JP2003335845A - メタセシス重合性樹脂材料及びその組成物 - Google Patents

メタセシス重合性樹脂材料及びその組成物

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JP2003335845A
JP2003335845A JP2002146398A JP2002146398A JP2003335845A JP 2003335845 A JP2003335845 A JP 2003335845A JP 2002146398 A JP2002146398 A JP 2002146398A JP 2002146398 A JP2002146398 A JP 2002146398A JP 2003335845 A JP2003335845 A JP 2003335845A
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JP2002146398A
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Masahiro Suzuki
雅博 鈴木
Katsuhiko Yasu
克彦 安
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノルボルネン系化合物をメタセシス重合して
得られるシクロオレフィン系樹脂、詳しくは引張りの外
力が加わった場合の樹脂硬化物の弾性率が高く、伸びが
小さいことによる変形、破断の発生がないメタセシス重
合性樹脂材料及びその組成物に関する。 【解決手段】 メタセシス重合性シクロオレフィン化合
物(A)、液状ポリブタジエンポリオール(B)、ゴム
フィラ−(C)及びメタセシス重合触媒(D)を含有し
てなるメタセシス重合性樹脂材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は充填剤を含むメタセ
シス重合性樹脂材料及びその組成物、詳しくは引張りの
外力が加わった場合の変形、破断の発生がないメタセシ
ス重合性樹脂材料及びその組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ノルボルネン系化合物をメタセシス重合
して得られるシクロオレフィン系樹脂は機械的特性、電
気的特性および耐水性などに優れることが知られてお
り、特公平5−41088ではノルボルネン系化合物の
反応射出成形により電気・電子部品を封止する製造方法
が提案されている。また特開平9−183833では、
新たなメタセシス重合触媒による電気・電子部品の封止
に好適なノルボルネン系化合物が提案されている。さら
に、特開平10−182922では、メタセシス重合性
シクロオレフィン系化合物(プレポリマー)は充填材を
添加しても粘度が低く、電気・電子部品の封止に好適で
あることが示されている。しかし、前述したメタセシス
重合性シクロオレフィン系化合物は、強靭であり、折り
曲げ外力が加わった場合は破断し難いが、引張り外力が
加わった場合は樹脂硬化物の弾性率が高く、伸びが小さ
いため、変形や破断し易いという特徴があり、圧縮や衝
突外力が加わり易い分野には適さないという問題があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ノル
ボルネン系化合物をメタセシス重合して得られるシクロ
オレフィン系樹脂、詳しくは引張りの外力が加わった場
合の樹脂硬化物の弾性率が高く、伸びが小さいことによ
る変形、破断の発生がないメタセシス重合性樹脂材料及
びその組成物に関する。すなわち、本発明は第1に、メ
タセシス重合性シクロオレフィン化合物(A)、液状ポ
リブタジエンポリオール(B)、ゴムフィラ−(C)及
びメタセシス重合触媒(D)を含有してなるメタセシス
重合性樹脂材料に関するものである。
【0004】また、本発明は第2に、メタセシス重合性
樹脂材料に改質剤、重合速度調整剤、発泡剤、消泡剤、
着色剤、安定化剤、接着性付与剤、難燃剤、酸化防止
剤、カップリング剤および有機過酸化物からなる添加剤
から選ばれる少なくとも1種を含む、メタセシス重合性
樹脂組成物に関するものである。また、本発明は第3
に、メタセシス重合性樹脂材料、その組成物を重合して
得られた重量45.93g以下で直径が42.67mm
以上の球状成形物に関するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次のもに関す
る。 (1) メタセシス重合性シクロオレフィン化合物
(A)、液状ポリブタジエンポリオール(B)、ゴムフ
ィラ−(C)及びメタセシス重合触媒(D)を含有して
なるメタセシス重合性樹脂材料 (2) メタセシス重合性シクロオレフィン化合物
(A)に改質剤、重合速度調整剤、発泡剤、消泡剤、着
色剤、安定化剤、接着性付与剤、難燃剤、酸化防止剤、
カップリング剤および有機過酸化物からなる添加剤から
選ばれる少なくとも1種を含む、上記(1)記載のメタ
