JPH11218870A - ハロゲン化銀写真要素 - Google Patents

ハロゲン化銀写真要素

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JPH11218870A
JPH11218870A JP10316220A JP31622098A JPH11218870A JP H11218870 A JPH11218870 A JP H11218870A JP 10316220 A JP10316220 A JP 10316220A JP 31622098 A JP31622098 A JP 31622098A JP H11218870 A JPH11218870 A JP H11218870A
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JP
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gold
silver halide
complex
photographic element
sol
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JP10316220A
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English (en)
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Roger Lok
ロク ロジャー
Weimar W White
ダブリュ.ホワイト ウェイマー
Brian P Cleary
ピー.クリアリー ブライアン
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Publication date
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
    • G03C1/08Sensitivity-increasing substances
    • G03C1/09Noble metals or mercury; Salts or compounds thereof; Sulfur, selenium or tellurium, or compounds thereof, e.g. for chemical sensitising

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定で、水溶性で十分に特性が決定された効
率良い金(I)増感化合物を含有する写真要素を提供す
る。 【解決手段】 ハロゲン化銀乳剤層が次式を有する有機
メルカプト金(I)錯体を有する、支持体及びハロゲン
化銀乳剤層を含んでなるハロゲン化銀写真要素: [(M−SOL)n −A−S−Au−S−A−(SOL
−M)n ]M (式中、Mはカチオン性対イオンであり;SOLは可溶
化基であり;Aは置換もしくは未置換の二価の有機連結
基であり;そしてnは1〜4であって、当該化合物は対
称形である)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機メルカプト金
(I)錯体を含有する写真要素に関する。さらに、本発
明はそのような有機メルカプト金(I)錯体を用いてハ
ロゲン化銀乳剤を増感する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの努力が、化学線に対するハロゲン
化銀結晶の感度を改良することにより、それらを含有す
る写真要素の感度を高めることに向けられている。この
ことに関して、写真技術の化学者は、ハロゲン化銀乳剤
の多種多様の成分、もしくは製造方法を試みてきた。感
度を改善する特に好ましい手段は、金、イオウ、セレン
等の不安定原子を含有する一種以上の化合物を用いて、
写真乳剤を化学増感することであった。化学増感された
ハロゲン化銀乳剤層の例は、例えば、リサーチディスク
ロージャー(Research Disclosure )、アイテム30811
9、1989年12月、セクションIII 、及びそこに挙げられ
ている文献に記載されている。リサーチディスクロージ
ャーは、Kenneth Mason Publications, Ltd., Dudley A
nnex, 12a North Street, Emsworth, Hampshire PO10 7
DQ, England によって出版されている。
【0003】多くの金増感剤が記載されている。例え
ば、米国特許第3,503,749号明細書には、一つ
のイオウ含有リガンドに連結された一つの金原子を含ん
でなる水溶性金(I)チオレート塩類を用いることが記
載されており;米国特許第5,220,030号明細書
には、ビスメソイオン複素環を有する金(I)化合物の
使用が記載されており;米国特許第5,252,455
号及び同5,391,727号明細書には、金(I)大
環状のカチオン性増感剤の使用が記載されており、米国
特許第5,049,484号明細書には、複素環の窒素
原子に連結された金原子を有する金(I)増感剤の使用
が教示されており;米国特許第5,620,841号明
細書には、少なくとも一方がメソイオン性である二種類
のリガンドを有する金(I)チオスルホナト増感剤のゼ
ラチン分散体を使用することが記載されており;そして
米国特許出願第08/672,254号明細書には、少
なくとも一方がチオエーテル基である二種類のリガンド
を有する金(I)チオスルホナト増感剤のゼラチン分散
体を使用することが教示されている。日本国特許出願J
P8069075には、低カブリ及び高コントラストハ
ロゲン化銀写真材料を提供するために増感に有機硫化金
化合物を用いることが議論されている。しかし、上述し
た化合物は、全て、例えば、水溶性でない、合成が困
難、もしくは安定性が劣る等の一つ以上の欠点を有す
る。
【0004】ハロゲン化銀乳剤の増感に用いる一般的な
化学増感剤はコロイド状ゼラチン分散体(正確な組成は
十分に特徴付けされない)として作成される硫化金であ
る。この硫化金分散体は、多くのバラツキ並びに望まし
くない不十分なセンシトメトリー特性を生じる。このバ
ラツキの原因は、この高不溶性固体の調製の副反応にあ
る。なぜなら、これらの反応によって写真的に活性とな
る化学種が生じるからである。さらに、硫化金が高不溶
性であるので、添加した増感剤の大部分は増感時に使用
されない。ゼラチン/ハロゲン化銀マトリックスに残っ
た余った増感剤がセンシトメトリーに影響を及ぼす場合
がある。
【0005】ビス金(I)メソイオン性複素環化合物、
例えば、ビス(1,4,5−トリメチル−1,2,4−
トリアゾリウム−3−チオレート)金(I)テトラフル
オロボレート(TTT)は、非常に有用な増感剤である
が、溶液中の安定性が多少悪い。さらに、メソイオン性
トリアゾリウム増感剤の場合、出発原料ビス(テトラメ
チルチオ尿素)金(I)テトラフルオロボレートの調製
に、複数の工程及び再結晶が必要である。金リガンド
1,4,5−トリメチル−1,2,4−トリアゾリウム
−3−チオレートの合成は困難であり、メソイオン性ト
リアゾリウム増感剤の調製は小さなバッチに限定され
る。最終的に、このメソイオン性トリアゾリウム増感剤
の限定された溶解性によって、溶解するためには大量の
水を用いる必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、安定で、水溶
性で十分に特性が決定された有効な金(I)化合物のニ
ーズが依然としてある。さらに、それらは容易に入手で
きる出発原料から容易に製造されねばならない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は支持体及びハロ
ゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要素に関し、当該乳剤
層は次式を有する水溶性金(I)錯体を含む: [L−Au−L]M (ここで、この錯体は対称形であり;Lは、カブリ防止
性、安定性もしくは増感性を有する有機メルカプトリガ
ンドであり、Mはカチオン性対イオンである)。本発明
は、さらに、支持体及びハロゲン化銀乳剤層を含んでな
るハロゲン化銀写真要素に関し、当該乳剤層は次式を有
する有機メルカプト金(I)錯体を含む: [(M−SOL)n −A−S−Au−S−A−(SOL
−M)n ]M (式中、Mはカチオン性対イオンであり;SOLは可溶
化基であり;Aは置換もしくは未置換の二価の有機連結
基であり;そしてnは1〜4であって、当該化合物は対
称形である)。
【0008】また、本発明は、支持体及びハロゲン化銀
乳剤層を含んでなるハロゲン化銀写真要素であって、当
該乳剤層が上式の有機メルカプト金(I)錯体の存在下
で化学増感されているハロゲン化銀写真要素も提供す
る。さらに、本発明は、水性コロイド状媒体中でハロゲ
ン化銀粒子を沈殿させて乳剤を作成すること、当該乳剤
を加熱すること、そして加熱前もしくは加熱中のいずれ
かで、この乳剤に上式の有機メルカプト金(I)錯体を
添加することを含んでなるハロゲン化銀の調製方法も提
供する。
【0009】本発明の写真要素に含まれる新規な有機メ
ルカプト金(I)錯体は多くの利点を有する。それは、
ハロゲン化銀乳剤にとって非常に有効な増感剤である。
また、それらは高水溶性である。これらの錯体は水溶性
であるので、コストがかかり時間を浪費するゼラチン分
散体の調製は必要でない。さらに、これらの錯体を溶解
するのに大量の水は必要でない。
【0010】従来の混合リガンド金化合物と異なり、本
発明の錯体中の二つの金リガンドは同じであるので、調
製の複雑さが小さい。さらに、この錯体は安価で市販さ
れている出発原料を用いる。もう一つの利点は、本発明
の金錯体の調製では、危険な爆発性金調合物もしくは大
量の有機溶剤は使用しないということである。
【0011】さらに、金とイオウの共有結合の安定性の
ために、本発明の錯体はメソイオン性リガンドを有する
ものよりも安定性が高い。実際、酸性溶液中で本発明の
錯体はメソイオン増感剤よりも安定性であると実証され
ている。
【0012】金(I)錯体の調製に用いる有機メルカプ
チド類は、多くのチオールカブリ防止剤/安定剤を包含
することができる。これらのチオールリガンドの増感特
性、カブリ防止特性、及び安定性のために、これらのリ
ガンドから誘導される金(I)増感剤も、その増感特性
に加えて、スピード増加効果及びカブリ防止/安定効果
を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の水溶性有機メルカプト金
(I)錯体は次式で表すことができる: [L−Au−L]M (ここで、この錯体は対称形であり;Lは、カブリ防止
性、安定性もしくは増感性を有する有機メルカプトリガ
ンドであり、ハロゲン化銀写真要素に用いるのに適して
いる)。このようなリガンドの多くは当該技術分野では
公知であり、いずれも市販されているか、もしくはリサ
ーチディスクロージャー274(1984) に記載されているよ
うに調製することができる。好適なリガンドには、メル
カプトアゾール類のような親水性置換基を有するチオー
ルリガンドが含まれ、それらの例は、米国特許第3,2
66,897号、同4,607,004号、同3,26
6,897号、同4,920,043号、同4,91
2,026号、同5,011,768号明細書及び英国
特許第1,275,701号明細書に記載されている。
Mはカチオン性対イオンである。
【0014】本発明の有機メルカプト金(I)錯体をさ
らに次式で表すことができる; [(M−SOL)n −A−S−Au−S−A−(SOL
−M)n ]M この錯体は対称形である。Mはカチオン性対イオンであ
る。好ましくは、Mはアルカリ金属、例えば、カリウ
ム、ナトリウムもしくはセシウム、又はアンモニウムカ
チオン(例えば、テトラブチルもしくはテトラエチルア
ンモニウム基)である。SOLは水可溶化基であり、好
適な例は、スルファト、スルホナト、スルフィナト、ホ
スホノ及びカルボキシ基である。nは1〜4であり、よ
り好ましくは、nは1もしくは2である。Aは置換もし
くは未置換の二価の有機基である。好ましくは、Aは脂
肪族(環式もしくは非環式)、芳香族もしくは複素環式
の二価基である。Aが脂肪族基である場合、炭素数1〜
20、より好ましくは炭素数1〜8の置換もしくは未置
換の脂肪族基が好ましい。好適な基の例には、アルキレ
ン基(例えば、エチレン、メチレン、プロピレン、ブチ
レン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、2−エチ
ルヘキシレン、デシレン、ドデシレン、ヘキサデシレ
ン、オクタデシレン、シクロヘキシレン、イソプロピレ
ン及びt−ブチレン基が含まれる。
【0015】好ましい芳香族基は炭素数6〜20であ
る。より好ましくは、芳香族基は炭素数6〜10であ
り、特に、フェニレン及びナフチレン基が含まれる。こ
れらの基は置換基を有してもよい。複素環式基は、好ま
しくは、環核中に窒素、酸素、イオウ、セレン及びテル
ルから選ばれる少なくとも一つの原子を有する、置換も
しくは未置換の、二価の3〜15員環である。より好ま
しくは、複素環式基は窒素から選ばれる少なくとも一つ
の原子、好ましくは二以上の原子を有する5〜6員環で
ある。複素環式基の例には、ピロリジン、ピペリジン、
ピリジン、テトラヒドロフラン、チオフェン、オキサゾ
ール、チアゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、
ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、セレナゾー
ル、ベンゾセレナゾール、テルラゾール、トリアゾー
ル、ベンゾトリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾ
ール、もしくはチアジアゾール環の二価の基が含まれ
る。好ましい複素環式基はテトラゾールである。
【0016】特に断らない限りは、上記分子上で置換可
能な置換基には、置換もしくは非置換にかかわらず、写
真の実用性に必要な特性を壊さないいずれの基も含まれ
る。「基」の用語を置換可能な水素を含有する置換基の
認定に適用する場合、それは当該置換基の置換されてい
ない形態を包含するだけでなく、ここに述べる任意の基
(複数でもよい)でさらに置換された形態をも包含する
意図である。好適には、それ等の基は、炭素、ケイ素、
酸素、窒素、リン、もしくはイオウの原子によって分子
の残基に結合されていてもよい。
【0017】Aの好適な置換基には、例えば、塩素、臭
素もしくは弗素のようなハロゲン;ニトロ;ヒドロキシ
ル;シアノ;カルボキシル;又はさらに置換されていて
もよい基、例えば、直鎖もしくは分枝鎖アルキルを包含
するアルキル等(例えば、メチル、トリフルオロメチ
ル、エチル、t−ブチル、3−(2,4−ジ−t−アミ
ルフェノキシ)プロピル、及びテトラデシル);エチレ
ン、2−ブテンのようなアルケニル;メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、2−メトキシエトキシ、s
ec−ブトキシ、ヘキシルオキシ、2−エチルヘキシル
オキシ、テトラデシルオキシ、2−(2、4−ジ−t−
ペンチルフェノキシ)エトキシ、及び2−ドデシルオキ
シエトキシのようなアルコキシ;フェニル、4−t−ブ
チルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、ナフ
チルのようなアリール;フェノキシ、2−メチルフェノ
キシ、α−もしくはβ−ナフチルオキシ、及び4−トリ
ルオキシのようなアリールオキシ;アセトアミド、ベン
ズアミド、ブチルアミド、テトラデカンアミド、α−
(2,4−ジ−t−ペンチル−フェノキシ)アセトアミ
ド、α−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチ
ルアミド、α−(3−ペンタデシルフェノキシ)−ヘキ
サンアミド、α−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフ
ェノキシ)−テトラデカンアミド、2−オキソ−ピロリ
ジン−1−イル、2−オキソ−5−テトラデシルピロリ
ン−1−イル、N−メチルテトラデカンアミド、N−ス
クシンイミド、N−フタルイミド、2,5−ジオキソ−
1−オキサゾリジニル、3−ドデシル−2,5−ジオキ
ソ−1−イミダゾリル、及びN−アセチル−N−ドデシ
ルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、フェノキシカル
ボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、ヘキ
サデシルオキシカルボニルアミノ、2,4−ジ−t−ブ
チルフェノキシカルボニルアミノ、フェニルカルボニル
アミノ、2,5−(ジ−t−ペンチルフェニル)カルボ
ニルアミノ、p−ドデシルフェニルカルボニルアミノ、
p−トルイルカルボニルアミノ、N−メチルウレイド、
N,N−ジメチルウレイド、N−メチル−N−ドデシル
ウレイド、N−ヘキサデシルウレイド、N,N−ジオク
タデシルウレイド、N,N−ジオクチル−N’−エチル
ウレイド、N−フェニルウレイド、N,N−ジフェニル
ウレイド、N−フェニル−N−p−トルイルウレイド、
N−(m−ヘキサデシルフェニル)ウレイド、N,N−
(2,5−ジ−t−ペンチルフェニル)−N’−エチル
ウレイド及びt−ブチルカルボンアミドのようなカルボ
ンアミド;
【0018】メチルスルホンアミド、ベンゼンスルホン
アミド、p−トルイルスルホンアミド、p−ドデシルベ
ンゼンスルホンアミド、N−メチルテトラデシルスルホ
ンアミド、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、
及びヘキサデシルスルホンアミドのようなスルホンアミ
ド;N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモ
イル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−ヘキサ
デシルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイ
ル、N−[3−(ドデシルオキシ)プロピル]スルファ
モイル、N−[4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノ
キシ)ブチル]スルファモイル、N−メチル−N−テト
ラデシルスルファモイル、及びN−ドデシルスルファモ
イルのようなスルファモイル;N−メチルカルバモイ
ル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−オクタデシル
カルバモイル、N−[4−(2,4−ジ−t−ペンチル
フェノキシ)ブチル]カルバモイル、N−メチル−N−
テトラデシルカルバモイル、及びN,N−ジオクチルカ
ルバモイルのようなカルバモイル;アセチル、(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシ)アセチル、フェノキシカ
ルボニル、p−ドデシルオキシフェノキシカルボニル、
メトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、テトラデシ
ルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンジルオ
キシカルボニル、3−ペンタデシルオキシカルボニル、
及びドデシルオキシカルボニルのようなアシル;メトキ
シスルホニル、オクチルオキシスルホニル、テトラデシ
ルオキシスルホニル、2−エチルヘキシルオキシスルホ
ニル、フェノキシスルホニル、2,4−ジ−t−ペンチ
ルフェノキシスルホニル、メチルスルホニル、オクチル
スルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ドデシル
スルホニル、ヘキサデシルスルホニル、フェニルスルホ
ニル、4−ノニルフェニルスルホニル、及びp−トルイ
ルスルホニルのようなスルホニル;ドデシルスルホニル
オキシ及びヘキサデシルスルホニルオキシのようなスル
ホニルオキシ;
【0019】メチルスルフィニル、オクチルスルフィニ
ル、2−エチルヘキシルスルフィニル、ドデシルスルフ
ィニル、ヘキサデシルスルフィニル、フェニルスルフィ
ニル、4−ノニルフェニルスルフィニル、及びp−トル
イルスルフィニルのようなスルフィニル;エチルチオ、
オクチルチオ、ベンジルチオ、テトラデシルチオ、2−
(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)エチルチオ、
フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニ
ルチオ、及びp−トルイルチオのようなチオ;アセチル
オキシ、ベンゾイルオキシ、オクタデカノイルオキシ、
p−ドデシルアミドベンゾイルオキシ、N−フェニルカ
ルバモイルオキシ、N−エチルカルバモイルオキシ、及
びシクロヘキシルカルボニルオキシのようなアシルオキ
シ;フェニルアニリノ、2−クロロアニリノ、ジエチル
アミン、ドデシルアミン、のようなアミン;1−(N−
フェニルイミド)エチル、N−スクシンイミドもしくは
3−ベンジルヒダントイニルのようなイミノ;ジメチル
ホスフェート及びエチルブチルホスフェートのようなホ
スフェート;ジエチル及びジヘキシルホスフィットのよ
うなホスフィット;2−フリル、2−チエニル、2−ベ
ンゾイミダゾリルオキシもしくは2−ベンゾチアゾリル
のような、それぞれ置換されてもよく、そしてそれぞ
れ、炭素、並びに酸素、窒素及び硫黄から成る群より選
ばれる少なくとも一つのヘテロ原子から構成される3〜
7員の複素環を持つ、複素環基、複素環オキシ基もしく
は複素環チオ基;トリエチルアンモニウムのような第四
級アンモニウム;トリメチルシリルオキシのようなシリ
ルオキシ、となることができる。特に好適なAの置換基
はベンズアミド基である。
【0020】一般的に、上記の基及びその置換基は、炭
素数最大48、典型的には1〜36、通常は24未満を
有するものであるが、選定される特定の置換基によって
は更に大きな数の炭素数のものも可能である。
【0021】Aが置換されている場合、(SOL−M)
n は、この置換基と結合されていてもよい。一つの好適
な態様では、A−(SOL−M)n (ここで、nは1)
は次式である:
【化1】
【0022】金(I)錯体の具体例には、次のものが含
まれるが、これらに限定されない:
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】特に好ましい錯体は、化合物S、カリウム
ビス(1−[3−(2−スルホナトベンズアミド)フェ
ニル]−5−メルカプトテトラゾールカリウム塩)アウ
レート(I)5水和物である。
【0027】本発明の錯体の一つの利点は、その水にお
ける溶解性である。溶解性が22℃で2g/Lであるの
が好ましく、5g/Lであるのがより好ましく、10g
/Lであるのが最も好ましい。特に好適な化合物は20
