JP2002138768A - 額縁用コーナー継ぎ手 - Google Patents

額縁用コーナー継ぎ手

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JP2002138768A
JP2002138768A JP2000334035A JP2000334035A JP2002138768A JP 2002138768 A JP2002138768 A JP 2002138768A JP 2000334035 A JP2000334035 A JP 2000334035A JP 2000334035 A JP2000334035 A JP 2000334035A JP 2002138768 A JP2002138768 A JP 2002138768A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定強度を充足し縦・横枠材同士の固定作業
性に優れ、互いの突当端面同士を常に連続させて密に接
続可能にし、製造費の低減と高品質化とを図る。 【解決手段】 額縁45を構成する縦枠材42及び横枠
材43が共に内部中空46で両側の突当端面42a,4
3aを持ち、該互いの突当端面42a,43a同士を密
に接続する場合に用いられ、略ブロック状の第1挿入腕
2及び第2挿入腕3を一体に有し、縦・横枠材42,4
3の一方に第1挿入腕2を、他方に第2挿入腕3を対応
する突当端面42a,43aからそれぞれ嵌入して縦・
横枠材42,43同士を連結するコーナー継ぎ手1を対
象とし、各挿入腕2,3が略ブロック状の厚さ内を幅方
向に貫通した欠肉部8と、該欠肉部8に対応して設けら
れた弾性係合部7とを有し、前記対応する突当端面42
a,43aから内部に嵌入されることにより、弾性係合
部7を縦枠材42又は横枠材43の対応する係止穴49
に係合するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、額縁を構成する縦
枠材と横枠材とを連結するために用いられる額縁用コー
ナー継ぎ手に関する。額縁としては、例えば、建材であ
るガラス等の装飾パネルを縁取るものであり、また、最
終製品であるドア等の建具の主枠体を枠組みする際にド
ア等の一部を構成するよう組み込まれる態様に好適であ
る。
【0002】
【従来の技術】建具分野では、図9に例示される如く最
終製品であるドア50等の主枠体51〜55を枠組みす
る際、該ドア50の一部を構成するよう額縁45で縁取
りされた装飾体40が組み込まれることがある。この装
飾体40は、特殊材質の装飾パネル41を額縁45で縁
取りしたものであり、ドア機能上、頑丈で比較的重い。
また、額縁45は、縦枠材42及び横枠材43がドア5
0を構成する主枠材51〜55と同じ内部中空の剛材か
らなり、最大厚さ寸法が主枠材51〜55と同程度にな
っている。
【0003】以上の額縁45の枠組みでは、図10に例
示したようなコーナー継ぎ手(特開平6−158941
号)が用いられていた。図10(a)はコーナ継ぎ手単
品を示し、図10(b)は縦・横枠材42,43を連結
した使用状態で示している。同図のコーナー継ぎ手60
は、ブロック状の第1挿入腕61及び第2挿入腕62を
一体に形成している。両挿入腕61,62は、縦・横枠
材42,43の内形状にほぼ対応しており、突当端面4
2a,43a側から枠内に嵌入される。また、両挿入腕
61,62は、略中間に沿って設けられた断面半円弧状
の溝63に対応させてねじ用孔64,65を有し、止め
ねじS1,S2を縦・横枠材43,44の対応する取付孔
43b,44bから該孔64,65にそれぞれ螺入し縦
・横枠材42,43に結合される。符号66は両挿入腕
61,62の外角部付近に設けられた弾性規制突起であ
る。該規制突起66は、突当端面42a,43aに設け
られた不図示の切欠部を通り、上記した主枠材51〜5
5の対応部に当接することにより、主枠材51〜55と
