JP3584900B2 - バンドギャップ基準電圧回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バンドギャップセル回路と差動増幅回路とから構成されるバンドギャップ基準電圧回路に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
近年、車両(例えば自動車)の電子制御システムの高度化に伴って、車両に多くの電子制御ユニット(以下、ECUと称す)が搭載されるようになっている。ECUはマイクロコンピュータを主体として構成されており、動作用の主電源やRAMをバックアップするためのバックアップ用の電源を備えている。そして、システムの規模が増大するにつれて、イグニッションスイッチがオンの場合におけるECU全体の消費電流の増大に加え、イグニッションスイッチがオフの場合における上記バックアップ用の電源などの動作電流(スタンバイ電流)の増大が問題となっている。スタンバイ電流の増大は、バッテリ上がりの原因となるからである。
【0003】
電源回路は、バンドギャップ基準電圧回路、出力電圧検出回路、誤差増幅回路、定電流回路などから構成されており、動作電流を低減するためにはバンドギャップ基準電圧回路をはじめとする各回路の動作電流を低減する必要がある。
【0004】
図4は、モノリシックICとしてバイポーラプロセスにより製造されるバンドギャップ基準電圧回路の電気的構成を示している。このバンドギャップ基準電圧回路1は、定電流回路2、定電圧回路3、バンドギャップセル回路4およびオペアンプ5から構成されており、ICの端子6、7から電源電圧Vccを入力し、ICの端子8、7から温度変動の小さいバンドギャップ基準電圧VBGを出力するようになっている。
【0005】
このうちバンドギャップセル回路4は、端子8と7との間に抵抗R1とダイオード接続されたトランジスタQ1との直列回路および抵抗R2とトランジスタQ2と抵抗R3との直列回路が接続された回路形態となっている。トランジスタQ1とQ2のベースは共通に接続されており、その共通ベース線およびトランジスタQ2のコレクタは、それぞれオペアンプ5の入力トランジスタQ3およびQ4の各ベースに接続されている。
【0006】
バンドギャップセル回路4の上記直列回路には常時バイアス電流が流れるので、バンドギャップ基準電圧回路1の動作電流(消費電流)を低減するためには、抵抗R1、R2、R3の抵抗値を高めてそのバイアス電流を低減することが有効である。しかしながら、バイアス電流を低減すると、オペアンプ5の入力バイアス電流(入力トランジスタQ3、Q4のベース電流)のばらつきの影響を受け易くなり、基準電圧VBGの温度特性が悪化してしまう。
【0007】
例えば、製造プロセスに起因してあるウェハロットにおけるトランジスタのhFEが設計値よりも小さくなった場合、オペアンプ5の入力バイアス電流が増加し、その分だけバンドギャップセル回路4におけるトランジスタQ1のベース電流が減少する。これに伴って、トランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧VBEが低下するので、基準電圧VBGは設計値よりも低下してしまう。
【0008】
そこで、例えば室温において抵抗R2の抵抗値をレーザトリミングによって調整することにより、基準電圧VBGを設計値に合わせ込むことが行われている(上述の場合には抵抗R2の抵抗値を高めに設定する)。その結果、室温での電圧精度は向上する。しかし、基準電圧VBGにおいてトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧VBEとトランジスタQ1、Q2のベース・エミッタ間電圧差ΔVBEとの加算割合が設計値からずれてしまうため、本来ほぼ0となるべき温度係数が正方向または負方向にずれてしまう(上述の場合には正方向にずれる)。こうしたことから、従来のバンドギャップ基準電圧回路1においては、温度係数の増大を防止するために、バンドギャップセル回路4に比較的大きいバイアス電流を流す必要があった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、製造プロセスで生じる特性のばらつきによる温度特性の悪化を防止しつつ動作電流を低減することができるバンドギャップ基準電圧回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した手段によれば、差動増幅回路の入力トランジスタがカスケード接続された第1および第2の入力トランジスタから構成されているので、バンドギャップセル回路の後段に位置する差動増幅回路の入力インピーダンスが高くなり、バンドギャップセル回路の第1ないし第3の抵抗の抵抗値を高く設定し第1および第2のトランジスタに流れる電流(バンドギャップセル回路のバイアス電流)を低減しても、差動増幅回路の入力バイアス電流が第1および第2のトランジスタのベース電流に対して十分に小さくなる。従って、製造プロセスで特性のばらつき(例えばトランジスタのhFEのばらつき)が生じても、差動増幅回路の入力バイアス電流のばらつきがバンドギャップセル回路のバイアス状態に及ぼす影響が小さくなり、ほぼ設計値通りの基準電圧を得ることができる。