g/Lを超える溶解性を有する。
【0028】有機メルカプト金(I)錯体は、金(I)
錯体と有機メルカプトリガンドとを反応させ、得られる
有機メルカプト金(I)錯体を反応混合物から単離して
製造される。この方法に用いる好適な金(I)錯体は、
所望の有機メルカプト金(I)錯体よりもプラスの酸化
還元電位を有するものであるので、リガンドの置換を容
易にする。そのような化合物は当業者には公知である。
有用な金(I)錯体の例には、AuCl2 - 、AuBr
2 - 、Au(MeS−CH2 −CH2 −CHNH2 CO
OH)2 + 、Au(C3 3 2 −CH2 −CH2 −N
2 2 + 、Au(CNS)2 - 、AuI、もしくはA
u(NH3 2 + が含まれ、AuIが特に好ましい。
【0029】金(I)錯体は幾分不安定となる場合があ
るので、金(III )化合物と理論量の還元剤とを反応さ
せて使用直前に金(I)錯体を調製するのが好ましい。
金(III )化合物は、還元されて安定な金(I)錯体と
なることができるような任意の化合物となることができ
る。これらの化合物の多くは市販されている。好適な化
合物の例には、KAuBr4 、KAuCl4 、及びHA
uCl4 が含まれる。還元剤は、特に、テトラヒドロチ
オフェン、2,2’−チオジエタノール、チオ尿素、
N,N’−テトラメチルチオ尿素、アルキルスルフィド
類(例えば、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィ
ド、ジイソプロピルスルフィド)、チオモルホリン−3
−オン、スルフィット、亜硫酸水素、ウリジン、ウラシ
ル、水素化アルカリ及びヨウ化物が含まれる(Uson,
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定剤の下で還元を行うことができる(Miller, J.B.; Bu
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m. 1985, 15, 223-233 )。ある場合では、得られる金
(I)化合物を単離する(即ち、望ましくない副反応を
避ける)ことが望ましい。例えば、AuIの場合、過剰
のヨウ素を除くことが有害なセンシトメトリー効果を避
けるために望ましい。得られる金(I)化合物の安定性
によるが、単離は実際的でないかもしれない。
【0030】金(I)錯体/有機メルカプト反応は水系
で行われるのが好ましいが、例に示すように、これは強
制ではない。一般的に、短時間反応物を、好ましくは室
温より少し上の温度で混合もしくは攪拌する以外の操作
は必要でない。少なくとも2当量の水溶性有機メルカプ
トリガンド(好ましくは、当該リガンドの水溶性塩)を
用いて金(I)化合物を処理する。対称的なメルカプト
金(I)錯体を得るためには、一種類の有機メルカプト
リガンドを用いる。好ましくは、有機メルカプチドガン
ドは次式を有する: (M−SOL)n −A−S−M (式中、M、SOL、A及びnは、前出の有機メルカプ
ト金(I)錯体で定義したものである)。好ましい有機
メルカプチドリガンドは、1−[3−(2−スルホナト
ベンズアミド)フェニル]−5−メルカプトテトラゾー
ルカリウム塩である。
【0031】非常に広範囲の温度範囲、好ましくは、室
温〜100℃、より好ましくは、30〜50℃でこの反
応を行うことができる。一般的に、反応をその系の自然
のpHで行うことができ、調節は必要でない。約4〜
7.5の大体中性pHが好ましいが、約6のpHが最も
好ましいとされる。多くの場合、金(I)錯体と有機メ
ルカプトリガンドとの反応は30℃の温度でほんの数分
間で起こるが、反応物によって異なる。特に不安定な金
(I)錯体を用いる場合、Cl- もしくはBr-のよう
な安定化電解質を添加することが必要となるかもしれな
い。
【0032】適当な方法、例えば、数当量のアルカリハ
ロゲン化物で反応混合物を処理するか、もしくは水混和
性非溶剤を添加することによって、得られた金(I)生
成物の単離を行うことができる。好ましい単離方法は、
一般的に、アルカリハロゲン化物を導入した後反応溶液
を冷却することを要する。この物質を吸引濾過して単離
し、ブタノール、イソプロパノール、エタノール等の冷
却した水性アルコール洗浄剤で処理する。この手順は簡
単であり、複雑な操作もしくは複数の再結晶を要しな
い。
【0033】本発明の写真乳剤は、一般的に、当該技術
分野での伝統的な方法によりコロイド状マトリックス中
でハロゲン化銀結晶を沈殿させることによって調製す
る。コロイドは、典型的に、ゼラチン、アルギン酸、も
しくはそれらの誘導体のような親水性フィルム形成剤で
ある。沈殿工程で形成された結晶を洗浄し、その後、分
光増感色素及び化学増感剤を添加し、乳剤温度を、通
常、40℃〜70℃に上げ、一定時間維持する加熱工程
を与えることによって、化学増感及び分光増感する。本
発明で用いる乳剤を調製するのに用いる、沈殿方法並び
に分光及び化学増感方法は、当該技術分野で公知の方法
となることができる。
【0034】乳剤の化学増感は、典型的に、イオウ含有
化合物(例えば、アリルイソチオシアネート、チオ硫酸
ナトリウム及びアリルチオ尿素);還元剤(例えば、ポ
リアミン類及び第一スズ塩);貴金属化合物(例えば、
金、プラチナ);並びにポリマー剤(例えば、ポリアル
キレンオキシド)等の増感剤を用いる。記載したよう
に、化学増感を完全にするために加熱処理を用いる。色
素を組み合わせて、可視もしくは赤外スペクトル内の目
標の波長領域に設計して、分光増感を達成する。そのよ
うな色素を加熱処理の前及び後の両方に添加することが
分かっている。
【0035】分光増感後、乳剤を支持体に塗布する。種
々のコーティング技法には、ディプコーティング、エア
ナイフコーティング、カーテンコーティング及び押出コ
ーティングが含まれる。有機メルカプト金(I)錯体
を、乳剤調製の任意の時、即ち、沈殿時、化学増感前も
しくは化学増感時、又は最終溶融並びに乳剤及び写真用
添加物の共混合時に、ハロゲン化銀乳剤に添加すること
ができる。好ましくは、乳剤を有機メルカプト金(I)
錯体の存在下で化学増感する。より好ましくはこれらの
化合物を粒子沈殿の後添加する。最も好ましくは、これ
らの化合物を化学増感工程の加熱処理の前もしくは処理
中に添加する。
【0036】有機メルカプト金(I)錯体を、当業者に
公知の種々の技法によって適当なときに乳剤に導入する
ことができる。好ましくは、水溶液として乳剤に添加す
る。一つの好適な方法には、水性コロイド媒体にハロゲ
ン化銀粒子を沈殿させて乳剤を形成し、この乳剤を好ま
しくは40〜80℃の温度範囲で熟成(加熱し)、そし
て加熱の前もしくは加熱時に有機メルカプト金(I)錯
体の水溶液を乳剤に添加することによって、ハロゲン化
銀乳剤を調製する方法が含まれる。一つの好ましい態様
では、この乳剤をチオ硫酸塩5水和物(ハイポ)でも増
感する。
【0037】ハロゲン化銀粒子の増感条件、例えば、p
H、pAg及び温度は特に限定されない。pHは一般的
に約1〜9、好ましくは約3〜6であり、pAgは一般
的に約5〜12、好ましくは約7〜10である。また、
沈殿開始前水性ゼラチン塩溶液を入れた容器に、もしく
は沈殿時に塩溶液に、有機メルカプト金(I)錯体を添
加してもよい。別の方法も考えられる。温度、攪拌、添
加速度及び他の沈殿ファクターを、当該技術分野で知ら
れている方法で所望の物性が得られるように、通常の範
囲内に設定することができる。
【0038】当該技術分やで普通に行われるように、任
意の通常の増感剤に追加して、有機メルカプト金(I)
錯体を用いることができる。一種以上の有機メルカプト
金(I)錯体の組合せも用いることができる。本発明の
金(I)増感剤の有用なレベルは、銀1モル当たり0.