の間のがたつきを吸収する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のような額縁用コ
ーナー継ぎ手では、縦・横枠材42,43が複雑な意匠
形状のものが多く、それらをがたつきなく、突当端面4
2a,43aで見栄え良く一体化しなければならない。
同時に、枠組み作業性に優れ、縦・横枠材42,43の
表面を傷つけないことが重要となる。ところが、上記し
た従来構造では、止めねじS1,S2による固定作業に時
間ががかり、また、固定作業等において縦・横枠材4
2,43同士を不用意に擦ったり、突当端面42a,4
3a同士が加工精度や誤差により密に接続されないこと
も起き、歩留まり低下の要因となる。
【0005】本発明は以上のような課題を解消すること
を目的としている。詳細には、設計固定強度を充足し縦
・横枠材同士の固定作業性に優れ、同時に互いの突当端
面同士を常に連続させて密に接続可能にし、それにより
製造費の低減と高品質化とを実現することにある。他の
目的は以下の内容説明の中で順次明らかにして行く。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、図1から図9に例示される如く、額縁45を
構成する縦枠材42及び横枠材43が共に内部中空46
で両側の突当端面42a,43aを持ち、該互いの突当
端面42a,43a同士を密に接続する場合に用いら
れ、略ブロック状の第1挿入腕2及び第2挿入腕3を一
体に有しており、前記縦・横枠材42,43の一方に第
1挿入腕2を、他方に第2挿入腕3を前記対応する突当
端面42a,43aからそれぞれ内部に嵌入して縦・横
枠材42,43同士を連結するコーナー継ぎ手1におい
て、前記各挿入腕2,3は、略ブロック状の厚さ内を幅
方向に貫通した欠肉部8と、該欠肉部8に対応して設け
られた弾性係合部7とを有し、前記対応する突当端面4
2a,43aから内部に嵌入されることにより、前記弾
性係合部7が前記縦枠材42又は横枠材43に設けられ
た対応する係止穴49と係合することを特徴としてい
る。以上の構造によれば、第1挿入腕2及び第2挿入腕
3は、縦・横枠材42,43に対し対応する突当端面4
2a,43a側から内部にそれぞれ差込操作されるだけ
で、弾性係合片7が相手側の対応する係止穴49と係合
し該係合力で縦枠材42と横枠材43とを連結する。こ
れは、第1挿入腕2及び第2挿入腕3が共に縦・横枠材
42,43に対応したブロック状で、かつ、相手側の内
部中空46に嵌入される態様、つまりがたつきなく嵌入
される形態を維持しながら、弾性係合部7と係止穴49
との係合構造を欠肉部8の存在により可能にし、これに
より従来の連結操作性及び歩留まり低下の要因を解消し
たものである。
【0007】以上の本発明は次のように具体化されるこ
とがより好ましい。第1に、前記両挿入腕2,3の境界
部に設けられて前記縦・横枠材42,43の各突当端面
42a,43aのほぼ全面に当接する薄肉鍔部4を有
し、前記各突当端面42a,43aが前記薄肉鍔部4を
両側から挟持した状態で接続される構成である。この肉
薄鍔部4は、突当端面42a,43同士の精度誤差等を
吸収する作用と、該突当端面42a,43a同士が従来
の如く直に当接し合うことに起因する擦り傷等の発生を
防ぐ作用とを兼ね備え、突当端面42a,43a同士が
より安定・確実に見栄え良く常に密に接続されるように
し、同時に歩留まり改善対策としても機能する。ここ
で、肉薄鍔部4の要件、つまり突当端面42a,43a
のほぼ全面に当接するとした理由は、成形型の制約等に
よって、突当端面42a,43aと完全に一致させるこ
とが不可能か、合理的でないことを考慮したものであ
る。目安は、突当端面42a,43aの90%以上が当
接し、突当端面42a,43aのうち少なくとも意匠面
45a側が全て当接することである。第2に、前記弾性
係合部7は、前記欠肉部8側へ一段下がった段差板部1
1に設けられて、前記係止穴49との係合状態で前記係
