JP3999540B2 - スクラブ洗浄装置におけるブラシクリーニング方法及び処理システム - Google Patents

スクラブ洗浄装置におけるブラシクリーニング方法及び処理システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハやLCD基板等の被処理基板をブラシを用いて洗浄するスクラブ洗浄装置および処理システムに係り、特にブラシをクリーニングする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクラブ洗浄装置は、スクラビング用のブラシを被処理基板に押し当てながら基板上で移動(走査)させて、基板に付着している異物(塵埃、破片、汚染物等)をこすり取るようにして除去する。一般に、スクラビングの最中はブラシと基板との間に洗浄水を供給し、スクラビング終了後は高速ジェットの洗浄水や超音波重畳の洗浄水を用いたブロー洗浄により基板上から異物を洗い流すようにしている。
【0003】
従来より、スクラブ洗浄装置では、被処理基板からこすり取られた異物の一部がブラシに付着して残留ないし蓄積し、ブラシから被処理基板に異物が逆転移または再付着することによって基板洗浄処理の品質が低下するという問題があり、この問題に対処するために様々な解決策が提案されている。もっとも、これまでに提案されている解決策は、スクラブ洗浄装置内で被処理基板から隔離した所定位置にブラシクリーニング用の治具または機構たとえばクリーニングブラシを配設し、該クリーニングブラシをスクラビングブラシにこすり合わせることによってスクラビングブラシから異物を除去する方式に集約される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにスクラブ洗浄装置内にブラシクリーニング用の特別の治具または機構を配備する方式は、治具または機構だけでなく関連する各種用力をも装置内に引き込むことになり、装置構成が複雑・煩雑化し、装置サイズまたは占有スペースが大きくなるという不都合がある。特に、ユニットタイプのスクラブ洗浄装置を多数併設する処理システムでは、各ユニット毎にブラシクリーニング用の治具または機構が配備されるため、上記のような煩雑性やスペース性の不利点がユニットの台数分増倍して顕著な問題となる。
【0005】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、スクラブ洗浄装置またはユニットの煩雑化や大規模化を伴なうことなくスクラビング用のブラシを低コストで簡単かつ効率的にクリーニングできるようにしたブラシクリーニング方法および処理システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のブラシクリーニング方法は、被処理基板を所定の処理位置で保持しつつ、前記被処理基板をブラシでこすって洗浄するスクラブ洗浄装置において前記ブラシをクリーニングする方法であって、前記被処理基板と同一の基板材料からなる実質的に未加工のベア基板を前記被処理基板に代えて前記処理位置で保持しつつ、前記ベア基板に前記ブラシをこすりつけて前記ブラシから異物を除去し、異物を除去した前記ブラシを前記ベア基板から離した後に、前記処理位置にて洗浄液吐出ノズルにより前記ベア基板を洗浄する
【0007】
また、上記の目的を達成するために、本発明の処理システムは、被処理基板と前記被処理基板と同一の基板材料からなる実質的に未加工のベア基板とを搬入/搬出する搬入出部と、前記被処理基板を所定の処理位置でスクラブ洗浄するためのブラシと洗浄液吐出ノズルとを備えるスクラブ洗浄ユニットと、前記搬入出部と前記スクラブ洗浄ユニットとの間で前記被処理基板および前記ベア基板を選択的に搬送する搬送手段とを有し、前記ブラシをクリーニングするために、前記搬送手段により前記ベア基板を前記搬入出部から前記スクラブ洗浄ユニットへ移して、前記スクラブ洗浄ユニット内で前記被処理基板の代わりに前記ベア基板を前記処理位置で保持しつつ、前記ベア基板に前記ブラシをこすりつけて前記ブラシから異物を除去し、異物を除去した前記ブラシを前記ベア基板から離した後に、前記処理位置にて前記洗浄液吐出ノズルにより前記ベア基板を洗浄する。
【0008】
本発明においては、被処理基板の洗浄に用いたブラシの汚れを除去するために、スクラブ洗浄と同じ処理位置で被処理基板に代えてベア基板にブラシをこすりつけて、ブラシに付着していた異物をベア基板に転移または再付着させる。ベア基板は被処理基板と同質の基板であるから、こすり合いによってベア基板からブラシへ被処理基板の製造プロセスに有害な異物が転移するようなことはない。さらに、本発明においては、ブラシクリーニングの後に洗浄液吐出ノズルを用いてベア基板に洗浄(好ましくはスプレー洗浄)を施す。同じ場所(処理位置)でブラシクリーニングとベア基板洗浄を続けて実行するので、ブラシからベア基板に転移して間もない異物(汚れ)をすみやかに効果的に除去でき、ベア基板の再使用を効率的に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0014】
図1〜図3に本発明の一実施形態における洗浄処理システムの構成を概略的に示す。図1〜図3はそれぞれシステムの略平面図、略正面図および略縦断面図である。
【0015】
図1および図2に示すように、この洗浄処理システム10は、被処理基板としてのシリコンウエハ(以下、「被処理ウエハ」と称する。)Wとブラシクリーニング用のベア基板としてのシリコンウエハ(以下、「ベアウエハ」と称する。)Bとをシステムに搬入したりシステムから搬出するための搬入出部12と、ウエハWに洗浄処理を施す洗浄処理部14とを有しており、搬入から洗浄、乾燥および搬出までの一連の工程をインラインで行うように構成されている。