01μモル〜10,000μモルの範囲である。好まし
い範囲は、銀1モル当たり0.05μモル〜1,000
μモルである。より好ましい範囲は、銀1モル当たり
0.1μモル〜500μモルである。最も好ましい範囲
は、銀1モル当たり1μモル〜50μモルである。
【0039】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、いず
れのハロゲン化物分布を含んでなっていてもよい。従っ
て、それらは、臭ヨウ化銀、塩化銀、臭化銀、臭塩化
銀、塩臭化銀、ヨウ塩化銀、ヨウ臭化銀、臭ヨウ塩化
銀、塩ヨウ臭化銀、ヨウ臭塩化銀、及びヨウ塩臭化銀乳
剤を含んでなることができる。本発明に用いるハロゲン
化銀乳剤は、好ましくは主として塩化銀である。「主と
して塩化銀」とは、乳剤粒子が塩化銀約50モル%超で
あることを意味する。好ましくは、乳剤粒子は塩化銀約
90モル%超であり、最適には、乳剤粒子は塩化銀約9
5モル%超である。
【0040】このハロゲン化銀乳剤は、いずれのサイズ
及び形状の粒子も含有することができる。従って、当該
粒子は、立方体、八面体、立方八面体形態、もしくは立
方格子ハロゲン化銀粒子の他の自然に生じる任意形態を
とることができる。さらに、粒子は、不規則、例えば球
形粒子もしくは平板状粒子となることができる。平板状
もしくは立方形態を有する粒子が好ましい。
【0041】この写真乳剤をカラーネガ(特に、カラー
ペーパー)もしくはリバーサル写真要素に導入すること
ができる。また、本発明の写真要素は、リサーチディス
クロージャー、アイテム34390 、1992年11月(英国ハン
プシャー州P010 7DQ、エムスワース、12aノ
ースストリートダッドレーアネックスにあるKennethMas
on Publications, Ltd.発行)に記載されるような、透
明支持体の裏面上の磁性粒子を含有するような透明磁気
記録層も含むことができる。この要素は、典型的に、総
厚約5〜約30μm(支持体を除く)を有する。さら
に、当該写真要素は、例えば、発明協会公開技法No.
94−6023号(1994年3 月15日公開、特許庁及び国
会図書館)に記載されているようなアニールされたポリ
エチレンナフタレートフィルムベースを有することがで
き、そしてリサーチディスクロージャー、アイテム3623
0 、1994年6 月ような小フォーマットシステム、及びア
ドバンスフォトシステム、特にKodak ADVANTIXフィルム
もしくはカメラような小フォーマットシステムに用いる
こともできる。
【0042】次の表の文献は、以下のものである: (1)リサーチディスクロージャー、1978年12月、アイ
テム17643 、(2)リサーチディスクロージャー、1989
年12月、アイテム308119、(3)リサーチディスクロー
ジャー、1994年9 月、アイテム36544 、(4)リサーチ
ディスクロージャー、1996年9 月、アイテム38957 、(K
enneth Mason Publications, Ltd., Dudley Annex, 12a
North Street, Emsworth, Hampshire PO10 7DQ, Engla
nd によって出版) 。これらは参照することによって本
明細書の内容とする。この表及び表中に引用した文献
は、本発明に従う写真要素に用いるのに適した特定の成
分を説明するものとして理解すべきである。また、この
表及び表中に引用した文献は、要素を調製、露光、処理
及び操作するのに適した方法並びにそれに含まれる画像
を記載している。本発明の写真要素の用途に特に適した
成分は、リサーチディスクロージャー、1995年2 月、ア
イテム37038 に記載されている(参照することにより本
明細書の内容とする)。
【0043】 文献番号 セクション 主題 1 I,II 粒子組成、形態及び調製;硬膜 2 I,II,IX,X, 剤、塗布助剤、添加物等を含む XI,XII,XIV,XV 乳剤調製 3&4 I,II,III,IX A&B 1 III,IV 化学増感及び分光増感/減感 2 III,IV 3&4 IV,V 1 V UV色素、蛍光増白剤、 2 V 蛍光色素 3&4 VI 1 VI カブリ防止剤及び安定化剤 2 VI 3&4 VII 1 VIII 吸収及び散乱材料;帯電防止層 2 VIII,XIII,XVI ;艶消し剤 3&4 VIII,IX C&D 1 VII 画像カプラー及び画像改質カプ 2 VII ラー;ウォッシュアウトカプラ 3&4 X ー;色素安定化剤及び色相改良 1 XVII 支持体 2 XVII 3&4 XV 3&4 XI 特定層配列 3&4 XII,XIII ネガ型乳剤;直接陽画乳剤 2 XVIII 露光 3&4 XVI 1 XIX,XX 化学処理;現像主薬 2 XIX,XX,XXII 3&4 XVIII,XIX,XX 3&4 XIV 走査及びディジタル処理方法
【0044】本発明の写真要素を、一回使用カメラ、レ
ンズ付きフィルム、もしくは感光材料パッケージユニッ
トと色々呼称される、繰り返し使用することを意図する
露光構造もしくは、限定された使用を意図する露光構造
に組み込むことができる。本発明の写真要素を、電磁ス
ペクトルの紫外、可視、及び赤外領域並びに電子ビー
ム、ベータ線、ガンマ線、X線、アルファ粒子、中性子
線を含む種々のエネルギー形態、並びに非コヒーレント
(ランダム位相)形態もしくはレーザーで生じるような
コヒーレント(同位相)形態の粒子及び波長状放射エネ
ルギーの他の形態を用いて露光することができる。当該
写真要素をX線で露光しようとする場合は、通常の放射
線写真要素に見られる特徴を有すことができる。好まし
くは、本発明の写真要素を化学線、特にスペクトルの可
視領域に露光して、潜像を形成し、そして処理して(好
ましくは、熱処理以外)可視像を形成する。現像後、銀
もしくはハロゲン化銀を除くための漂白、定着、もしく
は漂白−定着、洗浄、並びに乾燥の通常の工程が続く。
【0045】
【実施例】以下の例により、本発明をさらに具体的に説
明する。これらの例は本発明を限定するものではない。例1 化合物S・5H2 Oの調製 攪拌しているKAuCl4 (水172mL中23.41
g)にNaIの4.22%(w/w) 水溶液200mLを加
えた。水116mLで3回洗浄し、暗褐色の固形分から
水をデカントした。さらに、エタノール相に色が見えな
くなるまで、この固形分を無水エタノールのアリコート
116mLで数回洗浄した。残った黄色固形分を116
mLの水で1回洗浄し、30℃の水750mLで攪拌し
ている1−[3−(2−スルホナトベンズアミド)フェ
ニル]−5−メルカプトテトラゾールカリウム塩70g
の溶液に、素早く添加した。
【0046】生じた溶液を濾過して、KClの25%(w
/w) 水溶液250mLで処理した。5℃に冷却し、結晶
固体として生成物を濾過して単離し、冷却した(5℃)
水性イソプロパノール(60%)100mLで3回、冷
却した(5℃)イソプロパノール(100%)100m
