JP2002128874A - メタセシス重合性樹脂材料、その組成物、その注入成形方法及び注入成形装置並びに電気・電子部品 - Google Patents

メタセシス重合性樹脂材料、その組成物、その注入成形方法及び注入成形装置並びに電気・電子部品

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JP2002128874A
JP2002128874A JP2000326339A JP2000326339A JP2002128874A JP 2002128874 A JP2002128874 A JP 2002128874A JP 2000326339 A JP2000326339 A JP 2000326339A JP 2000326339 A JP2000326339 A JP 2000326339A JP 2002128874 A JP2002128874 A JP 2002128874A
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Japan
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metathesis
liquid
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cycloolefin
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Application number
JP2000326339A
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English (en)
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Takuya Sugishita
拓也 杉下
Masahiro Suzuki
雅博 鈴木
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 優れた注入成形性を有するメタセシス重合性
樹脂材料及びその組成物、該樹脂組成物を使用する物品
の注入成形方法及び注入成形装置を提供する。 【解決手段】 メタセシス重合性シクロオレフィン系化
合物(A)及び高分子改質剤(B)を含有する第1液並
びにメタセシス重合触媒(C)を含有する第2液を組み
合わせてなるメタセシス重合性樹脂材料、および該重合
性樹脂組成物を用いた電気・電子部品。前記第1液と第
2液を混合し、これを、0.098kPa〜500kPaの吐
出圧力で、0.5kPaを超え大気圧までの雰囲気におい
て注入成形することを特徴とするメタセシス重合性樹脂
組成物の注入成形方法並びにメタセシス重合性樹脂組成
物の注入成形装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、封止材料、絶縁材
料、被覆材料などの化学材料として有用なメタセシス重
合性樹脂材料、その組成物、その注入成形方法及び注入
成形装置並びに電気・電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロオレフィン類がメタセシス(複分
解)触媒系によって開環重合することは知られている。
例えば、J.Am.Chem.Soc.、第82巻、2337ページ(1960年)
にはノルボルネンがメタセシス触媒系によって開環重合
することが記載されており、Angew.Chem.Int.Edn.、第
3巻、723ページ(1964年)にはシクロペンテンがメタセ
シス触媒系[MoCl5/Al(C25)3]によって開環
重合することが記載されている。また、シクロオレフィ
ン類を開環重合してポリマーを製造する方法も知られて
いる。例えば、特開昭50-130900号公報や特開昭52-3300
0号公報にはタングステンやモリブデン等のハロゲン化
物と有機アルミニウム化合物とからなるメタセシス触媒
系を用いて、開環重合ポリマーを製造する方法が開示さ
れている。
【0003】一方、ジシクロペンタジエンやトリシクロ
ペンタジエン等のノルボルネン型シクロオレフィン類
(モノマー)を塊状重合させて、架橋重合体成形物を得
る方法も知られている。例えば、特開昭58-127728号公
報や特開昭58-129013号公報には、メタセシス触媒系の
触媒成分及びモノマーとの混合物から成る溶液Aと、メ
タセシス触媒系の活性化剤及びモノマーとの混合物から
成る溶液Bとを反応射出成形(RIM)法により架橋重
合体成形物を製造する方法が開示されている。
【0004】特開昭59-51911号公報には、タングステン
及びモリブデンの有機アンモニウム塩から選ばれた触媒
成分とアルコキシアルキルアルミニウムハライド及びア
リールオキシアルミニウムハライドから選ばれた活性化
剤とを組み合わせたメタセシス触媒系を用いてノルボル
ネン型シクロオレフィン類を反応射出成形して架橋重合
体成形物を製造する方法が開示されている。また、特開
平3-205409号公報には、六塩化タングステン及びオキシ
四塩化タングステンから選ばれた触媒成分と塩化ジエチ
ルアルミニウム及び二塩化エチルアルミニウムから選ば
れた活性化剤とを組み合わせたメタセシス触媒系を用い
て、反応射出成形法で架橋したジシクロペンタジエン重
合体を製造する方法が開示されている。
【0005】前記したメタセシス触媒系では、触媒成分
は活性化剤によって活性化され、ノルボルネン型シクロ
オレフィン類を開環重合させることが分かっている。ま
た、上記反応射出成形を行う場合には、触媒成分及びノ
ルボルネン型シクロオレフィン類の混合物からなる溶液
Aと、活性化剤成分及びノルボルネン型シクロオレフィ
ン類の混合物からなる溶液Bを衝突混合させ、その混合
液は直ちに金型内に液状のまま注入され、塊状で開環重
合される。しかし、活性化剤が酸素と接触すると失活し
てしまうため、反応射出成形は密閉系にするか、あるい
は不活性雰囲気に保たなければならない。
【0006】また、特開平9-183833号公報では、空気中
の酸素や水分によって容易にその触媒活性を失わないこ
とを特長とする、新たなメタセシス重合触媒によるノル
ボルネン系化合物が提案されている。さらに、特開平10
-182922号公報では、メタセシス重合性シクロオレフィ
ン系化合物(プレポリマー)は充填材を添加しても粘度
が低く、電気・電子部品の封止に好適であることが示さ
れている。一方、特開平6-093087号公報や特開平6-1452
47号公報には、エラストマーの添加により樹脂組成物の
強度を改良する方法が開示されている。
【0007】しかし、上記反応射出成形法では溶液Aと
溶液Bを混合する際、高圧力で衝突混合するため、電気
・電子部品が破損する恐れがあり、また、エポキシ樹脂
に代表される液状樹脂類を微細構造へ注入成形する場
合、含浸性を高めるため注入雰囲気を高真空にするのが
一般的であるが、極めて低粘度の樹脂の場合は注入時に
原料液が発泡し、さらに電気・電子部品から原料液が吹
き零れる等の問題がある。
【0008】また、前記特開平9-183833号公報で記載の
メタセシス重合触媒系は、シクロオレフィン系化合物か
らなる第1液と、その原料液を重合するためのメタセシ
ス重合触媒を含有する第2液を混合し、特定の吐出圧力
及び/又は注入雰囲気の圧力を制御することで、注入時
に原料液の発泡を抑え、さらに電気・電子部品から原料
液が吹き零れることなく成形することができる。
【0009】しかし、充填材を添加した樹脂組成物で
