JP2002134506A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2002134506A
JP2002134506A JP2000319241A JP2000319241A JP2002134506A JP 2002134506 A JP2002134506 A JP 2002134506A JP 2000319241 A JP2000319241 A JP 2000319241A JP 2000319241 A JP2000319241 A JP 2000319241A JP 2002134506 A JP2002134506 A JP 2002134506A
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Yoshinori Tanaka
義典 田中
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガードリング近傍のコンタクトホールの変形
を抑制して、品質の向上、信頼性の向上を図ることがで
きる半導体装置を得る。 【解決手段】 複数のメモリセルアレイ、周辺回路およ
びガードリング部分を含む本番チップを有する半導体装
置において、本番チップとダイシングラインの境界部分
に形成されたガードリング1と、このガードリング1の
内側に設けられたガードリング2とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置に関
し、特に、Siデバイスの構造からなる半導体装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来の半導体装置を示すもの
で、半導体チップの全体を上からみた平面図である。こ
の図を見れば明らかなように、半導体チップは実際の動
作に必要なアレイ部分および周辺回路部分とチップ外周
のダイシングライン部分に大きく分かれている。そして
通常、両者の間にはコンタクトホール工程で形成される
溝と上部配線層を何層も重ねた構造を有したガードリン
グといわれる領域が存在する。一般的にこのガードリン
グは本番チップを囲むような壁状構造を有しているた
め、外界からの水分の進入等を抑制し、半導体チップの
信頼性を向上させるといわれている。一方、当然のこと
ながらこのガードリング溝近傍には周辺回路に使われて
いるコンタクトホールが同時形成されるため、プロセス
工程の途中で、ガードリング溝の影響を受けてこのコン
タクトホールが変形する問題が発生する。
【0003】図16〜図25は、従来の半導体装置にお
けるDRAMのメモリセル、周辺回路およびガードリン
グ部分を工程毎に示した断面図である。これらの図16
〜図25は、図15のA−A’断面に相当する。図16
において、0はシリコン基板、1は深いウエル層、2は
浅いウエル層、3は分離領域、4および4aはウエル層
2とは相反する導電型を有する不純物領域、5はゲート
絶縁膜、6はゲート電極を被うように形成された熱酸化
膜、7はゲート電極、8,9,9a,10および10a
は絶縁膜である。
【0004】次に、図16を参照してその製造方法につ
いて説明する。シリコン基板0の表面に分離領域3を形
成した後、所望の領域にP型、N型のウエルを形成し、
FAおよびRTA等のアニールによって活性化をする。
この場合の分離領域3には、一般的にトレンチ分離が用
いられるが、ゲート電極類似のいわゆるフィールドシー
ルド分離でもよい。また、P型ウエルにはボロン、N型
ウエルにはリンが用いられる。さらに、DRAMメモリ
セルの下部には通常ソフトエラーおよびリフレッシュ対
策のため深いウエル層1を形成する場合もある。ウエル
形成と同時にトランジスタの閾値電圧を決めるための、
チヤネルドープ層も注入されるが、図16には図示され
ていない。
【0005】これら注入層を形成後、ゲート酸化膜5、
ゲート電極7、ゲート電極上絶縁膜8、ゲート電極上絶
縁膜9が順に堆積され、その後所望のところにメモリセ
ルのトランスファーゲートおよび周辺回路のトランジス
タゲートとなるゲート電極をRIE法等の異方性エッチ
ングにより形成する。この場合のゲート酸化膜は通常は
熱酸化膜が用いられるが、SiON等の窒化系酸化膜
や、Ta205やAl203等の高誘電率絶縁膜も用い
られる。また、ゲート電極には、WSiやTiSi等の
高融点メタルシリサイド膜と不純物をドープしたSiの
重ね膜(いわゆるポリサイド)やW、Ti、WN等の高
融点メタルと不純物をドープしたSiの重ね膜(いわゆ
るポリメタル)が用いられる。
【0006】さらに、絶縁膜8,9はゲート電極7形成
時のハードマスクとなり、通常絶縁膜8はCVD法で形
成されたシリコン酸化膜、絶縁膜9はCVD法で形成さ
