JP2002129124A - 表示窓用接着剤組成物 - Google Patents

表示窓用接着剤組成物

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JP2002129124A
JP2002129124A JP2000328210A JP2000328210A JP2002129124A JP 2002129124 A JP2002129124 A JP 2002129124A JP 2000328210 A JP2000328210 A JP 2000328210A JP 2000328210 A JP2000328210 A JP 2000328210A JP 2002129124 A JP2002129124 A JP 2002129124A
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Koji Tanaka
孝司 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気機器の表示窓を形成するため透明パネルと
機器筐体に接着するのに適した室温硬化型の接着剤。 【解決手段】表示装置を内蔵し透明パネルを通して情報
を表示する表示窓を形成するために、透明パネルと機器
筐体を接着する接着剤であって、以下の組成から構成さ
れることを特徴とする表示窓用接着剤組成物。 (A)加水分解性官能基含有ケイ素を有し、分子鎖が実
質的に(a)炭素数1〜8のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位と(b)炭
素数10〜30以上のアルキル基を有する(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体単位とからなる共重合
体、(B)加水分解性官能基含有ケイ素を有するオキシ
アルキレン重合体、(C)湿気硬化触媒

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気機器の表示窓を
形成するため透明パネルと機器筐体を接着するのに適し
た室温硬化型の接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話や無線機などの可搬型通信機器
やビデオデッキ、CDプレイヤーなどのオーディオ機
器、炊飯器や電子レンジなどの家庭用電気機器、FA
X、電話機などの通信機器など近年の電気機器は液晶表
示装置や光電管などを内蔵し、使用者に対し各種情報を
表示できるようになっている。
【0003】通常、このような電子機器では液晶表示面
や光電管の保護、機器内部への密封性を確保するなどの
理由で機器筐体に情報表示窓が形成され液晶表示装置や
光電管の情報画面はその窓を通して表示されている。そ
のため窓は光を透過できる程度に透明であるプラスチッ
クやガラスのパネルである場合が多い。
【0004】機器筐体は通常光を透過しない非透明のプ
ラスチックや金属を使用することが多いため、表示窓部
のみ透明性の部材を使用することが一般的である。たと
えば、機器筐体の表示装置の画面前方の筐体箇所に表示
装置と略同形状の開口部を形成し、この開口部と略同形
状で若干寸法の大きい透明パネルを筐体開口部に取り付
け、筐体の開口部を閉鎖することにより達成される。
【0005】透明パネルは機器筐体に取り付ける必要が
あるが、この方法として、筐体や透明パネルの弾性を利
用して挟み込む固定方法、両面テープや、接着剤などに
よる接着、有機溶剤、加熱、超音波によりプラスチック
を溶解して融着することにより固定する方法が挙げられ
る。
【0006】しかし、弾性変型を利用して挟み込む方法
は形状が複雑になるためにデザイン上の制約が多く、ま
た、防水や防塵シール性を得ることはできなかった。両
面粘着テープを用いる場合には、両面テープの打ち抜き
加工による材料ロスが発生し、かつ、両面テープを貼り
付ける行程はオートメーションによる作業が困難であ
り、人手に頼ることが必要で、コスト、生産速度が不利
である。
【0007】さらに、プラスチックの融着による方法で
は接触面が平滑でなければ接着強度が安定しないし、ま
た有樹溶剤がパネル表面に付着すると透明性が損なわれ
るおそれがあるという欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】接着剤による接着が最
も簡単であるが、以下の欠点を有する。表示窓を筐体に
取り付けたあと、すぐに筐体を組み立てる場合がある。
このとき、透明パネル表面に埃や塵が付着していると、
完成した機器の見栄えが悪いものになってしまう。特に
透明パネルの内面(機器の内部の面)に埃や塵が付着し
