JP2002123910A - 薄膜磁気ヘッド及び薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及び薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JP2002123910A
JP2002123910A JP2000319615A JP2000319615A JP2002123910A JP 2002123910 A JP2002123910 A JP 2002123910A JP 2000319615 A JP2000319615 A JP 2000319615A JP 2000319615 A JP2000319615 A JP 2000319615A JP 2002123910 A JP2002123910 A JP 2002123910A
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layer
coil
thin
insulating layer
magnetic head
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JP2000319615A
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Kiyoshi Kobayashi
潔 小林
Hidenori Gocho
英紀 牛膓
Hisayuki Yazawa
久幸 矢澤
Toru Takahashi
亨 高橋
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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    • G11B5/3967Composite structural arrangements of transducers, e.g. inductive write and magnetoresistive read

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高記録密度化に対応して、且つ、信頼性の高
い薄膜磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 上部コア層6と上部磁極層23の接合面
よりも下部コア層6側に位置する第1のコイル層9のコ
イル導体厚さ寸法を、上部コア層6と上部磁極層23の
接合面よりも上部コア層6側に位置する第2のコイル層
10のコイル導体厚さ寸法よりも薄く形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばハード磁気
ディスク等に用いられる磁気記録用の薄膜磁気ヘッドに
係わり、特に、高記録密度化と高記録周波数化に対応し
た薄膜磁気ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄膜磁気ヘッドは、図1に示すよ
うに、非磁性材料からなる略矩形状のスライダ61上に
形成されており、記録ヘッド部は、図20に示すよう
に、2層の積層構造である第1、第2のコイル層59、
60が、互いに対向する上部コア層56、下部コア層5
7の間に介在している。
【0003】上部コア層56、下部コア層57の先端部
間において、それぞれ、上部、下部コア層56、57と
磁気的に接続する上部磁極層63、下部磁極層51が磁
気ギャップ層62を挟持している。
【0004】上部磁極層63と上部コア層56の接合面
高さの平面を基準面S5としたとき、第1のコイル層5
9は、基準面S5高さよりも下部コア層57側に形成さ
れている。第1のコイル層59は、絶縁層64に覆われ
ており、絶縁層64の表面は、基準面S5と一致してい
る。
【0005】第2のコイル層60は、基準面S5とする
絶縁層64表面に形成されている。
【0006】第2のコイル層60のコイル導体幅、コイ
ル導体厚さは、それぞれ、第1のコイル層59のコイル
導体幅、コイル導体厚さと同等に形成されている。
【0007】第2のコイル層60を覆う第1の有機絶縁
層58は、スライダ61の磁気ディスク対向面61b側
に、基準面S5から膜厚方向に向かって、磁気ディスク
対向面61bから離れるような傾斜面58aが形成され
ている。
【0008】上部コア層56は、第1の有機絶縁層58
を介して第2のコイル層60を覆っている。このような
上部コア層56は、先端部が第1の有機絶縁層58の傾
斜面58aから上部磁極層63の上面に至っている。
【0009】上部コア層56の形成は、図21に示すよ
うに、第1の有機絶縁層58の表面に導電性のめっき下
地膜70をスパッタ成膜してから、めっき下地膜70上
にレジスト71を塗布して、レジスト71を、フォトリ
ソグラフィにより、上部コア層56の形状に対応したレ
ジストフレームに形成する。
【0010】レジストフレームを形成するフォトリソグ
ラフィの露光工程において、照射光は、第1の有機絶縁
層58の傾斜面58a上に形成されためっき下地層70
により乱反射される。
【0011】このとき、第1の有機絶縁層58の傾斜面
58aと基準面S5の成す角が大きいと、乱反射された
照射光が磁気ディスク対向面61b側に広く漏れ出し
て、遮光されるべきレジスト70の部分が露光される場
合がある。
【0012】よって、第1の有機絶縁層58の傾斜面5
8aと基準面S5の成す角が大きいと、レジストフレー
ムを所望の形状に形成することができず、上部コア層5
6の位置、形状を、正確に形成することは困難である。
【0013】また、第1の有機絶縁層58の傾斜面58
aと基準面S5の成す角が大きいと、第2のコイル層6
0の外周、内周の角部を覆う第1の有機絶縁層58の膜
厚が極端に薄くなって、第2のコイル層60と上部コア
層56がショートする可能性もある。第2のコイル層6
0と上部コア層56のショートを防ぐために、第2のコ
イル層60の形状を変えないまま、第2のコイル層60
と上部コア層56の間隔を広くすると、上部コア層56
における磁路長が長くなり、高周波記録に対応すること
が困難となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の薄膜磁気ヘッド
では、第1のコイル層59のコイル導体厚さは、第2の
コイル層60のコイル導体厚さと同等に形成されている
ので、第2のコイル層60のコイル導体厚さが厚いと
き、第1のコイル層59のコイル導体厚さも厚くなる。
このような場合、第1のコイル層59を覆う絶縁層64
の膜厚が薄いと、絶縁層64の表面を研磨する工程にお
ける精度のばらつきにより、絶縁層64から第1のコイ
ル層59が露出する可能性があり、第1のコイル層59
と第2のコイル層60がショートする原因になるという
問題があった。本発明は、信頼性の高い薄膜磁気ヘッド
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜磁気ヘッド
は、下部コア層と、前記下部コア層に対向する上部コア
層と、前記上下コア層間に設けられて、前記上部コア層
に接合する上部磁極層と、該上部磁極層と前記下部コア
層間に介在する磁気ギャップ層と、前記上部コア層と前
記上部磁極層の接合面高さよりも前記下部コア層側に位
置する第1のコイル層と、前記接合面よりも前記上部コ
ア層側に位置する第2のコイル層とを有し、前記第1の
コイル層は、コイル導体厚さが、第2のコイル層のコイ
ル導体厚さよりも薄い。このような薄膜磁気ヘッドで
