし
い。80を越えると、フルカラートナーの定着の場合等
において、トナーを均一に融着できず、紙上の印刷体の
光沢度が低下したり、OHP上の印刷体の透明性が欠如
し、結果的に像がぼやけてしまう傾向がある。また弾性
層にも熱伝導性粒子、電気導電性粒子を分散させても良
い。
ベルト層と、離型層又は弾性層との接着性を高める各種
市販のプライマーが使用でき、ポリイミド樹脂の耐熱性
エンドレスベルト層に対しては、ポリイミド系プライマ
ーが好適に使用される。
シミリ、プリンター等の画像形成装置の定着部に使用で
きるが、ベルト定着法を採用する定着部であれば何れの
方式でも使用可能である。例えば、ロール間に定着用ベ
ルトを張設する方式、管状の定着用ベルトを適当なステ
ー等で支持させる方式などに使用可能である。本発明
は、特に20ppmを越える高速通紙による定着に有用
であるが、更に高速通紙の場合でも高い耐久性が期待で
きる。また、優れた離型性により、画像のフルカラー化
に充分に対応することができる。
明するが、本発明はそれによって何等限定されるもので
はない。
ersion technology社)を用いて測定
した。
用いて、カットオフ0. 32mm、測定長さ2.5m
m、駆動速度0.12mm/秒、触針荷重:400mg
にて測定を行った。
100kvにて測定した。
均粒子径0.3μm、メルトフローレートが1.7g/
10分(ASTM:D3307)を有するPFA(分子
量約85万)を水に分散させた35重量%ディスパージ
ョン液(三井デュポン、510CL)を、フッ素樹脂固
形分が30重量%になるように水で調整した後、3日間
放置し、400メッシュの網を通過させることを3回繰
り返した。こうして得られた分散液のゼータ電位は−2
2mVを有していた。また、この分散液の粒子径は、累
積粒度50%で0.6μmとなった。更に粒度分布を2
山分布で解析したところ、0.66μmと10.6μm
に2つのピークを持っており、2つの山の占有比が、前
者:後者=95:5となった。TEM観察の結果、図1
に示すように1次粒子の凝集は弱く疎であった。
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を、アミン成分としてp−フェニレンジアミンの略等モ
ルをN−メチル−2ピロリドン(NMP)に溶解(モノ
マー濃度20重量%)し、20℃で6時間反応させて回
転粘度33000ポイズ(温度20℃、B型粘度計で測
定)、対数粘度2.6のポリアミド酸溶液を作製した。
次いで、70℃に加温してポリアミド酸溶液の粘度を1
500ポイズに調整した。このポリアミド酸溶液を内径
30.61mmの金型に塗布した後、150℃の熱風を
10分間当てて固形状態にした。更にこの金型を220
℃に達するまで加温し、常温に戻した後、金型からポリ
イミドベルトを離脱した。このポリイミドベルトを80
℃に加温した状態で、ゼータ電位が−22mVの前記離
型層形成剤をスプレー塗布した。スプレー塗布後、円筒
形のパイプに差し替えて400℃で30分間で加熱し、
ポリイミドのイミド化、PFAの溶融、ポリイミドとP
FAとの結着を同時に行ない、定着用ベルトを得た。
側のポリイミドは、引張弾性率8130N/mm2 、平
均厚さ80μmであった。ベルト外側のフッ素樹脂層
(離型層)の厚さは、24点測定したところ、平均30
μm、MAX32μm、MIN29μmと均一な膜厚と
なった。また、フッ素樹脂層(離型層)の表面状態はピ
ンホールのない光沢面となり、Raで0.12μmであ
った。また得られた定着用ベルトの内部に滑りシートを
有する支持体を設置し、このベルトと平行となるように
アルミロールの上にシリコンゴムを施した加熱ロールを
加圧し、通紙速度20ppmでトナーの定着を行なった
が、オフセットは見られなかった。
FAを水に分散させた35重量%ディスパージョン液
(三井デュポン、510CL)を、フッ素樹脂固形分が
30重量%になるように水で調整した後、ナノメーカー
200(ナノマイザー社)装置を用いて、貫通型ジェネ
