JP2002117582A - 光学的情報記録用媒体及び光学的情報記録用媒体の製造方法 - Google Patents

光学的情報記録用媒体及び光学的情報記録用媒体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱伝導度、反射率、優れた量産性等の性質を損
なわずに反射層の表面性を改善し、優れた記録再生特性
を有する光ディスクを提供すること。 【解決手段】光を照射して情報の記録及び/又は再生を
行うための光学的情報記録用媒体であって、基板上に、
直接或いは樹脂又は誘電体からなる他の層を介して、中
間層、金属を主成分とする反射層、及び記録層をこの順
に有してなり、光入射方向から見て前記反射層が前記中
間層の手前に位置し、前記中間層が、前記反射層の主成
分である金属と同一の金属を含むとともに酸素又は/及
び窒素を含み、かつ前記中間層は前記金属の含有率が前
記反射層より小さい光学的情報記録用媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに代表
される高密度の光学的情報記録用媒体に関する。特に、
表面凹凸の少ない、特性に優れた反射層を有する光学的
情報記録用媒体に関する。高い熱伝導度、高い反射率、
優れた量産性等の性質を損なわずに反射層の表面性が改
善され、優れた記録再生特性を有する光学的情報記録用
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクの多くには金属を主成分とす
る反射層が用いられている。再生専用光ディスクやCD
−R等の光ディスクでは、反射層には光を反射させ戻り
光量を大きくする役割がある。光磁気記録媒体や相変化
記録媒体等では媒体の反射率はさほど大きくはないが、
反射層での反射光を信号強度を大きくすること等に利用
している。さらに反射層の高い熱伝導度を熱的な設計に
利用している。すなわち反射層は反射率と熱伝導度が十
分に大きいことが好ましい。特に、高い熱伝導度は、媒
体への光照射による昇温後の冷却速度が記録マーク形成
に大きく影響する書換型相変化光ディスクにとって重要
である。
【0003】近年はさらなる高密度化を目指し、記録再
生時に使用する光学系の対物レンズ開口数(NA)を大
きくし、レンズを媒体により近接させるシステムが考案
されている。この場合、対物レンズを記録層にできるだ
け近づけるためには厚い基板を通さずに膜面側(記録層
の基板と反対面側)から記録再生を行うのが好ましい。
NAの高い対物レンズほど厚みが大きいので媒体に近づ
けにくいという問題もある。更に、基板の傾きによる特
性劣化を小さくするため、基板複屈折を小さくするため
等の理由によっても、基板側からではなく膜面側から光
を入射させる試みがなされている。
【0004】反射率や熱伝導度が十分に大きい金属膜を
スパッタリング等により形成すると、膜厚が厚くなるに
つれて膜表面の凹凸が大きくなる傾向にあるので、金属
膜の表面(金属膜の基板と反対側の表面)では凹凸が大
きくなってしまう。従って一般に反射層の表面は凹凸が
大きい。図3は基板面入射タイプの光ディスクの層構成
の一例である。基板1上に保護層2、記録層3、保護層
4,反射層5が積層されているが、反射層5の表面は凹
凸が大きい。しかし通常、反射層は記録再生光の光透過
率が小さくなるようにある程度厚い膜厚で使用されるた
め、基板側から光10を入射する場合には反射層裏面で
ほとんどの光が反射されてしまうため、反射層表面の凹
凸は記録再生にはほとんど影響しない。
【0005】一方、膜面側から光を入射させる場合には
事情が異なる。図2は膜面入射タイプの光ディスクの層
構成の一例である。基板1上に反射層5,保護層4,記
録層3,保護層2が積層されている。膜面側から入射し
た光10は図2に示すように凹凸の大きい反射層表面で
反射される。このため反射層の表面の凹凸等が記録再生
特性に多大な影響を与えるという問題点がある。具体的
には記録再生時のノイズが大きくなる等の問題点があ
る。また、基板側から光を入射させる場合であっても、
半透明の薄い金属層を設けた後に記録層を設けるような
場合(図3において基板1と記録層3の間に半透明金属
層を設けた場合)には、同様の問題があると考えられ
る。これらの問題は使用するレーザーのビームサイズが
小さくなるほど顕著となる。従って、高密度記録を行う
ために、レーザー波長を短くしたり、対物レンズの開口
数NAを大きくしたりするほど大きな課題となる。反射
率や熱伝導度が大きい金属膜の表面の凹凸が大きくなる
現象は、結晶粒に深く関係している。例えば、結晶粒の
粒界での結晶成長速度が遅いこと等が一因である。
【0006】そこで、膜の表面性を改善する方法とし
て、反射層に不純物を混合し結晶粒径を小さく均一にす
る方法、反射層を作製した後に逆スパッタリングをおこ
なう方法(特開2000−228033号公報)、Cr
等の粒子を反射層材料の結晶核とすることにより反射層
の結晶粒径を小さく均一にする方法等により、膜の表面
性を改善することが提案されている。しかしながら前記
いずれの方法にも欠点がある。即ち、金属反射層材料に
不純物を混合する方法は、不純物の混合により熱伝導度
または反射率が小さくなる。また、反射層作製後に逆ス
パッタをおこなう方法は、膜形成過程が複雑で時間がか
かるため量産には適さない。更に、Cr等の粒子を結晶
核とする方法は、Cr等の粒子を反射層の結晶核となる
ような大きさに制御することが困難であり、やはり生産
性に欠ける。すなわち、これらの方法では反射層の熱伝
導度、反射率、表面性、優れた量産性等のすべてに関し
て優れる反射層は得られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するためになされたもので、その目的は、熱伝導
度、反射率、優れた量産性等の性質を損なわずに反射層
の表面性を改善し、優れた記録再生特性を有する光学的
情報記録用媒体を得ることにある。本発明者は、反射層
の基板側に、反射層の主成分金属と同じ金属元素を含む
特定の層を設けることにより、反射層自体に特別な工夫
をすることなしに結晶粒径を小さく均一にすることがで
き、再生時のノイズ低減等が達成されることを見出し、
本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の要旨は、
光を照射して情報の記録及び/又は再生を行うための光
学的情報記録用媒体であって、基板上に、直接或いは樹
脂又は誘電体からなる他の層を介して、中間層、金属を
主成分とする反射層、及び記録層をこの順に有してな
り、光入射方向から見て前記反射層が前記中間層の手前
に位置し、前記中間層が、前記反射層の主成分である金
属と同一の金属を含むとともに酸素又は/及び窒素を含
み、かつ前記中間層は前記金属の含有率が前記反射層よ
り小さいことを特徴とする光学的情報記録用媒体に存す