は、第1のコイル層のコイル導体厚さを薄くすることに
より、第1のコイル層を、上部磁極層と上部コア層との
接合面高さから十分な間隔をあけて形成することができ
るので、第1、第2のコイル層間の絶縁性を確保して信
頼性が高くなる。さらに、本発明の薄膜磁気ヘッドで
は、第1のコイル層が、上部磁極層と上部コア層との接
合面高さから十分な間隔を有しているので、接合面高さ
を低くすることが可能となり、上部磁極層を薄くするこ
とができる。上部磁極層を薄くすることにより、上部コ
ア層からの磁束を、効率良く磁気ギャップ層に流すこと
が可能となり、高い記録密度化に対応することができ
る。
【0016】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記第2のコ
イル層のコイル導体幅が、前記第1のコイル層のコイル
導体幅よりも小さい。このような薄膜磁気ヘッドでは、
第2のコイル層は、第2のコイル層のコイル導体厚さを
厚くして、コイル導体幅を狭くすることにより、直流抵
抗を増大させることなく、適切な巻き数をより狭い領域
に形成することが可能である。よって、上部コア層が、
第2のコイル層の巻き中心部近傍から第2のコイル層の
外周に至るまでの長さを短縮して、短磁路長とすること
により、低インダクタンスであり、高周波記録に対応し
た薄膜磁気ヘッドとすることができる。
【0017】また、第1のコイル層の導体幅を大きくす
ることにより、高記録密度化に伴い薄型化した上部磁極
層に対応して第1のコイル層の厚さを薄くしても、第1
のコイル層の直流抵抗が増大することがない。よって、
第1のコイル層による電力損失を抑制した薄膜磁気ヘッ
ドとすることができる。
【0018】また、本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記第
2のコイル層のコイル導体間隔が、前記第1のコイル層
のコイル導体間隔よりも狭い。このような薄膜磁気ヘッ
ドでは、上部コア層が、第2のコイル層の巻き中心部近
傍から第2のコイル層の外周に至るまでの長さを、さら
に短縮して、より短磁路長とすることにより、低インダ
クタンスであり、高周波記録に対応した薄膜磁気ヘッド
とすることができる。
【0019】また、本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記第
1のコイル層の導体厚さの前記第2のコイル層の導体厚
さに対する比が、0.8以下である。このような薄膜磁
気ヘッドでは、第2のコイル層を低直流抵抗とするよう
に第2のコイル層のコイル導体厚さを保持したまま、第
1のコイル層のコイル導体厚さを薄くして、第1と第2
のコイル層の間に、十分な間隔を設けることができる効
果が明確に現れる。
【0020】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記第1のコ
イル層の導体幅の第2のコイル層の導体幅に対する比
が、1.2以上である。このような薄膜磁気ヘッドで
は、第1のコイル層のコイル導体厚さを薄くしても、第
1のコイル層を低直流抵抗とするように第1のコイル層
のコイル導体幅を保持したまま、第2のコイル層のコイ
ル導体幅を狭くして、第2のコイル層を狭い領域に形成
できる効果が明確に現れる。
【0021】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記第1のコ
イル層の導体間隔の第2のコイル層の導体間隔に対する
比は、1.2以上である。このような薄膜磁気ヘッドで
は、第2のコイル層が形成される領域をさらに小さくす
ることができる効果が、より明確に現れる。
【0022】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記第2のコ
イル層を覆う第1の有機絶縁層が、前記磁気ディスク対
向面側に、膜厚方向に従って、漸次、磁気ディスク対向
面から離れるような傾斜面が形成されており、該傾斜面
と、前記第2のコイル層が形成された平面の交差する角
度が60°以下である。このような薄膜磁気ヘッドで
は、第1の有機絶縁層上に塗布したレジスト膜を露光、
現像して、上部コア層の外縁を囲むレジストフレームを
形成する工程において、レジストフレームを所定の形
状、位置に形成することができるので、このレジストフ
レームに囲まれた領域に形成された上部コア層は、所定
の形状、位置となる。
【0023】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記下部コア
層の先端部には、前記上部磁極層に向かって突出した下
部磁極層が形成され、前記磁気ギャップ層は、前記上部
磁極層と前記下部磁極層との間に形成されている。この
ような薄膜磁気ヘッドでは、磁気ギャップ間に生じる洩
れ磁界が、上部磁極層と下部磁極層との間に生じて、上
部、下部磁極層間から外れた位置には発生しにくいの
で、ライトフリンジングを抑制して、より高記録密度化
に適した薄膜磁気ヘッドとすることができる。
【0024】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記上部コア
層の磁気媒体側の端面が、前記上部磁極層から膜厚方向
に、漸次、磁気媒体から離れるような傾斜面である。こ
のような薄膜磁気ヘッドでは、上部コア層が上部磁極層
から露出することなく、上部コア層と上部磁極層の接合
面の面積を広くすることができるので、上部コア層に誘
導された記録磁界を、効率良く、洩れ磁界として磁気媒
体に付与することができる。
【0025】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記下部コア
層上には、ギャップ深さ決め絶縁部が形成されており、
前記磁気ギャップ層の後端部は、前記ギャップ深さ決め
絶縁部に接触している。このような薄膜磁気ヘッドで
は、ギャップ深さ決め絶縁層によって、ギャップ幅や磁
気ギャップ層の形状に応じて、磁気ギャップ層を適切な
ギャップ深さに形成することができる。
【0026】本発明の薄膜磁気ヘッドは、第2の有機絶
縁層が、前記第1のコイル層のコイル導体間隔を埋め
て、第2の無機絶縁層は、前記第2の有機絶縁層の表面
全面を覆い、表面が平坦化されて、前記第2の無機絶縁
層の平坦な表面に前記第2のコイル層が形成されてい
る。このような薄膜磁気ヘッドでは、第1のコイル層の
コイル導体間隔を、第2の有機絶縁層を用いて埋めるこ
とにより、第2の無機絶縁層の内部に空隙が生じること
を抑制できるので、空隙中のガスの膨張による変形がな
く、信頼性の高い薄膜磁気ヘッドを形成することができ
る。
【0027】また、第2の無機絶縁層の表面は、研磨に
より平坦化することができるので、第2の無機絶縁層上
に、第2のコイル層の形状、位置を精度良く形成するこ
とができる。
【0028】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記第1のコ
イル層は、第1の無機絶縁層表面に形成されており、前
記第1のコイル層のコイル導体間での前記第2の無機絶
縁層は、前記第1の無機絶縁層との間隔が、前記第1の
コイル層のコイル導体間隔幅寸法よりも大きい。このよ
うな薄膜磁気ヘッドでは、第2の無機絶縁層に空隙が生
じることを、より確実に抑制することができる。
【0029】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記第2の無
機絶縁層が、Al23、またはSiO3前記第2の有機
