JP2000334883A - 可逆的に形状変化する高分子成形品 - Google Patents

可逆的に形状変化する高分子成形品

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JP2000334883A
JP2000334883A JP11148121A JP14812199A JP2000334883A JP 2000334883 A JP2000334883 A JP 2000334883A JP 11148121 A JP11148121 A JP 11148121A JP 14812199 A JP14812199 A JP 14812199A JP 2000334883 A JP2000334883 A JP 2000334883A
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JP11148121A
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English (en)
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Hitoshi Yoshida
均 吉田
Norio Honda
則夫 本田
Hiromasa Kawai
宏政 河合
Tetsu Kimura
撤 木村
Akira Sasaki
昭 佐々木
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Showa Denko Materials Co Ltd
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Agency of Industrial Science and Technology
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高分子と形状記憶合金の複合化により、温度変
化に応じて形状を可逆的に変化させる成形品を提供す
る。 【解決手段】高分子物質に形状記憶合金を複合化させた
高分子成形品からなり、前記形状記憶合金の変態点温度
より低い温度領域と変態点温度より高い温度領域の間を
温度変化させることによって、可逆的に形状変化する高
分子成形品であって、前記高分子物質が、メタセシス重
合性化合物をメタセシス重合触媒で重合させた高分子物
質であり、前記形状記憶合金がマルテンサイト相形態を
示す温度下での前記高分子物質の曲げ弾性率が1500
MPa以上であることを特徴とする可逆的に形状変化す
る高分子成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度変化に応じて
可逆的に形状変化する高分子成形品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】温度変化に応じてその形状を可逆的に変
化できる高分子成形品が開発されれば、高分子成形品の
用途は一層拡大されることは明らかである。そこで、日
本ゴム協会誌, 67巻,No.10,721-731(1994) 、Advanced
Composite Materials,Vol.5,N1,1-16(1995)、特許第26
68850 号(1997)公報、特開平8-199080号公報などでは、
高分子と形状記憶合金の複合化により、温度変化に応じ
て形状を可逆的に変化させる成形品が提案され、このよ
うな成形品の具体的な用途としては、温室等の自動温度
調節装置(特開平9-131140号公報)やハンディクールボ
ックス(特開平10-211975 号公報)などが提案されてい
る。
【0003】これらは高分子物質に形状記憶合金を複合
化させた高分子成形品からなり、該形状記憶合金の変態
点温度より低い低温度領域と変態点温度以上の高温度領
域の2つの温度領域の間を温度変化させることによって
形状変化する高分子成形品において、該成形品は、該合
金の記憶形状とは異なった形状に変形させた記憶形状合
金を前記低温度領域において、室温硬化性成形材料から
形成された成形品の内部に一体に埋設固定化した構造を
有することを特徴とする高分子成形品である。
【0004】上記の形状記憶合金と複合化する高分子成
形品に用いる高分子物質としては、シリコーンゴム、ポ
リウレタン、ポリノルボルネン、ポリイソプレン、スチ
レン・ブタジエンゴムなどの軟質樹脂やエポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂(FRPなど強化複合品を含
む)などの硬質樹脂が用いられてきた。しかし、シリコ
ーンゴム、ポリウレタン、ポリノルボルネン、ポリイソ
プレン、スチレン・ブタジエンゴムなどの軟質樹脂は、
樹脂自身の繰り返し変形時の復元性(樹脂の形状記憶
性)には優れているものの、変形時に発生する応力が低
すぎるために形状記憶合金を変形させるには不十分であ
った。一方、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂な
どの硬質樹脂は、形状記憶合金の変形に必要な高い応力
が初期動作では得られるものの、その破断ひずみが小さ
いため大変形に対する耐久性が乏しく、可逆的な変形動
作を繰り返すことが実質的に困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、温度変化に
