JPH09266795A - 酵素活性定量用乾式分析素子 - Google Patents

酵素活性定量用乾式分析素子

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JPH09266795A
JPH09266795A JP7590796A JP7590796A JPH09266795A JP H09266795 A JPH09266795 A JP H09266795A JP 7590796 A JP7590796 A JP 7590796A JP 7590796 A JP7590796 A JP 7590796A JP H09266795 A JPH09266795 A JP H09266795A
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adhesive
porous
porous layer
reagent
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JP7590796A
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Kazuya Kawasaki
和也 川崎
Yoshihiko Makino
快彦 牧野
Keiichi Ishizaki
慶一 石崎
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性が改善されて長期間保存でき
る2基質反応性酵素活性定量用乾式分析素子を提供す
る。 【解決手段】 本発明の酵素活性定量用乾式分析要素は
2基質反応性酵素の活性を定量する乾式分析素子におい
て、該2基質反応の基質の一方が多孔性層に含有され、
他方の基質が他の層に含有され、該多孔性層と該他の層
とが接着剤によって接着されていることを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2基質反応性の酵
素、特に血液に代表される生物体液に含まれる2基質反
応性の酵素の活性値を定量するための乾式分析素子に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】血液中に存在する各種代謝成分の含有量
や酵素活性値定量分析は、臨床医学上重要で、疾患の診
断、治療経過の追跡、予後の判定などに不可欠である。
この情報源となる成分のなかには、乳酸脱水素酵素、C
PK(クレアチンキナーゼ)、ALT(アラニンアミノ
トランスフェラーゼ)、AST(アスパルテートアミノ
トランスフェラーゼ)、GGT(γ−グルタミルトラン
スペプチダーゼ)等の血中酵素が含まれている。血液な
どを試料とする臨床化学検査では、微量の液体試料で、
精度の高い検査を行うことができることが望ましい。従
来、溶液試薬を用いる湿式法が広く用いられているが、
迅速性に欠ける。
【0003】乾式化学分析、すなわち実質的に乾燥状態
の分析素子、例えば、試験片や多層分析素子中に、分析
試薬系を導入した臨床分析法が知られている。乾式化学
分析は湿式法による化学分析(すなわち、溶液中に試薬
を用いる方法)より、例えば使用上の簡易性、経済上の
節約及び分析の迅速さなどの点で優れている。乾式多層
分析素子は、微量の液体試料で、精度の高い検査を迅速
に行うことができる分析手段として、開発された。乾式
多層分析素子は、例えば、特公昭53−21677号公
報(US 3 992 158)、特開昭55−1643
56号公報(US4 292 272)、特開昭60−22
2769号公報(EP 0 162 302B)等で知られ
ている。
【0004】乾式多層分析素子の一例を挙げれば、透明
支持体、試薬層、光反射層、展開層から構成されてい
る。透明支持体は、例えば下塗り処理を施した薄い有機
ポリマーシートである。透明支持体の上に塗布された試
薬層には、液体試料中に含まれる被検成分と反応し、そ
の成分量に応じた光学濃度に発色する試薬が含まれる。
光反射層は、試薬層に入射した光が展開層に達するのを
防ぎ、試薬層の光学測定の際展開層に点着した液体試料
の光学的影響を受けないようにする役割を持つ。展開層
は、点着された液体試料を均一(一様)に、液の量にほ
ぼ比例する面積に広げる。このような乾式分析要素を用
いて定量分析するには、液体試料、例えば全血を展開層
の表面に一定量点着する。展開層で展開された血液は、
光反射層を通って試薬層に達し、ここで試薬と反応し、
発色する。点着後、化学分析スライドを適当な時間、一
定温度に保って(インクベーション)発色反応を充分に
進行させた後、透明支持体側から照明光を試薬層に照射
し、特定波長域で反射光量を測定して反射光学濃度を求
め、予め求めておいた検量線に基づいて定量分析を行
う。
【0005】この乾式分析素子は2基質反応性血中酵素
定量用のものも既に開発されている。例えば、特開平3
−16651号公報(US 5 393 493)記載の技
