JP4563936B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、分子中に架橋性ケイ素基を有するポリオキシプロピレン系重合体と分子中に架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含有する硬化性組成物に関する。さらに詳しくは、分子中に架橋性ケイ素基を有するポリオキシプロピレン系重合体と、側鎖に架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体、および、末端のみに架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含有する硬化性組成物に関する。
分子中に架橋性ケイ素基を有するポリオキシプロピレン系重合体(以下、単にポリオキシプロピレン系重合体という)と分子中に架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体との混合物は耐候性や接着性が良好なことから建築用シーリング材や接着剤に利用されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。しかし、ポリオキシプロピレン系重合体と側鎖に架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体からなる硬化性組成物は、架橋性ケイ素基がアクリル系重合体の側鎖に(通常ランダムに)存在しているため架橋点間分子量が小さく、そのためシーリング材に用いるには、硬化物の伸びが充分でないことがあるという問題があった。
一方、ポリオキシプロピレン系重合体と末端のみに架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体との混合物も提案されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、ポリオキシプロピレン系重合体と末端にのみ架橋性基を有する(メタ)アクリル系重合体からなる硬化性組成物は、貯蔵後に硬化速度が低下する(以下、この現象を硬化遅延という)場合があるという問題があった。
ポリオキシプロピレン系重合体と分子中に架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体との混合物におけるこれらの問題は、架橋性ケイ素基を有する重合体の合計重量に占める架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル系重合体の割合が多い場合において特に顕著であった。
特公昭63−65086公報、 特公平2−42367公報、 特公平2−44845公報、 特開平11−116763公報
本発明は、引張特性と貯蔵安定性が良好で耐候性に優れた硬化性組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、下記からなる硬化性組成物に関する。
(1)分子中に架橋性ケイ素基を有するポリオキシプロピレン系重合体(A)、側鎖に架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(B)、および、末端のみに架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(C)を含有する硬化性組成物。(ただし、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸および/あるいはメタクリル酸のことを表す。)
(2)重合体(C)がリビングラジカル重合で製造されたものである(1)記載の硬化性組成物。
(3)重合体(C)が原子移動ラジカル重合で製造されたものである(2)記載の硬化性組成物。
(4)重合体(B)が、メチルエステル基を有する重合性単量体を含む(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させて得られたものである(1)記載の硬化性組成物。
(5)重合体(B)の分子量分布が1.8以上であり、重合体(C)の分子量分布が1.8以下である(1)から(4)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(6)(A)、(B)、(C)の合計重量に占める(A)の重量が50%以下である(1)から(5)のいずれかに記載の硬化性組成物。
本発明の成分(A)における重合体主鎖を構成する単位としては、一般式(1):
−R−O− (1)
(式中、Rは炭素数1〜4の2価のアルキレン基)で表わされるものが使用できるが、入手性が容易な点から、ポリオキシプロピレン系の重合体がより好ましい。このポリオキシプロピレン系重合体は、直鎖状であっても分枝状であってもよく、あるいは、これらの混合物であってもよい。また、他の単量体単位等が含まれていてもよいが、ポリオキシプロピレン系重合体を適度に低粘度化できる点や硬化物に適度な柔軟性を付与できる点から、オキシプロピレン単位が、ポリオキシプロピレン系重合体中に50重量%以上、好ましくは80重量%以上存在することが好ましい。
本発明の成分(A)における重合体主鎖の製造方法は特に限定されることはなく、開始剤と触媒の存在下、モノエポキシドを開環重合することによって得ることが例示できる。具体的には、例えば、KOHのようなアルカリ触媒による重合法、例えば,特開昭61−215623号に示される有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体のような遷移金属化合物−ポルフィリン錯体触媒による重合法、例えば、特公昭46−27250号、特公昭59−15336号、米国特許3278457号、米国特許3278458号、米国特許3278459号、米国特許3427256号、米国特許3427334号、米国特許3427335号に示される複合金属シアン化物錯体触媒による重合法、例えば、特開平11−60723号に示されるフォスファゼンを用いた重合法等があげられる。複合金属シアン化物錯体触媒による重合法、フォスファゼンを用いた重合法は、着色がほとんどなく、分子量分布が狭く高分子量で低粘度のポリオキシプロピレン系重合体が得られるので好ましい。
この他にも、本発明の成分(A)の重合体主鎖は、水酸基末端ポリオキシプロピレン系重合体を塩基性化合物、例えばKOH、NaOH、KOCH3、NaOCH3等の存在下、2官能以上のハロゲン化アルキル、例えばCH2Cl2、CH2Br2等による鎖延長等によっても得ることができる。また、2官能や3官能のイソシアネート化合物によって水酸基末端ポリオキシプロピレン系重合体を鎖延長する方法等もあげられる。
本発明の成分(A)に含有する架橋性ケイ素基は特に限定されるものではなく、代表的なものを示すと、例えば、一般式(2)で表される基があげられる。
−[Si(R1 2-b)(Yb)O]mSi(R2 3-a)Ya (2)
(式中、R1及びR2は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または(R’)3SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1またはR2が2個以上存在する時、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでR’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときは、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2、または3を、bは0、1、または2をそれぞれ示す。また、m個の一般式(3):
−Si(R1 2-b)(Yb)O− (3)
におけるbは異なっていてもよい。mは0〜19の整数を示す。但し、a+Σb≧1を満足するものとする。)
上記Yで示される加水分解性基は特に限定されず、従来公知の加水分解性基であれば好適に使用できる。具体的には、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基が好ましいが、加水分解性が穏やかで取り扱い易いという点から、メトキシ基などのアルコキシ基が特に好ましい。
この加水分解性基や水酸基は1個のケイ素原子に1〜3個結合することができ、(a+Σb)は1〜5の範囲であることが好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性ケイ素中に2個以上存在する場合には、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。反応性ケイ素基中に、ケイ素原子は1個あってもよく、2個以上あってもよいが、シロキサン結合などによりケイ素原子の連結された反応性ケイ素基の場合には、20個程度あってもよい。
加水分解性ケイ素基としては、特に制限されないが、加水分解活性の高い点と加水分解性が穏やかで取り扱い易い点から、ジメチルモノメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、トリメトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジイソプロペニルオキシシリル基およびトリイソプロペニルオキシシリル基からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
加水分解性ケイ素基を本発明の成分(A)の重合体末端に導入する方法としては、特に限定されず、種々の方法を用いることができる。特に、アルケニル基を末端に有するポリオキシプロピレン系重合体と加水分解性ケイ素基含有ヒドロシラン化合物とを8族遷移金属触媒の存在下で反応させる方法が好ましい。
これ以外にも水酸基末端ポリオキシプロピレン系重合体への加水分解性ケイ素基含有イソシアネート化合物の添加や、イソシアネート基末端ポリオキシプロピレン系重合体と加水分解性ケイ素基含有アミン化合物との反応、イソシアネート基末端ポリオキシプロピレン系重合体と加水分解性ケイ素基含有メルカプタン化合物との反応等によっても得ることができる。
アルケニル基を末端に有するポリオキシプロピレン系重合体の製造法としては、従来公知の方法を用いればよく、例えば水酸基末端ポリオキシプロピレン系重合体にアルケニル基を有する化合物を反応させて、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合等により結合させる方法等が挙げられる。例えば、エーテル結合によりアルケニル基を導入する場合は、ポリオキシプロピレン系重合体の水酸基末端のメタルオキシ化により−OM(MはNaまたはK等)を生成した後、アルケニル基含有化合物を反応させる方法が挙げられる。
上記アルケニル基含有化合物としては、特に反応性の点から、CH2=CH−CH2−Cl、CH2=C(CH3)−CH2−Clが好ましい。
不飽和基の導入方法としては、これ以外にCH2=CH−CH2−基やCH2=C(CH3)−CH2−基等を有するイソシアネート化合物、カルボン酸、エポキシ化合物を用いることもできる。
8族遷移金属触媒としては、白金、ロジウム、コバルト、パラジウム及びニッケル等の8族遷移金属元素から選ばれた金属錯体触媒等が使用される。例えば、H2PtCl6・6H2O、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体、Ptメタル、RhCl(PPh33、RhCl3、Rh/Al23、RuCl3、IrCl3、FeCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2等のような化合物が使用できるが、ヒドロシリル化の反応性の点から、H2PtCl6・6H2O、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体のいずれかであることが特に好ましい。
この様な製造法は、例えば、特許公報第1396791号、特許公報第1727750号、特許公報第2135751号、特開平3−72527号公報に示されている。
本発明の成分(A)の分子量には特に制限はないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPC測定)によるポリスチレン換算での数平均分子量が500〜100,000であることが好ましい。更には取り扱いの容易さ等から1,000〜70,000であることが好ましい。数平均分子量が500未満であると硬化物が脆くなるため好ましくなく、100,000を越えると重合体の粘度が高くなりすぎるため好ましくない。
本発明の成分(B)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させて得られる分子内に架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体である。それら単量体の一部は、一般式(4):
CH2=C(R3)COOR4 (4)
(式中、R3は水素原子またはメチル基、R4は炭素数1〜30のアルキル基を示す)
で表すことができる。本発明ではメチルエステル基を有する重合性単量体を使用することが好ましい。機構は明らかではないが成分(B)中のメチルエステル基の存在は本発明硬化性組成物を貯蔵した時の硬化速度の安定性に寄与するので好ましい。メチルエステル基を有する重合性単量体としてはアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチルが例示されるがこれらに限定されない。
前記一般式(4)のR4としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、ラウリル基、トリデシル基、セチル基、ステアリル基、ビフェニル基などがあげられる。なお一般式(4)で表される単量体は1種類でもよく、2種以上用いてもよい。また、本発明の成分(A)との相溶性の観点から、一般式(4)のR4の炭素数が10以上のアルキル基で表される単量体を用いることが好ましいが、必ずしも用いなくてもよく、一般式(4)のR4の炭素数が1〜9のアルキル基で表される単量体から選んで用いてもよい。
本発明の成分(B)の重合体における(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、従来公知のものが広く使用でき、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸ビフェニル等をあげることができる。
本発明の成分(B)の分子鎖は、実質的に1種または2種以上の(メタ)アクリル酸エステル単量体単位からなるが、ここでいう実質的に上記の単量体単位からなるとは、成分(B)中に存在する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の割合が50重量%を超えること、好ましくは70重量%以上であることを意味し、成分(B)には(メタ)アクリル酸エステル単量体単位のほかに、これらと共重合性を有する単量体単位が含有されていてもよい。例えば、(メタ)アクリル酸等のカルボン酸基、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のアミド基、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アミノエチルビニルエーテル等のアミノ基を含む単量体等は、湿分硬化性、内部硬化性の点で共重合効果が期待できる。その他アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン等に起因する単量体単位などがあげられる。