てしまうと、解体しなければ除去できないため、工場製
造時に埃、塵を除去しなければならない。
【0009】工場の生産ラインは塵、埃の少ないクリー
ンルームで行うことが多いのであるが、透明パネルがプ
ラスチック部品であると、透明パネルが帯電してしま
い、塵、埃を吸着してしまい付着しやすい状態になる。
そのため、表示窓の生産行程で表示窓にエアーを吹き付
ける行程、いわゆるエアーブローを行い、塵、埃を吹き
飛ばすことが必要である。
【0010】しかし、表示窓を接着剤で接着した場合、
接着剤が未硬化の状態でエアブローを行うと表示窓がエ
アーの圧力で吹き飛んだり、位置がずれてしまうことが
あり、さらに、エアーの圧力で接着剤が流動してしま
い、非接着部以外に接着剤が付着して汚れてしまった
り、接着したい箇所に接着剤がなくなってしまったりと
いう欠点があった。
【0011】そのため、接着剤の硬化時間の早いものを
使用したり、加熱や紫外線硬化などの速硬化手法を用い
ると改善することができるが、硬化時間の早いものは反
応性がよいものなので塗布装置の中で硬化してしまった
り接着剤自体が保存中にゲル化してしまったりする。加
熱や紫外線硬化などはそれらの装置が必要であり、製造
ラインが大がかりになったりする。
【0012】よって、塗布したら室温に放置するだけで
硬化できるものが好ましいが上記の理由からエアーブロ
ーの圧力に耐えられず、貼合せてすぐに接着力がある両
面テープを使用することが多かったが、前述したとおり
作業性に難があるため量産性とコストに問題があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は前述の問
題を解決するために鋭意検討したところ、機器の表示窓
の製造に適し、作業性に優れる室温硬化性を得るに至っ
た。
【0014】すなわち、本発明は表示装置を内蔵し透明
パネルを通して情報を表示する表示窓を形成するため
に、透明パネルと機器筐体を接着する接着剤であって、
以下の組成から構成されることを特徴とする表示窓用接
着剤組成物である。組成物は(A)加水分解性官能基含
有ケイ素を有し、分子鎖が実質的に(a)炭素数1〜8
のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル単量体単位と(b)炭素数10〜30のアルキル基
を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単
位とからなる共重合体、(B)加水分解性官能基含有ケ
イ素を有するオキシアルキレン重合体、(C)湿気硬化
触媒である。
【0015】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いる(A)成分は加水分解性官能基含有ケイ素
を持ち、前記(a)(b)の単量体単位の(メタ)アク
リル共重合体(以下、共重合体(A)という)である。
(A)成分を構成する(a)の単量体単位である炭素数
1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル単量体単位は、一般式
【0016】
【化1】 (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、Rは水素
原子またはメチル基を示す)で表わされる。また(b)
の単量体単位である炭素数10以上のアルキル基を有す
る(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位は、
一般式
【0017】
【化2】 (式中、Rは前記に同じ、Rは炭素数10以上のア
ルキル基を示す)で表わされる。
【0018】前記一般式(I)中のRとしては、たと
えばメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、
t−ブチル基、2−エチルヘキシル基などの炭素数1〜
8、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜2のアル
キル基があげられる。なお、Rのアルキル基は単独で
もよく、2種以上混合していてもよい。
【0019】前記一般式(II)中のRとしては、た
とえばラウリル基、トリデジル基、セチル基、ステアリ
ル基、炭素数22のアルキル基、ベヘニル基などの炭素
数10以上、通常は10 〜30、好ましくは10〜2
0の長鎖のアルキル基があげられる。なお、Rのアル
キル基はRの場合と同様、単独でもよく、たとえば炭
素数12と13との混合物のように、2種以上混合した
ものであってもよい。
【0020】共重合体(A)の分子鎖は実質的に(a)
および(b)の単量体単位からなるが、ここでいう実質