【0016】
ここで、被処理ウエハWは、その主面またはおもて面に半導体デバイスを形成するために微細加工つまり半導体製造プロセスに附されているシリコンウエハである。一方、ベアウエハBは、半導体製造プロセスに附されていないシリコンウエハ、つまりシリコン基板が露出しているかまたは酸化膜程度で覆われている状態の実質的にベア(bare)なシリコンウエハである。以下の説明の中で「ウエハ」または「ウエハW(B)」は被処理ウエハWまたはベアウエハBの意味である。
【0017】
搬入出部12は、複数枚たとえば25枚のウエハW(B)を多段に収容するカセットCを所定数たとえば3個まで横(Y方向)一列に載置可能なカセットステージ16を設けたイン・アウトポート18と、ステージ16上のカセットCと洗浄処理部14との間でウエハWの搬送を行うウエハ搬送機構20を設けたウエハ搬送部22とを有している。通常、被処理ウエハWとベアウエハBは別々のカセットCに収容されてよく、ステージ16上で、少なくとも1つのカセットCは被処理ウエハW用のカセットであり、少なくとも1つのカセットCはベアウエハB用のカセットであってよい。
【0018】
イン・アウトポート18とウエハ搬送部22との境界には垂直の隔壁24が設けられ、この隔壁24のステージ16上の各カセットCと対向する位置に窓部26が形成され、各窓部26にシャッタ28が取り付けられている。シャッタ28が開いた状態で、ウエハ搬送機構20がステージ16上の各カセットCにアクセスしてウエハW(B)の出し入れを行うようになっている。
【0019】
ウエハ搬送部22において、ウエハ搬送機構20は、ウエハW(B)を保持できる手段たとえば搬送アーム20aを有し、X,Y,Z,θ(回転方向)の4軸で移動ないし動作可能であり、イン・アウトポート18側のカセットCだけでなく、洗浄処理部14側の後述するウエハ受け渡しユニット(TRS)42(図3)にもアクセス可能となっている。
【0020】
洗浄処理部14は、図1に示すように、中心部に垂直搬送型の主ウエハ搬送機構(PRA)30を配置し、この主ウエハ搬送機構(PRA)30の周りにスクラブ洗浄ユニット群32、受け渡し/反転ユニット群34、加熱/冷却ユニット群36および制御/ユーティリティ・ユニット群38を配置している。
【0021】
スクラブ洗浄ユニット群32は、図1および図2に示すように、システム正面側に複数台たとえば上下2段で各段に2台ずつ配設された枚葉式のスクラブ洗浄ユニット(SCR)40A,40B,40C,40Dを含んでいる。各スクラブ洗浄ユニット(SCR)40の構成と作用は後に詳述する。
【0022】
受け渡し/反転ユニット群34は、図1および図3に示すように、主ウエハ搬送機構(PRA)30と搬入出部12側のウエハ搬送部22との間で多段に重ねて配置された1台または複数台(図示の例は2台)の受け渡しユニット(TRS)42と1台または複数台(図示の例は2台)の反転ユニット(RVS)44とを含んでいる。各受け渡しユニット(TRS)42は、主ウエハ搬送機構(PRA)30と搬入出部12側のウエハ搬送機構20との間でウエハW(B)の受け渡しが行われる際にバッファとして該ウエハWを一時的に載置する載置台を備えている。各反転ユニット(RVS)44は、ウエハW(B)をおもて面(デバイス作成面)の位置と裏面の位置が互いに入れ替わるように180゜反転させるウエハ反転機構を備えている。
【0023】
加熱/冷却ユニット群36は、図1および図3に示すように、主ウエハ搬送機構(PRA)30に対して受け渡し/反転ユニット群34の反対側に多段に重ねて配置された1台または複数台(図示の例は3台)の加熱ユニット(HP)46と1台または複数台(図示の例は1台)の冷却ユニット(COL)48とを含んでいる。各加熱ユニット(HP)46および各冷却ユニット(COL)48は、被処理ウエハWを載せて所定の温度で加熱または冷却するための熱板を備えている。
【0024】
この実施形態では、図3に示すように、受け渡し/反転ユニット群34および/または加熱/冷却ユニット群36と同じ垂直方向の並びに、図示の例では下段側に、ベアウエハBを保管するための1台または複数台(図示の例は2台)のベアウエハ保管ユニット(BLN)50を設けている。
【0025】
制御/ユーティリティ・ユニット群38は、図1に示すように、システムの後背部に横(X方向)一列に配置された機械制御ユニット(MB)52、電装ユニット(EB)54および薬液貯蔵ユニット(CTB)56を含んでいる。機械制御ユニット(MB)52および電装ユニット(EB)54は、システム全体の動作を制御するための各種制御基板、計器類、コントロールパネル等を備えている。薬液貯蔵ユニット(CTB)56は、各スクラブ洗浄ユニット(SCR)40で使用に供される洗浄液を貯留する容器やポンプ等の流体機器を備えている。なお、制御/ユーティリティ・ユニット群38を他の場所に設置することで、後背部側からもシステム内のメンテナンスを行えるようになっている。
【0026】
主ウエハ搬送機構(PRA)30は、図3に示すように、垂直方向(Z方向)に延在し、上端および下端で接続された相対向する一対の垂直壁部58L,58Rを有する筒状支持体60の内側にウエハ搬送体62をZ方向に移動(昇降)可能に取り付けている。筒状支持体60は、その下に配置されたモータ64の回転駆動力により垂直中心軸を回転中心として回転するようになっており、ウエハ搬送体62も筒状支持体60と一緒に回転するようになっている。
【0027】