Lで2回洗浄し、吸引して自然乾燥し、そしてN2 下、
45℃で一定重量になるまで乾燥した。得られた物質は
21℃70%相対湿度で一定重量に平衡に達した。単離
した生成物は65.3g(91%)であった。化合物S
・5H2 Oは、上記した分子構造をもった化合物と一致
する、赤外、1H核磁気共鳴及び質量スペクトルを示し
た。元素分析を行った(カッコ内は理論値):C=2
9.2%(29.1%)、H=2.2%(2.4%)、
N=12.1%(12.2%)、S=11.1%(1
1.5%)、Au=17.2%(17.1%)。
【0047】例2 化合物Oの調製 攪拌しているKAuCl4 (水50mL中6.0g)に
NaIの4.22%(w/w) 水溶液65mLを加えた。水
75mLで3回洗浄し、暗褐色の固形分から水をデカン
トした。さらに、エタノール相に色が見えなくなるま
で、この固形分を無水エタノールのアリコート75mL
で数回洗浄した。残った黄色固形分を75mLの水で1
回洗浄し、水200mLに溶解し、水性CsOH・H2
Oで中和されている、1−(4−スルホナトフェニル)
−5−メルカプトテトラゾールカリウム塩21gを含有
する攪拌している温かい(50℃)溶液に、素早く添加
した。
【0048】CsClを50g添加し、10℃に冷却し
た後、濾過すると、オフホワイトの固形分が得られた。
沸騰水から結晶化させ、水とエタノールで二回連続洗浄
(それぞれ、2×150mL、0℃及び2×150m
L)して、純粋な生成物を得た。化合物Oは、上記した
分子構造をもった化合物と一致する、赤外、1 H核磁気
共鳴及び質量スペクトルを示した。元素分析を行った
(カッコ内は理論値):C=15.8%(15.2
%)、H=1.2%(0.7%)、N=10.6%(1
0.1%)。
【0049】例3 化合物Pの調製 攪拌しているKAuCl4 (水50mL中7.0g)に
NaIの4.22%(w/w) 水溶液70mLを加えた。水
35mLで3回洗浄し、暗褐色の固形分から水をデカン
トした。さらに、エタノール相に色が見えなくなるま
で、この固形分を無水エタノールのアリコート35mL
で数回洗浄した。残った黄色固形分を35mLの水で1
回洗浄し、水320mLに溶解し、水性CsOH・H2
Oで中和されている、1−(3,5−ジカルボキシフェ
ニル)−5−メルカプトテトラゾール二酸11.05g
を含有する攪拌している温かい(50℃)溶液に、素早
く添加した。
【0050】HClを添加して、直ちにオフホワイト固
形分を沈殿させた。この固形分を分離し、200mLの
水に懸濁させ、CsOH・H2 Oの水溶液を加えて溶解
した。HClを加えて中和し、次に無水エタノール2L
を加えると粗生成物を生じた。アセトンと水の溶液から
再結晶させて精製した。化合物Pは、上記した分子構造
をもった化合物と一致する、赤外、1 H核磁気共鳴及び
質量スペクトルを示した。元素分析を行った(カッコ内
は理論値):C=16.3%(15.6%)、H=1.
2%(0.5%)、N=8.2%(8.1%)。
【0051】例4 本発明に従って、表Iに示すように、緑分光増感色素、
5−クロロ−2−[2−[[5−フェニル−3−(3−
スルホブチル)−2(3H)−ベンゾキシアゾールイリ
デン]メチル]−1−ブテニル]−3−(3−スルホプ
ロピル)−ベンゾキシアゾリウムナトリウム塩(37
9.45mg/Agモル)を用い、表Iに示すように
0.28mg/Agモルのチオ硫酸塩5水和物(ハイ
ポ)を用いるか、もしくは用いないで、また、比較増感
剤TTT、メルカプタン化合物QQ、そして化合物S
(表Iに示す量)を用いて、40℃でネガ型塩化銀乳剤
0.3モルを増感した。
【0052】この乳剤を6分間で10℃の割合で60℃
まで加熱し、この温度で40分間保持した。この乳剤を
6分間で10℃の割合で40℃まで冷却した。40℃
で、1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプ
トテトラゾール(200mg/Agモル)及び臭化カリ
ウム(795mg/Agモル)をこの乳剤に添加した。
さらにこの乳剤を、ジ−n−ブチルフタレートカプラー
溶剤中の緑色素生成カプラー7−クロロ−6−(1,1
−ジメチルエチル)−3−[3−(ドデシルスルホニ
ル)プロピル]−1H−ピラゾロ[5,1−c]−1,
2,4−トリアゾール(0.018g/m2 )及びゼラ
チンと混合した。樹脂コート紙支持体にこの乳剤(0.
102gAg/m2 )を塗布し、総ゼラチン量の1.8
%の量で硬膜剤ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテ
ルを有する保護層としてオーバーコートを塗布した。
【0053】カラーネガプリント露光源に似せるように
設計したタングステンランプを用い、0〜3ステップタ
ブレット(0.15増分)を使って、0.1秒間露光し
た。この光源は、色温度3000K、対数ルクス2.9
5であり、この塗膜をマゼンタ及びイエローフィルター
の組合せ、0.3ND(中性濃度)、並びにUVフィル
ターを通して露光した。処理工程は、発色現像(45
秒、35℃)、漂白−定着(45秒、35℃)及び安定
化もしくは水洗(90秒、35℃)からなり、その後乾
燥(60秒、60℃)した。コレンタ(Colenta )処理
機で用いた薬剤は次の溶液からなる: 現像液: スルホン化ポリスチレンのリチウム塩 0.25mL トリエタノールアミン 11.0mL N,N−ジエチルヒドロキシルアミン(85重量%) 6.0mL 亜硫酸カリウム(45重量%) 0.5mL 発色現像主薬4−(N−エチル−N−2− メタンスルホニルアミノエチル)−2−メチル− フェニレンジアミンセスキ硫酸塩 1水和物 5.0g スチルベン化合物汚染減少剤 2.3g 硫酸リチウム 2.7g 塩化カリウム 2.3g 臭化カリウム 0.025g 金属イオン封鎖剤 0.8mL 炭酸カリウム 25.0g 水を加えて全量を1リットルとし、pHを10.12に調節する。
【0054】 漂白−定着: 亜硫酸アンモニウム 58g チオ硫酸ナトリウム 8.7g エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 40g 酢酸 9.0mL 水を加えて全量を1リットルとし、pHを6.2に調節する。
【0055】 安定剤: クエン酸ナトリウム 1g 水を加えて全量を1リットルとし、pHを7.2に調節する。 DLogE曲線の1.0濃度単位のところでのスピード
を乳剤の感度の尺度として採用した。ゼロの上方の最小
濃度としてDmin を測定する。0.5での足は、濃度ポ
イント1.0の0.5LogE速いところでの濃度とす
る。0.3での足は、濃度ポイント1.0の0.3Lo
gE速いところでの濃度とする。肩は、濃度ポイント
1.0の0.5LogE遅いところでの濃度とする。
【0056】
【表1】
【0057】
【化6】
【0058】ガンマは、濃度ポイント1.0よりも0.
