JP2002123086A - 現像装置及びこの現像装置を備える画像形成装置 - Google Patents

現像装置及びこの現像装置を備える画像形成装置

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JP2002123086A JP2000317015A JP2000317015A JP2002123086A JP 2002123086 A JP2002123086 A JP 2002123086A JP 2000317015 A JP2000317015 A JP 2000317015A JP 2000317015 A JP2000317015 A JP 2000317015A JP 2002123086 A JP2002123086 A JP 2002123086A
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Isami Itou
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第一現像剤担持体上の現像剤量を所定量に規
制した後に第二現像剤担持体から第一現像剤担持体に帯
電不十分な現像剤が移動することによる画像不良の発生
を防止することができる現像装置及びこの現像装置を備
える画像形成装置を提供する。 【解決手段】 現像スリーブ2の回転中心から現像スリ
ーブ1表面への潜像担持体側の接線と、現像スリーブ1
の回転中心と現像スリーブ2の回転中心とを結ぶ線との
間に形成される領域内(図中領域A)での現像スリーブ
1及び現像スリーブ2の対向位置における周方向位置に
磁極を配設しないよう現像スリーブ1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式や静
電記録方式等を採用する画像形成装置に用いられる現像
装置及びこの現像装置を備える画像形成装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては、米国特許第
2297691号明細書、特公昭42−23910号公
報及び特公昭43−24748号公報等に記載されてい
るように、多数の方法が知られているが、一般には、光
導電物質を利用し種々の手段により潜像担持体たる感光
体の表面に電気的な潜像を形成し、次いで、現像剤たる
トナーを用いて該潜像をトナー像として可視化し、必要
に応じて紙等の記録媒体たる転写材に上記トナー像を転
写した後、該転写材を加熱或いは溶剤蒸気等により定着
処理を施して複写物を得るものである。
【0003】又、トナーを用いて電気的な潜像を可視化
する方法も種々知られており、現像方法として、磁気ブ
ラシ現像法、パウダークラウド法、ファーブラシ現像
法、液体現像法等、多数の現像法が知られている。
【0004】これらの現像法において、特に、トナー及
びキャリアを主体とする現像剤を用いる磁気ブラシ法、
カスケード法、液体現像法等が広く実用化されている。
これらの方法は、いずれも、比較的安定に良好な画像の
得られる優れた方法であるが、その反面、キャリアの劣
化、トナーとキャリアの混合比の変動という2成分現像
剤にまつわる共通の欠点を有する。
【0005】このような欠点を回避するために、トナー
のみよりなる1成分現像剤を用いる現像方法(以下、1
成分現像方式という)が各種提案されている。例えば、
米国特許第3909258号明細書には、電気的に導電
性を有する磁性トナーを用いて現像する方法が提案され
ている。これは内部に磁性を有する円筒状で導電性の現
像剤担持体であるスリーブに磁性トナーを担持させ、こ
れを潜像担持体上の潜像たる静電潜像に接触せしめて現
像するものである。この際、潜像担持体とスリーブとの
対向部である現像領域においてトナー粒子により潜像担
持体表面とスリーブ表面との間に導電路が形成され、こ
の導電路を経てスリーブよりトナー粒子に電荷が導か
れ、潜像担持体上の静電潜像との間のクーロン力により
トナー粒子が該静電潜像に付着して上記静電潜像が現像
される。この導電性を有する磁性トナーを用いる現像方
法は、従来の2成分現像法にまつわる問題点を回避した
優れた方法であるが、反面、トナーが導電性であるた
め、上記静電潜像をトナー像として可視化した後該トナ