止穴49を形成している板部分の厚さ内にほぼ収まる構
成である。これは、各挿入腕2,3が内部中空46の縦
・横枠材42,43内に嵌入された状態で設計抜け止め
力を充足し、かつ弾性係合部7が縦・横枠材42,43
から外へ突出しないよう工夫したものである。第3に、
前記係止穴49は略矩形の開口であり、前記弾性係合部
7は前記矩形の開口と対応した略コ形スリット12にて
前記段差板部11に区画形成されている構成であ。これ
は、弾性係合部7が単純な係合突起と異なり、コ形スリ
ット12で区画形成されて、所定板幅を持ち、矩形係止
穴49との強い係合力を具備し易くなっていることを特
定したものである。第4に、前記弾性係合部7は、前記
略コ形のスリット12のうち、両側の水平スリット部1
2aに沿い、中間の垂直スリット部12b側へ次第に突
出量を増している傾斜部7aと、該傾斜部7aの先端と
前記垂直スリット部12bとの間に一段低くした受け部
7bとを有し、前記傾斜部7a先端と受け部7bとの間
の端面7cを前記係止穴49の対応する穴縁に係合する
構成である。これは、傾斜部7a先端と受け部7bとの
間の端面7cを係止穴49に係合させると、受け部7b
の先端つまり前記垂直スリット部12bが係止穴49か
らずれ縦・横枠材42,43の枠内に位置するようにし
て、係合状態の安定維持を図ることに意義がある。第5
に、前記額縁45は、装飾パネル41を縁取りするもの
であり、ドア50等の建具に一体的に組み込まれる構成
である。これは、本発明対象の額縁45(横枠材42,
43の態様)がドア50等の建具として好適なことを特
定したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な形態を添付
図面に基づいて説明する 図1乃至図7は本発明の形態
例であるコーナー継ぎ手を示している。このうち、図1
はコーナー継ぎ手を縦・横枠材と共に示す概略構成図、
図2は図8のA−A線矢視断面図である。図3は弾性係
合部の構成を示し、同(a)は図8のB−B線方向から
見た図、同(b)は縦・横枠材側の該当部分を示す図で
ある。図4は弾性係合部の係合状態を示し、同(a)は
図3(a)のC−C線に沿う断面図、同(b)は図6
(b)のD−D線矢視断面図である。図5(a),
(b)はコーナー継ぎ手の正面図と底面図である。図6
(a),(b)はコーナー継ぎ手の背面図と平面図であ
る。図7(a),(b)はコーナー継ぎ手の右側面と左
側面図である。また、図8はコーナー継ぎ手を用いて枠
組みした額縁を示す正面図、図9はその額縁を組み込ん
だドアを示す説明図である。
【0009】(額縁形態)図9のドア50は、上述した
如く剛材であるアルミ製からなり、主枠体51〜55を
枠組みしたものである。その枠組み時には、予め形成さ
れた装飾体40が主枠体51〜55に保持された状態で
組み込まれている。装飾体40は、装飾パネル41を額
縁45で縁取りしたものである。装飾パネル41は、例
えば、厚ガラス材やホウロウ仕上げ材等である。額縁4
5は、図8の如く対の縦枠材42と対の横枠材43とで
矩形状に枠組みされているが、菱形や三角形等の他の形
状に枠組みされることもある。縦・横枠材42,43
は、通常、主枠材51〜55と同材質であり、押し出し
成形品かプレス成形品である。外観的には、最大厚さ寸
法が主枠材51〜55と同程度であり、図1の如く湾曲
を一部に有する複雑な形状をなし、両端が突当端面42
a,43aに形成されている。この例では、各突当端面
42a,43aが共に約45度のテーパー面として形成
されている。表面には、主枠材51〜55と同じか類似
する装飾及び錆防止用の表面処理等が施されている。
【0010】図8の額縁45は、各縦枠材42及び横枠
材43が形態例のコーナー継ぎ手1を用いて枠組みされ
ている。また、この額縁45は、意匠面側が図示されて
おり、縦枠材42及び横枠材43が互いの突当端面42
a,43aを矩形角部に位置させた状態でコーナー継ぎ
手1を介し連結され、両突当端面42a,43aを後述