【0011】
その結果、トリミングが不要あるいはトリミングによる抵抗値の調整量が減少し、第1のトランジスタのベース・エミッタ間電圧VBEと第1のトランジスタと第2のトランジスタとのベース・エミッタ間電圧差ΔVBEとの加算割合がほぼ設計値通りとなるので、出力される基準電圧の温度特性の低下を防止することができる。そして、第1ないし第3の抵抗の抵抗値を高く設定できるので、バンドギャップセル回路のバイアス電流ひいてはバンドギャップ基準電圧回路の動作電流(消費電流)を低減することができる。
【0014】
請求項2に記載した手段によれば、差動増幅回路は、その入力トランジスタにベース電流を供給するバイアス電流補償回路を備えて構成されているので、バンドギャップセル回路から差動増幅回路に流れ込む(あるいは流れ出す)電流がほぼ0となる。従って、バンドギャップセル回路のバイアス電流を一層小さく設定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、入力インピーダンスを高める点において本発明に関連するバンドギャップ基準電圧回路を、第1の実施形態として図1を参照しながら説明する。
図1は、モノリシックICとしてBiCMOSのプロセスにより製造されるバンドギャップ基準電圧回路の電気的構成を示している。このICは、例えば自動車に搭載される電子制御ユニット(ECU)に用いられるもので、図示しないCPUやメモリなどのディジタル回路、種々のアナログ回路、電源回路などがワンチップ化された構成となっている。
【0016】
バンドギャップ基準電圧回路11は、定電流回路12、定電圧回路13、バンドギャップセル回路14、オペアンプ15および電流折返し回路16から構成されており、ICの端子17、18から電源電圧Vcc(例えばバッテリ電圧VB)を入力し、ICの端子19、18から例えば1.22Vのバンドギャップ基準電圧VBG(以下、単に基準電圧VBGと称す)を出力するようになっている。この基準電圧VBGは温度変動が極めて小さく、IC外部のみならずIC内部の電源回路やアナログ回路にも供給されるようになっている。
【0017】
定電流回路12は、端子17に接続されたIC内部の電源線20と端子18に接続されたIC内部の電源線21との間に接続されており、トランジスタQ11〜Q16と抵抗R11〜R13とから構成される自己バイアス形式の定電流回路である。すなわち、トランジスタQ11のベース・エミッタ間に接続された抵抗R12には、そのベース・エミッタ間電圧VBEと抵抗R12の抵抗値とに基づいて決まる一定電流が流れ、この電流はマルチコレクタ構造のPNP形のトランジスタQ14のコレクタ電流となってトランジスタQ11に供給される。上記トランジスタQ14およびPNP形のトランジスタQ15、Q16は、その各エミッタが電源線20に接続されるとともに各ベースが共通に接続されたカレントミラー回路を構成しており、トランジスタQ15、Q16には上記一定電流が流れるようになっている。
【0018】
定電圧回路13は、電源線20と21との間に上記トランジスタQ15のエミッタ・コレクタ間を介して7個のダイオードD11〜D17が直列に接続された回路構成となっている。ダイオードD11のアノードには出力用のNPN形のトランジスタQ17のベースが接続されており、そのトランジスタQ17のコレクタとエミッタはそれぞれ電源線20と定電圧線22に接続されている。ここで、ダイオードD11〜D17の順方向電圧をVF、トランジスタQ15の飽和電圧をVCE(sat) とすれば、電源電圧Vccが(7・VF+VCE(sat) )以上である場合に定電圧動作が開始され、定電圧線22の電圧は6・VFの一定電圧となる。オペアンプ15は、この一定電圧を電源電圧として動作するので、電源電圧Vccの変動による影響を受けにくくなり、安定した動作が可能となる。
【0019】
バンドギャップセル回路14は、抵抗R14(第1の抵抗に相当)とダイオード接続されたNPN形のトランジスタQ18(第1のトランジスタに相当)のコレクタ・エミッタ間との直列回路(第1の直列回路に相当)、および抵抗R15(第2の抵抗に相当)とNPN形のトランジスタQ19(第2のトランジスタに相当)のコレクタ・エミッタ間と抵抗R16(第3の抵抗に相当)との直列回路(第2の直列回路に相当)が定電圧線23と電源線21との間に接続された回路構成となっている。トランジスタQ18とQ19とはベース同士が接続されており、このベース電位およびトランジスタQ19のコレクタ電位がそれぞれ本発明でいう第1の参照電圧および第2の参照電圧となる。定電圧線23は抵抗R17を介して上述の端子19に接続されている。
