JP4620855B2 - 額縁用コーナー継ぎ手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、額縁を構成する縦枠材と横枠材とを連結するために用いられる額縁用コーナー継ぎ手に関する。額縁としては、例えば、建材であるガラス等の装飾パネルを縁取るものであり、また、最終製品であるドア等の建具の主枠体を枠組みする際にドア等の一部を構成するよう組み込まれる態様に好適である。
【0002】
【従来の技術】
建具分野では、図9に例示される如く最終製品であるドア50等の主枠体51〜55を枠組みする際、該ドア50の一部を構成するよう額縁45で縁取りされた装飾体40が組み込まれることがある。この装飾体40は、特殊材質の装飾パネル41を額縁45で縁取りしたものであり、ドア機能上、頑丈で比較的重い。また、額縁45は、縦枠材42及び横枠材43がドア50を構成する主枠材51〜55と同じ内部中空の剛材からなり、最大厚さ寸法が主枠材51〜55と同程度になっている。
【0003】
以上の額縁45の枠組みでは、図10に例示したようなコーナー継ぎ手(特開平6−158941号)が用いられていた。図10(a)はコーナ継ぎ手単品を示し、図10(b)は縦・横枠材42,43を連結した使用状態で示している。同図のコーナー継ぎ手60は、ブロック状の第1挿入腕61及び第2挿入腕62を一体に形成している。両挿入腕61,62は、縦・横枠材42,43の内形状にほぼ対応しており、突当端面42a,43a側から枠内に嵌入される。また、両挿入腕61,62は、略中間に沿って設けられた断面半円弧状の溝63に対応させてねじ用孔64,65を有し、止めねじS1,S2を縦・横枠材43,44の対応する取付孔43b,44bから該孔64,65にそれぞれ螺入し縦・横枠材42,43に結合される。符号66は両挿入腕61,62の外角部付近に設けられた弾性規制突起である。該規制突起66は、突当端面42a,43aに設けられた不図示の切欠部を通り、上記した主枠材51〜55の対応部に当接することにより、主枠材51〜55との間のがたつきを吸収する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような額縁用コーナー継ぎ手では、縦・横枠材42,43が複雑な意匠形状のものが多く、それらをがたつきなく、突当端面42a,43aで見栄え良く一体化しなければならない。同時に、枠組み作業性に優れ、縦・横枠材42,43の表面を傷つけないことが重要となる。ところが、上記した従来構造では、止めねじS1,S2による固定作業に時間ががかり、また、固定作業等において縦・横枠材42,43同士を不用意に擦ったり、突当端面42a,43a同士が加工精度や誤差により密に接続されないことも起き、歩留まり低下の要因となる。
【0005】
本発明は以上のような課題を解消することを目的としている。詳細には、設計固定強度を充足し縦・横枠材同士の固定作業性に優れ、同時に互いの突当端面同士を常に連続させて密に接続可能にし、それにより製造費の低減と高品質化とを実現することにある。他の目的は以下の内容説明の中で順次明らかにして行く。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、図1から図9に例示される如く、額縁45を構成する縦枠材42及び横枠材43が共に内部中空46で両側の突当端面42a,43aを持ち、該互いの突当端面42a,43a同士を密に接続する場合に用いられ、略ブロック状の第1挿入腕2及び第2挿入腕3を一体に有しており、前記縦・横枠材42,43の一方に第1挿入腕2を、他方に第2挿入腕3を前記対応する突当端面42a,43aからそれぞれ内部に嵌入して縦・横枠材42,43同士を連結するコーナー継ぎ手1において、前記各挿入腕2,3は、略ブロック状の厚さ内を幅方向に貫通した欠肉部8と、前記欠肉部8側へ一段下がった段差板部11に設けられ弾性係合部7とを有し、前記対応する突当端面42a,43aから内部に嵌入されることにより、前記弾性係合部7が前記縦枠材42又は横枠材43に設けられた対応する係止穴49と係合し、その係合状態で前記係止穴49を形成している板部分の厚さ内にほぼ収まることを特徴としている。