れたシリコン窒化膜で、特に絶縁膜9は図17のメモリ
セルノードコンタクトホール形成時のストッパー膜とも
なる。次に、このゲート電極形成後、所望の部分にゲー
ト電極7をマスクとして、低濃度のP型、N型不純物領
域をイオン注入法により形成し、さらにシリコン基板お
よびゲート電極側壁をFAやRTAによって熱酸化し、
シリコン基板全面にシリコン窒化膜10をCVD法で堆
積、その後レジストマスクによりメモリセル領域のみ上
記シリコン窒化膜を残し、周辺回路部分にはシリコン窒
化膜のサイドウォール10aを形成する。
【0007】続いて、Trのソースドレイン領域となる
高濃度のP型、N型の不純物領域をそれぞれイオン注入
によって形成する。この高濃度不純物層は通常P型はボ
ロンやBF2、N型はリンやヒ素が用いられる。つま
り、このDRAMのデバイス構造はCMOSでTrのソ
ースドレインは低濃度、高濃度不純物層を重ねたLDD
構造としている。
【0008】次に、図17を参照して説明する。図にお
いて、11,11aは層間膜、12aは絶縁膜である。
層間膜11はメモリセルのゲート電極間の隙間を埋める
ために一般的にボロンやリンをドープしたシリコン酸化
膜をCVD法でデポしたあと、FAやRTAによってド
ライおよびウエット雰囲気でアニールする、いわゆるリ
フロー法を用いた層間絶縁膜である。別の方法として、
それらのリフロー膜をもちいた層間絶縁膜に、ノンドー
プのシリコン酸化膜を重ねたり、あるいは間にSOG等
の塗布系酸化膜を用いることも可能である。
【0009】また、層間膜11,11aにボロンやリン
をドープしたシリコン酸化膜を用いた場合、リフロー時
のシリコン基板へのそれら不純物の熱拡散を抑制するた
めに、層間膜11,11aとシリコン基板1の間に薄い
ノンドープのシリコン酸化膜やシリコン窒化膜の絶縁膜
12aをCVD法で堆積したり、あるいは層間膜11の
堆積前に絶縁膜12aの熱酸化を行う。
【0010】次いで、層間膜11,11aを堆積後、メ
モリセルの基板コンタクトホールを所望の場所にセルフ
アライン法(シリコン窒化膜10a,10bとシリコン
酸化膜11,11aの選択比を利用してエッチングをシ
リコン窒化膜10で止める)のようなRIEエッチング
で開口し、続いてポリシリコンパッド13を形成する。
ポリシリコンパッド13は、メモリセル内基板コンタク
トホールに接続するようにシリコン基板全面に不純物領
域4と同じ導電型の不純物をドープした多結晶シリコン
膜をCVD法で堆積し、その後RIE法等の異方性エッ
チングでエッチバックするか、CMP法で削ることによ
って形成する。
【0011】次に、図18を参照して説明する。図にお
いて、14aと14bはCVD法で堆積したシリコン酸
化膜で、堆積後メモリセルのビット線コンタクトホール
15、周辺回路の基板上コンタクトホール15aとゲー
ト電極上コンタクトホール15b、さらにこれらコンタ
クトホールと同時に形成される溝状のガードリング16
が形成される。この時点で本番チップの外周に溝状ガー
ドリング16が形成されるため、本番チップ内の層間膜
11a,11bとシリコン酸化膜14a,14bが重ね
られた層間絶縁膜は、多数のコンタクトホール15,1
5a,15bを含んだ大きな一枚板となる。
【0012】次に、図19を参照して説明する。コンタ
クトホール開口後これらコンタクトホール内部を埋める
ようにTi、TiN、WN、w等の高融点メタルあるい
はそれらの重ね膜がCVD法やスパッタ法で堆積され、
RIE法等の異方性エッチングで所望のところに、これ
ら高融点メタルの配線層18,19が形成される。一般
的に高融点メタルとシリコン基板界面あるいは高融点メ
タルとゲート電極であるポリサイド界面には、コンタク
ト抵抗を下げるためにこれら高融点メタルのシリサイド
膜17,17aを形成することが望ましく、そのシリサ
イド形成には通常900℃から700℃程度のRTAに
よるアニールが用いられることが多い。
【0013】また、コンタクト抵抗を下げる別の方法と
しては、コンタクトホール形成後にイオン注入を行い、
FAやRTA等のアニールにより活性化させ、コンタク
トホール底シリコン基板表面の不純物濃度を上げるとい
う方法もある。但し、いずれの方法もコンタクトホール
開口後に高温のアニールをかけるため、層間絶縁膜の熱
収縮が発生し、コンタクトホールを変形させるといった
間題がある。また、特に層間絶縁膜11a,11bにボ
ロンやリンをドープしたシリコン酸化膜を用いた場合
は、上記アニールによって、コンタクトホール内部の層
間絶縁膜がリフローされ、著しく変形するといった問題
がある。
【0014】ここで、図24を参照して、コンタクトホ
ール変形について、もう少し詳細に説明する。図24
