JP2002125699A - リパーゼ測定用多層乾式分析素子 - Google Patents

リパーゼ測定用多層乾式分析素子

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JP2002125699A
JP2002125699A JP2000320369A JP2000320369A JP2002125699A JP 2002125699 A JP2002125699 A JP 2002125699A JP 2000320369 A JP2000320369 A JP 2000320369A JP 2000320369 A JP2000320369 A JP 2000320369A JP 2002125699 A JP2002125699 A JP 2002125699A
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Hideaki Tanaka
秀明 田中
Yoshikazu Amano
芳和 天野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膵リパーゼの基質として最も適当な、3
つのエステル位の全てに長鎖脂肪酸残基を有するトリグ
リセリドを用いて、反応速度がはやく、しかも十分な強
度を有していて取扱上も問題がない、リパーゼ測定用多
層乾式分析素子を提供する。 【解決手段】 上記課題は、少なくとも展開層、反応層
及び水不透過性透明支持体がこの順に積層されており、
グリセリドを基質とし、グリセロールキナーゼ、L−α
−グリセロリン酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼを
共役酵素として用いる反応試薬系が組み込まれているリ
パーゼ測定用多層乾式分析素子において、グリセリド
に、3つの水酸基の全てに長鎖脂肪酸がエステル結合さ
れているトリグリセリドを用い、展開層には布を用い、
その布の空隙に無機又は有機質の微粒子を含有させたこ
とを特徴とするリパーゼ測定用多層乾式分析素子によっ
て解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リパーゼ測定用多層乾
式分析素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リパーゼ測定用多層乾式分析素子は既に
開発されている。特開昭59−48098号公報に開示
されている分析素子では、リパーゼの基質として、α位
のエステル位の一つに炭素数8個以上の長鎖のアルキル
基を有しこのアルキル基が加水分解されて生成するジエ
ステルが水溶性となるよう2つの残りのエステル位に短
鎖のアルキル基を有する特殊なトリグリセリドをリパー
ゼの基質に用いている。この特許公報には、二酸化チタ
ンや微結晶性セルロースを用いて形成した展開層も開示
されている。
【0003】また、乾式分析素子によるリパーセ測定用
試薬として、基質に炭素数14〜20の長鎖脂肪酸を有
するトリグリセリドを基質に用いたモノグリセリドリパ
ーゼ、グリセリン測定試薬を含む試薬も開発されている
(特開平4−316500号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】リパーゼ測定用乾式分
析素子の課題は基質特異性と反応速度にある。すなわ
ち、基質に特殊な化合物を使用すると、エステラーゼ等
リパーゼ以外の酵素も反応したりして分析値がなくな
り、一方、トリグリセリドは水溶性でないため、リパー
ゼはその表面でしか反応せず、反応速度が遅いという問
題がある。前記特開昭59−48098号公報開示の乾
式分析素子では、生体内にはほとんど存在しないこの特
殊なトリグリセリドを基質に用いているので各種動物の
膵リパーゼに対する反応性及び特異性が、膵リパーゼ本
来の基質とされる3つのエステル位全てに長鎖のアルキ
ル基又はアルケニル基を有するトリグリセリドを基質に
用いた場合とで異なることが懸念される。また、二酸化
チタンや微結晶セルロースよりなる展開層は、微粒子の
みで形成されているため強度が弱く、崩れやすいという
問題がある。
【0005】本発明の目的は、膵リパーゼの基質として
最も適当な、3つのエステル位の全てに長鎖脂肪酸残基
を有するトリグリセリドを用いて、反応速度がはやく、
しかも十分な強度を有していて取扱上も問題がない、リ