ー像を潜像担持体から最終的に普通紙等の記録媒体へ静
電的に転写することが困難であるという欠点を有してい
る。
【0006】この問題を解決するために、潜像担持体か
ら記録媒体へ静電的に転写することが可能な高抵抗トナ
ーを用いる現像方法として、特開昭52−94140号
公報に、トナー粒子の誘電分極を利用した現像方法が示
されている。しかし、かかる方法は、本質的に現像速度
が遅く現像によるトナー像の濃度が充分に得られない等
の欠点を有しており、実用上困難であった。高抵抗の磁
性トナーを用いるその他の方法として、トナー粒子相互
の摩擦、トナー粒子とスリーブとの摩擦等により、トナ
ー粒子を摩擦帯電し、これを潜像担持体に接触させて該
潜像担持体上の潜像を現像する方法が知られている。し
かし、これらの方法は、トナー粒子とスリーブ等との接
触回数が少なく、摩擦帯電不十分になりやすい、或い
は、帯電したトナー粒子とスリーブとのクーロン力が強
いときには、トナー粒子がスリーブ上で凝集しやすい等
の欠点を有しており、実用上困難な点が多いことが指摘
されている。
【0007】これに対して、特開昭54−43036号
公報において、上述の欠点を除去した新規な現像方法が
提案されている。これは、スリーブ上にトナーを極めて
薄く塗布し、これを摩擦帯電し、次いで、これを磁界の
作用下で静電潜像に極めて近接させ、且つ、接触させる
ことなく対向させ、現像するものである。
【0008】この方法によれば、磁性トナーをスリーブ
上に極めて薄く塗布するという構成をとることにより、
磁性トナーとスリーブとの接触機会を増加させ、現像に
供するのに必要な摩擦帯電電荷量をトナーに与えること
を可能にしている。
【0009】上記1成分現像方式におけるトナーへの電
荷付与に対する本発明者等の検討によると、電荷付与部
でのトナーの挙動は、次のようになっていることが分か
った。
【0010】図4に上記磁性トナーを用いた現像装置の
一例を示す。
【0011】かかる現像装置は、図4に示すように、図
中矢印の方向に回転可能に配設され非磁性部材を用いた
現像剤担持体たる現像スリーブ101と、現像スリーブ
101の内部に固定された永久磁石101bと、磁性部
材を用いた現像剤規制手段たる磁性ブレード202と、
磁性トナーを収容する現像器103と、搬送部材104
とを備えている。
【0012】磁性ブレード202は、現像スリーブ10
1に対してその距離が一定値Wになるように配置されて
いる。一般的に距離Wは、100μm〜1mmの範囲内
の値に設定される場合が多い。
【0013】図4に示す現像装置においては、図6に示
すように、磁性トナーTが現像スリーブ101上に薄層
コーティングされる。このトナー層の層厚は、図6に示
すカットラインLの位置によって決定される。
【0014】本発明者の検討によると、現像スリーブ1
01と磁性ブレード202との間を磁性トナーTが通過
する際に、磁性トナーTに、電荷が付与されることが分
かった。又、その際の、磁性トナーTの挙動は、以下の
ようになっていることが分かった。
【0015】図5に示すように、現像スリーブ101と
磁性ブレード202を結ぶ直線に垂直な平面を考え、磁
性ブレード202に近い面をS1とし、現像スリーブ1
01に近い面をS2とすると、一般的に磁性ブレード2
02の幅は永久磁石101bの幅に比べて狭くしてある
ので、S1面、S2面でのそれぞれの磁束密度を考える
と、S1面での磁束密度はS2面での磁束密度より大き
くなる。従って、磁性トナーTは、現像スリーブ101
と磁性ブレード202との間で、図5の矢印の方向の
力、即ち、現像スリーブ101側から磁性ブレード20
2側への力を受ける。
【0016】従って、図6に示すように、磁性トナーT
は、穂(B状態)を形成し、且つ、その穂は、磁性ブレ
ード202から現像スリーブ101に延びて形成され
る。磁性トナーTへの帯電付与は、現像スリーブ1と磁
性ブレード202から現像スリーブ1に延びて形成され
た穂の先端のトナーt1とが接触することにより、先端
のトナーに電荷が付与されなされる。
【0017】又、現像スリーブ101と磁性ブレード2
02との間でのトナーの搬送は、次のようになっている
ことが分かった。
【0018】上述したように、現像スリーブ101と接
触した穂の先端のトナーt1には、電荷が付与されるの
