JP2002139811A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2002139811A
JP2002139811A JP2000332532A JP2000332532A JP2002139811A JP 2002139811 A JP2002139811 A JP 2002139811A JP 2000332532 A JP2000332532 A JP 2000332532A JP 2000332532 A JP2000332532 A JP 2000332532A JP 2002139811 A JP2002139811 A JP 2002139811A
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silver halide
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halide photographic
carbon atoms
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Tatsuo Tanaka
達夫 田中
Nobuaki Kagawa
宣明 香川
Katsuhiko Hioki
克彦 日置
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度が優れ、しかもカブリが抑制され、保存
性が優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される色素と下記
一般式(2)で表される色素を含有することを特徴とす
るハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料(以下、単に感光材料ともいう)に関するもの
であり、詳しくは感度が優れ、しかもカブリが抑制さ
れ、保存性が優れたハロゲン化銀写真感光材料に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は極めて完成
度の高い成熟製品と言われている一方、要求される性能
は、高感度、高画質、保存条件による性能変動が少ない
等多岐にわたりその要求レベルは近年益々高まってきて
いる。
【0003】特に高感度化という点では、昨今のデジタ
ルカメラの技術進歩により、ハロゲン化銀感光材料の優
位性を保持するためにはカブリを低く抑えたままかつ保
存性と両立する更なる高感度化が必要である。
【0004】ハロゲン化銀乳剤の高感度化技術、すなわ
ち増感技術はハロゲン化銀乳剤の製造方法に関するも
の、ハロゲン化銀乳剤の化学増感に関するもの、ハロゲ
ン化銀乳剤の分光増感に関するもの、ハロゲン化銀写真
感光材料の設計方法によるもの、ハロゲン化銀写真感光
材料の現像プロセスに関するもの等々、各種の方法が知
られているが、その中でも最も好ましく且つ本質的な方
法はハロゲン化銀結晶の感光過程での非効率を軽減させ
量子効率を向上させることである。その手段の一つとし
て化学増感があり、また、硫黄増感、セレン増感、テル
ル増感などのカルコゲン増感や、金などの貴金属を用い
る貴金属増感や、還元剤を用いる還元増感があり、これ
ら増感手段が単独あるいは組み合わせて用いられてい
る。
【0005】中でも硫黄増感やセレン増感に金増感を併
用すると、ともに著しい感度増加が得られるが、同時に
カブリも上昇する。特に金−硫黄増感に比べ金−セレン
増感は特にカブリ上昇が大きく、カブリの発生を抑える
技術、更に保存時のカブリ、感度変動が抑制された増感
技術の開発が望まれていた。
【0006】また、分光増感のために用いられる増感色
素は、ハロゲン化銀写真感光材料の性能に大きな影響を
与えることが知られており、増感色素においても、構造
上の僅かな違いが、感度・カブリ・保存安定性などの写
真性能に大きな影響を与えることが知られている。増感
色素を2種以上併用することによっても、同様に写真性
能に大きな影響を与えるが、その効果を事前に予測する
のは困難であり、従来から多くの研究者が数多くの増感
色素の併用を検討し、その写真性能を予測するべく努力
をしてきた。しかし、依然として写真性能を予想するこ
とができないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は感度が優れ、しかもカブリが抑制され、保存性が
優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0009】1.前記一般式(1)で表される色素と前
記一般式(2)で表される色素を含有することを特徴と
するハロゲン化銀写真感光材料。
【0010】2.メタノール中に於ける分光吸収極大波
長λmax(MeOH)が500nm〜600nmであ
り、かつハロゲン化銀写真感光材料中に於ける分光吸収
極大波長λmax(EM)とλmax(MeOH)と
が、 20nm≦λmax(EM)−λmax(MeOH)≦
95nm の関係を満足する前記一般式(3)で表される色素を含
有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0011】3.前記一般式(3)で表される色素が前
記一般式(4)で表されることを特徴とする2記載のハ
ロゲン化銀写真感光材料。
【0012】4.前記一般式(1)、(3)および
(4)のR1、R2の少なくとも1つがプロトン解離性基
で置換されたアルキル基であることを特徴とする1〜3
のいずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0013】5.前記一般式(1)、(3)および
(4)のL2が一価の置換基を有することを特徴とする
1〜4のいずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材
料。
【0014】6.前記一般式(5)で表される化合物を
含有することを特徴とする1〜5のいずれか1項記載の
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0015】7.前記一般式(1)、(3)および