応じて可逆的に形状変化する高分子成形品を提供するも
のである。特に、高分子と形状記憶合金の複合化によ
り、温度変化に応じて形状を可逆的に変化させる成形品
を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、高分子
物質に形状記憶合金を複合化させた高分子成形品からな
り、前記形状記憶合金の変態点温度より低い温度領域と
変態点温度より高い温度領域の間を温度変化させること
によって可逆的に形状変化する高分子成形品であって、
前記高分子物質が、メタセシス重合性化合物をメタセシ
ス重合触媒で重合させた高分子物質であり、前記形状記
憶合金がマルテンサイト相形態を示す温度下での前記高
分子物質の曲げ弾性率が1500MPa以上であること
を特徴とする可逆的に形状変化する高分子成形品が提供
される。また、本発明によれば、特定のメタセシス重合
触媒で重合させた高分子物質を形状記憶合金と複合化さ
せることにより、形状記憶合金の変態点温度より低い温
度領域と変態点温度より高い温度領域の間を温度変化さ
せることによって可逆的に形状変化する高分子成形品が
提供される。
【0007】すなわち、本発明の高分子成形品は、高分
子物質に形状記憶合金を複合化させた高分子成形品であ
って、前記高分子成形品は、前記形状記憶合金の変態点
温度より低い温度領域と変態点温度より高い温度領域の
間を温度変化させることによって可逆的に形状変化する
ものであり、前記高分子物質は、前記形状記憶合金がマ
ルテンサイト相形態を示す温度下で曲げ弾性率が150
0MPa以上であることを特徴とする。高分子物質とし
ては、メタセシス重合性化合物をメタセシス重合触媒で
重合させた高分子物質が好ましく使用される。
【0008】また本発明の高分子成形品は、高分子物質
に形状記憶合金を複合化させた高分子成形品であって、
前記高分子成形品は、前記形状記憶合金の変態点温度よ
り低い温度領域と変態点温度より高い温度領域の間を温
度変化させることによって可逆的に形状変化するもので
あり、前記高分子物質は、化1の一般式(A)及び/又
は化2の一般式(B)で示されるメタセシス重合触媒で
重合させた高分子物質であることを特徴とする。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】 (一般式(A)(B)で、Mはルテニウム又はオスミウ
ム;R及びR1は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素
数2〜20のアルキニル基、アリール基、炭素数1〜2
0のカルボキシレート基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数2〜20のアルケニルオキシ基、アリールオ
キシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭
素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアル
キルスルフォニル基又は炭素数1〜20のアルキルスル
フィニル基から選ばれ、それぞれは炭素数1〜5のアル
キル基、ハロゲン、炭素数1〜5のアルコキシ基又はフ
ェニル類で置換されていても良く、前記フェニル類はハ
ロゲン、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のア
ルコキシ基で置換されていても良い;X及びX1はアニ
オン性配位子;L及びL1は中性の電子供与基を示
す。)
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる高分子物質
は、メタセシス重合性化合物をメタセシス重合触媒で重
合させて得られる高分子であり、かつ曲げ弾性率が15
00MPa以上のものである。メタセシス重合では、形
状記憶合金の相形態を壊さないような低い温度下でも高
分子量で靭性の高い高分子物質が容易に得られる。この
ため、メタセシス重合性化合物の選択により、靭性に富
み、かつ曲げ弾性率も大きい高分子物質が得られる。高
分子物質の曲げ弾性率は1500MPa以上であり、こ
れより弾性率が低いと、形状記億合金を高分子物質が成
形時に記憶した形状側に変形させることが困難となる。
またそれを可能にするには高分子物質の肉厚を大きくす
る必要があり、複合成形品に温度変化を発生させるのに
著しく時間がかかる。高分子物質の曲げ弾性率は300
00MPa以下が好ましい。曲げ弾性率が30000M
Paを超える高分子物質がもろくなり好ましくない。
【0012】本発明で用いられるメタセシス重合性化合
物は、メタセシス重合可能なシクロオレフィン系モノマ
ーが使用できる。例えば、置換又は非置換のノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジ
エン、メチルノルボルネン、ジメチルノルボルネン、エ
チルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブチルノ
ルボルネンなどの二環ノルボルネン、ジシクロペンタジ
エン(シクロペンタジエンの二量体)、ジヒドロジシク
ロペンタジエン、メチルジシクロペンタジエン、ジメチ
ルジシクロペンタジエンなどの三環ノルボルネン、テト