3LogE速い濃度ポイントと0.3LogE遅い濃度
ポイントの間の直線の勾配である。Dmax は、DLog
E曲線の最大濃度である。表Iから、サンプル1(増感
剤もハイポも含有しない)、2(増感剤は含有しないが
ハイポは含む)、3、4(両方共TTTを含有し、ハイ
ポは含まないか含む)、及び5(リガンドとハイポのみ
含有するが、Auは含まない)は、全て、本発明のサン
プル6〜13(化合物S及びハイポを含有する)よりも
遅いスピードを有する。具体的には、サンプル9、10
及び11が、スピード、Dmin 、足(値が小さいほど足
がますます鮮鋭であることを示す)、高肩及びコントラ
ストの最良の組合せを有する。
【0059】例5 本発明のもう一つの実施では、表IIに示すように、p
−グルタルアミドフェニルジスルフィド(10mg/A
gモル)を用い、ハイポ(7.42mg/Agモル)を
用いるか、もしくは用いないで、また、金増感剤を用い
て、40℃でネガ型立方体塩化銀乳剤0.3モルを増感
した。この乳剤を17分間で20℃の割合で60℃まで
加熱し、この温度で52分間保持した。この間に、1−
(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾール(297mg/Agモル)、カリウムヘキサクロ
ロイリデート(0.121mg/Agモル)及び臭化カ
リウム(1359mg/Agモル)を加えた。この乳剤
を17分間で20℃の割合で40℃まで冷却した。この
とき、赤分光増感色素、アンヒドロ−3−エチル−9,
11−ネオペンチレン−3’−(3−スルホプロピル)
チアジカルボシアニンヒドロキシド(12mg/Agモ
ル)を加え、乳剤pHを6.0に調節した。
【0060】このように増感した乳剤は、ジ−n−ブチ
ルフタレートカプラー溶剤(0.429g/m2 )中の
シアン色素生成カプラー2−(α(2,4−ジ−t−ア
ミル−フェノキシ)ブチルアミド)−4,6−ジクロロ
−5−エチルフェノール(0.42g/m2 )及びゼラ
チン(1.08g/m2 )も含有した。樹脂コート紙支
持体にこの乳剤(0.18gAg/m2 )を塗布し、総
ゼラチン量の1.8%の量で硬膜剤ビス(ビニルスルホ
ニル)メチルエーテルを有する保護層としてゼラチンオ
ーバーコート(1.076g/m2 )を塗布した。これ
らの塗膜を例4と同じように露光し処理した。
【0061】
【表2】
【0062】表IIのデータから、化合物S及びハイポ
の組合せを有するサンプル(19〜27)が、ハイポを
含まない塗膜(サンプル14、16、18)もしくはハ
イポだけを含有する塗膜(サンプル15)のいずれより
も非常に高いスピードを示したことが分かる。化合物S
の濃度を増加すると、サンプル21及び22に関して最
適スピードが達成されることが分かる。サンプル21で
は、スピードは比較化合物TTT(サンプル17)より
も速い。サンプル21は、比較化合物TTT(サンプル
17)よりも先鋭な足(より低い値)、より高い肩及び
コントラスト(ガンマ)の望ましい特性も有する。
【0063】例6 本発明のもう一つの実施では、化合物Pを金(I)増感
剤として用いた以外は、例2と同じようにネガ型立方体
塩化銀乳剤0.3モルを増感した。
【0064】
【表3】
【0065】この実験結果は、カルボキシ可溶化基を有
する金(I)増感剤も効果的にAgCl乳剤の感度を高
めることを示す。比較例(サンプル28)よりも先鋭な
足並びにより高い肩及びコントラスト等の他の利点も見
受けられる。上述した例は、ハイポを伴う本発明の化合
物の増感効果を実証する。他の乳剤をハイポ無しで、も
しくはハイポ以外の硫黄増感剤の存在下で、本発明の化
合物を用いて増感できることも予想される。
【0066】本発明の他の好ましい態様を請求項との関
連において、次に記載する。 (態様1)ハロゲン化銀乳剤層が次式を有する有機メル
カプト金(I)錯体を有する、支持体及びハロゲン化銀
乳剤層を含んでなるハロゲン化銀写真要素: [(M−SOL)n −A−S−Au−S−A−(SOL
−M)n ]M (式中、Mはカチオン性対イオンであり;SOLは可溶
化基であり;Aは置換もしくは未置換の二価の有機連結
基であり;そしてnは1〜4であって、当該化合物は対
称形である)。 (態様2)Aが置換もしくは未置換の、脂肪族、芳香族
もしくは複素環式基である態様1に記載の写真要素。
【0067】(態様3)Aが置換もしくは未置換の、炭
素数1〜20の脂肪族基、炭素数6〜20の芳香族基、
又は窒素、酸素、イオウ、セレンもしくはテルルから選
ばれる少なくとも一つの原子を有する3〜15員複素環
である態様2に記載の写真要素。 (態様4)Aが置換もしくは未置換の、炭素数1〜8の
脂肪族基、炭素数6〜10の芳香族基、又は窒素から選
ばれる少なくとも一つの原子を有する5〜6員複素環で
ある態様3に記載の写真要素。
【0068】(態様5)Aが置換もしくは未置換の、窒
素から選ばれる少なくとも一つの原子を有する5〜6員
複素環である態様4に記載の写真要素。 (態様6)Mがアルカリ金属もしくはアンモニウムカチ
オンである態様1に記載の写真要素。
【0069】(態様7)Mがナトリウム、セシウムもし
くはカリウムである態様6に記載の写真要素。 (態様8)SOLがスルファト、スルホナト、スルフィ
ナト、ホスファト、もしくはカルボキシ基である態様1
に記載の写真要素。
【0070】(態様9)Aが置換もしくは未置換の、炭
素数1〜20の脂肪族基、炭素数6〜20の芳香族基、
又は窒素、酸素、イオウ、セレンもしくはテルルから選
ばれる少なくとも一つの原子を有する3〜15員複素環
であり、Mがアルカリ金属もしくはアンモニウムカチオ
ンであり、そしてSOLがスルファト、スルホナト、ス
ルフィナト、ホスファト、もしくはカルボキシ基である
態様1に記載の写真要素。 (態様10)Aが置換もしくは未置換の、炭素数1〜8
の脂肪族基、炭素数6〜10の芳香族基、又は窒素から
選ばれる少なくとも一つの原子を有する5〜6員複素環
である態様9に記載の写真要素。
【0071】(態様11)A−(SOL−M)n が、次
式である態様1に記載の写真要素:
【化7】 (式中、nは1である)。 (態様12)Mがアルカリ金属もしくはアンモニウムカ
チオンである態様11に記載の写真要素。
【0072】(態様13)Mがナトリウム、セシウムも
しくはカリウムである態様11に記載の写真要素。 (態様14)SOLがスルファト、スルホナト、スルフ
ィナト、ホスファト、もしくはカルボキシ基である態様
11に記載の写真要素。
【0073】(態様15)前記ハロゲン化銀乳剤が95
モル%超の塩化銀である態様1に記載の写真要素。 (態様16)前記ハロゲン化銀乳剤に含有される有機メ
ルカプト金(I)錯体の量が、銀1モル当たり0.1μ
モル〜500μモルである態様1に記載の写真要素。
【0074】(態様17)前記ハロゲン化銀乳剤に含有
される有機メルカプト金(I)錯体の量が、銀1モル当
たり1μモル〜50μモルである態様16に記載の写真