本発明の成分(B)は、通常のビニル重合の方法、例えば、ラジカル反応による溶液重合法により得ることができる。重合は、通常、前記の単量体およびラジカル開始剤や連鎖移動剤等を加えて50〜150℃で反応させることにより行われる。この場合一般的に分子量分布は1.8より広いものが得られる。
前記ラジカル開始剤の例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック)アシッド、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、アゾビスイソ酪酸アミジン塩酸塩、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−tert−ブチルなどの有機過酸化物系開始剤があげられるが、重合に使用する溶媒の影響を受けない、爆発等の危険性が低いなどの点から、アゾ系開始剤の使用が好ましい。
連鎖移動剤の例としては、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプタン類や含ハロゲン化合物等があげられる。
重合は溶剤中で行なってもよい。溶剤の例としては、エーテル類、炭化水素類、エステル類などの非反応性の溶剤が好ましい。
本発明の成分(B)の重合体中に架橋性ケイ素基を導入する方法としては、例えば、重合性不飽和結合と架橋性ケイ素基とを併せ持つ化合物を(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合させる方法があげられる。重合性不飽和結合と架橋性ケイ素基とを併せ持つ化合物としては、一般式(5):
CH2=C(R3)COOR5−[Si(R1 2-b)(Yb)O]mSi(R2 3-a)Ya (5)
(式中、R3は前記に同じ。R5は炭素数1〜6の2価のアルキレン基を示す。R1,R2,Y,a,b,mは前記と同じ。)
または一般式(6):
CH2=C(R3)−[Si(R1 2-b)(Yb)O]mSi(R2 3-a)Ya (6)
(式中、R3,R1,R2,Y,a,b,mは前記と同じ。)で表される単量体、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のγ−メタクリロキシプロピルポリアルコキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のγ−アクリロキシプロピルポリアルコキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルアルキルポリアルコキシシランなどがあげられる。
本発明の成分(B)は、GPC測定によるポリスチレン換算での数平均分子量が500〜100,000のものが取り扱いの容易さの点から好ましい。さらに1,500〜30,000のものが硬化物の耐候性、作業性が良好であることからより好ましい。
本発明の成分(C)である末端のみに架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体は例えばリビングラジカル重合で製造することができる。また原子移動ラジカル重合法で製造することができる。本発明の成分(C)の重合体主鎖は(メタ)アクリル酸エステル単量体を主として重合して製造される。ここで「主として」とは、重合体を構成する単量体のうち50重量%以上、好ましくは70重量%以上が上記単量体であることを意味する。これらの単量体としては特に限定されるものではなく、従来公知のものを用いることができる。例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸系単量体、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等の芳香族ビニル系単量体、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニル系単量体、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリル系単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類、エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等があげられる。これらは1種類で用いても、2種類以上を用いてもよい。
本発明の成分(C)の数平均分子量は特に制限はないが、GPC測定によるポリスチレン換算での数平均分子量は3,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましく、10,000以上がさらに好ましい。分子量が小さいと、硬化物の高伸びが発現されにくい。また、取り扱いの容易さの点から、100,000以下が好ましく、50,000以下がより好ましい。
本発明の成分(C)の分子量分布は特に限定されないが、好ましくは1.8以下であり、より好ましくは1.6以下であり、さらに好ましくは1.3以下である。リビングラジカル重合では分子量分布1.6以下のものが得られるので好ましい。リビングラジカル重合法は、重合速度が高く、ラジカル同士のカップリングなどによる停止反応が起こりやすいため制御の難しいとされるラジカル重合でありながら、停止反応が起こりにくく、分子量分布の狭い(Mw/Mnが1.1〜1.5程度)重合体が得られるとともに、モノマーと開始剤の仕込み比によって分子量は自由にコントロールすることができる。従ってリビングラジカル重合法は、分子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得ることができる上に、特定の官能基を有するモノマーを重合体のほぼ任意の位置に導入することができるため、上記特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはより好ましいものである。
なお、リビング重合とは狭義においては、末端が常に活性を持ち続けて分子鎖が生長していく重合のことをいうが、一般には、末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にありながら生長していく擬リビング重合も含まれる。本発明における定義も後者である。
中でも原子移動ラジカル重合では特に分子量分布1.3以下のものが得られることからさらに好ましい。原子移動ラジカル重合は、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有するカルボニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化合物)、あるいはハロゲン化スルホニル化合物等が開始剤として用いられる。具体的に例示するならば、C65−CH2X、C65−C(H)(X)CH3、C65−C(X)(CH32(ただし、上の化学式中、C65はフェニル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)、R6−C(H)(X)−CO27、R6−C(CH3)(X)−CO27、R6−C(H)(X)−C(O)R7、R6−C(CH3)(X)−C(O)R7(式中、R6、R7は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基、Xは前記に同じ)、R6−C64−SO2X(式中、R6、Xは前記に同じ)等があげられる。
原子移動ラジカル重合の開始剤として、重合を開始する官能基以外の官能基を有する有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を用いることもできる。このような場合、一方の主鎖末端に官能基を、他方の主鎖末端に原子移動ラジカル重合の生長末端構造を有するビニル系重合体が製造される。このような官能基としては、アルケニル基、架橋性シリル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基等があげられる。
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物は、特に限定されるものではないが、例えば、一般式(7)に示す構造を有するものが例示される。
910C(X)−R11−R12−C(R8)=CH2 (7)
(式中、R8は水素、またはメチル基、R9、R10は水素、または、炭素数1〜20の1価のアルキル基、アリール基、またはアラルキル、または他端において相互に連結したもの、R11は、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、またはo−,m−,p−フェニレン基、R12は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいても良い、Xは前記に同じ)
置換基R9、R10の具体例としては、水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等があげられる。R9とR10は他端において連結して環状骨格を形成していてもよい。
一般式(7)で示される、アルケニル基を有する有機ハロゲン化物の具体例としては、XCH2C(O)O(CH2nCH=CH2、H3CC(H)(X)C(O)O(CH2nCH=CH2、(H3C)2C(X)C(O)O(CH2nCH=CH2、CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2nCH=CH2
Figure 0004563936
(各式中、Xは前記に同じ、nは0〜20の整数)、
XCH2C(O)O(CH2kO(CH2nCH=CH2、H3CC(H)(X)C(O)O(CH2kO(CH2nCH=CH2、(H3C)2C(X)C(O)O(CH2kO(CH2nCH=CH2、CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2kO(CH2nCH=CH2
Figure 0004563936
(各式中、X、nは前記に同じ、kは1〜20の整数)
o−,m−,p−XCH2−C64−(CH2k−CH=CH2、o−,m−,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH2k−CH=CH2、o−,m−,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH2k−CH=CH2(各式中、X、kは前記に同じ)、o−,m−,p−XCH2−C64−(CH2k−O−(CH2n−CH=CH2、o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH2k−O−(CH2n−CH=CH2、o−,m−,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH2k−O−(CH2nCH=CH2(各式中、X、n、kは前記に同じ)、
o−,m−,p−XCH2−C64−O−(CH2n−CH=CH2、o−,m−,p−CH3C(H)(X)−C64−O−(CH2n−CH=CH2、o−,m−,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−O−(CH2n−CH=CH2(各式中、X、nは前記に同じ)、o−,m−,p−XCH2−C64−O−(CH2k−O−(CH2n−CH=CH2、o−,m−,p−CH3C(H)(X)−C64−O−(CH2k−O−(CH2n−CH=CH2、o−,m−,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−O−(CH2k−O−(CH2n−CH=CH2(各式中、X、n、kは前記に同じ)などがあげられる。
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに一般式(8)で示される化合物があげられる。
2C=C(R8)−R12−C(R9)(X)−R13−R10 (8)
(式中、R8、R9、R10、R12、Xは上記に同じ、R13は、直接結合、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、または、o−,m−,p−フェニレン基を表す)
11は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基(1個以上のエーテル結合を含んでいても良い)であるが、直接結合である場合は、ハロゲンの結合している炭素にビニル基が結合しており、ハロゲン化アリル化物である。この場合は、隣接ビニル基によって炭素−ハロゲン結合が活性化されているので、R13としてC(O)O基やフェニレン基等を有する必要は必ずしもなく、直接結合であってもよい。R12が直接結合でない場合は、炭素−ハロゲン結合を活性化するために、R13としてはC(O)O基、C(O)基、フェニレン基が好ましい。
一般式(8)の化合物を具体的に例示するならば、CH2=CHCH2X、CH2=C(CH3)CH2X、CH2=CHC(H)(X)CH3、CH2=C(CH3)C(H)(X)CH3、CH2=CHC(X)(CH32、CH2=CHC(H)(X)C25、CH2=CHC(H)(X)CH(CH32、CH2=CHC(H)(X)C65、CH2=CHC(H)(X)CH265、CH2=CHCH2C(H)(X)−CO214、CH2=CH(CH22C(H)(X)−CO214、CH2=CH(CH23C(H)(X)−CO214、CH2=CH(CH28C(H)(X)−CO214、CH2=CHCH2C(H)(X)−C65、CH2=CH(CH22C(H)(X)−C65、CH2=CH(CH23C(H)(X)−C65(各式中、Xは前記に同じ、R14は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基)等があげられる。
アルケニル基を有するハロゲン化スルホニル化合物の具体例をあげるならば、o−,m−,p−CH2=CH−(CH2n−C64−SO2X、o−,m−,p−CH2=CH−(CH2n−O−C64−SO2X(各式中、X、nは前記に同じ)等である。
架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としては特に限定されず、例えば一般式(9)に示す構造を有するものが例示される。
910C(X)−R11−R12−C(H)(R8)CH2−[Si(R15 2-b)(Yb)O]m−Si(R16 3-a)Ya (9)
(式中、R8、R9、R10、R11、R12、X、Y、a,b,mは前記に同じ、R15、R16は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基、または(R’)3SiO−(R’は前記に同じ)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R15またはR16が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。)