ウエハ搬送体62は、搬送基台66と、この搬送基台66上で前後に移動(進退)可能に構成された3本の搬送アーム68A,68B,68Cとを有している。これらの搬送アーム68A,68B,68Cは、搬送基台66に内蔵されたアーム駆動機構(図示せず)よりそれぞれ独立して進退移動可能となっており、両垂直壁部58L,58Rの間に形成された側面開口70を通り抜けできるようになっている。搬送基台66は、下部プーリ74および上部プーリ76間に架け渡された昇降駆動用の無端ベルト78に接続されており、筒状支持体60の底部で駆動側の下部プーリ74に連結されているモータ80の駆動力により昇降移動するようになっている。こうして、主ウエハ搬送機構(PRA)30は、その周囲に設置されている全てのユニットにアクセス可能であり、搬送アーム68A,68B,68Cを選択的に前後に伸縮または進退移動させて、ウエハW(B)の搬入または搬出を行えるようになっている。
【0028】
洗浄処理部14の天井または屋上には、洗浄処理部14内の各部に清浄な空気をダウンフローで供給するフィルタ・ファン・ユニット(FFU)82が設けられている。
【0029】
図4〜図6にスクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aの構成例を示す。図4はユニット(SCR)40Aの内部を示す平面図、図5は図4においてX方向から見た略縦断面図、図6は図4においてY方向から見た略縦断面図である。
【0030】
図4に示すように、このスクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aは、箱型のハウジング84の中を垂直の隔壁86によって洗浄処理室88とアーム駆動運転室90とに分割している。洗浄処理室88においては、上面の開口した洗浄カップ92が主ウエハ搬送機構(PRA)30(図1)と向き合うシャッタ付きのウエハ出入り口94寄りに配置され、洗浄カップ92の左右両側に洗浄液吐出ノズル96およびブラシ98A,98Bをそれぞれ待機させておくスペースが確保されている。
【0031】
ブラシ98A,98Bは、いわゆるディスク型ブラシであり、Y方向に延びるブラシ保持アーム100A,100Bの先端部にそれぞれ着脱可能に取付され、ブラシ待機位置に設置されているブラシバス99と洗浄カップ92内のスクラビング洗浄位置との間でX方向に移動可能となっている。図4および図6に示すように、ブラシ保持アーム100A,100B(図示省略)は、隔壁86に形成されているX方向に延在する開口部86aを通ってアーム駆動運転室90内のアーム駆動機構102A,102Bにそれぞれ連結されている。アーム駆動運転室90内でアーム駆動機構102A,102Bは相対向するガイド104,106に沿ってX方向にそれぞれ移動できるように構成されている。アーム駆動機構102A,102Bは、それぞれのブラシ保持アーム100A,100Bを昇降移動可能に構成することで、互いに干渉することなくX方向の移動(アーム駆動)を独立的に行えるようになっている。
【0032】
図6に示すように、ブラシ98Aは、ブラシ保持アーム100Aに内蔵されたブラシ回転駆動機構101によりZ方向の中心軸回りに回転(スピン回転)できるようになっている。図示のブラシ回転駆動機構101は、ブラシ98Aを支持するブラシ支持軸103を回転可能に構成し、このブラシ支持軸103をベルト105を介してモータ107の回転駆動軸に結合している。他方のブラシ98Bもブラシ保持アーム100Bにおいて同様の構成により回転可能となっている。なお、ベルト105を省いてブラシ支持軸103をモータ107に直結する構成も可能である。
【0033】
図4において、洗浄液吐出ノズル96は、たとえば高圧ジェット式または超音波式のノズルあるいは2流体式(洗浄液とガスとを混合して噴出する方式)のノズルであり、Y方向に延びるノズル保持アーム108の先端部に着脱可能に取付され、ブラシ待機位置と洗浄カップ92内のブロー洗浄位置との間でX方向に移動可能となっている。このノズル保持アーム108は、隔壁86の開口部86aを通ってアーム駆動運転室90内のアーム駆動機構110に連結されている。アーム駆動運転室90内でアーム駆動機構110は所定のガイド(たとえばガイド86)に沿ってX方向に移動できるように構成されている。なお、洗浄液吐出ノズル96は、待機位置で高さ/方向調節機構112によりZ方向位置および吐出角度を調節できるようになっている。
【0034】
図4および図5に示すように、洗浄カップ92は、たとえばカップ外側に配置されたカップ昇降機構114に結合されており、カップ昇降機構114の駆動力でウエハ搬入出用のボトム位置(92’)と洗浄用のトップ位置(92)との間で昇降移動できるようになっている。洗浄カップ92の上端部には、洗浄液の飛散を防止するための径方向内側に向って斜め上方に延在する上下2段のテーパ部92a,92bが設けられている。洗浄カップ92の内周側底部には、カップ内の排気および排液を行うためにドレイン管116が接続されている。
【0035】
洗浄カップ92の内側には、ウエハW(B)を保持して回転するスピンチャック118が設けられている。このスピンチャック118は、ウエハW(B)を水平姿勢で載置するチャックプレート120と、メカニカル式のチャック部またはウエハ脱着機構122と、ウエハW(B)を垂直中心軸の回りに回転させる回転駆動部124とを有している。チャックプレート120の周縁部には円周方向に所定の間隔を置いて複数(図示の例では6本)の支持ピン120aが立設されており、ウエハW(B)はこれらの支持ピン120aで水平に担持される。
【0036】
