JP2002134452A - 洗浄処理装置および洗浄処理方法 - Google Patents
洗浄処理装置および洗浄処理方法Info
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Abstract
てスループットを向上させた洗浄処理装置および洗浄処
理方法を提供する。 【解決手段】 半導体ウエハW等の基板に所定の洗浄処
理を施すスクラブ洗浄ユニット(SCR)21aは、ウ
エハWを略水平に保持して面内回転させるスピンチャッ
ク71と、スピンチャック71に保持されたウエハWの
上面を洗浄するブラシ76a・76bと、ブラシ76a
・76bをそれぞれ保持したブラシ保持アーム77a・
77bと、ブラシ保持アーム77a・77bを独立して
ブラシ76a・76bがウエハWの上面を横断するよう
にスキャンするアーム駆動機構79a・79bを具備す
る。ブラシ保持アーム77bがブラシ保持アーム76a
をスキャン方向において追い越し可能な構成とした。
Description
CD基板等の基板に所定の洗浄処理を施す洗浄処理装置
および洗浄処理方法に関する。
いては、半導体ウエハ(ウエハ)の表裏両面、特に半導
体デバイスが形成されるウエハの表面の清浄度を高く維
持する必要があり、このため、種々の製造プロセスの前
後でウエハの表裏面の洗浄が行われている。
は、ウエハの表裏面の洗浄は不可欠であり、従来より、
例えば、略水平に載置されて面内回転するウエハの上面
に洗浄液を供給しながら回転するブラシをウエハの上面
に当接しつつ、ウエハの中央部と周縁部との間で往復移
動させることで、ウエハの上面に付着したパーティクル
等の汚染物質を除去するスクラブ洗浄が行われている。
従来は、このようなスクラブ洗浄を行う装置1台に配設
されるブラシは1本のみであった。
ウエハ等の被処理基板の大面積化が進んでおり、従来の
ように1本のブラシを用いた洗浄処理では、ウエハ1枚
当たりの処理時間が長くなり、処理効率が低くなって生
産性が低下し、またランニングコストが嵩む等の問題が
生じている。また、被処理基板に形成されるデバイスの
微細化、高密度集積化が進んでおり、これに伴って被処
理基板には、より清浄度を高めた洗浄処理が求められる
ようになっている。
てなされたものであり、大面積の被処理基板の洗浄処理
時間を短縮してスループットを向上させた洗浄処理装置
および洗浄処理方法を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、様々な洗浄方法を選択することを可能と
し、これにより最適な洗浄処理を行って被処理基板の品
質が高められる洗浄処理装置および洗浄処理方法を提供
することを目的とする。
ば、基板に所定の洗浄処理を施す洗浄処理装置であっ
て、基板を略水平に保持して面内回転させる保持手段
と、前記保持手段に保持された基板の上面を洗浄する洗
浄手段と、前記洗浄手段をそれぞれ保持した複数の洗浄
手段保持アームと、前記複数の洗浄手段保持アームを独
立してスキャンする複数のアーム駆動機構と、を具備
し、前記複数の洗浄手段保持アームの少なくとも1本が
他の洗浄手段保持アームをスキャン方向において追い越
し可能であることを特徴とする洗浄処理装置、が提供さ
れる。
た基板の上面に当接するブラシをそれぞれ保持したスキ
ャン自在の2本のブラシ保持アームを有し、前記ブラシ
保持アームの一方は他方のブラシ保持アームをスキャン
方向において追い越し可能に構成された洗浄処理装置を
用いた洗浄処理方法であって、前記2本のブラシを同時
使用して洗浄処理を行い、もしくは、前記2本のブラシ
の一方を用いた洗浄処理の後に、他方のブラシを用いて
洗浄処理を行い、または、前記2本のブラシの一方を主
たる洗浄に用いて洗浄処理を行い、他方のブラシを前記
一方のブラシが使用不可能な場合に用いるために予備用
として待機させておくことを特徴とする洗浄処理方法、
が提供される。
法を用いた場合には、1本の洗浄手段保持アームが他の
洗浄手段保持アームを追い越すことが可能となっている
ので、洗浄手段保持アームの駆動形態、つまり洗浄手段
保持アームに取り付けられたブラシ等の洗浄手段の駆動
形態のバリエーションが拡がり、これにより被処理基板
の種類や要求される洗浄度に応じた洗浄処理を行うこと
が可能となる。例えば、複数のブラシ等を同時使用する
ことで洗浄処理時間を短縮してスループットを向上させ
ることが可能となる。また、複数のブラシ等に種類や材
質の異なるものを用いて、例えば、粗洗浄用と仕上げ洗
浄用とに分け、粗洗浄後に仕上げ洗浄を行うことによっ
て、より清浄な処理面を得ることが可能となる。さら
に、少なくとも1本のブラシ等を予備として備えておく
ことにより、通常使用するブラシ等が交換もしくは破損
または駆動系の故障等により使用不可能となった場合に
でも、予備のブラシ等を用いて洗浄処理を行うことがで
きる等、種々の効果が得られる。
明の実施の形態について具体的に説明する。本実施形態
では、本発明の洗浄処理装置を、半導体ウエハ(ウエ
ハ)の搬入、洗浄、乾燥、搬出をバッチ式に一貫して行
うように構成された洗浄処理システムに用いられるスク
ラブ洗浄ユニット(SCR)に適用した場合について説
明することとする。
す平面図であり、図2はその側面図である。これら図1
および図2に示されるように、洗浄処理システム1は、
ウエハWに洗浄処理を施す洗浄処理部3と、洗浄処理部
3に対してウエハWを搬入出する搬入出部2から構成さ
れている。
2は、複数枚、例えば26枚のウエハWが所定の間隔で
水平に収容されているキャリアCを載置するための載置
台11が設けられたイン・アウトポート4と、キャリア
Cと洗浄処理部3との間でウエハの搬送を行うウエハ搬
送機構13が備えられたウエハ搬送部5とから構成され
ている。
11上には、例えば、3個のキャリアCを水平面のY方
向に並べて所定位置に載置することができるようになっ
ている。また、イン・アウトポート4とウエハ搬送部5
との境界壁91において、キャリアCの載置場所に対応
する位置には窓部92が形成されており、窓部92のウ
エハ搬送部5側には窓部92をシャッター等により開閉
する窓部開閉機構12が設けられている。窓部92を開