は、部品間隙への樹脂の含浸状態が充分でなく、また、
含浸状態を改善するため注入雰囲気の圧力を下げると、
注入時に原料液が発泡し、さらに電気、電子部品から原
料液が吹き零れる等の問題が発生する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、充填剤を添
加した樹脂組成物では、充分に部品間隙への樹脂が含浸
しないという問題を解決し、優れた注入成形性を有する
メタセシス重合性樹脂材料及びその組成物を提供するも
のである。
【0011】また本発明は、高密度化、高集積化に対応
する長寿命、高耐久性の電気・電子部品を提供するもの
である。さらに本発明は、充填剤を含むメタセシス重合
性樹脂組成物を使用する物品の安定量産化した生産が可
能となる注入成形方法及び注入成形装置を提供するもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、メタセシス重
合性シクロオレフィン系化合物(A)及び高分子改質剤
(B)を含有する第1液並びにメタセシス重合触媒
(C)を含有する第2液を組み合わせてなるメタセシス
重合性樹脂材料に関する。また本発明は、前記第1液
が、メタセシス重合性シクロオレフィン系化合物(A)
100重量部に対し充填材を1〜500重量部含むメタ
セシス重合性樹脂材料に関する。また本発明は、前記第
1液が、重合速度調節剤、消泡剤、着色剤、安定化剤、
接着性付与剤及び難燃剤からなる添加剤から選ばれる少
なくとも1種を含む、前記メタセシス重合性樹脂材料に
関する。
【0013】また本発明は、メタセシス重合性シクロオ
レフィン系化合物(A)、高分子改質剤(B)及びメタ
セシス重合触媒(C)を含有してなるメタセシス重合性
樹脂組成物に関する。また本発明は、メタセシス重合性
シクロオレフィン系化合物(A)及び高分子改質剤
(B)を含有する第1液と、メタセシス重合触媒(C)
を含有する第2液を混合して得られるものである前記メ
タセシス重合性樹脂組成物に関する。また本発明は、メ
タセシス重合性シクロオレフィン系化合物(A)及び高
分子改質剤(B)を含有してなるメタセシス重合性樹脂
組成物用第1液に関する。また本発明は、前記メタセシ
ス重合性樹脂組成物を用いた電気・電子部品に関する。
【0014】また本発明は、前記のいずれかに記載のメ
タセシス重合性樹脂組成物の第1液と第2液を混合し、
これを、0.098kPa〜500kPaの吐出圧力で、0.
5kPaを超え大気圧までの雰囲気において注入成形する
ことを特徴とするメタセシス重合性樹脂組成物の注入成
形方法に関する。また本発明は、電気・電子部品を成形
するための方法である前記注入成形方法に関する。
【0015】また本発明は、メタセシス重合性シクロオ
レフィン系化合物を含有する第1液タンク(D)、メタ
セシス重合触媒を含有する第2液タンク(E)、これら
の液を混合する混合機(G)、混合液の注入を行うため
の圧力調整口(H)を有するチャンバー(J)を設けて
なるメタセシス重合性樹脂組成物の注入成形装置に関す
る。また本発明は、混合機(G)とチャンバー(J)の
間に液温調整用タンク(K)を有する前記注入成形装置
に関する。
【0016】また本発明は、混合機(G)がダイナミッ
クミキサーである前記注入成形装置に関する。また本発
明は、混合機(G)が超音波分散装置を具備する前記注
入成形装置に関する。さらに本発明は、電気・電子部品
を成形するための装置である前記注入成形装置に関す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明においては、メタセシス重
合性シクロオレフィン系化合物(主剤)を含む第1液と
触媒を含む第2液とを組み合わせた状態をメタセシス重
合性樹脂材料とし、前記主剤と触媒が混合された状態
を、メタセシス重合性樹脂組成物として、両者を区別す
る。
【0018】まず、本発明のメタセシス重合性樹脂材料
について記述する。本発明のメタセシス重合性樹脂材料
は、第1液と第2液を組み合わせてなる。第1液には、
メタセシス重合性シクロオレフィン系化合物(A)と高
分子改質剤(B)が含まれる。
【0019】本発明において用いられるメタセシス重合
性シクロオレフィン系化合物(A)としては、メタセシ
ス重合するものであれば特に制約はない。このメタセシ
ス重合可能なシクロオレフィン系化合物は、ノルボルネ
ン系シクロオレフィン化合物と非ノルボルネン系シクロ
オレフィン化合物に大別される。
【0020】ノルボルネン系シクロオレフィン化合物と
しては、例えば置換又は非置換のノルボルネン、メチル
ノルボルネン、ジメチルノルボルネン、エチルノルボル
ネン、エチリデンノルボルネン、ブチルノルボルネンな
どの二環ノルボルネン、ジシクロペンタジエン(シクロ
ペンタジエンの二量体)、ジヒドロジシクロペンタジエ
ン、メチルジシクロペンタジエン、ジメチルジシクロペ
ンタジエンなどの三環ノルボルネン、テトラシクロドデ
セン、メチルテトラシクロドデセン、ジメチルシクロテ
トラドデセンなどの四環ノルボルネン、トリシクロペン
タジエン(シクロペンタジエンの三量体)、テトラシク
ロペンタジエン(シクロペンタジエンの四量体)などの
五環以上のノルボルネンなどが挙げられる。
【0021】非ノルボルネン系シクロオレフィン化合物
としては、例えばシクロブテン、シクロペンテン、シク
ロオクテン、シクロドデセン、テトラヒドロインデン、
メチルテトラヒドロインデンなどが挙げられる。また、
2個以上のノルボルネン基を有する化合物、例えばテト
ラシクロドデカジエン、対称型トリシクロペンタジエン
等を多官能架橋剤として用いることもできる。さらに、
ハイミック酸、無水ハイミック酸、ノルボルナジエンな
どのノルボルネン誘導体も用いることが可能である。こ
れらのメタセシス重合性シクロオレフィン系化合物を1
種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0022】これらの中で、入手の容易さ、経済性など
からジシクロペンタジエン、メチルテトラシクロドデセ
ン、エチリデンノルボルネン、トリシクロペンタジエ
ン、シクロオクテン、シクロオクタジエン、シクロドデ
カトリエンなどが好ましい。
【0023】ジシクロペンタジエンは、事前に加熱処理
することで、ジシクロペンタジエンの一部をトリシクロ
ペンタジエンやテトラシクロペンタジエン等のシクロペ
ンタジエンオリゴマーにしたり、不純物であるビニルノ
ルボルネンやメチルビニルノルボルネンをテトラヒドロ
インデンやメチルテトラヒドロインデンに異性化したり
することができる。加熱処理は通常、120〜250℃
で、0.5〜10時間程度である。
【0024】なお、通常の市販されているこれらシクロ
オレフィン系化合物の原料には不純物を含んでいること
がある。例えばジシクロペンタジエンには、ビニルノル
ボルネン、テトラヒドロインデン、メチルビニルノルボ
ルネン、メチルテトラヒドロインデン、メチルジシクロ
ペンタジエン、ジメチルジシクロペンタジエン、トリシ
クロペンタジエン等を含んでおり、シクロオクタジエン
には未反応ブタジエンやシクロオクタンなどを不純物と
して含んでいることがある。種々の純度のシクロオレフ
ィン系化合物が市販されているが、特に精製をしなくて
も良い。本発明の電気・電子部品に用いるこれら原料と
しては、通常90%以上、好ましくは95%以上、特に
好ましくは98%以上の純度ものである。
【0025】これらのシクロオレフィン系化合物の中
で、分子量300未満のシクロオレフィン系化合物を2
種以上併用して、硬化後のメタセシス重合体の弾性率を