【0020】
オペアンプ15は、入力段である差動増幅回路24と出力段である出力回路25とから構成されている。差動増幅回路24の入力トランジスタは、Pチャネル型FETであるMOSトランジスタQ20、Q21から構成されており、上記トランジスタQ18、Q19のベースおよびトランジスタQ19のコレクタは、それぞれ抵抗R18およびR19を介して当該MOSトランジスタQ20およびQ21の各ゲートに接続されている。MOSトランジスタQ20、Q21の各ドレインは、それぞれトランジスタQ22と抵抗R20、トランジスタQ23と抵抗R21を介して電源線21に接続され、各ソースは共通に接続された上で定電流駆動されるトランジスタQ24と抵抗R22とを介して定電圧線22に接続されている。
【0021】
PNP形のトランジスタQ25は、差動増幅回路24の出力電圧をレベルシフトして出力回路25に与えるためのもので、そのベースおよびコレクタはそれぞれトランジスタQ22のコレクタおよび電源線21に接続され、そのエミッタは定電流駆動されるトランジスタQ27と抵抗R23とを介して定電圧線22に接続されている。これにより、トランジスタQ22のコレクタ電位はトランジスタQ23のコレクタ電位と同じVBEに固定される。また、差動増幅回路24を対象構造とするため、トランジスタQ21、Q23側にもトランジスタQ26、Q28と抵抗R24とからなるベース電流補償回路が付加されている。
【0022】
出力回路25は、定電流駆動されるトランジスタQ31とダーリントン接続されたトランジスタQ29、Q30とが定電圧線22と電源線21との間に直列に接続された回路構成となっている。トランジスタQ29のベースは上記トランジスタQ25のエミッタに接続され、トランジスタQ29のエミッタは抵抗R25を介して電源線21に接続されている。また、定電圧線22と23との間にはNPN形の出力トランジスタQ32のコレクタ・エミッタ間が接続されている。このトランジスタQ32のベースは、トランジスタQ29(Q30、Q31)のコレクタに接続されている。なお、このコレクタと上記トランジスタQ22のコレクタとの間には、位相補償用のコンデンサC11が接続されている。
【0023】
電流折返し回路16は、定電圧線22に接続されたトランジスタQ33と、トランジスタQ16、Q33の各コレクタと電源線21との間に接続されたNPN形トランジスタQ34、Q35からなるカレントミラー回路26とにより構成されている。上述したトランジスタQ24、Q27、Q28、Q31およびQ33の各ベースは共通に接続されており、トランジスタQ16に流れる上記一定電流は、カレントミラー回路26で折り返されてトランジスタQ33、Q31に流れる。また、上記一定電流に対し抵抗R22、R23、R24の抵抗値に応じて減じられたほぼ一定の電流が、それぞれトランジスタQ24、Q27、Q28に流れる。
【0024】
次に、バンドギャップ基準電圧回路11の作用および効果について説明する。オペアンプ15は、バンドギャップセル回路14におけるトランジスタQ18、Q19のベース電位とトランジスタQ19のコレクタ電位とを入力し、両電位が一致するように定電圧線23の電圧(基準電圧VBG)を制御する。これにより、トランジスタQ18とQ19とが互いに異なる電流密度で駆動されるとともに、トランジスタQ18とQ19のベース・エミッタ間電圧の差電圧が抵抗R16に印加される。
【0025】
トランジスタQ18とQ19のエミッタ面積が等しい場合、抵抗R14、R15、R16の各抵抗値をそれぞれ符号と同じR14、R15、R16で表し、トランジスタQ18のベース・エミッタ間電圧をVBE(Q18) で表せば、定電圧線23(端子19)に生成される基準電圧VBGは次の(1)式のようになる。
ただし、VT =kT/q
【0026】
すなわち、基準電圧VBGは、負の温度係数を持つ第1項と正の温度係数を持つ第2項との重み付け加算となり、設計上その温度係数が0となるように抵抗値R14、R15、R16が決められる。また、特性のばらつきによる基準電圧VBGのずれを補正して一層高精度の基準電圧VBGを得るために、ウェハ検査工程において例えばクロム・シリコンからなる抵抗R15に対するレーザトリミングを実施し、基準電圧VBGを設計値(例えば1.22V)に調整することが行われている。
【0027】