口してキャリアCのウエハ搬入出口とウエハ搬送部5と
を連通させると、ウエハ搬送部5に配設されたウエハ搬
送機構13のキャリアCへのアクセスが可能となり、ウ
エハWの搬送を行うことができる状態となる。
理部3との間におけるウエハWの受け渡しを行うウエハ
搬送機構13が配設されている。ウエハ搬送機構13
は、X方向、Y方向、Z方向にそれぞれ移動可能であ
り、かつ、X−Y平面内(θ方向)で回転自在に構成さ
れている。こうして、ウエハ搬送機構13は、載置台1
1に載置された全てのキャリアCの任意の高さ位置にあ
るウエハWにアクセス可能であり、さらに、洗浄処理部
3に配設されたウエハ受渡ユニット(TRS)14aに
アクセス可能となっている。こうして、ウエハ搬送機構
13は、イン・アウトポート4側から洗浄処理部3側
へ、逆に洗浄処理部3側からイン・アウトポート4側へ
ウエハWを搬送する。
転させるウエハ反転ユニット(RVS)14bとウエハ
搬送部5との間で基板の受け渡しを行うためにウエハW
を一時的に載置するウエハ受渡ユニット(TRS)14
aとからなる受渡/反転部(RVS/TRS)14と、
洗浄処理後のウエハWを乾燥等するホットプレートユニ
ット(HP)16a、冷却ユニット(COL)16bか
らなる加熱/冷却部(HP/COL)16が設けられて
いる。また、ウエハWにスクラブ洗浄を施すスクラブ洗
浄ユニット(SCR)21a〜21dが上下2段で各段
に2台ずつの計4台配設されている。
VS)14b、ウエハ受渡ユニット(TRS)14a、
スクラブ洗浄ユニット(SCR)21a〜21d、ホッ
トプレートユニット(HP)16a、冷却ユニット(C
OL)16bの全てにアクセス可能に配設され、これら
各ユニットとの間でウエハWの受け渡しを行う主ウエハ
搬送機構(PRA)15が配設されている。
ム1全体の動作・制御を行うための電装ユニット(E
B)18と機械制御ユニット(MB)19、スクラブ洗
浄ユニット(SCR)21a〜21dに送液する所定の
洗浄液を貯蔵する薬液貯蔵ユニット(CTB)17が配
設されている。さらに、洗浄処理部3の天井部には、ウ
エハWを取り扱う各ユニットおよび主ウエハ搬送機構
(PRA)15に、清浄な空気をダウンフローするため
のフィルターファンユニット(FFU)22が配設され
ている。なお、薬液貯蔵ユニット(CTB)17、電装
ユニット(EB)18、機械制御ユニット(MB)19
を洗浄処理部3の外側に設置することにより、また外部
に引き出すことにより、この面よりのメンテナンスも可
能にできる。
4におけるウエハ反転ユニット(RVS)14bとウエ
ハ受渡ユニット(TRS)14aの配設状態を、X方向
に隣接する主ウエハ搬送機構(PRA)15および加熱
/冷却部(HP/COL)16とともに示した断面図で
ある。受渡/反転部(RVS/TRS)14において
は、下側にウエハ受渡ユニット(TRS)14aが2段
に積み重ねられ、ウエハ受渡ユニット(TRS)14a
上にウエハ反転ユニット(RVS)14bがさらに2段
積み重ねられて配設されている。
からのダウンフローの一部は、ウエハ受渡ユニット(T
RS)14a内およびウエハ反転ユニット(RVS)1
4b内に導かれた後にウエハ搬送部5に向けて流出する
構造となっており、これにより、ウエハ搬送部5から洗
浄処理部3へのパーティクル等の侵入が防止され、洗浄
処理部3の清浄度が保持されるようになっている。
向に延在し、垂直壁51a・51bおよびこれらの間の
側面開口部51cを有する筒状支持体51と、その内側
に筒状支持体51に沿ってZ方向に昇降自在に設けられ
たウエハ搬送体52とを有している。筒状支持体51は
モータ53の回転駆動力によって回転可能となってお
り、それに伴ってウエハ搬送体52も一体的に回転され
るようになっている。
送基台54に沿って前後に移動可能な3本の主ウエハ搬
送アーム55・56・57とを備えており、主ウエハ搬
送アーム55〜57は、筒状支持体51の側面開口部5
1cを通過可能な大きさを有している。これら主ウエハ
搬送アーム55〜57は、搬送基台54内に内蔵された
モータおよびベルト機構によりそれぞれ独立して進退移
動することが可能となっている。ウエハ搬送体52は、
モータ58によってベルト59を駆動させることにより
昇降するようになっている。なお、符号60は駆動プー
リー、61は従動プーリーである。
RA)15を挟んで、受渡/反転部(RVS/TRS)
14の反対側には加熱/冷却部(HP/COL)16が
設けられている。加熱/冷却部(HP/COL)16に
は、強制冷却を行う冷却ユニット(COL)16bが1
台配設され、その上に強制加熱/自然冷却を行うホット
プレートユニット(HP)16aが3台積み重ねられて
配設されている。
載置台11に載置されたキャリアC内のウエハWは、ウ
エハ搬送機構13によってウエハ受渡ユニット(TR
S)14aの一方に搬送される。主ウエハ搬送機構(P
RA)15における主ウエハ搬送アーム55〜57のい
ずれかがウエハ受渡ユニット(TRS)14aからウエ
ハWを受け取るが、このときウエハWは表面(半導体デ
バイスを形成する面をいうものとする)が上面(ウエハ
Wを水平に保持した場合に上側となっている面をいうも
のとする)となっているので、例えば、表面の洗浄処理
から開始する場合には、ウエハWはスクラブ洗浄ユニッ
ト(SCR)21a〜21dのいずれかへ搬送され、そ
の場でスクラブ洗浄が行われる。
は、必要に応じてホットプレートユニット(HP)16
aのいずれかへ搬送されて乾燥処理され、また、必要に
応じて冷却ユニット(COL)16bで冷却された後に
主ウエハ搬送アーム55〜57のいずれかを用いてウエ
ハ反転ユニット(RVS)14bの一方へ搬送される。
ウエハ反転ユニット(RVS)14bにおいては、裏面
(半導体デバイスを形成しない面をいう)が上面となる
ようにウエハWを180°反転させ、その後にウエハW
は主ウエハ搬送アーム55〜57のいずれかに戻され
て、スクラブ洗浄ユニット(SCR)21a〜21dの
いずれかへ搬送され、裏面のスクラブ洗浄が行われる。
は、必要に応じてホットプレートユニット(HP)16
aのいずれかへ搬送されて乾燥処理された後に、主ウエ
ハ搬送アーム55〜57のいずれかを用いてウエハ反転
