JP2002123325A - 基準電圧発生装置 - Google Patents

基準電圧発生装置

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JP2002123325A
JP2002123325A JP2000313653A JP2000313653A JP2002123325A JP 2002123325 A JP2002123325 A JP 2002123325A JP 2000313653 A JP2000313653 A JP 2000313653A JP 2000313653 A JP2000313653 A JP 2000313653A JP 2002123325 A JP2002123325 A JP 2002123325A
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voltage
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transistor
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JP2000313653A
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Takahisa Koyasu
貴久 子安
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準電圧を速やかに立ち上げることができ、
しかも、電源電圧安定時に流れる暗電流を充分低減でき
る基準電圧発生装置を提供する。 【解決手段】 電源ラインLcからバンドギャップ(B
G)回路30への給電手段として、スイッチング素子Q
2のオン時に抵抗R0を介して電源供給を行う第1給電
手段と、差動増幅器40により制御されるNPNトラン
ジスタQ1を介して電源供給を行う第2給電手段とを設
ける。そして、電源電圧(簡易定電圧Vc)が差動増幅
器40によりNPNトランジスタQ1を制御可能な電圧
に達するまでは、比較器50によりスイッチング素子Q
2をオンし、NPNトランジスタQ1を制御可能な電圧
に達すると、比較器50によりスイッチング素子Q2を
オフさせる。この結果、低電源電圧時に基準電圧を速や
かに立ち上げることができ、しかも、電源電圧安定時に
流れる暗電流を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電源から電源
供給を受けて動作し、各種電子回路を動作させるのに必
要な基準電圧を発生する基準電圧発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、マイクロコンピュー
タからなる電子制御装置に組み込まれるA/D変換器や
判定回路等、各種電子回路を高精度に動作させるのに必
要な基準電圧を発生する装置として、ツェナーダイオー
ドやバンドギャップ回路等からなる基準電圧源を備え、
この基準電圧源に電源供給を行うことで、基準電圧源か
ら基準電圧を発生させるように構成された基準電圧発生
装置が知られている。
【0003】そして、特に、基準電圧源としてバンドギ
ャップ回路を備えた基準電圧発生装置では、バンドキャ
ップ回路に温度依存性がなく、常時安定した基準電圧を
発生することができることから、使用環境が大きく変化
する自動車用の電子制御装置や携帯用の電子装置におい
て広く採用されている。
【0004】図6は、基準電圧源としてバンドギャップ
回路を備えた基準電圧発生装置の一例を表す。尚、図6
は、自動車においてエンジンや自動変速機等を制御する
のに使用される電子制御装置において、A/D変換等を
高精度に行うのに必要な基準電圧を生成する基準電圧発
生装置を表す。
【0005】図6に示すように、従来の基準電圧発生装
置は、定電流回路10と、定電流回路10にて生成され
た定電流により動作し、正負の電源端子Tb(+) ,Tb
(-)を介してバッテリから供給されたバッテリ電圧Vb
を設定電圧以下にクランプすることで、駆動用の定電圧
(以下、簡易定電圧という)Vcを生成する定電圧回路
20と、定電圧回路20から簡易定電圧Vcが供給され
る電源ラインLcから抵抗R0を介して電源供給を受け
ることにより動作するバンドギャップ回路(以下、BG
回路ともいう)30と、BG回路30を構成する一対の
トランジスタ(NPNトランジスタQ31,Q32)の
ベース及びコレクタが同電位となるように抵抗R0を介
してBG回路30に印加される電圧を制御する差動増幅
器40とを備え、差動増幅器40により制御されたBG
回路30への印加電圧を基準電圧Vstとして、出力端子
Tout から外部回路に出力するように構成されている。
【0006】ここで、定電流回路10及び定電圧回路2
0は、バッテリ電圧Vbの変動に伴い基準電圧Vstが変
動するのを防止するためのものである。つまり、自動車
においては、直流電源であるバッテリに、スタータモー
タ,ホーン,ライトといった多数の電気負荷が接続され
ていることから、これらの電気負荷がオン・オフされる
ことによって、電源電圧(バッテリ電圧)が数ボルト以
上急激に変動することがある。そして、このように変動
するバッテリ電圧VbをそのままBG回路30の電源と
すると、バッテリ電圧Vbの変動時に基準電圧Vstも大
きく変動してしまうことになる。
【0007】このため、図6に示した基準電圧発生装置