は、図15のD−D’断面を示している。先にも述べた
ように周辺回路とメモリセルを含んだ本番チップは、外
周が溝状のガードリングで囲まれているため大きな層間
膜の一枚板となり、コンタクトホール開口後の熱処理に
よる層間絶縁膜の熱収縮やリフローによって、特にガー
ドリング近傍の周辺回路部コンタクトホール15cが図
のように著しく変形するといった問題が発生する。この
ような変形が起きると、後工程のメタル配線のカバレッ
ジが悪化し、コンタクト抵抗の増大やコンタクトホール
内配線のマイグレーション等デバイスの信頼性に関わる
重大なトラブルに繋がる。
【0015】さらに、図によって後工程の構造を説明す
る。図20において、100,100aは高融点メタル
配線の酸化を防止するためのシリコン窒化膜、20,2
0aはシリコン酸化膜であって、どちらも減圧、常圧、
プラズマ法等のCVD法で堆積される。また、シリコン
酸化膜20,20aは層間膜11a,11bと同様ボロ
ンやリンをドープしたシリコン酸化膜やそれらの重ね膜
でもよい。その後メモリセルの所望の領域にキャパシタ
下部電極と基板を導通させるためのコンタクトホール2
1をRIE法等の異方性エッチングで形成する。
【0016】次に、図21において、コンタクトホール
21(図20)を開口後、シリコン窒化膜のサィドウォ
ール22を形成し、その後ポリシリコンパッド13と同
様な方法でポリシリコンのプラグ23を形成し、さらに
シリコン窒化膜24,24aとシリコン酸化膜25,2
5aをCVD法等で順に堆積し、メモリセルの所望の場
所にキャパシタ下部電極となる上記シリコン酸化膜の開
口部26をRIE法等のドライエッチングで形成する。
【0017】この時のシリコン酸化膜25,25aは、
ノンドープのシリコン酸化膜やボロン、リンをドープし
たシリコン酸化膜、あるいはそれらも何層も重ねた重ね
膜でもよい。但し、常圧のシリコン酸化膜やリン、ボロ
ンをドープしたシリコン酸化膜を用いた場合は、後工程
のコンタクトホール30(図22)を開口した際に前記
で説明したコンタクトホール変形のトラブルを招き易い
間題がある。
【0018】続いて、図22において、シリコン酸化膜
25aの開口部26の内壁部分を被うように、さらにポ
リシリコンプラグ23の表面に接するようにキャパシタ
下部電極27が形成される。図22では、このキャパシ
タ下部電極27にHSG(粒状のシリコングレイン)を
有し、且つ不純物領域4と同一導電型の不純物をドープ
した多結晶シリコン電極を用いているが、例えば、Ti
N、Rn、WN、Pt等のメタル電極でもよい。
【0019】その後シリコン基板全面を被うようにキャ
パシタ絶縁膜、キャパシタ上部電極28が堆積され、さ
らにキャパシタ上部電極28をメモリセル部の所望の領
域のみ、RIE法等のドライエッチングで残し、DRA
Mのキャパシタ部分を完成させる。その際使用するキャ
パシタ絶縁膜はシリコン窒化膜とシリコン酸化膜を重ね
たいわゆるON膜、Ta205、Al203、BST等
の高誘電体膜等何でもよい。また、キャパシタ上部電極
28も多結晶シリコン膜、TiN、Ru、WN、Pt等
メタル電極等何でもよい。
【0020】ちなみに、図22には、キャパシタ絶縁膜
は図示していない。その後層間絶縁膜として、減圧、常
圧、プラズマ法等のCVD法を使ってシリコン酸化膜を
堆積し、CMP法を使って平坦化した後に周辺回路部の
所望の場所にコンタクトホール30をあける。また、ガ
ードリング部分には、コンタクトホール30と同時に本
番チップの外周を囲むように溝状ガードリングが形成さ
れる。この段階で層間膜20から層間膜29までの重ね
膜は本番チップ内で大きな一枚板となる。
【0021】次いで、図23において、コンタクトホー
ル30(図22)とガードリングを充填するように、T
i、TiN、W等の高融点メタルプラグ32,32aと
メタル配線33,33aを所望の場所に形成する。図2
4で説明したように、メタルプラグ32を形成する場
合、コンタクト抵抗を低減するために700℃から90
0℃程度のRTAアニールが必要で、その際図25にあ
るようにガードリング近傍の周辺回路部コンタクトホー
ル30aが変形したり、さらには、熱収縮によるストレ
スにより、高融点メタル配線が剥がれたり、さらには、
コンタクトホールエッジでストレスにより層間膜にクラ
ックが入る等の問題が発生する。図23における34は
メタル配線33とメタル配線36を導通させるためのコ
ンタクトホール、35はプラズマや常圧CVD法で堆積
したシリコン酸化膜である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の半導体装置では、ガードリング構造をDRAM等の半
導体デバイスに適用した場合、ガードリングが本番チッ