術は全血分析素子に関するものであるが、その実施例2
にはALT活性定量用の分析素子が示されている。この
分析素子は、透明支持体の上に試薬層、接着層、第1繊
維質多孔性層、第2繊維室多孔性層、非繊維多孔性層が
この順に積層されており、ALTの基質であるアラニン
とα−ケトグルタル酸はいずれも第1繊維質多孔性層に
含有させている。
【0006】また、特開昭63−283600号公報
(USH 622)にはCPK活性測定用分析素子が開示
されており、その実施例1には、透明支持体の上に発色
層と展開層がこの順に積層され、CPKの基質であるク
レアチンホスフェートとADPを展開層に含有させた分
析素子が示されている。
【0007】特開昭62−195299号公報にはAS
T活性測定用分析素子が開示され、その実施例1には、
透明支持体の上に試薬層、接着層、展開層がこの順に積
層され、ASTの基質のひとつであるアスパラギン酸を
接着層に含有させ、もうひとつの基質であるα−ケトグ
ルタル酸を展開層に含有させた分析素子が開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の2基質反応性血
中酵素定量用乾式分析素子は保存安定性が充分でなく、
比較的短期間に感度が低下してしまうという問題があっ
た。
【0009】本発明の目的は、保存安定性が改善されて
長期間保存できる2基質反応性血中酵素定量用乾式分析
素子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解決するべく鋭意検討の結果、保存中に両基質間の反
応が徐々に進行し、あるいは各基質が層内に含まれてい
るアルカリ物質等によって徐々に分解されることによっ
て乾式分析素子の寿命が短縮していることを見出した。
そこでさらに検討を進め、両基質を分離してその一方を
多孔性層に含有させ、等該多孔性層を他方の基質を含有
させた層に接着剤を介して接着積層することによって保
存安定性が格段に改善され、しかも反応性も損なわれな
いことを見出して本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、2基質反応性酵素の
活性を定量する乾式分析素子において、該2基質反応の
基質の一方が多孔性層に含有され、他方の基質が他の層
に含有され、該多孔性層と該他の層とが接着剤によって
接着されていることを特徴とする酵素活性定量用乾式分
析素子に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の測定対象である酵素は2
基質反応性、すなわち、2種類の基質に作用して生成物
を与える反応を触媒するものである。この2種類の基質
はいずれも乾燥状態の分析素子に固体又は不揮発性又は
不浸出性の(浸出しにくい)液体として残存するもので
あり、水や酸素などは該当しない。2基質反応性酵素の
例としては、ALT(GPT)、AST(GOT)、C
PK、GGT(γ−グルタミルトランスペプチダー
ゼ)、LDH(乳酸脱水素酵素)、そのほか、「日本生
化学会編 生化学データブックII」((株)東京化学同人
1980年発行)3〜305頁、「臨床酵素ハンドブッ
ク」((株)講談社1982年発行)に記載の酵素のうちで
本明細書に定義の2基質性酵素に該当するものがある。
好ましい酵素はALT、AST、GGT、CPKであ
る。2種類の基質を具体的に述べれば、ALTの場合は
アラニンとα−ケトグルタル酸あるいはピルビン酸とグ
ルタミン酸であり、ASTの場合はアスパラギン酸とα
−ケトグルタル酸あるいはオキザロ酢酸とグルタミン酸
であり、GGTの場合はグルタチオンとアミノ酸あるい
はL−γ−グルタル−4−ニトロアニリドとグリシルグ
リシンATPとクレアチンであり、CPKの場合はAT
PとクレアチンあるいはADPとクレアチン燐酸であ
る。これらの基質はその前駆体とこの前駆体を当該基質
に変える酵素その他の反応促進物質の組み合わせであっ
てもよい。また、前記酵素が作用しうる誘導体又は類縁
物質であってもよい。
【0013】本発明の分析素子には、上記基質のほか
に、測定対象である2基質反応性酵素の種類に応じた公
知の試薬成分と、必要に応じた各種分析素子共通の試薬
成分を組み込むことができる。この試薬成分には発色反
応のために必要なものとか安定剤、pH緩衝剤、界面活
性剤などがある。
【0014】本発明の分析素子は支持体の上に少なくと
も2層を有しそのうち少なくとも1層が多孔性層である
ものである。また、分析素子であるから少なくとも多孔
性展開層と試薬層、検出層または吸水層(これらをまと
めて「親水性ポリマー層」という。)が必要である。従
って、本発明の分析素子の最小層構成は多孔性展開層、
親水性ポリマー層及び支持体になる。
【0015】本発明の分析素子の支持体には、光透過性
でかつ水不透過性であるものが好ましい。光透過性・水
不透過性支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ビスフェノールAのポリカルボネート、ポリスチ