制御することができる。ジシクロペンタジエンやトリシ
クロペンタジエンなどの双環体あるいは多環体を重合し
て得られる重合体は硬質であるため、シクロペンテン、
シクロオクテン、シクロオクタジエン、シクロドデカト
リエン、シクロオクタテトラエンなどの単環体を併用さ
せて、弾性率を低下させることができる。
【0026】本発明におけるメタセシス重合性樹脂材料
で使用される高分子改質剤(B)とは、一般に数平均分
子量が500以上のものであり、これを用いることによ
り注形成形性等の特性が改質される。
【0027】この種類としては、例えば、エラストマ
ー、天然ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエ
ン共重合体(SBR)及びその水素添加物、スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)及び
その水素添加物、スチレン−マレイン酸共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体などの共重合体、ポリメタク
リル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、これら
の樹脂のエステル化物や極性基がグラフトされたグラフ
ト化物、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ノルボル
ネン樹脂、水素添加ポリノルボルネン樹脂、エポキシと
ノルボルネンモノカルボキシリックアシッドを反応させ
て得られる化合物、イソシアネート化合物とノルボルネ
ン−オールを反応させて得られる化合物、ハイミック酸
変性ポリエステル、石油樹脂などの、共重合体、熱可塑
性樹脂等が挙げられる。
【0028】前記石油樹脂には、エチレンプラントから
精製される公知のC5又はC9留分を原料に製造される
ものが挙げられ、例えば、クイントン(日本ゼオン(株)
製商品名)や熱可塑性ポリノルボルネン樹脂ノルソレッ
クス(日本ゼオン(株)製商品名)などの市販品が挙げら
れる。これら石油樹脂は、数平均分子量が1000以上
であることが好ましく、より好ましくは樹脂骨格中に水
酸基やエステル基などの官能基を有しているものであ
る。数平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン換
算で求めることができる。
【0029】これらの高分子改質剤(B)のなかで、ブ
タジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体(SB
R)及びその水素添加物、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体(SBS)及びその水素添加物、
ポリスチレン、ポリノルボルネン樹脂、水素添加ポリノ
ルボルネン樹脂、石油樹脂などの疎水性の高分子改質剤
が好ましいものとして挙げられる。
【0030】これら高分子改質剤(B)の配合量は、目
的とする重合体の物性にもよるが、一般にシクロオレフ
ィン系化合物(A)100重量部に対し、0.1〜50
重量部の範囲で用いることが好ましく、0.5〜10重
量部の範囲で用いることがより好ましい。0.1重量部
未満では改質剤の効果が発現し難くなる傾向があり、5
0重量部を超えると重合性が低下してしまう傾向があ
る。
【0031】また、第1液(シクロオレフィン系化合物
(A)を含む液)にはあらかじめ充填材を添加できる。
充填材としては、例えば溶融シリカ、結晶シリカ、珪
砂、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネ
シウム、クレーなどの無機系充填材と木粉、ポリエステ
ル、シリコーン、ポリスチレンアクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン(ABS)などのビーズ状の有機系充
填材が挙げられる。また、塩化ビニリデン−ポリアクリ
ロニトリルセルにイソブタンガスがコア内に封入された
発泡性有機充填材((株)日本フェライト製 エクスパン
セル)なども挙げられる。
【0032】この中で、電気特性及び熱伝導性の点から
シリカ及び水酸化アルミニウムが好ましい。この市販品
としてはCRT−AA、CRT−D、RD−8((株)龍
森製商品名)、COX−31((株)マイクロ製商品
名)、C−303H、C−315H、C−308(住友
化学工業(株)製商品名)、SL−700(竹原化学工業
(株)製商品名)などが挙げられる。
【0033】これら充填材の配合量は第1液中、好まし
くは0〜95重量%、より好ましくは10〜95重量
%、さらに好ましくは30〜95重量%、特に好ましく
は30〜75重量%とされる。配合量が95重量%を超
えると樹脂の誘電率が3.0を超えてしまうため、電気
的特性が低下してしまう傾向がある。
【0034】粒径、形状、品位などは電気・電子部品の
用途により、適宜決めることができるが、平均粒子径は
0.1〜100μmの間のものが好ましく、1〜50μ
mのものがより好ましい。これらの平均粒子径の異なる
ものを組み合わせた方が細密充填性及び流動性を向上で
きる。さらに、無機充填材の形状は球状であることが好
ましい。なお、平均粒子径は、通常積算重量分布が50
%となる粒子径をいう。
【0035】また、ミルドガラス、カットファイバー、
マイクロファイバー、マイクロバルーン、鱗片状ガラス
粉、炭素繊維、アラミド繊維などの無機又は有機の繊維
状充填材も挙げられ、これらを併用することもできる。
目的に応じ、適宜、アスペクト比や形状を選ぶ。これら
繊維状充填材の配合量は第1液100重量部に対し0〜
20重量部が好ましく、0〜10重量部がより好まし
い。
【0036】さらに物性、外観、成形性を考慮し、必要
に応じて重合速度調節剤、発泡剤、消泡剤、着色剤、安
定化剤、接着性付与剤、難燃剤、カップリング剤及び有
機過酸化物などを任意に添加することができ、これらは
通常第1液に添加される。
【0037】重合速度調節剤としては、トリイソプロピ
ルフォスフィン、トリフェニルフォスフィン、トリシク
ロヘキシルフォスフィンなどのリン酸塩、1−ヘキセン
やアリル化合物などが挙げられ、これらは、通常シクロ
オレフィン系化合物(A)100重量部に対し0.00
5〜20重量部用いることができる。これら重合速度調
節剤の配合量は、成形のための可使時間を制御する目的
であり、可使時間が短くても良い時にはその使用量を少
なくし、長くしたいときは多くする。
【0038】消泡剤としては例えば、シリコン系オイ
ル、フッ素オイル、ポリカルボン酸系ポリマーなど公知
の消泡剤が挙げられ、通常シクロオレフィン系化合物
(A)100重量部に対し0.001〜5重量部添加す
ることができる。
【0039】着色剤としては、二酸化チタン、コバルト
ブルー、カドミウムエローなどの無機顔料、カーボンブ
ラック、アニリンブラック、β−ナフトール、フタロシ
アニン、キナクリドン、アゾ系、キノフタロン、インダ
ンスレンブルーなどの有機系顔料が挙げられ、所望する
色調に応じてそれぞれを配合する。これらは、2種以上
組み合わせて使用してもよい。通常、これら顔料の添加
量はシクロオレフィン系化合物(A)100重量部に対
し、0.1〜50重量部添加することができる。
【0040】安定化剤としては、紫外線吸収剤、光安定
化剤及び酸化防止剤が挙げられる。紫外線吸収剤として
は、例えばフェニルサリシレート、パラ−t−ブチルフ