で、鏡映力によって現像スリーブ101に向けて力が働
き、現像スリーブ101との摩擦力により、現像スリー
ブ101の回転方向への搬送力が与えられる。
【0019】又、トナー同士には、互いにある程度の凝
集力が働いているので、トナーt1に接しているトナー
t2にも、凝集力を介在とした搬送力が生じる。又、上
層部のトナーt3にも同様に、凝集力を介在させて搬送
力が生じる。
【0020】しかし、現像スリーブ101と磁性ブレー
ド202との間には、上述したように、現像スリーブ1
01側から磁性ブレード202側への磁力もトナーには
かかっている。従って、トナーにかかる搬送力が、上記
磁力に打ち勝つところ、即ち、図6のカットラインLの
ところでトナーの穂はちぎれ、現像スリーブ101上に
残ったトナーが、現像スリーブ101の回転方向に搬送
される。
【0021】従って、磁性トナーの凝集度が高い系や、
必要な摩擦帯電電荷量を得るための必要接触回数が多い
磁性トナーを用いる系等においては、現像スリーブに接
触していない帯電不十分なトナーが現像領域に搬送さ
れ、帯電不良に伴う画像不良が生じやすいという問題点
があった。
【0022】この問題を解決するため、図7に示すよう
に、潜像を担持する潜像担持体たる感光ドラム108に
近接対向して回転可能に配設され表面で磁性トナーを担
持する第一現像剤担持体たる現像スリーブ101と、現
像スリーブ101の軸線に平行な軸線をもち現像スリー
ブ101に近接対向して回転可能に配設され表面で磁性
トナーを担持すると共に現像スリーブ101上の磁性ト
ナーを所定量に規制する第二現像剤担持体たる現像スリ
ーブ102´と、現像スリーブ102´の表面に担持さ
れた磁性トナーを所定量に規制する現像剤規制手段10
5とを備え、現像スリーブ101からの磁性トナーが感
光ドラム108に付与されることにより上記潜像をトナ
ー像として可視化する現像装置であって、現像スリーブ
101及び現像スリーブ102´は、互いに同方向に回
転し内部に周方向に複数の磁極をもつ永久磁石が固定配
置されている現像装置を本発明者等は提案した。
【0023】かかる現像装置は、現像スリーブ101及
び現像スリーブ102´の対向位置である現像剤規制部
において、磁性トナーに互いに逆方向に働く少なくとも
2つ以上の搬送力を与え、上記搬送力のうち少なくとも
1つは現像領域に向けて搬送する力で、且つ、その搬送
力は主に磁性トナーの帯電電荷量に依存した力とし、な
お且つ、現像領域に向く以外の方向に働く搬送力を磁性
トナーにかかる磁力に依存した力とし、帯電していない
磁性トナーに現像領域への搬送力を与えないよう構成さ
れている。その結果、十分に帯電した磁性トナーのみを
第一現像剤担持体表面に均一にコートし、感光ドラム1
08及び現像スリーブ101の対向位置である現像領域
に十分に帯電した磁性トナーのみを搬送することが可能
となった。
【0024】しかし、図7に示す現像装置において、現
像スリーブ101上にコートされるトナー量は、図4に
示す現像装置の1/3〜1/2である。
【0025】図4に示す現像装置では(現像スリーブ1
01の回転速度)/(感光ドラム108の回転速度)の
値(以下、スリーブ周速比という)が1.2〜1.5に
設定されることが多いが、図7に示す現像装置では同等
の画像濃度を得るためにはスリーブ周速比を図4に示す
現像装置よりも速くしなくてはならない。
【0026】図7に示す現像装置では、図4に示す現像
装置より現像効率が高くなっているため、トナーコート
量が約半分であるが、スリーブ周速比を図4に示す現像
装置の倍(2.5〜3)にする必要はなく、スリーブ周
速比は2〜2.5で図4に示す現像装置と同等の画像濃
度を得ることができる。
【0027】しかしながら、近年、電子写真装置の高速
化に従い、感光ドラムの回転速度も高くなっているた
め、現像スリーブの回転速度は必然的に高くなってきて
おり、図7に示す現像装置は、図4に示す現像装置より
も現像スリーブの回転速度を速くしなくてはならない。
【0028】このような場合、小粒径のトナーや、磁性
体量を減らしたトナー等を使用した場合には現像スリー
ブ上のトナーコートを安定化させることは困難な場合が
あった。
【0029】この問題を解決するために、図8に示すよ
うに、感光ドラム108に近接対向して回転可能に配設
