JP2002119245A - ケール乾燥粉末の製造方法 - Google Patents

ケール乾燥粉末の製造方法

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JP2002119245A
JP2002119245A JP2000314713A JP2000314713A JP2002119245A JP 2002119245 A JP2002119245 A JP 2002119245A JP 2000314713 A JP2000314713 A JP 2000314713A JP 2000314713 A JP2000314713 A JP 2000314713A JP 2002119245 A JP2002119245 A JP 2002119245A
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kale
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blanching
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Shinji Tsuzaki
慎二 津崎
Kinya Takagaki
欣也 高垣
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Toyo Shinyaku Co Ltd
Original Assignee
Toyo Shinyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケール本来の色と風味に優れたケールの乾燥
粉末の製造方法を提供すること。 【解決手段】 ケールのブランチング処理を、トレハロ
ースを3〜50%重量、および必要に応じて、他の添加
剤を加えた80〜100℃の熱水に短時間浸漬すること
により行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケール乾燥粉末の製
造方法に関する。さらに詳しくは、ケールが天然に持つ
色彩が失われずに保持され、かつ風味の良いケール乾燥
粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ケールは、ビタミン類、ミネラル類、食
物繊維、及びメラトニンを豊富に含み、健康食品の素材
として注目を浴びている。健康食品として、天然のケー
ルが有する成分を有効に活用するには、食物繊維、ビタ
ミン類などをより多く保持しているケール乾燥粉末を用
いることが好ましい。このようなケール乾燥粉末を得る
ために、ケールが含有する酵素による変質を防ぐ必要が
あり、そのためにブランチング処理が行われている。
【0003】通常、ブランチング処理としては、ケール
を湯通しする方法が一般に用いられているが、この方法
では、天然のケールに含まれるビタミン類、ミネラル
類、葉緑素などの成分が溶出または熱分解などにより失
われる問題がある。また、ケールの緑色の色素であるク
ロロフィルの色が褪色しないようにするためにブランチ
ング処理時に熱水に重曹を添加する方法が提案されてい
る(食生活と調理、朝倉書店、1991、63頁)。しかし、
重曹のみを添加した水によるブランチングを施して得ら
れる緑黄色野菜は、風味が損なわれる(食品と科学、第
32巻、第4号、1990、44頁)という問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ケール本来の
鮮やかな緑色および良い風味を持つケール乾燥粉末の製
造方法が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、風味がよ
く色鮮やかなケール乾燥粉末の製造方法について鋭意検
討したところ、従来の熱水によるブランチング処理の際
に用いる水にトレハロースを添加することにより、従来
のケール乾燥粉末と比較して鮮やかな緑色であり、かつ
良い風味のケール乾燥粉末が製造できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明のケール乾燥粉末の製造
方法は、 a)水の重量に対して3〜50重量%のトレハロースを
加えた水で、ケールをブランチングする工程; b)ブランチングしたケールを冷却する工程; c)得られたケールを乾燥する工程;および d)乾燥したケールを粉砕する工程、 を包含する。
【0007】好ましい実施態様においては、前記a)の
ブランチングする工程において、水の重量に対して、
0.01〜5重量%の塩化ナトリウム、0.001〜3
重量%の重曹、3〜50重量%のソルビトール、および
0.01〜1重量%の炭酸カルシウムからなる群から選
択される1種以上をさらに添加した水を用いる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法では、キッチンケー
ル、ツリーケール、ブッシュケール、マローケール、コ
ラードおよび緑葉カンラン等の様々な種類のケールを原
料とすることができる。
【0009】ケールは、収穫後直ちに処理されることが
好ましい。処理までに時間を要する場合、ケールの変質
を防ぐために低温貯蔵などの当業者が通常用いる貯蔵手
段により貯蔵するのが好ましい。
【0010】また、本発明の方法においては、ケールの
葉部および茎部のいずれの部分も適用することができ
る。
【0011】上記ケールを、必要に応じて、水(好まし
くは25℃以下の冷水)で洗浄し、泥などを洗い落と
し、水気を切った後、さらに必要に応じて、適当な長さ
(例えば約5cm)にし、ブランチング処理を施す。ブ
ランチング処理中の水の温度は、80〜100℃が好ま
しい。ケールを熱水に浸漬する時間は1〜7分間程度が
好ましい。本発明の方法では、ブランチングに使用する
水にトレハロースを添加する。
【0012】トレハロースの添加量は、ブランチング処
理に使用する水の重量に対して、好ましくは3〜50重
量%、より好ましくは5〜10%である。本発明の方法
では、トレハロースの他にさらに、塩化ナトリウム、重
曹、ソルビトールおよび炭酸カルシウムからなる群から
選択される1種以上をブランチング処理に使用する水に
添加することができる。塩化ナトリウムの添加量は、ブ
ランチング処理に使用する水の重量に対して0.01〜
5重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。重曹の
添加量は、ブランチング処理に使用する水の重量に対し
て0.001〜3重量%、好ましくは0.01〜0.5
重量%である。ソルビトールの添加量は、ブランチング
処理に使用する水の重量に対して3〜50重量%、好ま
しくは3〜10重量%である。炭酸カルシウムの添加量
は、ブランチング処理に使用する水の重量に対して0.