る。尚、主成分とは50原子%以上であることを言う。
【0009】本発明の第2の要旨は、光を照射して情報
の記録及び/又は再生を行うための光学的情報記録用媒
体であって、基板上に、直接或いは樹脂又は誘電体から
なる他の層を介して、結晶粒径制御層、金属を主成分と
する反射層、及び記録層をこの順に有してなり、光入射
方向から見て前記反射層が前記中間層の手前に位置し、
前記結晶粒径制御層が、前記反射層を形成する金属の結
晶粒径を細かく均一にする作用を持つことを特徴とする
光学的情報記録用媒体に存する。
【0010】本発明の第3の要旨は、光を照射して情報
の記録及び/又は再生を行うために用いられ、基板上
に、直接或いは樹脂又は誘電体からなる他の層を介し
て、中間層、金属を主成分とする反射層、及び記録層を
この順に有してなり、光入射方向から見て反射層が中間
層の手前に位置し、前記中間層が前記反射層の主成分で
ある金属と同一の金属を含むとともに酸素又は/及び窒
素を含む光学的情報記録用媒体の製造方法であって、前
記基板表面または前記他の層の表面上に、雰囲気中に酸
素又は/及び窒素を導入しながら、前記金属をスパッタ
リングして前記中間層を形成したのち酸素又は/及び窒
素を導入せずに前記金属をスパッタリングして前記反射
層を形成することを特徴とする光学的情報記録用媒体の
製造方法に存する。
【0011】本発明の特徴のひとつは、金属反射層の下
に予め、反射層を形成する金属の結晶粒径を細かく均一
にする作用を持つ結晶粒径制御層を設けておくことであ
る。本発明者は、この構成により反射層の表面性を改善
でき、光学的情報記録用媒体のノイズが低減できること
を見出した。しかも反射層の熱伝導度、反射率を損なう
ことがない。また結晶粒径制御層は容易に設けることが
できるので量産性にも優れている。更に本発明者は、特
定の組成の中間層が金属反射層の結晶粒径制御層として
優れていることも見出した。さらにはこの光学的情報記
録用媒体の、量産性に優れた製造方法も見出した。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の光学的情報記録用媒体の特徴のひとつ
は、基板上に、直接或いは樹脂又は誘電体からなる他の
層を介して、結晶粒径制御層、金属を主成分とする反射
層、及び記録層をこの順に有してなり、光入射方向から
見て前記反射層が前記中間層の手前に位置し、この結晶
粒径制御層が、前記反射層を形成する金属の結晶粒径を
細かく均一にする作用を持つ。このような構成とするこ
とによる作用機構は必ずしも明らかではないものの、お
よそ次のように考えられる。尚、この作用機構の解明は
出願時における本発明者の認識を示すものであって、本
発明の構成により本発明の効果が達成される限り、将来
仮にこの解明に矛盾や誤りが生じたとしても、本特許の
有効性にはいささかも影響を与えるものでないと理解す
べきものである。
【0013】図1は本発明の光学的情報記録用媒体の層
構成の一例であり、基板1上に結晶粒径制御層6、反射
層5,保護層4,記録層3,保護層2が積層されてい
る。記録再生光10は膜面側から入射し反射層表面で反
射されるが、反射層を形成する金属の結晶粒径が細かく
均一で反射層表面の凹凸が小さければ、記録再生時のノ
イズが大きくなるという問題がない。本発明で想定され
ているような、膜表面が光学的に影響すると思われる状
況では、膜表面の凹凸のサイズが重要であると思われ
る。光ディスク面内の凹凸のサイズが使用レーザー光の
ビームスポットサイズより十分に小さければ再生時に問
題とはならないことが期待できるからである。凹凸のサ
イズは結晶粒径に深く関係するため結晶粒径を小さくす
ることが光ディスク特性の改善につながる。
【0014】反射層の結晶粒径が大きい理由の1つは、
基板(代表的には樹脂からなる)または誘電体保護層等
の下地層上では反射層材料の核形成がおこなわれにくい
ため、膜形成初期の段階で1つの結晶粒が3次元的に大
きく成長してしまうためと考えられる。したがって、凹
凸の高さも膜形成初期の段階で既に大きくなるといえ
る。もし下地層が反射層と似た構造であれば至る所に核
があるのと同等となり膜形成の初期段階に一部分だけ結
晶が成長することもないと思われる。すなわち結晶核を
多く形成したのと同じ効果があり、結晶粒径が細かくな
ることが期待できる。
【0015】ただしこのとき下地層表面が平坦であるこ
とが必要である。一般に、ある膜が結晶性ではなくアモ
ルファスであれば、結晶核の問題がなく、表面が平坦な
膜になると思われる。そして反射層材料に、たとえば酸
素のような不純物が十分多く混ざった場合にはアモルフ
ァスに近い構造となる。これらのことから、反射層作製
前に反射層材料に酸素等を十分多く混合させたアモルフ
ァスに近い膜を設け、場合によっては徐々に酸素等を少
なくして酸素量に傾きをつけることにより、前述の結晶
核ができにくいことに起因する粗大結晶粒の成長が抑え
られると考えられる。
【0016】以上のような作用機構により、結晶粒径制
御層を設けることで金属反射層を形成する金属の結晶粒
径を細かく均一にすることができ、熱伝導度や反射率、
量産性を損なうことなく金属反射層の表面性を改善でき
る。そのため、優れたディスク信号特性を有する光学的
情報記録用媒体を得ることができる。本発明は、レーザ
ー波長を短くしたり、対物レンズの開口数NAを大きく
したりしてレーザーのビームスポットサイズを小さくす
る場合に適用すると特に効果が高い。例えばレーザー波
長が350〜650nm程度であり、NAが0.60〜
0.90程度である。
【0017】次に結晶粒径制御層の組成について説明す
る。反射層の主成分である金属と同一の金属を含むとと
もに酸素又は/及び窒素を含み、かつその金属の含有率
が反射層より小さい中間層は、上記結晶粒径制御機能を
有すると推察され、また後述の実施例からもその機能が
実証されている。すなわち、反射層の主成分金属に所定
の不純物を混合させたものが好ましい。場合によって
は、結晶粒径制御層を均一組成の単一層に代えて、基板
から反射層に向けて、徐々に不純物量を少なくしていく
ことが有効である。不純物が酸素や窒素であれば、たと
えばスパッタリングにおいて膜形成中に酸素、窒素の導
入流量を変化させることにより容易に酸素含有量または
窒素含有量の傾きをつけることができるので特に好まし
い。理想的にはこのように混合物の含有量を徐々に減ら
していくことが好ましいと思われるが、表面が平坦であ
ることと反射層材料の結晶核形成が容易であることの両
方を満たす結晶粒径制御層であれば混合物含有量が一定
であっても良い。
【0018】また、結晶粒径制御層は、基板側で必ずし
も完全なアモルファスである必要はなく、平坦性を保て
れば結晶質であって良い。ただし十分な平坦性を得るた
めには、アモルファスまたは反射層金属の結晶構造とは
異なる結晶構造となるまで、反射層材料金属以外の混合