においては、電圧依存性のない定電流回路10にて定電
流を生成し、この生成された定電流にて定電圧回路20
を駆動することにより、バッテリ電圧Vbの変動に影響
されない内部回路駆動用の定電圧を生成するようにして
いるのである。
【0008】そこで、まず、この定電流回路10及び定
電圧回路20について説明する。定電流回路10におい
ては、電源電圧(バッテリ電圧Vb)の投入後、抵抗R
11を介して、NPNトランジスタQ14,Q15にベ
ース電流が供給され、各NPNトランジスタQ14,Q
15がオン状態となることによって、PNPトランジス
タQ11の各コレクタに電流が流れ始め、その電流は、
抵抗R13の抵抗値と、NPNトランジスタQ14のベ
ース−エミッタ間の順方向電圧Vf(約0.7V)とで
決まる一定電流(Vf/R13)に制御されることにな
る。
【0009】次に、定電圧回路20においては、PNP
トランジスタQ21を介して外部電源ラインLbからN
PNトランジスタQ22のベースに印加される電圧がダ
イオード7個分の順方向電圧「7・Vf」(約4.9
V)を越えると、ダイオードD1〜D7に電流が流れ、
NPNトランジスタQ22のベース電圧が、この電圧以
下に制限されることになる。
【0010】つまり、7個のダイオードD1〜D7は、
NPNトランジスタQ22のベース電圧の上限を所定の
クランプ電圧(ここでは約4.9V)以下に制限するこ
とで、定電圧回路20からの出力電圧(簡易定電圧V
c)の上限を、クランプ電圧(約4.9V)からNPN
トランジスタQ22のベース−エミッタ間の順方向電圧
Vf分を減じた設定電圧(約4.2V)に制御する。
【0011】一方、BG回路30は、コレクタが抵抗R
31を介して基準電圧Vstの出力端子Tout に接続さ
れ、コレクタ−ベース間が互いに接続され、エミッタが
グランドラインに接地されたNPNトランジスタQ31
と、コレクタが抵抗R32を介して基準電圧Vstの出力
端子Tout に接続され、ベースがNPNトランジスタQ
31のベースに接続され、エミッタが抵抗R33を介し
てグランドラインに接地されたNPNトランジスタQ3
2とからなる周知のものである。
【0012】そして、NPNトランジスタQ31及びQ
32のベース、及び、NPNトランジスタQ32のコレ
クタは、差動増幅器40において差動対を構成している
一対の入力トランジスタ(NPNトランジスタ)Q42
及びQ41のベースに夫々接続されている。
【0013】ここで、差動増幅器40は、所謂オペアン
プであり、NPNトランジスタQ41のベースはオペア
ンプの非反転入力端子、NPNトランジスタQ42のベ
ースはオペアンプの反転入力端子として機能する。即
ち、差動増幅器40は、BG回路30を構成するNPN
トランジスタQ31、Q32のベース(換言すればNP
NトランジスタQ31のコレクタ)と、NPNトランジ
スタQ32のコレクタとが同電位となるように、NPN
トランジスタQ46を制御することで、出力ラインLo
の電位(つまり基準電圧Vst)を、BG回路30を構成
するトランジスタのバンドギャップ電圧で決まる一定電
圧(この場合、約1.2Vとなる)に制御する。
【0014】そして、この基準電圧Vstは、温度依存性
のない極めて安定した電圧となる。つまり、まず、BG
回路30において、NPNトランジスタQ32のコレク
タ電流をIc2、NPNトランジスタQ32のベース−
エミッタ間電圧をVBE2とすると、NPNトランジス
タQ31のベース−エミッタ間電圧VBE1は、次式
(1) の如く記述できる。
【0015】 VBE1=VBE2+Ic2×R33…(1) そして、NPNトランジスタQ31のベースは、コレク
タに接続されていることから、NPNトランジスタQ3
1のコレクタ電圧は、上記(1) 式で記述されるベース−
エミッタ間電圧VBE1と一致する。従って、NPNト
ランジスタQ31のコレクタ電流をIc1とすれば、基
準電圧Vstは、次式(2) の如く記述できる。
【0016】 Vst=Ic1×R31+VBE1 …(2) 一方、差動増幅器40は、NPNトランジスタQ31、
Q32の共通のベース電圧と、NPNトランジスタQ3
2のコレクタ電圧とが一致するように基準電圧Vstを制
御することから、基準電圧Vstは、次式(3) のようにも
記述できる。
【0017】 Vst=Ic2×R32+VBE1 …(3) ここで、電子の電荷量をq、ボルツマン定数をk、絶対
温度をTとして、上記(1) 式を変形すると、 (k・T/q)×ln(Ic1/Is)=(k・T/
q)×ln(Ic2/Is)+Ic2×R33 (k・T/q)×ln(Ic1/Ic2)=Ic2×R
33 となり、これを(3) 式のIc2に代入すると、基準電圧
Vstは、 Vst=VBE1+(R32/R33)×(k・T/q)
×ln(Ic1/Ic2) となる。そして、(2)式と(3)式とから、 Ic1×R31=Ic2×R32 であることから、基準電圧Vstは、 Vst=VBE1+(R32/R33)×(k・T/q)
×ln(R32/R31) と変形できる。そして、この両辺を、温度Tで偏微分す
ると、 δVst/δT=δVBE1/δT+(R32/R33)
×(k/q)×ln(R32/R31) となり、δVst/δT=0となるように定数を決める事
で、温度依存性のない安定した基準電圧が得られること
になるのである。
【0018】このように構成された従来の基準電圧発生
装置においては、出力電圧である基準電圧Vstが約1.