レン、セルロースエステル(例、セルロースジアセテー
ト、セルローストリアセテート、セルロースアセテート
プロピオネート等)等のポリマーからなる厚さ約50μ
mから約1mm、好ましくは約80μmから約300μ
mの範囲のフィルムもしくはシート状の透明支持体を挙
げることができる。
【0016】支持体の表面には必要により下塗層を設け
て、支持体の上に設けられる試薬層と支持体との接着を
強固なものにすることができる。また、下塗層の代り
に、支持体の表面を物理的あるいは化学的な活性化処理
を施して接着力の向上を図ってもよい。
【0017】支持体の上には(場合によっては下塗層等
の他の層を介して)親水性ポリマー層が設けられる。親
水性ポリマー層は無孔性、吸水性かつ水浸透性の層であ
り、基本的に親水性ポリマーのみなる吸水層、親水性ポ
リマーをバインダーとし発色反応に直接関与する発色試
薬の一部又は全部を含む試薬層及び親水性ポリマー中に
発色色素を固定し不動にする成分(例:媒染剤)を含有
する検出層を含む。
【0018】親水性ポリマーは、一般には水吸収時の膨
潤率が30℃で約150%から約2000%、好ましく
は約250%から約1500%の範囲の天然または合成
親水性ポリマーである。そのような親水性ポリマーの例
としては、特開昭58−171864号公報および特開
昭60−108753号公報等に開示されているゼラチ
ン(例、酸処理ゼラチン、脱イオンゼラチン等)、ゼラ
チン誘導体(例、フタル化ゼラチン、ヒドロキシアクリ
レートグラフトゼラチン等)、アガロース、プルラン、
プルラン誘導体、ポリアクリルアミド、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン等をあげることができ
る。
【0019】試薬層は架橋剤を用いて適宜に架橋硬化さ
れた層とすることができる。架橋剤の例として、ゼラチ
ンに対する1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミ
ド)エタン、ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル
等の公知のビニルスルホン系架橋剤、アルデヒド等、メ
タリルアルコールコポリマーに対するアルデヒド、2個
のグリシジル基含有エポキシ化合物等がある。
【0020】試薬層の乾燥時の厚さは約1μmから約1
00μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは
約3μmから約30μmの範囲である。また試薬層は実
質的に透明であることが好ましい。
【0021】吸水層は水を吸収して膨潤する親水性ポリ
マーを主成分とする層で、吸水層の界面に到達または浸
透した水性液体試料の水を吸収できる層であり、全血試
料を用いる場合には水性液体成分である血漿の試薬層へ
の浸透を促進する作用を有する。吸水層の親水性ポリマ
ーには一般にはゼラチンまたはゼラチン誘導体、ポリア
クリルアミド、ポリビニルアルコール、特に前述のゼラ
チン又は脱イオンゼラチンが最も好ましい。吸水層の乾
燥時の厚さは約3μmから約100μm、好ましくは約
5μmから約30μmの範囲、被覆量では約3g/m2
から約100g/m2、好ましくは約5g/m2から約3
0g/m2の範囲である。吸水層には後述するpH緩衝
剤、公知の塩基性ポリマー等を含有させて使用時(分析
操作実施時)のpHを調節することができる。さらに吸
水層には公知の媒染剤、ポリマー媒染剤等を含有させる
ことができる。
【0022】検出層は、一般に、被検成分の存在下で生
成した色素等が拡散し、光透過性支持体を通して光学的
に検出され得る層で、親水性ポリマーにより構成するこ
とができる。媒染剤、例えばアニオン性色素に対してカ
チオン性ポリマーを、含んでもよい。吸水層は、一般
に、被検成分の存在下で生成する色素が実質的に拡散し
ないような層を言い、この点で検出層とは区別される。
【0023】上記試薬層の上に必要に応じて光遮蔽層を
設けることができる。光遮蔽層は、光吸収性または光反
射性(これらを合わせて光遮蔽性という。)を有する微
粒子または微粉末(以下、単に微粒子という)が少量の
被膜形成能を有する親水性ポリマーバインダーに分散保
持されている水透過性または水浸透性の層である。光遮
蔽層は試薬層にて発生した検出可能な変化(色変化、発
色等)を光透過性を有する支持体側から反射測光する際
に、後述する展開層に点着供給された水性液体の色、特
に試料が全血である場合のヘモグロビンの赤色等、を遮
蔽するとともに光反射層または背景層としても機能す
る。
【0024】光反射性を有する微粒子の例としては、二
酸化チタン微粒子(ルチル型、アナターゼ型またはブル
カイト型の粒子径が約0.1μmから約1.2μmの微
結晶粒子等)、硫酸バリウム微粒子、アルミニウム微粒
子または微小フレーク等を挙げることができ、光吸収性