ユニット(RVS)14bの一方へ搬送され、裏面が上
面となっていたウエハWは表面が上面となるように反転
処理される。こうして表面が上面となったウエハWは、
主ウエハ搬送アーム55〜57のいずれかによってウエ
ハ反転ユニット(RVS)14bからウエハ受渡ユニッ
ト(TRS)14aの一方へ搬送された後、ウエハ搬送
機構13によってキャリアC内の所定位置に搬送され、
キャリアC内に収容される。
られるスクラブ洗浄ユニット(SCR)21a〜21d
について、より詳細に説明する。例えば、ウエハ搬送部
5側に配置されているスクラブ洗浄ユニット(SCR)
21bと同段隣に配設されているスクラブ洗浄ユニット
(SCR)21aとは、主ウエハ搬送機構(PRA)1
5の主ウエハ搬送アーム55〜57が挿入退出可能なよ
うに、これらの境界壁97aについて対称な構造となっ
ている。
明するように、スクラブ洗浄ユニット(SCR)21a
においては、ウエハWはスピンチャック71に保持され
るが、このウエハWを略水平に保持し、また、主ウエハ
搬送アーム55〜57との間でウエハWの受け渡しを行
うスピンチャック71は、全てのスクラブ洗浄ユニット
(SCR)21a〜21dにおいて主ウエハ搬送機構
(PRA)15に近接した位置に設けられている。
たウエハWの上面に当接してウエハWの上面をスキャン
するブラシ76a・76bを保持するブラシ保持アーム
77a・77bの待避位置(ホームポジション)は、ス
ピンチャック71の配設位置を確定した後に定められ、
例えば、主ウエハ搬送機構(PRA)15から離れた位
置に設けられる。こうして、スクラブ洗浄ユニット(S
CR)21a・21bはその境界である壁面97aにつ
いて互いに対称な構造を有し、同様に、スクラブ洗浄ユ
ニット(SCR)21c・21dはその境界である壁面
97bについて互いに対称な構造を有する(図1参
照)。
ット(SCR)21c・21dには直上に設けられたフ
ィルターファンユニット(FFU)22から直接に清浄
な空気が取り込まれ、内部のクリーン度が高く保たれ
る。一方、下段に設けられたスクラブ洗浄ユニット(S
CR)21a・21bには、洗浄処理システム1の壁面
を利用して設けられた配管を通じ、スクラブ洗浄ユニッ
ト(SCR)21a・21bの上方に配設された図示し
ないフィルターユニットを通して、フィルターファンユ
ニット(FFU)22から内部に清浄な空気が引き込ま
れる。
ラブ洗浄ユニット(SCR)21c・21dの方がスク
ラブ洗浄ユニット(SCR)21a・21bよりも内部
の気流制御性が良好で、クリーン度が高い。そこで、洗
浄処理システム1においては、より清浄度の高い環境で
の処理が好ましいウエハWの表面の洗浄を上段に設けら
れたスクラブ洗浄ユニット(SCR)21c・21dで
行い、下段に設けられたスクラブ洗浄ユニット(SC
R)21a・21bを用いてウエハWの裏面の洗浄を行
うように、用途を区別して用いることが好ましい。
R)21a〜21dを表面洗浄用と裏面洗浄用とに分け
た場合に、裏面洗浄用のスクラブ洗浄ユニット(SC
R)21a・21bにおいては、ウエハWをスピンチャ
ック71上に水平に保持した場合には表面が下面(ウエ
ハWを水平に保持した場合に下側となっている面をいう
ものとする)となっているので、ウエハWの表面にスピ
ンチャック71に保持された場合の痕跡が残り難いよう
に、スピンチャック71としては、機械的にウエハWの
周縁部を保持する機構を有するものを用いることが好ま
しい。
(SCR)21c・21dにおいては、ウエハWをスピ
ンチャック71上に略水平に保持した場合には裏面が下
面となっているので、例えば、スピンチャック71とし
て真空吸着によりウエハWを保持する機構を有するもの
を用いることができる。ウエハWにおいて表面から先に
洗浄を行うと、ウエハWの裏面に真空吸着の痕跡が残っ
ても、その後の裏面洗浄により除去される。
(SCR)21a〜・21dを、ウエハWの裏面洗浄用
と表面洗浄用とに分けて用いた場合に、スピンチャック
71の構造を異ならしめても、その他の部品構成等は同
じとすることができるので、以下、裏面洗浄用のスクラ
ブ洗浄ユニット(SCR)21aを例として、その構造
について説明する。
1aの概略構造を示す平面図、図5は図4においてY方
向からみた断面図、図6は図4においてX方向からみた
断面図である。スクラブ洗浄ユニット(SCR)21a
の各部材はシンク68内に配設され、シンク68におけ
る主ウエハ搬送機構(PRA)15との境界部分には開
閉窓69が配設されており、開閉窓69を通して主ウエ
ハ搬送アーム55〜57が進退出する。このため、ウエ
ハWを保持するスピンチャック71は、主ウエハ搬送機
構(PRA)15に近い位置に配設されている。
71aとチャックプレート71aを支持する枢軸71
b、枢軸71bを回転させる回転駆動機構71c、チャ
ックプレート71aにおいてウエハWの脱着を行う脱着
機構71dから構成されている。また、チャックプレー
ト71aの表面には支持ピン71eが複数(図4におい
ては6箇所)配設されており、このウエハWはこの支持
ピン71eの頂点に接して載置される。
は、ウエハWの脱着機構71dが配設されている。ここ
で、図5の左側には脱着機構71dがウエハWを保持し
た状態が示されており、図5の右側には脱着機構71d
がウエハWを保持していない状態が示されている。昇降
機構72により昇降自在な1枚の連結板72a上には脱
着機構71dの配設位置に対応する3箇所に当接治具7
2bが配設されており、昇降機構72により連結板72
aを上昇させると3箇所に配設された当接治具72b
は、同時に脱着機構71dの内周端をそれぞれチャック
プレート71aの裏面に押し付け、これにより、脱着機
構71dの外周端が外側下方へ傾いてウエハWの保持状
態が解除されるようになっている。反対に昇降機構72
を降下させ、当接治具72bが脱着機構71dから離隔
すると、脱着機構71dの外周端は内側上方に傾いて、
ウエハWが脱着機構71dに保持される。
する図示しない空洞が形成され、チャックプレート71
aの中央部にはこの空洞に連通する図示しない孔部が形
成されており、この空洞および孔部を通して窒素ガス等
のガスがウエハWに向かって供給されるようになってい