2Vであることから、基準電圧発生用のBG回路30及
び差動増幅器40は、BG回路30から出力端子Tout
に至る基準電圧Vstの出力ラインLoに、この電圧以上
の電源電圧が供給されることにより動作を開始する。
【0019】そして、出力ラインLoには、定電圧回路
20から簡易定電圧Vcが供給される電源ラインLcか
ら、抵抗R0を介して電源供給がなされ、電源ラインL
cには、外部電源ラインLbからNPNトランジスタQ
22を介して電源供給がなされることから、BG回路3
0及び差動増幅器40は、バッテリ電圧Vbが、BG回
路30及び差動増幅器40の動作開始電圧(約1.2
V)にNPNトランジスタQ22での電圧降下分を加え
た約2V以上であるときに正常動作することになる。
【0020】尚、図6に示した基準電圧発生装置には、
定電流回路10のPNPトランジスタQ11及び定電圧
回路20のPNPトランジスタQ21と共にカレントミ
ラー回路を構成するPNPトランジスタQ40が備えら
れており、このPNPトランジスタQ40を介して、B
G回路30及び差動増幅器40に電源を供給できるよう
にされている。
【0021】つまり、PNPトランジスタQ40は、エ
ミッタが外部電源ラインLbに接続され、コレクタが基
準電圧Vstの出力ラインLoに接続され、ベースがPN
PトランジスタQ11及びQ21のベースに接続されて
いる。このため、定電流回路10が動作を開始すると、
PNPトランジスタQ40を介して、出力ラインLoに
電流が供給されることになる。よって、BG回路30及
び差動増幅器40には、電源投入後、簡易定電圧Vcが
上記最低動作電圧(約2V)に達する前から電流が供給
されることになり、簡易定電圧Vcが上記最低動作電圧
(約2V)に達した際には、出力端子Tout に接続され
た外部回路に対して、基準電圧Vstを速やかに供給でき
るようになる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の基準電圧発生装置においては、電源ラインLcから
出力ラインLoに抵抗R0を介して電源供給するように
されていることから、抵抗R0の抵抗値を適切に選べ
ば、簡易定電圧Vcの立上がり直後から基準電圧を立ち
上げることができるものの、簡易定電圧Vcが一定とな
り、基準電圧も立ち上がった通常状態では、抵抗R0に
無駄な電流が流れてしまい、所謂暗電流が増加するとい
った問題があった。
【0023】そして、この暗電流は、基準電圧発生装置
の動作中、常時流れることから、上記のように基準電圧
発生装置が自動車用の電子制御装置に組み込まれる場合
や、携帯装置のように内蔵電池により駆動される装置に
組み込まれる場合には、バッテリや電池に蓄積された電
力を無駄に消費してしまい、バッテリ上がり、電池寿命
の低下、といった問題を招くことになる。
【0024】一方、こうした問題を解決するには、例え
ば、図7に示すように、電源ラインLcと出力ラインL
oとの間に、電源供給用のNPNトランジスタQ1を設
け、NPNトランジスタQ1を介して電源ラインLcか
ら出力ラインLoに流入する電流を差動増幅器40によ
り制御するようにするとよい。
【0025】つまり、図7に示す基準電圧発生装置は、
図6に示した基準電圧発生装置から、BG回路30及び
差動増幅器40へ電源供給を行う抵抗R0を削除し、そ
の代わりに、コレクタが電源ラインLcに接続され、エ
ミッタが出力ラインLoに接続されたNPNトランジス
タQ1と、NPNトランジスタQ1のベース−コレクタ
間にバイアス用の抵抗R1とを設け、NPNトランジス
タQ1のベース電流を差動増幅器40により制御できる
ように、差動増幅器40内のNPNトランジスタQ46
のコレクタを、NPNトランジスタQ1のベースに接続
し、更に、差動増幅器40内のNPNトランジスタQ4
6のコレクタ−ベース間を、位相補償用のコンデンサC
42を介して接続することにより構成されている。
【0026】そして、このように構成された図7の基準
電圧発生装置においては、差動増幅器40の動作によっ
て、基準電圧VstがBG回路30により決定される一定
電圧(約1.2V)となるようにNPNトランジスタQ
1に流れる電流が制御されることから、電源ラインLc
からBG回路30及び差動増幅器40には、NPNトラ
ンジスタQ1を介して、基準電圧Vstを発生するのに必
要な電流が供給されることになり、バッテリ等、正負一
対の電源端子Tbに接続される直流電源の消費電力を必
要最小限に抑え、暗電流を低減できる。
【0027】しかしながら、このような対策では、暗電
流を低減することはできるものの、電源ラインLcと出
力ラインLoとの間に、電流制御用のNPNトランジス
タQ1を設けることになるので、電源供給時には、NP
NトランジスタQ1にてベース−エミッタ間の順方向電
圧Vf分の電圧降下が生じることになる。
【0028】従って、図7に示した装置では、基準電圧
を発生するのに要する電源ラインLcの最低電圧(換言
すれば、基準電圧発生装置の最低動作電圧)が、抵抗R
0を用いて電源供給を行う図6の従来装置に比べて、N
PNトランジスタQ1で生じる電圧降下分だけ高くなっ
てしまい、例えば、電源ラインLcの簡易定電圧の立上
がりに対する基準電圧の立上がりが遅くなる、といった
問題が生じる。
【0029】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、電源電圧の立上がりに伴い基準電圧を速やか
に立ち上げることができ、しかも、電源電圧が安定した
際に流れる暗電流を充分低減できる基準電圧発生装置を
提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、上記請求項1記載の基準電圧発生装置においては、
電源ラインへの電源投入直後の電源電圧の立上がり時
等、電源ラインの電源電圧が第2給電手段の動作可能電
圧よりも低いときには、第1給電手段の抵抗を介して、
電源ラインから基準電圧源に電源供給がなされ、逆に、