一般式(9)の化合物を具体的に例示するならば、XCH2C(O)O(CH2nSi(OCH33、CH3C(H)(X)C(O)O(CH2nSi(OCH33、(CH32C(X)C(O)O(CH2nSi(OCH33、XCH2C(O)O(CH2nSi(CH3)(OCH32、CH3C(H)(X)C(O)O(CH2nSi(CH3)(OCH32、(CH32C(X)C(O)O(CH2nSi(CH3)(OCH32(各式中、X、nは前記に同じ)、XCH2C(O)O(CH2kO(CH2nSi(OCH33、H3CC(H)(X)C(O)O(CH2kO(CH2nSi(OCH33、(H3C)2C(X)C(O)O(CH2kO(CH2nSi(OCH33、CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2kO(CH2nSi(OCH33、XCH2C(O)O(CH2kO(CH2nSi(CH3)(OCH32、H3CC(H)(X)C(O)O(CH2kO(CH2n−Si(CH3)(OCH32、(H3C)2C(X)C(O)O(CH2kO(CH2n−Si(CH3)(OCH32、CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2kO(CH2n−Si(CH3)(OCH32(各式中、X、k、nは前記に同じ)、o−,m−,p−XCH2−C64−(CH22Si(OCH33、o,m,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH22Si(OCH33、o−,m−,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH22Si(OCH33、o−,m−,p−XCH2−C64−(CH23Si(OCH33、o−,m−,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH23Si(OCH33、o−,m−,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH23Si(OCH33、o−,m−,p−XCH2−C64−(CH22−O−(CH23Si(OCH33、o−,m−,p−CH3C(H)(X)−C64−(CH22−O−(CH23Si(OCH33、o−,m−,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−(CH22−O−(CH23Si(OCH33、o−,m−,p−XCH2−C64−O−(CH23Si(OCH33、o−,m−,p−CH3C(H)(X)−C64−O−(CH23Si(OCH33、o−,m−,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−O−(CH23−Si(OCH33、o−,m−,p−XCH2−C64−O−(CH22−O−(CH23−Si(OCH33、o−,m−,p−CH3C(H)(X)−C64−O−(CH22−O−(CH23Si(OCH33、o−,m−,p−CH3CH2C(H)(X)−C64−O−(CH22−O−(CH23Si(OCH33(各式中、Xは前記に同じ)等があげられる。
架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに、一般式(10)で示される構造を有するものが例示される。
(R16 3-a)(Ya)Si−[OSi(R15 2-b)(Yb)]m−CH2−C(H)(R8)−R12−C(R9)(X)−R13−R10 (10)
(式中、R8、R9、R10、R12、R13、R14、R15、a、b、m、X、Yは前記に同じ)
このような化合物を具体的に例示するならば、(CH3O)3SiCH2CH2C(H)(X)C65、(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2C(H)(X)C65、(CH3O)3Si(CH22C(H)(X)−CO214、(CH3O)2(CH3)Si(CH22C(H)(X)−CO214、(CH3O)3Si(CH23C(H)(X)−CO214、(CH3O)2(CH3)Si(CH23C(H)(X)−CO214、(CH3O)3Si(CH24C(H)(X)−CO214、(CH3O)2(CH3)Si(CH24C(H)(X)−CO214、(CH3O)3Si(CH29C(H)(X)−CO214、(CH3O)2(CH3)Si(CH29C(H)(X)−CO214、(CH3O)3Si(CH23C(H)(X)−C65、(CH3O)2(CH3)Si(CH23C(H)(X)−C65、(CH3O)3Si(CH24C(H)(X)−C65、(CH3O)2(CH3)Si(CH24C(H)(X)−C65(各式中、X、R14は前記に同じ)等があげられる。
ヒドロキシル基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
HO−(CH2k−OC(O)C(H)(R17)(X)
(式中、X、kは前記に同じ、R17は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基)
アミノ基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
2N−(CH2k−OC(O)C(H)(R17)(X)
(上記の各式において、X、R17、kは前記に同じ)
エポキシ基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、図「化3」のようなものが例示される。
Figure 0004563936
(X、R17、kは前記に同じ)
この重合において用いられるビニル系単量体としては特に制約はなく、既に例示したものをすべて好適に用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されるものではないが、好ましくは周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体である。更に好ましいものとして、0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄、または2価のニッケルの錯体があげられる。なかでも、銅の錯体が好ましい。1価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等があげられる。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2’−ビピリジル及びその誘導体、1,10−フェナントロリン及びその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等の配位子が添加される。好ましい配位子は、含窒素化合物であり、より好ましい配位子は、キレート型含窒素化合物であり、さらに好ましい配位子は、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミンである。また、2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン錯体(RuCl2(PPh33)も触媒として好適である。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類が添加される。更に、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯体(FeCl2(PPh32)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl2(PPh32)、及び、2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr2(PBu32)も、触媒として好ましい。
重合は無溶剤または各種の溶剤中で行なうことができる。溶剤の種類としては、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒等があげられ、単独または2種以上を混合して用いることができる。
また、限定はされないが、重合は0℃〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは50〜150℃である。本発明の原子移動ラジカル重合には、いわゆるリバース原子移動ラジカル重合も含まれる。
本発明の成分(C)の末端に導入される架橋性ケイ素基は特に限定されるものではなく代表的なものを示すと、例えば、一般式(11)で表される基があげられる。
−[Si(R18 2-b)(Yb)O]mSi(R19 3-a)Ya (11)
(式中、Y、a、b、mは前記に同じ、R18、R19はいずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)3SiO−(R’は前記に同じ)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R18またはR19が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。)
上記Yで示される加水分解性基は特に限定されず、従来公知の加水分解性基が使用できる。具体的には、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基が好ましいが、加水分解性が穏やかで取り扱い易いという点から、メトキシ基などのアルコキシ基が特に好ましい。
この加水分解性基や水酸基は1個のケイ素原子に1〜3個結合することができ、(a+mb)は1〜5の範囲であることが好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性ケイ素基中に2個以上存在する場合には、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。反応性ケイ素基中に、ケイ素原子は1個あってもよく、2個以上あってもよいが、シロキサン結合などによりケイ素原子の連結された反応性ケイ素基の場合には、20個程度あってもよい。
加水分解性ケイ素基としては、特に制限されないが、加水分解活性の高い点と加水分解性が穏やかで取り扱い易い点から、ジメチルモノメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、トリメトキシシリル基、エチルジエトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジイソプロペニルオキシシリル基及びトリイソプロペニルオキシシリル基からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の成分(C)は重合体末端に架橋性ケイ素基を少なくとも1個有するものである。組成物の硬化性の観点から、1個より多くすることが好ましく、より好ましくは平均して1.1〜4.0個、さらに好ましくは平均して1.5〜2.5個である。
本発明の成分(C)の重合体末端への架橋性ケイ素基導入法については、例えば、下記に示す方法を使用することができる。なお、末端官能基変換により架橋性ケイ素基、アルケニル基、水酸基を導入する方法において、これらの官能基はお互いに前駆体となりうるので、架橋性ケイ素基を導入する方法から溯る順序で記述する。
(1)アルケニル基を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、架橋性ケイ素基を有するヒドロシラン化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下に付加させる方法、
(2)水酸基を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、一分子中に架橋性ケイ素基とイソシアネート基のような水酸基と反応し得る基を併せ持つ化合物を反応させる方法、
(3)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、一分子中に架橋性ケイ素基と安定なカルバニオンを有する化合物を反応させる方法、
などがあげられる。
(1)の方法で用いるアルケニル基を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体は種々の方法で得られる。以下に製造方法を例示するが、これらに限定されるわけではない。
(1−1)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、例えば下記の一般式(12)にあげられるような一分子中に重合性のアルケニル基と重合性の低いアルケニル基を併せ持つ化合物を第2の単量体として反応させる方法。
2C=C(R20)−R21−R22−C(R23)=CH2 (12)
(式中、R20は水素またはメチル基を示し、R21は−C(O)O−、またはo−,m−,p−フェニレン基を示し、R22は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基を示し、1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい。R23は水素、または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を示す)
なお、一分子中に重合性のアルケニル基と重合性の低いアルケニル基を併せ持つ化合物を反応させる時期に制限はないが、特にリビングラジカル重合で、ゴム的な性質を期待する場合には、重合反応終期あるいは所定の単量体の反応終了後に、第2の単量体として反応させるのが好ましい。
(1−2)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応終期あるいは所定の単量体の反応終了後に、例えば1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンなどのような重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有する化合物を反応させる方法。
(1−3)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、例えばアリルトリブチル錫、アリルトリオクチル錫などの有機錫のようなアルケニル基を有する各種の有機金属化合物を反応させてハロゲンを置換する方法。
(1−4)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、一般式(13)にあげられるようなアルケニル基を有する安定化カルバニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
+-(R24)(R25)−R26−C(R23)=CH2 (13)
(式中、R23は前記に同じ、R24、R25はともにカルバニオンC-を安定化する電子吸引基であるか、または一方が前記電子吸引基で他方が水素または炭素数1〜10のアルキル基、またはフェニル基を示す。R26は直接結合、または炭素数1〜10の2価の有機基を示し、1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい。M+はアルカリ金属イオン、または4級アンモニウムイオンを示す)