絶縁層は、ノボラック樹脂、またはポリイミドである。
このような薄膜磁気ヘッドでは、第2の有機絶縁層と第
2の無機絶縁層とにより、第1のコイル層のコイル導体
間を空隙なく埋めて、第2の無機絶縁層の表面を研磨し
て平滑にすることが容易である。
【0030】本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記磁気ギャ
ップ層が、電解めっきにより形成可能な非磁性金属材料
である。このような薄膜磁気ヘッドでは、少なくとも磁
気ギャップ層と上部磁極層とを連続してめっき形成する
ことができるので、製造工程を簡略化することができ
る。電解めっき可能な非磁性金属として、NiP、Ni
W、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Crの
うち1種または2種以上から選択することができる。
【0031】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、下
部コア層上に、磁気ギャップ層と上部磁極層を電解めっ
き法により順次形成する工程と、前記下部コア層上に形
成した第1のコイル層を覆う第2の無機絶縁層を形成す
る工程と、前記第2の無機絶縁層と前記上部磁極層の上
面を、平坦な同一面とする研磨工程と、該研磨工程の
後、前記第2の無機絶縁層上に、前記第1のコイル層よ
りもコイル導体厚さ寸法が大きい第2のコイル層を形成
する工程と、前記第2のコイル層を覆う第1の有機絶縁
層を形成する工程と、該第1の有機絶縁層上に上部コア
層の外縁を囲むレジストフレームを形成する工程と、該
レジストフレームが囲む領域に前記上部コア層を形成す
る工程とを有し、前記レジストフレームは、前記第1の
有機絶縁層上に塗布されたレジストを、前記レジストフ
レームの形状に露光して形成する。このような薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、上部コア層の磁気ディスク対向
面側の端面が、膜厚方向に、漸次、磁気媒体から離れる
ような傾斜面であるように形成することができる。
【0032】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、前
記第1のコイル層を形成した後、前記第1のコイル層の
コイル導体間を埋める第2の有機絶縁層を形成する工程
と、前記第2の有機絶縁層の表面に、スパッタ法により
前記第2の無機絶縁層を形成する。このような薄膜磁気
ヘッドの製造方法では、第2の無機絶縁層を空隙なく形
成することができる。
【0033】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、前
記下部コア層上にギャップ深さ決め絶縁層を形成した
後、前記磁気ギャップ層を形成する。このような薄膜磁
気ヘッドの製造方法では、磁気ギャップ層のギャップ深
さを適切に形成することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の薄膜磁気ヘッドの構造
を、図1から図3を用いて説明する。本発明の薄膜磁気
ヘッドは、再生ヘッド部h1上に記録ヘッド部h2が形
成された複合型薄膜磁気ヘッドであり、スライダ61の
ヘッド形成面61a上に形成されている。
【0035】図1に示すように、スライダ61はセラミ
ック等の非磁性材料からなる略矩形状であり、ヘッド形
成面61aが、磁気ディスク等の磁気媒体と対向する磁
気ディスク対向面61bと隣り合う面であるとともに、
磁気ディスク対向面61bと略垂直である。
【0036】再生ヘッド部h1は、図2に示すように、
パーマロイ等の軟磁性材料からなる上部、下部シールド
層2、3が、互いに対向しており、上部、下部シールド
層2、3間には、上部、下部シールド層2、3から絶縁
層4を介して、AMR(Anisotopic Magnetoresistanc
e)素子、或いはGMR(Giant Magnetoresistance)素
子である磁気抵抗効果素子1が形成されている。
【0037】記録ヘッド部h2は、分離層5を介して再
生ヘッド部h1の上部シールド層2上に形成されてい
る。記録ヘッド部h2は、パーマロイ等の軟磁性材料か
らなる上部、下部コア層6、7の間に、上部、下部コア
層6、7に記録磁界を誘導するための第1、第2のコイ
ル層9、10が介在したインダクティブヘッドである。
【0038】下部コア層7は、分離層5上に形成され
て、先端部7aがスライダ61の磁気ディスク対向面6
1bまで延出されている。
【0039】このような下部コア層7の表面には、パー
マロイ等の軟磁性材料からなる接続部20が下部コア層
7と磁気的に接続して形成されている。接続部20から
磁気ディスク対向面61bまで、ハイト方向(磁気ディ
スク対向面61bを垂直に貫く方向)の間隔は、第1の
所定寸法(L1)となっている。第1の所定寸法(L
1)は、高周波記録化に伴って短縮され、例えば、18
μm以下に設定される。
【0040】また、下部コア層7上には、レジスト等の
有機絶縁材料からなるギャップ深さ決め絶縁部(以後、
Gd決め絶縁部)27が形成されている。このようなG
d決め絶縁部27は、接続部20よりも磁気ディスク対
向面61b側に位置しており、Gd決め絶縁部27と接
続部20は、ハイト方向に、ほぼ一列に並んでいる。
【0041】また、Gd決め絶縁部27から磁気ディス
ク対向面61bまでのハイト方向の間隔は、所定のギャ
ップ深さ(Gap depth)Gdとなっており、このようなギ
ャップ深さGdは、磁気ギャップ幅や磁気ギャップ近傍
の形状により設定されて、例えば、0.5μm程度であ
る。
【0042】下部コア層7の先端部7aには、図3に示
すように、パーマロイ等の軟磁性材料からなる下部磁極
層21と、NiP等の非磁性材料からなる磁気ギャップ
層22と、パーマロイ等の軟磁性材料からなる上部磁極
層23が順次積層されている。
【0043】このような下部磁極層21、磁気ギャップ
層22、上部磁極層23は、磁気ディスク対向面61b
内の幅方向(以後、トラック方向)の幅寸法が所定のト
ラック幅TWに揃えられて、磁気ディスク対向面61b
に露出している。
【0044】トラック幅TWは、高記録密度化に対応す
るため、0.7μm以下で形成されることが好ましく
(より好ましくは、0.5μm以下)、下部磁極層2
1、磁気ギャップ層22、上部磁極層23からなる積層
体は、下部コア層7の表面から上部磁極層23上面まで
の高さが、例えば、2.3μm程度である。
【0045】下部コア層7の先端部7aには、下部磁極
層21の形成位置からトラック方向の両側に向かって、
膜厚が薄くなるような傾斜面7bが形成されていても良
い。
【0046】下部磁極層21と磁気ギャップ層22の後
端部は、Gd決め絶縁部27に接触している。このよう
にして、磁気ギャップ層22は、ハイト方向寸法が、所
定のギャップ深さGdに規定される。
【0047】下部コア層7の表面から上部磁極層23上
面までの高さは、従来、3.0μm程度とされていた
が、高記録密度化に対応するとき、上部磁極層23を薄
型化して、2.5μm以下とすることが好ましい。
【0048】また、後述するように、上部磁極層23の
上面には上部コア層6が接合されるので、上部磁極層2
3のハイト方向寸法は、上部コア層6との十分な接合面
積を確保するために、0.8μm以上であることが好ま
しい。
【0049】上部磁極層23の上面の高さは、接続部2
0の上面の高さと一致しており、上部磁極層23の上