本実施形態においては、差動増幅回路24の入力トランジスタがMOSトランジスタQ20、Q21から構成されているので、その入力インピーダンスが極めて高く、オペアンプ15の入力バイアス電流は極めて小さくなる。従って、バンドギャップセル回路14の抵抗R14、R15、R16の抵抗値を高めてトランジスタQ18、Q19に流れる電流(つまりバンドギャップセル回路のバイアス電流)を低減した場合でも、差動増幅回路24の入力バイアス電流はトランジスタQ18、Q19のベース電流よりも十分に小さくなる。
【0028】
このことから、抵抗R14、R15、R16の抵抗値を高めた場合において、製造プロセスに起因してウェハごとまたはチップごとに差動増幅回路24の入力バイアス電流がばらつく場合であっても、そのばらつきがバンドギャップセル回路14のバイアス状態に及ぼす影響が小さくなり、ほぼ設計値通りの基準電圧VBGを得ることが可能となる。
【0029】
その結果、上記レーザトリミングによる抵抗値R15の調整量が減少し、(1)式における重み付け加算の割合がほぼ設計値通りとなるので、生成される基準電圧VBGの温度係数を設計値通りにほぼ0にすることができる。そして、抵抗R14、R15、R16の抵抗値を高く設定できるので、バンドギャップセル回路14のバイアス電流ひいてはバンドギャップ基準電圧回路11の動作電流(消費電流)を低減することができる。従って、このバンドギャップ基準電圧回路11を例えばRAMのバックアップ用電源回路に適用すれば、スタンバイ電流の小さい電源回路を構成できる。
【0030】
なお、本実施形態においては、電源線20と21との間に電流折返し回路16を設け、定電流回路12で生成された定電流を折り返してオペアンプ15に供給するようになっている。この構成によれば、例えば定電圧線22と電源線21との間に別に定電流回路を設けその定電流をオペアンプ15に供給する構成とした場合よりも、基準電圧VBGの立ち上がりが速くなる。
【0031】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図2を参照しながら説明する。なお、図2において図1と同一部分には同一符号を付し、ここでは異なった部分について説明する。
この図2に示すバンドギャップ基準電圧回路27は、バイポーラプロセスにより製造され、図1に示したバンドギャップ基準電圧回路11に対しオペアンプの差動増幅回路の構成を一部異にしている。すなわち、オペアンプ28において、差動増幅回路29の入力トランジスタは、それぞれカスケード接続されたPNP形のトランジスタQ36、Q37およびQ38、Q39から構成されており、トランジスタQ37、Q39のエミッタは共通に接続され、各コレクタはそれぞれトランジスタQ22、Q23の各コレクタに接続されている。ここで、トランジスタQ36、Q38が第1の入力トランジスタに相当し、トランジスタQ37、Q39が第2の入力トランジスタに相当する。
【0032】
トランジスタQ36のエミッタはトランジスタQ37のベースとトランジスタQ27のコレクタとに接続され、トランジスタQ36のコレクタは電源線21に接続されている。トランジスタQ38についても同様の接続形態となっている。トランジスタQ18、Q19のベースおよびトランジスタQ19のコレクタは、それぞれ抵抗R18およびR19を介して当該トランジスタQ36およびQ38の各ベースに接続されている。
【0033】
トランジスタQ22(Q37)のコレクタは、トランジスタQ29のベースに接続されており、その電位は2・VBEに固定されている。また、トランジスタQ23のコレクタ・ベース間にはトランジスタQ40のベース・エミッタ間が接続され、そのトランジスタQ40のコレクタは抵抗R26を介して定電圧線22に接続されている。これにより、トランジスタQ23のコレクタ電位も2・VBEに固定される。
【0034】
本実施形態によれば、差動増幅回路29の入力トランジスタがカスケード接続の回路形態となっているので、オペアンプ28の入力インピーダンスが高くなり入力バイアス電流が小さくなる。従って、本実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果を得られる。また、入力トランジスタをカスケード接続(2段構成)とすることにより、1段構成の場合と比較して差動対に流れるバイアス電流を安定化し易いという効果も得られる。
【0035】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について図3を参照しながら説明する。なお、図3において図2と同一部分には同一符号を付し、ここでは異なった部分について説明する。
この図3に示すバンドギャップ基準電圧回路30は、図2に示したバンドギャップ基準電圧回路27に対し、オペアンプ31内にバイアス電流キャンセル回路32、33(バイアス電流補償回路に相当)を設けた点が異なっている。これらバイアス電流キャンセル回路32、33は同一の構成を有しており、それぞれトランジスタQ41〜Q45および抵抗R27〜R30、トランジスタQ46〜Q50および抵抗R31〜R34から構成されている。