微粒子の例としては、カーボンブラック、ガスブラッ
ク、カーボンミクロビーズ等を挙げることができ、これ
らのうちでは二酸化チタン微粒子、硫酸バリウム微粒子
が好ましい。特に好ましいのは、アナターゼ型二酸化チ
タン微粒子である。
【0025】被膜形成能を有する親水性ポリマーバイン
ダーの例としては、前述の試薬層の製造に用いられる親
水性ポリマーと同様の親水性ポリマーのほかに、弱親水
性の再生セルロース、セルロースアセテート等を挙げる
ことができ、これらのうちではゼラチン、ゼラチン誘導
体、ポリアクリルアミド等が好ましい。なお、ゼラチ
ン、ゼラチン誘導体は公知の硬化剤(架橋剤)を混合し
て用いることができる。
【0026】光遮蔽層は、光遮蔽性微粒子と親水性ポリ
マーとの水性分散液を公知の方法により試薬層の上に塗
布し乾燥することにより設けることができる。また光遮
蔽層を設ける代りに、後述する展開層中に光遮蔽性微粒
子を含有させてもよい。
【0027】なお、試薬層の上に、場合によっては光遮
蔽層等の層を介して、後述する展開層を接着し積層する
ために接着層を設けてもよい。
【0028】接着層は水で湿潤しているとき、または水
を含んで膨潤しているときに展開層を接着することがで
き、これにより各層を一体化できるような親水性ポリマ
ーからなることが好ましい。接着層の製造に用いること
ができる親水性ポリマーの例としては、試薬層の製造に
用いられる親水性ポリマーと同様な親水性ポリマーがあ
げられる。これらのうちではゼラチン、ゼラチン誘導
体、ポリアクリルアミド等が好ましい。接着層の乾燥膜
厚は一般に約0.5μmから約20μm、好ましくは約
1μmから約10μmの範囲である。
【0029】なお、接着層は試薬層上以外にも、他の層
間の接着力を向上させるため所望の層上に設けてもよ
い。接着層は親水性ポリマーと、必要によって加えられ
る界面活性剤等を含む水溶液を公知の方法で、支持体や
試薬層等の上に塗布する方法などにより設けることがで
きる。
【0030】多孔性展開層としては特開昭55−164
356号公報、特開昭57−66359号公報(US 4
783 315)等に記載の織物布地展開層(例:ブロー
ド、ポプリン等の平織布地等)、特開昭60−2227
69号公報等に記載の編物布地展開層(例:トリコット
編布地、ダブルトリコット編布地、ミラニーズ編布地
等)、特開平1−172753号公報(US 5 215
716)に記載のアルカリエッチング液でエッチング処
理した織物布地又は編物布地からなる展開層、特開昭5
7−148250号公報に記載の有機ポリマー繊維パル
プ含有抄造紙からなる展開層;特公昭53−21677
号公報、米国特許3,992,158等に記載のメンブ
ランフイルタ(ブラッシュポリマー層)、ポリマーミクロ
ビーズ、ガラスミクロビーズ、珪藻土が親水性ポリマー
バインダーに保持されてなる連続微空隙含有多孔性層等
の非繊維等方的多孔性展開層、特開昭55−90859
号公報(US 4 258 001)に記載のポリマーミク
ロビーズが水で膨潤しないポリマー接着剤で点接触状に
接着されてなる連続微空隙含有多孔性層(三次元格子状
粒状構造物層)からなる非繊維等方的多孔性展開層等を
用いることができる。
【0031】多孔性展開層に用いられる織物布地、編物
布地又は抄造紙は特開昭57−66359に記載のグロ
ー放電処理またはコロナ放電処理に代表される物理的活
性化処理を布生地又は紙の少なくとも片面に施すか、ま
たは特開昭55−164356、特開昭57−6635
9等に記載の水洗脱脂処理、界面活性剤含浸又は親水性
ポリマー含浸等の親水化処理、またはこれらの処理工程
を適宜に組み合せて逐次実施することにより布地又は紙
を親水化し、下側(支持体に近い側)の層との接着力を
増大させることができる。
【0032】一方、血球分離層を展開層の上に別異の層
として載置するか、あるいは展開層と一体化して設ける
こともできる。血球分離層としては特開昭61−495
9号公報(US5 019 347)、特開昭62−138
757号公報(EP0 226465A)、特開平03−
16651号公報(EP0 382 207A)、特開平0
3−262967号公報等に記載の、少なくとも3層の
多孔性層が、支持体側から第1の繊維質多孔性層、非繊
維質多孔性層、第2の繊維質多孔性層の順に、それぞれ
隣接する界面の間で、液体の一様透過が実質的に妨げら
れない微少貫通部が形成されるように部分的に配置され
た接着剤により実質的に密着した状態で接着積層されて
一体化した複数の多孔性層の積層構造物層(この接着を
部分接着又は多孔性接着という)、特開平03−131
757号公報(EP0 423 784A)に記載のフィ
ラメント平均直径0.2μm〜10μmの微細繊維から
なる不織布の単一層又はその支持体側に繊維質又は非繊
維質多孔性層が部分接着(又は多孔性接着)された複数
の多孔性層の積層構造物層、特開平03−131758
号公報(EP0 423 784A)に記載のフィラメント