面、及び接続部20の上面を含む平面を、基準面Sとす
る。
【0050】下部コア層7は、Al23等からなる第1
の無機絶縁層8に覆われており、第1の無機絶縁層8の
表面には、Cu等の良導電材料からなる第1のコイル層
9が形成されている。
【0051】第1のコイル層9は、平面スパイラル形状
であり、巻き中心9aが、接続部20に近接して、ほぼ
接続部20を中心として巻回されている。また、第1の
コイル層9は、外周がGd決め絶縁部27と近接するよ
うに形成されて、接続部20とGd決め絶縁部27との
間隔が、ほぼ、第1のコイル層9の半径寸法となってい
る。
【0052】第1のコイル層9のコイル導体幅(第1の
無機絶縁層8の面内におけるコイル導体の幅寸法)とコ
イル導体間隔は、接続部20からGd決め絶縁部27の
間に、第1のコイル層9が適切な巻き数をもって形成さ
れるように設定され、第1のコイル層9のコイル導体厚
さ(コイル導体の膜厚方向寸法)は、第1のコイル層9
が基準面Sから十分な間隔をあけて形成されるように薄
く設定される。
【0053】一方、第1のコイル層9は、コイル導体幅
寸法、及びコイル導体厚さ寸法が小さすぎると、直流抵
抗が増大する。よって、第1のコイル層9のコイル導体
幅寸法とコイル導体厚さは適切に設定されなければなら
ず、例えば、コイル導体幅寸法が1.7μm程度、コイ
ル導体厚さ寸法が1.5μm程度に設定される。また、
コイル導体間隔は、1.2μm程度に設定されている。
このような0.7μm以上のコイル導体間隔であれば、
フォトリソグラフィにより、正確にパターン形成を行う
ことができる。
【0054】ノボラック樹脂、或いはポリイミドからな
る第2の有機絶縁層25は、第1のコイル層9を覆って
いる。このとき、第2の有機絶縁層25の表面には、第
1のコイル層9のコイル導体間において、凹部25aが
形成される。
【0055】第2の有機絶縁層25は凹部25aが浅く
なるように形成されて、第2の有機絶縁層25の第1の
コイル導体間における厚さは、第1のコイル層9のコイ
ル導体間隔寸法以上となっている。また、第1のコイル
層9のコイル導体上に形成された第2の有機絶縁層25
の表面は、基準面Sとの十分な間隔を保持している。
【0056】第2の有機絶縁層25は、第1のコイル層
9の巻き中心部9aの位置に窓部25bを有し、巻き中
心部9aは、第2の有機絶縁層25の窓部25bから露
出している。
【0057】Al23等からなる第2の無機絶縁層15
は、スパッタ法により成膜されて、第2の有機絶縁層2
5の表面の全面を覆っている。第2の無機絶縁層15
は、第1のコイル層9のコイル導体間において、第2の
有機絶縁層25の凹部25aを埋めるように形成され
る。
【0058】このとき、第2の有機絶縁層25の凹部2
5aが浅く、第1のコイル層9のコイル導体間におい
て、第2の無機絶縁層15と第1の無機絶縁層8との間
隔寸法は、第1のコイル層9のコイル導体間隔寸法より
も大きい。このような第2の無機絶縁層15は、第1の
コイル層9のコイル導体間においても、空隙なく形成さ
れる。第2の無機絶縁層15内部の空隙は、空隙内のガ
スが膨張して、薄膜磁気ヘッドが変形する原因となる。
【0059】また、第2の無機絶縁層15の上面は、基
準面Sと一致して平坦に形成されて、第2の無機絶縁層
15の膜厚は、第2の有機絶縁層25の表面が基準面S
と十分離れているので、十分厚いものとなっている。
【0060】このように、膜厚の厚い第2の無機絶縁層
15では、第2の無機絶縁層15の上面を研磨して、基
準面Sと一致するように平坦化するとき、精度のバラツ
キにより第2の有機絶縁層25が第2の無機絶縁層15
の表面に露出することがなく、第2の無機絶縁層15の
平坦な上面が損なわれることがない。
【0061】また、第2の無機絶縁層15は、第1のコ
イル層9の巻き中心部9aの位置に窓部15aを有し、
第1のコイル層9の巻き中心部9aは、第2の無機絶縁
層15の窓部15aから露出している。
【0062】基準面Sである第2の無機絶縁層15の表
面には、Cu等の良導電材料からなる第2のコイル層1
0が形成されている。第2のコイル層10は、平面スパ
イラル形状であり、巻き中心10aが接続部20の直上
に近接して、ほぼ接続部20の直上を巻き中心部10a
として巻回されている。
【0063】第2のコイル層10の巻き中心部10a
は、第2の無機絶縁層15の窓部15a、第2の有機絶
縁層25の窓部25bを介して、第1のコイル層9の巻
き中心9aと接続されて、第1と第2のコイル層9、1
0は、直列に接続されている。
【0064】このような第2のコイル層10は、磁気デ
ィスク対向面61bから所定間隔を隔てて形成されい
る。第2のコイル層10の外周から磁気ディスク対向面
61bまでのハイト方向の間隔は、第2の所定寸法(L
2)となっている。後述するように、第2の所定寸法
(L2)をある程度以上とすることにより、上部コア層
6の形状、位置を正確に形成して、且つ、上部コア層6
と第2のコイル層10間を、確実に絶縁することができ
る。第2の所定寸法(L2)は、例えば、10μm程度
に設定される。
【0065】第2のコイル層10の外周から磁気ディス
ク対向面61bまでのハイト方向の第2の所定間隔(L
2)は、第1のコイル層9の外周から磁気ディスク対向
面61bまでのハイト方向間隔よりも大きく設定され
る。第1、第2のコイル層9、10の巻き中心9a、1
0aは一致しているから、第2のコイル層10の径は、
第1のコイル層9の径よりも小さくする必要がある。
【0066】よって、第2のコイル層10は、第1のコ
イル層9よりも狭い範囲に適切な巻き数を形成しなけれ
ばならず、第2のコイル層10のコイル導体幅(第2の
無機絶縁層15の面内におけるコイル導体の幅寸法)
幅、コイル導体間隔は、第1のコイル層9のコイル導体
幅、コイル導体間隔よりも狭く設定されている。
【0067】このように、第2のコイル層10のコイル
導体幅とコイル導体寸法を狭くすると、第2のコイル層
10の径を小さく形成することができる。よって、第2
のコイル層10の巻き中心部10aから外周に至って形
成される上部コア層6の長さが短縮されて、また接続部
20から磁気ディスク対向面61bまでのハイト方向間
隔(L1)が短いので、短磁路長であり、低インダクタ
ンスであり、高周波記録に対応することができる。
【0068】一方、第2のコイル層10は、コイル導体
厚さ(コイル導体の膜厚方向寸法)が、第1のコイル層
9のコイル導体厚さよりも厚く形成されており、コイル
導体幅が狭幅であっても、低い直流抵抗を維持してい
る。
【0069】第2のコイル層は、例えば、コイル導体幅
が1μm程度、コイル導体間隔が1μm程度であり、コ
イル導体厚さが2.6μm程度となっている。
【0070】また、第2のコイル層10が形成された基
準面Sからは、第1のコイル層9は十分離れて形成され
ているので、第1のコイル層9と第2のコイル層10と
の間隔は、巻き中心部9a、10a以外では確実に絶縁
されて、信頼性の高いものとなっている。
【0071】このような第1、第2のコイル層9、10
は、第1のコイル層9のコイル導体厚さの第2のコイル
層10のコイル導体厚さに対する比が0.8以下であれ
ば、第2のコイル層10を低直流抵抗とするように第2
のコイル層10のコイル導体厚さを保持したまま、第1
のコイル層9のコイル導体厚さを薄くして、第1と第2
のコイル層9、10の間に、十分な間隔を設けることが
できる効果が明確に現れる。
【0072】また、第1、第2のコイル層9、10は、