24、R25の電子吸引基としては、−CO2R、−C(O)Rおよび−CNの構造を有するものが特に好ましい。
(1−5)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、例えば亜鉛のような金属単体あるいは有機金属化合物を作用させてエノレートアニオンを調製し、しかる後にハロゲンやアセチル基のような脱離基を有するアルケニル基含有化合物、アルケニル基を有するカルボニル化合物、アルケニル基を有するイソシアネート化合物、アルケニル基を有する酸ハロゲン化物等の、アルケニル基を有する求電子化合物と反応させる方法。
(1−6)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、例えば一般式(14)あるいは(15)に示されるようなアルケニル基を有するオキシアニオンあるいはカルボキシレートアニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
2C=C(R23)−R27−O-+ (14)
(式中、R23、M+は前記に同じ。R27は炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい)
2C=C(R23)−R28−C(O)O-+ (15)
(式中、R23、M+は前記に同じ。R28は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい)などがあげられる。
上述の反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体の合成法は、前述のような有機ハロゲン化物等を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
またアルケニル基を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体は、水酸基を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体から得ることも可能であり、以下に例示する方法が利用できるがこれらに限定されるわけではない。
水酸基を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体の水酸基に、
(1−7)ナトリウムメトキシドのような塩基を作用させ、塩化アリルのようなアルケニル基含有ハロゲン化物と反応させる方法、
(1−8)アリルイソシアネート等のアルケニル基含有イソシアネート化合物を反応させる方法、
(1−9)(メタ)アクリル酸クロリドのようなアルケニル基含有酸ハロゲン化物をピリジン等の塩基存在下に反応させる方法、
(1−10)アクリル酸等のアルケニル基含有カルボン酸を酸触媒の存在下に反応させる方法、
などがあげられる。
本発明では(1−1)、(1−2)のようなアルケニル基を導入する方法にハロゲンが直接関与しない場合には、リビングラジカル重合法を用いてビニル系重合体を合成することが好ましい。制御がより容易である点から(1−2)の方法がさらに好ましい。
反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体のハロゲンを変換することによりアルケニル基を導入する場合は、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有する有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系単量体をラジカル重合(原子移動ラジカル重合)することにより得られる末端に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体を用いることが好ましい。制御がより容易である点から(1−6)の方法がさらに好ましい。
また、架橋性ケイ素基を有するヒドロシラン化合物としては特に制限はないが、代表的なものを示すと、一般式(16)で示される化合物が例示される。
H−[Si(R18 2-b)(Yb)O]m−Si(R19 3-a)Ya (16)
(式中、R18、R19、Y、a,b,mは前記に同じ。R18またはR19が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。)
これらヒドロシラン化合物の中でも、特に一般式(17)
H−Si(R16 3-a)Ya (17)
(式中、R16、Y、aは前記に同じ)
で示される架橋性基を有する化合物が入手容易な点から好ましい。
上記の架橋性ケイ素基を有するヒドロシラン化合物をアルケニル基に付加させる際には、遷移金属触媒が通常用いられる。遷移金属触媒としては、例えば、白金単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金固体を分散させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金(O)−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が挙げられる。白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh33,RhCl3,RuCl3,IrCl3,FeCl3,AlCl3,PdCl2・H2O,NiCl2,TiCl4等があげられる。
(2)および(1−7)〜(1−10)の方法で用いる水酸基を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体の製造方法は以下のような方法が例示されるが、これらの方法に限定されるものではない。
(2−1)ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、例えば下記の一般式(18)に挙げられるような一分子中に重合性のアルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物を第2の単量体として反応させる方法。
2C=C(R20)−R21−R22−OH (18)
(式中、R20、R21、R22は前記に同じ)
なお、一分子中に重合性のアルケニル基と水酸基を併せ持つ化合物を反応させる時期に制限はないが、特にリビングラジカル重合で、ゴム的な性質を期待する場合には重合反応終期あるいは所定の単量体の反応終了後に、第2の単量体として反応させるのが好ましい。
(2−2)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応終期あるいは所定の単量体の反応終了後に、例えば10−ウンデセノール、5−ヘキセノール、アリルアルコールのようなアルケニルアルコールを反応させる方法。
(2−3)例えば特開平5−262808に示される水酸基含有ポリスルフィドのような水酸基含有連鎖移動剤を多量に用いてビニル系単量体をラジカル重合させる方法。
(2−4)例えば特開平6−239912、特開平8−283310に示されるような過酸化水素あるいは水酸基含有開始剤を用いてビニル系単量体をラジカル重合させる方法。
(2−5)例えば特開平6−116312に示されるようなアルコール類を過剰に用いてビニル系単量体をラジカル重合させる方法。
(2−6)例えば特開平4−132706などに示されるような方法で、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体のハロゲンを加水分解あるいは水酸基含有化合物と反応させることにより末端に水酸基を導入する方法。
(2−7)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、一般式(19)に挙げられるような水酸基を有する安定化カルバニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
+-(R24)(R25)−R26−OH (19)
(式中、R24、R25、R26、は前記に同じ)
24、R25の電子吸引基としては、−CO2R、−C(O)Rおよび−CNの構造を有するものが特に好ましい。
(2−8)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、例えば亜鉛のような金属単体あるいは有機金属化合物を作用させてエノレートアニオンを調製し、しかる後にアルデヒド類、又はケトン類を反応させる方法。
(2−9)反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体に、例えば一般式(20)あるいは(21)に示されるような水酸基を有するオキシアニオンあるいはカルボキシレートアニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
HO−R27−O-+ (20)
(式中、R27およびM+は前記に同じ)
HO−R28−C(O)O-+ (21)
(式中、R28およびM+は前記に同じ)
(2−10)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応終期あるいは所定の単量体の反応終了後に、第2の単量体として、一分子中に重合性の低いアルケニル基および水酸基を有する化合物を反応させる方法。
このような化合物としては特に限定されないが、一般式(22)に示される化合物等が挙げられる。
2C=C(R20)−R27−OH (22)
(式中、R20、R27は前記に同じ)
上記一般式(22)に示される化合物としては特に限定されないが、入手が容易であるということから、10−ウンデセノール、5−ヘキセノール、アリルアルコールのようなアルケニルアルコールが好ましい。
などの方法があげられる。
本発明では(2−1)〜(2−5)及び(2−10)のような水酸基を導入する方法にハロゲンが直接関与しない場合には、リビングラジカル重合法を用いてビニル系重合体を合成することが好ましい。制御がより容易である点から(2−2)の方法がさらに好ましい。
反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体のハロゲンを変換することにより水酸基を導入する場合は、有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系単量体をラジカル重合すること(原子移動ラジカル重合法)により得られる重合体を用いるのが好ましい。制御がより容易である点から(2−9)の方法がさらに好ましい。
また、一分子中に架橋性シリル基とイソシアネート基のような水酸基と反応し得る基を有する化合物としては、例えばγ−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン等があげられ、必要により一般に知られているウレタン化反応の触媒を使用できる。
(3)の方法で用いられる、上述の反応性の高い炭素−ハロゲン結合を分子鎖末端に少なくとも1個有する重合体の合成法は、前述のような有機ハロゲン化物等を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合法があげられるが、これらに限定されるわけではない。一分子中に架橋性シリル基と安定化カルバニオンを併せ持つ化合物としては一般式(23)で示すものがあげられる。
+-(R24)(R25)−R29−C(H)(R30)−CH2−[Si(R15 2-b)(Yb)O]m−Si(R16 3-a)Ya23
(式中、R15、R16、R24、R25、Y、a、b、m、は前記に同じ。R29は直接結合、または炭素数1〜10の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい、R30は水素、または炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜10のアラルキル基を示す。)
24、R25の電子吸引基としては、−CO2R、−C(O)Rおよび−CNの構造を有するものが特に好ましい。
本発明における成分(A)、成分(B)及び成分(C)の混合割合は、モジュラス・伸びの点から、成分(A)と成分(B)の重量比が90:10〜50:50であることが好ましい。また、成分(A)と成分(B)の混合物と成分(C)の重量比が90:10〜10:90であることが好ましい。また、成分(B)と成分(C)の混合物と成分(A)の重量比は95:5〜20:80であることが好ましく、90:10〜50:50であることがさらに好ましい。
本発明の硬化性組成物においては、硬化触媒や硬化剤が必要になるものがある。また、目的とする物性に応じて、各種の配合剤を添加しても構わない。
<硬化触媒・硬化剤>
架橋性ケイ素基を有する重合体は、従来公知の各種縮合触媒の存在下、あるいは非存在下にシロキサン結合を形成することにより架橋、硬化する。硬化物の性状としては、重合体の分子量と主鎖骨格に応じて、ゴム状のものから樹脂状のものまで幅広く作製することができる。