ウエハ脱着機構122は、チャックプレート120の周縁部に所定の間隔を置いて複数(図示の例では3箇所)設けられ、バネ部材(図示せず)による弾性力でウエハW(B)の周縁部を脱着可能に保持する。より詳細には、チャックプレート120の下に昇降手段126により昇降可能な水平操作板128が設けられ、この支持板128の各ウエハ脱着機構122と対応する箇所に脱着操作治具130が取り付けられている。昇降手段126が水平操作板128を上昇または往動させると、各脱着操作治具130が各対応するウエハ脱着機構122に下から当接してバネ部材に抗して押圧することにより、ウエハ脱着機構122がウエハ保持解除姿勢(図5の右側122’の姿勢)に変位する。このウエハ保持解除状態において、チャックプレート120上でウエハW(B)の移載または搬入/搬出を行うことができる。昇降手段126が水平操作板128を下降または復動させると、各脱着操作治具130が各対応するウエハ脱着機構122から分離し、それによってバネ部材の弾性力が復帰して各ウエハ脱着機構122がウエハを保持する姿勢(図5の左側122の姿勢)となる。
【0037】
回転駆動部124は、モータ(図示せず)を内蔵しており、該モータの回転駆動軸を回転支持軸132を介してチャックプレート120に結合している。
【0038】
図4に示すように、洗浄カップ92の外には、カップ側壁の上からカップ内部を臨むようにして1本または複数本(図示の例では2本)のリンスノズル134が設けられている。
【0039】
上記したように、このスクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aでは、スピンチャック118にウエハW(B)の周縁部を機械的に保持するメカニカルチャック機構(ウエハ脱着機構122)を用いている。このようなメカニカルチャック機構は、被処理ウエハWの裏面を上面つまり被洗浄面とする場合に下面(おもて面)の被加工領域またはデバイス作成領域に触れなくて済むので適している。被処理ウエハWのおもて面を上面(被洗浄面)とする場合はバキューム吸引式のチャック機構も使用できる。一方、ベアウエハBにあっては、被処理面またはデバイス作成面というものがなく、おもて面と裏面の区別がないので、メカニカル式およびバキューム吸引式のいずれのチャック機構でも適応できる。
【0040】
この実施形態の洗浄処理システムにおいて、他のスクラブ洗浄ユニット(SCR)40B,40C,40Dも、上記したスクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aとほぼ同様の構成を有するものであってよい。たとえば、下段の両スクラブ洗浄ユニット(SCR)40A,40Bを被処理ウエハWに対して裏面洗浄処理用とする場合は、左側のスクラブ洗浄ユニット(SCR)40Bを右側のスクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aと左右対称な構成としてよい。また、上段の両スクラブ洗浄ユニット(SCR)40C,40Dを被処理ウエハWに対しておもて面洗浄処理用とする場合は、スピンチャック118にメカニカルチャック機構(ウエハ脱着機構122)に換えてバキューム吸引式のチャック機構を設ける構成としてよい。
【0041】
ここで、この洗浄処理システムにおいて1枚の被処理ウエハWが一連の処理を受ける際の手順と作用を説明する。
【0042】
先ず、搬入出部12において、ウエハ搬送部22のウエハ搬送機構20が、イン・アウトポート18のステージ16上に置かれている被処理ウエハW用のカセットCのいずれか1つにアクセスして搬送アーム20aで未洗浄の被処理ウエハWを1枚取り出し、取り出したウエハWを洗浄処理部14側の受け渡しユニット(TRS)42のいずれか1つに搬入する。なお、カセットCにおいてウエハWはおもて面を上面とする姿勢で収容ないし出し入れされるものとする。
【0043】
洗浄処理部14側では、主ウエハ搬送機構(PRA)30がウエハ搬送アーム68A,68B,68Cのいずれか1つで該受け渡しユニット(TRS)42から該ウエハWを取り出して、おもて面洗浄処理用の上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40C,40Dのいずれか1つにウエハ搬入出口94(図4)より搬入する。上記したように、上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40C,40Dは、スピンチャック118がバキューム吸引式のチャック機構を有する点を除いて下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40A,40Bと同様の構成を有している。
【0044】
主ウエハ搬送機構(PRA)より当該ウエハWを搬入される上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Cまたは40Dでは、洗浄カップ92をボトム位置に降ろしておいてウエハWをスピンチャック118上に載置させ、ウエハ搬送アーム68の退去後に洗浄カップ92をトップ位置へ上昇させる。そして、チャック機構を作動させてスピンチャック118に当該ウエハWを保持させ、回転駆動機構124を作動させてスピンチャック118を当該ウエハWと一体にスピン回転させる。一方、アーム駆動運転室90内でアーム駆動機構102A,102B,110を作動させて、ブラシ保持アーム100A,100Bおよびノズル保持アーム108をそれぞれの待機位置からカップ92内へ移動させる。そして、図5に示すように、各ブラシ98A,98Bを所定の圧力でウエハWの上面に押し当てながらスピン回転およびスキャンさせてこすり合わせ、洗浄液吐出ノズル96より当該ウエハWの上面に向けて洗浄液たとえば純水または薬液を吐出させる。また、図4に示すように、リンスノズル134より当該ウエハWの上面にリンス液を供給する。
【0045】