する薄肉鍔部4を介在して一体に接続している。ここ
で、以上の縦枠材42及び横枠材43の形状を概説す
る。縦・横枠材42,43は断面が同形状であることか
ら、図2の横枠材43の方で説明すると、図面上、符号
45aで示す側が意匠面となり、符号45bで示す側が
背面となり、符号45cの側が前記した主枠材51〜5
5の対応部と接合される取付面となり、符号45dで示
す側が額内側の面となる。意匠面45aの内側には、内
端を背面45bに折り曲げた受け壁45fと、受け壁4
5fの上側に位置して背面45bに接続した仕切壁45
eとを有している。そして、縦・横枠材42,43は、
これらの意匠面45aの一部、背面45b、取付面45
c、仕切壁45eにより区画形成された内部中空46と
なっている。また、取付面45cには、2本のレール部
47が長手方向に並設されると共に、両レール部47の
間の板部分が内向き凸の半円状の溝部48に形成されて
いる。溝部48には、図1や図3(b)の如く係止穴4
9が設けられている。この係止穴49は、両側の各突当
端面42a又は43aに近い箇所にあって、内部中空4
6に貫通された矩形の穴である。なお、この額縁145
は、ドア50に組み込まれる例であるが、ドア50以外
の建具、例えば、ビルの窓枠を縁取る額縁、出窓の開口
を縁取る額縁などであってもよいことは勿論である。
【0011】(継ぎ手形態)このコーナー継ぎ手1は、
樹脂の射出成形品であり、縦・横枠材42,43の一方
の内部中空56にそれぞれ挿入されるブロック状の第1
挿入腕2及び第2挿入腕3を主体とし、両挿入腕2,3
の境界に沿って設けられて縦・横枠材42,43の突当
端面42a,43aに当接する薄肉鍔部4と、両挿入腕
2,3の外角部5に連結された弾性規制片6,6と、各
挿入腕2,3の外面側に設けられた弾性係合部7,7と
を有している。
【0012】両挿入腕3,4は同形状であり、ここでは
第2挿入腕3の方で説明する。この挿入腕3は、外形状
が上記した内部中空46に略対応しており、内部中空4
6内に嵌入される。厚さ内には欠肉部8が左右を貫通し
た状態で設けられ、前記弾性係合部7はその欠肉部8を
利用して設けられている。即ち、前記取付面45cと対
向する外面9には、前記した溝部48に対応した半円状
の窪み部10が設けられ、前記弾性規制片6が外角部5
に基部を結合した状態で窪み部10の両側に位置し、か
つ該窪み部10の方向に沿って対に配置されている。こ
の弾性規制片6は、自由端側に規制突起6aを有し、前
記した取付面45cに接合される主枠材51〜55の対
応部を受け止めて間に生じ易いがたつきを吸収する。
【0013】欠肉部8は、挿入腕3の肉厚内にあって、
図5(a)の意匠面側が最も大きな穴部8aに、図6
(b)の背面側が次に大きな穴部8bに、穴部8a,8
bの間つまり挿入腕3の中間に位置する穴部8cが最小
穴として形成されている。欠肉部8と外面9との間の板
部分には、欠肉部8側へ一段下がった段差板部11が設
けられている。この段差板部11は、図3(a)と図6
(b)の如く窪み部10の幅よりも若干広く、挿入腕3
の突出端手前と弾性規制片6側との間に位置している。
深さは、窪み部10の最大凹部よりも少し欠肉部8側へ
落ち込んだ段差となっている。また、段差板部11は板
厚を確保するため、段差板部11の下面が欠肉部8側に
少し張り出している。以上の段差板部11には弾性係合
部7が設けられている。この弾性係合部7は、段差板部
11に設けられたコ形のスリット12により区画され
て、該スリット12のうち、両側の水平スリット部12
aに沿い、中間の垂直スリット部12b側へ次第に突出
量を増している対の傾斜部7aに形成されている。ま
た、弾性係合部7は、各傾斜部7aの先端と垂直スリッ
ト部12bとの間に一段低くした受け部7bを有し、傾
斜部7a先端と受け部7bとの間の端面7cを上記した
係止穴49の穴縁に係合する係合面として形成してい
る。なお、各傾斜部7aは挿入腕3の外角部5に向けて