ラシクロドデセン、メチルテトラシクロドデセン、ジメ
チルシクロテトラドデセンなどの四環ノルボルネン、ト
リシクロペンタジエン(シクロペンタジエンの三量
体)、テトラシクロペンタジエン(シクロペンタジエン
の四量体)などの五環以上のノルボルネン、シクロブテ
ン、シクロペンテン、シクロオクテン、シクロオクタジ
エン、シクロドデセン、シクロドデカトリエン、テトラ
ヒドロインデン、メチルテトラヒドロインデンなどが挙
げられる。また、2個以上のノルボルネン基を有する化
合物、例えばノルボルナジエン、テトラシクロドデカジ
エン、対称型トリシクロペンタジエン等を多官能架橋剤
として用いることもできる。さらに、ハイミック酸、無
水ハイミック酸などのノルボルネン誘導体も用いること
ができる。これらの中でも、弾性率の高さ、経済性など
からジシクロペンタジエン、メチルテトラシクロドデセ
ン、エチリデンノルボルネン、トリシクロペンタジエ
ン、テトラシクロペンタジエンなどの多環体のシクロオ
レフィン化合物を単独、または複数のシクロオレフィン
化合物と混合して用いることが好ましい。特に、これら
の多環体のシクロオレフィン化合物をメタセシス重合し
て得られるポリマは高弾性率であり、必要に応じてこれ
らに、シクロオクテン、シクロオクタジエン、シクロド
デカトリエンなどの単環体のシクロオレフィン化合物を
組み合わせることにより、弾性率を任意に制御すること
が可能である。
【0013】本発明のメタセシス重合触媒は、シクロオ
レフィン系化合物の開環重合用触媒として公知の触媒系
であれば基本的に制限はない。そのようなメタセシス重
合触媒としては、チタン、バナジウム、モリブデン、タ
ングステン、レニウム、イリジウム、ルテニウム及びオ
スミウムなどの遷移金属類よりなる錯体金属ハロゲン化
物、金属カルベン又はチーグラーナッタ型の配位触媒な
どが知られている。具体例としては、六塩化タングステ
ン、オキシ四塩化タングステン、酸化タングステン、ト
リデシルアンモニウムタングステートなどのタングステ
ン化合物、五塩化モリブデン、オキシ三塩化モリブデ
ン、酸化モリブデン、トリデシルアンモニウムモリブデ
ートなどのモリブデン化合物、五塩化タンタルなどのタ
ンタル化合物、[(シクロヘキシル)3 P]2 RuCl
2 、[(フェニル)3 P]3 RuCl2 、(シクロヘキ
シル)3 P(p−シメン)RuCl2 、[(フェニル)
3 P]3 (CO)RuH2 などのルテニウム化合物など
が挙げられ、必要に応じて公知の共触媒(活性化剤)、
例えばアルキルアルミニウムハライド、アルコキシアル
キルアルミニウムハライド、アリールオキシアルキルア
ルミニウムハライド、有機スズ化合物などが併用でき
る。
【0014】本発明では、従来知られているような金属
触媒成分とアルキルアルミニウム系活性化剤とを組み合
わせた2液系のメタセシス重合触媒系とは異なり、空気
中の酸素や水分によって容易に触媒活性を失わずにシク
ロオレフィン系化合物をメタセシス反応で開環重合させ
ることができる特定のメタセシス重合触媒を用いること
により、形状記憶合金と複合化した多様な形状を有する
高分子成形品を容易に得ることができる。そのようなメ
タセシス重合触媒として次式(A)又は(B)に挙げる
ようなRuカルベン触媒がある。
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】 (一般式(A)(B)で、Mはルテニウム又はオスミウ
ム;R及びR1は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素
数2〜20のアルキニル基、アリール基、炭素数1〜2
0のカルボキシレート基、炭素数1〜20のアルコキシ
基、炭素数2〜20のアルケニルオキシ基、アリールオ
キシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭
素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアル
キルスルフォニル基又は炭素数1〜20のアルキルスル
フィニル基から選ばれ、それぞれは炭素数1〜5のアル
キル基、ハロゲン、炭素数1〜5のアルコキシ基又はフ
ェニル類で置換されていても良く、前記フェニル類はハ
ロゲン、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のア
ルコキシ基で置換されていても良い;X及びX1はアニ
オン性配位子;L及びL1は中性の電子供与基を示
す。)
【0017】これら触媒は、従来知られているような触
媒成分と活性化剤とを組み合わせた2液系の複分解触媒
系とは異なり、空気中の酸素や水分によって容易に触媒
活性を失わずにメタセシス重合性化合物を複分解(メタ
セシス)反応で開環重合させることができる。このメタ
セシス重合触媒の添加量は、シクロオレフィン系プレポ
リマーに対し0.001〜20重量%であるが、経済性
および硬化速度の理由から好ましくは0.01〜5重量
%の範囲が好ましい。
【0018】本発明の高分子成形品は、外力を加えると
それに応じて形状変化し、一方、その外力を除くと元の
形状に戻るような形状のものであればどのような形状の
ものでもよい。合金を複合化させた高分子成形品の具体
的形状を示すと、例えば、フィルム、シート、板体、棒
体、筒体、環体(リング)、線体、コイル、ブロック等