され表面で磁性トナーを担持する第一現像剤担持体たる
現像スリーブ101と、現像スリーブ101の軸線に平
行な軸線をもち現像スリーブ101及び感光ドラム10
8に近接対向して回転可能に配設され表面で磁性トナー
を担持すると共に現像スリーブ101上の磁性トナーを
所定量に規制する第二現像剤担持体たる現像スリーブ1
02と、現像スリーブ102の表面に担持された磁性ト
ナーを所定量に規制する現像剤規制手段106とを備
え、現像スリーブ101及び現像スリーブ102からの
磁性トナーが感光ドラム108に付与されることにより
感光ドラム108上の潜像を現像剤像として可視化する
現像装置であって、現像スリーブ101及び現像スリー
ブ102は、互いに同方向に回転し内部に周方向に複数
の磁極が固定配置されている現像装置が提案されてい
る。
【0030】かかる現像装置は、現像スリーブ101及
び現像スリーブ102の対向位置である現像剤規制部に
おいて、磁性トナーに互いに逆方向に少なくとも2つ以
上の搬送力を与え、上記搬送力のうち少なくとも1つは
現像領域に向けて搬送する力で、且つ、その撒送力は主
にトナーの帯電電荷量に依存した力とし、且つ、現像領
域に向く以外の方向に働く搬送力を現像スリーブ102
から磁性トナーにかかる磁力に依存する力とし、現像ス
リーブ101及び現像スリーブ102が感光ドラム10
8に近接して配置するよう構成されている。
【0031】かかる現像装置では、感光ドラム108及
び現像スリーブ101の対向位置である現像領域に向け
て働く搬送力を主にトナーの帯電電荷量に依存した力と
し、現像領域に向く以外の方向に働く搬送力を現像スリ
ーブ102から磁性トナーにかかる磁力に依存した力と
することにより、十分に帯電した磁性トナーのみを現像
スリーブ101上に搬送することが可能である。
【0032】上述したように、現像スリーブ101は現
像スリーブ102により、帯電不十分なトナーが現像器
103内に戻され、現像スリーブ101上にコートされ
るトナーは十分に帯電したトナーのみとなっている。
【0033】現像スリーブ102は、磁性を有する部
材、若しくは弾性部材によりトナーコートされている。
これは、特開昭54−43036号公報において提案さ
れている現像装置で用いているトナー規制方法である。
この方法では帯電不十分なトナーも多少現像スリーブ1
02上にコートされている。
【0034】図8に示す現像装置では、現像スリーブ1
01,102ともに感光ドラム108に近接して配置さ
れ、どちらも現像を行う構成としている。
【0035】図8に示す現像装置にあっては、現像の手
順は、先ず、感光ドラム108上の潜像が現像領域にて
現像スリーブ102からの磁性トナーによって現像され
る。このとき現像による感光ドラム108上のトナー像
は帯電不十分なトナーが存在するために、カブリ,尾引
き等の画像不良が発生しており、又、画像濃度も十分で
はない。
【0036】次に、現像スリーブ101からの磁性トナ
ーにより上記潜像の現像が行われる。ここで感光ドラム
108上に形成されていたトナー像は現像スリーブ10
1と感光ドラム108上にかけられてる現像バイアスの
ACにより、感光ドラム108と現像スリーブ101と
の間の現像領域を往復し、その往復運動の間に感光ドラ
ム108から引きはがされた帯電不十分なトナーは現像
スリーブ101内の磁極からの磁力により現像スリーブ
101上に回収される。
【0037】その結果、現像スリーブ101からの十分
に帯電したトナーと、感光ドラム108上から帯電不十
分なトナーと分離された帯電十分なトナーにより最終的
に現像が行われる。
【0038】これにより、帯電不十分なトナーによって
引き起こされる画像不良を解消し、且つ、スリーブの回
転速度を上げることなく十分な画像濃度を得ることが可
能となった。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、図8
に示す現像装置にあっては、現像スリーブ101に十分
に帯電したトナーのみをコートすることによって、現像
スリーブ102により感光ドラム108上に発生した帯
電不十分なトナーによる画像不良を解消することができ
るようになった。
【0040】しかし、図8に示すような現像装置におい
ても、トナーの磁気力や、凝集度等によっては、現像ス