パーゼ測定用多層乾式分析素子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】トリオレインのような3
つのエステル位全てに長鎖脂肪酸を有するトリグリセリ
ドは乳化しにくい性質を持つため、ドライ試薬作製時に
界面活性剤や保護コロイドの存在下でトリオレインを攪
拌、超音波等の物理的な剪断力により均一に乳化分散し
た溶液として添加してもドライ状態にすると分散媒であ
る水が無くなるために乳化物は凝集、合一し展開層表面
に付着し、油水界面の表面積が極端に減少する。測定時
に、このドライ試薬にリパーゼを含む検体(液体)を作
用させても物理的な剪断力がないため、トリオレインは
凝集、合一したまま元の分散状態には戻らない。リパー
ゼは油水界面が反応場であるため、油水界面の表面積の
減少が反応速度を低下させる原因と考えられる。そこ
で、基質付着面積を拡大することを目的とし、基質(ト
リオレイン)を含む展開層に微粒子を添加することを試
みた結果、反応速度を改善することに成功した。展開層
の基質付着表面積を拡大することが、リパーゼ反応を向
上させるポイントであることを見いだし本発明を完成さ
せるに至った。
【0007】すなわち、本発明は、少なくとも展開層、
反応層及び水不透過性透明支持体がこの順に積層されて
おり、グリセリドを基質とし、グリセロールキナーゼ、
L−α−グリセロリン酸オキシダーゼ及びペルオキシダ
ーゼを共役酵素として用いる反応試薬系が組み込まれて
いるリパーゼ測定用多層乾式分析素子において、グリセ
リドに、3つの水酸基の全てに長鎖脂肪酸がエステル結
合されているトリグリセリドを用い、展開層には布を用
い、その布の空隙に無機又は有機質の微粒子を含有させ
たことを特徴とするリパーゼ測定用多層乾式分析素子に
関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のリパーゼ測定用多層乾式
分析素子の支持体層を構成するものとしては、光透過性
でかつ水不透過性である支持体が用いられる。光透過性
・水不透過性支持体の例としては、ポリエチレンテレフ
タレート、ビスフェノールAのポリカルボネート、ポリ
スチレン、セルロースエステル(例、セルロースジアセ
テート、セルローストリアセテート、セルロースアセテ
ートプロピオネート等)等のポリマーからなる厚さ約5
0μmから約1mm、好ましくは約80μmから約30
0μmの範囲のフィルムもしくはシート状の透明支持体
を挙げることができる。
【0009】支持体の表面には必要により下塗層を設け
て、支持体の上に設けられる反応層と支持体との接着を
強固なものにすることができる。また、下塗層の代り
に、支持体の表面を物理的あるいは化学的な活性化処理
を施して接着力の向上を図ってもよい。
【0010】支持体の上には(場合によっては下塗層等
の他の層を介して)反応層が設けられる。反応層はアナ
ライトであるリパーゼと反応して光学的に検出可能な変
化を生じる後述の試薬組成物の少なくとも一部が親水性
ポリマーバインダー中に実質的に一様に分散されている
吸水性で水浸透性の層である。
【0011】反応層のバインダーとして用いることがで
きる親水性ポリマーは、一般には水吸収時の膨潤率が3
0℃で約150%から約2000%、好ましくは約25
0%から約1500%の範囲の天然または合成親水性ポ
リマーである。そのような親水性ポリマーの例として
は、特開昭58−171864号公報および特開昭60
−108753号公報等に開示されているゼラチン
(例、酸処理ゼラチン、脱イオンゼラチン等)、ゼラチ
ン誘導体(例、フタル化ゼラチン、ヒドロキシアクリレ
ートグラフトゼラチン等)、アガロース、プルラン、プ
ルラン誘導体、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン等をあげることができる。
【0012】反応層は架橋剤を用いて適宜に架橋硬化さ
れた層とすることができる。架橋剤の例として、ゼラチ
ンに対する1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミ
ド)エタン、ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル
等の公知のビニルスルホン系架橋剤、アルデヒド等、メ
タリルアルコールコポリマーに対するアルデヒド、2個