を示すことができる。また、それらの高分子成形品に
は、必要に応じ充填材、改質剤、重合速度調節剤、離型
剤、着色剤、光安定剤、難燃剤、有機過酸化物、カップ
リング剤を任意に添加することができる。
【0019】本発明で用いられる充填材とは、得られる
ポリマーの収縮率、弾性率や熱伝導率などの物性向上を
目的とした一般公知の粉粒体の無機・有機充填材と、ポ
リマの機械的特性の向上を目的とした繊維補強材のこと
である。粉粒体充填材としては、例えばシリカ、珪砂、
炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、クレーなどの無機系充填材が挙げられ、木粉、ポ
リエステルやポリスチレンビーズなどの有機系充填材も
挙げられる。その使用量および粒径、形状、品位などの
グレードは硬化物の用途、物性などにより、適宜決める
ことができる。また繊維補強材としては、例えばガラス
繊維、炭素繊維、金属繊維などの無機系補強材やアラミ
ド繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレンやポリプロピ
レンなどのオレフィン系繊維が挙げられる。
【0020】また、繊維以外の形態の補強材としてはミ
ルドガラス、カットファイバー、マイクロファイバー、
マイクロバルーン、鱗片状ガラス粉なども挙げられ、こ
れらを併用することもできる。目的に応じ、適宜、アス
ペクト比や形状を選ぶ。これら充填材の使用量はプレポ
リマー100重量部に対し5〜400重量部であり、好
ましくは10〜300重量部である。
【0021】本発明で使用される改質剤としては例え
ば、エラストマー、天然ゴム、ブタジエン系ゴム、スチ
レンーブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−ブタ
ジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレ
ン−マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリス
チレンなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。また、これら
の熱可塑性樹脂ではエステル化されていても良く、極性
基がグラフトされていてもよい。さらにエポキシ系、ウ
レタン系、ポリエステル系、シリコン系プレポリマを共
重合あるいは分散させることでポリマの物性を改良する
こともできる。共重合プレポリマとしては例えば、エポ
キシとノルボルネンモノカルボキシリックアシッドを反
応させて得られる化合物、イソシアネート化合物とノル
ボルネン−オールを反応させて得られる化合物、ハイミ
ック酸変性ポリエステルなどが挙げられる。分散による
改質を目的とするポリマとしてはエポキシ樹脂、エポキ
シアクリレートなどの誘導体、同様にウレタン樹脂およ
びウレタンアクリレートなどの誘導体、飽和ポリエステ
ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、ポリエーテル樹脂など公知の熱硬化性樹脂が挙げら
れる。
【0022】さらに石油樹脂も挙げられる。石油樹脂と
してはエチレンプラントから精製される公知のC5また
はC9留分を原料に製造されるものが挙げられる。例え
ば、日本ゼオン製商品名クイントンや同社製熱可塑性ポ
リノルボルネン商品名ノルソレックスなどがあげられ
る。これら石油樹脂は、数平均分子量が2000以上で
あることが好ましく、樹脂骨格中に水酸基やエステル基
などの官能基を有していることがより望ましい。
【0023】これら改質剤の使用量は目的とするポリマ
ーの物性にもよるが、通常シクロオレフィン化合物10
0重量部に対し0.2〜95重量部の範囲で用いること
ができる。より好ましくは0.5〜60重量部の範囲で
ある。0.2重量部未満では改質剤の効果が発現し難
く、95重量部以上ではシクロオレフィン化合物の成分
割合が低くなってしまうため硬化性が低下してしまう。
【0024】本発明で使用される重合速度調節剤として
は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂などのラジカル重
合性樹脂であれば、メチルスチレンダイマーなどの連鎖
移動を起こさせるもの、オレフィン系樹脂であれば、ト
リイソプロピルフォスフィン、トリフェニルフォスフィ
ン、トリシクロヘキシルフォスフィンなどのリン酸塩が
挙げられ、これらはプレポリマーとなるシクロオレフィ
ン化合物100重量部に対し0.005〜20重量部用
いることができる。この使用量は可使時間を制御する目
的であり、可使時間が短くても良い時にはその使用量を
少なくし、長くしたいときは多くする。
【0025】消泡剤としては例えば、シリコン系オイ
ル、フッ素オイル、ポリカルボン酸系ポリマーなど公知
の消泡剤が挙げられ、通常プレポリマー100重量部に
対し0.001〜5重量部添加することができる。
【0026】発泡剤としては例えばペンタン、プロパ
ン、ヘキサンなどの低沸点炭化水素系化合物、炭酸ガ
ス、水蒸気などの一般公知の物理発泡剤、アゾビスイソ
ブチロニトリルやN’N−ジニトロソペンタメチレンテ
トラミンなどのアゾ系化合物やニトロソ化合物などの分
解により窒素ガスを発生する化合物など一般公知の化学
発泡剤が挙げられる。
【0027】着色剤としては、二酸化チタン、コバルト