レーターで130Mpaの圧力下、1回循環させた。こ
うして得られた分散液のゼータ電位は−20mVを有し
ていた。また、この分散液の粒子径は、累積粒度50%
で0. 7μmとなった。更に粒度分布を2山分布で解析
したところ、0. 42μmと5.2μmに2つのピーク
を持っており、2つの山の占有比が、前者:後者=8
0:20となった。TEM観察にの結果は、図1と同様
であり、1次粒子の凝集は弱く疎であった。
て、離型層形成剤を上記で調製したものを用いた以外は
実施例1と同様にして定着用ベルトを得た。
側のポリイミドの引張弾性率、平均厚さ、外側のフッ素
樹脂層(離型層)の厚さは実施例1と同様であった。ま
た、フッ素樹脂層(離型層)の表面状態はピンホールの
ない光沢面となり、Raで0.2μmであった。また得
られた定着用ベルトの内部に滑りシートを有する支持体
を設置し、このベルトと平行となるようにアルミロール
の上にシリコンゴムを施した加熱ロールを加圧し、通紙
速度20ppmでトナーの定着を行なったが、オフセッ
トは見られなかった。
FAを水に分散させた35重量%ディスパージョン液
(三井デュポン、510CL)を、フッ素樹脂固形分が
30重量%になるように水で調整した。こうして得られ
た分散液のゼータ電位は−17mVを有していた。ま
た、この分散液の粒子径は、累積粒度50%で0.8μ
mとなった。更に粒度分布を2山分布で解析したとこ
ろ、0.27μmと0.89μmに2つのピークを持っ
ており、2つの山の占有比が、前者:後者=31:69
となった。TEM観察の結果は図2に示すように1次粒
子の凝集は強く密に存在していた。
て、離型層形成剤を上記で調製したものを用いた以外は
実施例1と同様にして定着用ベルトを得た。
側のポリイミドの引張弾性率、平均厚さ、外側のフッ素
樹脂層(離型層)の厚さは実施例1と同様であった。ま
た、フッ素樹脂層(離型層)の表面状態はピンホールが
点在する荒れた面となり、Raで0.43μmであっ
た。また得られた定着用ベルトの内部に滑りシートを有
する支持体を設置し、このベルトと平行となるようにア
ルミロールの上にシリコンゴムを施した加熱ロールを加
圧し、通紙速度20ppmでトナーの定着を行ったとこ
ろオフセットが見られた。
観察結果である。
観察結果である。
Claims (5)
- 【請求項1】 耐熱性エンドレスベルト層と表面に設け
られた離型層とを有する定着用ベルトにおいて、前記離
型層が、超音波振動電位法におけるゼータ電位の絶対値
が19mV以上のフッ素樹脂粒子含有分散液から形成さ
れたフッ素樹脂層であることを特徴とする定着用ベル
ト。 - 【請求項2】 前記離型層の中心線平均表面粗さ(R
a)が0.25μm以下であることを特徴とする請求項
1記載の定着用ベルト。 - 【請求項3】 前記フッ素樹脂粒子含有分散液が、テト
ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体(PFA)の粒子を含有する分散液である
請求項1または2記載の定着用ベルト。 - 【請求項4】 耐熱性エンドレスベルト上に、超音波振
動電位法におけるゼータ電位の絶対値が19mV以上の
フッ素樹脂粒子含有分散液を塗布した後、フッ素樹脂の
融点以上に加熱する離型層の形成工程を有する定着用ベ
ルトの製造方法。 - 【請求項5】 超音波振動電位法におけるゼータ電位の
絶対値が19mV以上のフッ素樹脂粒子含有分散液から
なる、耐熱性エンドレスベルト層と表面に設けられた離
型層とを有する定着用ベルトの離型層形成剤。
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---|---|---|---|---|
JP2008158101A (ja) * | 2006-12-21 | 2008-07-10 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
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