以上の構造によれば、第1挿入腕2及び第2挿入腕3は、縦・横枠材42,43に対し対応する突当端面42a,43a側から内部にそれぞれ差込操作されるだけで、弾性係合片7が相手側の対応する係止穴49と係合し該係合力で縦枠材42と横枠材43とを連結する。これは、第1挿入腕2及び第2挿入腕3が共に縦・横枠材42,43に対応したブロック状で、かつ、相手側の内部中空46に嵌入される態様、つまりがたつきなく嵌入される形態を維持しながら、弾性係合部7と係止穴49との係合構造を欠肉部8の存在により可能にし、これにより従来の連結操作性及び歩留まり低下の要因を解消したものである。なお、前記弾性係合部7は、前記欠肉部8側へ一段下がった段差板部11に設けられて、前記係止穴49との係合状態で前記係止穴49を形成している板部分の厚さ内にほぼ収まる。これは、各挿入腕2,3が内部中空46の縦・横枠材42,43内に嵌入された状態で設計抜け止め力を充足し、かつ弾性係合部7が縦・横枠材42,43から外へ突出しないよう工夫したものである。
【0007】
以上の本発明は次のように具体化されることがより好ましい。
第1に、前記両挿入腕2,3の境界部に設けられて前記縦・横枠材42,43の各突当端面42a,43aのほぼ全面に当接する薄肉鍔部4を有し、前記各突当端面42a,43aが前記薄肉鍔部4を両側から挟持した状態で接続される構成である。この肉薄鍔部4は、突当端面42a,43同士の精度誤差等を吸収する作用と、該突当端面42a,43a同士が従来の如く直に当接し合うことに起因する擦り傷等の発生を防ぐ作用とを兼ね備え、突当端面42a,43a同士がより安定・確実に見栄え良く常に密に接続されるようにし、同時に歩留まり改善対策としても機能する。ここで、肉薄鍔部4の要件、つまり突当端面42a,43aのほぼ全面に当接するとした理由は、成形型の制約等によって、突当端面42a,43aと完全に一致させることが不可能か、合理的でないことを考慮したものである。目安は、突当端面42a,43aの90%以上が当接し、突当端面42a,43aのうち少なくとも意匠面45a側が全て当接することである。
第2に、前記係止穴49は略矩形の開口であり、前記弾性係合部7は前記矩形の開口と対応した略コ形スリット12にて前記段差板部11に区画形成されている構成であ。これは、弾性係合部7が単純な係合突起と異なり、コ形スリット12で区画形成されて、所定板幅を持ち、矩形係止穴49との強い係合力を具備し易くなっていることを特定したものである。
第3に、前記弾性係合部7は、前記略コ形のスリット12のうち、両側の水平スリット部12aに沿い、中間の垂直スリット部12b側へ次第に突出量を増している傾斜部7aと、該傾斜部7aの先端と前記垂直スリット部12bとの間に一段低くした受け部7bとを有し、前記傾斜部7a先端と受け部7bとの間の端面7cを前記係止穴49の対応する穴縁に係合する構成である。これは、傾斜部7a先端と受け部7bとの間の端面7cを係止穴49に係合させると、受け部7bの先端つまり前記垂直スリット部12bが係止穴49からずれ縦・横枠材42,43の枠内に位置するようにして、係合状態の安定維持を図ることに意義がある。
第4に、前記額縁45は、装飾パネル41を縁取りするものであり、ドア50等の建具に一体的に組み込まれる構成である。これは、本発明対象の額縁45(横枠材42,43の態様)がドア50等の建具として好適なことを特定したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な形態を添付図面に基づいて説明する 図1乃至図7は本発明の形態例であるコーナー継ぎ手を示している。このうち、図1はコーナー継ぎ手を縦・横枠材と共に示す概略構成図、図2は図8のA−A線矢視断面図である。図3は弾性係合部の構成を示し、同(a)は図8のB−B線方向から見た図、同(b)は縦・横枠材側の該当部分を示す図である。図4は弾性係合部の係合状態を示し、同(a)は図3(a)のC−C線に沿う断面図、同(b)は図6(b)のD−D線矢視断面図である。図5(a),(b)はコーナー継ぎ手の正面図と底面図である。図6(a),(b)はコーナー継ぎ手の背面図と平面図である。図7(a),(b)はコーナー継ぎ手の右側面と左側面図である。また、図8はコーナー継ぎ手を用いて枠組みした額縁を示す正面図、図9はその額縁を組み込んだドアを示す説明図である。