電源ラインの電源電圧が第2給電手段の動作可能電圧よ
りも高いときには、第2給電手段のトランジスタを介し
て、電源ラインから基準電圧源に電源供給がなされるこ
とになる。
【0031】従って、本発明によれば、基準電圧源の動
作によって基準電圧を出力し得る当該装置の最低動作電
圧を低くして、電源電圧の立上がり時に生じる基準電圧
の立上がり遅れを改善できると共に、電源電圧が上昇し
て基準電圧が安定した際に流れる暗電流を抑制できる。
【0032】次に、上記請求項2に記載の基準電圧発生
装置によれば、直流電源からの出力電圧が基準電圧発生
装置以外の電気負荷の動作や外部ノイズによって変動し
たとしても、直流電源からの出力電圧が設定電圧以上で
あれば、電源電圧を設定電圧に保持することができる。
【0033】よって、この装置によれば、電源電圧の変
動によって基準電圧が変動するのを防止し、より安定し
た基準電圧を生成することが可能となり、例えば、直流
電源であるバッテリからの出力電圧が変動し易い自動車
等に搭載すれば、その効果をより発揮することができ
る。
【0034】ここで、電圧制限手段としては、例えば、
図6又は図7に示した定電圧回路のように、直流電源か
ら電源ラインに給電用のトランジスタ(Q22)を介し
て電源供給を行うようにし、直流電源からそのトランジ
スタの制御端子に印加される電圧をダイオード(D1〜
D7)等からなる電圧クランプ用の半導体素子にて一定
電圧以下に制限することで、直流電源から電源ラインに
供給される電源電圧を設定電圧以下に制限するように構
成すればよい。
【0035】しかしながら、直流電源から電源ラインへ
の給電経路上にこうした電圧制限手段を設けると、当該
装置への電源投入直後の電源電圧(電源ラインの電圧)
の立上がりが電圧制限手段の動作によって遅くなること
が考えられる。そこで、上記のように電圧制限手段を設
けた場合には、請求項3に記載のように構成してもよ
い。そして、このようにすれば、第1給電手段が基準電
圧源に電源供給する電圧を直流電源の出力電圧にするこ
とができ、電源投入直後等、電源電圧の立上がり時に当
該装置が基準電圧の出力を開始する最低動作電圧をより
低くすることが可能となる。
【0036】一方、基準電圧源としては、例えば、ツェ
ナーダイオードの降伏電圧を利用して基準電圧を発生す
る回路を利用してもよいが、ツェナーダイオードは温度
依存性を有することから、当該装置を自動車用或いは携
帯用の電子装置に組み込む際には、請求項4に記載のよ
うに、基準電圧源を、バンドギャップ回路を用いて構成
するとよい。
【0037】つまり、既述したように、バンドギャップ
回路は、温度依存性のない安定した基準電圧を発生する
ことができることから、基準電圧源をバンドギャップ回
路を用いて構成すれば、温度変化の影響を受けることな
く安定した基準電圧を発生できる基準電圧発生装置を実
現することが可能となる。
【0038】次に、給電経路切換手段としては、例え
ば、電源ラインの電源電圧を検出し、その検出電圧と判
定用基準電圧とを大小比較するように構成してもよい
が、この場合には、判定用基準電圧を生成する必要があ
るため、回路構成が複雑になってしまう。
【0039】また、このように電源電圧と判定用基準電
圧とを比較することにより第2給電手段が動作可能であ
ることか否かを判定する際には、誤判定が生じることの
ないように、判定用基準電圧を高めに設定する必要があ
るが、このようにすると、第2給電手段が動作可能状態
になってからスイッチング素子がオフされるまでに応答
遅れを生じ、その間、第1給電手段を構成する抵抗にて
無駄な電力消費が生じることになる。
【0040】このため、給電経路切換手段としては、請
求項5に記載のように構成することが望ましい。このよ
うにすれば、電源電圧と第2給電手段の動作可能電圧と
を比較する必要がないので、給電経路切換手段の構成を
簡素化でき、しかも、第2給電手段が動作を開始した時
点で、スイッチング素子をオフさせることができるの
で、スイッチング素子を応答遅れなくオフして、第1給
電手段を構成する抵抗での消費電力をより確実に低減す
ることが可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
を用いて説明する。 [第1実施例]図1は、本発明が適用された第1実施例
の基準電圧発生装置の構成を表す電気回路図である。
【0042】本実施例の基準電圧発生装置は、例えば、
自動車においてエンジンや自動変速機等を制御するのに
使用される車両用電子制御装置に組み込まれて、A/D
変換等を高精度に行うのに必要な基準電圧を生成するた
めのものであり、図7に示した基準電圧発生装置と同一
構成を有する。
【0043】即ち、本実施例の基準電圧発生装置は、定
電流回路10と、電圧制限手段としての定電圧回路20
と、基準電圧源としてのバンドギャップ回路(BG回
路)30と、差動増幅器40とを備え、差動増幅器40
が、電源ラインLcと出力ラインLoとの間に設けられ
たNPNトランジスタQ1を、基準電圧Vstが一定電圧
(約1.2V)となるように制御するようにされてい
る。
【0044】そして、本実施例の基準電圧発生装置と図
7に示した基準電圧発生装置との異なる点は、下記の通
りである。尚、本実施例において、差動増幅器40は、
本発明の第2給電手段を構成する制御手段に相当し、N
PNトランジスタQ1は、本発明の第2給電手段を構成
するトランジスタに相当する。また、上記各回路(定電
流回路10、定電圧回路20、BG回路30、差動増幅
器40)は、図7に示した基準電圧発生装置のものと全
く同様に構成されており、その詳細は既に説明したの
で、ここではこれら各回路の説明は省略する。
【0045】図1に示すように、定電圧回路20から簡
易定電圧Vcが出力される電源ラインLcには、PNP
トランジスタQ2のエミッタが接続されている。そし
て、このPNPトランジスタQ2のコレクタは、抵抗R