ェニルサリシレートなどのサリチル酸系紫外線吸収剤、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキ
シ−4,4′ジメトキシベンゾフェノンなどのベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤、2−(2′−ヒドロキシ−5′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′
−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾールなどの
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−エチルヘキシ
ル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、
エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレー
トなどのシアノアクリレート系紫外線吸収剤が挙げられ
る。これらは単独又は2種類以上併用してもよい。
【0041】これら紫外線吸収剤の添加量は電気・電子
部品の使用環境、ハウジングの有無、要求特性により適
宜決められるが、通常シクロオレフィン系化合物(A)
100重量部に対し、0.05〜20重量部とされる。
【0042】また、光安定化剤としてはビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジニル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン重縮合物などのヒンダードアミ
ン系光安定剤が挙げられる。この光安定剤は通常シクロ
オレフィン系化合物(A)100重量部に対し0.05
〜20重量部添加できる。
【0043】酸化防止剤としては、パラベンゾキノン、
トルキノン、ナフトキノンなどのキノン類、ハイドロキ
ノン、パラ−t−ブチルカテコール、2,5−ジ−t−
ブチルハイドロキノンなどのハイドロキノン類、ジ−t
−ブチル・パラクレゾールハイドロキノンモノメチルエ
ーテル、ピロガロールなどのフェノール類、ナフテン酸
銅やオクテン酸銅などの銅塩、トリメチルベンジルアン
モニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウム
マレエート、フェニルトリメチルアンモニウムクロライ
ドなどの第4級アンモニウム塩類、キノンジオキシムや
メチルエチルケトオキシムなどのオキシム類、トリエチ
ルアミン塩酸塩やジブチルアミン塩酸塩などのアミン塩
酸塩類、鉱油、精油、脂肪油などの油類などが挙げられ
る。
【0044】これら酸化防止剤は充填材との相性や目的
とする成形作業性及び樹脂保存安定性などの条件により
種類、量を変えて添加する。通常、添加量はシクロオレ
フィン系化合物(A)100重量部に対し10〜10,
000ppmである。
【0045】接着性付与剤としてはシラン系カップリン
グ剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、通
常式YSiX(Yは官能基を有し、Siに結合する1価
の基、Xは加水分解性を有しSiに結合する1価の基)
で表される。
【0046】上記Y中の官能基としては、例えばビニ
ル、アミノ、エポキシ、クロロ、メルカプト、メタクリ
ルオキシ、シアノ、カルバメート、ピリジン、スルホニ
ルアジド、尿素、スチリル、クロロメチル、アンモニウ
ム塩、アルコール等の基がある。Xとしては、例えばク
ロル、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ等があ
る。
【0047】具体例としては、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ
−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、N,N−
ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、メルカプ
トエチルトリエトキシシラン、メタクリルオキシエチル
ジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニ
ウムクロライド、3−(N−スチリルメチル−2−アミ
ノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン塩酸塩等
が挙げられ、これらを混合して使用することも可能であ
る。シラン系カップリング剤はシクロオレフィン系化合
物(A)100重量部に対し、通常、0.001〜5重
量部添加する。
【0048】難燃剤としては、ヘキサブロムベンゼン、
テトラブロムビスフェノールA、デカブロムジフェニル
オキサイド、トリブロムフェノール、ジブロモフェニル
グリシジルエーテル、パークロロペンタシクロデカン、
ヘット酸誘導体等のハロゲン系化合物が単独又は2種以
上併用される。また、リン酸トリス(ジクロロプロピ
ル)、リン酸トリス(ジブロモプロピル)などのリン酸
化合物、ホウ酸化合物なども併用できる。さらに、助難
燃剤としては三酸化アンチモン、酸化鉄、水素化アルミ
などが挙げられ、これらを難燃剤と併用するとより難燃
効果が高められる。
【0049】通常ハロゲン系難燃剤はシクロオレフィン
系化合物100重量部に対し1〜50重量部で三酸化ア
ンチモン等の助難燃剤は1〜15重量部の範囲で用いら
れる。また、プラスチック用充填材として市販の水酸化
アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの水和物も難燃
を目的とした充填材として用いることができる。これら
の添加量はシクロオレフィン系化合物(A)100重量
部に対し10〜300重量部の範囲で用いることが好ま
しい。
【0050】この他にも充填材の濡れ性を改良するた
め、例えばビックケミー社製BYKシリーズなどの市販
の湿潤剤や分散剤に代表されるカップリング剤を添加す
ることができる。また、作業性を改良するためにはシリ
コン系オイルやステアリン酸亜鉛などの離型剤、ポリマ
中の塩素イオンやナトリウムイオンなどの遊離イオンを
捕捉する無機イオン交換体(イオン捕捉剤)なども添加
することができる。
【0051】また、有機過酸化物も添加することができ
る。有機過酸化物としては例えばクメンハイドロパーオ
キサイド、ターシャリブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサネート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイ
ド、ビス−4−ターシャリブチルシクロヘキサンジカー
ボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ターシャ
リブチルパーオキシ)ヘキシン−3など公知のものが挙
げられ、これらは2種以上併用しても良い。添加量は通
常シクロオレフィン系化合物(A)100重量部に対し
て0.1〜10重量部とされる。
【0052】本発明でいうシクロオレフィン系化合物
(A)には通常溶剤を含まない。この溶剤とは、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチルケ
トンなど一般公知の非反応性希釈溶剤のことである。但
し、上記添加剤の中で、市販品に含まれる溶剤は、これ
を無視するものとする。しかし、この場合でも溶剤はシ
クロオレフィン系化合物に対し2重量部未満であること