このようなウエハWに対して各ブラシ98A,98Bによるスクラビング洗浄、洗浄液吐出ノズル96によるブローまたはスプレー洗浄、リンスノズル134によるリンス液供給等の各種処理を施すレシピは任意にプログラミングすることができる。たとえば、最初にリンスノズル134によるリンス液供給を開始させて当該ウエハWの上面を万遍に濡らしてから、ブラシ98A,98Bによるスクラビング洗浄を開始させ、スクラビング洗浄の終了後にリンスノズル134を止めて洗浄液吐出ノズル96によりブロー洗浄を行い、ブロー洗浄の終了後にリンスノズル134によりリンス処理を行い、最後にスピンチャック118を高速回転させてスピン乾燥を行うといったレシピをプログラミングすることができる。両ブラシ98A,98Bの使い方も被処理ウエハWの加工段階や仕様に応じて自由にプログラミングできる。
【0046】
この実施形態のスクラブ洗浄ユニット(SCR)40では、隔壁86により洗浄処理室88とアーム駆動運転室90とを空間的に隔離しているので、洗浄処理室88内で発生したミストがアーム駆動運転室90に及んで動作不良を来す事態や、アーム駆動運転室90内で発生したパーティクルが洗浄処理室88側へ、特に洗浄カップ92内に入り込んで洗浄処理品質や歩留まりを低下させる事態を防止することができる。
【0047】
上記のようなおもて面洗浄処理が終了すると、スピンチャック118においてスピンチャック機構によるウエハの保持が解除され、洗浄カップ92がボトム位置へ下降し、主ウエハ搬送機構(PRA)30側から搬送アーム68A,68B,68Cのいずれか1つがウエハ搬入出口94から入ってきて当該被処理ウエハWを引き取る。
【0048】
主ウエハ搬送機構(PRA)30に引き取られた当該ウエハWは次に加熱ユニット(HP)46のいずれか1つに搬入され、そこで加熱による乾燥処理を受ける。この加熱乾燥処理の後は、必要に応じて冷却ユニット(COL)48に移され、そこで所定温度まで冷却される。
【0049】
上記のような熱処理を受けた後、当該ウエハWは次に主ウエハ搬送機構(PRA)30により反転ユニット(RVS)44のいずれか1つに搬入され、そこでおもて面と裏面とが互いに入れ替わるように、つまりそれまで上面であった裏面が下面になり、それまで下面であったおもて面が上面となるように反転される。
【0050】
上記のようにして上下反転された当該ウエハWは、次に主ウエハ搬送機構(PRA)30により裏面洗浄処理用の下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aまたは40Bに搬入される。この下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aまたは40Bにおいても、当該ウエハWは、スピンチャック118に保持される形態がメカニカル式(ウエハ脱着機構122)のウエハ周縁部保持形態に替わる点を除いては、上記したように上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Cまたは40Dにおけるおもて面洗浄処理と同様の洗浄処理を施される。
【0051】
上記のようにして下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aまたは40Bで裏面洗浄処理を受けた当該ウエハWは、反転ユニット(RVS)44のいずれか1つに送られて再度の上下面反転により最初の姿勢(おもて面が上面となる姿勢)に戻され、その姿勢で加熱ユニット(HP)46や冷却ユニット(COL)48を回されて熱処理を受ける。しかる後、当該ウエハWは主ウエハ搬送機構(PRA)30により受け渡しユニット(TRS)42のいずれか1つに移され、搬入出部12側のウエハ搬送機構20に引き取られてステージ16上のカセットCのいずれか1つへ入れられる。
【0052】
上記の一連の処理工程では被処理ウエハWのおもて面を先に洗浄して裏面を後に洗浄したが、順序を逆にしてもよい、つまり、最初に下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40A,40Bのいずれか1つで被処理ウエハWの裏面を洗浄し、次に上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40C,40Dのいずれか1つでウエハWのおもて面を洗浄するといった手順も可能である。
【0053】
スクラブ洗浄ユニット(SCR)40A〜40Dでは、上記のようなスクラビング洗浄において各ブラシ98(98A,98B)により被処理ウエハWの上面からこすり取られた異物がブラシ98に転移して、その一部はブラシ98から脱落せずに残留する。
【0054】
この実施形態では、各スクラブ洗浄ユニット(SCR)40A〜40Dにおいて、そのようなブラシ98の汚れを除去するために、被処理ウエハWに代わって搬入出部12またはベアウエハ保管ユニット(BLN)50からベアウエハBをユニット内に持ち込む。このベアウエハBを持ち込む動作は被処理ウエハWのときと同じでよく、持ち込まれたベアウエハBはスピンチャック118でチャック機構により水平姿勢で保持される。
【0055】
そして、スピンチャック118上のベアウエハBに対してブラシ98をこすりつけて、ブラシ98に付着していた異物をベアウエハBに転移または再付着させる。ベアウエハBは被処理ウエハWと同じ材質(シリコン基板)であるから、こすり合いによってベアウエハBからブラシ98へ半導体製造プロセスに有害な異物が転移するようなことはない。
【0056】
このブラシクリーニングに際しては、ブラシ98がベアウエハBの上面全体を隈なくこするように、回転駆動機構124によりスピンチャック118をスピン回転させるとともに、ブラシ保持アーム100をX方向に駆動してブラシ98をベアウエハB上で半径方向にスキャンしてよい。また、ブラシ回転駆動機構101によりブラシ98側もスピン回転させてよい。さらには、ブラシ98が被処理ウエハWを洗浄するときと同様に、ブラッシングの最中または前後で洗浄液吐出ノズル96やリンスノズル134を使用することができる。ブラシクリーニング中にカップ92内で発生したミストは、カップ92のテーパ部92a,92bで飛散を抑制されるとともに、カップ92の外へ出てもアーム駆動運転室90への進入を隔壁86によって阻止される。