プの外周を囲む溝構造のため、ガードリング溝形成後に
本番チップ内層間膜が大きな一枚板となり、その後の熱
処理によって熱収縮やリフローが発生し、周辺回路の特
にガードリング近傍のコンタクトホールを変形させた
り、さらにはコンタクトホールのエッジで熱ストレスに
よりクラックを発生させる等の問題点があった。
【0023】また、これらの問題が起きると、後工程に
おけるメタル配線のコンタクトホール内のカバレッジを
悪化させ、ひいてはコンタクト抵抗増加やホール内配線
マイグレーションの劣化等信頼性上重大なトラブルに繋
がるという問題点があった。
【0024】この発明は、このような従来の問題点を解
決するためになされたもので、ガードリング近傍のコン
タクトホールの変形を抑制して、品質の向上、信頼性の
向上を図ることができる半導体装置を提供することを目
的とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る半
導体装置は、複数のメモリセルアレイ、周辺回路および
ガードリング部分を含む本番チップを有する半導体装置
において、上記本番チップとダイシングラインの境界部
分に形成された第1のガードリングと、該第1のガード
リングの内側に設けられた第2のガードリングとを備え
たものである。
【0026】請求項2の発明に係る半導体装置は、請求
項1の発明において、上記周辺回路の特定回路毎に、そ
の周りに上記第2のガードリングを配置したものであ
る。
【0027】請求項3の発明に係る半導体装置は、請求
項1の発明において、上記メモリセルアレイのメモリセ
ルマット毎に、その周りに上記第2のガードリングを配
置したものである。
【0028】請求項4の発明に係る半導体装置は、請求
項1〜3のいずれかの発明において、上記第1のガード
リングを細切れ状に配置したものである。
【0029】請求項5の発明に係る半導体装置は、請求
項4の発明において、上記細切れ状の第1のガードリン
グは、少なくとも1層であるものである。
【0030】請求項6の発明に係る半導体装置は、請求
項4または5の発明において、上記細切れ状の第1のガ
ードリングは、特に変形の起き易いコンタクトホール工
程で形成されるガードリングのみが細切れ状にされるも
のである。
【0031】請求項7の発明に係る半導体装置は、請求
項1〜6のいずれかの発明において、上記第1のガード
リングと上記周辺回路部分の上記第1のガードリング近
傍のコンタクトホールとの間に、緩衝用溝状ガードリン
グを設けたものである。
【0032】請求項8の発明に係る半導体装置は、請求
項1〜7のいずれかの発明において、上記メモリセルア
レイの最小セルブロックの周りにストレージノードコン
タクトホールダミーガードリングおよびストレージノー
ドダミーガードリングの少なくとも一方を設けたもので
ある。
【0033】請求項9の発明に係る半導体装置は、請求
項1〜8のいずれかの発明において、上記第2のガード
リングの周りにストレージノードコンタクトホールダミ
ーガードリングおよびストレージノードダミーガードリ
ングの少なくとも一方を設けたものである。
【0034】請求項10の発明に係る半導体装置は、請
求項1〜9のいずれかの発明において、上記第2のガー
ドリングは溝状コンタクトホールとその上の配線を間引
いた構造としたものである。
【0035】請求項11の発明に係る半導体装置は、請
求項5の発明において、上記第1のガードリングの層が
複数の場合には、上下のガードリング同士を互い違いに
配置したものである。
【0036】請求項12の発明に係る半導体装置は、請
求項1〜11のいずれかの発明において、上記第1およ
び第2のガードリングの配線は、所定の電位に設定され
ているものである。
【0037】請求項13の発明に係る半導体装置は、請
求項1〜12のいずれかの発明において、上記第1およ
び第2のガードリングは、2重以上の多重構造であるも
のである。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図を参照して説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1を示す
もので、半導体チップの全体を上からみた平面図であ
る。図において、1は本番チップとダイシングラインの
境界部分に形成された第1のガードリングとしてのガー
ドリング、2はガードリング1の内側に設けられた第2
のガードリングとしてのガードリングであって、これら
のガードリング1および2により多重ガードリング構造
(その断面は図7参照)を構成している。なお、ここで
は、ガードリングが2重になっている場合であるが、3
重以上の多重構造でもよい。こうすれば、層間膜の1枚
板の面積が減るため、層間膜の熱収縮量を減少させるこ