成分の含有量を増やすことが好ましい。ただしアモルフ
ァスまたは反射層金属とは異なる化合物の結晶にまで至
らなくてもある程度の効果が見られる場合が多い。結晶
構造はX線回折、電子線回折等を用いて確認することが
可能である。
【0019】結晶粒径制御層中の反射層材料金属に混合
する元素としては、一般的に反射層に含有させることに
より結晶粒径を細かくする等の性質があることが好まし
く、非金属元素を用いる。非金属元素を用いることで反
射層材料金属との間に化合物を形成しやすく、従ってア
モルファスとなる可能性が高いので、層表面を平坦にす
ることができると考えられる。非金属元素とは代表的に
は酸素、窒素などが挙げられる。ただしこれら混合され
る成分は反射層中に拡散しないものが好ましい。また形
成される層が安定であることが好ましい。更に通常、酸
素や窒素は、成膜の際に酸素ガスや窒素ガスをスパッタ
リング雰囲気中に導入することで容易に層中に取り込む
ことができるので好ましい。特には、反射層材料金属と
の反応性が高い元素が好ましく、酸素が最も好ましい。
【0020】また、不純物元素と反射層材料金属とが化
合物を形成しうるのが望ましい。化合物は一般にアモル
ファスになりやすく、ひいては層表面を平坦にしうるた
めである。例えばAgと酸素はAgOまたはAg2O等
などの化合物を形成しうる。
【0021】結晶粒径制御層中の、反射層の主成分金属
と同じ金属元素の含有量は、層表面を平坦にするという
理由から反射層よりも少ないのが好ましい。好ましくは
結晶粒径制御層の基板側では、通常95原子%以下であ
り、好ましくは90原子%以下である。たとえば、反射
層がAgで、Ag−Oを結晶粒径制御層とする場合に
は、平坦性を考えると結晶粒径制御層は基板側ではアモ
ルファスに近い方が良いため、基板側ではAgOまたは
Ag2O等に近い組成として良い。同様に、反射層がA
lでAl−Oを結晶粒径制御層とする場合には、基板側
ではAl23等に近い組成として良い。なお、酸素量は
X線光電子分光法(XPS法)などの分析法により測定
することができる。
【0022】ただし主成分金属元素の含有量が少なすぎ
ると膜が脆くなる場合があるので、通常30原子%以上
であり、好ましくは40原子%以上とする。また反射層
材料の結晶核形成を容易にするためには、結晶粒径制御
層中でも反射層材料金属が主成分となることが好まし
い。主成分とは50原子%以上である。
【0023】結晶粒径制御層の厚さは、通常、1〜10
0nm程度の範囲から選択される。反射層が十分厚く膜
面側から光が入射する場合は光学的には影響がないため
光学的な膜厚制限はないが、結晶粒径制御の効果を得る
ためには或る程度の膜厚が必要である。好ましくは5n
m以上とする。膜応力や作製時間やコストの面等からは
あまり厚すぎないことが好ましい。好ましくは50nm
以下とする。
【0024】金属反射層が半透明反射層の場合は、結晶
粒径制御層は光学的に影響するため一般的には薄くする
必要があり、膜厚は10nm以下が好ましい。なお、結
晶粒径制御層を傾斜組成(厚さ方向で組成が異なるよう
にする)とした場合は、反射層との境界が分かりにくい
場合もあるが、例えば結晶粒径制御層が特有の不純物元
素を含む場合にはその元素がほぼ無くなった部分を界面
と考えればよい。上述のAg−O結晶粒径制御層とAg
反射層の場合などは、酸素成分がほぼ0となった部分を
両者の界面とする。
【0025】結晶粒径制御層の表面平均凹凸粒サイズ
は、反射層の表面平均凹凸粒サイズに大きく影響すると
思われる。結晶粒径制御層の平均凹凸粒サイズはディス
ク面内で6000nm2以下であることが好ましい。よ
り好ましくは5000nm2以下であり、最も好ましく
は2500nm2以下である。表面平均凹凸粒サイズ
は、測定面積を凹凸粒の凸部の数で割った値として求め
られる。平均凹凸粒サイズは小さいほど良く、下限は特
にないが、事実上500nm2以上に限られる。
【0026】また結晶粒径制御層の表面粗さは、表面平
均粗さRaとして2nm以下が好ましく、より好ましく
は1nm以下である。反射層を構成する材料としては、
前述のとおり、反射率、熱伝導度が大きいものが好まし
い。反射率、熱伝導度が大きい材料としてはAg,A
u、Al,Cu等を主成分とする金属が挙げられる。こ
の中で反射率、熱伝導度が最も大きいものはAgであ
る。特に短波長ではAu、Al,CuはAgと比較して
光を吸収しやすくなるため、650nm以下の短波長レ
ーザーを使用する場合にはAgを用いることが特に好ま
しい。さらにAgはスパッタリングターゲットとしての
値段が比較的安く、放電が安定で成膜速度が速く、空気
中で安定であるため好ましい。
【0027】Ag,Au、Al,Cu等は不純物が混ざ
ると熱伝導度、反射率が低下し、好ましくはない。従っ
て通常は上記金属の高純度品が使用されるが、安定性や
膜表面平坦性が改善されることもあり、5原子%以下程
度のCr,Mo,Mg、Zr,V、Ag,In、Ga、
Zn、Sn、Si、Cu、Au,Al、Pd,Pt、P
b、Ta、Ni、Co、Se、Nb、Ti等の不純物元
素を含んでいても良い。
【0028】反射層の膜厚としては、通常50nm以上
とする。十分な反射率と放熱効果を得るためには或る程
度の膜厚が必要である。ただし、膜応力や作製時間やコ
ストの面では薄くするのが好ましい。通常200nm以
下とする。膜厚を薄くして半透明反射層として使用する
場合は5〜50nmが好ましい。
【0029】反射層の表面凹凸粒サイズは結晶粒径制御
層を設けることにより小さくすることができる。反射層
の表面平均凹凸粒サイズはディスク面内で6000nm
2以下であることが好ましい。より好ましくは5000
nm2以下であり、最も好ましくは2500nm2以下で
ある。ディスク面内結晶粒サイズについても同様であ
る。反射層の表面平均凹凸粒サイズは、測定面積を凹凸
粒の凸部の数で割った値として求められる。なお、結晶
粒が細かくなりすぎると反射層の熱伝導度が小さくなる
こともある。従って表面平均凹凸粒サイズは500nm
2以上であるのが好ましい。
【0030】反射層の平坦性は、表面平均粗さRaが4
nm以下が好ましく、より好ましくは2nm以下であ
る。結晶粒径制御層により反射層の表面粗さも改善され
ることが期待できる。ただし、本発明では反射層のディ
スク面内結晶粒サイズを小さくすることにより反射層の
凹凸が実質的に影響しないようにすることが狙いであ
り、表面平均粗さ等の値としては改善されていない場合
もあり得る。反射層の結晶粒径は結晶粒径制御層の材
料、製法、膜厚等にも影響され、使用状況に応じた適当
な結晶粒径制御層を選ぶことが可能である。
【0031】反射層の電気抵抗率は熱伝導度と相関があ
り、十分な放熱効果を得るには電気抵抗率は2.0×1
-5Ωcm以下が好ましい。より好ましくは1.0×1
-5Ωcm以下である。下限は特にないが、事実上1.