次第に高さを増しており、受け部7bは図4(a)の如
く係止穴49からずれて取付面45cの下面に接した状
態で、係止穴49に対する端面7cの係合状態を維持す
る。
【0014】薄肉鍔部4は、縦・横枠材42,43の各
突当端面42a,43aのほぼ全面に当接するよう、両
挿入腕2,3のブロック状同士の中間周囲部分に設けら
れている。即ち、薄肉鍔部4は、突当端面42a,43
aのうち、図5〜図7において、意匠面45a側に位置
する鍔部分4aと、背面45b側に位置する鍔部分4b
と、両取付面45c側に位置する鍔部分4cと、額内面
45d側に位置する縁部分4dとから構成されている。
そして、薄肉鍔部4は突当端面42a,43aのうち、
図2の溝部分48を形成している端面部分を除いて、両
突当端面42a,43aにより挟持されるようになって
いる。要は窪み部10同士の角部だけが鍔部分を欠如し
ている。なお、図5等の符号13は図2の受け壁45f
と受け壁45eとの間に配置される壁部分である。壁部
分13には中間に補強リブ13aが設けられている。壁
部分13の先端には前記した鍔部分4dが位置してい
る。
【0015】(枠材同士の連結要領)次に、以上のコー
ナー継ぎ手1を用いて額縁45を枠組み操作する場合の
要領について概説する。形態例の額縁45では、コーナ
ー継ぎ手1が4個用いられる。縦・横枠材42,43
は、例えば、図1の如く互いの意匠面45aが同じ側に
くるように配される。作業者は、例えば、まず、第1挿
入腕2を突当端面42a側から縦枠材42の内部中空4
6に差込操作する。第1挿入部2は、その差込過程にお
いて、上述した弾性係合部7の傾斜部7aが取付面45
cの下面に当たって弾性変形されつつ差し込まれる。そ
して、突当端面42aが肉薄鍔部4の対応する片面に当
たる最終段階、つまり傾斜部7aが係止穴49に一致し
たとき元の状態に弾性復元され、同時に図4(a)の如
く端面7cが係止穴49の対応する穴縁に係合する。第
1挿入部2は、この係合により縦枠材42に抜け止めさ
れて結合される。この状態において、突当端面42a
は、溝部48の突当端面部分を除いて上述の薄肉部分4
で覆われている。その後は、第2挿入部3が同様な要領
にして横枠材43に対し結合される。また、額縁45
は、このような結合作業を残りの縦・横枠材42,43
に対し行うことにより枠組みされる。該枠組みされた額
縁45は、縦・横枠材42,43が各内部中空46に対
するブロック状の挿入部2,3の嵌入と、各係止穴49
に対する弾性係合部7の係合により安定・確実に一体化
されている。そして、外観上は、縦枠材42及び横枠材
43の対応する突当端面42a,43a同士が間に薄肉
鍔部4を介在した状態で密に連続しており、特有な高級
感を発現している。また、このような連結構造では、挿
入部2,3が内部中空46へ安定して嵌入されること、
肉薄鍔部4が突当端面42aや42aに当たって嵌入の
最終段階を検出し易いこと、弾性係合部7が前記した嵌
入最終段階で自動的に係合すること、等によってロボッ
トによる自動枠組みも実現容易になる利点がある。な
お、枠組みされた額縁45は、仕切壁45eと受け壁4
5fとの間に装飾パネル41がシール部材等を介し装着
され、図9の装飾体40に作製された状態から、上記し
た主枠材51〜55を枠組みする際に組み込まれてドア
50の一部を構成する。これらは従来と同様である。
【0016】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の額縁用コ
ーナー継ぎ手では、第1挿入腕及び第2挿入腕が共に縦
・横枠材に対応したブロック状で、縦・横枠材内に嵌入
される態様、要はがたつきなく嵌入される形態を維持し
ながら、弾性係合部と係止穴との係合により、縦・横枠
材同士を効率よく連結でき、同時に突当端面同士を確実
に連続させて密に接続でき、従来品に比べ連結操作性及
び歩留まり低下の要因をなくして額縁の品質を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明形態のコーナー継ぎ手を縦・横枠材と共