とができ、ガードリング近傍のコンタクトホールの変形
を抑制することができる。
【0039】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2を示すもので、半導体チップの全体を上からみた
平面図である。図において、本番チップ内周辺回路部分
における特定回路毎に、その回路の外周を囲むように第
2のガードリングとしてのガードリング2〜6を設け
る。こうすれば、実施の形態1と同様の効果を期待でき
る。
【0040】実施の形態3.図3は、この発明の実施の
形態3を示すもので、半導体チップの全体を上からみた
平面図である。図において、最小メモリセルブロックが
アレイされたメモリセルマット毎に、そのマットの外周
を囲むようにガードリング2〜5を設ける。こうすれ
ば、実施の形態1と同様の効果を期待できる。
【0041】実施の形態4.図4は、この発明の実施の
形態4を示すもので、半導体チップの全体を上からみた
図である。図において、本番チップとダイシングライン
の境界部分に存在するガードリングを従来の溝構造では
なく、細切れ状の分割ガードリング構造とする。従来構
造では、図23のように3層のコンタクトホール溝と3
層の配線をいずれも本番チップを囲むように壁状に形成
していたが、この分割ガードリングにおいては、特に変
形の起き易い工程のコンタクトホール溝を細切れ状にす
る。図9と図10に、この分割ガードリング構造の断面
を示しており、図9は図4のB−B’断面、図10は図
4のC−C’断面をそれぞれ示している。これらの断面
図を見れば明らかなように、この例では最も最下部のビ
ット線コンタクトホール工程で形成されるガードリング
溝のみを細切れ状にしているが、これによって、ビット
線となるメタル配線形成時のアニールによるコンタクト
ホール変形を完全に抑制することができる。
【0042】実施の形態5.なお、上記実施の形態4で
は、最下部のコンタクトホール形成時に同時に形成され
るコンタクトホールのみを細切れ状にしたが、図23の
高融点メタルプラグ32aやコンタクトホール34aを
細切れ状にしてもよいし、また、何層かを同時に細切れ
状にしてもよい。
【0043】実施の形態6.図5は、この発明の実施の
形態6を示すもので、半導体チップの全体を上からみた
図である。図において、ダイシングラインと本番チップ
の境界部分のガードリング1と周辺回路部分のガードリ
ング1近傍のコンタクトホールとの間に、熱収縮の緩衝
用溝状ガードリング1Aを形成する。この緩衝用溝状ガ
ードリング1Aの縦構造は、従来構造のようにすべての
コンタクトホールと配線層を重ねても良いし、図9のよ
うにいくつかの溝状ガードリングを間引いてもよい。
【0044】実施の形態7.図6は、この発明の実施の
形態7を示すもので、半導体チップの全体を上からみた
平面図と、その一部拡大図である。図において、図25
のようなコンタクトホール30aの変形を抑制するため
に、あらかじめそのコンタクトホール30を形成する層
間膜20,25(図21)が大面積の一枚板にならない
ように、メモリセルアレイの最小ブロックを囲むように
例えば、キャパシタ下部電極ノードコンタクトホールを
形成すると同時にそのノードコンタクトホールから成る
溝を形成する。図11のストレージノード(下部電極)
コンタクトホールダミーガードリング37がその断面に
相当する。
【0045】実施の形態8.上記実施の形態7と同様に
メモリセル最小ブロックを囲むようにコンタクトホール
溝を形成するが、その溝をキャパシタ下部電極を形成す
る時に同時に形成する。図13のストレージノードコン
タクトホールダミーガードリング38がその断面に相当
する。
【0046】実施の形態9.上記実施の形態7と8同様
にメモリセル最小ブロックを囲むように溝を形成する
が、その溝がキャパシタ下部電極ノードコンタクトホー
ルとキャパシタ下部電極のスタック構造をしているも
の。図12の22aと23aがそれに相当する。また、
この実施の形態7から9は、メモリセル最小ブロック端
のパターン崩れ(連続性が途切れるので、写真製版やエ
ッチング時にブロック端パターンはブロック中央パター
ンに比ベサイズや形が著しく異なることがある)を防止
するためのダミーパターンとしての効果も期待できるた
め、従来のダミーパターンに対して付加的に形成される
のではく、面積を余分に確保する必要がない。
【0047】実施の形態10.実施の形態7から9のキ
ャパシタ下部電極ノードコンタクトホールやキャパシタ
下部電極、さらにそれらを重ねた溝状ガードリングを、
上記実施の形態1の図1における多重ガードリング構造
における内側のガードリング2に適用する。そうすれ
ば、実施の形態7から9と同様に層間膜20から29で
構成される層間膜の一枚板の面積が小さくなり、コンタ