セシス重合性樹脂組成物。 (3) 上記(1)〜(2)記載のメタセシス重合性樹
脂材料、その組成物を重合して得られた重量45.93
g以下で直径が42.67mm以上の球状成形物。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるシクロ
オレフィン化合物(A)としては、メタセシス重合する
ものであれば特に制約はない。このメタセシス重合可能
なシクロオレフィン化合物(A)は、ノルボルネン系シ
クロオレフィン化合物と非ノルボルネン系シクロオレフ
ィン化合物に大別される。ノルボルネン系シクロオレフ
ィン化合物としては、例えば置換又は非置換のノルボル
ネン、メチルノルボルネン、ジメチルノルボルネン、エ
チルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブチルノ
ルボルネンなどの二環ノルボルネン、ジシクロペンタジ
エン(シクロペンタジエンの二量体)、ジヒドロジシク
ロペンタジエン、メチルジシクロペンタジエン、ジメチ
ルジシクロペンタジエンなどの三環ノルボルネン、テト
ラシクロドデセン、メチルテトラシクロドデセン、ジメ
チルシクロテトラドデセンなどの四環ノルボルネン、ト
リシクロペンタジエン(シクロペンタジエンの三量
体)、テトラシクロペンタジエン(シクロペンタジエン
の四量体)などの五環以上のノルボルネンなどが挙げら
れる。非ノルボルネン系シクロオレフィン化合物として
は、例えばシクロブテン、シクロペンテン、シクロオク
テン、シクロドデセン、テトラヒドロインデン、メチル
テトラヒドロインデンなどが挙げられる。また、2個以
上のノルボルネン基を有する化合物、例えばテトラシク
ロドデカジエン、対称型トリシクロペンタジエン等を多
官能架橋剤として用いることもできる。さらに、ハイミ
ック酸、無水ハイミック酸、ノルボルナジエンなどのノ
ルボルネン誘導体も用いることが可能である。これらの
メタセシス重合性シクロオレフィン化合物を1種または
2種以上組み合わせて用いることができる。
【0007】これらの中で、入手の容易さ、経済性など
からジシクロペンタジエン、メチルテトラシクロドデセ
ン、エチリデンノルボルネン、トリシクロペンタジエ
ン、シクロオクテン、シクロオクタジエン、シクロドデ
カトリエンなどが好ましい。ジシクロペンタジエンは、
事前に加熱処理することで、ジシクロペンタジエンの一
部をトリシクロペンタジエンやテトラシクロペンタジエ
ン等のシクロペンタジエンオリゴマーにしたり、不純物
であるビニルノルボルネンやメチルビニルノルボルネン
をテトラヒドロインデンやメチルテトラヒドロインデン
に異性化したりすることができる。加熱処理は通常12
0〜250℃で、0.5〜10時間程度である。
【0008】なお、通常の市販されているこれらシクロ
オレフィン化合物の原料には不純物を含んでいることが
ある。例えばジシクロペンタジエンには、ビニルノルボ
ルネン、テトラヒドロインデン、メチルビニルノルボル
ネン、メチルテトラヒドロインデン、メチルジシクロペ
ンタジエン、ジメチルジシクロペンタジエン、トリシク
ロペンタジエン等を含んでおり、シクロオクタジエンに
は未反応ブタジエンやシクロオクタンなどを不純物とし
て含んでいることがある。種々の純度のシクロオレフィ
ン化合物が市販されているが、特に精製をしなくても良
い。本発明の電気・電子部品に用いるこれら原料として
は、通常90%以上、好ましくは95%以上、特に好ま
しくは98%以上の純度ものである。
【0009】これらのシクロオレフィン化合物の中で、
分子量300未満のシクロオレフィン化合物を2種以上
併用して、硬化後のメタセシス重合体の弾性率を制御す
ることができる。ジシクロペンタジエンやトリシクロペ
ンタジエンなどの双環体あるいは多環体を重合して得ら
れる重合体は硬質であるため、シクロペンテン、シクロ
オクテン、シクロオクタジエン、シクロドデカトリエ
ン、シクロオクタテトラエンなどの単環体を併用させ
て、弾性率を低下させることができる。
【0010】また、本発明において用いられる液状ポリ
ブタジエンポリオールは、高シス液状ポリブタジエンポ
リオールを使用することができる。そのシス含量は通常
50%以上、好ましくは60%以上、特に好ましくは7
0%以上のものである。液状ポリブタジエンポリオール
のシス含量が低いとジシクロペンタジエンと相溶し難く
なり、濁ったり、硬化阻害が起こる。 この市販品とし
ては日本ゼオン(株)製 Polyoil 110、P
olyoil 130が挙げられる。 これら高シス液
状ポリブタジエンポリオールの配合量は樹脂中5〜50
重量%、好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは
7〜25重量%である。配合量が5重量%未満だと樹脂
硬化物の弾性率が大きくなり、伸びが低下する。 50
重量%を超えると樹脂硬化物の硬度、強靭性が低下す
る。
【0011】また、本発明において用いられるゴムフィ