01〜1重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。
塩化ナトリウム、重曹、ソルビトールおよび炭酸カルシ
ウムを添加することにより、ケール乾燥粉末の風味や色
がさらに良くなる。好ましい組み合わせとしては、例え
ば、トレハロースと重曹、トレハロースとソルビトール
と重曹、トレハロースと炭酸カルシウムなどが挙げられ
る。
【0013】炭酸カルシウムの種類は、市販の炭酸カル
シウム、卵殻カルシウム、ホタテ貝殻カルシウム、サン
ゴカルシウム等のさまざまな種類のものを使用すること
ができる。
【0014】このブランチング処理により、褪色の原因
となる酵素は完全に失活され得る。続いて、上記ブラン
チング処理されたケールを冷却する。冷却方法として
は、水に1〜10分間浸漬する方法、10℃以下の冷水
に1〜10分間浸漬する方法、風や冷風を吹き付ける方
法等様々な冷却方法を適用することができる。冷却によ
り、ケールの鮮やかな緑色が保持されやすくなる。
【0015】冷却後のケールは、水分含量が10%以
下、好ましくは5%以下となるように乾燥される。この
乾燥工程は、例えば、熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、電磁波
乾燥、凍結乾燥などの当業者が通常用いる任意の方法に
より行われ得る。乾燥は、好ましくは30〜80℃、よ
り好ましくは30〜60℃の温度で、ケールが変色しな
い時間、行われ得る。
【0016】上記乾燥されたケールは、例えば、クラッ
シャー、ミル、ブレンダー、石臼などの当業者に公知の
任意の機械または道具により粉砕され得る。粉砕された
ケールは篩にかけられ、30〜250メッシュを通過す
るものがケール乾燥粉末として用いられ得る。粒径が2
50メッシュ通過のものより小さいとさらなる加工工程
を施す際に取扱いにくくなり、粒径が30メッシュ通過
のものよりより大きいとケール乾燥粉末と他の食品素材
との均一な混合が妨げられる虞がある。
【0017】このようにして得られたケール乾燥粉末
は、必要に応じて、例えば、気流殺菌、高圧殺菌、加熱
処理などの当業者が通常用いる方法により殺菌され得
る。ケール乾燥粉末は、その後必要に応じて、他の食材
と混合してもよい。また、造粒等のさらなる工程を必要
に応じて施してもよい。
【0018】
【実施例】以下の実施例は例示を目的としたものであ
り、本発明を制限することを意図しない。
【0019】原料として、長さが約40〜50cmのケ
ールを用いた。これを水洗いし、付着した泥などを除去
し、5cm程度の大きさに裁断した。その後、ケール1
00gを、80〜90℃の1リットルのブランチング処
理溶液に3分間浸漬した。次に、ブランチング処理した
ケールを、直ちに2〜7℃の冷水にて5分間浸漬して、
冷却した。続いて、冷却したケールを30秒間遠心分離
して、ある程度脱水した。脱水処理後のケールを、水分
量が5%以下となるように乾燥機中、60℃にて6時間
温風乾燥した後、粉砕機により粉砕し、200メッシュ
を90%が通過する程度に粉砕してケール乾燥粉末を製
造した。
【0020】ブランチング処理に使用した溶液は、表1
に記載の組成を有していた。実施例1〜5は、本発明の
方法で製造したケール乾燥粉末、比較例は、水道水でブ
ランチング処理した以外は実施例と同様の条件で製造し
たケール乾燥粉末である。
【0021】実施例および比較例のケール乾燥粉末の風
味と色を以下のように評価した。
【0022】風味の評価は、製造直後のケール乾燥粉末
を賞味して行った。比較例、すなわち水道水でブランチ
ング処理して製造した直後のケール乾燥粉末の風味を基
準とし、表では±の記号で表し、表中の+が多いほど基
準よりも風味が良好であることを示す。