のグリシジル基含有エポキシ化合物等がある。
【0013】反応層の乾燥時の厚さは約1μmから約1
00μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは
約3μmから約30μmの範囲である。また試薬層は実
質的に透明であることが好ましい。
【0014】本発明では多孔性展開層に布製の展開層を
用いる。この布製の多孔性展開層としては特開昭55−
164356号公報、特開昭57−66359号公報等
に記載の織物布地展開層(例:ブロード、ポプリン等の
平織布地等)、特開昭60−222769号公報等に記
載の編物布地展開層(例:トリコット編布地、ダブルト
リコット編布地、ミラニーズ編布地等)、特開平1−1
72753号公報に記載のアルカリエッチング液でエッ
チング処理した織物布地又は編物布地からなる展開層、
等がある。好ましいものは編物布であり、特にトリコッ
ト編物が好ましい。布の材質としてはポリエステル、
綿、ナイロン、絹、ビニロン、レーヨン、ポリアミド、
アクリル、ウール、ポリプロピレン、麻等が用いられ、
好ましいものはポリエステルである。展開層の厚さは5
0〜400μm程度、好ましくは200〜300μm程
度が適当である。布の空隙率は20〜90%程度、好ま
しくは40〜85%程度である。
【0015】布の空隙に含有させる微粒子は、無機質微
粒子としては、ガラスパウダー、二酸化チタン、アルミ
ナ、シリカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ
素、窒化ケイ素、ジルコニア、酸化亜鉛、チタン酸バリ
ウム等、有機質微粒子としては、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、
ナイロン、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、シリコーン樹脂等がある。微粒子の粒径は平均粒径
で0.01〜100mμ程度、好ましくは0.1〜10
mμ程度のものがよい。布への微粒子の含有量は0.5
〜15g/m程度、好ましくは3〜10g/m程度
が適当である。
【0016】布への微粒子を含有させる方法は、微粒子
を含む液に布を含浸させる方法、微粒子を含む液を塗布
する方法、微粒子を含む液を布に噴霧する方法などがあ
る。
【0017】多孔性展開層に用いられる織物布地、編物
布地は特開昭57−66359に記載のグロー放電処理
またはコロナ放電処理に代表される物理的活性化処理を
布生地の少なくとも片面に施すか、または特開昭55−
164356、特開昭57−66359等に記載の水洗
脱脂処理、界面活性剤含浸又は親水性ポリマー含浸等の
親水化処理、またはこれらの処理工程を適宜に組み合せ
て逐次実施することにより布地を親水化し、下側(支持
体に近い側)の層との接着力を増大させることができ
る。
【0018】本発明の乾式分析素子には上記以外の層も
設けることができる。例えば、光遮蔽層、吸水層、接着
層等である。
【0019】本発明で採用している測定反応系は、測定
対象であるリパーゼによってトリグリセリドを分解して
グリセロールを生成させ、このグリセロールをグリセロ
ールキナーゼによってL−α−グリセロリン酸とし、L
−α−グリセロリン酸をL−α−グリセロリン酸オキシ
ダーゼによってジヒドロキシアセトンリン酸に変えると
ともに過酸化水素を発生させ、この過酸化水素によりペ
ルオキシダーゼの作用で発色色素を発色させるものであ
る。
【0020】トリグリセリドは、3つのエステル位の全
てに長鎖脂肪酸がエステル結合されているものである。
各長鎖脂肪酸は炭素数が14〜22程度、好ましくは1
6〜20程度であり、例えば、パルミチン酸、ステアリ
ン酸等の飽和脂肪酸やオレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸等の不飽和脂肪酸である。トリグリセリドの具体例
としては、トリオレイン、トリシリスチン、トリパルミ
チン、トリステアリン、トリリノレチン、1−シリスト
ジパルミチン、1−パルミトジステアリン、2−パルミ
トジステアリン、1−ステアロー2パルミト−3シリス
チン等を挙げることができ、特に好ましいものはトリオ
レインである。
【0021】グリセロールキナーゼはグリセロールとA
TPを反応させてL−α−グリセロリン酸(L−グリセ