に示す構成図である。
【図2】 図8のA−A線矢視断面図である。
【図3】 図8のB−B線方向から見た図と縦・横枠材
の単品図である。
【図4】 図3のC−C線断面図と図6のD−D線矢視
断面図である。
【図5】 図1のコーナー継ぎ手の正面図と底面図であ
る。
【図6】 図1のコーナー継ぎ手の背面図と平面図であ
る。
【図7】 図1のコーナー継ぎ手の右側面と左側面図で
ある。
【図8】 図1のコーナー継ぎ手により枠組みした額縁
例を示す図である。
【図9】 一般的な建具であるドアを示す説明図であ
る。
【図10】 従来の額縁用コーナー継ぎ手及びその使用
要部図である。
【符号の説明】
1…コーナー継ぎ手 2,3…第1,第2挿入腕 4…薄肉鍔部 7…弾性係合部(7aは傾斜部、7bは受け部、7cは
端面) 8…欠肉部 11…段差板部 12…コ形スリット(12aは水平スリット部、12b
は垂直スリット部) 40…装飾体 41…装飾パネル 45…額縁 42,43…縦・横枠材(42a,43aは突当端面) 46…内部中空 49…係止穴 50…ドア(建具)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小宮 晃 東京都江東区大島2−1−1 トステム株 式会社内 Fターム(参考) 2E035 AA04 AA05 BA06 CA03 CB03 DB03 DC01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 額縁を構成する縦枠材及び横枠材が共に
    内部中空で両側の突当端面を持ち、該互いの突当端面同
    士を密に接続する場合に用いられ、略ブロック状の第1
    挿入腕及び第2挿入腕を一体に有しており、前記縦・横
    枠材の一方に第1挿入腕を、他方に第2挿入腕を前記対
    応する突当端面からそれぞれ内部に嵌入して縦・横枠材
    同士を連結するコーナー継ぎ手において、 前記各挿入腕は、略ブロック状の厚さ内を幅方向に貫通
    した欠肉部と、該欠肉部に対応して設けられた弾性係合
    部とを有し、前記対応する突当端面から内部に嵌入され
    ることにより、前記弾性係合部が前記縦枠材又は横枠材
    に設けられた対応する係止穴と係合することを特徴とす
    る額縁用コーナ継ぎ手。
  2. 【請求項2】 前記両挿入腕の境界部に設けられて前記
    縦・横枠材の各突当端面のほぼ全面に当接する薄肉鍔部
    を有し、前記各突当端面が前記薄肉鍔部を両側から挟持
    した状態で接続される請求項1に記載の額縁用コーナー
    継ぎ手。
  3. 【請求項3】 前記弾性係合部は、前記欠肉部側へ一段
    下がった段差板部に設けられて、前記係止穴との係合状
    態で前記係止穴を形成している板部分の厚さ内にほぼ収
    まる請求項1又は2に記載の額縁用コーナー継ぎ手。
  4. 【請求項4】 前記係止穴は略矩形の開口であり、前記
    弾性係合部は前記矩形の開口と対応した略コ形スリット
    にて前記段差板部に区画形成されている請求項3に記載
    の額縁用コーナー継ぎ手。
  5. 【請求項5】 前記弾性係合部は、前記略コ形のスリッ
    トのうち、両側の水平スリット部に沿い、中間の垂直ス
    リット部側へ次第に突出量を増している傾斜部と、該傾
    斜部の先端と前記垂直スリット部との間に一段低くした
    受け部とを有し、前記傾斜部先端と受け部との間の端面
    を前記係止穴の対応する穴縁に係合する請求項4に記載
    の額縁用コーナー継ぎ手。
  6. 【請求項6】 前記額縁は、装飾パネルを縁取りするも
    のであり、ドア等の建具に一体的に組み込まれる請求項
    1から5の何れかに記載の額縁用コーナー継ぎ手。
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