【0023】色の評価は、製造直後に色差計(Σ90:
日本電色(株))を用いて、JISZ8729に基づい
てLab表色系に沿って色度を測定することにより行っ
た。表1中のa値が負で大きいほど、単色の緑色に近
く、鮮やかな緑色であることを示している。
【0024】風味と色のそれぞれの評価結果を表1に併
せて示した。
【0025】
【表1】
【0026】表1より、本発明の方法で製造した実施例
1〜5の風味は、水道水でブランチングして製造した比
較例よりも、風味が優れていることがわかる。また、緑
色については、表1より、実施例1〜5の緑色が、比較
例の緑色よりも、単色に近く、鮮やかな緑色であること
がわかる。
【0027】また、本発明の方法で製造したケール乾燥
粉末の緑色が保持されることを確認するために、色が褪
色する程度も観察した。具体的には、ケール乾燥粉末を
それぞれ殺菌した後、アルミパックに封入し、温度40
℃、湿度70〜75%のインキュベーター中で1ヶ月間
静置したものと、アルミパックに封入後、冷暗所(10
℃)に1ヶ月保存したものとを視覚的に色調を比較し
た。なお、冷暗所(10℃)に1ヶ月保存したケール乾
燥粉末の色調は、製造直後の色調とほとんど変化がなか
った。
【0028】製造1ヶ月後の色の褪色については、実施
例1〜5のいずれも、冷暗所に置いていたものと、温度
40℃、湿度70〜75%の環境下に置いていたものと
の間に色の違いはなく、鮮やかな緑色が維持されている
ことがわかった。
【0029】
【発明の効果】トレハロースを添加した水でブランチン
グする工程を含む本発明の方法により、従来のブランチ
ング処理で得られる乾燥粉末よりも鮮やかな緑色を有
し、風味に優れたケール乾燥粉末を製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B018 MD53 MD61 ME02 MF04 MF06 MF07 4B069 BA01 BA03 HA09 KA07 KB03 KC13 KC14 KC29

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケール乾燥粉末の製造方法であって a)水の重量に対して3〜50重量%のトレハロースを
    加えた水で、ケールをブランチングする工程; b)ブランチングしたケールを冷却する工程; c)得られたケールを乾燥する工程;および d)乾燥したケールを粉砕する工程、 を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記a)のブランチングする工程におい
    て、水の重量に対して、0.01〜5重量%の塩化ナト
    リウム、0.001〜3重量%の重曹、3〜50重量%
    のソルビトール、および0.01〜1重量%の炭酸カル
    シウムからなる群から選択される1種以上をさらに添加
    した水を用いる、請求項1に記載のケール乾燥粉末の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100384342C (zh) * 2002-05-08 2008-04-30 高砂香料工业株式会社 粉末组合物
WO2014175180A1 (ja) 2013-04-26 2014-10-30 サントリーホールディングス株式会社 フラクトオリゴ糖とケルセチン配糖体とを含有する組成物

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CN100384342C (zh) * 2002-05-08 2008-04-30 高砂香料工业株式会社 粉末组合物
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