リーブ102から現像スリーブ101へ帯電不十分なト
ナーが移動し、現像スリーブ101に帯電不十分なトナ
ーがコートされ、現像スリーブ102と帯電状態が同等
となってしまい、帯電不十分なトナーによる画像欠陥が
発生する虞があった。
【0041】そこで、本発明は、第一現像剤担持体上の
現像剤量を所定量に規制した後に第二現像剤担持体から
第一現像剤担持体に帯電不十分な現像剤が移動すること
による画像不良の発生を防止することができる現像装置
及びこの現像装置を備える画像形成装置の提供を目的と
する。
【0042】
【課題を解決するための手段】本出願にかかる主たる発
明は、潜像を担持する潜像担持体に近接対向して回転可
能に配設され表面で現像剤を担持する第一現像剤担持体
と、該第一現像剤担持体の軸線に平行な軸線をもち上記
第一現像剤担持体及び上記潜像担持体に近接対向して回
転可能に配設され表面で現像剤を担持すると共に上記第
一現像剤担持体上の現像剤を所定量に規制する第二現像
剤担持体と、該第二現像剤担持体の表面に担持された現
像剤を所定量に規制する現像剤規制手段とを備え、上記
第一現像剤担持体及び上記第二現像剤担持体からの現像
剤が上記潜像担持体に付与されることにより上記潜像を
現像剤像として可視化する現像装置であって、第一現像
剤担持体及び第二現像剤担持体は、互いに同方向に回転
し内部に周方向に複数の磁極が固定配置されている現像
装置において、第一現像剤担持体及び第二現像剤担持体
は、第二現像剤担持体の回転中心から第一現像剤担持体
表面への潜像担持体側の接線と、第一現像剤担持体の回
転中心と第二現像剤担持体の回転中心とを結ぶ線との間
に形成される領域内で、第一現像剤担持体及び第二現像
剤担持体の対向位置における第二現像剤担持体表面から
第一現像剤担持体表面への磁力線が存在しないように磁
極が配設されていることを特徴とする現像装置である。
【0043】又、本出願にかかる他の主たる発明は、一
連の画像形成プロセスによって形成された画像を記録媒
体に記録する画像形成装置であって、上記現像装置を備
えることを特徴とする画像形成装置である。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に関し
て、添付図面基づき説明する。
【0045】図1は、本発明の実施形態の一例たる画像
形成装置に備えられた現像装置の概略構成を示す断面図
である。
【0046】かかる画像形成装置は、画像形成装置の本
体の外部に設けられたホストコンピュータ等の画像情報
提供装置(図示せず)から提供された画像情報に応じた
画像をシート状の記録媒体に形成し記録するという一連
の画像形成プロセスを公知の電子写真方式に沿って行う
形態の画像形成装置である。
【0047】かかる画像形成装置に備えられた現像装置
は、図1に示すように、周方向に複数の磁極をもつ永久
磁石が内部に固定配設され矢印b1の方向に回転するφ
20の非磁性金属部材により構成される第一現像剤担持
体たる現像スリーブ1と、周方向に複数の磁極をもつ永
久磁石が内部に固定配設され矢印b2の方向に回転する
φ20の非磁性金属部材により構成される第二現像剤担
持体たる現像スリーブ2と、現像剤たる磁性トナーを収
容する現像器3と、現像器3内の現像剤を撹拌しながら
現像スリーブ1に向けて搬送するための搬送部材と、板
状の磁性金属部材で構成される現像剤規制手段たる現像
剤規制体6とを備えている。
【0048】現像スリーブ2は、現像スリーブ1の近接
して、現像スリーブ1の回転方向b1と同方向の矢印b
2の方向に回転可能に配設され、現像スリーブ1との最
近接部の距離Wが300μmとなるよう構成されてい
る。
【0049】現像スリーブ1及び現像スリーブ2は、感
光ドラム8との距離W1をそれぞれ200μm,W2を
300μmとなるように配置されている。
【0050】現像剤規制体6は、現像スリーブ2内の永
久磁石の磁極N21近傍に、現像スリーブ2との距離W
3を200μmとして配置されている。
【0051】本実施形態においては、現像スリーブ1及
び現像スリーブ2の対向位置にある現像スリーブ1内の
永久磁石の磁極(N11)に近接対向するように配され
た、現像スリーブ2内の永久磁石の磁極(S21)の磁
束密度を800Gauss、磁極N11の磁束密度を9
00Gaussとし、且つ、各々の磁極の磁束密度のピ