ブルー、カドミウムエローなどの無機顔料、カーボンブ
ラック、アニリンブラック、β−ナフトール、フタロシ
アニン、キナクリドン、アゾ系、キノフタロン、インダ
ンスレンブルーなどの有機系顔料が挙げられ、所望する
色調に応じてそれぞれを配合する。これらは、2種以上
組み合わせて使用しても良い。通常、これら顔料の添加
量はシクロオレフィン系化合物100重量部に対し、
0.1〜50重量部添加することができる。
【0028】本発明に用いられる安定化剤としては、紫
外線吸収剤、光安定化剤および酸化防止剤が挙げられ
る。紫外線吸収剤としては、例えばフェニルサリシレー
ト、パラ−t−ブチルフェニルサリシレートなどのサリ
チル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’ジメトキシベン
ゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ
−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェ
ニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,
3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−
3,3’−ジフェニルアクリレートなどのシアノアクリ
レート系紫外線吸収剤が挙げられる。これらは単独また
は2種類以上併用しても良い。これら紫外線吸収剤の添
加量は電気・電子部品の使用環境、ハウジングの有無、
要求特性により適宜決められるが、通常プレポリマー1
00重量部に対し、0.05〜20重量部とされる。
【0029】また光安定化剤としては、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジニル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン重縮合物などのヒンダードアミ
ン系光安定剤が挙げられる。この光安定剤は、通常プレ
ポリマー100重量部に対し、0.05〜20重量部添
加できる。
【0030】さらに本発明に用いられる酸化防止剤とし
ては、パラベンゾキノン、トルキノン、ナフトキノンな
どのキノン類、ハイドロキノン、パラ−t−ブチルカテ
コール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンなどの
ハイドロキノン類、ジ−t−ブチル・パラクレゾールハ
イドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロールなどの
フェノール類、ナフテン酸銅やオクテン酸銅などの銅
塩、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ
メチルベンジルアンモニウムマレエート、フェニルトリ
メチルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウ
ム塩類、キノンジオキシムやメチルエチルケトオキシム
などのオキシム類、トリエチルアミン塩酸塩やジブチル
アミン塩酸塩などのアミン塩酸塩類が挙げられる。これ
ら酸化防止剤は、充填材との相性や目的とする成形作業
性および樹脂保存安定性などの条件により種類、量を変
えて添加する。通常、添加量はプレポリマー100重量
部に対し10〜10,000ppmである。
【0031】本発明で用いられる接着性付与剤として
は、シラン系カップリング剤が挙げられる。シランカッ
プリング剤としては、通常式YSiX(Yは官能基を有
し、Siに結合する1価の基、Xは加水分解性を有しS
iに結合する1価の基)で表される。上記Y中の官能基
としては、例えばビニル、アミノ、エポキシ、クロロ、
メルカプト、メタクリルオキシ、シアノ、カルバメー
ト、ピリジン、スルホニルアジド、尿素、スチリル、ク
ロロメチル、アンモニウム塩、アルコール等の基があ
る。Xとしては、例えばクロル、メトキシ、エトキシ、
メトキシエトキシ等がある。具体例としては、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキ
シ)シラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、N,N−ジメチルアミノフェニルトリエトキシシ
ラン、メルカプトエチルトリエトキシシラン、メタクリ
ルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロ
ピル)アンモニウムクロライド、3−(N−スチリルメ
チル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシ
シラン塩酸塩等が挙げられ、これらを混合して使用する
ことも可能である。シラン系カップリング剤は、プレポ
リマー100重量部に対し通常0.001〜5重量部添
加する。
【0032】難燃剤としては、ヘキサブロムベンゼン、
テトラブロムビスフェノールA、デカブロムジフェニル
オキサイド、トリブロムフェノール、ジブロモフェニル
グリシジルエーテル、パークロロペンタシクロデカン、
ヘット酸誘導体等のハロゲン系化合物が単独または2種
以上併用される。また、リン酸トリス(ジクロロプロピ
ル)、リン酸トリス(ジブロモプロピル)などのリン酸