ロール−3−リン酸)とADPに変えるものであり、M
、Mn2+等を補酵素としている。
【0022】L−α−グリセロリン酸オキシダーゼ(グ
リセロール−3−リン酸オキシダーゼ)はL−グリセロ
リン酸を酸化してジヒドロキシアセトンリン酸に変える
とともに過酸化水素を発生させるものである。
【0023】この過酸化水素によりペルオキシダーゼの
作用で発色させる発色系は乾式分析素子用として種々開
発されており、そのなかから適宜選択して使用すること
ができる。その多くはロイコ色素であり、代表的なもの
はo−トルイジンである。
【0024】本発明の分析素子に組み込まれる試薬系に
は、モノグリセリドリパーゼを加えることによってトリ
グリセリドからのグリセロールの生成速度を高めること
ができるので好ましい。また、本発明の測定対象は主に
血清に含まれる膵リパーゼであり、そこで、コリパーゼ
とデオキシコール酸を活性化剤として加えることによっ
て、エステラーゼ、肝リパーゼ、リポプロテインリパー
ゼの影響を排除して、高い特異性で膵リパーゼを測定で
きる。
【0025】上記各試薬の含有量としては、トリグリセ
リドが0.1〜15g/m程度、好ましくは0.5〜
10g/m程度、グリセロールキナーゼが0.5〜1
00KU/m程度、好ましくは1〜10KU/m
度、L−α−グリセロリン酸オキシダーゼが2〜200
KU/m程度、好ましくは5〜50KU/m程度、
ペルオキシダーゼが1〜200KU/m程度、好まし
くは5〜50KU/m 程度、モノグリセリドリパーゼ
が2〜100KU/m程度、好ましくは3〜30KU
/m程度、発色色素が0.05〜2.00g/m
度、好ましくは0.1〜1.00g/m程度、コリパ
ーゼが5〜200KU/m程度、デオキシコール酸が
0.1〜10g/m程度が適当である。
【0026】この試薬組成物は全てを反応層又は展開層
に含有させてもよく、また、両層に振り分けて含有させ
てもよく、一部を他の層に含有させてもよい。
【0027】本発明の分析素子には、その他の試薬も加
えることができる。このような試薬には緩衝剤、界面活
性剤等がある。
【0028】本発明の分析素子に含有させることができ
る緩衝剤の例としては、炭酸塩、ホウ酸塩、燐酸塩、ト
リス塩およびグッド(Good)の緩衝剤などの公知の
緩衝剤を挙げることができる。これらの緩衝剤は「蛋白
質・酵素の基礎実験法」(梶尾武一他,南江堂,198
1)等の公知文献を参考にして選択し、使用することが
できる。含有量は一体型多層分析要素で通常使用されて
いる量と同程度でよく、約100mg/m〜約5.0
g/mの範囲、好ましくは約500mg/m 〜約
3.0g/mの範囲である。
【0029】本発明の分析素子の展開層又は反応層には
界面活性剤、例えばノニオン性界面活性剤を含有させる
ことができる。ノニオン性界面活性剤の具体例として、
p−オクチルフェノキシンポリエトキシエタノール、p
−ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート、p−ノニルフェノキシポリグリ
シドール、オクチルグルコシド等がある。これらのノニ
オン性界面活性剤のうちでは、p−オクチルフェノキシ
ポリエトキシエタノール、p−ノニルフェノキシポリエ
トキシエタノール、p−ノニルフェノキシポリグリシド
ールなどが好ましい。ノニオン性界面活性剤を展開層に
含有させることにより水性液体試料の展開作用(メータ
リング作用)がより良好になる。ノニオン性界面活性剤
を反応層に含有させることにより分析操作時に水性液体
試料中の水が反応層に実質的に一様に吸収されやすくな
り、また展開層との液体接触が迅速にかつ実質的に一様
になる。
【0030】また、展開層には親水性ポリマーも含有さ
せることができる。この親水性ポリマーには、澱粉、セ
ルロース、アガロース、ゼラチンおよびこれらの誘導体
(例、ヒドロキシメチル化およびヒドロキシプロピル化
等)、アクリルアミド重合体、アクリルアミドと各種ビ
ニル性モノマーとの共重合体、ビニルピロリドン重合
体、ビニルピロリドンと各種ビニル性モノマーとの共重
合体、アクリレート重合体およびアクリレートと各種ビ
ニル性モノマーとの共重合体等を挙げることができる。
上記親水性ポリマーのうちではビニルピロリドン誘導体
が好ましい。
【0031】本発明の一体型多層分析素子は、一辺約1
0mmから約30mmの正方形またはほぼ同サイズの円