的にとは共重合体(A)中に存在する(a)および
(b)の単量体単位の合計が50重量%を越えることを
意味する。(a)および(b)の単量体単位の合計は好
ましくは70重量%以上である。また(a)の単量体単
位と(b)の単量体単位の存在比は重量比で95:5〜
40:60が好ましく、90:10〜60:40がさら
に好ましい。
【0021】共重合体(A)に含有されていてもよい
(a)および(b)以外の単量体単位としては、たとえ
ばアクリル酸、メタクリル酸などのアクリル酸;アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのアミド
基、クリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
トなどのエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリレー
ト、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノエチ
ルビニルエーテルなどのアミノ基を含む単量体;その他
アクリロニトリル、イミノールメタクリレート、スチレ
ン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩
化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン
などに基因する単量体単位があげられる。共重合体
(A)は、数平均分子量で500〜100,000のも
のが取扱いの容易さの点から好ましい。
【0022】(A)成分は共重合体(A)に加水分解性
官能基含有ケイ素が結合されたものである。加水分解性
官能基含有ケイ素はシロキサン結合を形成して架橋しう
るものであり、加水分解基と結合されたケイ素官能基で
ある。これはよく知られた官能基であり、室温において
も架橋し得ることができるという特徴を有する。この加
水分解性官能基の具体例は、ハロゲン原子、水素原子、
アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、ア
ミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、ア
ルケニルオキシ基などがあげられる。これらのうちでも
加水分解性のマイルドさの点からメトキシ基、エトキシ
基などのアルコキシ基が好ましい。
【0023】加水分解性官能基含有ケイ素が持つ加水分
解性官能基はケイ素1つあたり2個が好ましい。共重合
体(A)中の加水分解性官能基含有ケイ素の個数は充分
な硬化性を得る点から平均1個以上あればよいが、1.
1個以上、特には1.5個以上が好ましく、またみかけ
上反応性シリコーン官能基1個当りの数平均分子量が3
00〜4000になるように存在することが好ましい。
【0024】本発明に用いる共重合体(A)は、ビニル
重合、たとえばラジカル反応によるビニル重合により、
一般式(I)および(II)で表わされる単位を与える
単量体を通常の溶液重合法や塊重合法などにより重合さ
せることにより得られる。反応は前記単量体および要す
ればラジカル開始剤などを、好ましくは数平均分子量5
00〜100,000の共重合体(A)を得るために必
要に応じてn−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタンのごとき連鎖移動剤を加えて50〜150℃
で反応させる。溶剤は、使用してもよく、しなくてもよ
いが、使用する場合はエーテル類、炭化水素類、酢酸エ
ステル類のごとき非反応性の溶剤の使用が好ましい。
【0025】共重合体(A)に加水分解性官能基含有ケ
イ素を導入する方法としては種々のものがあるが、たと
えば、重合性不飽和結合と反応性シリコーン官能基を有
する化合物(たとえばCH=CHSi(OC
)とを、一般式(I)および(II)で表わさ
れる単位を与える単量体に添加して共重合する方法、重
合性不飽和結合および反応性官能基を有する化合物(た
とえばアクリル酸)を一般式(I)および(II)で表
わされる単位を与える単量体に添加して共重合させ、そ
ののち生成した共重合体を加水分解性官能基および反応
性官能基と反応しうる官能基を有する化合物(たとえば
イソシアネート基と−Si(OCH基を有する化
合物)と反応させる方法などがあげられる。製造方法の
詳細は特開昭63−112642号公報に記載されてい
る。
【0026】(B)成分は加水分解性官能基含有ケイ素
を有するオキシアルキレン重合体である。加水分解性官
能基含有ケイ素を有するオキシアルキレン重合体とは、
ポリマー分子中の珪素原子に加水分解性基および/また
は水酸基が直接結合した変性ポリオキシアルキレンであ