(4)で表される色素が、J凝集性であることを特徴と
する1〜6のいずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光
材料。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
一般式(1)〜(4)で表される色素および一般式
(5)で表される化合物について述べる。
【0017】前記一般式(1)のV1、V2はアリール基
または複素芳香族基を表すが、具体例としては、例え
ば、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、さら
に好ましくは炭素数6〜10の置換または無置換のアリ
ール基(例えばフェニル基、ナフチル基、p−カルボキ
シフェニル基、p−クロロフェニル基、3,5−ジクロ
ロフェニル基、p−シアノフェニル基、p−ブロモフェ
ニル基、p−トリル基等)、炭素数1〜20、好ましく
は炭素数2〜10、さらに好ましくは炭素数4〜6の置
換されてもよい複素芳香環基(例えばピリジル基、5−
メチルピリジル基、チエニル基、フリル基等)が挙げら
れる。さらに好ましくは、アリール基であり、特に好ま
しくはフェニル基である。
【0018】一般式(2)、(3)、(4)のV3〜V
10で表される1価の置換基としては、例えばハロゲン原
子(例えば塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原
子)、メルカプト基、シアノ基、カルボキシル基、リン
酸基、スルホ基、ヒドロキシ基、置換、無置換のカルバ
モイル基(例えば、炭素数1から10、好ましくは炭素
数2から8、さらに好ましくは炭素数2から5のカルバ
モイル基(例えばメチルカルバモイル基、エチルカルバ
モイル基、モルホリノカルボニル基等))、置換、無置
換のスルファモイル基(例えば、炭素数0から10、好
ましくは炭素数2から8、さらに好ましくは炭素数2か
ら5のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル
基、エチルスルファモイル基、ピペリジノスルホニル基
等))、ニトロ基、置換、無置換のアルコキシ基(例え
ば、炭素数1から20、好ましくは炭素数1から10、
さらに好ましくは炭素数1から8のアルコキシ基(例え
ばメトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、
2−フェニルエトキシ基等))、置換、無置換のアリー
ルオキシ基(例えば、炭素数6から20、好ましくは炭
素数6から12、さらに好ましくは炭素数6から10の
アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−メチル
フェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、ナフトキシ基
等))、置換、無置換のアシル基(例えば、炭素数1か
ら20、好ましくは炭素数2から12、さらに好ましく
は炭素数2から8のアシル基(例えば、アセチル基、ベ
ンゾイル基、トリクロロアセチル基等))、置換、無置
換のアシルオキシ基(例えば、炭素数1から20、好ま
しくは炭素数2から12、さらに好ましくは炭素数2か
ら8のアシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、ベ
ンゾイルオキシ基等))、置換、無置換のアシルアミノ
基(例えば、炭素数1から20、好ましくは炭素数2か
ら12、さらに好ましくは炭素数2から8のアシルアミ
ノ基(例えば、アセチルアミノ基等))、置換、無置換
のスルホニル基(例えば、炭素1から20、好ましくは
炭素数1から10、さらに好ましくは炭素数1から8の
スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、エタンス
ルホニル基、ベンゼンスルホニル基等))、置換、無置
換のスルフィニル基(例えば、炭素1から20、好まし
くは炭素数1から10、さらに好ましくは炭素数1から
8のスルフィニル基(例えば、メタンスルフィニル基、
ベンゼンスルフィニル基等))、置換、無置換のスルホ
ニルアミノ基(例えば、炭素1から20、好ましくは炭
素数1から10、さらに好ましくは炭素数1から8のス
ルホニルアミノ基(例えば、メタンスルホニルアミノ
基、エタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルア
ミノ基等))、アミノ基、置換アミノ基(例えば、炭素
1から20、好ましくは炭素数1から12、さらに好ま
しくは炭素数1から8の置換アミノ基(例えばメチルア
ミノ基、ジメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、アニリ
ノ基、ジフェニルアミノ基等))、置換、無置換のアン
モニウム基(例えば、炭素数0から15、好ましくは炭
素数3から10、さらに好ましくは炭素数3から6のア
ンモニウム基(例えば、トリメチルアンモニウム基、ト
リエチルアンモニウム基等))、置換、無置換のヒドラ
ジノ基(例えば、炭素数0から15、好ましくは炭素数
1から10、さらに好ましくは炭素数1から6のヒドラ
ジノ基(例えばトリメチルヒドラジノ基等))、置換、
無置換のウレイド基(例えば、炭素数1から15、好ま
しくは炭素数1から10、さらに好ましくは炭素数1か
ら6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチ
ルウレイド基等))、置換、無置換のイミド基(例え
ば、炭素数1から15、好ましくは炭素数1から10、
さらに好ましくは炭素数1から6のイミド基(例えばス
クシンイミド基等))、置換、無置換のアルキルまたは
アリールチオ基(例えば、炭素数1から20、好ましく
は炭素数1から12、さらに好ましくは炭素数1から8
のアルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチ
オ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、カルボキ
シエチルチオ基、スルホブチルチオ基、フェニルチオ
基、2−ピリジルチオ基等))、置換、無置換のアルコ
キシカルボニル基(例えば、炭素2から20、好ましく
は炭素数2から12、さらに好ましくは炭素数2から8
のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニ
ル基等))、置換、無置換のアリーロキシカルボニル基
(例えば、炭素数6から20、好ましくは炭素数6から
12、さらに好ましくは炭素数6から8のアリーロキシ
カルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基
等))、置換、無置換のアルキル基(例えば、炭素数1
から18、好ましくは炭素数1から10、さらに好まし
くは炭素数1から5の無置換アルキル基(例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、炭素数1
から18、好ましくは炭素数1から10、さらに好まし
くは炭素数1から5の置換アルキル基(例えば、ヒドロ
キシメチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、カ
ルボキシエチル基、エトキシカルボニルメチル基、アセ
チルアミノメチル基等)、またここでは好ましくは炭素
数2から18、さらに好ましくは炭素数3から10、特
に好ましくは炭素数3から5の不飽和炭化水素基(例え
ば、ビニル基、エチニル基、1−シクロヘキセニル基、
ベンジリデン基、ベンジリジン基等)も置換アルキル基
に含まれることにする)、置換、無置換のアリール基
(例えば、炭素数6から20、好ましくは炭素数6から
15、さらに好ましくは炭素数6から10の置換または
無置換のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル
基、p−カルボキシフェニル基、p−ニトロフェニル
基、3,5−ジクロロフェニル基、p−シアノフェニル
基、m−フルオロフェニル基、p−トリル基等))、置
換、無置換の複素環基(例えば、炭素数1から20、好
ましくは炭素数2から10、さらに好ましくは炭素数4
から6の置換されてもよい複素環基(例えば、ピリジル
基、5−メチルピリジル基、チエニル基、フリル基、モ
ルホリノ基、テトラヒドロフルフリル基、イミダゾリル
基、チアゾリル基、オキサゾリル基、ピロリル基、ピラ
ゾリル基、ピラジル基、ベンゾチオフェニル基等))等
が挙げられる。また、ベンゼン環、ナフタレン環やアン
トラセン環が縮合した構造をとることもできる。さら
に、これらの置換基上に置換基が置換していてもよい。
【0019】n1及びn2は0、1、2、3、4を表す
が、好ましくは、0、1、2であり、さらに好ましくは
1、2であり、特に好ましくは1である。n1及びn2
が2以上のとき、V1、V2が繰り返されるが同一である
必要はない。
【0020】一般式(1)、(3)、(4)におけるR
1、R2及び一般式(2)におけるR 3、R4は脂肪族基を
表すが、具体例としては、例えば、アルケニル基、アラ
ルキル基、アルキル基等が挙げられる。
【0021】アルケニル基としては、例えば、2−プロ
ペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニ
ル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル
基、4−ヘキセニル基等、アラルキル基としては、例え
ば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
【0022】アルキル基としては、例えば、炭素原子1
から18、好ましくは1から7、特に好ましくは1から
4の無置換アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、オクタデシ
ル基等)、炭素原子1から18、好ましくは1から7、
特に好ましくは1から4の置換アルキル基{例えば、ア
ラルキル基(例えばベンジル基、2−フェニルエチル基
等)、不飽和炭化水素基(例えばアリル基等)、ヒドロ
キシアルキル基(例えば、2−ヒドロキシエチル基、3
−ヒドロキシプロピル基等)、カルボキシアルキル基
(例えば、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシプ
ロピル基、4−カルボキシブチル基、カルボキシメチル
基等)、アルコキシアルキル基(例えば、2−メトキシ
エチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基
等)、アリーロキシアルキル基(例えば2−フェノキシ
エチル基、2−(1−ナフトキシ)エチル基等)、アル
キルチオアルキル基(例えば、2−メチルチオエチル
基、2−(2−メチルチオエチルチオ)エチル基等)、
アリールチオアルキル基(例えば2−フェニルチオエチ
ル基、2−(1−ナフチルチオ)エチル基)、ヘテロシ
クリルチオアルキル基(例えば2−ピリジルチオエチル
基、2−チエニルチオエチル基等)、アルコキシカルボ
ニルアルキル基(例えばエトキシカルボニルメチル基、
2−ベンジルオキシカルボニルエチル基等)、アリーロ
キシカルボニルアルキル基(例えば3−フェノキシカル
ボニルプロピル基等)、アシルオキシアルキル基(例え
ば2−アセチルオキシエチル基等)、アシルアルキル基
(例えば2−アセチルエチル基等)、カルバモイルアル
キル基(例えば2−モルホリノカルボニルエチル基
等)、スルファモイルアルキル基(例えばN,N−ジメ
チルカルバモイルメチル基等)、スルホアルキル基(例
えば、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3
−スルホブチル基、4−スルホブチル基、2−〔3−ス
ルホプロポキシ〕エチル基、2−ヒドロキシ−3−スル
ホプロピル基、3−スルホプロポキシエトキシエチル基
等)、スルホアルケニル基(例えば、スルホプロペニル