0(図6に示した給電用の抵抗R0と同じ)を介して、
出力ラインLoに接続されている。
【0046】また、PNPトランジスタQ2のベース−
エミッタ(換言すればPNPトランジスタQ2のベース
と電源ラインLcとの間)には、抵抗R2が接続されて
おり、PNPトランジスタQ2のベースには、抵抗R2
と共に簡易定電圧Vcを分圧するための抵抗R3の一端
が接続されている。尚、PNPトランジスタQ2及び抵
抗R0は、本発明の第1給電手段に相当し、PNPトラ
ンジスタQ2は、第1給電手段を構成するスイッチング
素子に相当する。
【0047】一方、本実施例の基準電圧発生装置には、
BG回路30を構成する一対のNPNトランジスタQ3
1,Q32のコレクタ電位VCQ31,VCQ32を比較する比
較器50が設けられている。比較器50は、上記各コレ
クタ電位VCQ31,VCQ32の電位差に応じて、PNPトラ
ンジスタQ2のオン・オフ状態を切り換えることによ
り、基準電圧源であるBG回路30への電源供給を、差
動増幅器40により制御されるNPNトランジスタQ1
(換言すれば第2給電手段)を介して行うか、或いは、
抵抗R0(換言すれば第1給電手段)を介して行うかを
切り換えるためのものであり、本発明の給電経路切換手
段として機能する。
【0048】即ち、比較器50は、ベースがNPNトラ
ンジスタQ32のコレクタに接続されたPNPトランジ
スタQ51と、ベースがNPNトランジスタQ31のコ
レクタに接続されたPNPトランジスタQ52とからな
る一対の入力トランジスタを備える。そして、PNPト
ランジスタQ51のコレクタは、抵抗R52を介してグ
ランドラインに接地され、PNPトランジスタQ52の
コレクタは、グランドラインに直接接地されている。
【0049】また、本実施例の基準電圧発生装置には、
定電流回路10のPNPトランジスタQ11、定電圧回
路20のPNPトランジスタQ21、及びPNPトラン
ジスタQ40と共にカレントミラー回路を構成するPN
PトランジスタQ50が備えられており、このPNPト
ランジスタQ50を介して比較器50に定電流を供給す
るようにされている。
【0050】そして、比較器50において、PNPトラ
ンジスタQ50から定電流が供給される経路には、PN
PトランジスタQ51のエミッタが抵抗R51を介して
接続されると共に、PNPトランジスタQ52のエミッ
タが直接接続されている。また、PNPトランジスタQ
51のコレクタと抵抗R52との接続点には、エミッタ
がグランドラインに接地され、コレクタが抵抗R3の他
端に接続されたNPNトランジスタQ53のベースが接
続されている。
【0051】このように構成された比較器50において
は、PNPトランジスタQ51のエミッタに抵抗R51
が接続されていることから、抵抗R51の抵抗値とPN
PトランジスタQ50からの供給電流ICQ50とで決まる
オフセット電圧VOS(=R51×ICQ50)が設定された
差動回路として動作する。
【0052】つまり、NPNトランジスタQ32のコレ
クタ電圧VCQ32(換言すればPNPトランジスタQ51
のベース電圧VBQ51)が、NPNトランジスタQ31の
コレクタ電圧VCQ31(換言すればPNPトランジスタQ
52のベース電圧VBQ52)にオフセット電圧VOSを加え
た電圧となるように(つまり、VCQ32=VCQ31+VOSと
なるように)、NPNトランジスタQ53をオン・オフ
させる。
【0053】従って、本実施例の基準電圧発生装置にお
いて、電源投入直後には、BG回路30内のNPNトラ
ンジスタQ31のコレクタ電圧(延いてはPNPトラン
ジスタQ52のベース電圧)が立ち上がり、NPNトラ
ンジスタQ32のコレクタ電圧(延いてはPNPトラン
ジスタQ51のベース電圧)が低いことから、比較器5
0では、PNPトランジスタQ51及びNPNトランジ
スタQ53がオン状態となり、PNPトランジスタQ2
をオンさせることになる(図2に示す時点t1参照)。
【0054】そして、PNPトランジスタQ2がオン状
態になると、BG回路30には、PNPトランジスタQ
2に直列接続された抵抗R0を介して、電源ラインLc
から電源供給がなされることから、その後は、図2に示
すように、BG回路30の動作によって、出力ラインL
oの電位が基準電圧Vstまで上昇することになる。
【0055】次に、電源ラインLcの電位(つまり簡易
定電圧Vc)が上昇してきて、NPNトランジスタQ1
を介して電流を供給できるようになると、必然的にNP
NトランジスタQ32のコレクタ電圧(延いてはPNP
トランジスタQ51のベース電圧)が上昇し、PNPト
ランジスタQ51、NPNトランジスタQ53、PNP
トランジスタQ2がオフする(図2に示す時点t2参
照)。
【0056】そして、その後は、差動増幅器40の動作
によって、NPNトランジスタQ1に流れる電流が制御
され、出力ラインLoは、BG回路30のバンドギャッ
プ電圧で決まる所定の基準電圧Vstに保持されることに
なる。尚、図2は、電源投入直後の比較器50各部(詳
しくはPNPトランジスタQ51,Q52のベース電圧
及びNPNトランジスタQ53のコレクタ電圧)の電圧
変化、並びに、電源ラインLc及び出力ラインLoの電
圧変化を表すタイムチャートである。
【0057】以上説明したように、本実施例の基準電圧
発生装置においては、給電経路切換手段としての比較器
50の動作によって、電源ラインLcの簡易定電圧Vc
が差動増幅器40によりNPNトランジスタQ1を制御
可能な電圧(約1.9V)に達していない場合にPNP
トランジスタQ2がオンされ、簡易定電圧VcがNPN
トランジスタQ1を制御可能な電圧(約1.9V)に達
するとPNPトランジスタQ2がオフされる。
【0058】そして、PNPトランジスタQ2がオン状
態であれば、抵抗R0を介してBG回路30に電源供給
を行うことができるので、図7に示した基準電圧発生装
置に比べて、BG回路30の動作により基準電圧を出力
し得る最低動作電圧を低くし、電源電圧の立上がり時に