り、各種多数の分子構造が知られているが、代表的な具
体例としては、特開昭50−156599 号、同54
−6096 号、同55 −82123 号、同55 −1
31022 号、同55 −137129 号、同57 −
126823 号、同59 −78223号、同62 −
230822号、同63 −83131 号、特開平3
−4782 号、同3 −72527 号、同3 −122
152 号等に開示されている。なお、上市品として
は、MS−20A , MS −15A 改、MS −20
3(いずれも鐘淵化学工業(株)製)等がある。
【0027】また、本発明の(A)成分と(B)成分が
混合された成分として鐘淵化学工業(株)のMAポリマ
ーなどとして販売さてており、入手は容易である。
【0028】(C)成分である湿気硬化触媒としては、
金属カルボン酸塩、アルコキシチタンなどの湿気硬化性
シリコーンに使用される湿気硬化触媒が挙げられる。例
えば、ジブチルスズビストリエトキシシリケート、ジブ
チルスズジメトキサイド、ジブチルスズジアセテート、
ジブチルスズジラウレート、ブチルスズトリ−2−エチ
ルヘキソエート、鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2
−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエ
ート、マンガン−2−エチルヘキソエート、亜鉛−2−
エチルヘキソエート、カプリル酸第1スズ、ナフテン酸
スズ、オレイン酸スズ、ブチル酸スズ、ナフテン酸ス
ズ、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン
酸亜鉛などの有機酸カルボン酸の金属塩;テトラブチル
チタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、
トリエタノールアミンチタネート、テトラ(イソプロペ
ニルオキシ)チタネートなどの有機チタン酸エステル;
オルガノシロキシチタン、β−カルボニルチタンなどの
有機チタン化合物;アルコキシアルミニウム化合物;ベ
ンジルトリエチルアンモニウムアセテートなどの第4級
アンモニウム塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、しゅ
う酸リチウムなどのアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメ
チルヒドロキシアミン、ジエチルヒドロキシアミンなど
のジアルキルヒドロキシルアミンなどが挙げられる。こ
れらの中ではジブチルスズジメトキサイド、ジブチルス
ズビスアセチルアセトナートなどのキレート化合物は室
温硬化触媒としての活性が高く、硬化性組成物の硬化速
度が速くなるのでより好ましい。これらの硬化触媒は、
単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0029】これらの湿気硬化触媒の使用量は、室温硬
化性組成物の総重量に対して0.01〜10重量部、特
に0.1〜5重量部が好ましい。湿気硬化触媒の配合量
が少な過ぎると、得られる樹脂組成物の硬化速度が遅く
なり、一方多過ぎると、得られる硬化物の引張特性等の
物性が低下するばかりでなく、経済的にも不利益であ
り、いずれも好ましくない。
【0030】本発明の組成物にはさらに硬化促進剤や密
着付与剤を添加することが好ましい。これらの例はγ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプ
トシラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン等のエポキシシラン類等のシランカップリング剤が
挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用い
られる。
【0031】これらの硬化促進剤及び密着付与剤の使用
量は、室温硬化性組成物の総重量に対して0.01〜1
0重量部が好ましい。硬化促進剤及び密着付与剤の配合
量が少な過ぎると、硬化速度を促進することがない。一
方多過ぎると、得られる硬化物の伸び等の物性が低下す
るばかりでなく、経済的にも不利益であり、いずれも好
ましくない。
【0032】本発明の接着剤の粘度は5万〜20万cp
sが好ましく20万cps以上であると樹脂の塗布作業
が困難になり、5万以下であるとエアーブローの圧力で
流動する可能性が生じる。
【0033】上記(A)〜(C)の必須成分に加え、必
要に応じて、補強材、繊維質充填剤、耐油性向上剤、耐
熱性向上剤、耐寒性向上剤、顔料、染料等の着色剤、チ
クソトロピー剤、脱水剤、防錆剤、接着性向上剤、耐油