このような縮合触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジエチルヘキサノレート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジメチルマレート、ジブチル錫ジエチルマレート、ジブチル錫ジブチルマレート、ジブチル錫ジイソオクチルマレート、ジブチル錫ジトリデシルマレート、ジブチル錫ジベンジルマレート、ジブチル錫マレエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジエチルマレート、ジオクチル錫ジイソオクチルマレート等の4価のスズ化合物類;オクチル酸錫、ナフテン酸錫、ステアリン酸錫、フェルザチック酸スズ等の2価のスズ化合物類;モノブチル錫トリスオクトエートやモノブチル錫トリイソプロポキシド等のモノブチル錫化合物やモノオクチル錫化合物等のモノアルキル錫類;テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;カルボン酸ビスマス、カルボン酸鉄、カルボン酸チタニウム、カルボン酸鉛、カルボン酸バナジウム、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸カルシウム、カルボン酸カリウム、カルボン酸バリウム、カルボン酸マンガン、カルボン酸セリウム、カルボン酸ニッケル、カルボン酸コバルト、カルボン酸亜鉛、カルボン酸アルミニウム等のカルボン酸(2−エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、オレイン酸、ナフテン酸等)金属塩、あるいはこれらと後述のラウリルアミン等のアミン系化合物との反応物および混合物;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂肪族第一アミン類;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジデシルアミン、ジラウリルアミン、ジセチルアミン、ジステアリルアミン、メチルステアリルアミン、エチルステアリルアミン、ブチルステアリルアミン等の脂肪族第二アミン類;トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン等の脂肪族第三アミン類;トリアリルアミン、オレイルアミン、などの脂肪族不飽和アミン類;ラウリルアニリン、ステアリルアニリン、トリフェニルアミン等の芳香族アミン類;および、その他のアミン類として、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物、あるいはこれらのアミン系化合物のカルボン酸等との塩;ラウリルアミンとオクチル酸錫の反応物あるいは混合物のようなアミン系化合物と有機錫化合物との反応物および混合物;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン等のアミノ基を有するシランカップリング剤;等のシラノール縮合触媒、さらにはフェルザチック酸等の脂肪酸や有機酸性リン酸エステル化合物等他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒等が例示できる。酸性触媒の有機酸性リン酸エステル化合物としては、(CH3O)2−P(=O)(−OH)、(CH3O)−P(=O)(−OH)2、(C25O)2−P(=O)(−OH)、(C25O)−P(=O)(−OH)2、(C37O)2−P(=O)(−OH)、(C37O)−P(=O)(−OH)2、(C49O)2−P(=O)(−OH)、(C49O)−P(=O)(−OH)2、(C817O)2−P(=O)(−OH)、(C817O)−P(=O)(−OH)2、(C1021O)2−P(=O)(−OH)、(C1021O)−P(=O)(−OH)2、(C1327O)2−P(=O)(−OH)、(C1327O)−P(=O)(−OH)2、(C1633O)2−P(=O)(−OH)、(C1633O)−P(=O)(−OH)2、(HO−C612O)2−P(=O)(−OH)、(HO−C612O)−P(=O)(−OH)2、(HO−C816O)−P(=O)(−OH)、(HO−C816O)−P(=O)(−OH)2、[(CH2OH)(CHOH)O]2−P(=O)(−OH)、[(CH2OH)(CHOH)O]−P(=O)(−OH)2、[(CH2OH)(CHOH)C24O]2−P(=O)(−OH)、[(CH2OH)(CHOH)C24O]−P(=O)(−OH)2などがあげられるが、例示物質に限定されるものではない。
これら有機酸類とアミンの併用系は、触媒活性が高くなるため、使用量を減少できる観点でより好ましい。有機酸とアミン併用系の中では、酸性リン酸エステルとアミン、有機カルボン酸とアミン、特に有機酸性リン酸エステルとアミン、脂肪族カルボン酸とアミンの併用系は、触媒活性がより高く、速硬化性の観点で好ましい。
これらの触媒は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。この縮合触媒の配合量は、架橋性ケイ素基を有する重合体100部(重量部、以下同じ)に対して0.01〜20部程度が好ましく、0.5〜5部が更に好ましい。シラノール縮合触媒の配合量がこの範囲を下回ると硬化速度が遅くなることがあり、また硬化反応が十分に進行し難くなる場合がある。一方、シラノール縮合触媒の配合量がこの範囲を上回ると硬化時に局部的な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得られ難くなるほか、ポットライフが短くなり過ぎ、作業性の点からも好ましくない。なお、特に限定はされないが、錫系硬化触媒が硬化性を制御し易い点で好ましい結果を与える。
また、本発明の硬化性組成物においては、縮合触媒の活性をより高めるために、アミン系化合物と同様に、上記のアミノ基を有するシランカップリング剤を助触媒として使用することも可能である。このアミノ基含有シランカップリング剤は、加水分解性基が結合したケイ素原子を含む基(以下加水分解性ケイ素基という)及びアミノ基を有する化合物であり、この加水分解性基として既に例示した基を挙げることができるが、メトキシ基、エトキシ基等が加水分解速度の点から好ましい。加水分解性基の個数は、2個以上、特に3個以上が好ましい。
これらのアミン化合物の配合量は、架橋性ケイ素基を有する重合体100重量部に対して0.01〜50重量部程度が好ましく、更に0.1〜20重量部がより好ましい。アミン化合物の配合量が0.01重量部未満であると硬化速度が遅くなる場合があり、また硬化反応が充分に進行し難くなる場合がある。一方、アミン化合物の配合量が30重量部を越えると、ポットライフが短くなり過ぎる場合があり、作業性の点から好ましくない。
これらのアミン化合物は、1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。
更に、アミノ基やシラノール基をもたないケイ素化合物を助触媒として添加しても構わない。これらのケイ素化合物としては、限定はされないが、フェニルトリメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン等が好ましい。特に、ジフェニルジメトキシシランやジフェニルジエトキシシランは、低コストであり、入手が容易であるために最も好ましい。
このケイ素化合物の配合量は、架橋性ケイ素基を有する重合体100部に対して0.01〜20部程度が好ましく、0.1〜10部が更に好ましい。ケイ素化合物の配合量がこの範囲を下回ると硬化反応を加速する効果が小さくなる場合がある。一方、ケイ素化合物の配合量がこの範囲を上回ると、硬化物の硬度や引張強度が低下することがある。
なお、硬化触媒・硬化剤の種類や添加量は目的や用途に応じて本発明の硬化性や機械物性等を制御することが可能である。また、架橋性ケイ素基を有する重合体のケイ素基の反応性によっても硬化触媒・硬化剤の種類や添加量を変えることが可能であり、反応性が高い場合は0.01〜1部の少量の範囲で充分硬化させることが可能である。
<接着性付与剤>
本発明の組成物には、シランカップリング剤や、シランカップリング剤以外の接着性付与剤を添加することができる。接着付与剤を添加すると、外力により目地幅等が変動することによって、シーリング材がサイディングボード等の被着体から剥離する危険性をより低減することができる。また、場合によっては接着性向上の為に用いるプライマーの使用の必要性がなくなり、施工作業の簡略化が期待される。シランカップリング剤の具体例としてはアミノ基や、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート基、イソシアヌレート、ハロゲン等の官能基をもったシランカップリング剤が例示でき、その具体例としては、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−カルボキシメチル−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシラン類等を挙げることができる。また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、ブロックイソシアネートシラン、シリル化ポリエステル等もシランカップリング剤として用いることができる。
本発明に用いるシランカップリング剤は、通常、架橋性ケイ素基を有する重合体100部に対し、0.1〜20部の範囲で使用される。特に、0.5〜10部の範囲で使用するのが好ましい。本発明の硬化性組成物に添加されるシランカップリング剤の効果は、各種被着体、すなわち、ガラス、アルミニウム、ステンレス、亜鉛、銅、モルタルなどの無機基材や、塩ビ、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの有機基材に用いた場合、ノンプライマー条件またはプライマー処理条件下で、著しい接着性改善効果を示す。ノンプライマー条件下で使用した場合には、各種被着体に対する接着性を改善する効果が特に顕著である。
シランカップリング剤以外の具体例としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硫黄、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。
上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。これら接着性付与剤は添加することにより被着体に対する接着性を改善することができる。特に限定はされないが、接着性、特にオイルパンなどの金属被着面に対する接着性を向上させるために、上記接着性付与剤の中でもシランカップリング剤を0.1〜20重量部、併用することが好ましい。
<可塑剤>
本発明の硬化性組成物には、各種可塑剤を必要に応じて用いても良い。可塑剤を後述する充填材と併用して使用すると硬化物の伸びを大きくできたり、多量の充填材を混合できたりするためより有利となるが、必ずしも添加しなければならないものではない。可塑剤としては特に限定されないが、物性の調整、性状の調節等の目的により、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸イソデシル等の非芳香族二塩基酸エステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシリノール酸メチル等の脂肪族エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;ポリスチレンやポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン;塩素化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル、等の炭化水素系油;プロセスオイル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールとこれらポリエーテルポリオールの水酸基をエステル基、エーテル基などに変換した誘導体等のポリエーテル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤類;アクリル系可塑剤を始めとするビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体類等が挙げられる。
なかでも数平均分子量500〜15,000の重合体である高分子可塑剤は、添加することにより、該硬化性組成物の粘度やスランプ性および該組成物を硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性が調整できるとともに、重合体成分を分子中に含まない可塑剤である低分子可塑剤を使用した場合に比較して、初期の物性を長期にわたり維持し、該硬化物にアルキッド塗料を塗布した場合の乾燥性(塗装性ともいう)を改良できる。なお、限定はされないがこの高分子可塑剤は、官能基を有しても有しなくても構わない。
上記で高分子可塑剤の数平均分子量は、500〜15,000と記載したが、好ましくは800〜10,000であり、より好ましくは1,000〜8,000である。分子量が低すぎると熱や降雨により可塑剤が経時的に流出し、初期の物性を長期にわたり維持できず、アルキッド塗装性が改善できない。また、分子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性が悪くなる。
これらの高分子可塑剤の中ではポリエーテル系可塑剤と(メタ)アクリル系重合体可塑剤が高伸び特性あるいは高耐候性の点から好ましい。アクリル系重合体の合成法は、従来からの溶液重合で得られるものや、無溶剤型アクリルポリマー等を挙げることができる。後者のアクリル系可塑剤は溶剤や連鎖移動剤を使用せず高温連続重合法(USP4414370、特開昭59−6207、特公平5−58005、特開平1−313522、USP5010166)にて作製されるため本発明の目的にはより好ましい。その例としては特に限定されないが東亞合成品UPシリーズ等が挙げられる(工業材料1999年10月号参照)。勿論、他の合成法としてリビングラジカル重合法をも挙げることができる。この方法によれば、その重合体の分子量分布が狭く、低粘度化が可能なことから好ましく、更には原子移動ラジカル重合法がより好ましいが、これに限定されるものではない。
高分子可塑剤の分子量分布は特に限定されないが、粘度の点から狭いことが好ましく、1.8未満が好ましい。1.7以下がより好ましく、1.6以下がなお好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.3以下が最も好ましい。
上記高分子可塑剤を含む可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよいが、必ずしも必要とするものではない。また必要によっては高分子可塑剤を用い、物性に悪影響を与えない範囲で低分子可塑剤を更に併用しても良い。また、成分(A)と成分(B)と成分(C)の混合物との相溶性の点からは、フタル酸エステル類、アクリル系重合体が特に好ましい。
なおこれら可塑剤は、重合体製造時に配合することも可能である。
可塑剤を用いる場合の使用量は、限定されないが、架橋性ケイ素基を有する重合体100重量部に対して5〜150重量部、好ましくは10〜120重量部、さらに好ましくは20〜100重量部である。5重量部未満では可塑剤としての効果が発現しにくく、150重量部を越えると硬化物の機械強度が不足する傾向がある。
<充填材>
本発明の硬化性組成物には、各種充填材を必要に応じて用いても良い。充填材としては、特に限定されないが、木粉、パルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、ケイソウ土、白土、シリカ(フュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸等)、カーボンブラックのような補強性充填材;重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、べんがら、アルミニウム微粉末、フリント粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、亜鉛末、炭酸亜鉛およびシラスバルーンなどのような充填材;石綿、ガラス繊維およびガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバー等のような繊維状充填材等が挙げられる。
これら充填材のうちでは沈降性シリカ、フュームドシリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルクなどが好ましい。
特に、これら充填材で強度の高い硬化物を得たい場合には、主にヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、結晶性シリカ、溶融シリカ、焼成クレー、クレーおよび活性亜鉛華などから選ばれる充填材を添加できる。なかでも、比表面積(BET吸着法による)が50m2/g以上、通常50〜400m2/g、好ましくは100〜300m2/g程度の超微粉末状のシリカが好ましい。またその表面が、オルガノシランやオルガノシラザン、ジオルガノシクロポリシロキサン等の有機ケイ素化合物で予め疎水処理されたシリカが更に好ましい。