要素。 (態様18)ハロゲン化銀乳剤層が次式を有する水溶性
金(I)錯体を有する、支持体及びハロゲン化銀乳剤層
を含んでなるハロゲン化銀写真要素; [L−Au−L]M (ここで、当該錯体は対称形であり、Lは、カブリ防
止、安定化もしくは増感化合物である有機メルカプトリ
ガンドであり;そしてMはカチオン性対イオンであ
る)。
【0075】(態様19)ハロゲン化銀乳剤層が次式を
有する金(I)錯体の存在下で化学増感されている、支
持体及びハロゲン化銀乳剤層を含んでなるハロゲン化銀
写真要素; [(M−SOL)n −A−S−Au−S−A−(SOL
−M)n ]M (式中、Mはカチオン性対イオンであり;SOLは可溶
化基であり;Aは置換もしくは未置換の二価の有機連結
基であり;そしてnは1〜4であって、当該化合物は対
称形である)。 (態様20)Aが置換もしくは未置換の、脂肪族、芳香
族もしくは複素環式基である態様19に記載の写真要
素。
【0076】(態様21)Aが置換もしくは未置換の、
炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数6〜20の芳香族
基、又は窒素、酸素、イオウ、セレンもしくはテルルか
ら選ばれる少なくとも一つの原子を有する3〜15員複
素環である態様20に記載の写真要素。 (態様22)Aが置換もしくは未置換の、炭素数1〜8
の脂肪族基、炭素数6〜10の芳香族基、又は窒素から
選ばれる少なくとも一つの原子を有する5〜6員複素環
である態様21に記載の写真要素。
【0077】(態様23)Aが置換もしくは未置換の、
窒素から選ばれる少なくとも一つの原子を有する5〜6
員複素環である態様22に記載の写真要素。 (態様24)Mがアルカリ金属もしくはアンモニウムカ
チオンである態様19に記載の写真要素。
【0078】(態様25)Mがナトリウム、セシウムも
しくはカリウムである態様24に記載の写真要素。 (態様26)SOLがスルファト、スルホナト、スルフ
ィナト、ホスファト、もしくはカルボキシ基である態様
19に記載の写真要素。
【0079】(態様27)Aが置換もしくは未置換の、
炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数6〜20の芳香族
基、又は窒素、酸素、イオウ、セレンもしくはテルルか
ら選ばれる少なくとも一つの原子を有する3〜15員複
素環であり、Mがアルカリ金属もしくはアンモニウムカ
チオンであり、そしてSOLがスルファト、スルホナ
ト、スルフィナト、ホスファト、もしくはカルボキシ基
である態様19に記載の写真要素。 (態様28)Aが置換もしくは未置換の、炭素数1〜8
の脂肪族基、炭素数6〜10の芳香族基、又は窒素から
選ばれる少なくとも一つの原子を有する5〜6員複素環
である態様19に記載の写真要素。
【0080】(態様29)A−(SOL−M)n が、次
式である態様19に記載の写真要素:
【化8】 (式中、nは1である)。 (態様30)Mがアルカリ金属もしくはアンモニウムカ
チオンである態様29に記載の写真要素。
【0081】(態様31)Mがナトリウム、セシウムも
しくはカリウムである態様30に記載の写真要素。 (態様32)さらに前記乳剤がハイポの存在下で増感さ
れている態様19に記載の写真要素。
【0082】(態様33)SOLがスルファト、スルホ
ナト、スルフィナト、ホスファト、もしくはカルボキシ
基である態様29に記載の写真要素。 (態様34)前記ハロゲン化銀乳剤が95モル%超の塩
化銀である態様19に記載の写真要素。
【0083】(態様35)化学増感時に存在する有機メ
ルカプト金(I)錯体の量が、銀1モル当たり0.1μ
モル〜500μモルである態様19に記載の写真要素。 (態様36)化学増感時に存在する有機メルカプト金
(I)錯体の量が、銀1モル当たり1μモル〜50μモ
ルである態様35に記載の写真要素。
【0084】(態様37)水性コロイド状媒体中でハロ
ゲン化銀粒子を沈殿させて乳剤を作成すること、当該乳
剤を加熱すること、そして加熱前もしくは加熱中のいず
れかで、この乳剤に次式の有機メルカプト金(I)錯体
を添加することを含んでなるハロゲン化銀の調製方法: [(M−SOL)n −A−S−Au−S−A−(SOL
−M)n ]M (式中、Mはカチオン性対イオンであり;SOLは可溶
化基であり;Aは置換もしくは未置換の二価の有機連結
基であり;そしてnは1〜4であって、当該化合物は対
称形である)。 (態様38)Aが置換もしくは未置換の、炭素数1〜2
0の脂肪族基、炭素数6〜20の芳香族基、又は窒素、
酸素、イオウ、セレンもしくはテルルから選ばれる少な
くとも一つの原子を有する3〜15員複素環であり、M
がアルカリ金属もしくはアンモニウムカチオンであり、
そしてSOLがスルファト、スルホナト、スルフィナ
ト、ホスファト、もしくはカルボキシ基である態様37
に記載の方法。
【0085】(態様39)Aが置換もしくは未置換の、
炭素数1〜8の脂肪族基、炭素数6〜10の芳香族基、
又は窒素から選ばれる少なくとも一つの原子を有する5
〜6員複素環である態様38に記載の方法。 (態様40)A−(SOL−M)n が、次式である態様
37に記載の方法:
【化9】 (式中、nは1である)。
【0086】(態様41)前記ハロゲン化銀乳剤が95
モル%超の塩化銀である態様37に記載の方法。 (態様42)前記ハロゲン化銀乳剤に添加される有機メ
ルカプト金(I)錯体の量が、銀1モル当たり0.1μ
モル〜500μモルである態様37に記載の方法。 (態様43)ハイポを加熱の前か加熱中のいずれかで乳
剤に添加する態様37に記載の方法。
【0087】本発明をその好ましい特定の態様を引用し
て詳細に記載したが、本発明の精神及び範囲内で種々の
変更及び改造が可能であることは、理解されるであろ
う。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブライアン ピー.クリアリー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ノースブルック ウェイ 672

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀乳剤層が次式の有機メルカ
    プト金(I)錯体を有する、支持体及びハロゲン化銀乳
    剤層を含んでなるハロゲン化銀写真要素: [(M−SOL)n −A−S−Au−S−A−(SOL
    −M)n ]M (式中、Mはカチオン性対イオンであり;SOLは可溶
    化基であり;Aは置換もしくは未置換の二価の有機連結
    基であり;そしてnは1〜4であって、当該化合物は対
    称形である)。
JP10316220A 1997-11-06 1998-11-06 ハロゲン化銀写真要素 Pending JPH11218870A (ja)

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