基等)、スルファトアルキル基(例えば、2−スルファ
トエチル基、3−ルファトプロピル基、4−スルファト
ブチル基等)、複素環置換アルキル基(例えば2−(ピ
ロリジン−2−オン−1−イル)エチル基、テトラヒド
ロフルフリル基等)、アルキルスルホニルカルバモイル
メチル基(例えばメタンスルホニルカルバモイルメチル
基等)等}が挙げられる。
【0023】好ましくは、プロトン解離性基が置換した
アルキル基(カルボキシアルキル基、スルホアルキル
基)である。さらに好ましくは、2−スルホエチル基、
3−スルホプロピル基、3−スルホブチル基、又は4−
スルホブチル基である。特に好ましくは、3−スルホプ
ロピル基、3−スルホブチル基である。
【0024】一般式(2)において、R5、R6は脂肪族
基、アリール基、複素芳香族基を表し、具体例として
は、R1で表される脂肪族基の具体例及びV1で表される
アリール基、複素芳香族基の具体例が挙げられる。
【0025】一般式(1)〜(4)において、Xは電荷
均衡対イオンを表すが、色素のイオン電荷を中性にする
ために必要であるとき、陽イオン又は陰イオンの存在を
示すために式の中に含められている。典型的な陽イオン
としては水素イオン(H+)、アルカリ金属イオン(例
えばナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオ
ン等)、アルカリ土類金属イオン(例えばカルシウムイ
オン等)などの無機陽イオン、アンモニウムイオン(例
えば、アンモニウムイオン、テトラアルキルアンモニウ
ムイオン、ピリジニウムイオン、エチルピリジニウムイ
オン等)などの有機イオンが挙げられる。陰イオンは無
機陰イオンあるいは有機陰イオンのいずれであってもよ
く、ハロゲン陰イオン(例えばフッ素イオン、塩素イオ
ン、ヨウ素イオン等)、置換アリールスルホン酸イオン
(例えばp−トルエンスルホン酸イオン、p−クロルベ
ンゼンスルホン酸イオン等)、アリールジスルホン酸イ
オン(例えば1,3−ベンゼンスルホン酸イオン、1,
5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレ
ンジスルホン酸イオン等)、アルキル硫酸イオン(例え
ばメチル硫酸イオン等)、硫酸イオン、チオシアン酸イ
オン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、
ピクリン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロメタンス
ルホン酸イオン等が挙げられる。さらに、イオン性ポリ
マー又は色素と逆電荷を有する他の色素を用いてもよ
い。なお、本発明ではでスルホ基をSO 3 -と表記してい
るが、対イオンとして水素イオンを持つときはSO3
と表記することも可能である。nは電荷を均衡させるの
に必要な数を表し、分子内で塩を形成する場合は0であ
る。好ましくは0以上4以下の数である。
【0026】本発明において増感色素として用いられる
本発明の一般式(1)〜(4)で表される色素(以下、
本発明の色素ともいう)以外にも、他の増感色素を用い
てもよい。増感色素の組み合わせは特に、強色増感の目
的でしばしば用いられる。その代表例は米国特許第2,
688,545号、同2,977,229号、同3,3
97,060号、同3,522,052号、同3,52
7,641号、同3,617,293号、同3,62
8,964号、同3,666,480号、同3,67
2,898号、同3,679,428号、同3,70
3,377号、同3,769,301号、同3,81
4,609号、同3,837,862号、同4,02
6,707号、英国特許第1,344,281号、同
1,507,803号、特公昭43−4936号、同5
3−12375号、特開昭52−110618号、同5
2−109925号に記載されている。
【0027】一般式(5)において、R11〜R13は脂肪
族基、アリール基、複素芳香族基を表し、具体例として
は、一般式(1)のR1で表される脂肪族基の具体例及
びV1で表されるアリール基、複素芳香族基の具体例が
挙げられる。
【0028】以下に、本発明の一般式(1)〜(4)で
表される色素および一般式(5)で表される化合物の具
体例を、一般式(1)、(3)、(4)で表される色素
(例示色素1−1〜1−60)、一般式(2)で表され
る色素(例示色素2−1〜2−10)および一般式
(5)で表される化合物(例示化合物3−1〜3−2
4)の如くに示すが、これにより本発明が限定されるわ
けではない。
【0029】
【化5】
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】本発明の一般式(1)〜(4)で表される
色素は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Harme
r)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニン
ダイズ・アンド・リレィティド・コンパウンズ(Het
erocyclic Compounds Cyani
ne Dyes and Related Compo
unds)」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(J
ohn Wiley & Sons)社 ニュ
ーヨーク ロンドン 1964年刊、デー・エム・スタ
ーマー(D.M.Sturmer)著「ヘテロサイクリ
ック・コンパウンズ・スペシャル・トピックス・イン・
ヘテロサイクリック・ケミストリー(Heterocy
clic Compounds−Special to
picsin heterocyclic chemi
stry)」第18章 第14節第482から515頁
ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wi
ley & Sons)社・ニューヨーク ロ
ンドン 1977年刊、「ロッズ・ケミストリー・オブ
・カーボン・コンパウンズ(Rodd’s Chemi
stry of Carbon Compound