【0009】
(額縁形態)図9のドア50は、上述した如く剛材であるアルミ製からなり、主枠体51〜55を枠組みしたものである。その枠組み時には、予め形成された装飾体40が主枠体51〜55に保持された状態で組み込まれている。装飾体40は、装飾パネル41を額縁45で縁取りしたものである。装飾パネル41は、例えば、厚ガラス材やホウロウ仕上げ材等である。額縁45は、図8の如く対の縦枠材42と対の横枠材43とで矩形状に枠組みされているが、菱形や三角形等の他の形状に枠組みされることもある。縦・横枠材42,43は、通常、主枠材51〜55と同材質であり、押し出し成形品かプレス成形品である。外観的には、最大厚さ寸法が主枠材51〜55と同程度であり、図1の如く湾曲を一部に有する複雑な形状をなし、両端が突当端面42a,43aに形成されている。この例では、各突当端面42a,43aが共に約45度のテーパー面として形成されている。表面には、主枠材51〜55と同じか類似する装飾及び錆防止用の表面処理等が施されている。
【0010】
図8の額縁45は、各縦枠材42及び横枠材43が形態例のコーナー継ぎ手1を用いて枠組みされている。また、この額縁45は、意匠面側が図示されており、縦枠材42及び横枠材43が互いの突当端面42a,43aを矩形角部に位置させた状態でコーナー継ぎ手1を介し連結され、両突当端面42a,43aを後述する薄肉鍔部4を介在して一体に接続している。ここで、以上の縦枠材42及び横枠材43の形状を概説する。縦・横枠材42,43は断面が同形状であることから、図2の横枠材43の方で説明すると、図面上、符号45aで示す側が意匠面となり、符号45bで示す側が背面となり、符号45cの側が前記した主枠材51〜55の対応部と接合される取付面となり、符号45dで示す側が額内側の面となる。意匠面45aの内側には、内端を背面45bに折り曲げた受け壁45fと、受け壁45fの上側に位置して背面45bに接続した仕切壁45eとを有している。そして、縦・横枠材42,43は、これらの意匠面45aの一部、背面45b、取付面45c、仕切壁45eにより区画形成された内部中空46となっている。また、取付面45cには、2本のレール部47が長手方向に並設されると共に、両レール部47の間の板部分が内向き凸の半円状の溝部48に形成されている。溝部48には、図1や図3(b)の如く係止穴49が設けられている。この係止穴49は、両側の各突当端面42a又は43aに近い箇所にあって、内部中空46に貫通された矩形の穴である。なお、この額縁145は、ドア50に組み込まれる例であるが、ドア50以外の建具、例えば、ビルの窓枠を縁取る額縁、出窓の開口を縁取る額縁などであってもよいことは勿論である。
【0011】
(継ぎ手形態)このコーナー継ぎ手1は、樹脂の射出成形品であり、縦・横枠材42,43の一方の内部中空56にそれぞれ挿入されるブロック状の第1挿入腕2及び第2挿入腕3を主体とし、両挿入腕2,3の境界に沿って設けられて縦・横枠材42,43の突当端面42a,43aに当接する薄肉鍔部4と、両挿入腕2,3の外角部5に連結された弾性規制片6,6と、各挿入腕2,3の外面側に設けられた弾性係合部7,7とを有している。
【0012】
両挿入腕3,4は同形状であり、ここでは第2挿入腕3の方で説明する。この挿入腕3は、外形状が上記した内部中空46に略対応しており、内部中空46内に嵌入される。厚さ内には欠肉部8が左右を貫通した状態で設けられ、前記弾性係合部7はその欠肉部8を利用して設けられている。即ち、前記取付面45cと対向する外面9には、前記した溝部48に対応した半円状の窪み部10が設けられ、前記弾性規制片6が外角部5に基部を結合した状態で窪み部10の両側に位置し、かつ該窪み部10の方向に沿って対に配置されている。この弾性規制片6は、自由端側に規制突起6aを有し、前記した取付面45cに接合される主枠材51〜55の対応部を受け止めて間に生じ易いがたつきを吸収する。