ラーは、粉末天然ゴム、粉末クロロプレンゴム、粉末ニ
トリルゴム、粉末シリコンゴム、等を使用することがで
きる。この市販品としては日本ゼオン(株)製 Ni
pol 1411、Ni pol HS01等が挙げら
れる。 これらのゴムフィラーの配合量は、通常20〜
70%、好ましくは40〜65%、特に好ましくは50
〜60%樹脂中5〜50重量%、好ましくは5〜40重
量%、さらに好ましくは7〜25重量%である。配合量
が20重量%未満だと樹脂硬化物の弾性率が大きくな
り、伸びが低下する。 50重量%を超えると樹脂組成
物の粘度が上昇し、流れ性が劣り、更に樹脂硬化物の硬
度、強靭性が低下する。
【0012】また、ミルドガラス、カットファイバー、
マイクロファイバー、マイクロバルーン、鱗片状ガラス
粉、炭素繊維、アラミド繊維などの無機・有機繊維状充
填材も挙げられ、これらを併用することもできる。目的
に応じ、適宜、アスペクト比や形状を選ぶ。これら繊維
状充填材の配合量は低弾性率樹脂100重量部に対し0
〜20重量部であり、好ましくは0〜10重量部であ
る。さらに物性、外観、成形性を考慮し、必要に応じて
改質剤、重合速度調節剤、発泡剤、消泡剤、着色剤、安
定化剤、接着性付与剤、難燃剤、カップリング剤および
有機過酸化物などを任意に添加することができる。
【0013】改質剤としては、例えばエラストマー、天
然ゴム、ブタジエン系ゴムおよびスチレンーブタジエン
共重合体(SBR)、スチレンーブタジエンースチレン
ブロック共重合体(SBS)、スチレン−マレイン酸共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの共重合
体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリス
チレンなどの熱可塑性樹脂などが挙げられる。また、こ
れらの共重合体および熱可塑性樹脂はエステル化されて
いても良く、極性基がグラフトされていてもよい。ま
た、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、
シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂およびこれらの誘
導体を配合し物性を改良することもできる。さらに、例
えばエポキシとノルボルネンモノカルボキシリックアシ
ッドを反応させて得られる化合物、イソシアネート化合
物とノルボルネン−オールを反応させて得られる化合
物、ハイミック酸変性ポリエステル、石油樹脂なども挙
げられる。
【0014】石油樹脂には、エチレンプラントから精製
される公知のC5またはC9留分を原料に製造されるも
のが挙げられ、例えば、クイントン(日本ゼオン製商品
名)や熱可塑性ポリノルボルネン樹脂ノルソレックス
(日本ゼオン製商品名)などが挙げられる。これら石油
樹脂は、数平均分子量が1000以上であることが好ま
しく、より好ましくは樹脂骨格中に水酸基やエステル基
などの官能基を有しているものである。
【0015】これら改質剤の配合量は、目的とする重合
体の物性にもよるが、一般にシクロオレフィン化合物1
00重量部に対し0.2〜50重量部の範囲で用いるこ
とができる。好ましくは0.5〜40重量部の範囲であ
る。0.2重量部未満では改質剤の効果が発現し難く、
50重量部以上では重合性が低下してしまう。重合速度
調節剤としては、トリイソプロピルフォスフィン、トリ
フェニルフォスフィン、トリシクロヘキシルフォスフィ
ンなどのリン酸塩、1−ヘキセンやアリル化合物などが
挙げられ、これらは重合性液状物100重量部に対し
0.005〜20重量部用いることができる。これら重
合速度調節剤の配合量は、成形のための可使時間を制御
する目的であり、可使時間が短くても良い時にはその使
用量を少なくし、長くしたいときは多くする。
【0016】消泡剤としては例えば、シリコン系オイ
ル、フッ素オイル、ポリカルボン酸系ポリマーなど公知
の消泡剤が挙げられ、通常シクロオレフィン化合物10
0重量部に対し0.001〜5重量部添加することがで
きる。発泡剤としては、例えばペンタン、プロパン、ヘ
キサンなどの低沸点炭化水素系化合物、炭酸ガス、水蒸
気などの一般公知の物理発泡剤、アゾビスイソブチロニ
トリルやN’N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン
などのアゾ系化合物やニトロソ化合物などの分解により
窒素ガスを発生する化合物など一般公知の化学発泡剤が
挙げられる。
【0017】着色剤としては、二酸化チタン、コバルト
ブルー、カドミウムエローなどの無機顔料、カーボンブ
ラック、アニリンブラック、β−ナフトール、フタロシ
アニン、キナクリドン、アゾ系、キノフタロン、インダ
ンスレンブルーなどの有機系顔料が挙げられ、所望する
色調に応じてそれぞれを配合する。これらは、2種以上
組み合わせて使用しても良い。通常、これら顔料の添加
量はシクロオレフィン化合物100重量部に対し、0.