接着性向上剤、溶剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、難燃性付与剤、界面活性剤等を添加して
もよい。これらは所要の物性に応じて適宜の量添加され
る。補強材としては、例えば、ヒュームドシリカ、焼成
シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、石英粉
末;珪藻土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリ
ウム、酸化マグネシウム;沈降性炭酸カルシウム、重質
炭酸カルシウム;炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石
クレー、カオリンクレー、焼成クレー;カーボンブラッ
ク等が挙げられる。
【0034】表示窓を形成するためには透明パネルを筐
体に接着する。透明パネルはプラスチック、ガラスなど
光の透過性を持つものであり、可視光が透過するもので
あれば、透過度は問題でない。よって、意匠性を高める
ために着色された透明パネルでもかまわない。筐体は表
示窓を形成するため表示装置と略同形状であるか、また
は、表示したい形状に開口される。開口部には前記透明
パネルを接着して開口部をふさぐことにより、筐体と一
体化して表示窓部のみが透明になる。
【0035】透明パネルは筐体に外側から接着しても内
側から接着してもどちらでもよい。筐体には透明パネル
を接着する接着代を設けることが好ましい。
【0036】本発明の接着剤組成物は空気中の水分と反
応して硬化する室温硬化性接着剤であり加熱や紫外線照
射の必要が無いため、それらの硬化設備が不要であり、
塗布して貼り合わせた後放置すればよい。さらに、本発
明の接着剤組成物は初期粘着性が高いため完全硬化する
までの仮固定が不要で、透明パネルを貼り合わせた後す
ぐに次の行程に移ることができる。その粘着力はエアー
ブローの圧力にも耐えることができる。しかも、通常、
初期粘着力が高いものは塗布前の接着剤の粘性が高くな
ってしまうため1mm幅程度のビード状に塗布すること
が困難であるが、本発明は初期粘着性が高いにも関わら
ず、塗布作業性に優れるのである。よって、本発明の接
着剤組成物は1mm幅程度のビード状に塗布することが
でき、細部の接着にも対応することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例により具体
的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例により
限定されない。以下の実施例の記載において、部はいず
れも重量部を示す。
【0038】配合例 (A)成分と(B)成分として、鐘淵化学工業社MA4
40を用いた。MA440は炭素数1〜8のアルキル基
を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単
位と、炭素数10〜30以上のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位とからなる
共重合体でありかつ、分子末端にアルコキシシリル基を
有する化合物と、加水分解性官能基を有するケイ素を有
するオキシアルキレン重合体の混合物である。(A)成
分100部にγ−アミノプロピルトリメトキシシラン3
部(日本ユニカー社のA−1110)、ジブチルスズジ
メトキサイド3部(三共有機社のSCAT−27)、炭
酸カルシウムを70部無水の状態で混合、真空脱泡し、
一液湿気硬化性接着剤組成物を調製した。
【0039】
【実施例】実施例1 表示窓10を形成するための図面1を用いて説明する。
機器筐体前面12は液晶表示装置14と略同形状の開口
部17が形成され開口部の端部には接着代16が形成さ
れる。接着代16は透明パネル11が接着されるための
部位であり、透明パネル11の端部も接着代16と係合
可能な形状に成形される。筐体前部12は表示装置14
などの機器を内装して筐体後部13と組み合わされる。
【0040】接着代16には接着剤15がビード状に塗
布され透明パネル11を押しつける。接着剤の塗布はあ
らかじめ接着代16の形状にあわせてティーチングされ
ている自動塗布装置を用い、ノズル先端からビード状に
圧出することにより塗布される。接着剤を塗布後、透明
パネル11を組み付け、押圧する。その後、図示しない
エアーブロー装置で透明パネルの両面から圧縮エアーを
吹きつけ、埃、塵を吹き飛ばす。そして表示装置4など
の機器を内装した筐体後部3と組み付けられ、図示しな
い締結装置で連結される。
【0041】エアーブロー行程で透明パネル1が吹き飛
ぶことなく、位置がずれることもなく、また、接着剤5