が、硬化時の膨れを防止する上で好ましい。原料液の粘
度やメタセシス重合体の機械的特性や電気的特性を調整
するため、通常、アクリル系モノマー、メタクリル系モ
ノマー、ビニル系モノマー、ジアリルフタレートなどの
低粘度の反応性希釈剤を用いても良く、これらは1種あ
るいは2種以上を併用してもよい。
【0053】一方、本発明のメタセシス重合性樹脂材料
において、第2液はメタセシス重合触媒(C)を含有す
る。
【0054】本発明において、メタセシス触媒(C)と
しては、1成分系のメタセシス重合触媒が空気中の酸素
や水分によって容易にその触媒活性を失わずに、メタセ
シス重合性シクロオレフィン系化合物を複分解(メタセ
シス)反応で開環重合させることができるため好適に用
いることができる。
【0055】このようなメタセシス重合触媒として好ま
しいものは、下記の一般式(1)で表される化合物等が
挙げられる。
【化1】
【0056】一般式(1)中、Mはルテニウム又はオス
ミウムを示す。X及びX1はそれぞれ独立にアニオン配
位子を示す。アニオン配位子は、中心金属への配位を外
したときに陰性電荷をもつ基のことである。このような
基としては、例えば、水素、ハロゲン、CF3CO3、C
3CO2、CFH2CO2、(CH3)3CO、(CF3)2(C
3)CO、(CF3)(CH3)2CO、炭素数1〜5のアル
キル基、端素数1〜5のアルコキシ基、フェニル基、フ
ェノキシ基、トシル基、メシル基、トルフルオロメタン
スルホネート基等があり、特に好ましいものは両方にハ
ロゲン(特に塩素)である。
【0057】L及びL1はそれぞれ独立に中性の電子供
与基を示す。中性の電子供与基は、中心金属への配位を
外したときに中性電荷をもつ基のことである。このよう
な基としては、例えば、PR234(ここで、R2は2
級のアルキル基又はシクロアルキル基、R3及びR4はそ
れぞれ独立に、アリール基、炭素数1〜10の1級アル
キル基もしくは2級アルキル基、シクロアルキル基を示
す)で表されるホスフィン系電子供与基や、ピリジン、
p−フルオロピリジン、イミダゾリリデン化合物等があ
る。好ましいL及びL1は、両方共に−P(シクロヘキ
シル)3、−P(シクロペンチル)3、又は−P(イソ
プロピル)3であるが、L及びL1互いに異なる電子供
与基であっても良い。
【0058】Q及びQ1は、それぞれ独立に水素、アル
キル基、アルケニル基又は芳香族基を示す。アルキル基
としては炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基と
しては炭素数2〜20のアルケニル基、芳香族基として
はアリール基等があり、前記アルキル基、アルケニル基
又は芳香族基は置換基を有していても良い。
【0059】さらに好ましい触媒の具体的なものとして
は、次式(4)(参考文献:Organometallics、第16
巻、18号、3867ページ(1997年))、式(5)(参考文
献:Angew.Chem.Int.Ed.,37,2490(1998年))や式(6)
に挙げるようなカルベン触媒が挙げられる。
【0060】
【化2】
【0061】
【化3】
【0062】
【化4】
【0063】本発明に用いられるメタセシス重合触媒
(C)の溶媒又は分散媒として用いる液体としては、メ
タセシス重合性に悪影響を与えるもので無ければ、特に
制限無く使用することができる。またこれらは1種類も
しくは2種類以上を組み合わせて使用することができ
る。これらの液体として、炭化水素系溶剤、エーテル・
ケトン類溶剤、エステル系溶剤、ハロゲン化炭化水素
類、鉱物油や合成油、動植物油等が挙げられる。
【0064】炭化水素系溶剤としては、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、デカン、ウンデカン、ドデ
カン、トリデカン、テトラデカン、ヘキサデカン、イソ
ヘキサン、イソオクタン、イソドデカン、ナフテン、オ
クテン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペン
テン、シクロヘキセン、ベンゼン、エチルベンゼン、ト
ルエン、キシレン、スチレン、ジビニルベンゼンなどが
挙げられる。
【0065】エーテル・ケトン類溶剤としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、イソホロン、テトラヒドロフラン、エ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサンなど
が挙げられる。
【0066】エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢
酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸オクチ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチ
ル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メ
トキシブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソボ
ルニル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸3
−メトキシブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル
酸イソボルニル、メタクリル酸シクロヘキシル、フタル
酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フ
タル酸ジヘプチル、フタル酸オクチル、フタル酸エチル
ヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデ
シル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジ
ル、オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エス
テル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジヘキシル、ア
ジピン酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸アルキル
(610)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸ア
セチルトリブチル、アゼライン酸ジエチルヘキシル、セ
バシン酸ジブチル、セバシン酸ジエチルヘキシル、ジエ
チレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコ
ールジ−2−エチルブチラート、アセチルリシノール酸
メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリル
ブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル、マ
レイン酸ジブチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシ
ル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレシルなどが挙
げられる。
【0067】ハロゲン化炭化水素類としては、塩化メチ
レン、クロロホルム、トリクロロエタン、トリクロロエ