る。そしてチャックプレート71aの中央部に形成され
た孔部の上方にはウエハWに接触しないように頂点を下
方に向けた図示しない円錐形部材が配設されており、窒
素ガス等はウエハWに直接にはあたることなくこの円錐
部材によって径方向に分散され、ウエハWの裏面とチャ
ックプレート71aの上面との間をウエハWの周縁側に
向けて拡散する。この窒素ガス等の流れによって、ウエ
ハWの裏面とチャックプレート71aの上面との間へミ
ストが侵入することが防止される。
ように配設されたカップ73は、昇降機構74により昇
降自在となっている。図5では下段位置および上段位置
が同時に示されており、ウエハWの搬入出時にはカップ
73は下段位置に保持され、洗浄処理中は上段位置に保
持されてウエハWの外周から外部へ飛散する洗浄液をカ
ップ73の内周下方へ導かれる。カップ73には内周上
側から外周下側に傾斜したテーパー部73a(下段)・
73b(上段)が上下2段に形成されており、洗浄液が
外部へ飛散し難い構造となっている。また、カップ73
の内周側底部にはドレイン75が形成されており、カッ
プ73内の排気および洗浄液の排出が行われるようにな
っている。
ノズル86a・86bが配設されており、それぞれウエ
ハWの所定位置に洗浄液またはリンス液を供給してウエ
ハW上に液膜を形成することができるようになってい
る。スクラブ洗浄ユニット(SCR)21aでは、例え
ば、リンスノズル86aからはウエハWの略中心に向け
て洗浄液またはリンス液が吐出され、リンスノズル86
bからは、ウエハWの中央部よりも外側の所定位置に向
けて洗浄液またはリンス液が吐出される構成となってい
る。
エハWに当接させながらウエハW上を横断するようにX
方向にスキャンさせたときに、リンスノズル86aから
連続的に洗浄液を吐出すると、ブラシ76a・76bが
ウエハWの中央部を通過する際に、リンスノズル86a
から吐出される洗浄液が直接にブラシ76a・76bに
衝突して周囲に拡散することが予想される。このため、
例えば、ブラシ76a・76bのスキャンを優先させて
ブラシ76a・76bの動きに合わせて直接には洗浄液
があたらないように、リンスノズル86aからの洗浄液
の吐出のタイミングを制御することが好ましい。
は、ウエハWの上面に当接してスクラブ洗浄を行う2本
のブラシ76a・76bが配設されている。ブラシ76
a・76bにおいて実際にウエハWと当接する部分の材
質は、刷毛状のもの、パフ(スポンジ)状のもの等を用
いることができ、特に限定されるものではなく、要求さ
れる洗浄面が得られるように適宜好適な材料を用いるこ
とができる。ブラシ76a・76bは、それぞれブラシ
保持アーム77a・77bの先端部分において、ブラシ
保持アーム77a・77bを駆動させたときにブラシ7
6a・76bがウエハWの中心を横切る位置において保
持されている。
行な回転軸78a・78b回りに回転自在となってい
る。図6に示すように、ブラシ76a・76bの回転駆
動機構としては、例えば、ブラシ保持アーム77a・7
7bに配設されたモータ35aの回転を回転軸78a・
78bに架けられたベルト35bに伝える回転駆動機構
35を挙げることができるが、モータによりダイレクト
に回転軸78a・78bを回転させる機構を用いること
もできる。
77bがカップ73外のホームポジションにある状態が
示されており、ブラシ76a・76bはホームポジショ
ンにおいてブラシバス67上に位置し、ブラシバス67
にブラシ76a・76bから垂れ落ちる洗浄液が捕集さ
れる。ブラシ保持アーム77a・77bの先端には、ブ
ラシ76a・76bに所定の洗浄液を供給する洗浄液供
給ノズル(図示せず)が設けられており、ブラシ76a
・76bを用いたスクラブ洗浄中には、リンスノズル8
6a・86bからウエハWに洗浄液が供給されるととも
に、洗浄液供給ノズルからブラシ76a・76bに所定
量の洗浄液が供給されるようになっている。
シ保持アーム77a・77bの基端側(後述するアーム
駆動機構79a・79bとの連結側)には、ブラシの外
周の一部の囲うようにしてブラシカバー31a・31b
がそれぞれ設けられている。ブラシカバー31aは、図
6に示されるように、ブラシ76aをウエハWに当接さ
せた状態で、スピンチャック71に保持されたウエハW
の中心とカップ73の上端、つまり上段のテーパー部7
3bの上端とを結ぶ線Lよりも低い位置にブラシカバー
31aの下端が位置するように配設されており、カップ
73の上端から外部へ洗浄液が飛散し難い構造となって
いる。当然に、ブラシカバー31bについてもブラシカ
バー31aと同様の位置に配設されている。
保持アーム77aの基端部はアーム駆動機構79aと連
結され、アーム駆動機構79aによりガイド81aに沿
ってX方向にスキャン可能となっており、一方、ブラシ
保持アーム77bの基端部はアーム駆動機構79bと連
結され、アーム駆動機構79bによりガイド81bに沿
ってX方向にスキャン可能となっている。また、アーム
駆動機構79a・79bはブラシ保持アーム77a・7
7bをZ方向に移動させる昇降機構を兼ね備えており、
この昇降機構によりブラシ76a・76bの高さ調節を
行うことができるようになっている。
させ、ブラシ76bを上方に待避させた状態が示されて
おり、このような状態でブラシ保持アーム77bをX方
向にスキャンさせても、ブラシ保持アーム77bはブラ
シ保持アーム77aには衝突しない。つまり、スクラブ
洗浄ユニット(SCR)21aにおいては、ブラシ保持
アーム77bはブラシ保持アーム77aをスキャン方向
で追い越して任意の位置に移動させたり、所定の位置で
上方に待機させることが可能な構造となっている。これ
により、ブラシ76a・76bのウエハWへの当接形態
を種々に制御することが可能となる。
ラシ保持アーム77a・77bに保持されていることか
ら、ブラシ保持アーム77a・77bをスキャンするこ
とは、ブラシ76a・76bをスキャンさせることを意
味するので、以下において、ブラシ保持アーム77a・
77bをスキャンすることを、ブラシ76a・76bを
スキャンすると表現する場合がある。
ク68は隔壁98によって、カップ73が配設された洗
浄処理室82aと、ブラシ保持アーム77a・77bの