【0036】
バイアス電流キャンセル回路32を例に説明すれば、定電圧線22と電源線21との間には、抵抗R30と定電流駆動されるトランジスタQ45とトランジスタQ44とからなる直列回路が接続されており、トランジスタQ44のベース電流はトランジスタQ41〜Q43から構成されるカレントミラー回路で折り返されてトランジスタQ41のコレクタ電流となる。上記直列回路は、差動増幅回路29において抵抗R23とトランジスタQ27とQ36とからなる直列回路と同一構成となっており、トランジスタQ36のベース電流とトランジスタQ41のコレクタ電流とは等しくなる。
【0037】
本実施形態によれば、トランジスタQ36、Q38の各ベース電流は、それぞれバイアス電流キャンセル回路32、33のトランジスタQ41、Q46のコレクタに流れ込み、バンドギャップセル回路14には流れ込まない。従って、オペアンプ31の入力インピーダンスが等価的に高くなり、オペアンプ31の入力バイアス電流が非常に小さくなる。従って、本実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果を得られる。
【0038】
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
バンドギャップセル回路14は、図1ないし図3に示したものに限られない。例えば、定電圧線22と電源線21との間に、第1の抵抗とダイオード接続された第1のトランジスタとからなる第1の直列回路と、第2および第3の抵抗とダイオード接続された第2のトランジスタとからなる第2の直列回路とを並設に接続し、第1のトランジスタのコレクタを抵抗R18に接続し、第2の抵抗と第3の抵抗との共通接続点を抵抗R19に接続した構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関連する第1の実施形態(参考例)を示すバンドギャップ基準電圧回路の電気的構成図
【図2】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図3】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図4】従来技術を示す図1相当図
【符号の説明】
11、27、30はバンドギャップ基準電圧回路、14はバンドギャップセル回路、24、29は差動増幅回路、32、33はバイアス電流キャンセル回路(バイアス電流補償回路)、Q18はトランジスタ(第1のトランジスタ)、Q19はトランジスタ(第2のトランジスタ)、Q20、Q21はMOSトランジスタ(入力トランジスタ、FET)、Q36、Q38はトランジスタ(第1の入力トランジスタ)、Q37、Q39はトランジスタ(第2の入力トランジスタ)、R14は抵抗(第1の抵抗)、R15は抵抗(第2の抵抗)、R16は抵抗(第3の抵抗)である。
Claims (2)
- 基準電圧が生成される定電圧線とグランド線との間に第1の抵抗と第1のトランジスタとからなる第1の直列回路と第2および第3の抵抗と第2のトランジスタとからなる第2の直列回路とが並列接続され、前記第1の直列回路における第1の参照電圧と前記第2の直列回路における第2の参照電圧とが同電圧となるバイアス条件の下で、前記第1および第2のトランジスタが互いに異なる電流密度で駆動されるとともに前記第1および第2のトランジスタのベース・エミッタ間電圧の差電圧が前記第3の抵抗に印加されるように構成されたバンドギャップセル回路と、
前記第1の参照電圧と前記第2の参照電圧とを入力して差動増幅する差動増幅回路および当該差動増幅回路の出力電圧を増幅して前記バンドギャップセル回路にフィードバックする出力回路を有するオペアンプとを備えたバンドギャップ基準電圧回路において、
前記差動増幅回路の入力トランジスタは、カスケード接続されたPNP形の第1および第2の入力トランジスタから構成され、
前記出力回路は、前記差動増幅回路の出力電圧を入力とするNPN形の第1の出力トランジスタと、前記定電圧線よりも高い電圧を持つ電源線と前記定電圧線との間に設けられ、前記第1の出力トランジスタの出力信号により制御されるNPN形の第2の出力トランジスタとから構成されていることを特徴とするバンドギャップ基準電圧回路。 - 前記差動増幅回路は、その入力トランジスタにベース電流を供給するバイアス電流補償回路を備えて構成されていることを特徴とする請求項1記載のバンドギャップ基準電圧回路。
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