チレン、フロン−113、フロン−112、ブロムペン
テン、塩素化パラフィンなどが挙げられる。
【0068】鉱物油や合成油としては、灯油、軽油、ガ
ソリン、スピンドル油、タービン油、ギヤー油、マシン
油、トランス油、ラバーゾール、ホワイトゾール、ミネ
ラルターペン、ミネラルスピリット、n−パラフィン、
イソ−パラフィン、流動パラフィン、パラフィンワック
ス、シリコンオイル、ポリブテンなどが挙げられる。
【0069】動植物油としては、牛脂、スクワラン、ラ
ノリン、大豆油、ヤシ油、菜種油、亜麻仁油、桐油、ひ
まし油、綿実油などが挙げられる。これらの液体は触媒
液の作製前に、シリカゲルや活性アルミナ、珪藻土、活
性白土などでろ過したり。減圧脱気や窒素やアルゴンな
どの不活性ガスで置換しても良い。
【0070】これらのメタセシス重合触媒(C)の溶媒
又は分散媒として用いる液体は、沸点150℃以上の液
体であるものが好ましい。その理由は、沸点150℃未
満の沸点液体では硬化物の機械特性を低下させるおそれ
があるためである。また貯蔵安定性の点からは、メタセ
シス重合触媒液は、溶液よりも分散液が好ましく、メタ
セシス重合性のある不飽和基を持たないものがより好ま
しい。
【0071】これらメタセシス重合触媒液中には貯蔵時
の安定性を確保するために、酸化防止剤、フォスフィン
類を添加しても良い。酸化防止剤としては前述のシクロ
オレフィン系化合物と同様のものが挙げられるが、その
他にもアミン系、イオウ系、リン系の酸化防止剤、熱劣
化防止剤をこれらは1種類もしくは2種類以上を組み合
わせて使用することができる。フォスフィン類として
は、トリシクロペンチルフォスフィン、トリシクロヘキ
シルフォスフィン、ジシクロヘキシルフェニルフォスフ
ィン、ジフェニルシクロヘキシルフォスフィン、トリフ
ェニルフォスフィン、トリブチルフォスフィン、トリイ
ソプロピルフォスフィンなどがあり、これらは1種類も
しくは2種類以上を組み合わせて使用することができ
る。
【0072】メタセシス重合触媒液の触媒粒子の沈降を
防止するために、第2液には、界面活性剤や揺変性付与
剤、又は粘度調整のための熱可塑性性樹脂などを添加し
ても良い。これらは1種類もしくは2種類以上を組み合
わせて使用することができる。
【0073】界面活性剤としては特に制限はなく、カル
ボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エス
テル塩などの陰イオン系界面活性剤。また脂肪族アミン
塩や脂肪族や芳香族の4級アンモニウム塩などの陽イオ
ン系界面活性剤、カルボキシベタイン型やスルホベタイ
ン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体などの両
段界面活性剤、エーテル型、エーテルエステル型、エス
テル型、落窒素型などの非イオン界面活性剤などがあ
る。揺変性付与剤としては、ヒュームドシリカ、ポリア
マイド、有機ベントナイトクレーなどがある。
【0074】第2液(メタセシス重合触媒液)の製造方
法としては特に制限はなく、万能ミキサ、デゾルバー、
ホモジナイザ−、スタチックミキサー、ソノレーター、
超音波洗浄機、サンドグラインダー、二本ロール、三本
ロール、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、らいか
い機等を用いることができる。作製の際には触媒の劣化
を防ぐため窒素やアルゴンなどの不活性ガス下で行うこ
とが好ましい。
【0075】メタセシス重合触媒液の保存容器として
は、特に制限は無く、ステンレスやアルミニウム、ブリ
キなどの金属、磁器やガラスなどのセラミック、ポリエ
チレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート
やポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレ
ートなどのプラスチック。プラスチックを低酸素透過性
にするため、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレー
トとナイロンやポバールを複層化したり、ポリエチレン
やポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートにアル
ミニウムやシリカ、カーボン等を蒸着したものなどを用
いることができる。保存の際には触媒の劣化を防ぐため
窒素やアルゴンなどの不活性ガス下で行い、保存容器中
の内部を不活性ガスで満たしておくことが好ましい。
【0076】本発明のメタセシス重合性樹脂組成物は、
通常上記第1液と第2液を配合して得られる。この場
合、メタセシス重合触媒(C)の量が、シクロオレフィ
ン系化合物(A)100重量部に対し0.001〜20
重量部となるように配合することが好ましく、経済性及
び硬化速度の理由から0.01〜5重量部となるように
配合することがより好ましい。
【0077】次に本発明の注入成形法について説明す
る。通常、前記シクロオレフィン系化合物(A)を含む
第1液とメタセシス重合触媒(C)を含む第2液を混合
し注入した後、加熱重合することでメタセシス重合体を
成形する。シクロオレフィン系化合物(A)を含む第1
液とメタセシス重合触媒(C)を含む第2液を混合する
際の温度は、通常は−10〜80℃、好ましくは−5〜
30℃、特に好ましくは0〜20℃である。重合体を得
るための加熱の操作は1段階加熱でも2段階加熱でも多
段加熱でもよい。1段階加熱とする場合は、その温度
は、通常0〜250℃、好ましくは20〜200℃であ
り、2段階加熱とする場合は、1段階目の温度は、通常
は0〜150℃、好ましくは10〜100℃であり、2
段階目の温度は、通常は20〜200℃、好ましくは3
0〜180℃である。また、重合時間は触媒の量及び重
合温度により適宜決めることができるが、通常1分〜5
0時間である。
【0078】次に、本発明の注入成形装置について、図
面を用いて記述する。図1及び2は、本発明の注入成形
装置の仕様図である。図1及び2においては、シクロオ
レフィン系化合物(A)を含有する第1液タンク
(D)、メタセシス重合触媒(C)を含有する第2液
(E)を設け、これらの液を混合する混合機(G)、混
合液の注入を行うための圧力調整口(H)を有するチャ
ンバー(J)を設けたメタセシス重合体の注入成形装置
である。この注入成形装置は以下のように使用される。
【0079】<注入成形装置(タイプ1)>図1の注入
成形装置は、シクロオレフィン系化合物を含有する第1
液タンク(D)に原料液、第2液(硬化剤)をタンク
(E)に投入し、混合機(G)で原料料と硬化剤を混合
後、注入チャンバー(J)内の0.5kPaを超え大気圧
の状態におかれたモデル部品(I)に、0.098kPa
〜500kPaの吐出圧力で混合液を注入し、注入チャン
バー(J)を大気圧に調整し、注入チャンバー(J)か
らモデル部品(I)を取り出し、所定の硬化条件で硬化
する。
【0080】<注入成形装置(タイプ2)>図2の注入
成形装置は、シクロオレフィン系化合物を含有する第1
液タンク(D)に原料液及び硬化剤をタンク(E)に投
入し、混合機(G)で原料料と硬化剤を混合後、一旦こ
の混合液をストックタンク(K)に置換しストックタン
ク(K)内の圧力を大気圧に調整する。次に注入チャン
バー(J)内の0.5kPaを超え大気圧の状態におかれ
たモデル部品(I)に、0.098kPa〜500kPaの吐
出圧力で混合液を注入し、注入チャンバー(J)を大気
圧に調整し、注入チャンバー(J)からモデル部品