第1のコイル層9のコイル導体幅の第2のコイル層10
のコイル導体幅に対する比が1.2以上であれば、第1
のコイル層9のコイル導体厚さを薄くしても、第1のコ
イル層9を低直流抵抗とするように第1のコイル層9の
コイル導体幅を保持したまま、第2のコイル層10のコ
イル導体幅を狭くして、第2のコイル層10の径を小さ
くすることができる効果が明確に現れる。
【0073】ノボラック樹脂系やポリイミド樹脂系のレ
ジストから第1の有機絶縁層17は、第2の無機絶縁層
15の表面において、第2のコイル層10を覆ってお
り、第2のコイル層10のコイル導体間を埋めている。
第1の有機絶縁層17は、上部磁極層23の上面と接続
部20の上面には形成されておらず、第1の有機絶縁層
17の磁気ディスク対向面61b側の先端は、上部磁極
層23の近傍まで延出されている。
【0074】また、第1の有機絶縁層17の磁気ディス
ク対向面61b側は、膜厚方向にしたがって、漸次、磁
気ディスク対向面61bから離れるような傾斜面17a
が形成されている。
【0075】このような傾斜面17aが、基準面Sであ
る第2の無機絶縁層15の表面と成す角度θを緩やかに
形成するためには、第2のコイル層10の外周から上部
磁極層23までの間隔を大きくして、即ち、第2のコイ
ル層10の外周から磁気ディスク対向面61bまでの第
2の所定寸法(L2)を大きくして、第2のコイル層1
0の外周から第1の有機絶縁層17の上部磁極層23に
近接する先端部までの距離を長くする。
【0076】傾斜面17aが、基準面Sである第2の無
機絶縁層15の表面と成す角度θは、60°以下である
ことが好ましい。後の製造方法の説明において述べるよ
うに、傾斜面17aの基準面Sと成す角度θが小さいほ
ど、上部コア層6の位置、形状を正確に形成することが
できる。
【0077】傾斜面17aが、基準面Sである第2の無
機絶縁層15の表面と成す角度θを緩やかにすると、第
2のコイル層10の外周角部10bを覆う第2の有機絶
縁層17の厚さが極端に薄くなることがなく、第1の有
機絶縁層17上に形成された上部コア層17と第2のコ
イル層10の間を、確実に絶縁することができる。
【0078】また、第2のコイル層10のコイル導体
幅、コイル導体間隔を狭くすることにより、第2のコイ
ル層10内周部を接続部20から離して形成することが
できる。このように、第2のコイル層10内周部を接続
部20から離すと、第2のコイル層10の内周角部10
cを覆う第1の絶縁層17の膜厚が極端に薄くなること
なく、第1の絶縁層17上に形成された上部コア層6と
第2のコイル層10を、確実に絶縁することができる。
【0079】上部コア層6は、第1の有機絶縁層17上
に形成されて、後端部6a側が接続部20の上面に接合
されるとともに、先端部6bが、磁気ディスク対向面6
1bに露出することなく、上部磁極層23の上面に接合
されている。このような上部磁極層23と上部コア層6
の接合面は、基準面Sの高さに形成される。
【0080】上部コア層6は、接続部20を介して下部
コア層7と磁気的に接続されるとともに、上部磁極層2
3と磁気的に接続されており、上部コア層6からの磁束
は、上部磁極層23へと流れた後、下部コア層7に至
り、接続部20から上部コア層6に戻るようになってい
る。
【0081】高周波記録のためには、上部コア層6から
下部コア層7に至り、上部コア層6に戻る磁束の経路長
さ(磁路長)を短くして、低インダクタンスとすること
が望ましい。
【0082】本実施の形態において、第2のコイル層1
0の巻き中心部10aから外周に至って形成される上部
コア層6の長さが短縮されて、また、接続部20から磁
気ディスク対向面61bまでのハイト方向間隔(L1)
が短いので、短磁路長となっている。
【0083】上部コア層6の先端部6bは、磁気ディス
ク対向面61b側の端面6cが、上部磁極層23から膜
厚方向に、漸次、磁気ディスク対向面61bから離れる
ような傾斜面となっている。このような上部コア層6の
先端部6bは、磁気ディスク対向面61bに露出するこ
となく、上部磁極層23との接合面積を広くすることが
できる。このように上部コア層6と上部磁極層23との
接合面積が広いと、上部コア層6の磁束は、上部磁極層
23側へと効率よく流れる。
【0084】また、上部コア層6の先端部6bは、端面
6cと上部磁極層23の上面との成す角度φが、第1の
有機絶縁層17の傾斜面17aと第2の無機絶縁層15
表面との成す角度θ以上であることが好ましい。第1の
有機絶縁層17の傾斜面17aと第2の無機絶縁層15
表面との成す角度θが60°であるとき、上部コア層6
の端面6cと上部磁極層23の上面の成す角度φが60
°よりも小さく形成されると、上部コア層6の先端部6
bの体積が小さくなるので、上部コア層6から上部磁極
層23への磁束伝達効率が悪化する。
【0085】また、上部コア層6の先端部6bのトラッ
ク方向の幅寸法は、上部磁極層23のトラック幅Tw
2〜2.5倍程度であることが好ましい。この範囲であ
れば、上部コア層6を上部磁極層23の上面に形成する
とき、上部磁極層23の上面を、上部コア層6の幅寸法
内に確実に重ねることが容易であり、また、上部コア層
6からの磁束を、上部磁極層23側に効率よく流すこと
ができる。
【0086】なお、さらに好ましくは、下部磁極層21
や上部磁極層23が、下部コア層7や上部コア層6より
も高い飽和磁束密度を有していれば、磁束が、磁気ギャ
ップ層21の近傍に集中する。
【0087】次に、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方
法、特に、記録ヘッド部h2の製造方法を、図4から図
19を用いて説明する。再生ヘッド部h1を形成後、分
離層5を成膜して、分離層5の表面に、下部コア層7を
形成する。
【0088】次に、図4のように、下部コア層7の表面
の所定位置にGd決め絶縁部27を形成した後、図5の
ように、下部コア層7上に、第1のレジストフレーム3
0を形成する。
【0089】第1のレジストフレーム30は、磁気ディ
スク対向面61b側に開放された窓部30aを有してお
り、窓部30aのトラック方向の幅寸法は、ほぼ、所定
のトラック幅Twとなっている。また、Gd決め絶縁部
27は、磁気ディスク対向面61b側の部分が、第1の
レジストフレーム30の窓部30aから露出している。
【0090】続いて、第1のレジストフレーム30が形
成された下部コア層7上に、下部磁極層21、磁気ギャ
ップ層22、上部磁極層23を、電解めっき法により順
次形成する。
【0091】このとき、磁気ギャップ層22は、NiP
d等の電解めっき法により成膜可能な非磁性金属である
から、下部磁極層21、磁気ギャップ層22、上部磁極
層23を、電解めっき法により連続して形成することが
できるので、製造工程が簡略になる。
【0092】下部磁極層21、磁気ギャップ層22、上
部磁極層23を形成した後、図6のように、第1のレジ
ストフレーム30を剥離する。
【0093】第1のレジストフレーム30を剥離した
後、イオンミリング工程により、下部磁極層21、磁気
ギャップ層22、上部磁極層23のトラック方向の幅を
削り取って所定のトラック幅TWに形成する。このと
き、イオン照射角は、上部、下部磁極層23、21の膜
厚方向に対しておよそ70°である。
【0094】次に、下部コア層7表面の所定位置に接続
部20を形成して、図7のように、下部コア層7、Gd
決め絶縁部27、接続部20及び上部磁極層23の上面
までを覆う第1の無機絶縁層8を形成する。