クトホール30の変形を抑制することができる。
【0048】実施の形態11.上記実施の形態7から9
のガードリングを、上記実施の形態2の図2におけるガ
ードリング2から6に適用する。その効果は上記実施の
形態2の場合と同様である。
【0049】実施の形態12.上記実施の形態7から9
のガードリングを、上記実施の形態3の図3におけるガ
ードリング2から5に適用する。その効果は上記実施の
形態10と同様である。
【0050】実施の形態13.上記実施の形態1から実
施の形態4(図1から図4)に関して、例えば上記実施
の形態1の図1を参照して、ガードリング2で隔てられ
た第1の周辺回路と第2の周辺回路の領域に関して、各
々の領域の電気的な導通を可能にするために、ガードリ
ング2は従来のガードリング構造のように全てのコンタ
クトホール溝とその上の配線を重ねるのではなく、図8
のようにいくつかのコンタクトホール溝と配線を間引い
た構造とする。
【0051】実施の形態14.図14は、図4の分割ガ
ードリングのE−E’断面、すなわち、ガードリング水
平方向の断面を示す。図において、104は不純物領
域、105は層間膜、106は分割ガードリング溝(メ
タル配線が充填される)、107はメタル配線ガードリ
ング、108は分割ガードリング溝、109は層間膜、
110はメタル配線ガードリング、111は分割ガード
リング溝、112は層間膜、113はメタル配線ガード
リングである。
【0052】このように、コンタクトホール形成と同時
に形成されるガードリング溝のみを分割し、その直上の
配線層ガードリングは、本番チップ外周を囲むような連
続構造とし、さらに上層の分割ガードリング溝と下層の
分割ガードリング溝が縦方向に重ならず、互い違いに配
置されることを特徴とする構造である。従来、微細なコ
ンタクトホールとガードリング溝を同一プロセスで形成
した場合、写真製版やエッチング特性によって、どうし
てもガードリング溝の幅が広くなってしまい、後工程の
メタル配線で完全に充填されないという問題が発生す
る。
【0053】このような場合、コンタクトホールを重ね
ると、上層のガードリング溝状コンタクトホールの形状
が悪化し、ひいては上層の配線ガードリングのカバレッ
ジが劣化し、上層の配線ガードリングが剥がれるといっ
た問題が起きる。しかし、図14のような上下のガード
リング溝どうしを互い違いに配置することで、そういっ
た問題は完全に改善することができる。
【0054】実施の形態15.上記実施の形態1から4
のガードリング配線は、フローティングではなく、決ま
った電位に固定してもよい。こうすれば、ノイズによる
ガードリング電位の変動の影響で近傍配線の電位がふら
つくことがない。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、複数のメモリセルアレイ、周辺回路およびガー
ドリング部分を含む本番チップを有する半導体装置にお
いて、上記本番チップとダイシングラインの境界部分に
形成された第1のガードリングと、該第1のガードリン
グの内側に設けられた第2のガードリングとを備えたの
で、層間膜の1枚板の面積が減り、層間膜の熱収縮量を
減少させることができ、ガードリング近傍のコンタクト
ホールの変形を抑制して、品質の向上、信頼性の向上を
図ることができるという効果がある。
【0056】また、請求項2の発明によれば、上記周辺
回路の特定回路毎に、その周りに上記第2のガードリン
グを配置したので、層間膜の1枚板の面積が減り、層間
膜の熱収縮量を減少させることができ、ガードリング近
傍のコンタクトホールの変形を抑制して、品質の向上、
信頼性の向上を図ることができるという効果がある。
【0057】また、請求項3の発明によれば、上記メモ
リセルアレイのメモリセルマット毎に、その周りに上記
第2のガードリングを配置したので、層間膜の1枚板の
面積が減り、層間膜の熱収縮量を減少させることがで
き、ガードリング近傍のコンタクトホールの変形を抑制
して、品質の向上、信頼性の向上を図ることができると
いう効果がある。
【0058】また、請求項4の発明によれば、上記第1
のガードリングを細切れ状に配置したので、ビット線と
なるメタル配線形成時のアニールによるコンタクトホー
ル変形を完全に抑制することができるという効果があ
る。
【0059】また、請求項5の発明によれば、上記細切
れ状の第1のガードリングは、少なくとも1層であるの
で、ビット線となるメタル配線形成時のアニールによる
コンタクトホール変形を完全に抑制することができると
いう効果がある。
【0060】また、請求項6の発明によれば、上記細切
れ状の第1のガードリングは、特に変形の起き易いコン
タクトホール工程で形成されるガードリングのみが細切