【0013】
欠肉部8は、挿入腕3の肉厚内にあって、図5(a)の意匠面側が最も大きな穴部8aに、図6(b)の背面側が次に大きな穴部8bに、穴部8a,8bの間つまり挿入腕3の中間に位置する穴部8cが最小穴として形成されている。欠肉部8と外面9との間の板部分には、欠肉部8側へ一段下がった段差板部11が設けられている。この段差板部11は、図3(a)と図6(b)の如く窪み部10の幅よりも若干広く、挿入腕3の突出端手前と弾性規制片6側との間に位置している。深さは、窪み部10の最大凹部よりも少し欠肉部8側へ落ち込んだ段差となっている。また、段差板部11は板厚を確保するため、段差板部11の下面が欠肉部8側に少し張り出している。以上の段差板部11には弾性係合部7が設けられている。この弾性係合部7は、段差板部11に設けられたコ形のスリット12により区画されて、該スリット12のうち、両側の水平スリット部12aに沿い、中間の垂直スリット部12b側へ次第に突出量を増している対の傾斜部7aに形成されている。また、弾性係合部7は、各傾斜部7aの先端と垂直スリット部12bとの間に一段低くした受け部7bを有し、傾斜部7a先端と受け部7bとの間の端面7cを上記した係止穴49の穴縁に係合する係合面として形成している。なお、各傾斜部7aは挿入腕3の外角部5に向けて次第に高さを増しており、受け部7bは図4(a)の如く係止穴49からずれて取付面45cの下面に接した状態で、係止穴49に対する端面7cの係合状態を維持する。
【0014】
薄肉鍔部4は、縦・横枠材42,43の各突当端面42a,43aのほぼ全面に当接するよう、両挿入腕2,3のブロック状同士の中間周囲部分に設けられている。即ち、薄肉鍔部4は、突当端面42a,43aのうち、図5〜図7において、意匠面45a側に位置する鍔部分4aと、背面45b側に位置する鍔部分4bと、両取付面45c側に位置する鍔部分4cと、額内面45d側に位置する縁部分4dとから構成されている。そして、薄肉鍔部4は突当端面42a,43aのうち、図2の溝部分48を形成している端面部分を除いて、両突当端面42a,43aにより挟持されるようになっている。要は窪み部10同士の角部だけが鍔部分を欠如している。なお、図5等の符号13は図2の受け壁45fと受け壁45eとの間に配置される壁部分である。壁部分13には中間に補強リブ13aが設けられている。壁部分13の先端には前記した鍔部分4dが位置している。
【0015】
(枠材同士の連結要領)次に、以上のコーナー継ぎ手1を用いて額縁45を枠組み操作する場合の要領について概説する。形態例の額縁45では、コーナー継ぎ手1が4個用いられる。縦・横枠材42,43は、例えば、図1の如く互いの意匠面45aが同じ側にくるように配される。作業者は、例えば、まず、第1挿入腕2を突当端面42a側から縦枠材42の内部中空46に差込操作する。第1挿入部2は、その差込過程において、上述した弾性係合部7の傾斜部7aが取付面45cの下面に当たって弾性変形されつつ差し込まれる。そして、突当端面42aが肉薄鍔部4の対応する片面に当たる最終段階、つまり傾斜部7aが係止穴49に一致したとき元の状態に弾性復元され、同時に図4(a)の如く端面7cが係止穴49の対応する穴縁に係合する。第1挿入部2は、この係合により縦枠材42に抜け止めされて結合される。この状態において、突当端面42aは、溝部48の突当端面部分を除いて上述の薄肉部分4で覆われている。その後は、第2挿入部3が同様な要領にして横枠材43に対し結合される。また、額縁45は、このような結合作業を残りの縦・横枠材42,43に対し行うことにより枠組みされる。該枠組みされた額縁45は、縦・横枠材42,43が各内部中空46に対するブロック状の挿入部2,3の嵌入と、各係止穴49に対する弾性係合部7の係合により安定・確実に一体化されている。そして、外観上は、縦枠材42及び横枠材43の対応する突当端面42a,43a同士が間に薄肉鍔部4を介在した状態で密に連続しており、特有な高級感を発現している。