ーク値に対して50%以上の値を示す領域の幅(便宜
上、以後50%値と称する)の比を、 (磁極S21の50%値)/(磁極N11の50%値)
≦1.0 (好ましくは(磁極S21の50%値)/(磁極N11
の50%値)≦0.8) とし、 (磁極S21の50%値)/(磁極N11の50%値)
≒0.8 とすることにより、磁極S21と磁極N11との間で形
成される磁場の磁束密度の変化が、現像スリーブ1から
現像スリーブ2側に行くほど磁束密度が高くなる構成と
している。
【0052】本実施形態における磁性トナーにあって
は、重量平均径が5μm以上、磁性トナーに内添される
磁性体の重量が磁性トナーの重量の10%以上の負帯電
性トナーを使用している。
【0053】図1に示すように構成された現像器におい
ては、現像スリーブ1の現像領域方向への搬送力は次の
ようにして与えられる。
【0054】現像器3内の磁性トナーは、撹拌部材4に
より現像スリーブ1に向けて搬送され、現像スリーブ1
内の永久磁石により現像スリーブ1上に保持される。そ
の際に現像スリーブ1表面近傍に存在する磁性トナー
は、現像スリーブ1表面との摩擦により帯電され、帯電
した磁性トナーがトナー自身の電荷による鏡映力により
現像スリーブ1表面に保持され、これらの十分に帯電し
た磁性トナーが帯電電荷量に依存する鏡映力と現像スリ
ーブ1表面の摩擦力により、現像スリーブ1の回転に伴
い現像領域への搬送力を得る。
【0055】又、現像領域方向外の搬送力は次のように
して与えられる。
【0056】現像スリーブ1及び現像スリーブ2の対向
位置では、現像スリーブ1側から現像スリーブ2側に行
くほど磁束密度が高くなっているため、現像スリーブ1
と現像スリーブ2との間に存在する磁性トナーには、現
像スリーブ1側から現像スリーブ2側への磁気力が働
く。又、現像スリーブ2を、現像スリーブ1と同方向で
ある、図中矢印b2方向に回転させる構成としているた
め、現像スリーブ2表面に磁気力によって保持された磁
性トナーは、上記磁気力と現像スリーブ2表面との摩擦
力とにより、現像スリーブ2から現像器3内方向への搬
送力が与えられる。
【0057】現像スリーブ2表面にて搬送されるトナー
は、現像剤規制体6により、図6に示したようにトナー
チェーンを形成し、現像スリーブ2上にコートされる。
【0058】従来の系では、図9に示すように、現像ス
リーブ1,2のトナーの搬送性を考慮し、それぞれの磁
極間を近づけているため、領域A内に磁極S11及び磁
極N23が存在し、この2極間の磁力線により帯電不十
分なトナーがN23からS11への磁力によって現像ス
リーブ1に移動するという問題が起きていた。
【0059】その問題を解決するため、本実施形態で用
いた現像スリーブ1,2の磁極の配置は図2のようにな
っている。本発明では、現像スリーブ1は、現像スリー
ブ2の回転中心から現像スリーブ1表面への潜像担持体
側の接線と、現像スリーブ1の回転中心と現像スリーブ
2の回転中心とを結ぶ線との間に形成される領域内(図
中領域A)での現像スリーブ1及び現像スリーブ2の対
向位置における周方向位置に磁極を配設しないよう構成
されている。
【0060】そのため、現像スリーブ2の磁極N23〜
S23間で現像スリーブ2上をコートされているトナー
は、トナーチェーンとして穂立ちすることはなく、現像
スリーブ2から現像スリーブ1へ移動することはなくな
る。
【0061】その結果、現像スリーブ1に帯電不十分な
トナーがコートされることはなく、現像領域に搬送され
るトナーは十分に帯電したトナーのみとなる。このよう
に、現像スリーブ1,2は、表面にトナーがコートさ
れ、どちらも感光ドラム8に対し現像が行われる。
【0062】現像に際しては上述したように、先ず、現
像スリーブ2から現像が行われ、次に現像スリーブ1か
らの現像が行われる。
【0063】この行程により、感光ドラム8上に現像さ
れた現像スリーブ2上に存在している帯電不十分なトナ
ーを現像スリーブ1により回収することで、帯電不十分
なトナーによる画像不良を防止することが可能となり、
又、現像に寄与するトナー量を2つのスリーブから供給
することで、現像スリーブの回転速度を感光体の回転速
度の1.5倍としても十分な画像濃度を得ることが可能
となった。
【0064】尚、本実施形態では磁性ブレードを用いて