平均直径1μm〜30μm、平均繊維長0.5mm〜
5.0mmの繊維を立毛させた織物布地又は編物布地の
単一層又はその支持体側に繊維質又は非繊維質多孔性層
が部分接着(又は多孔性接着)された複数の多孔性層の
積層構造物層、特開平03−131759号公報(EP
0 423 784A)に記載のフィラメント平均直径
0.1μm〜7μmの微細繊維からなる織物布地又は編
物布地の単一層又はその支持体側に繊維質又は非繊維質
多孔性層が部分接着(又は多孔性接着)された複数の多
孔性層の積層構造物層、特開昭57−53661号公報
(EP0 045 476A)、特開昭61−96466
号公報(EP0 159 727A)等の記載の繊維質又
は非繊維質の多孔性層の上(支持体から遠い側)にガラ
ス繊維濾紙を載置した積層構造物層があげられる。
【0033】上記の非繊維多孔性層としては、セルロー
スエステル類、例えば、セルロースアセテート、セルロ
ースアセテートブチレート、硝酸セルロースからなるブ
ラッシュポリマーの層が好ましい。6−ナイロン、6,
6−ナイロン等のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等の微多孔性膜やポリスルホンからなる微多孔性
膜も好ましい。その他、ポリマー小粒子、ガラス粒子、
珪藻土等が親水性又は非吸水性ポリマーで結合された連
続空隙をもつ微多孔性層も用いることができる。
【0034】非繊維多孔性層の有効孔径は0.8μmか
ら30μmであることが好ましい。本発明で非繊維多孔
性層の有効孔径は、ASTM F316−70に準拠し
た限界湿圧法(バブルポイント法)により測定した孔径
で示す。非繊維多孔性層が相分離法により作られたいわ
ゆるブラッシュ・ポリマーから成るメンブランフィルタ
ーである場合、厚さ方向の液体通過経路は、膜の製造の
際の自由表面側(光沢面)で最も狭くなっているのが普
通で、液体通過経路の断面を円に近似したときの孔径
は、自由表面の近くで最も小さくなっている。単位の通
過経路における厚さ方向に関する最小孔径は、さらにメ
ンブランフィルターの面方向について分布を持ってお
り、その最大値が粒子に対する透過性能を決定する。通
常、それは限界泡圧で測定される。
【0035】上に述べたように、相分離法により作られ
たブラッシュ・ポリマーから成るメンブランフィルター
では、厚さ方向の液体通過経路は膜の製造の際の自由表
面側(光沢面)で最も狭くなっている。本発明の分析要
素の非繊維多孔性層としてこの種の膜を用いる場合に
は、支持体に近い側、すなわち第1の繊維質多孔性層に
面する側にメンブランフィルターの光沢面を向けること
が好ましい。
【0036】繊維質多孔性層を構成する材料としては、
濾紙、不織布、織物布地(例えば平織物布地)、編物布
地(例えばトリコット編物布地)、ガラス繊維濾紙等を
用いることができる。これらのうち織物布地、編物布地
が好ましい。布地等は特開昭57−66359に記載の
ようなグロー放電処理等の物理化学的活性化処理をして
もよい。
【0037】血球を分離する3層の多孔性層のうち最下
層は展開層と兼用、すなわち、液体計量作用を有する層
であることが好ましい。液体計量作用とは、層の表面に
点着供給された液体試料を、その中に含有する成分を実
質的に偏在させることなく、層の面方向に単位面積当た
りほぼ一定量の割合で広げる作用である。展開層には、
展開面積、展開速度等を調節するために特開昭60−2
22770号公報(EP 0 162 301 B)、特開
昭63−219397号公報(US 4 88979
7)、特開昭63−112999号公報(US 4 88
9 797)、特開昭62−182652号公報(US
4 889 797)に記載のような親水性高分子又は界
面活性剤を含有してもよい。
【0038】一方、最上層の多孔性層の空隙体積(単位
面積当たり:以下同じ)は中間層の多孔性層と同じでも
よいが、後者の2分の1以下とするのが好ましい。両者
の空隙率を同じにして、前者の厚さを後者の2分の1以
下としてもよいし、両者の厚さを同じとして、前者の空
隙率を後者の2分の1以下としてもよい。厚さと空隙率
の組み合わせで、両者の空隙体積の関係を規制してもよ
い。
【0039】中間層の多孔性層と最下層の多孔性層の空
隙率は同じでも、異なってもよい。
【0040】一方の基質を含有させた多孔性層と他方の
基質を含有させた層の接着は両層間で上側から下側に水
性液体の均一通過が円滑に行われるように微貫通空隙構
造(または微貫通孔構造)の接着剤層により実質的に密
着して接着して一体化(多孔性接着又は微多孔性接着)
される。
【0041】微貫通空隙構造の接着剤層としては、例え
ば印刷における網点と同じように円、方形、星形、不定
型等のドット状の接着剤が整然と配列されたもの、平行
状細線(波型または直線)形、交叉細線(波型または直線)
形に配列されたもの(この場合、微貫通孔構造接着剤層
になる)、スクリーンレスドット(砂目状パターン)の