が流動することもなかった。
【0042】比較例1 接着剤としてスリーボンド1521(合成ゴム系接着
剤)を使用して、上記行程を行ったところ、エアーブロ
ー行程で透明パネルが吹き飛んでしまった。
【0043】比較例2 接着剤としてスリーボンド2082(エポキシ2液混合
常温硬化型接着剤)を使用して、上記行程を行ったとこ
ろ、エアーブロー行程で透明パネルが吹き飛んでしまっ
た。
【0044】比較例3 接着剤としてスリーボンド3950(変成シリコーン2
液混合常温弾性接着剤)を使用して、上記行程を行った
ところ、エアーブロー行程で透明パネルが吹き飛んでし
まった。
【0045】実施例2 表示窓20を形成するための図面2を用いて説明する。
機器筐体前面22は液晶表示装置24と略同形状の開口
部27が形成され開口部の端部には接着代26が形成さ
れる。接着代26は透明パネル21が接着されるための
部位であり、透明パネル21の端部も接着代26と係合
可能な形状に成形される。筐体前部22は表示装置24
などの機器を内装して筐体後部23と組み合わされ、最
終工程として透明パネル21が接着される。
【0046】筐体後部23に表示装置24及び図示しな
い電子基板を装着して筐体前部22を図示しない締結装
置で連結する。開口部27の接着代26に筐体の外側か
ら接着剤25をビード状に塗布する。接着剤の塗布はあ
らかじめ接着代26の形状にあわせてティーチングされ
ている自動塗布装置を用い、ノズル先端からビード状に
圧出することにより塗布される。ここまでの行程により
筐体内部に装着された教示装置24の開口部より露出さ
れた面に塵、埃が付着されている可能性があるため、図
示しないエアーブロー装置で筐体外側から圧縮エアーを
吹きつけ、埃、塵を吹き飛ばす。透明パネル21にも圧
縮空気を吹き付け、透明パネル21を組み付け、押圧し
て透明パネルを機器筐体に接着する。
【0047】この行程で未硬化の接着剤25にエアーブ
ローの圧縮空気が直接吹き付けられても接着剤が流動し
て表示装置24を汚したり、接着力を低下したりするこ
とはなかった。
【0048】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は空気中の水分と
反応して硬化する室温硬化性接着剤であり加熱や紫外線
照射の必要が無いため、それらの硬化設備が不要であ
る。また接着剤組成物は初期粘着性が高いため完全硬化
するまでの仮固定が不要で、透明パネルを貼り合わせた
後すぐに次の行程に移ることができる。その粘着力はエ
アーブローの圧力にも耐えることができる。しかも、初
期粘着性が高いにも関わらず1mm幅程度のビード状に
塗布することができ、細部の接着にも対応することがで
きる。
【0049】よって、表示窓を形成する行程で透明パネ
ルに塵、埃を除去する目的でエアーブローを行っても、
透明パネルがエアーの圧力で吹き飛んだり、位置がずれ
てしまうことがなく、さらに、エアーの圧力で接着剤が
流動してしまうことがない。
【0050】よって、室温硬化型の接着剤で生産が可能
になり、工場生産のオート化が可能であり、コストが安
く量産が可能になる。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着剤組成物が適用される第1実施例
の表示窓を備えた機器の断面図である。
【図2】本発明の接着剤組成物が適用される第2実施例
の表示窓を備えた機器の断面図である。
【符号の説明】
11、21・・・透明パネル、12、22・・・筐体前
部、13、23・・・筐体後部、14、24・・・表示
装置、15、25・・・接着剤、10、20・・・表示
窓、17、27・・・開口部、16、26・・・接着代

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示装置を内蔵し透明パネルを通して情報
    を表示する表示窓を形成するために、透明パネルと機器
    筐体を接着する接着剤であって、以下の組成から構成さ
    れることを特徴とする表示窓用接着剤組成物。 (A)加水分解性官能基含有ケイ素を有し、分子鎖が実
    質的に(a)炭素数1〜8のアルキル基を有する(メ
    タ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位と(b)炭
    素数10〜30のアルキル基を有する(メタ)アクリル
    酸アルキルエステル単量体単位とからなる共重合体、
    (B)加水分解性官能基含有ケイ素を有するオキシアル
    キレン重合体、(C)湿気硬化触媒
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