アーム駆動機構79a・79bが配設された駆動機構配
設室82bとに仕切られており、ブラシ保持アーム77
a・77bは、この隔壁98に設けられた窓部98a
(図6)を通してその先端側が洗浄処理室82aに位置
するように隔壁98を跨いで配設されている。この窓部
98aは、ブラシ保持アーム77a・77bのZ方向で
の昇降とX方向でのスキャンに支障がないようにZ方向
に所定の開口幅を有し、X方向に延在して設けられてい
る。
aと駆動機構配設室82bとに分離することにより、ア
ーム駆動機構79a・79bで発生することが予想され
るパーティクル等が洗浄処理室82a側へ飛散して、ウ
エハWに付着することが抑制され、ウエハWの品質を高
く維持することが可能となる。逆に、カップ73外へ飛
散する洗浄液のミスト等があった場合に、このようなミ
ストがアーム駆動機構79a・79bに付着して、アー
ム駆動機構79a・79bに動作障害を生じさせるとい
った問題が回避される。
は、ブラシ76a・76bを用いたスクラブ洗浄の他
に、高速ジェット洗浄水または超音波を印加した洗浄水
による洗浄処理を行うための洗浄液吐出ノズル83が配
設されている。この洗浄液吐出ノズル83は、ガイド8
1aに沿ってアーム駆動機構79cによりX方向にスキ
ャン可能であり、かつ、Z方向に昇降自在であるノズル
保持アーム84の先端に取り付けられている。また、洗
浄液吐出ノズル83は高さ/方向調節機構85により、
Z方向高さおよびリンス液の吐出角度を変えることが可
能となっている。
機構79a・79bと同様にX方向にノズル保持アーム
84をスキャンさせる機構であることから、アーム駆動
機構79a・79bとともに駆動機構配設室82bに配
設することができる。こうして、アーム駆動機構79a
〜79cを1箇所にまとめて配設することにより、スク
ラブ洗浄ユニット(SCR)21aの省スペース化され
る。
ユニット(SCR)21aを用いたスクラブ洗浄の処理
工程について説明する。まず、カップ73が下段位置に
保持された状態で開閉窓69を開き、裏面が上面となっ
ているウエハWを保持した主ウエハ搬送アーム55〜5
7のいずれかをスピンチャック71の位置まで挿入す
る。そして、スピンチャック71上にウエハWを移し替
えて載置し、挿入された主ウエハ搬送アーム55〜57
のいずれかをスクラブ洗浄ユニット(SCR)21a内
から退出させて開閉窓69を閉じ、ウエハWを脱着機構
71dによりチャックプレート71a上に固定する。
双方を用いて、後述する種々のスクラブ洗浄方法を用い
てウエハWの上面の洗浄処理を行う。ここでは、1本の
ブラシ76aのみを用いることとして説明すると、ブラ
シ76a(ブラシ保持アーム77a)をカップ73内の
所定位置にまで移動させ、カップ73を下段のテーパー
部73aがウエハWの高さ位置とほぼ同じ高さとなる位
置まで上昇させ、保持する。
ウエハWが面内回転している状態とし、洗浄液をリンス
ノズル86a・86bからウエハWに供給してウエハW
上に液膜を形成した後に、引き続きリンスノズル86a
・86bからウエハWに洗浄液を供給しつつ、また、ブ
ラシ保持アーム77aに配設された洗浄液供給ノズルか
らブラシ76aに所定の洗浄液を供給し、ブラシ76a
を回転させながらウエハWに当接させて、ブラシ保持ア
ーム77aをX方向に所定の速度パターンでスキャンさ
せる。
浄が行われるが、このときに枢軸71b内に形成された
空洞からウエハWの下面中央部に向けて窒素ガス等を噴
射し、噴射された窒素ガス等がウエハWの下面とチャッ
クプレート71aの上面との間をウエハWの周縁方向へ
拡散して流れ出すようにすることで、ウエハWの下面や
チャックプレート71aの上面にミストが付着すること
を防止することができる。このような窒素ガス等の噴射
は、後述するスピン乾燥が終了するまで継続的に行うこ
とが好ましい。
後には、ブラシ76aがブラシバス67上に位置するよ
うにブラシ76a(ブラシ保持アーム77a)をカップ
73から待避させ、代わりに、ノズル保持アーム84を
カップ内に移動させて、回転するウエハWの上面に向か
って洗浄液吐出ノズル83から高速ジェット洗浄水また
は超音波を印加した洗浄水を吐出させながら、ノズル保
持アーム84をX方向にスキャンする洗浄処理を行う。
但し、必ずしもブラシ76aを用いたスクラブ洗浄と洗
浄液吐出ノズル83を用いた洗浄の両方を行う必要はな
い。
クラブ洗浄と同時に洗浄液吐出ノズル83を用いた洗浄
を行っても構わない。この場合、例えば、図4における
ウエハWのX方向右側半分の範囲でブラシ76aを往復
スキャンし、ウエハWの左側半分の範囲で洗浄液吐出ノ
ズル83を往復スキャンすればよい。
終了した後には、洗浄液吐出ノズル83(ノズル保持ア
ーム84)をカップ73外に待避させ、ウエハWを所定
の高速回転数で回転させることにより、ウエハWに付着
した洗浄液を振り切るスピン乾燥を行う。なお、スピン
乾燥の前にリンスノズル86a・86bから所定のリン
ス液を回転するウエハWの表面に供給して、ウエハWの
リンス処理を行い、洗浄液の残渣を除去することが好ま
しい。
また、スピンチャック71の脱着機構71dによるウエ
ハWの保持状態を当接治具72bを上昇させることで解
除する。そして開閉窓69を開いて、主ウエハ搬送アー
ム55〜57のいずれかを挿入し、ウエハWを主ウエハ
搬送アーム55〜57のいずれかに受け渡す。こうして
裏面洗浄用のスクラブ洗浄ユニット(SCR)21aに
おけるスクラブ洗浄が終了する。
CR)21aにおけるブラシ76a・76bを用いたス
クラブ洗浄の形態について、より詳細に説明する。ウエ
ハWの大きさに関係なく、ブラシ76a・76bの一方
のみを用いる場合には、例えば、カップ73から遠い位
置にあるブラシ76bはブラシバス67上に待機させ、
ブラシ保持アーム77aを駆動してブラシ76aを用い
たスクラブ洗浄を行うことができる。
77bはブラシ保持アーム77aを追い越し可能である
から、ブラシ76aをブラシバス67上に待機させた状
態で、ブラシ保持アーム77bを駆動してブラシ76b
を用いたスクラブ洗浄を行うことも可能である。従っ
て、ブラシ76aとブラシ76bとでウエハWに当接す
る部分の材料を異ならしめた場合やブラシ76aとブラ