0×10-7Ωcm以上に限られる。本発明において最も
大きな特徴は、反射層と基板との間に結晶粒径制御層を
設けることにより、反射層の熱伝導度を低下させずに表
面性を改善することにある。
【0032】なお、本発明の反射層の凹凸改善とは直接
関係ないが、基板に設けた金属薄膜層の厚さを均一に制
御することを目的に、基板と金属薄膜層の間にシード層
を設ける方法が知られている(特開2000−2102
0号公報)。シード層としてSiO2、Al23、Ta
O、TiO2、CoO、ZrO2、Pb23、AgO、Z
nO、SnO、CaO、V25、CuO、Cu2O、F
23、SiON、SiAlON、MgF2、CaF2
の化合物を用いることにより、Au、Ag、Cuおよび
その他の半透明金属薄膜層の2次元成長が促進されるこ
とが記載されている。
【0033】この文献ではディスク面内の結晶粒径につ
いては記述がないものの、シード層は結晶の2次元成長
を促すことが狙いであり「面内のマイグレーションが大
きくなり層状成長を繰り返す」等のむしろ面内結晶粒径
を大きくする効果があるような記述が見られる。一方、
本発明の結晶粒径制御層の作用は反射層を形成する金属
の結晶粒径を細かく均一にすることにあり、この点で上
記文献記載の発明と本願発明とは全く異なる。
【0034】さて、高い熱伝導度を持つ反射層は、媒体
への光照射による昇温後の冷却速度が記録マーク形成に
大きく影響する書換型相変化光ディスクにとって特に重
要である。そこで書換型相変化光ディスクを例にして、
部材の構造における他の部分について、以下に説明する
が、本発明は光磁気ディスク、再生専用型光ディスク、
色素記録層や無機記録層を有するライトワンス型光ディ
スク等、反射層または半透明反射層を有する各種のディ
スクにも同様に応用することができる。
【0035】書換型相変化型記録媒体は、基板上に、反
射層、誘電体保護層、記録層、誘電体保護層をこの順に
有する場合が多い。基板材料は特に限定されないが例え
ば、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタク
リレート、ポリオレフィンなどの透明樹脂、あるいはガ
ラスを用いることができる。基板の厚さは、通常、0.
1〜10mmである。
【0036】記録層は、その上下を保護層で被覆されて
いる場合が多い。保護層は通常は、10nmから500
nmの厚さに設けられる。保護層の材料としては、屈折
率、熱伝導率、化学的安定性、機械的強度、密着性等に
留意して決定される。一般的には透明性が高く高融点で
ある金属や半導体の酸化物、硫化物、窒化物やCa、M
g、Li等のフッ化物を用いることができる。
【0037】これらの酸化物、硫化物、窒化物、フッ化
物は必ずしも化学量論的組成をとる必要はなく、屈折率
等の制御のために組成を制御したり、混合して用いるこ
とも有効である。より具体的にはZnSや希土類硫化物
と酸化物、窒化物、炭化物等の耐熱化合物の混合物が挙
げられる。たとえばZnSとSiO2の混合物は相変化
型光ディスクの保護層に用いられる場合が多い。これら
の保護層の膜密度はバルク状態の80%以上であること
が機械的強度の面から望ましい。
【0038】保護層の膜厚は、記録層の変形防止効果を
十分なものとし保護層として機能するために、5nm以
上が好ましい。一方、保護層を構成する誘電体自体の内
部応力や接している膜との弾性特性の差を小さくし、ク
ラックが発生しにくくするためには、膜厚を500nm
以下とするのが好ましい。
【0039】一般に、保護層を構成する材料は成膜レー
トが小さく成膜時間が長い。成膜時間を短くし製造時間
を短縮しコストを削減するためには、保護層膜厚を20
0nm以下に抑えるのが好ましい。また、保護層膜厚が
厚すぎると基板における溝形状と記録層面での溝形状が
異なってしまう。すなわち、溝深さが基板表面で意図し
た形状より浅くなったり、溝幅がやはり、基板表面で意
図した形状より狭くなってしまう。この点でも200n
m以下が好ましい。より好ましくは150nm以下であ
る。
【0040】記録層と反射層の間に設ける保護層の膜厚
は、記録層の変形を防ぐためには5nm以上が好まし
い。一般に、繰り返しオーバーライトによって保護層内
部には微視的な塑性変形が蓄積され、ひいては再生光を
散乱させノイズを増加させる。これを抑制するためには
保護層膜厚を60nm以下とするのが好ましい。 記録
層の膜厚は、十分な光学的コントラストを得、また結晶
化速度を速くし短時間での記録消去を達成するためには
5nm以上あるのが好ましい。また反射率を十分に高く
するために、より好ましくは10nm以上とする。一
方、クラックを生じにくく、かつ十分な光学的コントラ
ストを得るためには、記録層膜厚は100nm以下とす
るのが好ましい。より好ましくは50nm以下とする。
熱容量を小さくし記録感度を上げるためである。
【0041】また、相変化に伴う体積変化を小さくし、
記録層自身や上下の保護層に対して、繰り返しオーバー
ライトによる繰り返し体積変化の影響を小さくすること
もできる。ひいては、不可逆な微視的変形の蓄積が抑え
られノイズが低減され、繰り返しオーバーライト耐久性
が向上する。書き換え可能型DVDのような高密度記録
用媒体では、ノイズに対する要求が一層厳しいため、よ
り好ましくは記録層膜厚を30nm以下とする。
【0042】記録層としては公知の相変化型光記録層が
使用でき、例えばGeSbTeやInSbTe、AgS
bTe、AgInSbTeといった化合物がオーバーラ
イト可能な材料として選ばれる。{(Sb2Te31-x
(GeTe)x1-ySby(0.2<x<0.9、0≦
y<0.1)合金または(SbxTe1-xy1-y(ただ
し、0.6<x<0.9、0.7<y<1、MはGe、
Ag、In、Ga、Zn、Sn、Si、Cu、Au、P
d、Pt、Pb、Cr、Co、O、S、Se、V、N
b、Taより選ばれる少なくとも1種)合金を主成分と
する薄膜は、結晶・非晶質いずれの状態も安定でかつ、
両状態間の高速の相転移が可能である。さらに、繰り返
しオーバーライトを行った時に偏析が生じにくいといっ
た利点があり、最も実用的な材料である。
【0043】記録層が(SbxTe1-xy1-y(ただ
し、0.6<x<0.9、0.7<y<1、MはGe、
Ag、In、Ga、Zn、Sn、Si、Cu、Au、P
d、Pt、Pb、Cr、Co、O、S、Se、V、N
b、Taより選ばれる少なくとも1種)合金を主成分と
する場合、冷却効率を良くすることが不可欠である。そ
のためこの場合は反射層としてAgを用いることが特に
好ましい。
【0044】上記記録層は合金ターゲットを不活性ガ
ス、特にArガス中でスパッタして得られることが多
い。なお、記録層および保護層の厚みは、上記機械的強