生じる基準電圧の立上がり遅れを改善できる。尚、図2
において、点線で示す基準電圧Vstの立上がり特性は、
図7に示した基準電圧発生装置のものであり、この図2
からも、本実施例によれば基準電圧の立上がり遅れを改
善できることが判る。
【0059】また、抵抗R0を介してBG回路30に電
源が供給されるのは、簡易定電圧Vcが第2給電手段と
してのNPNトランジスタQ1を制御可能な電圧に達す
るまでであり、簡易定電圧Vcが安定した際には、PN
PトランジスタQ2がオフされ、抵抗R0に電流が流れ
ることはないので、当該装置の通常動作時に流れる暗電
流を充分抑制できる。
【0060】また、本実施例の基準電圧発生装置には、
電圧制限手段としての定電圧回路20が設けられ、電源
ラインLcをバッテリ電圧Vbよりも低く正規の基準電
圧Vst(約1.2V)よりも高い設定電圧(約4.2
V)以下に制限するようにされているので、バッテリ電
圧Vbの変動に伴い基準電圧Vstが変動するのを防止す
ることができる。
【0061】また更に、本実施例では、給電経路切換用
のスイッチング素子(つまりPNPトランジスタQ2)
をオン・オフさせる比較器50が、差動増幅器40の動
作によって制御されるBG回路30の内部電圧(NPN
トランジスタQ31,Q32のコレクタ電圧)を監視
し、その電圧から差動増幅器40が正常に機能している
ことを判定して、PNPトランジスタQ2をオフするよ
うに構成されているので、後述する第2実施例のよう
に、簡易定電圧Vcを検出して、その電圧が設定電圧に
達したときにPNPトランジスタQ2をオフするように
した場合に比べて、給電経路切換手段としての回路構成
を簡素化できる。
【0062】ここで、上記説明では、PNPトランジス
タQ2のエミッタ及び抵抗R2の一端は、定電圧回路2
0内のNPNトランジスタQ22を介してバッテリから
電源供給を受ける電源ラインLcに接続されるものとし
たが、図3に示すように、PNPトランジスタQ2のエ
ミッタ及び抵抗R2の一端は、バッテリから直接電源供
給を受ける外部電源ラインLbに接続するようにしても
よい。
【0063】そして、このようにすれば、PNPトラン
ジスタQ2のオン時に、BG回路30には、抵抗R0を
介して、外部電源ラインLbから電源が供給されること
になるため、図4に示すように、電源投入後、定電流回
路10が動作を開始してPNPトランジスタQ2がオン
した直後(時点t1直後)の基準電圧Vstの立上がりが
急峻となり、図1に示した装置に比べて、基準電圧の出
力を開始する最低動作電圧をより低くすることができ
る。
【0064】尚、図3に示した基準電圧発生装置は、P
NPトランジスタQ2のエミッタ及び抵抗R2の一端が
接続される電源ラインが異なるだけで、装置構成自体
は、図1に示した基準電圧発生装置と同じである。ま
た、図4は、図2に対応して、電源投入直後の比較器5
0各部(詳しくはPNPトランジスタQ51,Q52の
ベース電圧及びNPNトランジスタQ53のコレクタ電
圧)の電圧変化、並びに、電源ラインLc及び出力ライ
ンLoの電圧変化を測定した結果を表すタイムチャート
である。
【0065】[第2実施例]次に図5は、本発明が適用
された第2実施例の基準電圧発生装置の構成を表す電気
回路図である。図5に示すように、本実施例の基準電圧
発生装置は、上記第1実施例と同様、定電流回路10
と、電圧制限手段としての定電圧回路20と、基準電圧
源としてのバンドギャップ回路(BG回路)30′と、
第2給電手段を構成する制御手段としての差動増幅器4
0′と、給電経路切換手段としての比較器50′とを備
え、差動増幅器40が、電源ラインLcと出力ラインL
oとの間に設けられたNPNトランジスタQ1を制御す
ることにより、一定の基準電圧Vst(約1.2V)を生
成するものである。
【0066】そして、本実施例において、定電流回路1
0及び定電圧回路20は、第1実施例のものと同一構成
であるが、BG回路30′、差動増幅器40′、及び比
較器50′は、第1実施例のものと若干異なる。即ち、
本実施例のBG回路30′において、一対のNPNトラ
ンジスタQ31,Q32のコレクタは、夫々、抵抗R3
1,R32を介して、電源ラインLcに直接接続されて
いる。また、NPNトランジスタQ32のエミッタに
は、上記実施例と同様、抵抗R33が接続され、その抵
抗R33の他端は、NPNトランジスタQ31のエミッ
タに接続されるが、このNPNトランジスタQ31のエ
ミッタと抵抗R33との接続点は、抵抗R34を介し
て、グランドラインに接地されている。また、NPNト
ランジスタQ31,Q32のベースは互いに接続されて
いるが、NPNトランジスタQ31のベース−エミッタ
間は接続されておらず、これら各トランジスタQ31,
Q32のベースは、直接、基準電圧Vstの出力端子Tou
t に接続されている。
【0067】次に、差動増幅器40′は、上述した差動
増幅器40と同様、NPNトランジスタQ41,Q4
2、PNPトランジスタQ43,Q44,Q45、抵抗
R42,R43,R44,R45、及びコンデンサC4
1を備えるものの、BG回路30′の抵抗R31,R3
2が電源ラインLcに接続されていることから、これに
対応して、抵抗R42,R43,R44の一端が電源ラ
インLcに接続されている。そして、NPNトランジス
タQ1のベースは、PNPトランジスタQ45のコレク
タと抵抗R45との接続点に接続されている。
【0068】また、差動増幅器40′の入力トランジス
タとなるNPNトランジスタQ41,Q42のベース
は、夫々、BG回路30′側のNPNトランジスタQ3
1,Q32のコレクタに接続されており、NPNトラン
ジスタQ41,Q42のエミッタは、上述した差動増幅
器40と同様、互いに接続されている。そして、これら
各エミッタ同士の接続点は、エミッタがグランドライン
に接地されたNPNトランジスタQ46のコレクタに接
続されている。
【0069】このNPNトランジスタQ46は、定電流