s)」2nd.Ed.vol.IV,partB,19
77刊 第15章 第369から422貢 エルセビア
・サイエンス・パブリック・カンパニー・インク(El
sevierScience Publishing
Company Inc.)社刊 ニューヨークなどに
記載の方法に基づいて合成することができる。
【0039】本発明のJ凝集性の色素については、例え
ば、飛鋪靖:写真工学の基礎銀塩写真編、第3章、第4
節、コロナ社(1978)に記載されているように分光
吸収スペクトル等による解析により容易に知ることがで
きる。
【0040】本発明の色素の添加量は使用される条件や
乳剤の種類に大きく依存して変化するが、好ましくはハ
ロゲン化銀1モル当り1×10-6〜5×10-3モル、よ
り好ましくは2×10-6〜2×10-3モルの範囲であ
る。
【0041】本発明の色素は、従来公知の方法でハロゲ
ン化銀乳剤に添加することができる。例えば、特開昭5
0−80826号、同50−80827号記載のプロト
ン化溶解添加方法、米国特許第3,822,135号、
特開昭50−11419号記載の界面活性剤と共に分散
添加する方法、米国特許第3,676,147号、同
3,469,987号、同4,247,627号、特開
昭51−59942号、同53−16624号、同53
−102732号、同53−102733号、同53−
137131号記載の親水性基質に分散して添加する方
法、東独特許第143,324号記載の固溶体として添
加する方法、或はリサーチディスクロージャー21,8
02号、特公昭50−40659号、特開昭59−14
8053号に代表される色素を溶解する水溶性溶剤(例
えば、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコー
ル、アセトン、フッソ化アルコール等の低沸点溶媒、ジ
メチルフォルムアミド、メチルセルソルブ、フェニルセ
ルソルブ等の高沸点溶媒)単独またはそれらの混合溶媒
に溶解して添加する方法等を任意に選択使用して乳剤中
に加えられる。本発明の増感色素の添加時期は、物理熟
成から化学熟成終了を経て、さらに塗布直前までの乳剤
製造工程中のいずれの段階であってもよいが、物理熟成
から化学熟成終了までの間に添加されることが好まし
い。
【0042】次に、本発明に用いられる増感剤について
説明する。本発明で用いる硫黄増感剤に関して具体的に
は、1,3−ジフェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿
素、1−エチル−3−(2−チアゾリル)チオ尿素など
のチオ尿素誘導体、ローダニン誘導体、ジチオカルバミ
ン酸類、ポリスルフィド有機化合物、チオ硫酸塩、硫黄
単体などが好ましい。尚、硫黄単体としては、斜方晶系
に属するα−硫黄が好ましい。その他米国特許第1,5
74,944号、同2,410,689号、同2,27
8,947号、同2,728,668号、同3,50
1,313号、同3,656,955号、西独出願公開
(OLS)1,422,869号、特開昭56−249
37号、同55−45016号等に記載されている硫黄
増感剤を用いることができる。
【0043】本発明に用いられるセレン増感剤として
は、特に水溶液中で硝酸銀と反応して銀セレナイドの沈
殿を形成しうる不安定セレン化合物が好ましく用いら
れ、本発明の一般式(5)で表される化合物が特に好ま
しく用いられる。例えば米国特許第1,574,944
号、同1,602,592号、同1,623,499
号、特開昭60−150046号、特開平4−2583
2号、同4−109240号、同4−147250号等
に記載されている。
【0044】有用なセレン増感剤としては、コロイドセ
レン金属、イソセレノシアネート類(例えば、アリルイ
ソセレノシアネート等)、セレノ尿素類(例えば、N,
N−ジメチルセレノ尿素、N,N,N′−トリエチルセ
レノ尿素、N,N,N′−トリメチル−N′−ヘプタフ
ルオロセレノ尿素、N,N,N′−トリメチル−N′−
ヘプタフルオロプロピルカルボニルセレノ尿素、N,
N,N′−トリメチル−N′−4−ニトロフェニルカル
ボニルセレノ尿素等)、セレノケトン類(例えば、セレ
ノアセトン、セレノアセトフェノン等)、セレノアミド
類(例えば、セレノアセトアミド、N,N−ジメチルセ
レノベンズアミド等)、セレノカルボン酸類及びセレノ
エステル類(例えば、2−セレノプロピオン酸、メチル
−3−セレノブチレート等)、セレノフォスフェート類
(例えば、トリ−p−トリセレノフォスフェート等)、
セレナイド類(ジメチルセレナイド、トリフェニルフォ
スフィンセレナイド、ペンタフルオロフェニル−ジフェ
ニルフォスフィンセレナイド等)が挙げられる。特に好
ましいセレン増感剤はセレノ尿素、セレノアミド類、セ
レナイド類である。
【0045】これらのセレン増感剤の使用技術の具体例
は下記特許に開示されている。米国特許第1,574,
944号、同1,602,592号、同1,623,4
99号、同3,297,466号、同3,297,44
7号、同3,320,069号、同3,408,196
号、同3,408,197号、同3,442,653
号、同3,420,670号、同3,591,385
号、フランス特許第2,693,038号、同2,09
3,209号、特公昭52−34491号、同52−3
4492号、同53−295号、同57−22090
号、特開昭59−180536号、同59−18533
0号、同59−181337号、同59−187338
号、同59−192241号、同60−150046
号、同60−151637号、同61−246738
号、特開平3−4221号、同3−24537号、同3
−111838号、同3−116132号、同3−14
8648号、同3−237450号、同4−16838
号、同4−25832号、同4−32831号、同4−
96059号、同4−109240号、同4−1407
38号、同4−140739号、同4−147250
号、同4−184331号、同4−190225号、同
4−191729号、同4−195035号、英国特許
第255、846号、同861、984号、尚、H.