また、このような連結構造では、挿入部2,3が内部中空46へ安定して嵌入されること、肉薄鍔部4が突当端面42aや42aに当たって嵌入の最終段階を検出し易いこと、弾性係合部7が前記した嵌入最終段階で自動的に係合すること、等によってロボットによる自動枠組みも実現容易になる利点がある。なお、枠組みされた額縁45は、仕切壁45eと受け壁45fとの間に装飾パネル41がシール部材等を介し装着され、図9の装飾体40に作製された状態から、上記した主枠材51〜55を枠組みする際に組み込まれてドア50の一部を構成する。これらは従来と同様である。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の額縁用コーナー継ぎ手では、第1挿入腕及び第2挿入腕が共に縦・横枠材に対応したブロック状で、縦・横枠材内に嵌入される態様、要はがたつきなく嵌入される形態を維持しながら、弾性係合部と係止穴との係合により、縦・横枠材同士を効率よく連結でき、同時に突当端面同士を確実に連続させて密に接続でき、従来品に比べ連結操作性及び歩留まり低下の要因をなくして額縁の品質を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明形態のコーナー継ぎ手を縦・横枠材と共に示す構成図である。
【図2】 図8のA−A線矢視断面図である。
【図3】 図8のB−B線方向から見た図と縦・横枠材の単品図である。
【図4】 図3のC−C線断面図と図6のD−D線矢視断面図である。
【図5】 図1のコーナー継ぎ手の正面図と底面図である。
【図6】 図1のコーナー継ぎ手の背面図と平面図である。
【図7】 図1のコーナー継ぎ手の右側面と左側面図である。
【図8】 図1のコーナー継ぎ手により枠組みした額縁例を示す図である。
【図9】 一般的な建具であるドアを示す説明図である。
【図10】 従来の額縁用コーナー継ぎ手及びその使用要部図である。
【符号の説明】
1…コーナー継ぎ手
2,3…第1,第2挿入腕
4…薄肉鍔部
7…弾性係合部(7aは傾斜部、7bは受け部、7cは端面)
8…欠肉部
11…段差板部
12…コ形スリット(12aは水平スリット部、12bは垂直スリット部)
40…装飾体
41…装飾パネル
45…額縁
42,43…縦・横枠材(42a,43aは突当端面)
46…内部中空
49…係止穴
50…ドア(建具)

Claims (5)

  1. 額縁を構成する縦枠材及び横枠材が共に内部中空で両側の突当端面を持ち、該互いの突当端面同士を密に接続する場合に用いられ、略ブロック状の第1挿入腕及び第2挿入腕を一体に有しており、前記縦・横枠材の一方に第1挿入腕を、他方に第2挿入腕を前記対応する突当端面からそれぞれ内部に嵌入して縦・横枠材同士を連結するコーナー継ぎ手において、
    前記各挿入腕は、略ブロック状の厚さ内を幅方向に貫通した欠肉部と、前記欠肉部側へ一段下がった段差板部に設けられた弾性係合部とを有し、
    前記対応する突当端面から内部に嵌入されることにより、前記弾性係合部が前記縦枠材又は横枠材に設けられた対応する係止穴と係合し、その係合状態で前記係止穴を形成している板部分の厚さ内にほぼ収まることを特徴とする額縁用コーナー継ぎ手。
  2. 前記両挿入腕の境界部に設けられて前記縦・横枠材の各突当端面のほぼ全面に当接する薄肉鍔部を有し、前記各突当端面が前記薄肉鍔部を両側から挟持した状態で接続される請求項1に記載の額縁用コーナー継ぎ手。
  3. 前記係止穴は略矩形の開口であり、前記弾性係合部は前記矩形の開口と対応した略コ形スリットにて前記段差板部に区画形成されている請求項1に記載の額縁用コーナー継ぎ手。
  4. 前記弾性係合部は、前記略コ形のスリットのうち、両側の水平スリット部に沿い、中間の垂直スリット部側へ次第に突出量を増している傾斜部と、該傾斜部の先端と前記垂直スリット部との間に一段低くした受け部とを有し、前記傾斜部先端と受け部との間の端面を前記係止穴の対応する穴縁に係合する請求項3に記載の額縁用コーナー継ぎ手。
  5. 前記額縁は、装飾パネルを縁取りするものであり、ドア等の建具に一体的に組み込まれる請求項1から4の何れかに記載の額縁用コーナー継ぎ手。
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