れ状にされるので、ビット線となるメタル配線形成時の
アニールによるコンタクトホール変形を完全に抑制する
ことができるという効果がある。
【0061】また、請求項7の発明によれば、上記第1
のガードリングと上記周辺回路部分の上記第1のガード
リング近傍のコンタクトホールとの間に、緩衝用溝状ガ
ードリングを設けたので、層間膜の熱収縮量を効果的に
減少させて、ガードリング近傍のコンタクトホールの変
形の抑制に寄与できるという効果がある。
【0062】また、請求項8の発明によれば、上記メモ
リセルアレイの最小セルブロックの周りにストレージノ
ードコンタクトホールダミーガードリングおよびストレ
ージノードダミーガードリングの少なくとも一方を設け
たので、ガードリング近傍のコンタクトホールの変形を
効果的に抑制できるという効果がある。
【0063】また、請求項9の発明によれば、上記第2
のガードリングの周りにストレージノードコンタクトホ
ールダミーガードリングおよびストレージノードダミー
ガードリングの少なくとも一方を設けたので、ガードリ
ング近傍のコンタクトホールの変形を効果的に抑制でき
るという効果がある。
【0064】また、請求項10の発明によれば、上記第
2のガードリングは溝状コンタクトホールとその上の配
線を間引いた構造としたので、ガードリング近傍のコン
タクトホールの変形の抑制と共に装置の小型化にも寄与
できるという効果がある。
【0065】また、請求項11の発明によれば、上記第
1のガードリングの層が複数の場合には、上下のガード
リング同士を互い違いに配置したので、上層のガードリ
ング溝状コンタクトホールの形状が悪化し、上層の配線
ガードリングのカバレッジが劣化し、上層の配線ガード
リングが剥がれるといった問題が解消されるという効果
がある。
【0066】また、請求項12の発明によれば、上記第
1および第2のガードリングの配線は、所定の電位に設
定されているので、ノイズによるガードリング電位の変
動の影響で近傍配線の電位がふらつくことがなくなると
いう効果がある。
【0067】さらに、請求項13の発明によれば、上記
第1および第2のガードリングは、2重以上の多重構造
であるので、ガードリング近傍のコンタクトホールの変
形をより効果的に抑制して、品質の向上、信頼性の向上
に寄与できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を概略的に示す平面
図である。
【図2】 この発明の実施の形態2を概略的に示す平面
図である。
【図3】 この発明の実施の形態3を概略的に示す平面
図である。
【図4】 この発明の実施の形態4を概略的に示す平面
図である。
【図5】 この発明に実施の形態6を示す構成図であ
る。
【図6】 この発明の実施の形態7を概略的に示す平面
図およびその一部拡大図である。
【図7】 この発明の実施の形態1による2重ガードリ
ング構造を示す断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態12,13による2重
ガードリング構造を示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態4,6による分割ガー
ドリング構造を示す断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による分割ガード
リング構造を示す断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態7を示すメモリセル
最小アレイブロック外周方向ダミーガードリングの断面
図である。
【図12】 この発明の実施の形態9を示すメモリセル
最小アレイブロック外周方向ダミーガードリングの断面
図である。
【図13】 この発明の実施の形態8を示すメモリセル
最小アレイブロック外周方向ダミーガードリングの断面
図である。
【図14】 この発明の実施の形態14を示す分割ガー
ドリングの水平方向断面図である。
【図15】 従来の半導体装置を概略的に示す平面図で
ある。
【図16】 従来の半導体装置におけるDRAMメモリ
セル、周辺回路、ガードリングを示す断面図である。
【図17】 従来の半導体装置におけるDRAMメモリ
セル、周辺回路、ガードリングを示す断面図である。
【図18】 従来の半導体装置におけるDRAMメモリ
セル、周辺回路、ガードリングを示す断面図である。
【図19】 従来の半導体装置におけるDRAMメモリ
セル、周辺回路、ガードリングを示す断面図である。
【図20】 従来の半導体装置におけるDRAMメモリ
セル、周辺回路、ガードリングを示す断面図である。
【図21】 従来の半導体装置におけるDRAMメモリ
セル、周辺回路、ガードリングを示す断面図である。