補強性の高いシリカ系充填材のより具体的な例としては、特に限定されないが、フュームドシリカの1つである日本アエロジル社のアエロジルや、沈降法シリカの1つである日本シリカ社工業のNipsil等が挙げられる。
また、低強度で伸びが大である硬化物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛およびシラスバルーンなどから選ばれる充填材を添加できる。なお、一般的に、炭酸カルシウムは、比表面積が小さいと、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがある。比表面積の値が大きいほど、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果はより大きくなる。
更に、炭酸カルシウムは、表面処理剤を用いて表面処理を施してある方がより好ましい。表面処理炭酸カルシウムを用いた場合、表面処理していない炭酸カルシウムを用いた場合に比較して、本発明の組成物の作業性を改善し、該硬化性組成物の接着性と耐候接着性の改善効果がより向上すると考えられる。前記の表面処理剤としては脂肪酸、脂肪酸石鹸、脂肪酸エステル等の有機物や各種界面活性剤、および、シランカップリング剤やチタネートカップリング剤等の各種カップリング剤が用いられている。具体例としては、以下に限定されるものではないが、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸等の脂肪酸と、それら脂肪酸のナトリウム、カリウム等の塩、そして、それら脂肪酸のアルキルエステルが挙げられる。界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルや長鎖アルコール硫酸エステル等と、それらのナトリウム塩、カリウム塩等の硫酸エステル型陰イオン界面活性剤、またアルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、パラフィンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、アルキルスルホコハク酸等と、それらのナトリウム塩、カリウム塩等のスルホン酸型陰イオン界面活性剤等が挙げられる。この表面処理剤の処理量は、炭酸カルシウムに対して、0.1〜20重量%の範囲で処理するのが好ましく、1〜5重量%の範囲で処理するのがより好ましい。処理量が0.1重量%未満の場合には、作業性、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがあり、20重量%を越えると、該硬化性組成物の貯蔵安定性が低下することがある。
特に限定はされないが、炭酸カルシウムを用いる場合、配合物のチクソ性や硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性等の改善効果を特に期待する場合には膠質炭酸カルシウムを用いるのが好ましい。
一方、重質炭酸カルシウムは配合物の低粘度化や増量、コストダウン等を目的として添加することがあるが、この重質炭酸カルシウムを用いる場合は必要に応じて下記のようなものを使用することができる。
重質炭酸カルシウムとは、天然のチョーク(白亜)、大理石、石灰石などを機械的に粉砕・加工したものである。粉砕方法については乾式法と湿式法があるが、湿式粉砕品は本発明の硬化性組成物の貯蔵安定性を悪化させることが多いために好ましくないことが多い。重質炭酸カルシウムは、分級により、様々な平均粒子径を有する製品となる。特に限定されないが、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果を期待する場合には、比表面積の値が1.5m2/g以上50m2/g以下のものが好ましく、2m2/g以上50m2/g以下が更に好ましく、2.4m2/g以上50m2/g以下がより好ましく、3m2/g以上50m2/g以下が特に好ましい。比表面積が1.5m2/g未満の場合には、その改善効果が充分でないことがある。もちろん、単に粘度を低下させる場合や増量のみを目的とする場合などはこの限りではない。
なお、比表面積の値とは、測定方法としてJIS K 5101に準じて行なった空気透過法(粉体充填層に対する空気の透過性から比表面積を求める方法。)による測定値をいう。測定機器としては、島津製作所製の比表面積測定器SS−100型を用いるのが好ましい。
これらの充填材は目的や必要に応じて単独で併用してもよく、2種以上を併用してもよい。特に限定はされないが、例えば、必要に応じて比表面積の値が1.5m2/g以上の重質炭酸カルシウムと膠質炭酸カルシウムを組み合わせると、配合物の粘度の上昇を程々に抑え、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が大いに期待できる。
充填材を用いる場合の添加量は、架橋性ケイ素基を有する重合体100重量部に対して、充填材を5〜1,000重量部の範囲で使用するのが好ましく、20〜500重量部の範囲で使用するのがより好ましく、40〜300重量部の範囲で使用するのが特に好ましい。配合量が5重量部未満の場合には、硬化物の破断強度、破断伸び、接着性と耐候接着性の改善効果が充分でないことがあり、1,000重量部を越えると該硬化性組成物の作業性が低下することがある。充填材は単独で使用しても良いし、2種以上併用しても良い。
<微小中空粒子>
また、更に、物性の大きな低下を起こすことなく軽量化、低コスト化を図ることを目的として、微小中空粒子をこれら補強性充填材に併用しても良い。
このような微少中空粒子(以下バルーンという)は、特に限定はされないが、「機能性フィラーの最新技術」(CMC)に記載されているように、直径が1mm以下、好ましくは500μm以下、更に好ましくは200μm以下の無機質あるいは有機質の材料で構成された中空体が挙げられる。特に、真比重が1.0g/cm3以下である微少中空体を用いることが好ましく、更には0.5g/cm3以下である微少中空体を用いることが好ましい。
前記無機系バルーンとして、珪酸系バルーンと非珪酸系バルーンとが例示でき、珪酸系バルーンには、シラスバルーン、パーライト、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン等が、非珪酸系バルーンには、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、カーボンバルーン等が例示できる。これらの無機系バルーンの具体例として、シラスバルーンとしてイヂチ化成製のウインライト、三機工業製のサンキライト、ガラスバルーンとして日本板硝子製のカルーン、住友スリーエム製のセルスターZ−28、EMERSON&CUMING製のMICRO BALLOON、PITTSBURGE CORNING製のCELAMIC GLASS MODULES、3M製のGLASS BUBBLES、シリカバルーンとして旭硝子製のQ−CEL、太平洋セメント製のE−SPHERES、フライアッシュバルーンとして、PFAMARKETING製のCEROSPHERES、FILLITE U.S.A製のFILLITE、アルミナバルーンとして昭和電工製のBW、ジルコニアバルーンとしてZIRCOA製のHOLLOW ZIRCONIUM SPHEES、カーボンバルーンとして呉羽化学製クレカスフェア、GENERAL TECHN OLOGIES製カーボスフェアが市販されている。
前記有機系バルーンとして、熱硬化性樹脂のバルーンと熱可塑性樹脂のバルーンが例示でき、熱硬化性のバルーンにはフェノールバルーン、エポキシバルーン、尿素バルーンが、熱可塑性バルーンにはサランバルーン、ポリスチレンバルーン、ポリメタクリレートバルーン、ポリビニルアルコールバルーン、スチレン−アクリル系バルーンが例示できる。また、架橋した熱可塑性樹脂のバルーンも使用できる。ここでいうバルーンは、発泡後のバルーンでも良く、発泡剤を含むものを配合後に発泡させてバルーンとしても良い。
これらの有機系バルーンの具体例として、フェノールバルーンとしてユニオンカーバイド製のUCAR及びPHENOLIC MICROBALLOONS、エポキシバルーンとしてEMERSON&CUMING製のECCOSPHERES、尿素バルーンとしてEMERSON&CUMING製のECCOSPHERES VF−O、サランバルーンとしてDOW CHEMICAL製のSARAN MICROSPHERES、日本フィラメント製のエクスパンセル、松本油脂製薬製のマツモトマイクロスフェア、ポリスチレンバルーンとしてARCO POLYMERS製のDYLITE EXPANDABLE POLYSTYRENE、BASFWYANDOTE製の EXPANDABLE POLYSTYRENEBEADS、架橋型スチレン−アクリル酸バルーンには日本合成ゴム製のSX863(P)が、市販されている。
上記バルーンは単独で使用しても良く、2種類以上混合して用いても良い。さらに、これらバルーンの表面を脂肪酸、脂肪酸エステル、ロジン、ロジン酸リグニン、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミカップリング剤、ポリプロピレングリコール等で分散性および配合物の作業性を改良するために処理したものも使用することができる。これらの、バルーンは配合物を硬化させた場合の物性のうち、柔軟性および伸び・強度を損なうことなく、軽量化させコストダウンするために使用される。
バルーンの含有量は、特に限定されないが架橋性ケイ素基を有する重合体100重量部に対して、好ましくは0.1〜50部、更に好ましくは0.1〜30部の範囲で使用できる。この量が0.1部未満では軽量化の効果が小さく50部以上ではこの配合物を硬化させた場合の機械特性のうち、引張強度の低下が認められることがある。またバルーンの比重が0.1以上の場合は3〜50部、更に好ましくは5〜30部が好ましい。
<物性調整剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤を添加しても良い。
物性調整剤としては特に限定されないが、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等の官能基を有するアルコキシシラン類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。前記物性調整剤を用いることにより、本発明の組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、硬度を下げ、伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
<シラノール含有化合物>
本発明の硬化性組成物には、硬化物の物性を変える等の必要に応じてシラノール含有化合物を添加しても良い。シラノール含有化合物とは、分子内に1個のシラノール基を有する化合物、及び/又は、水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物のことをいう。これらは一方のみを用いてもよいし、両化合物を同時に用いてもよい。
シラノール含有化合物の一つである分子内に1個のシラノール基を有する化合物は、特に限定されず、下記に示した化合物、
(CH33SiOH、(CH3CH23SiOH、(CH3CH2CH23SiOH、(n−Bu)3SiOH、(sec−Bu)3SiOH、(tert−Bu)3SiOH、(tert−Bu)Si(CH32OH、(C5113SiOH、(C6133SiOH、(C653SiOH、(C652Si(CH3)OH、(C65)Si(CH32OH、(C652Si(C25)OH、C65Si(C252OH、C65CH2Si(C252OH、C107Si(CH32OH
(ただし、上記式中C65はフェニル基を、C107はナフチル基を示す。)
等のような(R”)3SiOH(ただし式中R”は同一または異種の置換もしくは非置換のアルキル基またはアリール基)で表わすことができる化合物等のような主鎖が珪素、炭素、酸素からなるポリマー末端にシラノール基が結合した化合物等が例示できる。中でも、入手が容易であり、効果の点から分子量の小さい(CH33SiOH等が好ましい。
上記、分子内に1個のシラノール基を有する化合物は、架橋性ケイ素基を有する重合体の架橋性シリル基あるいは架橋により生成したシロキサン結合と反応することにより、架橋点の数を減少させ、硬化物に柔軟性を与えているものと推定される。
また本発明の成分の1つである、水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、特に限定されないが、
N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N−(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ビストリメチルシリル尿素、N−(tert−ブチルジメチルシリル)N−メチルトリフルオロアセトアミド、(N,N−ジメチルアミノ)トリメチルシラン、(N,N−ジエチルアミノ)トリメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、N−(トリメチルシリル)イミダゾール、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルフォネート、トリメチルシリルフェノキシド、n−オクタノールのトリメチルシリル化物、2−エチルヘキサノールのトリメチルシリル化物、グリセリンのトリス(トリメチルシリル)化物、トリメチロールプロパンのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのテトラ(トリメチルシリル)化物、(CH33SiNHSi(CH33、(CH33SiNSi(CH32、アリロキシトリメチルシラン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N−(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ビストリメチルシリル尿素、N−(tert−ブチルジメチルシリル)N−メチルトリフルオロアセトアミド、(N,N−ジメチルアミノ)トリメチルシラン、(N,N−ジエチルアミノ)トリメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、N−(トリメチルシリル)イミダゾール、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルフォネート、トリメチルシリルフェノキシド、n−オクタノールのトリメチルシリル化物、2−エチルヘキサノールのトリメチルシリル化物、グリセリンのトリス(トリメチルシリル)化物、トリメチロールプロパンのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのテトラ(トリメチルシリル)化物、