1〜50重量部添加することができる。
【0018】安定化剤としては、紫外線吸収剤、光安定
化剤および酸化防止剤が挙げられる。紫外線吸収剤とし
ては、例えばフェニルサリシレート、パラ−t−ブチル
フェニルサリシレートなどのサリチル酸系紫外線吸収
剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒド
ロキシ−4,4’ジメトキシベンゾフェノンなどのベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾ
ールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−エ
チルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアク
リレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニル
アクリレートなどのシアノアクリレート系紫外線吸収剤
が挙げられる。これらは単独または2種類以上併用して
も良い。これら紫外線吸収剤の添加量は電気・電子部品
の使用環境、ハウジングの有無、要求特性により適宜決
められるが、通常シクロオレフィン化合物100重量部
に対し、0.05〜20重量部とされる。
【0019】また、光安定化剤としてはビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジニル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン重縮合物などのヒンダードアミ
ン系光安定剤が挙げられる。この光安定剤は通常シクロ
オレフィン化合物100重量部に対し0.05〜20重
量部添加できる。
【0020】酸化防止剤としては、パラベンゾキノン、
トルキノン、ナフトキノンなどのキノン類、ハイドロキ
ノン、パラ−t−ブチルカテコール、2,5−ジ−t−
ブチルハイドロキノンなどのハイドロキノン類、ジ−t
−ブチル・パラクレゾールハイドロキノンモノメチルエ
ーテル、ピロガロール、2,5ジ−ターシャリブチルフ
ェノールなどのフェノール類、ナフテン酸銅やオクテン
酸銅などの銅塩、トリメチルベンジルアンモニウムクロ
ライド、トリメチルベンジルアンモニウムマレエート、
フェニルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第4
級アンモニウム塩類、キノンジオキシムやメチルエチル
ケトオキシムなどのオキシム類、トリエチルアミン塩酸
塩やジブチルアミン塩酸塩などのアミン塩酸塩類、鉱
油、精油、脂肪油などの油類などが挙げられる。これら
酸化防止剤は充填材との相性や目的とする成形作業性お
よび樹脂保存安定性などの条件により種類、量を変えて
添加する。通常、添加量はシクロオレフィン化合物10
0重量部に対し10〜10,000ppmである。
【0021】接着性付与剤としてはシラン系カップリン
グ剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、通
常式YSiX(Yは官能基を有し、Siに結合する1価
の基、Xは加水分解性を有しSiに結合する1価の基)
で表される。上記Y中の官能基としては、例えばビニ
ル、アミノ、エポキシ、クロロ、メルカプト、メタクリ
ルオキシ、シアノ、カルバメート、ピリジン、スルホニ
ルアジド、尿素、スチリル、クロロメチル、アンモニウ
ム塩、アルコール等の基がある。Xとしては、例えばク
ロル、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ等があ
る。具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(2−
アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリル
オキシプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジメチル
アミノフェニルトリエトキシシラン、メルカプトエチル
トリエトキシシラン、メタクリルオキシエチルジメチル
(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロ
ライド、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチル
アミノ)プロピルトリメトキシシラン塩酸塩等が挙げら
れ,これらを混合して使用することも可能である。シラ
ン系カップリング剤はシクロオレフィン化合物100重
量部に対し通常0.001〜5重量部添加する。
【0022】難燃剤としては、ヘキサブロムベンゼン、
テトラブロムビスフェノールA、デカブロムジフェニル
オキサイド、トリブロムフェノール、ジブロモフェニル
グリシジルエーテル、パークロロペンタシクロデカン、
ヘット酸誘導体等のハロゲン系化合物が単独または2種
以上併用される。また、リン酸トリス(ジクロロプロピ