E.Spencer等著Journal of Pho
tographic science誌 31巻 15
8〜169(1983)等の研究論文にも開示されてい
る。
【0046】本発明に用いられるハロゲン化銀について
は、特に制限されることなく、例えばRD30811
9,993頁I−A項〜995頁II項に記載されている
ものを用いることができる。
【0047】ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化学熟成
及び分光増感を行ったものを使用する。このような工程
で使用される添加剤は、リサーチ・ディスクロージャ
(Research Disclosure、RDと略
す)17643,23頁III項〜24頁VI−M項、RD
18716,648〜649頁及びRD308119,
996頁III−A項〜1000頁VI−M項に記載されて
いる。
【0048】本発明に使用できる公知の写真用添加剤
も、同じくRD17643,25頁VIII−A項〜27頁
XIII項、RD18716,650〜651頁、RD30
8119,1003頁VIII−A項〜1012頁XXI−E
項に記載のものを用いることができる。
【0049】本発明に用いられるカプラーは種々のカプ
ラーを使用することができ、その具体例は、RD176
43,25頁VII−C〜G項、RD308119,10
01頁VII−C〜G項に記載されている。
【0050】本発明に用いられる添加剤は、RD308
119,1007頁XIV項に記載されている分散法など
により添加することができる。
【0051】本発明においては、前述RD17643,
28頁XVII項、RD18716,647〜648頁及び
RD308119,1009頁XVII項に記載される支持
体を使用することができる。
【0052】本発明の感光材料には、前述RD3081
19,1002頁VII−K項に記載されるフィルター層
や中間層等の補助層を設けることができる。
【0053】本発明の感光材料は、前述RD30811
9,VII−K項に記載の順層、逆層、ユニット構成等の
様々な層構成を採ることができる。
【0054】本発明のカラー感光材料を現像処理するに
は、例えばT.H.ジェームス著:ザ・セオリイ・オブ
・ザ・フォトグラフィク・プロセス第4版(The T
heory of the Photographic
Process 4thEdition),291〜
334頁及びジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミ
カル・ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.),
73巻,3100頁に記載されているそれ自体公知の現
像剤を使用することができ、又、前述のRD1764
3,28〜29頁、RD18716,615頁及びRD
308119,XIXに記載される通常の方法によって現
像処理することができる。
【0055】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明の実施態様はこれに限定されない。
【0056】実施例1 《色素の最大吸収波長》本発明の色素(1−1)、(1
−55)と比較の色素(SD−2、構造は後掲)を、特
開2000−29184の実施例1に記載のハロゲン化
銀乳剤Em−1中に常法により添加した時(ハロゲン化
銀1モル当たり4.0×10-4mol)の最大吸収波長
λmax(EM)及びMeOH中(1×10-4mo1/
リットル)の最大吸収波長λmax(MeOH)を表1
に示す。
【0057】
【表1】
【0058】《感光材料の作製》下引層を設けたセルロ
ーストリアセテートフィルム支持体上に、以下の組成物
を塗布して多層カラー感光材料である試料101を作製
した。
【0059】以下の全ての実施例において、感光材料中
の添加剤量は特に記載のない限り1m2当たりのグラム
数を示す。又、ハロゲン化銀及びコロイド銀量は、銀に
換算して示し、増感色素は同一層に含まれるハロゲン化
銀1モル当たりのモル数で示した。
【0060】 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.18 紫外線吸収剤(UV−1) 0.30 高沸点有機溶剤(Oil−2) 0.17 ゼラチン 1.59 第2層:中間層 イエローカプラー(Y−1) 0.02 イエローカプラー(Y−2) 0.05 高沸点有機溶剤(Oil−2) 0.01 ゼラチン 1.27 第3層:低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤A 0.26 沃臭化銀乳剤B 0.39 増感色素(本発明の色素2−1) 5.1×10-5 増感色素(SD−2) 9.0×10-5 増感色素(SD−3) 1.9×10-5 増感色素(SD−4) 2.0×10-4 増感色素(SD−5) 2.8×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.42 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.02 高沸点溶媒(Oil−1) 0.35 ゼラチン 1.02 第4層:中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤C 0.53 増感色素(SD−3) 1.8×10-5 増感色素(SD−4) 2.4×10-4 増感色素(SD−5) 4.5×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.26 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.05 DIR化合物(D−1) 0.01 高沸点溶媒(Oil−1) 0.31 ゼラチン 0.78 第5層:高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤D 1.27 増感色素(SD−3) 1.8×10-5 増感色素(SD−4) 3.1×10-4 増感色素(SD−5) 2.7×10-4 シアンカプラー(C−2) 0.11 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.02 DIR化合物(D−2) 0.04 高沸点溶媒(Oil−1) 0.17 ゼラチン 1.15 第6層:中間層 イエローカプラー(Y−1) 0.02 イエローカプラー(Y−2) 0.06 高沸点有機溶剤(Oil−2) 0.02 高沸点有機溶媒(Oil−1) 0.17 ゼラチン 0.69 第7層:中間層 ゼラチン 0.80 第8層:低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤B 0.28 沃臭化銀乳剤E 0.09 増感色素(SD−8) 1.5×10-4 増感色素(SD−6) 9.0×10-4 マゼンタカプラー(M−1) 0.20 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.05 DIR化合物(D−1) 0.01 