N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N−(トリメチルシリル)アセトアミド、トリメチルシリルフェノキシド、n−オクタノールのトリメチルシリル化物、2−エチルヘキサノールのトリメチルシリル化物、グリセリンのトリス(トリメチルシリル)化物、トリメチロールプロパンのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのトリス(トリメチルシリル)化物、ペンタエリスリトールのテトラ(トリメチルシリル)等が挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
この水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物は、貯蔵時、硬化時あるいは硬化後に水分と反応することにより、分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成する。この様にして生成した分子内に1個のシラノール基を有する化合物は、上述のようにビニル系重合体の架橋性シリル基あるいは架橋により生成したシロキサン結合と反応することにより、架橋点の数を減少させ、硬化物に柔軟性を与えているものと推定される。
シラノール含有化合物の添加量は、硬化物の期待物性に応じて適宜調整可能である。シラノール含有化合物は、架橋性ケイ素基を有する重合体100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.3〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部添加できる。0.1重量部未満では添加効果が現れず、50重量部を越えると架橋が不十分になり、硬化物の強度やゲル分率が低下しすぎる。
また、シラノール含有化合物を添加する時期は特に限定されず、重合体の製造時に添加してもよく、硬化性組成物の作製時に添加してもよい。
<チクソ性付与剤(垂れ防止剤)>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて垂れを防止し、作業性を良くするためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を添加しても良い。
また、垂れ防止剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類、水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類等が挙げられる。これらチクソ性付与剤(垂れ防止剤)は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
<光硬化性物質>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて光硬化性物質を添加しても良い。光硬化性物質とは、光の作用によって短時間に、分子構造が化学変化をおこし、硬化などの物性的変化を生ずるものである。この光硬化性物質を添加することにより、硬化性組成物を硬化させた際の硬化物表面の粘着性(残留タックともいう)を低減できる。この光硬化性物質は、光をあてることにより硬化し得る物質であるが、代表的な光硬化性物質は、例えば室内の日の当たる位置(窓付近)に1日間、室温で静置することにより硬化させることができる物質である。この種の化合物には、有機単量体、オリゴマー、樹脂あるいはそれらを含む組成物など多くのものが知られており、その種類は特に限定されないが、例えば、不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂等が挙げられる。
不飽和アクリル系化合物としては、具体的には、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ネオペンチルアルコール等の低分子量アルコール類の(メタ)アクリル酸エステル類;ビスフェノールA、イソシアヌル酸等の酸あるいは上記低分子量アルコール等をエチレンオキシドやプロピレンオキシドで変性したアルコール類の(メタ)アクリル酸エステル類;主鎖がポリエーテルで末端に水酸基を有するポリエーテルポリオール、主鎖がポリエーテルであるポリオール中でビニル系モノマーをラジカル重合することにより得られるポリマーポリオール、主鎖がポリエステルで末端に水酸基を有するポリエステルポリオール、主鎖がビニル系あるいは(メタ)アクリル系重合体であり、主鎖中に水酸基を有するポリオール等の(メタ)アクリル酸エステル類;ビスフェノールA型やノボラック型等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させることにより得られるエポキシアクリレート系オリゴマー類;ポリオール、ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレート等を反応させることにより得られる分子鎖中にウレタン結合および(メタ)アクリル基を有するウレタンアクリレート系オリゴマー等が挙げられる。
ポリケイ皮酸ビニル類とは、シンナモイル基を感光基とする感光性樹脂であり、ポリビニルアルコールをケイ皮酸でエステル化したものの他、多くのポリケイ皮酸ビニル系誘導体が挙げられる。
アジド化樹脂は、アジド基を感光基とする感光性樹脂として知られており、通常はアジド化合物を感光剤として加えたゴム感光液のほか「感光性樹脂」(昭和47年3月17日出版、印刷学会出版部発行、93頁〜、106頁から、117頁〜)に詳細な例示があり、これらを単独又は混合し、必要に応じて増感剤を加えて使用することができる。
上記の光硬化性物質の中では、取り扱い易いという理由で不飽和アクリル系化合物が好ましい。
光硬化性物質は、架橋性ケイ素基を有する重合体100重量部に対して0.01〜20重量部添加するのが好ましい。0.01重量部未満では効果が小さく、また20重量部を越えると物性への悪影響が出ることがある。なお、ケトン類、ニトロ化合物などの増感剤やアミン類等の促進剤を添加すると、効果が高められる場合がある。
<空気酸化硬化性物質>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて空気酸化硬化性物質を添加しても良い。空気酸化硬化性物質とは、空気中の酸素により架橋硬化できる不飽和基を有する化合物である。この空気酸化硬化性物質を添加することにより、硬化性組成物を硬化させた際の硬化物表面の粘着性(残留タックともいう)を低減できる。本発明における空気酸化硬化性物質は、空気と接触させることにより硬化し得る物質であり、より具体的には、空気中の酸素と反応して硬化する性質を有するものである。代表的な空気酸化硬化性物質は、例えば空気中で室内に1日間静置することにより硬化させることができる。
空気酸化硬化性物質としては、例えば、桐油、アマニ油等の乾性油;これら乾性油を変性して得られる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコーン樹脂;1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエンを、C5〜C8ジエンの重合体や共重合体、更には該重合体や共重合体の各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが具体例として挙げられる。これらのうちでは桐油、ジエン系重合体のうちの液状物(液状ジエン系重合体)やその変性物が特に好ましい。
上記液状ジエン系重合体の具体例としては、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等のジエン系化合物を重合又は共重合させて得られる液状重合体や、これらジエン系化合物と共重合性を有するアクリロニトリル、スチレンなどの単量体とをジエン系化合物が主体となるように共重合させて得られるNBR,SBR等の重合体や更にはそれらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これら液状ジエン系化合物のうちでは液状ポリブタジエンが好ましい。
空気酸化硬化性物質は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また空気酸化硬化性物質と同時に酸化硬化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果を高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸ジルコニウム等の金属塩やアミン化合物等が例示される。
空気酸化硬化性物質は、架橋性ケイ素基を有する重合体100重量部に対して0.01〜20重量部添加するのが好ましい。0.01重量部未満では効果が小さく、また20重量部を越えると物性への悪影響が出ることがある。
<酸化防止剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて酸化防止剤を添加しても良い。酸化防止剤は各種のものが知られており、例えば大成社発行の「酸化防止剤ハンドブック」、シーエムシー化学発行の「高分子材料の劣化と安定化」(235〜242)等に記載された種々のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
例えば、MARK PEP−36、MARK AO−23等のチオエーテル系(以上いずれも旭電化工業製)、Irgafos38、Irgafos168、IrgafosP−EPQ(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)等のようなリン系酸化防止剤等が挙げられる。なかでも、以下に示したようなヒンダードフェノール系化合物が好ましい。
ヒンダードフェノール系化合物としては、具体的には以下のものが例示できる。
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、モノ(又はジ又はトリ)(αメチルベンジル)フェノール、2,2’−メチレンビス(4エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4−2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]o−クレゾール、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、メチル−3−[3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート−ポリエチレングリコール(分子量約300)との縮合物、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
商品名で言えば、ノクラック200、ノクラックM−17、ノクラックSP、ノクラックSP−N、ノクラックNS−5、ノクラックNS−6、ノクラックNS−30、ノクラック300、ノクラックNS−7、ノクラックDAH(以上いずれも大内新興化学工業製)、MARK AO−30、MARK AO−40、MARK AO−50、MARK AO−60、MARK AO−616、MARK AO−635、MARK AO−658、MARK AO−80、MARK AO−15、MARK AO−18、MARK 328、MARK AO−37(以上いずれも旭電化工業製)、IRGANOX−245、IRGANOX−259、IRGANOX−565、IRGANOX−1010、IRGANOX−1024、IRGANOX−1035、IRGANOX−1076、IRGANOX−1081、IRGANOX−1098、IRGANOX−1222、IRGANOX−1330、IRGANOX−1425WL(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)、SumilizerGM、SumilizerGA−80(以上いずれも住友化学製)等が例示できるがこれらに限定されるものではない。
酸化防止剤は後述する光安定剤と併用してもよく、併用することによりその効果を更に発揮し、特に耐熱性が向上することがあるため特に好ましい。予め酸化防止剤と光安定剤を混合してあるチヌビンC353、チヌビンB75(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)などを使用しても良い。
酸化防止剤の使用量は、架橋性ケイ素基を有する重合体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。0.1重量部未満では耐候性改善の効果が少なく、5重量部を越えると効果に大差がなく経済的に不利である。
<光安定剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて光安定剤を添加しても良い。光安定剤は各種のものが知られており、例えば大成社発行の「酸化防止剤ハンドブック」、シーエムシー化学発行の「高分子材料の劣化と安定化」(235〜242)等に記載された種々のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
特に限定はされないが、光安定剤の中でも、紫外線吸収剤が好ましく、具体的には、チヌビンP、チヌビン234、チヌビン320、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン329、チヌビン213(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)等のようなベンゾトリアゾール系化合物やチヌビン1577等のようなトリアジン系、CHIMASSORB81等のようなベンゾフェノン系、チヌビン120(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)等のようなベンゾエート系化合物等が例示できる。
また、ヒンダードアミン系化合物も好ましく、そのような化合物を以下に記載する。
コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリディニル)エステル等が挙げられる。
商品名で言えば、チヌビン622LD、チヌビン144、CHIMASSORB944LD、CHIMASSORB119FL、Irgafos168、(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)、MARK LA−52、MARK LA−57、MARK LA−62、MARK LA−67、MARK LA−63、MARK LA−68、MARK LA−82、MARK LA−87、(以上いずれも旭電化工業製)、サノールLS−770、サノールLS−765、サノールLS−292、サノールLS−2626、サノールLS−1114、サノールLS−744、サノールLS−440(以上いずれも三共製)などが例示できるがこれらに限定されるものではない。
更には紫外線吸収剤とヒンダードアミン系化合物の組合せはより効果を発揮することがあるため、特に限定はされないが併用しても良く、併用することが好ましいことがある。
光安定剤は前述した酸化防止剤と併用してもよく、併用することによりその効果を更に発揮し、特に耐候性が向上することがあるため特に好ましい。予め光安定剤と酸化防止剤を混合してあるチヌビンC353、チヌビンB75(以上いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)などを使用しても良い。