ル)、リン酸トリス(ジブロモプロピル)などのリン酸
化合物、ホウ酸化合物なども併用できる。さらに、助難
燃剤としては三酸化アンチモン、酸化鉄、水素化アルミ
などが挙げられ、これらを難燃剤と併用するとより難燃
効果が高められる。通常ハロゲン系難燃剤はシクロオレ
フィン系化合物100重量部に対し1〜50重量部で三
酸化アンチモン等の助難燃剤は1〜15重量部の範囲で
用いられる。また、プラスチック用充填材として市販の
水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの水和物
も難燃を目的とした充填材として用いることができる。
これらの添加量はシクロオレフィン化合物100重量部
に対し10〜300重量部の範囲で用いることが好まし
い。
【0023】この他にも充填材の濡れ性を改良するた
め、例えばビックケミー社製BYKシリーズなどの市販
の湿潤剤や分散剤に代表されるカップリング剤を添加す
ることができる。また、作業性を改良するためにはシリ
コン系オイルやステアリン酸亜鉛などの離型剤、ポリマ
中の塩素イオンやナトリウムイオンなどの遊離イオンを
捕捉する無機イオン交換体(イオン捕捉剤)なども添加
することができる。
【0024】また、有機過酸化物も添加することができ
る。有機過酸化物としては例えばクメンハイドロパーオ
キサイド、ターシャリブチルパーオキシ2−エチルヘキ
サネート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾ
イルパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイ
ド、ビス−4−ターシャリブチルシクロヘキサンジカー
ボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ターシャ
リブチルパーオキシ)ヘキシン−3など公知のものが挙
げられ、これらは2種以上併用しても良い。添加量は通
常シクロオレフィン化合物100重量部に対して0.1
〜10重量部とされる。
【0025】シクロオレフィン化合物には溶剤を含まな
い。この溶剤とは、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢
酸エチル、メチルエチルケトンなど一般公知の非反応性
希釈溶剤のことである。但し、上記添加剤の中で、市販
品に含まれる溶剤は、これを無視するものとする。しか
し、この場合でも溶剤はシクロオレフィン化合物に対し
2重量部未満であることが、硬化時の膨れを防止する上
で好ましい。原料液の粘度やメタセシス重合体の機械的
特性や電気的特性を調整するため、通常アクリル系モノ
マー、メタクリル系モノマー、ビニル系モノマー、ジア
リルフタレートなどの低粘度の反応性希釈剤を用いても
良く、これらは1種あるいは2種以上を併用してもよ
い。
【0026】一方、本発明において用いられるシクロオ
レフィン化合物(A)には、メタセシス触媒として一般
式(1)に示すような1成分系のメタセシス重合触媒も
空気中の酸素や水分によって容易にその触媒活性を失わ
ずに、メタセシス重合性シクロオレフィン系化合物を複
分解(メタセシス)反応で開環重合させることができる
ため好適に用いることができる。このようなメタセシス
重合触媒として好ましいものは、下記一般式(1)で表
されるものが挙げられる。
【0027】
【化1】 一般式(1)中、Mはルテニウムまたはオスミウムを示
す。XおよびXはそれぞれ独立にアニオン配位子を示
す。アニオン配位子は、中心金属への配位を外したとき
に陰性電荷をもつ基のことである。このような基として
は、例えば、水素、ハロゲン、CF3CO3、CH3C
O2、CFH2CO2、(CH3)3CO、(CF3)
2(CH3)CO、(CF3)(CH3)2CO、炭素
数1〜5のアルキル基、端素数1〜5のアルコキシ基、
フェニル基、フェノキシ基、トシル基、メシル基、トル
フルオロメタンスルホネート基等があり、特に好ましい
ものは両方にハロゲン(特に、塩素)である。
【0028】LおよびLはそれぞれ独立に中性の電子
供与基を示す。中性の電子供与基は、中心金属への配位
を外したときに中性電荷をもつ基のことである。このよ
うな基としては、例えば、PR2R3R4(ここで、R
2は2級のアルキル基またはシクロアルキル基、R3お
よびR4はそれぞれ独立に、アリール基、炭素数1〜1
0の1級アルキル基もしくは2級アルキル基、シクロア
ルキル基を示す。)で表されるホスフィン系電子供与基
や、ピリジン、p−フルオロピリジン、イミダゾリリデ
ン化合物等がある。好ましいLおよびLは、両方共に
−P(シクロヘキシル)3、−P(シクロペンチル)
3、または−P(イソプロピル)3であるが、Lおよび
互いに異なる電子供与基であっても良い。
【0029】Q及びQは、それぞれ独立に水素、アル
キル基、アルケニル基または芳香族基を示す。アルキル
基としては炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基
としては炭素数2〜20のアルケニル基、芳香族基とし