【0057】
このブラシクリーニングにおいても、スクラブ洗浄ユニット(SCR)40内の各部の動作について被処理ウエハWに対する洗浄処理と同様に任意のレシピをプログラミングでき、ウエハ洗浄処理用のレシピをそのまま利用することも可能である。たとえば、ベアウエハBからブラシ98を引き離した後は、洗浄液吐出ノズル96によりブロー洗浄またはスプレー洗浄を行ってベアウエハBの上面を洗浄し、次いでリンスノズル134によりリンス液を流してベアウエハB上から洗浄液を除去してよい。
【0058】
この実施形態における有効なブラシクリーニング方法の1つとして、ベアウエハBにブラシ98をこすりつけるに先立って洗浄液吐出ノズル96により高圧の洗浄水をベアウエハBに吹き付けてウエハ表面を帯電させてよい。この直後にブラシ98をベアウエハBの表面にこすりつけると、ブラシ98に付着している異物が静電力でベアウエハB側へ転移しやすくなり、クリーニング効果を高められる。
【0059】
上記のように、ブラシクリーニングに用いたベアウエハBをスクラブ洗浄ユニット(SCR)40内である程度まで洗浄できる。したがって、このベアウエハBを当該スクラブ洗浄ユニット(SCR)40より搬出したなら、ベアウエハ保管ユニット(BLN)50にいったん保管しておいて、同じまたは別のスクラブ洗浄ユニット(SCR)40におけるブラシクリーニングに再使用することもできる。
【0060】
もっとも、この実施形態では、搬入出部12に被処理ウエハWと同列にカセット単位またはロット単位で多数のベアウエハBを用意しているので、搬入出部12から被処理ウエハWだけでなくベアウエハBも次々と洗浄処理部14に送り込んで、ブラシクリーニングに用いたベアウエハBを次々と搬入出部12に回収するというフロー式またはシリアル式のベアウエハ運用方法が可能である。
【0061】
図7に、一実施例によるベアウエハ運用方法を示す。図中、Wiは任意の被処理ウエハを意味し、W(2n-1)およびW2nは搬入出部12から洗浄処理部14に持ち込まれる被処理ウエハの中の奇数番目および偶数番目のものをそれぞれ意味する。WiaおよびWibは被処理ウエハWiのおもて面(デバイス作成面)および裏面をそれぞれ意味する。また、Biは任意のベアウエハを意味し、B(2n-1)およびB2nは搬入出部12から洗浄処理部14に持ち込まれる被処理ウエハの中のそれぞれ奇数番目および偶数番目のものを意味する。上記のようにベアウエハBiにはおもて面と裏面の区別はないが、説明の便宜上搬入出部12でカセットCから取り出されるときの上面をおもて面Biaとし、そのときの下面を裏面Bibとする。
【0062】
この実施例においては、搬入出部12より被処理ウエハWiとベアウエハBiとが1枚ずつ交互に洗浄処理部14に持ち込まれる。このため、搬入出部12では、ウエハ搬送機構20が、ステージ16上の被処理ウエハ用のカセットCとベアウエハ用のカセットCとに交互にアクセスして、被処理ウエハWiとベアウエハBiとを1枚ずつ交互に洗浄処理部14の受け渡しユニット(TRS)42へ渡す。洗浄処理部14では、主ウエハ搬送機構(PRA)30が、該受け渡しユニット(TRS)42から被処理ウエハWiまたはベアウエハBiを受け取ると、図7に示すようなルートおよびシーケンスで各ウエハWi(Bi)を各関連ユニットに順次回送する。なお、加熱ユニット(HP)46や冷却ユニット(COL)48はブラシクリーニング機能には直接関係しないので、図示のルートおよびシーケンスから省いている。
【0063】
図7において、奇数番目の被処理ウエハW(2n-1)およびベアウエハB(2n-1)は、反転ユニット(RVS)44→下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40A→反転ユニット(RVS)44→上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Cのルートを1枚ずつ交互に回送される。
【0064】
最初の反転ユニット(RVS)44では、各ウエハW(2n-1),B(2n-1)を裏返しさせて、それまで下面であった裏面W(2n-1)b,B(2n-1)bを上面にする。下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aでは、被処理ウエハW(2n-1)に対してはその裏面W(2n-1)bをブラシ98でこすってスクラビング洗浄を行う。かかるスクラビング洗浄処理の結果、被処理ウエハW(2n-1)の裏面W(2n-1)bに付着していた汚れがブラシ98に転移する。しかし、直後に当該スクラブ洗浄ユニット(SCR)40AにベアウエハB(2n-1)が搬入され、上記のようなブラシクリーニングによりベアウエハB(2n-1)の裏面B(2n-1)bに転移させる形でブラシ98の汚れが落される。こうして、スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aにおいては、被処理ウエハW(2n-1)の裏面W(2n-1)bに対するブラシ98によるスクラビング洗浄処理とブラシ98に対するベアウエハB(2n-1)の裏面B(2n-1)bを用いたブラシクリーニング処理とが1回ずつ交互に行われる。
【0065】