【図22】 従来の半導体装置におけるDRAMメモリ
セル、周辺回路、ガードリングを示す断面図である。
【図23】 従来の半導体装置におけるDRAMメモリ
セル、周辺回路、ガードリングを示す断面図である。
【図24】 従来の半導体装置におけるコンタクトホー
ル変形の説明に供するための模式図である。
【図25】 従来の半導体装置におけるコンタクトホー
ル変形の説明に供するための模式図である。
【符号の説明】
1〜6 ガードリング、 1A 緩衝用溝状ガードリ
ング、 11a,11b 層間絶縁膜、 12a,
13 ポリシリコンパッド、 14a,14b 層間
絶縁膜、 15a,15b コンタクトホール、
18a,18b,18c 配線層、 19a,19
b,19c 配線層。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のメモリセルアレイ、周辺回路およ
    びガードリング部分を含む本番チップを有する半導体装
    置において、 上記本番チップとダイシングラインの境界部分に形成さ
    れた第1のガードリングと、 該第1のガードリングの内側に設けられた第2のガード
    リングとを備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 上記周辺回路の特定回路毎に、その周り
    に上記第2のガードリングを配置したことを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 上記メモリセルアレイのメモリセルマッ
    ト毎に、その周りに上記第2のガードリングを配置した
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 上記第1のガードリングを細切れ状に配
    置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の半導体装置。
  5. 【請求項5】 上記細切れ状の第1のガードリングは、
    少なくとも1層であることを特徴とする請求項4記載の
    半導体装置。
  6. 【請求項6】 上記細切れ状の第1のガードリングは、
    特に変形の起き易いコンタクトホール工程で形成される
    ガードリングのみが細切れ状にされることを特徴とする
    請求項4または5記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 上記第1のガードリングと上記周辺回路
    部分の上記第1のガードリング近傍のコンタクトホール
    との間に、緩衝用溝状ガードリングを設けたことを特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 上記メモリセルアレイの最小セルブロッ
    クの周りにストレージノードコンタクトホールダミーガ
    ードリングおよびストレージノードダミーガードリング
    の少なくとも一方を設けたことを特徴とする請求項1〜
    7のいずれかに記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 上記第2のガードリングの周りにストレ
    ージノードコンタクトホールダミーガードリングおよび
    ストレージノードダミーガードリングの少なくとも一方
    を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記
    載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 上記第2のガードリングは溝状コンタ
    クトホールとその上の配線を間引いた構造としたことを
    特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の半導体装
    置。
  11. 【請求項11】 上記第1のガードリングの層が複数の
    場合には、上下のガードリング同士を互い違いに配置し
    たことを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 上記第1および第2のガードリングの
    配線は、所定の電位に設定されていることを特徴とする
    請求項1〜11のいずれかに記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 上記第1および第2のガードリング
    は、2重以上の多重構造であることを特徴とする請求項
    1〜12のいずれかに記載の半導体装置。
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