化合物、ホウ酸化合物なども併用できる。さらに、助難
燃剤としては三酸化アンチモン、酸化鉄、水素化アルミ
などが挙げられ、これらを難燃剤と併用することにより
難燃効果が高められる。通常ハロゲン系難燃剤は、シク
ロオレフィン系化合物100重量部に対し1〜50重量
部で、三酸化アンチモン等の助難燃剤は、1〜15重量
部の範囲で用いられる。また、プラスチック用充填材と
して市販の水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムな
どの水和物も難燃を目的とした充填材として用いること
ができる。これらの添加量は、プレポリマー100部に
対し10〜300部の範囲で用いることが好ましい。
【0033】このほかにも、充填材と該シクロオレフィ
ン系化合物との濡れ性を改良するため、例えばビックケ
ミー社製BYKシリーズなどの市販の湿潤剤や分散剤に
代表されるカップリング剤を添加することができる。ま
た、作業性を改良するためにはシリコン系オイルやステ
アリン酸亜鉛などの離型剤なども添加することができ
る。
【0034】さらに、有機過酸化物も添加することがで
きる。有機過酸化物としては例えばクメンハイドロパー
オキサイド、ターシャリブチルパーオキシ2−エチルヘ
キサネート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイ
ド、ビス−4−ターシャリブチルシクロヘキサンジカー
ボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ターシャ
リブチルパーオキシ)ヘキシン−3など公知のものが挙
げられ、これらは2種以上併用しても良い。
【0035】通常、重合はシクロオレフィン系プレポリ
マーにメタセシス重合触媒を加え溶かしたのち、加熱し
て行うことができる。ポリマに触媒を加え溶かす際の温
度は、通常は0〜80℃、好ましくは室温〜50℃であ
る。重合体を得るための加熱の操作は1段階加熱でも2
段階加熱あるいは多段加熱でもよい。1段階加熱とする
場合は、その温度は、通常0〜250℃、好ましくは2
0〜200℃であり、2段階加熱とする場合は、1段階
目の温度は、通常は0〜150℃、好ましくは10〜1
00℃であり、2段階目の温度は、通常は20〜200
℃、好ましくは30〜180℃である。また、重合時間
は触媒の量および重合温度により適宜決めることができ
るが、通常1分〜50時間である。
【0036】本発明で用いる形状記憶合金としては、そ
の変態点温度より低温において変形させた形状が、その
変態点温度以上の温度において元の状態に戻る性質を有
するものであればどのようなものでも使用することがで
きる。このような形状記憶合金は従来公知のものであ
る。このようなものとしては、ニッケル−チタン合金
(Ni−Ti合金)や、Cu−Zn−Al合金等があ
る。なお、本明細書で言う合金の変態点温度とは、形状
記憶合金が、低温でやわらかく弾性率の非常に低い相
(マルテンサント相)から高温の弾性率の高い相(オー
ステナイト相)へ変化する温度を示すものである。
【0037】高分子成形品に形状記億合金を複合化させ
る場合、その合金は、線状(ワイヤ)、コイル状、帯状
(テープ)、シート状等であることができる。また、そ
の複合化に際しては、その合金が記憶された形状と異な
る形状に拘束された状態で高分子成形品に複合化させる
ことが必要である。すなわち、高分子成形品に対する形
状記憶合金の複合化は、高分子成形品の賦形に際し、予
め記憶形状とは異なった形状に変形させた形状記憶合金
を存在させた成形型内に、材料を入れて成形硬化させる
ことによって行うことができる。成形は、モノマを材料
に用いて重合硬化させつつ成形する反応成形方式や、予
め重合した樹脂を二次賦形する塑性加工方式など一般公
知の成形方法をとることができる。
【0038】図1に、本発明により合金を複合化した棒
状弾性ゴム等の棒状弾性体成形品の正面図を示す。図1
において、1は棒状弾性体成形品、2は室温硬化性ゴム
等から形成された弾性体、3はその中心部に配置された
形状記憶合金ワイヤを示す。図1に示した棒状弾性体成
形品1において、形状記憶合金ワイヤ3は伸び・変形さ
せた状態にあり、弾性体2は、その変形した形状記憶合
金ワイヤ3のヤング率に応じた収縮力に応じてやや収縮
した状態にあり、形状記憶合金ワイヤ3の収縮力と弾性
体2の復元力とが均衡した状態にある。この状態にある
形状記憶合金ワイヤ3を変態点温度以上に加熱すると、
その形状記憶合金ワイヤ3には元の形状に復元しようと
する大きな収縮力(復元力)が働き、弾性体2に対して
も、その形状記憶合金ワイヤ3の大きな収縮力が作用す
る。一方、弾性体2は、外力に応じて伸縮可能なもので
ある。従って、弾性体2は、その形状記憶合金ワイヤ3
の収縮力に応じて収縮し、その棒状弾性体成形品1の長
さL(B)は、初めの長さL(A)よりも短かくなる。
この短かくなる割合〔L(A)−L(B)〕は、棒状弾
性体成形品1を形成する弾性体2の弾性力(ヤング率)
と形状記憶合金ワイヤ3の収縮力によって決まる。収縮
した棒状弾性体成形品1の長さL(B)は、弾性体2の
復元力と形状記憶合金ワイヤ3の収縮力(復元力)とが
均衡した状態での長さである。次に、形状記憶合金ワイ
ヤ3の温度をその合金の変態点温度より低い元の温度に
戻すと、その形状記憶合金ワイヤ3は、形状回復力を失