汚染防止剤(AS−1) 0.06 高沸点有機溶剤(Oil−2) 0.27 ゼラチン 1.34 第9層:中感度緑感性層 沃臭化銀乳剤E 0.82 増感色素(SD−8) 1.2×10-4 増感色素(SD−6) 7.8×10-4 マゼンタカプラー(M−1) 0.21 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.05 DIR化合物(D−3) 0.04 DIR化合物(D−4) 0.02 汚染防止剤(AS−1) 0.06 高沸点有機溶剤(Oil−2) 0.33 ゼラチン 0.89 第10層:高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤D 0.99 増感色素(SD−6) 3.6×10-4 増感色素(SD−7) 7.0×10-5 増感色素(SD−8) 4.8×10-5 マゼンタカプラー(M−1) 0.05 マゼンタカプラー(M−2) 0.06 カラードマゼンタカプラー(CM−2) 0.03 汚染防止剤(AS−1) 0.03 高沸点有機溶剤(Oil−2) 0.25 ゼラチン 0.88 第11層:中間層 高沸点有機溶媒(Oil−1) 0.25 ゼラチン 0.50 第12層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.11 色汚染防止剤(SC−1) 0.12 高沸点溶媒(Oil−2) 0.16 ゼラチン 0.36 第13層:中間層 ゼラチン 0.36 第14層:低感度青感性層 沃臭化銀乳剤A 0.11 沃臭化銀乳剤F 0.11 増感色素(SD−11) 2.0×10-4 増感色素(SD−12) 0.39 イエローカプラー(Y−2) 0.14 DIR化合物(D−5) 0.01 高沸点有機溶剤(Oil−2) 0.11 ゼラチン 1.02 第15層:中感度青感性層 沃臭化銀乳剤D 0.46 沃臭化銀乳剤F 0.10 増感色素(SD−11) 1.9×10-4 増感色素(SD−12) 5.6×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.28 イエローカプラー(Y−2) 0.10 DIR化合物(D−5) 0.02 高沸点有機溶剤(Oil−2) 0.08 ゼラチン 1.12 第16層:高感度青感性層 沃臭化銀乳剤D 0.04 沃臭化銀乳剤G 0.28 増感色素(SD−11) 8.4×10-5 増感色素(SD−12) 2.3×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.04 イエローカプラー(Y−2) 0.12 高沸点有機溶剤(Oil−2) 0.03 ゼラチン 0.85 第17層:第1保護層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.04μm,沃化銀含有率4.0モル%) 0.30 紫外線吸収剤(UV−2) 0.03 紫外線吸収剤(UV−3) 0.015 紫外線吸収剤(UV−4) 0.015 紫外線吸収剤(UV−5) 0.015 紫外線吸収剤(UV−6) 0.10 高沸点有機溶剤(Oil−1) 0.44 高沸点有機溶剤(Oil−3) 0.07 ゼラチン 1.35 第18層:第2保護層 アルカリ可溶性マット剤(平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX−1) 0.02 ゼラチン 0.54 尚、上記組成物の他に、強色増感剤SD−13、分散助
剤SU−1,SU−2,SU−3,SU−4、粘度調整
剤V−1、硬膜剤H−1,H−2、安定剤ST−1、カ
ブリ防止剤AF−1,AF−2,AF−3(重量平均分
子量1万及び110万の2種)、染料AI−1,AI−
2,AI−3、ホルマリンスカベンジャーFS−1,F
S−2及び防腐剤DI−1を各層に適宜添加した。
【0061】上記試料に用いた乳剤は、下記の通りであ
る。尚、平均粒径は立方体に換算した粒径で示した。
【0062】又、各乳剤に前述の増感色素を添加、熟成
した後、本発明の一般式(5)で表される化合物3−1
8(トリス(2−フリル)ホスフィンセレナイド)2×
10 -6モル/1モルAg、チオ硫酸ナトリウム5×10
-6モル/1モルAg、塩化金酸3.5×10-6モル/1
モルAg、チオシアン酸カリウム3.5×10-4モル/
1モルAgを添加し、常法に従い、カブリ、感度関係が
最適になるように化学増感を施した。更に、乳剤A,
B,Fは、イリジウムを1×10-7モル/1モルAg含
有している。
【0063】 乳剤名 平均AgI 平均粒径 晶 癖 直径/厚み比 含有率(モル%) (μm) A 2.0 0.32 正常晶 1.0 B 6.0 0.42 双晶平板 4.0 C 6.0 0.50 双晶平板 4.0 D 8.0 0.70 双晶平板 5.0 E 6.0 0.60 双晶平板 4.0 F 2.0 0.42 双晶平板 4.0 G 8.0 0.90 双晶平板 3.0 使用した添加剤の構造は以下の通りである。 SU−1:スルホ琥珀酸ジオクチル・ナトリウム SU−2:トリ−i−プロピルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム H−1:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリ
アジン・ナトリウム ST−1:4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン AF−1:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール AF−2:1−(4−カルボキシフェニル)−5−メル
カプトテトラゾール AF−3:N−ビニルピロリドン FS−1:1−ウレイドヒダントイン FS−2:ヒダントイン Oil−1:ジオクチルフタレート Oil−2:トリクレジルホスフェート Oil−3:ジブチルフタレート AS−1:N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−t−
オクチルアニリン SC−1:2,5−ジ(1,1−ジメチル−4−ヘキシ
ルオキシカルボニルブチル)ハイドロキノン
【0064】
【化14】
【0065】
【化15】
【0066】
【化16】
【0067】
【化17】
【0068】
【化18】
【0069】
【化19】
【0070】
【化20】
【0071】
【化21】
【0072】
【化22】
【0073】
【化23】
【0074】
【化24】
【0075】上記試料101において、第3層の増感色
素(本発明の色素2−1)及びSD−2を表2記載のよ
うに本発明の色素に変化させた他は試料101と同じに
して試料102〜108を作製した。
【0076】《評価方法》各試料について、40℃・相
対湿度80%の雰囲気下に1週間放置して強制劣化処理
を行った試料(保存試料)と、強制劣化をしない試料と
を、常法に従い、ウェッジ露光を行って下記条件の現像
処理を行った。