シ76bで異なる構造のブラシを用いた場合、さらにブ
ラシ76a・76bを洗浄処理の目的、例えば、粗洗浄
を行うブラシと仕上げ洗浄を行うブラシとに分けて用い
る場合にも、ブラシ76a・76bのうちの一方を任意
に駆動させてスクラブ洗浄を行うことが可能である。
スクラブ洗浄を行い、ブラシ76bについては、ブラシ
76aが摩耗等により使用不能となった場合やアーム駆
動機構79bに故障が生じてブラシ76aを用いること
がことができない場合の予備として用いることができ、
この場合にも、ブラシ保持アーム77bがブラシ保持ア
ーム77aを追い越して、ブラシ76bをカップ73内
に移動させ、スクラブ洗浄を行うことが可能である。
ム77aを追い越せない場合には、ブラシ保持アーム7
7aが駆動不可能な場合にはブラシ保持アーム77bの
駆動も制限され、結果的にスクラブ洗浄を行うことがで
きなくなるが、スクラブ洗浄ユニット(SCR)21a
では、このような事態は回避される。
ずれか一方を用いてスクラブ洗浄を行う方法に加えて、
ブラシ76a・76bの両方を同時使用してスクラブ洗
浄を行うことも可能である。例えば、ブラシ76a・7
6b間の距離を一定として、ブラシ76a・76bを同
方向にスキャンさせることで、ウエハW1枚当たりの処
理時間を短縮し、スループットを向上させることが可能
である。
は両方を用いる場合には、スキャン速度を一定として、
また、ウエハWの回転速度も一定とした条件でスクラブ
洗浄を行うことができる。この場合に、ブラシ76a・
76bのうちいずれか一方を用いる場合には、ブラシ7
6a・76bの両方を用いる場合よりも、ウエハWの回
転数を遅くし、および/またはブラシのスキャン速度を
遅くし、および/またはスキャン回数(往復回数)を多
くする等すると、ウエハWが高品質となるようにスクラ
ブ洗浄を行うことができる。
21aを用いて、直径300mmφのウエハWのスクラ
ブ洗浄を行う場合に好ましいブラシ76a・76bの駆
動形態について説明する。
クラブ洗浄を行うに際して、1本のブラシ、例えばブラ
シ76aを用いてそのスキャン速度を20mm/秒と一
定とし、ウエハWの中心と外周との間の半径に相当する
距離を2往復するというレシピが用いられており、この
場合にウエハWの中央部と周縁部とではウエハWの任意
の位置における単位面積当たりのブラシ76aの当接時
間が異なっていたとしても、スクラブ洗浄後の品質に問
題がなく、十分な洗浄処理が可能であったと仮定する。
大きくなった場合に、200mmφのウエハWと同じよ
うに一定速度でブラシ76aをスキャンさせたのでは、
ウエハWの任意位置の単位面積当たりにブラシ76aが
当接する時間はウエハの周縁部でより短くなり、ウエハ
全体にわたって均一なスクラブ洗浄を行うことができ
ず、ウエハの洗浄品質を高く保持できなくなる可能性が
高くなる。
ブラシ76aのスキャン速度を変化させる「可変スキャ
ン」を行い、ウエハW全体にわたって、任意位置の単位
面積当たりに同等な時間ほどブラシ76aがウエハWに
当接するように制御することが好ましい。このブラシ7
6aの可変スキャンの具体的な形態について、以下、図
7を参照しながら説明する。
76aの位置取りの様子を200mmφのウエハWと3
00mmφのウエハWとをその中心を重ねて示した説明
図である。図7において、ウエハWの中心Oにブラシ7
6aの外周左端が当接するときのブラシ76aの中心位
置をP1とし、ブラシ76aは最初にP1の位置で降下
され、ウエハWに当接するものとする。ブラシ76aの
中心がウエハWの中心Oを通過するようにブラシ76a
を径方向左側(X方向左側)にスキャンさせたときに、
ブラシ76aの外周左端が半径100mmの位置に位置
するときのブラシ76aの中心位置をP4、ブラシ76
aの外周左端が半径150mmの位置に位置するときの
ブラシ76aの中心位置をP6とし、これら位置P1・
P4・P6間にそれぞれ図7に示す所定距離で位置P2
・P3・P5を設定する。
である20mm/秒を、200mmφのウエハWにおけ
る周縁部でのスクラブ洗浄に相当する位置P3〜P4の
間でのみ適用し、ブラシ76aの接触面積に比例させて
ブラシ76aのスキャン速度を設定すると、各位置間に
おけるブラシ76aのスキャン速度(以下、「2往復ス
キャン速度」ということとする)は表1に示す通りとな
る。表1より、ウエハWの中央部ではスキャン速度が速
く、ウエハWの周縁部でスキャン速度が遅くなるよう
に、スキャン速度を変化させる必要があることがわか
る。
P1と位置P4との間でブラシ76aを2往復させてい
るので、表1に示した「2往復スキャン速度」を用いた
場合には、可変スキャンであってもブラシ76aを2往
復させる必要がある。従って、300mmφのウエハW
についてもブラシ76aを位置P1とP6との間で2往
復させてもよいが、ここでは、ブラシ76aの制御をよ
り簡易なものとするために、位置P1と位置P6との間
を2往復させる代わりに、スキャン速度を半分に減らし
て位置P1と位置P6との間を1往復させることとする
(この場合のスキャン速度を、以下、「1往復スキャン
速度」ということとする)。
ン速度は2往復スキャン速度の半分の速度となり、この
1往復スキャン速度と各区間での移動距離から、1往復
スキャン速度でブラシ76aを位置P1から位置P6へ
スキャンさせた場合の片道スキャン時間を算出すると、
表1の「片道スキャン時間」に示される時間が算出され
る。表1より、300mmφのウエハWの1枚当たりの
ブラシ76aの往復スキャン時間は、片道スキャン時間
13.7秒の2倍の27.4秒となる。
である20mm/秒の一定速度で、ブラシ76aを30
0mmφのウエハWに相当する位置P1とP6との間で
2往復させた場合には、300mmφのウエハWの1枚
当たりの往復スキャン時間は30秒となるから、上述し
た可変スキャンを用いた場合よりも長く、しかも、可変
スキャンを用いた場合よりもスクラブ洗浄の均一性の差
がウエハWの中央部と周縁部で大きくなり、ウエハWの
品質は劣るものとなると考えられる。
6bのいずれか一方を用いて可変スキャンによりスクラ
ブ洗浄を行った場合には、従来の一定速度でのスキャン
による洗浄方法を用いた場合よりも洗浄時間が短縮さ