度、信頼性の面からの制限の他に、多層構成に伴う干渉
効果も考慮して、レーザー光の吸収効率が良く、記録信
号の振幅すなわち記録状態と未記録状態のコントラスト
が大きくなるように選ばれる。前述の記録層、保護層、
反射層、拡散防止層はスパッタリング法などによって形
成される。各スパッタリングターゲットを同一真空チャ
ンバー内に設置したインライン装置で膜形成を行うこと
が各層間の酸化や汚染を防ぐ点で望ましい。また、生産
性の面からも優れている。
【0045】基板側からではなく膜面側から光を入射さ
せる場合には、従来の相変化型光ディスクでは、基板上
に反射層、誘電体保護層、記録層、誘電体保護層を順に
設けることになるが、この場合に本発明を適用すると、
基板上に隣接して、まず結晶粒径制御層を設けた後、上
記構成を設けることになる。この態様が本発明の効果を
発揮するうえで最も好ましい。無論、基板に隣接して結
晶粒径制御層を設けることなく、他の層を介して結晶粒
径制御層を設けることもできる。
【0046】なお、他の層は樹脂又は誘電体からなるも
のとする。金属反射層と類似の高熱伝導度、高反射率の
金属などを用いるとその層の表面の凹凸が大きくなって
しまうため、その上に結晶粒径制御層を設けても反射層
表面の凹凸改善効果が無くなってしまう(それら他の層
が金属からなる場合でもその層の下にまた結晶粒径制御
層が設けられていればよい)。樹脂や誘電体等の層であ
ればそのようなおそれがない。また好ましくは、結晶粒
径制御層(中間層)と接する基板または他の層の表面の
粗さRaを1nm以下とする。
【0047】本発明において金属反射層が半透明反射層
である例としては、いわゆるlow-to-highタイプの相変
化型光学的情報記録用媒体等が挙げられる。これは相変
化型記録層がアモルファス状態の時の媒体の反射率が、
結晶状態の時の媒体の反射率よりも高い媒体を指す。こ
の場合、膜面入射であれば、基板上に結晶粒径制御層、
反射層、誘電体保護層、記録層、誘電体保護層、結晶粒
径制御層、半透明反射層を順に設ける構成が考えられ
る。
【0048】以上をまとめると、本発明の結晶粒径制御
層が応用できる層構成として、次のようなケースを挙げ
ることができる。いずれも膜面側から記録再生光が入射
する場合である。 基板、結晶粒径制御層、反射層、誘電体保護層、記録
層、誘電体保護層 基板、結晶粒径制御層、反射層、誘電体保護層、記録
層、誘電体保護層、結晶粒径制御層、半透明反射層 基板、結晶粒径制御層、反射層、誘電体保護層、記録
層、誘電体保護層、半透明反射層
【0049】次に、本発明の光学的情報記録用媒体の製
造方法について説明する。本発明の製造方法の特徴は、
基板上に、直接或いは樹脂又は誘電体からなる他の層を
介して、中間層、金属を主成分とする反射層、及び記録
層をこの順に有してなり、光入射方向から見て反射層が
中間層の手前に位置し、前記中間層が前記反射層の主成
分である金属と同一の金属を含むとともに酸素又は/及
び窒素を含む光学的情報記録用媒体の製造方法であっ
て、前記基板表面または前記他の層の表面上に、スパッ
タリング雰囲気中に酸素又は/及び窒素を導入しながら
前記金属をスパッタリングして前記中間層を形成したの
ち、酸素又は/及び窒素を導入せずに前記金属をスパッ
タリングして前記反射層を形成することにある。これに
より、優れたディスク信号特性を有する光学的情報記録
用媒体の、量産性の高い製造方法を提供できる。
【0050】すなわち、反射層をスパッタリング法によ
って成膜する際に、最初の所定時間だけ酸素ガスや窒素
ガスをスパッタリング雰囲気中に導入することで容易に
中間層(結晶粒径制御層)を形成することができ、導入
を止めて引き続きスパッタリングを行うことで連続して
反射層を形成することができ、簡便に両層を形成でき
る。また、スパッタリングにおいて膜形成中に酸素、窒
素の導入量を変化させることにより容易に酸素含有量ま
たは窒素含有量の傾きをつけることもできる。ここで、
導入量とは一般に酸素ガスや窒素ガスをスパッタリング
チャンバー内に流す流量のことを言う。
【0051】中間層の形成に相当するスパッタリン積算
電力は、中間層及び反射層の形成に相当するスパッタリ
ングの積算電力の1/100以上1/2以下であるのが
好ましい。短すぎると中間層の膜厚が不十分となる虞が
あり、長すぎると反射層膜厚に比べて中間層膜厚が厚く
なりすぎてしまう虞がある。
【0052】酸素又は/及び窒素の最大導入時におい
て、酸素又は/及び窒素の導入量が不活性ガスの導入量
の1〜300%であるのが好ましい。一般に、スパッタ
リング時にはアルゴンガスやクリプトンガスなどの不活
性ガスが導入されている。即ち、この不活性ガスのチャ
ンバーへの流量に対して酸素や窒素の流量が1〜300
%であるのが好ましい。あまり小さすぎると中間層への
酸素や窒素の取り込み量が低くなりすぎる虞があり、大
きすぎると成膜が適切に行われなくなる虞がある。好ま
しくは、酸素又は/及び窒素の導入量を徐々に小さくす
る。これにより、中間層に酸素含有量または窒素含有量
の傾きをつけることができる。
【0053】以上の製造方法によれば、本発明に係る基
板上に、直接或いは樹脂又は誘電体からなる他の層を介
して、中間層、金属を主成分とする反射層、及び記録層
をこの順に有してなり、光入射方向から見て反射層が中
間層の手前に位置し、前記中間層が前記反射層の主成分
である金属と同一の金属を含むとともに酸素又は/及び
窒素を含む光学的情報記録用媒体を量産性良く製造する
ことができる。
【0054】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例をあげて更に
具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り
以下の実施例に限定されるものではない。尚、特に記載
しない限り、以下の実施例や比較例における物性等の評
価は、下記の測定法または分析測定機器によるものであ
る。また、実施例及び比較例に用いた基板の表面粗さR
aは0.49nmであった。
【0055】1.金属含有率 X線光電子分光法(XPS法) 2.表面平均凹凸粒サイズ 原子間力顕微鏡(AFM)法。デジタルインスツルメン
ト社製、NanoScope(同社商標)IIIaを用い
た。測定対象表面2.5μm×2.5μmの範囲を51
2×512のポイント数でデータを取り込み、傾き補正
ののちAFM画像として出力した。またそのデータを微
分して得られた微分画像も出力し、微分画像から凹凸粒
の凸部の数を数えた。表面平均凹凸粒サイズは、測定面
積を凸部の数で割った値として表示した。
【0056】3.ノイズレベル 波長635nm、対物レンズ開口数(NA)0.6の光
学系を有する光ディスク装置を用いた。レーザー光は膜