ってしまい、逆に、形状記憶合金ワイヤ3には弾性体2
が元の形状に復元しようとする力が作用する。形状記憶
合金ワイヤ3は、その変態点温度より低い温度ではやわ
らかく、外力により容易に伸長するという性質を有して
いる。従って、形状記憶合金ワイヤ3は、その弾性体2
の復元力により元の長さにまで伸長され、棒状弾性体成
形品1の長さも元の長さL(A)に戻る。
【0039】前記した温度変化に応じた棒状弾性体成形
品1の収縮と、伸長の可逆的変化は、複数回にわたって
繰返し行わせることの可能なものである。また、前記に
おいては、変態点温度より低い温度で形状記憶合金ワイ
ヤに伸び変形を与えておいたところの形状記憶合金ワイ
ヤ3の形状回復力が収縮力である例について示したが、
形状記憶合金ワイヤ3の形状変形が収縮で、形状回復力
が伸長力である場合には、棒状弾性体成形品1は、その
形状記憶合金ワイヤ3を変態点温度以上の温度に加熱す
ることにより伸長させることができ、一方、その変態点
温度より低い元の温度に戻すことにより、伸長した棒状
弾性体成形品1の長さを元の長さに戻すことができる。
【0040】図2に、本発明による合金を複合化したコ
イルスプリングの正面図を示す。この図において、4は
コイルスプリング、5は室温硬化性樹脂から形成した合
成樹脂コイル、6はそのコイルの中心部に配置された形
状記憶合金ワイヤを示す。図2に示したコイルスプリン
グ4において、形状記憶合金ワイヤ6はねじり変形が与
えられ、コイル全体として伸ばされた状態にある。この
状態にある形状記憶合金ワイヤ6をその変態点温度以上
に加熱すると、その形状記憶合金ワイヤ6には元の形状
に回復しようとする大きなねじり力が働き、合成樹脂コ
イル5には、その形状記憶合金ワイヤ6のねじり力によ
り、大きなねじり応力が加わり、その結果、コイル4は
全体的に収縮し、その長さが短かくなる。次に、形状記
憶合金ワイヤ6をその変態点温度より低い元の温度に戻
すと、形状記憶合金ワイヤ6はその形状回復力を失な
い、合成樹脂コイル5の復元力により、元の状態に戻
る。前記においては、形状記憶合金ワイヤコイルが変態
点温度より低い温度で伸ばされた状態で複合化された場
合の例について示したが、縮められた状態で複合化され
た場合は、合金の相変化以上の温度で伸長するコイルス
プリングを得ることができる。
【0041】本発明の合金を複合化させた高分子成形品
は、前記のように、その合金を加熱又は加温することに
より、その形状を変化させ、その加熱又は加温を除くこ
とにより元の状態に戻すことができるものであるが、こ
の場合、その合金の加熱又は加温方法としては、電熱等
の熱線照射による方法、ガス状や液状の加熱媒体を用い
て加熱する方法の他、その合金に電流を流し、その際に
発生するジュール熱により加熱することができる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお実施例中、部とあるのは特に限定しない限り重
量部を意味する。 実施例1 図3に、形状記憶合金を複合した彎曲状成形品の側面及
び正面を示す。この図において、7は彎曲状樹脂成形
品、8は直径3mm長さ20cmのTi―Ni形状記憶
合金の線材(変態点温度60℃)を熱処理し直線状の形
状を記憶させた形状記憶合金を示す。先ず、該形状記憶
合金8を3本幅10cm高さ20cm厚さ5mmの予め
準備した型内に等間隔にセットする。次に市販の純度9
9重量%のジシクロペンタジエン(DCPD)を約40
℃に加熱したのち、DCPD100部に対してトリフェ
ニルホスフィン0.13部を加えて溶かし、そこにRu
カルベン触媒0.1部を溶解させたジシクロペンタジエ
ン樹脂を型内に注入する。その後、40℃で3hr加熱
し、液体状態のジシクロペンタジエン樹脂が所定の形状
に賦形することが可能な非流動性の性質を持つ半硬化状
態になったところで型から脱型する。得られた半硬化状
態のジシクロペンタジエン樹脂と形状記憶合金8の複合
体を、曲率半径250mmの彎曲賦形用の型にセットし
110℃で1hr加熱し半硬化状態のジシクロペンタジ
エン樹脂を完全硬化させ、図3に示した形状記憶合金を
複合した彎曲状高分子成形品得る。この彎曲状高分子成
形品を加熱すると、約60℃から形状記憶合金8が記憶
している直線状の形状に変形し始め、約75℃でほぼ直
線状の成形品となる(図4(b))。この成形品を冷却
していくと今度は彎曲状樹脂成形品7が記憶している彎
曲形状に戻る(図4(a))。再び昇温していくとほぼ
直線状の成形品に戻り、雰囲気の温度変化により可逆的
な変形動作をすることができた。
【0043】
【発明の効果】本発明により、温度変化に応じて可逆的
な変形動作を繰り返すことが可能な高分子物質と形状記
憶合金を複合化させた高分子成形品を提供することがで
き、従来の形状記憶合金とバイアスバネを組み合わせた
ものに比べ部品数の低減、省スペース化、動作設計の容
易化を図ることができる。また、形状記憶合金を高分子
物質で被覆することにより、高耐食性、高絶縁性を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】形状記憶合金を複合化した棒状弾性体成形品の
正面図。
【図2】形状記憶合金を複合化したコイルスプリングの
正面図。
【図3】形状記憶合金を複合した彎曲状成形品の側面及
び正面図。
【図4】形状記憶合金を複合した彎曲状成形品の動作形