ように微視的にはドットの形、大きさ、配列はランダム
であるが巨視的には均一性が感じられるように配列され
たもの等の部分的配列のいずれかになるように配置され
た接着剤層を用いられる。単位面積当りの接着剤のドッ
トや線が占める総面積の比率、すなわち接着剤面積率
は、印刷における網点面積率(日本印刷学会編「印刷工
学便覧」1983年発行,262〜263頁)と同様の
定義により、約80%以下、好ましくは約50%以下、
最も好ましくは約5%から約20%の範囲である。接着
剤のドット径または線の太さは、約50μmから約3m
mの範囲で接着される対向2表面の間に毛細間隙ができ
ない範囲で実験により決めることが出来る。
【0042】接着剤としては液状接着剤、非ニュートン
粘性の液体接着剤、ホットメルト型(熱融解型)接着剤等
を用いることができる。液状接着剤としては粘度約10
00cps以上で延糸性の少ない接着剤が、多孔性シー
トの表面に局在し、多孔性シートの内部方向への侵入の
少ない点で好ましい。その具体例としてポリビニルアル
コール水溶液、デキストリン水溶液、カルボキシメチル
セルロース水溶液がある。非ニュートン粘性の液体接着
剤としては固体微粒子等を適宜混合して非ニュートン粘
性を付与された液体接着剤が好ましい。その具体例とし
て澱粉糊、メチルセルロース添加澱粉糊、酢酸ビニル−
ブチルアクリレートコポリマー水性エマルジョンがあ
る。ホットメルト型接着剤としては温度約55℃以下で
固体状の接着剤が好ましい。その具体例としてエチレン
−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−イソブチルアクリ
レートコポリマー、スチレン−ブタジエンブロックコポ
リマーがある。ホットメルト型接着剤は糸状、細毛糸
状、顆粒状、微粒子状、粉状等のものを適宜選択して用
いることができる。
【0043】接着剤の部分的存在パターンを形成する好
ましい方法として印刷方式による方法がある。印刷方式
として、凹版またはグラビア版により直接表面に接着剤
パターンを形成する方法、オフセット印刷方式で一度ゴ
ムローラー、離型紙等の上に接着剤パターンを移し取
り、さらにこの接着剤パターンを接着する表面に移す方
法、ポリエチレンテレフタレート紗スクリーンまたはメ
タルスクリーンを通してスクリーン印刷方式により直接
またはオフセット方式で接着する表面に接着剤パターン
を形成する方法等がある。ホットメルト型接着剤を用い
る場合にはこれらの方法は接着剤の融解温度より高い温
度で実施することができる。
【0044】接着剤の部分的存在パターンを形成する他
の方法として、仮支持体の表面に固体微粒子等を適宜混
合して非ニュートン粘性を付与された液体接着剤の薄層
を塗布形成し、その上に例えばメンブランフィルタまた
は抄造紙を一様に重ねた後すぐにこれを剥離することに
よりメンブランフィルタまたは抄造紙の表面に印刷にお
けるスクリーンレスドット状の接着剤パターンを形成す
る方法がある。
【0045】接着剤の部分的存在パターンを形成する他
の方法として、仮支持体の表面に接着剤の薄層を塗布
し、その上に織物生地または編物生地のような規則的な
微細凸凹表面の多孔性シートを一様に重ねた後すぐにこ
れを剥離することにより織物生地または編物生地の布目
の山部(糸の山部)だけに点状に接着剤を付着させ、こ
の多孔性シートを他の平滑な接着表面(メンブランフィ
ルタ等)に貼りあわせて密着一体化(多孔性接着)する
方法がある。
【0046】接着剤の部分的存在パターンを形成する他
の方法として、繊維質多孔性シート全体を接着剤溶液中
に浸漬し、シートを溶液から取り出し、シートを圧搾し
て接着剤溶液を絞り出し、繊維の表面だけに接着剤が付
着している状態にし、繊維質多孔性シートを他の平滑な
接着表面(メンブランフィルタ等)に貼りあわせて密着
一体化(多孔性接着)する方法がある。
【0047】このようにして表面に接着剤の部分的存在
パターンが形成された多孔性シートを他の(表面に接着
剤パターンが形成されていない)多孔性シートに重ねあ
わせ(ホットメルト型接着剤を用いる場合には接着剤の
融解温度より高い温度で)実質的に一様な軽い圧力を加
えて対向する多孔性シートを密着させることにより多孔
性シートは相互に微貫通空隙構造(または微貫通孔構
造)の接着剤層により実質的に密着して接着され一体化
する(本明細書では、これを多孔性接着又は微多孔性接
着ということがある)。多孔性接着は多孔性シート相互
間、多孔性シートと非多孔性シートの間、非多孔性シー
ト相互間いずれの接着にも適用できる。
【0048】2つの基質は接着剤で接着する前に予めそ
れぞれの層に含有させておくことが好ましい。含有させ
る層はいずれの基質を多孔性層に含有させてもよい。特
に、点着された被検体液が先に到達する上側の多孔性層
に2つの基質のうちの水溶解度が相対的に大きい基質が
含有されている態様が好ましい。
【0049】基質含有量はチップ(1.5×1.5cm2