面側から厚さ0.6mmのガラス基板を通して入射させ
た。線速度は4m/秒、再生電力は0.8mW、レゾリ
ューションバンド幅は30kHz、ビデオバンド幅は1
00Hzとした。ノイズレベルは測定値4回の平均値で
表示した。 4.キャリア・ノイズ比(C/N比) 溝幅0.35μm、溝ピッチ0.74μmの案内溝内
に、4m/秒、0.94MHz、デューティ(dut
y)50%の信号を記録電力14mWでパルストレイン
法を用いて記録した。 5.電気抵抗率 三菱化学社製の抵抗率計Loresta MP MCP−
T350を用いた。
【0057】[実施例1]ポリカーボネート基板上にス
パッタ開始時の到達真空度を2.0×10-4Pa以下と
して、Arガス20sccmと酸素ガスを同時に流しな
がらAgを約200Wの電力でスパッタし、酸素ガスを
50秒間で50sccmから0sccmに徐々に流量を
下げた。この間スパッタ圧力は0.28Paに保持し
た。かくしてポリカーボネート基板上に厚さ約10nm
のAg−O中間層を形成した。中間層の作製後、酸素ガ
スを流すことなく連続して電力200W、スパッタ圧力
0.28Paの条件で、638秒間、Agをスパッタす
ることにより、中間層の上に厚さ120nmのAg反射
層を作製した。
【0058】Ag反射層を、0.74μmピッチの案内
溝を有する部分で走査型電子顕微鏡(SEM)観察した
ところ、粒径が小さく均一であった。また、図4に実施
例1のAg反射層をAFM観察して得られたAFM画像
を、図5にその微分画像を示す。微分画像から凹凸粒の
凸部の数を数え、測定面積を凸部の数で割った値(表面
平均凹凸粒サイズ)は、2288nm2であった。ま
た、Ag反射層の電気抵抗率は0.38×10-5Ωcm
であった。
【0059】[比較例1]実施例1において、Ag−O
中間層を形成させることなく、その他は実施例1と同様
にして、ポリカーボネート基板上に直接、厚さ120n
mのAg反射層を作製した。 このAg反射層を、0.
74μmピッチの案内溝を有する部分で走査型電子顕微
鏡(SEM)観察したところ、粒径が大きくかつ不均一
であった。図6に比較例1のAg反射層をAFM観察し
て得られたAFM画像を、図7にその微分画像を示す。
AFMによる表面平均凹凸粒サイズは、9174nm2
であった。また、Ag反射層の電気抵抗率は0.37×
10-5Ωcmであり、実施例1と殆ど差はなかった。こ
れはAg−O中間層の形成が、Ag反射層の電気的、熱
的特性を悪化させることなく、ディスクの表面性を改善
できたことを示すものである。
【0060】[比較例2]実施例1において、Ag−O
中間層を形成させることなく、ポリカーボネート基板上
に直接、厚さ120nmのAg反射層を作製した。 た
だし、Ag反射層の作製に当り、スパッタを開始する直
前(約4秒前)まで酸素を50sccm流しておき、膜作
成中は酸素を止めて行なった。このAg反射層をSEM
観察したところ、比較例1と同様に粒径が大きくかつ不
均一になっていた。本比較例はスパッタ雰囲気中の残留
酸素の影響を検証したものだが、Ag−O中間層の形成
なしでは良好なAg反射層を作製することができないこ
とが判明した。
【0061】[比較例3]実施例1の中間層を作製する
工程において、ポリカーボネート基板上に、Ag−O層
の代わりに厚さ10nmのSiO2層を作製した。Si
2層はSiO2ターゲットをRFスパッタリングして作
製した。このSiO2層の上に実施例1と同様にしてA
g反射層を作製した。Ag反射層を走査型電子顕微鏡
(SEM)観察したところ、粒径が大きくかつ不均一に
なっていた。本比較例は、中間層と反射層とは主成分金
属種が同一でなければ効果のないことを示すものであ
る。
【0062】[実施例2]実施例1に従い、ポリカーボ
ネート基板上にAg−O中間層(約10nm)、Ag反
射層(120nm)を形成した。その上に引き続き、S
iO2層(5nm)、ZnS−SiO2誘電体層(20n
m)、Ge5Sb71Te24記録層(15nm)、ZnS
−SiO2誘電体層(140nm)をスパッタリング法
により作製した。Ag反射層とZnS−SiO2層の間
にSiO2層を設けたのは、Ag反射層内にS等が拡散
し熱伝導度を低下させる等の問題の発生を防ぐためであ
る。得られたディスクの未初期化の鏡面部分について、
0.94MHzでのノイズレベルを測定したところ、約
−69dBmであった。このディスクの反射率は20%
であった。さらに、ディスクを初期結晶化した後、C/
N比を測定したところ、54.9dBであった。
【0063】[比較例4]比較例1に従い、ポリカーボ
ネート基板上に中間層を設けることなく、直接にAg反
射層(120nm)を形成した。その上に引き続き、実
施例1と同様にしてSiO2層(5nm)、ZnS−S
iO2誘電体層(20nm)、Ge5Sb71Te24記録層
(15nm)、ZnS−SiO2誘電体層(140n
m)をスパッタリング法により作製した。得られたディ
スクの未初期化の鏡面部分について、0.94MHzで
のノイズレベルを測定したところ、約−66dBmであ
り、実施例2より3dBm劣るものであった。このディ
スクの反射率は20%であった。さらに、ディスクを初
期結晶化した後、C/N比を測定したところ、52.1
dBであり、実施例2より3dB劣るものであった。
【0064】[実施例3]実施例1での中間層の作製条
件下で、Arガス20sccmと酸素ガス50sccm
を同時に流しながらAgターゲットをスパッタリングす
ることによりガラス基板上に約200nmのAgO膜を
形成したサンプルを作製した。このAgO膜をX線回折
法により解析した結果、結晶性が悪くアモルファス的で
あったが、Ag2O及びAgOと特定できる弱いピーク
が観察された。
【0065】[実施例4、比較例5]溝深さ43nm、
溝幅0.3μm、溝ピッチ0.6μmの案内溝を有する
ポリカーボネート基板上にAg−O中間層(10n
m)、Ag反射層(100nm)、SiO2層(5n
m)、(ZnS)80(SiO220層(15nm)、G
5In3Sb68Te24記録層(14nm)、(ZnS)
80(SiO220層(45nm)をスパッタリング法に
より作製し、さらにその上に100μmのポリカーボネ
ートシートをアクリル性紫外線硬化樹脂を用いて貼り合
わせたディスクを作製した(実施例4)。Ag反射層と
ZnS−SiO2層の間にSiO2層を設けたのは、Ag
内にS等が拡散し熱伝導度を低下させる等の問題の発生
を防ぐためである。中間層は、Arガス30sccmと
酸素ガス40sccmを同時に流しながらAgを500
Wの電力でスパッタすることにより作製した。
【0066】また、中間層を形成しないということ以外
は同様のディスクを作製した(比較例5)。これらのデ
ィスクを初期結晶化した後、波長404nm、NA0.