回路内のPNPトランジスタQ11とカレントミラー回
路を構成しているPNPトランジスタQ40のコレクタ
から電流供給を受けるNPNトランジスタQ66とカレ
ントミラー回路を構成しており、差動増幅器40′の定
電流源となる。
【0070】つまり、NPNトランジスタQ66のコレ
クタは、PNPトランジスタQ40のコレクタに接続さ
れ、NPNトランジスタQ66のコレクタ−ベース間は
互いに接続され、NPNトランジスタQ66のエミッタ
はグランドラインに接地され、NPNトランジスタQ6
6のベースは、NPNトランジスタQ46のベースに接
続されているため、NPNトランジスタQ46には、P
NPトランジスタQ40(延いては定電流回路10)に
流れる電流に比例した電流が流れるのである。
【0071】このように構成された差動増幅器40′に
おいては、BG回路30′側のNPNトランジスタQ3
1、Q32のコレクタが同電位となるように、NPNト
ランジスタQ1を制御することで、出力端子Tout の電
位(つまり基準電圧Vst)を、BG回路30を構成する
トランジスタのバンドギャップ電圧で決まる一定電圧
(約1.2V)に制御することになるが、この差動増幅
器40′の動作によって一定の基準電圧Vstを出力でき
るようになるには、電源ラインLcの電位が、基準電圧
Vst(約1.2V)にNPNトランジスタQ1のベース
−エミッタ間順方向電圧Vf(約0.7V)を加えた電
圧以上になる必要がある。
【0072】そこで、本実施例においても、電源ライン
Lcの電位がこの電圧に達するまでの間に基準電圧を出
力できるようにするために(換言すれば当該装置の最低
動作電圧を低くするために)、電源ラインLcからNP
NトランジスタQ31,Q32(詳しくはそのベース)
に直接電源供給を行うための第1給電手段が設けられて
いる。
【0073】つまり、本実施例において、第1給電手段
は、一端が電源ラインLcに接続された抵抗R0と、抵
抗R0の他端にソースが接続され、ドレインがNPNト
ランジスタQ31、Q32のベース(換言すれば簡易定
電圧Vstの出力端子Tout )に接続されたpチャネルの
MOSFETQ3とから構成されており、FETQ3が
オン状態であるときに、電源ラインLcからBG回路3
0′に直接電源を供給できるようにされている。
【0074】次に、比較器50′は、このFETQ3の
オン・オフ状態を切り換えることにより、BG回路3
0′への電源供給を抵抗R0を介して行うか、NPNト
ランジスタQ1を介して行うかを切り換えるようにされ
ている。即ち、本実施例の比較器50′は、エミッタが
抵抗R61を介して電源ラインLcに接続されたPNP
トランジスタQ61と、エミッタが抵抗R62を介して
NPNトランジスタQ31、Q32のベース(換言すれ
ば簡易定電圧Vstの出力端子Tout )に接続されたPN
PトランジスタQ62とを備える。
【0075】これら各PNPトランジスタQ61,Q6
2は、2つのコレクタを備え、一方のコレクタは互いに
接続されている。また、これら各PNPトランジスタQ
61,Q62のベースも互いに接続されており、しか
も、一方のコレクタ同士の接続点に接続されている。そ
して、これらベース及びコレクタの接続点は、エミッタ
がグランドラインに接地されたNPNトランジスタQ6
5のコレクタに接続されている。尚、NPNトランジス
タQ65は、PNPトランジスタQ40から定電流が供
給されるNPNトランジスタQ66のベースに接続され
ており、NPNトランジスタQ66とカレントミラー回
路を構成している。
【0076】また次に、上記各PNPトランジスタQ6
1,Q62の他方のコレクタは、夫々、エミッタがグラ
ンドラインに接地されたNPNトランジスタQ63,Q
64のコレクタに接続されている。また、これら各NP
NトランジスタQ63,Q64のベースは互いに接続さ
れており、NPNトランジスタQ64のベース−コレク
タ間は互いに接続されている。そして、第1給電手段を
構成するスイッチング素子としてのFETQ3のゲート
は、PNPトランジスタQ61及びNPNトランジスタ
Q63のコレクタ同士の接続点に接続されている。
【0077】このように構成された比較器50′におい
ては、NPNトランジスタQ65に流れる電流をIとす
れば、「I×(R61−R62)」(但し、R61,R
62は抵抗R61,R62の抵抗値)のオフセット電圧
VOSを有するコンパレータとして機能する。つまり、電
源ラインLcの簡易定電圧Vcが、出力端子Tout から
出力される基準電圧Vstにオフセット電圧VOSを加えた
電圧よりも低い場合(Vc<Vst+VOS)には、FET
Q3をオンさせ、逆に、電源ラインLcの簡易定電圧V
cが、出力端子Tout から出力される基準電圧Vstにオ
フセット電圧VOSを加えた電圧以上になると(Vc≧V
st+VOS)、FETQ3をオフさせる。
【0078】そこで、本実施例では、抵抗R61とR6
2の抵抗値を適宜選択することにより、比較器50′の
オフセット電圧VOSを、NPNトランジスタQ1を制御
するのに必要な電源ラインLcと出力端子Tout との電
位差(約0.7V)に設定し、簡易定電圧Vcが差動増
幅器40′によるNPNトランジスタQ1の制御動作に
よって正規の基準電圧Vstを出力できる電圧に達するま
では、FETQ3をオン状態に保持し、簡易定電圧Vc
がその電圧以上になると、FETQ3をオフするように
されている。
【0079】従って、本実施例の基準電圧発生装置にお
いても、第1実施例の装置と同様、BG回路30′の動
作により基準電圧を出力し得る最低動作電圧を低くし
て、電源電圧の立上がり時に生じる基準電圧の立上がり
遅れを改善できると共に、当該装置の通常動作時に流れ
る暗電流を充分抑制できる。
【0080】以上、本発明を適用した2つの実施例につ
いて説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるも
のではなく、種々の態様を採ることができる。例えば、
上記実施例では、基準電圧源として、温度依存性のない
バンドギャップ回路を用いるものとして説明したが、こ
れは、上記実施例の基準電圧発生装置が自動車に搭載さ
れる電子制御装置に組み込まれるものであるためであ
り、例えば、基準電圧発生装置が温度変化の少ない環境
下で使用されるものである場合には、基準電圧源とし
て、ツェナーダイオード等を用いた基準電圧源を利用す
るようにしてもよい。
【0081】また、第2実施例の基準電圧発生装置にお
いて、図5の回路では、第1給電手段としての抵抗R0
が電源ラインLcからBG回路30′に電源供給を行う
ようにしたが、この抵抗R0の一端を、電源ラインLc
に代えて外部電源ラインLbに接続することにより、抵
抗R0が外部電源ラインLbからBG回路30′に電源
供給を行うように構成してもよい。
【0082】また、上記各実施例では、電源電圧(バッ
テリ電圧Vb)の変動に伴い生じる基準電圧Vstの変動
を防止するために、電圧制限手段としての定電圧回路2
0を備えているが、電源電圧の変動の少ない環境下で基
準電圧発生装置を使用する場合には、こうした定電圧回
路20を設ける必要はなく、バッテリ等の直流電源から
電源ラインLcに直接電源供給を行うようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の基準電圧発生装置の構成を表す
電気回路図である。
【図2】 図1に示した基準電圧発生装置の電源投入後
の電圧変化を表すタイムチャートである。
【図3】 第1実施例の基準電圧発生装置の変形例を表
す電気回路図である。
【図4】 図3に示した基準電圧発生装置の電源投入後
の電圧変化を表すタイムチャートである。
【図5】 第2実施例の基準電圧発生装置の構成を表す
電気回路図である。
【図6】 従来の基準電圧発生装置の構成を表す電気回
路図である。
【図7】 暗電流の低減を図った従来の基準電圧発生装
置の構成を表す電気回路図である。
【符号の説明】
10…定電流回路、20…定電圧回路、30,30′…
BG回路(バンドギャップ回路)、40,40′…差動
増幅器(制御手段)、50,50′…比較器、R0…抵
抗(第1給電手段)、Q1…NPNトランジスタ(第2
給電手段)、Q2…PNPトランジスタ(スイッチング
素子)、Q3…FET(スイッチング素子)、Lc…電
源ライン、Lb…外部電源ライン。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から電源供給を受けての基準電圧を
    発生する基準電圧源と、 直流電源から電源供給を受ける電源ラインと前記基準電
    圧源との間に設けられた抵抗とスイッチング素子との直
    列回路からなり、該スイッチング素子のオン時に該抵抗
    を介して前記基準電圧源に電源供給を行う第1給電手段
    と、 前記電源ラインと前記基準電圧源との間に設けられたト
    ランジスタと、前記基準電圧源からの出力が一定の基準
    電圧となるように前記トランジスタに流れる電流を制御
    する制御手段とからなり、前記トランジスタを介して前
    記基準電圧源に電源供給を行う第2給電手段と、 前記電源ラインの電源電圧が前記第2給電手段の動作可
    能電圧に達しているか否かを判定し、前記電源電圧が前
    記動作可能電圧に達していない場合は、前記第1給電手
    段のスイッチング素子をオンして、前記基準電圧源への
    電源供給を前記第1給電手段により実行させ、前記電源
    電圧が前記動作可能電圧に達していれば、前記第1給電
    手段のスイッチング素子をオフして、前記基準電圧源へ
    の電源供給を前記第2給電手段により実行させる給電経
    路切換手段と、 を備えたことを特徴とする基準電圧発生装置。
  2. 【請求項2】 前記直流電源から前記電源ラインに至る
    給電経路に設けられ、前記電源ラインに供給される電源
    電圧を前記基準電圧よりも高い設定電圧以下に制限する
    電圧制限手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載
    の基準電圧発生装置。
  3. 【請求項3】 前記第2給電手段は、前記直流電源から
    前記電圧制限手段を介して電源供給を受ける前記電源ラ
    インから前記基準電圧源に電源供給を行い、 前記第1給電手段は、前記直流電源から前記電圧制限手
    段に至る外部電源ラインから前記基準電圧源に電源供給
    を行うことを特徴とする請求項2記載の基準電圧発生装
    置。
  4. 【請求項4】 前記基準電圧源は、バンドギャップ回路
    からなることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか
    に記載の基準電圧発生装置。
  5. 【請求項5】 前記給電経路切換手段は、前記第2給電
    手段の動作状態を監視し、前記第2給電手段が正常動作
    しているときに、前記電源電圧が前記動作可能電圧に達
    している旨を判定することを特徴とする請求項1〜請求
    項4の何れかに記載の基準電圧発生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006107096A (ja) * 2004-10-05 2006-04-20 Denso Corp バンドギャップ基準電圧回路
US7098729B2 (en) 2002-08-28 2006-08-29 Nec Electronicss Corporation Band gap circuit
JP2017108339A (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 株式会社デンソー 検出装置

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