(I)を取り出し、所定の硬化条件で硬化する。
【0081】前述した混合液吐出前のモデル部品(I)
が置かれた注入チャンバー(J)内の圧力は、通常は
0.5kPaを超え大気圧、好ましくは2kPa〜50kPa、
特に好ましくは10kPa〜30kPaの状態である。この圧
力が0.5kPa以下の場合は電気・電子部品が破損する
恐れがあり、さらに電気、電子部品から原料液が吹き零
れる恐れがある。
【0082】また、吐出圧力は、通常は0.098kPa
〜500kPa、好ましくは0.147kPa〜100kPa、
特に好ましくは0.196kPa〜50kPaである。吐出圧
力が0.098kPa未満の場合は、吐出スピードが遅く
なり作業性が劣る恐れがある。吐出圧力が500kPaを
超える場合は、注入時に原料液が発泡し、さらに電気、
電子部品から原料液が吹き零れる恐れがある。さらに、
本注入成形方法では原料液を注入後に減圧処理を行って
も良い。減圧処理条件は、通常は0.1kPa〜40kPa、
好ましくは0.4kPa〜10kPa、特に好ましくは1kPa
〜2kPaである。
【0083】本発明で注入成形の対象物となる部品ある
いは部材の材質は特に制限されない。例えばSUS、
銅、鉄、アルミ、セラミックスなどの無機材料及び熱硬
化性樹脂、熱可塑性樹脂、生分解性樹脂、天然樹脂など
の有機材料の中から目的、用途によって選ばれるもので
あり制限はない。これらは組み合わされていても良く、
形状や寸法も目的によって任意に設計されるものであ
る。
【0084】本発明の電気・電子部品は、前記メタセシ
ス重合性樹脂組成物を使用して、成形して得られるもの
であれば特に制限はなく、例えば通信用部品としては石
英又はプラスチック製光ファイバー導光体ユニット(光
集積回路装置)や光電変換装置、アンテナ及び集積回路
を含む通信用電子・電気部品、RF(Radio Frequenc
y)モジュール、接触型あるいは非接触型のICカー
ド、荷札、標章などの自動認識部品として活用されるI
Cタグ(IDタグ、RFタグともいう)などが挙げられ
る。
【0085】また、イグニッションコイル、フライバッ
クトランス、放電灯点灯用などの高圧トランス、回転機
又は回転電機類、発電機、電気モーター、電磁式クラッ
チなどの電気コイル部品、絶縁ブッシング、圧力・回転
・流量・日射・温度・距離・加速度・角速度・磁気など
を感知するセンサー類、イグナイターやECUなどに代
表される樹脂製及びセラミックなどの回路基板と半導体
素子関連部品からなる電子部品及びそれらを複数まとめ
た混成集積回路装置や半導体モジュール、トランジス
タ、コンデンサー、回路基板なども挙げられる。
【0086】また、処理方法により発光表示装置や液晶
表示装置なども挙げられる。また、黒鉛との複合により
処理した摺動抵抗体及びそれを用いた可変抵抗器なども
挙げられる。さらには気体又は液体の流体を制御する電
磁弁、燃料電池用バインダーや隔壁セル、マグネット式
スイッチ、電気コネクター、リレーや二次電池、燃料電
池、太陽電池などの電池部品も挙げられる。これらの部
品は産業用、民生用、車両用、軍需用などいかなる用途
でも使用することが可能である。
【0087】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。なお実
施例中、部とは特に限定しない限り重量部を意味する。
【0088】《モデル部品》注入成形の評価に用いたモ
デル部品の構造例の概要図を図3に示す。 A:ケース[ポリブチレンテレフタレート] B:部品[一次ボビン(ポリフェニレンエーテル/ポリ
エチレンブレンド)、一次コイル(銅線φ0.4mm)、
二次ボビン(ポリフェニレンエーテル/ポリエチレンブ
レンド)、二次コイル(銅線φ0.04mm)、端子(ア
ルミ)、金属コア(鉄)で構成された部品] C:ケース内に収容した部品を覆うメタセシス重合体
【0089】《原料液(第1液)》 <樹脂1>高純度ジシクロペンタジエン(丸善石油化学
(株)製、純度99%以上)100重量部、トリフェニル
フォスフィン0.1重量部、2,5−ジ−ターシャリブ
チルフェノール1重量部及び水素添加スチレン−ブタジ
エン共重合体(旭化成工業(株)製 タフテックH105
2、数平均分子量約1000)1重量部を配合し、第1
液とした。
【0090】<樹脂2>高純度ジシクロペンタジエン
(丸善石油化学(株)製、純度99%以上)100重量
部、トリフェニルフォスフィン0.1重量部、2,5−
ジ−ターシャリブチルフェノール1重量部、水素添加ス
チレン−ブタジエン共重合体(旭化成工業(株)製 タフ
テックH1052)1重量部及びシランカップリング剤
(日本ユニカー(株)製FZ−3778)0.1重量部を
約35℃に加温しながら混合した。次いで平均粒径15
μmの溶融シリカ((株)龍森製ヒューズレックスRD−
8)100重量部を攪拌混合し第1液とした。
【0091】<樹脂3>高純度ジシクロペンタジエン
(丸善石油化学(株)製、純度99%以上)100重量
部、トリフェニルフォスフィン0.1重量部、2,5−
ジ−ターシャリブチルフェノール1重量部、水素添加ポ
リノルボルネン樹脂(日本ゼオン(株)製 ゼオノア10
20R、数平均分子量約1000)1重量部及びシラン
カップリング剤(日本ユニカー(株)製FZ−3778)
0.1重量部を約35℃に加温しながら混合した。次い
で平均粒径15μmの溶融シリカ((株)龍森製ヒューズ
レックスRD−8)100重量部を攪拌混合し第1液と
した。
【0092】<樹脂4>高純度ジシクロペンタジエン
(丸善石油化学(株)製、純度99%以上)100重量
部、トリフェニルフォスフィン0.1重量部及び2,5
−ジ−ターシャリブチルフェノール1重量部を配合し、
第1液とした。
【0093】<樹脂5>高純度ジシクロペンタジエン
(丸善石油化学(株)製、純度99%以上)100重量
部、トリフェニルフォスフィン0.1重量部、2,5−
ジ−ターシャリブチルフェノール1重量部及びシランカ
ップリング剤(日本ユニカー(株)製FZ−3778)
0.1重量部を約35℃に加温しながら混合した。次い
で平均粒径15μmの溶融シリカ((株)龍森製 ヒュー
ズレックスRD−8)100重量部を攪拌混合し第1液
とした。
【0094】《硬化剤(第2液)》 <硬化剤>中央化成(株)製流動パラフィンS260を9
2部、前記式(6)で示されるメタセシス重合触媒8部
及びΦ3のガラスビーズ100gを300ccのガラスビ
ンに投入し、窒素パージした。そのガラスビンをペイン
トシェーカで60分攪拌し、メタセシス重合触媒を含有
する硬化剤とした。
【0095】《処理方法》 <処理条件1>図2の注入成形装置を用い、原料液タン
ク(D)に第1液、硬化剤タンク(E)に第2液を投入
し、混合機(G)で原料液と硬化剤を混合後、一旦この
混合液をストックタンク(K)に置換しストックタンク
(K)内の圧力を大気圧に調整する。次に注入チャンバ
ー(J)内の10kPaの状態におかれたモデル部品
(I)に、0.2kPaの吐出圧力で混合液を注入後、注
入チャンバー(J)を大気圧に調整し、注入チャンバー
(J)から図1のモデル部品(I)を取り出し、所定の
硬化条件で硬化した。
【0096】<処理条件2>図2の注入成形装置を用
い、原料液タンク(D)に第1液、硬化剤タンク(E)
に第2液を投入し、混合機(G)で原料液と硬化剤を混
合後、一旦この混合液をストックタンク(K)に置換し
ストックタンク(K)内の圧力を大気圧に調整する。次
に注入チャンバー(J)内の40kPaの状態におかれた
モデル部品(I)に、0.2kPaの吐出圧力で混合液を