下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Aから搬出された奇数番目の各ウエハW(2n-1),B(2n-1)は、反転ユニット(RVS)44で上下反転操作を受けて姿勢を元に戻し、つまりおもて面W(2n-1)a,B(2n-1)aを上面にして、上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Cに送られる。上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Cでは、被処理ウエハW(2n-1)のおもて面W(2n-1)aに対するブラシ98によるスクラビング洗浄処理とブラシ98に対するベアウエハB(2n-1)のおもて面B(2n-1)aを用いたブラシクリーニング処理とが1回ずつ交互に行われる。上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Cより搬出された各ウエハW(2n-1),B(2n-1)は、受け渡しユニット(TRS)42を介して搬入出部12へ回送され、元のカセットCに収容される。なお、2台の受け渡しユニット(TRS)42のうち、一方を搬入出部12から洗浄処理部14へのウエハ受け渡し用とし、他方を洗浄処理部14から搬入出部12へのウエハ受け渡しに用いることができる。
【0066】
一方、偶数番目の被処理ウエハW2nおよびベアウエハB2nは、反転ユニット(RVS)44→下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40B→反転ユニット(RVS)44→上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Dのルートを1枚ずつ交互に回送される。図7から容易に理解されるように、かかる偶数番目ウエハの回送ルートにおいても、下段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Bでは被処理ウエハW2nの裏面W2nbに対するブラシ98によるスクラビング洗浄処理とブラシ98に対するベアウエハB2nの裏面B2nbを用いたブラシクリーニング処理とが1回ずつ交互に行われ、上段スクラブ洗浄ユニット(SCR)40Dでは被処理ウエハW2nのおもて面W2naに対するブラシ98によるスクラビング洗浄処理とブラシ98に対するベアウエハB2nのおもて面B2naを用いたブラシクリーニング処理とが1回ずつ交互に行われる。
【0067】
なお、奇数番目ウエハの回送ルートと偶数番目ウエハの回送ルートとの間にはたとえば1/2タクト分の時間的なオフセットが設定されてよく、それによって各搬送系20,(PRA)30は奇数番目ウエハと偶数番目ウエハとを交互にハンドリングすることができる。また、主ウエハ搬送機構(PRA)30は、3本の搬送アーム68A,68B,68Cを有しているので、ウエハハンドリングをよりスムースにかつ安全に行うために、その中の1本たとえば上段の搬送アーム68Aをベアウエハ専用としてもよい。その場合、たとえば各スクラブ洗浄ユニット(SCR)40において被処理ウエハWiに対するスクラビング洗浄処理が終了したときは、主ウエハ搬送機構(PRA)30が、上段搬送アーム68AにベアウエハBiを保持して該スクラブ洗浄ユニット(SCR)40にアクセスし、中段搬送アーム68Bまたは下段搬送アーム68Cのいずれかで被処理ウエハWiを引き取り、それと入れ違いで上段搬送アーム68AでベアウエハBiを搬入することになる。
【0068】
上記実施例のベアウエハ運用方法では、各スクラブ洗浄ユニット(SCR)40において、被処理ウエハWiに対してブラシ98によるスクラビング洗浄処理を1回行う都度その直後にベアウエハBiを用いてブラシ98に対するブラシクリーニング処理を行うので、ブラシ98の汚れを早期に効率よく落すことができる。また、被処理ウエハWiの両面洗浄に同期させてベアウエハBiの両面をブラシクリーニングに用いるので、ベアウエハBiの使用効率が高い。
【0069】
もっとも、上記実施例を変形した種々のベアウエハ運用方法も可能である。たとえば、各スクラブ洗浄ユニット(SCR)40において、スクラビング洗浄処理を複数回続けてからブラシクリーニング処理を1回または複数回続けて実行することも可能である。また、洗浄処理部14内でベアウエハBを任意の段階でベアウエハ保管ユニット(BLN)50に留め置きして、任意のスクラブ洗浄ユニット(SCR)40でブラシクリーニングを必要とする際に保管ユニット(BLN)50からベアウエハBを配送することも可能である。
【0070】
なお、搬入出部12に回収されたベアウエハBは、たとえばAGV(automatic guided vehicle)によりカセット単位でバッチ式のウエハ洗浄処理装置(図示せず)へ送られてよい。該ウエハ洗浄処理装置では、ベアウエハBをロット単位で洗浄槽に浸けて薬品処理によりウエハ表面の汚れを完全に除去し、鏡面研磨ウエハに再生する。こうして鏡面研磨ウエハに戻ったベアウエハBは、たとえばAGVにより本洗浄処理システム10に再搬入されて上記のようなブラシクリーニングに再利用されてもよく、あるいは新規の被処理基板Wとして半導体製造プロセスに附されてもよい。
【0071】
上記のように、この実施形態の洗浄処理システム10では、スクラブ洗浄ユニット(SCR)40内に外からウエハWの代わりにウエハWと同じ材質のベアウエハBを持ち込んで、ウエハ洗浄処理用のツールを利用して洗浄カップ92内でブラシ98から安全に異物を除去することができる。このことにより、スクラブ洗浄ユニット(SCR)40内においてブラシクリーニング用の特別な治具や機構は一切不要としており、ブラシクリーニングに伴なうユニット(SCR)40の煩雑化や占有スペースの増加を完全に回避している。この利点は、スクラブ洗浄ユニット(SCR)40の設置台数が多くなるほど顕著であり、システム全体の効率性、コスト、フットプリント、メンテナンス性等も著しく向上する。また、ブラシクリーニングに用いたベアウエハBは洗浄して再利用可能であり、新規の被処理ウエハWに転用することも可能である。