てはアリール基等があり、前記アルキル基、アルケニル
基または芳香族基は置換基を有していても良い。
【0030】さらに好ましい触媒の具体的なものとして
は、次式(4)(参考文献:Organometall
ics、 第16巻、18号、3867ページ(199
7年))、式(5)(参考文献:Angew.Che
m.Int.Ed.,37,2490(1998年))
や式(6)に挙げるようなカルベン触媒が挙げられる。
【0031】
【化2】
【0032】このメタセシス重合触媒の添加量は、シク
ロオレフィン化合物に対し0.001〜20重量%であ
るが、経済性および硬化速度の理由から好ましくは0.
01〜5重量%の範囲が好ましい。本発明に用いられる
メタセシス重合触媒の溶媒または分散媒として用いる液
体としては、メタセシス重合性に悪影響を与えるもので
無ければ、特に制限無く使用することができる。またこ
れらは1もしくは2種類以上を組み合わせて使用するこ
とができる。これらの液体として、炭化水素系溶剤、エ
ーテル・ケトン類溶剤。エステル系溶剤、ハロゲン化炭
化水素類、鉱物油や合成油、動植物油等が挙げられる。
【0033】炭化水素系溶剤としては、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、デカン、ウンデカン、ドデ
カン、トリデカン、テトラデカン、ヘキサデカン、イソ
ヘキサン、イソオクタン、イソドデカン、ナフテン、オ
クテン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペン
テン、シクロヘキセン、ベンゼン、エチルベンゼン、ト
ルエン、キシレン、スチレン、ジビニルベンゼンなどが
挙げられる。エーテル・ケトン類溶剤としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、イソホロン、テトラヒドロフラン、エ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサンなど
が挙げられる。
【0034】エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢
酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸オクチ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチ
ル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メ
トキシブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソボ
ルニル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸3
−メトキシブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル
酸イソボルニル、メタクリル酸シクロヘキシル、フタル
酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フ
タル酸ジヘプチル、フタル酸オクチル、フタル酸エチル
ヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデ
シル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジ
ル、オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エス
テル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジヘキシル、ア
ジピン酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸アルキル
(610)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸ア
セチルトリブチル、アゼライン酸ジエチルヘキシル、セ
バシン酸ジブチル、セバシン酸ジエチルヘキシル、ジエ
チレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコ
ールジ−2−エチルブチラート、アセチルリシノール酸
メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリル
ブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル、マ
レイン酸ジブチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシ
ル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレシルなどが挙
げられる。
【0035】ハロゲン化炭化水素類としては、塩化メチ
レン、クロロホルム、トリクロロエタン、トリクロロエ