【0095】そして、図8のように、第1の無機絶縁層
8の表面に、第1のコイル層9を電解めっき法により形
成するためのCu下地膜31をスパッタ成膜する。
【0096】続いて、Cu下地膜31の表面に、第2の
レジストフレーム32とするレジスト膜を塗布して、こ
のレジスト膜を、第1のコイル層9の形状に露光、現像
により露光部分を除去して、第2のレジストフレーム3
2を形成する。
【0097】そして、第2のレジストフレーム32が形
成されたCu下地膜31上にCuめっき膜を成膜して、
第2のレジストフレーム32に囲まれた領域内に、第1
のコイル層9を形成する。
【0098】続いて、図9のように、第1のコイル層9
以外の余分なCuめっき膜、及び余分なCu下地膜を除
去して、第1のコイル層9が完成する。
【0099】第1のコイル層9を形成した後、図10の
ように、第1のコイル層9を覆う第2の有機絶縁層25
を、スピンコート法により塗布する。このとき、第2の
有機絶縁層25は、第1のコイル層9のコイル導体間の
間隙に入り込んで、コイル導体間の間隙の幅寸法に同等
な厚さ寸法を、確実に埋める。よって、第1のコイル層
9の導体間に形成される第2の有機絶縁層25表面の凹
部25aは、浅いものとなる。
【0100】第2の有機絶縁層25を形成した後、図1
1のように、第2の無機絶縁層15をスパッタ法により
成膜する。このとき、第2の無機絶縁層15は、第2の
有機絶縁層25を覆って、第2の有機絶縁層25の凹部
25aを埋めるとともに、上部磁極層23、接続部20
を覆う。
【0101】第2の無機絶縁層15が第2の有機絶縁層
25の凹部25aを埋めるとき、凹部25aが浅く形成
されているので、第2の無機絶縁層15は、凹部25a
内に空隙なく形成される。
【0102】仮に、第2の有機絶縁層25の表面の凹部
25aが深い場合、第2の無機絶縁層15をスパッタに
より形成するとき、第1のコイル層9の影になった部分
には、第2の無機絶縁層15が形成されにくく(シャド
ー効果)、第2の無機絶縁層15に空隙が生じることが
ある。
【0103】第2の無機絶縁層15を成膜後、第2の無
機絶縁層15、上部磁極部23、接続部20の上面にC
MP(Chemical Mechanical Polishing)加工を行い、
図12のように、第2の無機絶縁層15、上部磁極部2
3、接続部20の表面を、平坦な同一平面に加工して基
準面Sとする。
【0104】このとき、第2の無機絶縁層15は十分厚
く形成されているので、CMP加工により、第1のコイ
ル層9が第2の無機絶縁層15から露出することがな
い。
【0105】CMP加工の後、図13のように、第2の
無機絶縁層15の表面に、第2のコイル層10を電解め
っき法により形成するためのCu下地膜33をスパッタ
成膜する。
【0106】続いて、Cu下地膜33の表面に、第3の
レジストフレーム34とするレジスト膜を塗布した後、
このレジスト膜を、第2のコイル層10の形状に露光、
現像により露光部分を除去して、第3のレジストフレー
ム34を形成する。このとき、第3のレジストフレーム
34を形成する第2の無機絶縁層15の表面が平坦であ
るから、第3のレジストフレーム34を正確な形状にパ
ターニングすることができる。
【0107】そして、図14のように、第3のレジスト
フレーム34が形成されたCu下地膜33上にCuめっ
き膜を成膜して、第3のレジストフレーム34に囲まれ
た領域内には、第2のコイル層10を形成する。
【0108】続いて、図15のように、第2のコイル層
10以外の余分なCuめっき膜、及び余分なCu下地膜
を除去して、第2のコイル層10が完成する。
【0109】第2のコイル層10を形成した後、図16
のように、第2のコイル層10を覆う第1の有機絶縁層
17を、スピンコート法により塗布して、上部磁極層2
3、及び接続部20の上面が第1の有機絶縁層17から
露出するように、第1の有機絶縁層17をフォトリソグ
ラフィにより露光・現像してパターニングする。そし
て、第1の有機絶縁層17には、磁気ディスク対向面側
61bに傾斜面17aが形成される。
【0110】第1の有機絶縁層17を形成した後、上部
コア層6を電解めっき法により形成するために、第1の
有機絶縁層17、上部磁極層23、及び接続部20の上
面に、パーマロイ下地膜35をスパッタ形成する。
【0111】続いて、図19に示すような、上部コア層
6の外縁を囲むような第4のレジストフレーム38を形
成する。第4のレジストフレームをフォトリソグラフィ
により形成するためのマスク37は、図18に示すよう
に、第4のレジストフレームとして残すべき部分が露光
部分37a、上部コア層6の形状に対応した部分が遮光
部分37bとなっている。
【0112】フォトリソグラフィの露光工程において、
パーマロイ下地膜35上に形成したレジスト膜36上に
マスク37を載置して、マスク37上からレジスト膜3
6に光照射する。このとき、図18に示すように、マス
ク37の露光部分37a下には、第1の有機絶縁層17
の傾斜面17aがあり、レジスト膜36への入射光は、
図17に示すように、第1の有機絶縁層17の傾斜面1
7a上に形成されたパーマロイ下地膜35により磁気デ
ィスク対向面61b側に乱反射される。
【0113】乱反射された入射光は、マスク37の遮光
部分37b下のレジスト膜36へも洩れるが、第1の有
機絶縁層17の傾斜面17aの傾斜角θが小さいほど、
入射光の洩れる範囲は少なく、傾斜角θが60°以下で
あれば、レジスト膜36は、ほぼマスク37の露光部分
37aのパターン通りに露光される。
【0114】そして、露光したレジスト膜36を現像し
て、レジスト膜36の遮光した部分を除去すると、レジ
スト膜36の露光した部分が、上部コア層6の外縁を囲
む第4のレジストフレーム38となる。
【0115】このように、露光した部分を残して、遮光
した部分を除去すると、第4のレジストフレーム38の
断面は、図19に示すように、根元部が幅狭であるよう
な形状となり、第4のレジストフレーム38は、磁気デ
ィスク対向面61b側の内壁が、上部磁極層23から膜
厚方向に、漸次、磁気ディスク対向面61bから離れる
傾斜面となっている。
【0116】このような第4のレジストフレーム38が
形成されたパーマロイ下地膜35上にパーマロイめっき
膜を成膜して、第4のレジストフレーム38に囲まれた
内側に、上部コア層6を形成する。
【0117】このとき、上部コア層6の先端部6bの端
面6cは、第4のレジストフレーム38の内壁に沿っ
て、上部磁極層23から膜厚方向に、漸次、磁気ディス
ク対向面61bから離れる傾斜面となる。
【0118】そして、第4のレジストフレーム38を剥
離して、余分なパーマロイめっき膜、及び余分なパーマ
ロイ下地膜を除去する。このようにして、記録ヘッド部
h2の製造を終了する。
【0119】次に、本発明の薄膜磁気ヘッドの、特に、
記録ヘッド部h2の駆動について説明する。記録ヘッド
部h2の駆動時には、第1、第2のコイル層9、10に
記録電流が印加されて、コイル電流により、上部、下部
コア層6、7に記録磁界が誘導される。
【0120】このとき、第1、第2のコイル層9、10
の直流抵抗が低いので、第1、第2のコイル層9、10
による電力の損失が少なく、上部、下部コア層6、7に
効率良く記録磁界を誘導することができる。
【0121】上部コア層6に誘導された記録磁界は、上
部磁極層23に流れる。そして、記録磁界は、上部磁極
層23と下部磁極層21間の磁気ギャップ層22におい
て洩れ磁界となり、トラック幅Twをもって、磁気ディ
スクに付与される。