現像スリーブ2のトナーコートを規制しているが、図3
に示すような弾性体7による接触規制でも同様である。
【0065】又、本実施形態では領域A内に磁極を配さ
ない構成としたが、領域A内に同極性の磁極を配置し、
領域A内で現像スリーブ2表面から現像スリーブ1表面
への磁力線を生じさせないよう構成することによっても
可能である。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本出願にかかる発
明によれば、第一現像剤担持体上の現像剤量を所定量に
規制した後に第二現像剤担持体から第一現像剤担持体に
帯電不十分な現像剤が移動することによる画像不良の発
生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる現像装置の概略構成
を示す断面図である。
【図2】図1の現像装置における第一現像剤担持体及び
第二現像剤担持体の磁極配置を示す図である。
【図3】本発明の他の実施形態にかかる現像装置の概略
構成を示す断面図である。
【図4】従来の現像装置の概略構成を示す断面図であ
る。
【図5】図4の現像装置における現像剤規制手段による
現像剤量規制部での磁束密度を説明するための図であ
る。
【図6】図4の現像装置における現像剤規制手段による
現像剤量規制部での現像剤の挙動を説明するための図で
ある。
【図7】従来の現像装置の概略構成を示す断面図であ
る。
【図8】従来の現像装置の概略構成を示す断面図であ
る。
【図9】図8の現像装置における第一現像剤担持体及び
第二現像剤担持体の磁極配置を示す図である。
【符号の説明】
1 現像スリーブ(第一現像剤担持体) 2 現像スリーブ(第二現像剤担持体) 6 現像剤規制体(現像剤規制手段) 7 弾性体(現像剤規制手段) 8 感光ドラム(潜像担持体) T 磁性トナー(現像剤)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像を担持する潜像担持体に近接対向し
    て回転可能に配設され表面で現像剤を担持する第一現像
    剤担持体と、該第一現像剤担持体の軸線に平行な軸線を
    もち上記第一現像剤担持体及び上記潜像担持体に近接対
    向して回転可能に配設され表面で現像剤を担持すると共
    に上記第一現像剤担持体上の現像剤を所定量に規制する
    第二現像剤担持体と、該第二現像剤担持体の表面に担持
    された現像剤を所定量に規制する現像剤規制手段とを備
    え、上記第一現像剤担持体及び上記第二現像剤担持体か
    らの現像剤が上記潜像担持体に付与されることにより上
    記潜像を現像剤像として可視化する現像装置であって、
    第一現像剤担持体及び第二現像剤担持体は、互いに同方
    向に回転し内部に周方向に複数の磁極が固定配置されて
    いる現像装置において、第一現像剤担持体及び第二現像
    剤担持体は、第二現像剤担持体の回転中心から第一現像
    剤担持体表面への潜像担持体側の接線と、第一現像剤担
    持体の回転中心と第二現像剤担持体の回転中心とを結ぶ
    線との間に形成される領域内で、第一現像剤担持体及び
    第二現像剤担持体の対向位置における第二現像剤担持体
    表面から第一現像剤担持体表面への磁力線が存在しない
    ように磁極が配設されていることを特徴とする現像装
    置。
  2. 【請求項2】 第一現像剤担持体は、第二現像剤担持体
    の回転中心から第一現像剤担持体表面への潜像担持体側
    の接線と、第一現像剤担持体の回転中心と第二現像剤担
    持体の回転中心とを結ぶ線との間に形成される領域内で
    の第一現像剤担持体及び第二現像剤担持体の対向位置に
    おける周方向位置に磁極を配設しないよう構成されてい
    ることとする請求項1に記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 一連の画像形成プロセスによって形成さ
    れた画像を記録媒体に記録する画像形成装置であって、
    請求項1又は請求項2に記載の現像装置を備えることを
    特徴とする画像形成装置。
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