れ、しかもウエハW全体に均一な洗浄処理が可能とな
り、ウエハWの品質を高く保持することが可能となる。
・76bの両方を同時使用した場合にも用いることが可
能である。例えば、ブラシ76a・76bを位置P1に
移動させ、最初にブラシ76aを用いて位置P1から位
置P6に向けてスキャンを開始し、所定時間経過後、例
えば2秒後に、ブラシ76bを位置P1においてウエハ
Wに当接させて位置P6へ向けてスキャンを開始する。
この場合に、ブラシ76aが位置P6から位置P1へと
戻る途中で位置P1から位置P6へ向かう後続のブラシ
76bと衝突することになるので、この衝突が起こる前
にブラシ76bを所定位置、例えば位置P5で一度上方
に待機させておく等の制御を行い、ブラシ76aがブラ
シ76bの下方を通過後に再びブラシ76bをウエハW
に当接させてスキャンを再開する。
キャンが終了した後に、ホームポジションに戻し、ブラ
シ76bも位置P1に戻ってきた時点で上方に上昇さ
せ、ホームポジションに戻せば、ブラシ76a・76b
の衝突を回避して、洗浄処理を終了することができる。
用いて1往復のスキャンを行った場合のブラシ76a・
76bのスキャン速度を表1に示した1往復スキャン速
度で行った場合には、1往復スキャン速度を用いた往復
スキャン時間である27.4秒にブラシ76bの位置P
5における待機時間という僅かな時間を加えた処理時間
において、1本のブラシ76aを1往復スキャン速度で
2往復させた場合と同程度の洗浄処理が行えることとな
る。つまり、ウエハWの1枚当たりの処理時間が僅かに
長くなるだけで、より精密な洗浄処理を行ってウエハW
の洗浄面の品質を向上させることが可能となる。
た1往復のスキャンを、表1に示した2往復スキャン速
度で行った場合には、往復スキャン時間は13.7秒に
ブラシ76bの待機時間という僅かな時間を加えた時間
に短縮され、しかも、1本のブラシ76aを用いて「1
往復スキャン速度」で1往復のスキャンを行った場合と
同程度の洗浄処理を行うことができる。つまり、2本の
ブラシ76a・76bを用いてスキャン速度を速めるこ
とで、ウエハWの洗浄面の品質を維持しつつ、スループ
ットを向上させることが可能となる。
た場合には、ブラシ76aは位置P1と位置P6との間
をスキャンさせ、ブラシ76bについては、位置P1と
はウエハWの中心Oと対称な位置である位置P1a(図
7参照)から、ブラシ76aが位置P1aを通過後に図
7においてX方向右側へ向けてスキャンさせることによ
っても、処理時間を短縮してスループットを向上させた
り、または洗浄処理品質を向上させることが可能とな
る。この場合にブラシ76aについては、位置P1へ戻
ってきた後に、例えば、位置P2へ待避させておくとブ
ラシ76a・76b間の衝突を回避することができる。
・76bを用いた場合に、例えば、一方のブラシ76a
を粗洗浄用とし、他方のブラシ76bを仕上げ洗浄用と
する等、洗浄の目的を分けつつも同時にスクラブ洗浄を
行うことも可能となる。この場合には、ブラシ76a・
76bとして、それぞれウエハWと当接する部分の材質
を目的に適するように異ならしめて、また、必要に応じ
てブラシ保持アーム77a・77bに取り付けられた洗
浄液供給機構からブラシ76a・76bへそれぞれ供給
される洗浄液の種類を変える等して、より効果的な洗浄
処理を行うことも可能となる。
洗浄用のブラシ76aの後方を仕上げ洗浄用のブラシ7
6bが追い掛けるようにブラシ76a・76bをスキャ
ンさせることが好ましい。このような状態を実現するた
めには、例えば、ウエハWの外周端を出発点とし、中心
Oを通って反対側の外周端へ移動するようなスキャンを
行えば、ブラシ76a・76bの制御も容易である。
当接させてウエハWの外周端からスキャンを開始し、所
定時間経過後にブラシ76bがブラシ76aと同じ軌跡
を辿るようにブラシ76bをスキャンさせると、ブラシ
76a・76bのスキャンが全て終了した時点では、ウ
エハWはブラシ76bによる洗浄後の状態、つまり仕上
げ洗浄がなされた状態となり、また、ブラシ76a・7
6bどうしの衝突も回避できる。さらに、ブラシ76b
が一方の外周端に到達した後にブラシ76bを上方に待
機させることで、往復スキャンも容易に行うことができ
る。
6bの一方または双方を用いた洗浄方法では、ブラシ7
6a・76bのスキャン速度をウエハWの径方向の位置
で変化させるものであったが、ブラシ76a・76bの
スキャン速度を一定として、ブラシ76a・76bの位
置に応じて、ウエハWの回転数を制御することによって
も、同様の効果、つまり、スループットの向上や洗浄面
の品質の向上という効果を得ることも可能である。
方を用いるとすると、当然に用いるブラシの位置によっ
てウエハWの回転速度を制御する。一方、ブラシ76a
・76bを同時使用すると、ブラシ76a・76bのい
ずれか一方の位置を基準にウエハWの回転数を制御すれ
ばよい。2本のブラシ76a・76bを同時使用する場
合には、当然にブラシ76a・76bどうしの衝突が起
こらないようにノズル保持アーム77a・77bの駆動
制御を行う。また、ブラシ76a・76bの一方または
両方を用いて可変スキャンすると同時に、ウエハWの回
転速度についても使用されるブラシ76a・76bのう
ちの1本の位置に応じて変化させるように制御するよう
な洗浄処理方法を用いることもできる。
R)21aにおいては、種々の洗浄方法の選択が可能で
ある。洗浄方法の選択は、例えば、オペレータが操作パ
ネルに配置された各洗浄処理方法を選択するボタンを操
作し、必要な駆動パラメータを入力することで行うこと
ができる。この場合において、2本のブラシ76a・7
6bを同時使用するときには、最初に駆動する一方のブ
ラシおよびブラシ保持アームについての駆動パラメータ
を入力すると、自動的に後続のブラシおよびブラシ保持
アームが先行するブラシに衝突しないように、後続のブ
ラシおよびブラシ保持アームの駆動パラメータに一定の
制御パラメータが自動的に付与されるようにしておくこ
とが好ましく、このようなブラシおよびブラシ保持アー
ムの衝突回避機能を有する制御装置を用いることで、例
えば、後続のブラシの駆動パラメータに入力ミスがあっ
ても、ブラシどうしの衝突を回避することが可能とな