【0122】このとき、磁気ギャップ層22の後端部
は、Gd決め絶縁部27と接触しているので、上部磁極
層23と下部磁極層21間の洩れ磁界は、磁気ギャップ
層22の後端部側に生じることなく、記録磁界は、効率
良く磁気ディスクへと付与される。
【0123】このとき、上部磁極層23の厚さを薄く形
成することができれば、上部コア層6から磁気ギャップ
層22までの距離が短く、上部コア層6から磁気ギャッ
プ層22まで、磁束を効率良く流すことができる。
【0124】また、下部磁極層21は、下部コア層7か
ら上部磁極層23側に突出して設けられているので、上
部、下部磁極層23、21間の磁気ギャップ層22にお
いて洩れ磁界が発生して、下部磁極層21の形成位置か
ら外れた下部コア層7においては、上部磁極層23との
間に洩れ磁界が発生しにくい。よって、ライトフリンジ
ングを抑制して、より高記録密度化に適した薄膜磁気ヘ
ッドとすることができる。
【0125】また、下部磁極層21の位置から外れた下
部コア層7に傾斜面7bを形成すると、このような下部
コア層7の傾斜面7bは、下部磁極層21から離れるに
したがって上部磁極層23との間隔が広がる。よって、
上部磁極層23と傾斜面7b間には、洩れ磁界が生じに
くく、ライトフリンジングが抑制される。
【0126】一方、上部コア層6は、磁気ディスク対向
面61bに露出していないので、上部コア層6からの磁
束が、磁気ディスクに付与されることがなく、磁気ディ
スクに付与される記録磁界の幅は、トラック幅Twとな
る。
【0127】高記録密度化に対応可能な薄膜磁気ヘッド
では、このように、ライトフリンジングが抑制されて、
磁気ディスクに付与される記録磁界の幅がトラック幅T
wであることが望まれる。
【0128】また、上部コア層6からの磁束が、上部磁
極層23へと流れた後、下部コア層7に至り、接続部2
0から上部コア層6に戻るとき、第2のコイル層10の
径が小さいので、第2のコイル層10の巻き中心部10
aから外周に至って形成される上部コア層6の長さが短
く、また、接続部20から磁気ディスク対向面61bま
でのハイト方向間隔(L1)が短いので、短磁路長であ
り、低インダクタンスであり、高周波記録に対応するこ
とができる。
【0129】なお、上記実施の形態では、下部磁極層2
1を形成して、ライトフリンジングを抑制したが、下部
磁極層21を形成することなく、下部コア層7の表面に
直接磁気ギャップ層22を形成しても良い。
【0130】なお、上記実施の形態では、再生ヘッド部
h1上に記録ヘッド部h2を備えた複合ヘッドを説明し
たが、記録用ヘッド部h2のみの薄膜磁気ヘッドでも良
い。
【0131】
【発明の効果】本発明の薄膜磁気ヘッドは、下部コア層
と、前記下部コア層に対向する上部コア層と、前記上下
コア層間に設けられて、前記上部コア層と接合する上部
磁極層と、該上部磁極層と前記下部コア層間に介在する
磁気ギャップ層と、前記上部コア層と前記上部磁極層の
接合面高さよりも前記下部コア層側に位置する第1のコ
イル層と、前記接合面よりも前記上部コア層側に位置す
る第2のコイル層とを有し、前記第1のコイル層は、コ
イル導体厚さが、第2のコイル層のコイル導体厚さより
も薄い。このような薄膜磁気ヘッドでは、第1のコイル
層のコイル導体厚さを薄くすることにより、第1のコイ
ル層を、上部磁極層と上部コア層との接合面高さから十
分な間隔をあけて形成することができるので、第1、第
2のコイル層間の絶縁性を確保して信頼性が高く、且
つ、上部磁極層を薄くすることにより、高記録密度化に
対応することができる。
【0132】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、前
記第2のコイル層を覆う第1の有機絶縁層を形成する工
程と、該第1の有機絶縁層上に上部コア層の外縁を囲む
レジストフレームを形成する工程と、該レジストフレー
ムが囲む領域に前記上部コア層を形成する工程とを有
し、前記レジストフレームは、前記第1の有機絶縁層上
に塗布されたレジストを、前記レジストフレームの形状
に露光して形成する。このような薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、上部コア層の磁気ディスク対向面側の端面
が、膜厚方向に、漸次、磁気ディスク対向面から離れる
ような傾斜面であるように形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッドが形成されたスライダ
の全体斜視図
【図2】本発明の薄膜磁気ヘッドの断面図
【図3】図2を矢印3方向から見た平面図
【図4】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説明
【図5】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説明
【図6】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説明
【図7】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説明
【図8】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説明
【図9】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説明
【図10】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図11】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図12】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図13】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図14】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図15】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図16】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図17】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図18】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図19】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説
明図
【図20】従来の薄膜磁気ヘッドの断面図
【図21】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す説明
【符号の説明】
S 基準面 Gd ギャップ深さ 6 上部コア層 6a 後端部 6b 先端部 6c 端面 7 下部コア層 7a 先端部 8 第1の無機絶縁層 9 第1のコイル層 9a 巻き中心部 10 第2のコイル層 10a 巻き中心部 15 第2の無機絶縁層 15a 窓部 17 第1の有機絶縁層 17a 傾斜面 20 接続部 21 下部磁極層 22 磁気ギャップ層 23 上部磁極層 25 第2の有機絶縁層 25a 凹部 25b 窓部 27 ギャップ深さ決め絶縁部(Gd決め絶縁部) 36 レジスト 38 第4のレジストフレーム 61 スライダ 61a ヘッド形成面 61b 磁気ディスク対向面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 亨 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 Fターム(参考) 5D033 BA08 BA21 BA36 BA41 BA42 DA03 DA07 DA31