【0072】
ベアウエハ保管ユニット(BLN)50は、基本的には外部から遮断された室内にベアウエハBを1枚または複数枚保管するだけのユニット構造でもよいが、任意の付加機能を備えてもよい。たとえば、ベアウエハBの汚れ具合をモニタするためのウエハ表面検査装置や画像処理装置等を設けてもよく、ベアウエハBの汚れ具合を通してブラシ98の汚れ具合を判定することができる。また、保管ユニット(BLN)50内にウエハ洗浄機構を設けて、ブラシクリーニングに用いたベアウエハBをユニット内で洗浄して、汚れのないウエハ面に再生することも可能である。
【0073】
上記した実施形態は複数のスクラブ洗浄ユニット(SCR)40を含む洗浄処理システムに係わるものであったが、本発明は1つまたは複数のスクラブ洗浄ユニットを含む任意の処理システムに適用可能であり、単体のスクラブ洗浄装置にも適用可能である。
【0074】
また、ベアウエハBの代わりに被処理ウエハWの裏面をブラシクリーニングに利用することも可能である。特に、当該スクラブ洗浄装置または処理システムに持ち込まれた被処理ウエハにおいて裏面側の汚れが少ない場合は有効である。その場合、当該スクラブ洗浄装置において或る被処理ウエハWiの主面またはおもて面(デバイス作成面)に対してスクラビング洗浄処理を行ったなら、被処理ウエハWiを搬出するのと入れ違いに裏面を上にした別の被処理ウエハWjを搬入して該ウエハWjの裏面にブラシ98をこすりつけてブラシクリーニングを行うことができる。ブラシクリーニングに用いた被処理ウエハWjの裏面はその後にスクラビング洗浄を受けることによってきれいになる。この方法は、被処理ウエハWiのおもて面と裏面のどちらに対してもブラシ98をこすりつけられる方式(たとえばメカニカルチャック方式)のスクラブ洗浄装置において有効である。
【0075】
本発明における被処理基板はシリコンウエハに限るものではなく、スクラブ洗浄を必要とする任意の被処理基板たとえばLCD用のガラス基板やフォトマスク基板、CD基板等も含まれる。したがって、本発明におけるベア基板もディスク形状に限定されるものではなく、被処理基板の形状に応じて種々の形状を採択することができる。本発明におけるブラシもディスク型ブラシに限るものでなく、ロールブラシ等の他のブラシ形式も可能である。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のブラシクリーニング方法または処理システムによれば、スクラブ洗浄装置またはユニットの煩雑化や大規模化を伴なうことなくスクラビング用のブラシを低コストで簡単かつ効率的にクリーニングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における洗浄処理システムの構成を概略的に示す略平面図である。
【図2】実施形態における洗浄処理システムの構成を概略的に示す略正面図である。
【図3】実施形態における洗浄処理システムの構成を概略的に示す略縦断面図である。
【図4】実施形態におけるスクラブ洗浄ユニット(SCR)の構成例を示す平面図である。
【図5】実施形態におけるスクラブ洗浄ユニット(SCR)の構成例を示すX方向から見た略縦断面図である。
【図6】実施形態におけるスクラブ洗浄ユニット(SCR)の構成例を示すY方向から見た略縦断面図である。
【図7】一実施例によるベアウエハ運用方法の仕組みを示す図である。
【符号の説明】
10 洗浄処理システム
12 搬入出部
14 洗浄処理部
30 主ウエハ搬送機構(PRA)
40A〜40B スクラブ洗浄ユニット(SCR)
50 ディスク保管ユニット(CLN)
92 洗浄カップ
96 洗浄液吐出ノズル
98(98A,98B) ブラシ
100A,100B ブラシ保持アーム
101 ブラシ回転駆動機構
103 ブラシ支持軸
118 スピンチャック
122 ウエハ脱着機構122
124 回転駆動機構
134 リンスノズル
W 被処理ウエハ
B ベアウエハ

Claims (4)

  1. 被処理基板を所定の処理位置で保持しつつ、前記被処理基板をブラシでこすって洗浄するスクラブ洗浄装置において前記ブラシをクリーニングする方法であって、
    前記被処理基板と同一の基板材料からなる実質的に未加工のベア基板を前記被処理基板に代えて前記処理位置で保持しつつ、前記ベア基板に前記ブラシをこすりつけて前記ブラシから異物を除去し、異物を除去した前記ブラシを前記ベア基板から離した後に、前記処理位置にて洗浄液吐出ノズルにより前記ベア基板を洗浄するブラシクリーニング方法。
  2. 前記洗浄液吐出ノズルによる前記ベア基板の洗浄はスプレー洗浄である請求項1に記載のブラシクリーニング方法。
  3. 被処理基板と前記被処理基板と同一の基板材料からなる実質的に未加工のベア基板とを搬入/搬出する搬入出部と、
    前記被処理基板を所定の処理位置でスクラブ洗浄するためのブラシと洗浄液吐出ノズルとを備えるスクラブ洗浄ユニットと、
    前記搬入出部と前記スクラブ洗浄ユニットとの間で前記被処理基板および前記ベア基板を選択的に搬送する搬送手段とを有し、
    前記ブラシをクリーニングするために、前記搬送手段により前記ベア基板を前記搬入出部から前記スクラブ洗浄ユニットへ移して、前記スクラブ洗浄ユニット内で前記被処理基板の代わりに前記ベア基板を前記処理位置で保持しつつ、前記ベア基板に前記ブラシをこすりつけて前記ブラシから異物を除去し、異物を除去した前記ブラシを前記ベア基板から離した後に、前記処理位置にて前記洗浄液吐出ノズルにより前記ベア基板を洗浄する処理システム。
  4. 前記洗浄液吐出ノズルによる前記ベア基板の洗浄はスプレー洗浄である請求項3に記載の処理システム。
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