注入後、注入チャンバー(J)を大気圧に調整し、注入
チャンバー(J)から図1のモデル部品(I)を取り出
し、所定の硬化条件で硬化した。
【0097】<処理条件3>図2の注入成形装置を用
い、原料液タンク(D)に第1液、硬化剤タンク(E)
に第2液を投入し、混合機(G)で原料液と硬化剤を混
合後、一旦この混合液をストックタンク(K)に置換し
ストックタンク(K)内の圧力を大気圧に調整する。次
に注入チャンバー(J)内の0.1kPaの状態におかれ
たモデル部品(I)に、0.2kPaの吐出圧力で混合液
を注入後、注入チャンバー(J)を大気圧に調整し、注
入チャンバー(J)から図1のモデル部品(I)を取り
出し、所定の硬化条件で硬化した。
【0098】<処理条件4>図2の注入成形装置を用
い、原料液タンク(D)に第1液、硬化剤タンク(E)
に第2液を投入し、混合機(G)で原料液と硬化剤を混
合後、一旦この混合液をストックタンク(K)に置換し
ストックタンク(K)内の圧力を大気圧に調整する。次
に注入チャンバー(J)内の10kPaの状態におかれた
モデル部品(I)に、700kPaの吐出圧力で混合液を
注入後、注入チャンバー(J)を大気圧に調整し、注入
チャンバー(J)から図1のモデル部品(I)を取り出
し、所定の硬化条件で硬化した。
【0099】《硬化条件》20℃×2時間+100℃×
1時間+125℃×1時間とした。 《試験方法》前述した注入成形方法でモデル部品に注入
した際に、樹脂の吹き零れがないか観察した。またヒー
トサイクル試験(−55℃で1時間 と 150℃で1
時間の繰り返し : 100サイクル)を行い、モデル
電気部品を解体し、モデル電気部品間隙への樹脂の含浸
状態と樹脂クラックが発生していないかを観察した。
【0100】実施例及び比較例の結果を表1、表2及び
表3に示した。本発明の高分子改質剤を含有した樹脂は
充填剤を添加しても、対象とした電気部品には吹き零れ
がなく、含浸性も優れていた。また、ヒートサイクル試
験後にも剥離、クラックの発生が無く、安定した製造が
可能となることが分かった。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】
【発明の効果】本発明のメタセシス重合性樹脂材料及び
組成物は、優れた注入成形性を有する。また本発明の電
気電子部品は、高密度化、高集積化に対応する長寿命、
高耐久性のものである。さらに本発明の注入成形方法及
び装置によれば、電気・電子部品の安定量産化が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の注入成形装置の一例を示す概要図であ
る。
【図2】本発明の注入成形装置の一例を示す概要図であ
る。
【図3】本発明の実施例において成形したモデル部品を
示す概要図である。
【符号の説明】
A … ケース B … 部品 C … 樹脂 D … 原材料タンク E … 硬化剤タンク F … 弁 G … 混合機 H … 圧力調整口 I … モデル部品 J … 注入チャンバー K … ストックタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 65:00 C08L 65:00 Fターム(参考) 4F071 AA02 AA69 AA75 AE05 AE07 AE09 AH12 BA01 BB01 BB12 BC07 4F204 AA12K AH33 EA03 EA07 EB01 EE01 EF27 EK10 EK24 4J032 CA22 CA25 CA32 CA34 CA35 CA38 CA43 CA45 CD02 CE06 CG07

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタセシス重合性シクロオレフィン系化
    合物(A)及び高分子改質剤(B)を含有する第1液並
    びにメタセシス重合触媒(C)を含有する第2液を組み
    合わせてなるメタセシス重合性樹脂材料。
  2. 【請求項2】 第1液が、メタセシス重合性シクロオレ
    フィン系化合物(A)100重量部に対し、充填材を1
    〜500重量部含む請求項1記載のメタセシス重合性樹
    脂材料。
  3. 【請求項3】 第1液が、重合速度調節剤、消泡剤、着
    色剤、安定化剤、接着性付与剤及び難燃剤からなる添加
    剤から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2
    記載のメタセシス重合性樹脂材料。
  4. 【請求項4】 メタセシス重合性シクロオレフィン系化
    合物(A)、高分子改質剤(B)及びメタセシス重合触
    媒(C)を含有してなるメタセシス重合性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 メタセシス重合性シクロオレフィン系化
    合物(A)及び高分子改質剤(B)を含有する第1液
    と、メタセシス重合触媒(C)を含有する第2液を混合
    して得られるものである請求項4記載のメタセシス重合
    性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 メタセシス重合性シクロオレフィン系化
    合物(A)及び高分子改質剤(B)を含有してなるメタ
    セシス重合性樹脂組成物用第1液。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5記載のメタセシス重合性
    樹脂組成物を用いた電気・電子部品。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかに記載のメタセ
    シス重合性樹脂材料の第1液と第2液を混合し、これ
    を、0.098kPa〜500kPaの吐出圧力で、0.5kP
    aを超え大気圧までの雰囲気において注入成形すること
    を特徴とするメタセシス重合性樹脂組成物の注入成形方
    法。
  9. 【請求項9】 電気・電子部品を成形するための方法で
    ある請求項8記載の注入成形方法。
  10. 【請求項10】 メタセシス重合性シクロオレフィン系
    化合物を含有する第1液タンク(D)、メタセシス重合
    触媒を含有する第2液タンク(E)、これらの液を混合
    する混合機(G)、混合液の注入を行うための圧力調整
    口(H)を有するチャンバー(J)を設けてなるメタセ
    シス重合性樹脂組成物の注入成形装置。
  11. 【請求項11】 混合機(G)とチャンバー(J)の間
    に液温調整用タンク(K)を有する請求項10記載の注
    入成形装置。
  12. 【請求項12】 混合機(G)がダイナミックミキサー
    である請求項10又は11記載の注入成形装置。
  13. 【請求項13】 混合機(G)が超音波分散装置を具備
    する請求項10、11又は12記載の注入成形装置。
  14. 【請求項14】 電気・電子部品を成形するための装置
    である請求項10、11、12又は13記載の注入成形
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003082072A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Teijin Meton Kk 繊維強化樹脂成形体及びその製造方法

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