あたり5nmol〜50μmol、より好ましくはチッ
プ(1.5×1.5cm2)あたり50nmol〜25μm
olであり、基質含有比率は1/1000〜1000
倍、より好ましくは1/100〜100倍である。
【0050】
【実施例】
ALT活性定量用一体型多層分析素子 1−1 発色試薬層の形成 ゼラチン下塗りされている厚さ180μmで平滑な表面
の無色透明PETシート(支持体)の上に下記の発色試
薬層組成物水溶液を1m2当たりの156mLの割合で
塗布し、乾燥させて、無孔性の発色試薬層(乾燥厚さ約
15μm、被覆量約20g/m2)を形成した。
【0051】 発色試薬層組成物水溶液の組成 ゼラチン 190g ノニルフェノキシポリグリシドール(平均10グリシドール単位含有) 8g ペルオキシダーゼ 150000IU FAD(フラビン・アデニン・ジヌクレオチド) 240mg TPP(チアミン・ピロホスフェート) 1000mg ピルビン酸オキシダーゼ 150000IU 2−(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−4−フェネチル− 5−〔4−(ジメチルアミノ)−フェニル〕−イミダゾール(ロイコ色素) 3g 水 1360g (希NaOH水溶液でpH6.5に調整する)
【0052】1−2 光遮蔽層の形成 発色試薬層の上に下記の光遮蔽層組成物水溶液を1m2
当たり100mLの割合で塗布し、乾燥させて、光遮蔽
層(乾燥厚さ約12μm、被覆量約16g/m2)を形成
した。
【0053】 光遮蔽層組成物水溶液の組成 ゼラチン 40g ノニルフェノキシポリグリシドール(平均10グリシドール単位含有) 1.0g 二酸化チタン 180g 水 1200g
【0054】1−3 接着層の形成 光遮蔽層の上に下記の接着層組成物水溶液を1m2当た
り60mLの割合で塗布し、乾燥させて、接着層(乾燥
厚さ約3μm、被覆量約4g/m2)を形成した。
【0055】 接着層組成物水溶液の組成 ゼラチン 40g ノニルフェノキシポリグリシドール(平均10グリシドール単位含有) 1.6g 水 600g
【0056】1−4 第1繊維質多孔性層の積層と処理 接着層の上に約25℃の水を約30g/m2の割合で全
面にほぼ一様に供給して湿潤させた後、PET紡績糸製
の厚さ約150μmのブロード織物布地を軽く圧力をか
けてラミネートし、乾燥させて接着させた。
【0057】次にこのブロード織物布地の上から、下記
組成の試薬水溶液を100mL/m 2の割合で塗布し、
乾燥させ、第1繊維質多孔層とした。
【0058】 トリス(ヒドロキシメチルアミノ)メタン 3.8g 燐酸1カリウム 4.5g α−ケトグルタル酸ナトリウム 4.0g ヒドロキシプロピルメチルセルロース (メトキシ基28〜30%、ヒドロキシプロポキシ基7〜12%含有、2% 水溶液の20℃での粘度50cps) 8.7g 二酸化チタン微粒子(ルチル) 43g 塩化マグネシウム 2.4g 水 880g (希NaOH水溶液でpH7.5に調整する。)
【0059】1−5 第2繊維質多孔性層の含浸処理 第2繊維質多孔性層とするための50デニール相当のP
ET紡績糸を36ゲージ編みしたトリコット編物布地
(厚さ250μm)を下記組成の水溶液に浸漬し(浸漬
量:250g/m2)、空隙に液を満たした後、取り出
して乾燥させた。
【0060】 ポリ−N−(3,3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド 2.0g L−アラニン 30.0g 硼酸 18.0g 四硼酸ナトリウム 5.0g 精製水 820g
【0061】1−6 第2繊維質多孔性層と非繊維質多
孔製層の積層 次に含浸処理済みの第2繊維質多孔性層を温度80℃に
予熱した表面に、温度130℃に加熱して溶融させたス
チレン−ブタジエンブロックコポリマー系ホットメルト
型接着剤を、グラビア印刷法を利用してグラビアローラ
ーからの転写により、点状に付着させた。グラビアロー
ラーは、円型のドットの直径0.3mm、ドット中心間
距離0.6mm、ドット面積率約20%のものを用い
た。付着した固形成分の量は約3g/m2であった。
【0062】接着剤が転写された直後の高温の布地の表
面に、有効孔径3μm、厚さ140μm、空隙体積約8
0%のセルロースアセテートメンブランフィルター(富
士写真フイルム(株)製ミクロフィルターFM300)の
非光沢面とを向かい合わせてラミネートローラーの間を
通し、両者をラミネート(接着一体化)した。
【0063】1−7 一体型多層分析素子の作製 この重層物(第2繊維質多孔性層と非繊維質多孔性層)を
上記と同じ点状接着法により前記第1繊維質多孔性層の
面の上に接着し、一体化させた。すなわち上記重層物の
メンブランフィルター面に、加熱したホットメルト型接
着剤を、グラビア印刷法を利用してグラビアローラーか
らの転写により、点状に付着させた後、直ちに前記第1
繊維質多孔性層(支持体及び発色試薬層の上にある)の