る。また、予め幾つかの処理プログラムが洗浄処理シス
テム1に記憶されており、その処理プログラムを選択す
ることで、自動的にスクラブ洗浄が開始されるように構
成しておくこともできる。
処理システムおよび洗浄処理方法の実施の形態について
説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定さ
れるものではない。例えば、ウエハWに当接するブラシ
76a・76bとしては回転機構を有さないものを用い
ることもできる。また、リンスノズルやブラシ、ブラシ
保持アームの配設数も上記形態に限定されるものではな
く、より多くのブラシを配設することも可能である。さ
らに、ブラシ76a・76bを可変スキャンさせる場合
に、ウエハWの径方向に所定位置P1〜P6を設けて各
位置間でスキャン速度を変化させるという、いわゆる階
段状に速度を変化させる形態について説明したが、ブラ
シ76a・76bのスキャン速度は、ウエハWの中央部
で速く、周縁部で遅くなるように連続的に変化する形態
を取っても構わない。本発明の洗浄処理装置は、半導体
ウエハのスクラブ洗浄のみならず、LCD基板等の他の
基板のスクラブ洗浄にも用いることが可能である。
び洗浄処理方法を用いた場合には、ブラシ保持アーム7
7bがブラシ保持アーム77aを追い越すこと、つま
り、ブラシ76bがブラシ76aを追い越すことが可能
となっているので、ブラシ76a・76bを用いた駆動
形態のバリエーションが拡がり、これによりウエハWの
種類や要求される洗浄度に応じたスクラブ洗浄を行うこ
とが可能となる。例えば、2本のブラシ76a・76b
を同時使用することで洗浄処理時間を短縮してスループ
ットを向上させることが可能となる。また、ブラシ76
a・76b等に材質の異なるものを用いて粗洗浄用と仕
上げ洗浄用とに分け、粗洗浄後に仕上げ洗浄を行うこと
で、より清浄な処理面を得ることが可能となる。さら
に、例えば1本のブラシ76bを予備として備えておく
ことにより、通常使用するブラシ76aが交換もしくは
破損または駆動系の故障等により使用不可能となった場
合にでも、ブラシ76bを用いてスクラブ洗浄を行うこ
とでスクラブ処理の中断を回避することができる等、種
々の効果が得られる。
平面図。
冷却ユニットの配設形態を示す断面図。
図。
図。
面図。
う説明図。
Claims (9)
- 【請求項1】 基板に所定の洗浄処理を施す洗浄処理装
置であって、 基板を略水平に保持して面内回転させる保持手段と、 前記保持手段に保持された基板の上面を洗浄する洗浄手
段と、 前記洗浄手段をそれぞれ保持した複数の洗浄手段保持ア
ームと、 前記複数の洗浄手段保持アームを独立してスキャンする
複数のアーム駆動機構と、 を具備し、 前記複数の洗浄手段保持アームの少なくとも1本が他の
洗浄手段保持アームをスキャン方向において追い越し可
能であることを特徴とする洗浄処理装置。 - 【請求項2】 前記洗浄手段は、前記保持手段に保持さ
れた基板の上面に当接してスクラブ洗浄を行うブラシで
あり、前記複数の洗浄手段保持アームにそれぞれ異なる
種類および/または材質のブラシが配設されていること
を特徴とする請求項1に記載の洗浄処理装置。 - 【請求項3】 前記複数の洗浄手段保持アームどうしが
互いに衝突しないように、前記複数のアーム駆動機構を
制御する制御装置を具備することを特徴とする請求項1
または請求項2に記載の洗浄処理装置。 - 【請求項4】 略水平に保持された基板の上面に当接す
るブラシをそれぞれ保持したスキャン自在の2本のブラ
シ保持アームを有し、前記ブラシ保持アームの一方は他
方のブラシ保持アームをスキャン方向において追い越し
可能に構成された洗浄処理装置を用いた洗浄処理方法で
あって、 前記2本のブラシを同時使用して洗浄処理を行い、もし
くは、 前記2本のブラシの一方を用いた洗浄処理の後に、他方
のブラシを用いて洗浄処理を行い、または、 前記2本のブラシの一方を主たる洗浄に用いて洗浄処理
を行い、他方のブラシを前記一方のブラシが使用不可能
な場合に用いるために予備用として待機させておくこと
を特徴とする洗浄処理方法。 - 【請求項5】 前記ブラシのスキャン速度が前記保持手
段に保持された基板の周縁部で大きく、前記基板の中央
部で小さくなるように、前記ブラシ保持アームのスキャ
ン速度がスキャン方向に応じて連続的または段階的に制
御されることを特徴とする請求項4に記載の洗浄処理方
法。 - 【請求項6】 前記ブラシが前記保持手段に保持された
基板の周縁部に位置するときには前記基板の回転数が大
きく、前記基板の中央部に位置するときには小さくなる
ように、前記基板の回転数が連続的または段階的に制御
されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載
の洗浄処理方法。 - 【請求項7】 前記2本のブラシ保持アームを同時使用
し、かつ、前記2本のブラシ保持アームのスキャン速度
を前記ブラシの前記基板への当接位置によって変化させ
た洗浄処理を行う場合に、前記2本のブラシ保持アーム
どうしが衝突しないように各ブラシ保持アームの駆動が
制御されることを特徴とする請求項4から請求項6のい
ずれか1項に記載の洗浄処理方法。 - 【請求項8】 前記2本のブラシ保持アームのうち1本
のみを用いて洗浄処理を行う場合に、使用するブラシ保
持アームが前記基板上を往復するスキャン回数を、前記
2本のブラシ保持アームを同時使用した場合よりも増加
させることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれ
か1項に記載の洗浄処理方法。 - 【請求項9】 前記2本のブラシ保持アームのうち1本
のみを用いて洗浄処理を行う場合に、前記2本のブラシ
保持アームを同時使用した場合よりも、使用するブラシ
保持アームが前記基板上を移動するスキャン速度を速く
して、および/または前記基板の回転数を高くすること
を特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記
載の洗浄処理方法。
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