態を示す側面図。
【符号の説明】
1 棒状弾性体成形品 2 弾性体 3 形状記憶合金ワイヤ 4 コイルスプリング 5 合成樹脂コイル 6 形状記憶合金ワイヤ 7 彎曲状樹脂成形品 8 形状記憶合金ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 則夫 茨城県下館市大字下江連1250番地 日立化 成工業株式会社結城工場内 (72)発明者 河合 宏政 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社筑波開発研究所内 (72)発明者 木村 撤 茨城県下館市大字下江連1250番地 日立化 成工業株式会社結城工場内 (72)発明者 佐々木 昭 茨城県下館市大字下江連1250番地 日立化 成工業株式会社結城工場内 Fターム(参考) 4F100 AB12 AB16 AB31B AK01A AK02A AK28 AK31A BA02 DD31 JA20 JA20B JB02 JG04 JK07B JL00 JL08 JL15B YY00B 4J002 CE001 DC006 FD010

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子物質に形状記憶合金を複合化させた
    高分子成形品であって、前記高分子成形品は、前記形状
    記憶合金の変態点温度より低い温度領域と変態点温度よ
    り高い温度領域の間を温度変化させることによって可逆
    的に形状変化するものであり、前記高分子物質は、前記
    形状記憶合金がマルテンサイト相形態を示す温度下で曲
    げ弾性率が1500MPa以上であることを特徴とする
    可逆的に形状変化する高分子成形品。
  2. 【請求項2】高分子物質が、メタセシス重合性化合物を
    メタセシス重合触媒で重合させた高分子物質である請求
    項1記載の可逆的に形状変化する高分子成形品。
  3. 【請求項3】高分子物質に形状記憶合金を複合化させた
    高分子成形品であって、前記高分子成形品は、前記形状
    記憶合金の変態点温度より低い温度領域と変態点温度よ
    り高い温度領域の間を温度変化させることによって可逆
    的に形状変化するものであり、前記高分子物質は、化1
    の一般式(A)及び/又は化2の一般式(B)で示され
    るメタセシス重合触媒で重合させた高分子物質であるこ
    とを特徴とする可逆的に形状変化する高分子成形品。 【化1】 【化2】 (一般式(A)(B)で、 Mはルテニウム又はオスミウム;R及びR1は、それぞ
    れ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2
    〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル
    基、アリール基、炭素数1〜20のカルボキシレート
    基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20の
    アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、炭素数2〜2
    0のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜20のアルキ
    ルチオ基、炭素数1〜20のアルキルスルフォニル基又
    は炭素数1〜20のアルキルスルフィニル基から選ば
    れ、それぞれは炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン、
    炭素数1〜5のアルコキシ基又はフェニル類で置換され
    ていても良く、前記フェニル類はハロゲン、炭素数1〜
    5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基で置換さ
    れていても良い;X及びX1はアニオン性配位子;L及
    びL1は中性の電子供与基を示す。)
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001071416A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Hitachi Chem Co Ltd 銅張り積層板の製造方法
JP2006505655A (ja) * 2002-11-04 2006-02-16 ザ・ボーイング・カンパニー 形状記憶合金で強化したポリマー複合体構造およびその製造方法
WO2012096348A1 (ja) * 2011-01-13 2012-07-19 独立行政法人物質・材料研究機構 薄膜アクチュエータの製造方法
CN110036555A (zh) * 2016-12-05 2019-07-19 西门子股份公司 电机的转子及用于组装和拆卸转子的方法

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CN110036555B (zh) * 2016-12-05 2021-09-24 西门子股份公司 电机的转子及用于组装和拆卸转子的方法

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