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部コア層と、前記下部コア層に対向す
    る上部コア層と、前記上下コア層間に設けられて、前記
    上部コア層に接合する上部磁極層と、該上部磁極層と前
    記下部コア層間に介在する磁気ギャップ層と、前記上部
    コア層と前記上部磁極層の接合面高さよりも前記下部コ
    ア層側に位置する第1のコイル層と、前記接合面よりも
    前記上部コア層側に位置する第2のコイル層とを有し、
    前記第1のコイル層は、コイル導体厚さが、第2のコイ
    ル層のコイル導体厚さよりも薄いことを特徴とする薄膜
    磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記第2のコイル層のコイル導体幅は、
    前記第1のコイル層のコイル導体幅よりも小さいことを
    特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記第2のコイル層のコイル導体間隔
    は、前記第1のコイル層のコイル導体間隔よりも狭いこ
    とを特徴とする請求項2記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】前記第1のコイル層の導体厚さの前記第2
    のコイル層の導体厚さに対する比は、0.8以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】前記第1のコイル層の導体幅の第2のコイ
    ル層の導体幅に対する比は、1.2以上であることを特
    徴とする請求項2記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】前記第1のコイル層のコイル導体間隔の第
    2のコイル層のコイル導体間隔に対する比は、1.2以
    上であることを特徴とする請求項3記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  7. 【請求項7】前記第2のコイル層を覆う第1の有機絶縁
    層は、磁気媒体対向面側に、膜厚方向に従って、漸次、
    前記磁気媒体から離れるような傾斜面が形成されてお
    り、該傾斜面と、前記第2のコイル層が形成された平面
    の交差する角度が60°以下であることを特徴とする請
    求項2、3または5、6記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】前記下部コア層の先端部には、前記上部磁
    極層に向かって突出した下部磁極層が形成され、前記磁
    気ギャップ層は、前記上部磁極層と前記下部磁極層との
    間に形成されていることを特徴とする請求項1乃至7の
    いずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】前記上部コア層の前記磁気媒体側の端面
    は、前記上部磁極層から膜厚方向に、漸次、前記磁気媒
    体から離れるような傾斜面であることを特徴とする請求
    項1乃至8のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  10. 【請求項10】前記下部コア層上には、ギャップ深さ決
    め絶縁部が形成されており、前記磁気ギャップ層の後端
    部は、前記ギャップ深さ決め絶縁部に接触していること
    を特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の薄膜磁
    気ヘッド。
  11. 【請求項11】第2の有機絶縁層は、前記第1のコイル
    層のコイル導体間隔を埋めて、第2の無機絶縁層は、前
    記第2の有機絶縁層の表面全面を覆い、表面が平坦化さ
    れて、前記第2の無機絶縁層の平坦な表面に前記第2の
    コイル層が形成されていることを特徴とする請求項1乃
    至10のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  12. 【請求項12】前記第1のコイル層は、第1の無機絶縁
    層表面に形成されており、前記第1のコイル層のコイル
    導体間での前記第2の無機絶縁層は、前記第1の無機絶
    縁層との間隔が、前記第1のコイル層のコイル導体間隔
    幅寸法よりも大きいことを特徴とする請求項11記載の
    薄膜磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】前記第2の無機絶縁層は、Al23、ま
    たはSiO3、前記第2の有機絶縁層は、ノボラック樹
    脂、またはポリイミドであることを特徴とする請求項1
    1または12記載の薄膜磁気ヘッド。
  14. 【請求項14】前記磁気ギャップ層が、電解めっきによ
    る形成が可能な非磁性金属材料であることを特徴とする
    請求項1乃至13のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  15. 【請求項15】下部コア層上に、磁気ギャップ層と上部
    磁極層を電解めっき法により順次形成する工程と、前記
    下部コア層上に形成した第1のコイル層を覆う第2の無
    機絶縁層を形成する工程と、前記第2の無機絶縁層と前
    記上部磁極層の上面を、平坦な同一面とする研磨工程
    と、該研磨工程の後、前記第2の無機絶縁層上に、前記
    第1のコイル層よりもコイル導体厚さ寸法が大きい第2
    のコイル層を形成する工程と、前記第2のコイル層を覆
    う第1の有機絶縁層を形成する工程と、該第1の有機絶
    縁層上に上部コア層の外縁を囲む第4のレジストフレー
    ムを形成する工程と、該第4のレジストフレームが囲む
    領域に前記上部コア層を形成する工程とを有し、前記第
    4のレジストフレームは、前記第1の有機絶縁層上に塗
    布されたレジストを、前記第4のレジストフレームの形
    状に露光して形成することを特徴とする薄膜磁気ヘッド
    の製造方法。
  16. 【請求項16】前記第1のコイル層を形成した後、前記
    第1のコイル層のコイル導体間を埋める第2の有機絶縁
    層を形成する工程と、前記第2の有機絶縁層の表面に、
    スパッタ法により前記第2の無機絶縁層を形成すること
    を特徴とする請求項15記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
  17. 【請求項17】前記下部コア層上にギャップ深さ決め絶
    縁層を形成した後、前記磁気ギャップ層を形成すること
    を特徴とする請求項16記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
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