光安定剤の使用量は、架橋性ケイ素基を有する重合体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であることが好ましい。0.1重量部未満では耐候性改善の効果が少なく、5重量部を越えると効果に大差がなく経済的に不利である。
<その他の添加剤>
本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、難燃剤、硬化性調整剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、光硬化性樹脂などがあげられる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
このような添加物の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号の各明細書などに記載されている。
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製しても良く、硬化剤として別途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材と重合体組成物を使用前に混合する2成分型として調整しても良い。2成分型にすると、2成分の混合時に着色剤を添加することができ、例えば、サイディングボードの色に合わせたシーリング材を提供する際に、限られた在庫で豊富な色揃えをすることが可能となるなど、市場から要望されている多色化対応が容易となり、低層建物用等により好ましい。着色剤は、例えば顔料と可塑剤、場合によっては充填材を混合しペースト化したものを用いると作業し易い。また、更に2成分の混合時に遅延剤を添加することにより硬化速度を作業現場にて微調整することができる。
本発明の硬化性組成物は、限定はされないが、建築用弾性シーリング材シーラントや複層ガラス用シーリング材、車両用シーリング材等における建築用または工業用シーリング材、太陽電池裏面封止材などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、粘着剤、接着剤、弾性接着剤、反応性ホットメルト接着剤、塗料、粉体塗料、コーティング材、発泡体、缶蓋等のシール材、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、注型材料、各種成形材料、人工大理石、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、自動車や船舶、家電等に使用される防振・制振・防音・免震材料、自動車部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール剤、等の様々な用途に利用可能である。
本発明の硬化性組成物は、シーリング材や接着剤として特に有用であり、特に耐候性が必要とされる用途に有用である。
以下に、実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(合成例1)
GPC測定(ポリスチレン換算)による数平均分子量が約3,000のポリオキシプロピレングリコール420gと数平均分子量が約3,000のポリオキシプロピレントリオール80gの混合物に水酸化ナトリウム40gを加え、60℃で13時間反応させた後、ブロモクロルメタン19gを添加し、60℃で10時間反応させた。得られた重合体の分子量分布は2.1であり、粘度は385ポイズであった。続いて、この重合体に塩化アリル15gを加え36時間反応させた後、ケイ酸アルミニウムで吸着処理した。この処理後の重合体500gに、塩化白金酸の触媒を添加した後、ジメトキシメチルシラン12gを加えて80℃で4時間反応させた。その結果、重合体末端に架橋性シリル基を少なくとも1個有するポリオキシプロピレン系重合体(重合体a)を得た。
(合成例2)
窒素雰囲気下、温度を100〜110℃に保ったトルエン240g中に、メタクリル酸メチル74g、アクリル酸ブチル351g、アクリル酸2−エチルヘキシル52.5g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン22.5g、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)10.85gおよびトルエン100gの混合溶液を調製し、滴下して重合を行った。その結果、GPC測定(ポリスチレン換算)による数平均分子量が約7,800の分子中に架橋性シリル基を少なくとも1個有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体(重合体b)のトルエン溶液を得た。
(合成例3)
50mlフラスコに臭化第一銅0.63g、ペンタメチルジエチレントリアミン0.76g、アセトニトリル5ml、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル1.6g、アクリル酸ブチル44.7gを仕込み、凍結脱気をおこなった後、窒素雰囲気下で70℃で7時間反応させた。活性アルミナのカラムを通して銅触媒を除去精製することにより末端に臭素基を有する重合体を得た。この末端に臭素基を有する重合体35g、ペンテン酸カリウム2.2g、N,N−ジメチルアセトアミド35mlを200mlフラスコに仕込み、70℃で4時間反応させた。反応混合液中の未反応のペンテン酸カリウムおよび生成した臭化カリウムを水抽出精製により除去し、末端にアルケニル基を有する重合体を得た。この末端にアルケニル基を有する重合体15g、ジメトキシメチルシラン1.8ml、オルト蟻酸メチル0.26ml、白金ビス(ジビニルテトラメチルジシロキサン)10-4mmolを200ml耐圧反応管に仕込み、100℃で4時間反応させ、GPC測定(ポリスチレン換算)による数平均分子量が約11,900の重合体末端に架橋性シリル基を少なくとも1個有するアクリル酸ブチル系重合体(重合体c)を得た。
(合成例4)
合成例1で得た重合体aと合成例2で得た重合体bのトルエン溶液とを固形分比で49重量部:21重量部となるように混合した後、加熱減圧下でトルエンを除去し重合体混合物1を得た。
(合成例5)
合成例1で得た重合体aと合成例2で得た重合体bのトルエン溶液とを固形分比で49重量部:51重量部となるように混合した後、加熱減圧下でトルエンを除去し重合体混合物2を得た。
[実施例1]
5リットルのプラネタリーミキサーに表面処理炭酸カルシウム(白艶華CCR:白石工業)120重量部と酸化チタン(タイペーク R−820:石原産業)20重量部を入れて、減圧下120℃で2時間乾燥を行なった。これに重合体成分として合成例4で得た重合体混合物1の70重量部と合成例3で得た重合体cの30重量部、可塑剤としてフタル酸エステル化合物(ジイソデシルフタレート:ジェイ・プラス)55重量部、タレ防止剤(ディスパロン #6500:楠本化成)2重量部、紫外線吸収剤(チヌビン327:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)1重量部、光安定剤(サノール LS770:三共)1重量部を投入し、さらに減圧下120℃で2時間攪拌を行なった。室温まで冷却後、脱水剤(A−171:日本ユニカー)2重量部、接着付与剤(A−1120:日本ユニカー)3重量部、硬化触媒(ネオスタン U−220:日東化成)2重量部を投入して、さらに30分間室温で攪拌した後、カートリッジに充填することにより硬化性組成物1を作製した。
(比較例1)
重合体成分として合成例5で得た重合体混合物2を100重量部用いたほかは実施例1と同様に操作を行ない、硬化性組成物2を作製した。
(比較例2)
重合体成分として合成例1で得た重合体aを49重量部と合成例3で得た重合体cを51重量部用いたほかは実施例1と同様に操作を行ない、硬化性組成物3を作製した。
(合成例6)
主鎖骨格が複合金属シアン化物錯体触媒を用いて得られたものであり、分子末端にアリルエーテル基を導入した平均分子量約19,000のポリオキシプロピレン500gを攪拌機付耐圧反応容器に入れ、メチルジメトキシシラン4.6gと塩化白金酸触媒(塩化白金酸六水和物)1×10-4[eq/ビニル基]を加え、90℃で2時間反応させた後、未反応のメチルジメトキシシランを減圧留去して末端に架橋性シリル基を少なくとも1個有するポリオキシプロピレン系重合体(重合体d)を得た。
(合成例7)
窒素雰囲気下、温度を100〜110℃に保ったトルエン250g中に、アクリル酸ブチル340g、メタクリル酸メチル50g、メタクリル酸ステアリル100g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン10g、和光純薬製V−59 2.5g、トルエン100gを溶かした溶液を4時間かけて滴下して重合を行った。その結果、GPC測定(ポリスチレン換算)による数平均分子量が約18,000の分子中に架橋性シリル基を少なくとも1個有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体(重合体e)のトルエン溶液を得た。
(合成例8)
2Lフラスコに臭化第一銅8.39g、ペンタメチルジエチレントリアミン(以後トリアミンと称す)0.41mL、アセトニトリル112mL、2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル17.6g、アクリル酸ブチル224mLを加え、70℃で加熱しトリアミン1.84mLを追加しながら断続的にアクリル酸ブチル895mLを滴下、さらに1,7−オクタジエン288mL、トリアミン4.1mLを添加し70℃で8時間反応させた。得られた重合体のGPC測定(ポリスチレン換算)による数平均分子量は24,100、分子量分布は1.27であり、また1H−NMR分析より求めた重合体1分子あたりのアルケニル基の個数は2.6個であった。1L耐圧反応容器に、精製後の重合体648g、ジメトキシメチルヒドロシラン25.5mL、オルトぎ酸メチル7.54mLおよび白金ビス(ジビニルテトラメチルジシロキサン)を重合体のアルケニル基に対してモル比で3×10-3当量仕込み100℃で2時間反応させ、GPC測定(ポリスチレン換算)による数平均分子量が29,600、1H−NMR分析により求めた1分子当たりに導入された平均のシリル基の数が1.9個のアクリル酸ブチル系重合体(重合体f)を得た。
[実施例2]
5リットルのプラネタリーミキサーに表面処理炭酸カルシウム(白艶華CCR:白石工業)150重量部と重質炭酸カルシウム(ナノックス25A:丸尾カルシウム)20重量部および酸化チタン(タイペーク R−820:石原産業)10重量部を入れて、減圧下120℃で2時間乾燥を行なった。これに重合体成分として合成例8で得た重合体fを70重量部、合成例6で得た重合体dを21重量部、合成例7で得た重合体eを9重量部、可塑剤としてフタル酸エステル化合物(ジイソデシルフタレート:ジェイ・プラス)60重量部、タレ防止剤(ディスパロン #6500:楠本化成)2重量部、紫外線吸収剤(チヌビン213:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)1重量部、光安定剤(サノール LS770:三共)1重量部を投入し、さらに減圧下120℃で2時間攪拌を行なった。室温まで冷却後、脱水剤(A−171:日本ユニカー)2重量部、接着付与剤(A−1120:日本ユニカー)2重量部、硬化触媒(ネオスタン U−220:日東化成)2重量部を投入して、さらに30分間室温で攪拌した後、カートリッジに充填することにより硬化性組成物4を作製した。
(比較例3)
重合体成分として合成例7で得た重合体e(9重量部)の代わりに、合成例6で得た重合体d(9重量部)を用いた(すなわち重合体dを合計30重量部用いた)こと以外は実施例2と同様に操作を行ない硬化性組成物5を作製した。
(比較例4)
重合体成分として合成例8の重合体fを全量(すなわち100重量部)用いたほかは実施例2と同様に操作を行ない硬化性組成物6を作製した。
(貯蔵安定性の評価)
硬化性組成物のカートリッジを50℃の乾燥機中で2週間および4週間貯蔵した。貯蔵前後の硬化性組成物の皮張り時間を測定して、遅延率を求めることにより、貯蔵安定性の評価を行なった。
皮張り時間は下記の方法により測定した。
硬化性組成物を金属製容器(内径45mm×深さ9mm)に気泡を巻き込まないように充填した後、表面をヘラでかきとり平らにした。この時の時間を測定開始時間とした。スパチュラを用いて表面を軽く押さえて硬化性組成物がスパチュラに付着するかどうかを目視で観察した。硬化性組成物がスパチュラに付着しなくなった時を測定の終了時間とした。測定開始から終了までに要した時間を皮張り時間とした。測定は23±2℃、湿度50±5%で行なった。
なお、遅延率は下記の計算式により求めた。
遅延率=(50℃貯蔵後の皮張り時間)÷(初期の皮張り時間)
(引張物性の評価)
硬化性組成物を厚さ3mmの型枠に充填して、23℃で3日間静置後、続いて50℃で4日間加熱することによりゴム状シートを得た。ゴム状シートからJIS K 6251記載の3号形ダンベルを打ち抜いて引張物性を測定し、100%モジュラスと破断時の強度および伸びを測定した。表2から実施例2の硬化性組成物は比較例3および比較例4の硬化性組成物よりも遅延率が小さく、貯蔵安定性に優れていた。また表1から実施例1の硬化物の引張物性における100%モジュラスと破断時の伸びは、比較例1の値と比較例2の値とを用いた比例計算によって推定される値より、100%モジュラスはより低く、破断時伸びはより大きな値が得られた。
Figure 0004563936
Figure 0004563936
本発明は耐候性と得られる硬化物の引張物性に優れかつ貯蔵安定性が優れるのでシーリング材に有用な硬化性組成物を提供することができる。

Claims (5)

  1. 分子中に架橋性ケイ素基を有するポリオキシプロピレン系重合体(A)、側鎖に架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(B)、および、末端のみに架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(C)を含有し、
    重合体(B)がメチルエステル基を有する重合性単量体を含む(メタ)アクリル酸エステル単量体を重合させて得られたものである硬化性組成物。
  2. 重合体(C)がリビングラジカル重合で製造されたものである請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 重合体(C)が原子移動ラジカル重合で製造されたものである請求項2記載の硬化性組成物。
  4. 重合体(B)の分子量分布が1.8以上であり、重合体(C)の分子量分布が1.8以下である請求項1からのいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. (A)、(B)、(C)の合計重量に占める(A)の重量が50%以下である請求項1からのいずれか一項に記載の硬化性組成物。
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