チレン、フロン−113、フロン−112、ブロムペン
テン、塩素化パラフィンなどが挙げられる。鉱物油や合
成油としては、灯油、軽油、ガソリン、スピンドル油、
タービン油、ギヤー油、マシン油、トランス油、ラバー
ゾール、ホワイトゾール、ミネラルターペン、ミネラル
スピリット、n−パラフィン、イソ−パラフィン、流動
パラフィン、パラフィンワックス、シリコンオイル、ポ
リブテンなどが挙げられる。
【0036】動植物油としては、牛脂、スクワラン、ラ
ノリン、大豆油、ヤシ油、菜種油、亜麻仁油、桐油、ひ
まし油、綿実油などが挙げられる。これらの液体は触媒
液の作製前に、シリカゲルや活性アルミナ、珪藻土、活
性白土などでろ過したり。減圧脱気や窒素やアルゴンな
どの不活性ガスで置換しても良い。これらのメタセシス
重合性液体は、沸点150℃以上の液体であるものが好
ましい。その理由は、沸点150℃未満の沸点液体では
硬化物の機械特性を低下させるおそれがあるためであ
る。また貯蔵安定性の点からは、メタセシス重合触媒液
は、溶液よりも分散液が好ましく、メタセシス重合性の
ある不飽和基を持たないものがより好ましい。
【0037】これらメタセシス重合触媒液中には貯蔵時
の安定性を確保するために、酸化防止剤、フォスフィン
類を添加しても良い。酸化防止剤としては前述のシクロ
オレフィン化合物と同様のものが挙げられるが、その他
にもアミン系、イオウ系、リン系の酸化防止剤、熱劣化
防止剤をこれらは1もしくは2種類以上を組み合わせて
使用することができる。フォスフィン類としては、トリ
シクロペンチルフォスフィン、トリシクロヘキシルフォ
スフィン、ジシクロヘキシルフェニルフォスフィン、ジ
フェニルシクロヘキシルフォスフィン、トリフェニルフ
ォスフィン、トリブチルフォスフィン、トリイソプロピ
ルフォスフィンなどがあり、これらは1もしくは2種類
以上を組み合わせて使用することができる。
【0038】メタセシス重合触媒液の触媒粒子の沈降を
防止するために、界面活性剤や揺変性付与剤、または粘
度調整のための熱可塑性性樹脂などを添加しても良い。
これらは1もしくは2種類以上を組み合わせて使用する
ことができる。界面活性剤としては特に制限はなく、カ
ルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エ
ステル塩などの陰イオン系界面活性剤。また脂肪族アミ
ン塩や脂肪族や芳香族の4級アンモニウム塩などの陽イ
オン系界面活性剤。カルボキシベタイン型やスルホベタ
イン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体などの
両段界面活性剤。エーテル型、エーテルエステル型、エ
ステル型、落窒素型などの非イオン界面活性剤などがあ
る。
【0039】揺変性付与剤としては、ヒュームドシリ
カ、ポリアマイド、有機ベントナイトクレーなどがあ
る。これらを用いたメタセシス重合触媒液の製造方法と
しては特に制限はなく、万能ミキサ、デゾルバー、ホモ
ジナイザ−、スタチックミキサー、ソノレーター、超音
波洗浄機、サンドグラインダー、二本ロール、三本ロー
ル、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、らいかい機
等を用いることができる。作製の際には触媒の劣化を防
ぐため窒素やアルゴンなどの不活性ガス下で行う事が好
ましい。
【0040】メタセシス重合触媒液の保存容器として
は、特に制限は無く、ステンレスやアルミニウム、ブリ
キなどの金属、磁器やガラスなどのセラミック、ポリエ
チレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート
やポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレ
ートなどのプラスチック。プラスチックを低酸素透過性
にするため、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレー
トとナイロンやポバールを複層化したり、ポリエチレン
やポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートにアル
ミニウムやシリカ、カーボン等を蒸着したものなどを用
いることができる。保存の際には触媒の劣化を防ぐため
窒素やアルゴンなどの不活性ガス下で行い、保存容器中
の内部を不活性ガスで満たしておくことが好ましい。
【0041】通常、シクロオレフィン化合物とメタセシ
ス重合触媒を混合し注入した後、加熱重合することでメ
タセシス重合体を成形する。シクロオレフィン化合物と
メタセシス重合触媒を混合する際の温度は、通常は−1
0〜80℃、好ましくは−5〜30℃である。特に好ま
しくは0〜20℃である。重合体を得るための加熱の操
作は1段階加熱でも2段階加熱あるいは多段加熱でもよ
い。1段階加熱とする場合は、その温度は、通常0〜2
50℃、好ましくは20〜200℃であり、2段階加熱
とする場合は、1段階目の温度は、通常は0〜150
℃、好ましくは10〜100℃であり、2段階目の温度