85の光学系を有する光ディスク評価装置を用い、RL
L(1,7)変調信号をレーザー入射方向から見た溝部
に記録しディスク特性評価をおこなった。記録膜からみ
て基板と反対の方向からレーザー光を入射させた。記録
パルスは次のようにした。長さnT(Tは基準クロック
周期、nは自然数)のマーク(アモルファス相)を形成
する際には、時間nTを下記のように分割する。α
1T、β1T、α2T、β2T、・・・、αm-1T、β
m-1T、αmT、βmT(但し、α1+β1+α2+β2+・
・・αm-1+βm-1+αm+βm=n−j、j=0.9、m
=n−1とした。)
【0067】上記式において、αiT(1≦i≦m)な
る時間に記録パワーPwのレーザー光を照射し、βi
(1≦i≦m)なる時間にはバイアスパワーPbのレー
ザー光を照射して記録する。そしてマークとマークの間
の領域においては、消去パワーPeを有する光を照射す
る。α1=0.4、αi=0.35(2≦i≦m)、β i
=0.65(1≦i≦m−1)、βm=0.7とした。
記録線速度は5.7m/s、基準クロック周期T=1
5.15ns、バイアスパワーPb=0.1mW、消去
パワーPe=1.5mWとし、記録パワーPwを変化さ
せて記録し、記録された信号のdata to clockジッタを
測定した。ジッタの値は基準クロック周期で規格化し
た。最もジッタの値が小さかった記録パワーは3.6m
W付近であり、記録パワー3.6mWでのジッタは実施
例で9.1%、比較例で10.1%であった。
【0068】実施例4での中間層と同条件で作製したA
g−O膜をガラス基板上に約200nm作製したサンプ
ルをX線回折法により解析した結果、この膜は結晶性が
悪くアモルファス的であったがAg2OおよびAgOと
特定できる弱いピークが観察された。また、XPS法で
酸素含有率を測定したところ酸素含有率は約10原子%
であった。膜作製時に酸素流量をゼロとして同様に作製
した膜(反射層の作製条件と同じ膜)の酸素含有率はほ
ぼ0原子%であった。
【0069】更に、実施例4と同条件でポリカーボネー
ト基板上にスパッタリングによりAg−O中間層及びA
g反射層を作製した。Ag反射層を走査型電子顕微鏡
(SEM)観察したところ、粒径が小さく比較的均一で
あった。また、図8に実施例4のAg反射層をAFM観
察して得られたAFM画像を、図9にその微分画像を示
す。表面平均凹凸粒サイズは4292nm2であった。
またAg反射層の電気抵抗率は0.28×10-5Ωcm
であった。次に、比較例5と同条件でポリカーボネート
基板上にスパッタリングによりAg反射層を作製した。
このAg反射層を走査型電子顕微鏡(SEM)観察した
ところ、粒径が大きくかつ不均一であった。図10に比
較例5のAg反射層をAFM観察して得られたAFM画
像を、図11にその微分画像を示す。表面平均凹凸粒サ
イズは7692nm2であった。
【0070】[実施例5、比較例6]ポリカーボネート
基板上にAg−N層(約10nm)、Ag反射層(12
0nm)、SiO2層(5nm)、ZnS-SiO2
(20nm)、Ge5Sb71Te24記録層(15n
m)、ZnS-SiO2誘電体層(140nm)をスパッ
タリング法により作製した(実施例5)。Ag反射層と
ZnS−SiO2層の間にSiO2層を設けたのは、Ag
を含む層内にS等が拡散し熱伝導度を低下させる等の問
題の発生を防ぐためである。Ag−N層は、Arガス2
0sccmと窒素ガスを同時に流しながらAgを約20
0Wの電力でスパッタし、窒素ガスを50秒間で50s
ccmから0sccmに徐々に流量を下げることにより
作製した。この間スパッタ圧力は0.28Paに保っ
た。Ag−N層作製後連続してAg反射層を電力200
W、スパッタ圧力0.28Paの条件で作製した。なお
Ag反射膜作製時間は638秒であった。
【0071】同様に、ポリカーボネート基板上にAg反
射層(120nm)、SiO2層(5nm)、ZnS-S
iO2層(20nm)、Ge5Sb71Te24記録層(15
nm)、ZnS-SiO2誘電体層(140nm)をスパ
ッタリング法により作製した(比較例6)。これらのデ
ィスクの未初期化の鏡面部分を波長635nm、NA
0.6の光学系を有する光ディスク評価装置を用いて再
生し、ノイズレベルの測定をおこなった。0.94MH
zでのノイズレベルを測定したところ実施例5では−6
9.1dBmであり、比較例6では−68.9dBmで
あった。なお反射率はどちらのディスクでも同じ値であ
った。
【0072】[実施例6、比較例7]ポリカーボネート
基板上にAl−Ta−N層(約10nm)、Al99.5
0. 5層(100nm)をスパッタリング法により作製
した以外は実施例5と同様にしてディスクを作製した
(実施例6)。Al−Ta−N層は、Arガス45sc
cmと窒素ガスを同時に流しながらAl99.5Ta0.5
ーゲットを500Wの電力でスパッタし、窒素ガスを4
0秒間で80sccmから0sccmに徐々に流量を下
げることにより作製した。同様に、ポリカーボネート基
板上にAl99.5Ta0.5層(100nm)をスパッタリ
ング法により作製した(比較例7)。
【0073】これらのディスクの鏡面部分を波長635
nm、NA0.6の光学系を有する光ディスク評価装置
を用いて再生し、ノイズレベルの測定をおこなった。
0.94MHzでのノイズレベルを測定したところ実施
例6のディスクでは、−71.3dBm(内周部)、−
72.4dBm(外周部)であった。比較例7のディス
クでは−71.3dBm(内周部)、−71.6dBm
(外周部)であった。なお反射率はどちらのディスクで
も同じ値であった。
【0074】
【発明の効果】本発明の光学的情報記録用媒体及び製造
方法を用いることにより、金属反射層を形成する金属の
結晶粒径を細かく、均一にすることができ、熱伝導度や
反射率を大きく変化させることなく表面性を改善でき
る。また量産性を損なうこともない。そのため、優れた
ディスク信号特性を有する光学的情報記録用媒体を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光学的情報記録用媒体の層構成の一
例である。
【図2】 従来の光学的情報記録用媒体の層構成の一例
である。
【図3】 従来の光学的情報記録用媒体の層構成の他の
一例である。
【図4】 実施例1のAg反射層をAFM観察して得ら
れたAFM画像である。
【図5】 実施例1のAg反射層をAFM観察して得ら