形等の小片に裁断し特開昭57−63452号、特開昭
54−156079号、実開昭56−142454号、
実開昭58−32350号および特開昭58−5011
44号各公報等に開示のスライド枠等に納めて分析スラ
イドとして用いるのが製造、包装、輸送、保存および測
定操作等の全ての観点で好ましい。
【0032】本発明の一体型多層分析素子は、前述の諸
公報に開示の方法に従い約5μlから約30μl、好ま
しくは約8μlから約15μlの水性液体試料を多孔性
展開層に点着供給し、必要に応じて約20℃から約45
℃の範囲の実質的に一定の温度でインクベーションの後
に、光透過性支持体側から一体型多層分析素子内の色変
化、発色等の検出可能な変化を反射測光し比色法の原理
により液体試料中の測定対象成分を分析する。
【0033】
【実施例】[実施例1]ゼラチン下塗り層が設けられて
いる厚さ180μmの無色透明ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)平滑フィルムシート(支持体)上に下記
に記載の被覆量になるようにして反応層塗布液を塗布
し、さらにそれを乾燥させて反応層を設けた。 MgCl 0.5g/m ゼラチン 15g/m ノニオン系界面活性剤 0.65g/m ロイコ色素 0.22g/m ATP・2Na 1g/m GKZ 4KU/m GPOSP 20KU/m PDO 15KU/m GKZ:グリセリンキナーゼ GPOSP:L−α−グリセロリン酸オキシダーゼ POD:ペルオキシダーゼ
【0034】ついで、この反応層の上に30g/m
割合で水を供給して湿潤させた後、トリコット編物布地
(ポリエチレンテレフタレート紡績糸製40ゲージ)を
ほぼ一様に軽く圧力をかけてラミネートして多孔性展開
層を設けた。
【0035】次に、この展開層の上から、下記に記載の
被覆量になるようにほぼ一様に塗布し、さらにそれを乾
燥させてリパーゼ測定用一体型多層乾式分析素子を作製
した。 トリオレイン 9g/m ノニオン系界面活性剤 1.2g/m トリシン 5g/m デオキシコール酸Na 1g/m ポリアクリルアミド 3.9g/m コリパーゼ 40KU/m MGLP 9KU/m ガラスパウダー 4.5g/m MGLP:モノグリセリドリパーゼ ガラスパウダー:平均粒径5mμ
【0036】[比較例1]ガラスパウダーを添加しなか
ったほかは、実施例1と同様にして、リパーゼ測定用一
体型乾式多層分析素子を作製した。
【0037】[測定例1]上記2つの分析素子に、リパ
ーゼ200U/Lを含む水溶液10μlを点着し、37
℃でインキュベートして支持体側から600nmで反射
光学濃度の経時変化を測定した。その結果、直線変化時
の光学濃度変化速度として次の結果を得た。 ΔOD/min 実施例1 0.074 比較例1 0.041
【0038】
【発明の効果】本発明の乾式分析素子を用いることによ
って、リパーゼを迅速かつ正確に測定することができ
る。本発明の乾式分析素子は、取扱上問題がない十分な
強度を有しており、特に、自動分析装置に用いられるマ
ウント(枠)のない乾式分析素子としても利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA40 DA20 FA26 FA29 FB17 GC11 HA10 4B029 AA07 BB16 FA13 4B063 QA01 QQ32 QR02 QR03 QR07 QR45 QR84 QS02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも展開層、反応層及び水不透過
    性透明支持体がこの順に積層されており、グリセリドを
    基質とし、グリセロールキナーゼ、L−α−グリセロリ
    ン酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼを共役酵素とし
    て用いる反応試薬系が組み込まれているリパーゼ測定用
    多層乾式分析素子において、グリセリドに、3つの水酸
    基の全てに長鎖脂肪酸がエステル結合されているトリグ
    リセリドを用い、展開層には布を用い、その布の空隙に
    無機又は有機質の微粒子を含有させたことを特徴とする
    リパーゼ測定用多層乾式分析素子
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