【0077】現像処理は以下の通りである。 (カラー現像処理) 処理工程 処理時間 処理温度 補充量* 発色現像 3分15秒 38±0.3℃ 780ml 漂 白 45秒 38±2.0℃ 150ml 定 着 1分30秒 38±2.0℃ 830ml 安 定 60秒 38±5.0℃ 830ml 乾 燥 1分 55±5.0℃ − *補充量は感光材料1m2当たりの値である。
【0078】発色現像液、漂白液、定着液、安定液及び
その補充液は、以下のものを使用した。
【0079】 発色現像液及び発色現像補充液 現像液 補充液 水 800ml 800ml 炭酸カリウム 30g 35g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 3g 亜硫酸カリウム 3.0g 5g 臭化ナトリウム 1.3g 0.4g 沃化カリウム 1.2mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 3.1g 塩化ナトリウム 0.6g − 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 4.5g 6.3g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 2g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%
硫酸を用いて現像液はpH10.06に、補充液はpH
10.18に調整する。
【0080】 漂白液及び漂白補充液 漂白液 補充液 水 700ml 700ml 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 2g 硝酸ナトリウム 40g 50g 臭化アンモニウム 150g 200g 氷酢酸 40g 56g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を
用いて共にpH4.4に調整する。
【0081】 定着液及び定着補充液 定着液 補充液 水 800ml 800ml チオシアン酸アンモニウム 120g 150g チオ硫酸アンモニウム 150g 180g 亜硫酸ナトリウム 15g 20g エチレンジアミン四酢酸 2g 2g アンモニア水または氷酢酸を用いて定着液はpH6.2
に、定着補充液はpH6.5に調整後、水を加えて1リ
ットルとする。
【0082】 安定液及び安定補充液 水 900ml p−オクチルフェニルポリオキシエチレンエーテル (n=10) 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.1g シロキサン(UCC製L−77) 0.1g アンモニア水 0.5ml 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50
%硫酸を用いてpH8.5に調整する。
【0083】現像処理した試料の赤色濃度について、赤
色濃度およびカブリを測定し、感度は赤色濃度でカブリ
+0.3の光学濃度を与える露光量の逆数として求め、
試料101の値を100とした時の相対値である相対感
度で示した。
【0084】感度、カブリ、保存時カブリについて、結
果を以下に示す。
【0085】
【表2】
【0086】表2から明らかなように、本発明の試料1
02〜108は、試料101(比較)に比べてより高感
度であるにもかかわらず、カブリがより低く、しかも保
存安定性がより優れていることがわかる。
【0087】
【発明の効果】本発明により、感度が優れ、しかもカブ
リが抑制され、保存性が優れたハロゲン化銀写真感光材
料を提供できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される色素と下記
    一般式(2)で表される色素を含有することを特徴とす
    るハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、L1〜L3はメチン基を表し、R1〜R4は脂肪族
    基を表し、R5およびR6は各々脂肪族基、アリール基ま
    たは複素芳香族基を表し、V1およびV2は各々アリール
    基または複素芳香族基を表し、V3およびV4は一価の置
    換基を表し、n1およびn2は各々0、1、2、3また
    は4を表し、Xは電荷均衡対イオンを表し、nは分子の
    電荷を中和するのに必要な数を表す。〕
  2. 【請求項2】 メタノール中に於ける分光吸収極大波長
    λmax(MeOH)が500nm〜600nmであ
    り、かつハロゲン化銀写真感光材料中に於ける分光吸収
    極大波長λmax(EM)とλmax(MeOH)と
    が、 20nm≦λmax(EM)−λmax(MeOH)≦
    95nm の関係を満足する下記一般式(3)で表される色素を含
    有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化2】 〔式中、L1〜L3はメチン基を表し、R1およびR2は脂
    肪族基を表し、V5およびV6は一価の置換基を表し、n
    1およびn2は各々0、1、2、3または4を表し、X
    は電荷均衡対イオンを表し、nは分子の電荷を中和する
    のに必要な数を表す。〕
  3. 【請求項3】 前記一般式(3)で表される色素が下記
    一般式(4)で表されることを特徴とする請求項2記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。 【化3】 〔式中、L1〜L3はメチン基を表し、R1およびR2は脂
    肪族基を表し、V7〜V1 0は各々水素原子または一価の
    置換基を表し、V9およびV10の少なくとも1つはアリ
    ール基または複素芳香族基を表し、Xは電荷均衡対イオ
    ンを表し、nは分子の電荷を中和するのに必要な数を表
    す。〕
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)、(3)および(4)
    のR1、R2の少なくとも1つがプロトン解離性基で置換
    されたアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1)、(3)および(4)
    のL2が一価の置換基を有することを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  6. 【請求項6】 下記一般式(5)で表される化合物を含
    有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記
    載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化4】 〔式中、R11〜R13は各々脂肪族基、アリール基または
    複素芳香族基を表す。〕
  7. 【請求項7】 前記一般式(1)、(3)および(4)
    で表される色素が、J凝集性であることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光
    材料。
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