は、通常は20〜200℃、好ましくは30〜180℃
である。また、重合時間は触媒の量および重合温度によ
り適宜決めることができるが、通常1分〜50時間であ
る。
【0042】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。なお実
施例中、部とは特に限定しない限り重量部を意味する。 樹脂液 <樹脂液1>高純度ジシクロペンタジエン(丸善石油化
学製、純度99%以上)90重量部、シクロオクタジエ
ン(HULS社製 純度98.5%以上)10重量部、
トリフェニルフォスフィン0.1重量部および2,5ジ
−ターシャリブチルフェノール1重量部、高シス液状ポ
リブタジエンポリオールPolyoil 130 7重
量部、ゴムフィラー Ni pol 1411 60重
量部を配合し、樹脂液1とした。
【0043】<樹脂液2>高純度ジシクロペンタジエン
(丸善石油化学製、純度99%以上)90重量部、シク
ロオクタジエン(HULS社製 純度98.5%以上)
10重量部、トリフェニルフォスフィン0.1重量部お
よび2,5ジ−ターシャリブチルフェノール1重量部、
高シス液状ポリブタジエンポリオールPolyoil
130 25重量部、ゴムフィラー Ni pol 1
411 60重量部を配合し、樹脂液2とした。
【0044】<樹脂液3>高純度ジシクロペンタジエン
(丸善石油化学製、純度99%以上)90重量部、シク
ロオクタジエン(HULS社製 純度98.5%以上)
10重量部、トリフェニルフォスフィン0.1重量部お
よび2,5ジ−ターシャリブチルフェノール1重量部を
配合し、樹脂液3とした。
【0045】<樹脂液4>高純度ジシクロペンタジエン
(丸善石油化学製、純度99%以上)90重量部、シク
ロオクタジエン(HULS社製 純度98.5%以上)
10重量部、トリフェニルフォスフィン0.1重量部お
よび2,5ジ−ターシャリブチルフェノール1重量部、
高シス液状ポリブタジエンポリオールPolyoil
130 25重量部を配合し、樹脂液4とした。
【0046】<樹脂液5>高純度ジシクロペンタジエン
(丸善石油化学製、純度99%以上)90重量部、シク
ロオクタジエン(HULS社製 純度98.5%以上)
10重量部、トリフェニルフォスフィン0.1重量部お
よび2,5ジ−ターシャリブチルフェノール1重量部、
ゴムフィラー Ni pol 1411 60重量部を
配合し、樹脂液5とした。
【0047】<硬化剤1>中央化成(株)製流動パラフ
ィンS260を91部、式(6)で示されるメタセシス
重合触媒9部及びΦ3のガラスビーズ100gを300
ccのガラスビンに投入し、窒素パージした。そのガラ
スビンをペイントシェーカで60分攪拌し、メタセシス
重合触媒を含有する硬化剤1とした。
【0048】(2)硬化条件 20℃×2h+100℃×1h+125℃×1hとし
た。 (3)試験方法 <引張り強さ、引張り弾性率、引張り伸び>JIS K
6301に準じて測定した。実施例および比較例の結
果を表1に示した。実施例1、2は液状ポリブタジエン
ポリオール、ゴムフィラ−を添加した組成だが、引張り
弾性率が小さく、引張り伸びが大きいことがわかる。比
較例1は液状ポリブタジエンポリオール、ゴムフィラ−
を含まない組成、比較例2はゴムフィラ−を含まない組
成、比較例3は液状ポリブタジエンポリオールを含まな
い組成だが、引張り弾性率が大きく、引張り伸びが小さ
いことがわかる。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明のメタセシス重合性シクロオレフ
ィン化合物を使用することにより、強靭で且つ引張りの
外力が加わった場合の樹脂硬化物の弾性率が高く、伸び
が小さいことによる変形、破断の発生がない特性を有
し、ゴルフボールのコアー球、ゴルフボールの中間層や
玩具などに提供できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタセシス重合性シクロオレフィン化合
    物(A)、液状ポリブタジエンポリオール(B)、ゴム
    フィラ−(C)及びメタセシス重合触媒(D)を含有し
    てなるメタセシス重合性樹脂材料。
  2. 【請求項2】 メタセシス重合性シクロオレフィン化合
    物(A)に改質剤、重合速度調整剤、発泡剤、消泡剤、
    着色剤、安定化剤、接着性付与剤、難燃剤、酸化防止
    剤、カップリング剤および有機過酸化物からなる添加剤
    から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1記載のメ
    タセシス重合性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2記載のメタセシス重合性樹
    脂材料、その組成物を重合して得られた重量45.93
    g以下で直径が42.67mm以上の球状成形物。
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