面とを向かい合わせ、両者をラミネートローラーの間を
通し、ラミネート(接着一体化)した。
【0064】こうして完成したALT(アラニンアミノ
トランスフェラーゼ)活性定量用多層分析素子は、透明
支持体、実質的に無孔性の発色試薬層、第1繊維質多孔
性層、非繊維質多孔性層、第2繊維質多孔性層の順に一
体に積層されている。
【0065】第2繊維質多孔性層と非繊維質多孔性層と
は協同して血球濾過層として作用する。また、第2繊維
質多孔性層に含浸されている成分であるL−アラニン
は、血漿成分により溶解され、第1繊維質多孔性層に拡
散する。
【0066】第1繊維質多孔性層は、第2繊維質多孔性
層から拡散したL−アラニンと共にALTの存在下にピ
ルビン酸を生成する反応層として作用する。
【0067】無孔性の発色試薬層は、ALTの存在下に
第1繊維質多孔性層で生成したピルビン酸を過酸化水素
を経て色素に変換し得る層として作用する。
【0068】色素は透明支持体を通して光学的に検出さ
れる。
【0069】1−8 分析スライドの作製 得られたALT活性定量用多層分析素子を一辺15mm
の正方形チップに裁断し、特開昭57−63452号公
報に記載のスライド枠に収めてALT活性定量用生化学
分析スライドを完成した。
【0070】〔比較例〕比較のために、実施例の第1繊
維質多孔性層の積層と処理(1−4)の試薬水溶液の代
わりに下記(a)を、また第2繊維質多孔性層の含浸処理
(1−5)の水溶液の代わりに下記(b)を用い、他は同
様にしてALT活性定量用多層分析素子を作製した。
【0071】 (a) トリス(ヒドロキシメチルアミノ)メタン 3.8g 燐酸1カリウム 4.5g α−ケトグルタル酸ナトリウム 4.0g L−アラニン 27.5g ヒドロキシプロピルメチルセルロース (メトキシ基28〜30%、ヒドロキシプロポキシ基7〜12%含有、 2%水溶液の20℃での粘度50cps) 8.7g 二酸化チタン微粒子(ルチル型) 43g 塩化マグネシウム 2.4g 水 880g (希NaOH水溶液でpH7.5に調整する。)
【0072】 (b) ポリ−N−(3,3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド 2.0g 硼酸 18.0g 四硼酸ナトリウム 5.0g 精製水 850g
【0073】〔測定例〕本発明の実施例及び比較例の分
析要素の保存安定性を調べるために、各々の分析素子を
45℃設定の恒温槽に0、1、4、7日保存した。
【0074】血漿中のALT活性が、3,31,289
IU/Lである3種類の全血を調整し、それぞれの分
析素子に17μL点着した。このALT活性は市販のA
LT活性測定用試薬(IFCC(国際臨床化学会)法に
準拠した試薬成分を含む「オートセラ(登録商標)GP
T−2」7150形日立自動分析装置用,第一化学薬品
(株)製品)を用いて自動分析装置(日立7150形)で
測定したものである。
【0075】37℃に4分間インクベーション後、65
0nmにて反射光学濃度を測定し、あらかじめ健常者全
血ベースにブタ心臓由来酵素添加したサンプルより作成
された検量線よりALT活性を算出した。
【0076】その結果を表1に示す。
【0077】表1から明らかなごとく、本発明の分析素
子は比較例の分析素子に比べて保存安定性が良好であ
る。
【0078】
【表1】
【0079】
【発明の効果】本発明により、保存安定性にすぐれた2
基質反応性酵素活性定量用分析素子を提供することがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2基質反応性酵素の活性を定量する乾式
    分析素子において、該2基質反応の基質の一方が多孔性
    層に含有され、他方の基質が他の層に含有され、該多孔
    性層と該他の層とが接着剤によって接着されていること
    を特徴とする血中酵素分析素子
JP7590796A 1996-03-29 1996-03-29 酵素活性定量用乾式分析素子 Pending JPH09266795A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114279952A (zh) * 2020-09-27 2022-04-05 瑞辰星生物技术(广州)有限公司 用于造纸系统控制有机污染物沉积的生物酶酶活力的测定方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114279952A (zh) * 2020-09-27 2022-04-05 瑞辰星生物技术(广州)有限公司 用于造纸系统控制有机污染物沉积的生物酶酶活力的测定方法
CN114279952B (zh) * 2020-09-27 2024-03-12 瑞辰星生物技术(广州)有限公司 用于造纸系统控制有机污染物沉积的生物酶酶活力的测定方法

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