れたAFM画像の微分画像である。
【図6】 比較例1のAg反射層をAFM観察して得ら
れたAFM画像である。
【図7】 比較例1のAg反射層をAFM観察して得ら
れたAFM画像の微分画像である。
【図8】 実施例4のAg反射層をAFM観察して得ら
れたAFM画像である。
【図9】 実施例1のAg反射層をAFM観察して得ら
れたAFM画像の微分画像である。
【図10】 比較例5のAg反射層をAFM観察して得
られたAFM画像である。
【図11】 比較例5のAg反射層をAFM観察して得
られたAFM画像の微分画像である。
【符号の説明】
1 基板 2 保護層 3 記録層 4 保護層 5 反射層 6 結晶粒径制御層 10 記録再生光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 538 G11B 7/24 538C 538D 538F 7/26 531 7/26 531

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を照射して情報の記録及び/又は再生を
    行うための光学的情報記録用媒体であって、 基板上
    に、直接或いは樹脂又は誘電体からなる他の層を介し
    て、中間層、金属を主成分とする反射層、及び記録層を
    この順に有してなり、光入射方向から見て前記反射層が
    前記中間層の手前に位置し、前記中間層が、前記反射層
    の主成分である金属と同一の金属を含むとともに酸素又
    は/及び窒素を含み、かつ前記中間層は前記金属の含有
    率が前記反射層より小さいことを特徴とする光学的情報
    記録用媒体。
  2. 【請求項2】前記中間層が、アモルファス構造か、また
    は反射層の結晶構造とは異なる結晶構造を有する、請求
    項1に記載の光学的情報記録用媒体。
  3. 【請求項3】前記金属は、酸素又は/及び窒素と化合物
    を形成しうる、請求項1又は2に記載の光学的情報記録
    用媒体。
  4. 【請求項4】前記中間層が、前記金属と酸素又は/及び
    窒素との化合物を含む、請求項3に記載の光学的情報記
    録用媒体。
  5. 【請求項5】前記中間層が酸素を含む、請求項1乃至4
    のいずれかに記載の光学的情報記録用媒体。
  6. 【請求項6】前記中間層が前記金属を主成分として含
    む、請求項1乃至5のいずれかに記載の光学的情報記録
    用媒体。
  7. 【請求項7】前記中間層の前記金属の含有量が、基板側
    から反射層側に向かって大きくなっている、請求項1乃
    至6のいずれかに記載の光学的情報記録用媒体。
  8. 【請求項8】前記金属が銀である、請求項1乃至7のい
    ずれかに記載の光学的情報記録用媒体。
  9. 【請求項9】前記中間層と接する前記基板または他の層
    の表面の粗さRaが1nm以下である、請求項1乃至8
    のいずれかに記載の光学的情報記録用媒体。
  10. 【請求項10】反射層における基板側とは反対側の表面
    の平均凹凸粒サイズが6000nm2以下である請求項
    1乃至9のいずれかに記載の光学的情報記録用媒体。
  11. 【請求項11】反射層における基板側とは反対側の表面
    の平均凹凸粒サイズが5000nm2以下である請求項
    10に記載の光学的情報記録用媒体。
  12. 【請求項12】反射層の電気抵抗率が2.0×10-5Ω
    cm以下である請求項1乃至11のいずれかに記載の光
    学的情報記録用媒体。
  13. 【請求項13】光学的情報記録用媒体の記録層が相変化
    型記録層である請求項1乃至12のいずれかに記載の光
    学的情報記録用媒体。
  14. 【請求項14】光を照射して情報の記録及び/又は再生
    を行うための光学的情報記録用媒体であって、基板上
    に、直接或いは樹脂又は誘電体からなる他の層を介し
    て、結晶粒径制御層、金属を主成分とする反射層、及び
    記録層をこの順に有してなり、光入射方向から見て前記
    反射層が前記中間層の手前に位置し、前記結晶粒径制御
    層が、前記反射層を形成する金属の結晶粒径を細かく均
    一にする作用を持つことを特徴とする光学的情報記録用
    媒体。
  15. 【請求項15】反射層における基板側とは反対側の表面
    の平均凹凸粒サイズが6000nm2以下である請求項
    14に記載の光学的情報記録用媒体。
  16. 【請求項16】反射層における基板側とは反対側の表面
    の平均凹凸粒サイズが5000nm2以下である請求項
    15に記載の光学的情報記録用媒体。
  17. 【請求項17】光を照射して情報の記録及び/又は再生
    を行うために用いられ、基板上に、直接或いは樹脂又は
    誘電体からなる他の層を介して、中間層、金属を主成分
    とする反射層、及び記録層をこの順に有してなり、光入
    射方向から見て反射層が中間層の手前に位置し、前記中
    間層が前記反射層の主成分である金属と同一の金属を含
    むとともに酸素又は/及び窒素を含む光学的情報記録用
    媒体の製造方法であって、前記基板表面または前記他の
    層の表面上に、雰囲気中に酸素又は/及び窒素を導入し
    ながら、前記金属をスパッタリングして前記中間層を形
    成したのち酸素又は/及び窒素を導入せずに前記金属を
    スパッタリングして前記反射層を形成することを特徴と
    する光学的情報記録用媒体の製造方法。
  18. 【請求項18】前記中間層の形成に相当するスパッタリ
    ン積算電力は、前記中間層及び前記反射層の形成に相当
    するスパッタリングの積算電力の1/100以上1/2
    以下である、請求項17に記載の光学的情報記録用媒体
    の製造方法。
  19. 【請求項19】酸素又は/及び窒素の最大導入時におい
    て、酸素又は/及び窒素の導入量が不活性ガスの導入量
    の1〜300%である、請求項17又は18に記載の光
    学的情報記録用媒体の製造方法。
  20. 【請求項20】酸素又は/及び窒素の導入量を徐々に小
    さくする、請求項17乃至19のいずれかに記載の光学
    的情報記録用媒体の製造方法。
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