JP2002115675A - 圧縮機の製造方法 - Google Patents

圧縮機の製造方法

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JP2002115675A
JP2002115675A JP2000308037A JP2000308037A JP2002115675A JP 2002115675 A JP2002115675 A JP 2002115675A JP 2000308037 A JP2000308037 A JP 2000308037A JP 2000308037 A JP2000308037 A JP 2000308037A JP 2002115675 A JP2002115675 A JP 2002115675A
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turning
compressor
thrust
dimension
race
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JP2000308037A
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Masafumi Nakajima
雅文 中島
Takeshi Sakai
猛 酒井
Haruo Kamiya
治雄 神谷
Toshinobu Takasaki
俊信 高崎
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な手段にてスラスト方向(軸方向)の寸
法バラツキを調整する。 【解決手段】 適切な厚み寸法の第1レース板125を
選択して第1レース板125の厚み寸法を調整すること
により、第1レース板125をスラスト方向寸法を調整
するシムとして機能させて圧縮機100のスラスト方向
寸法を調整する。これにより、各部品の寸法精度を過度
に高めることなく、適切な厚み寸法の第1レース板12
5を選択して組み立てるといった簡便な手段にてスラス
ト方向の寸法を調節することができるので、圧縮機10
0の製造原価上昇を抑制しつつ、作動室Vの密閉性を確
保して圧縮機100の効率が低下することを抑制でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクロール型圧縮
機の旋回スクロールの等の旋回部を有する圧縮機の製造
方法に関するもので、圧縮機の吐出圧が冷媒の臨界圧力
を越える超臨界冷凍サイクルの圧縮機の製造に適用して
有効である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】超臨界
冷凍サイクルに適した圧縮機の構造は、例えば特開20
00−186680号に記載のごとく、スラスト方向
(旋回スクロールの旋回方向と直交する方向)に多数個
の部品が積層されるように組み付けられるので、スラス
ト方向の寸法バラツキが大きくなり易い。
【0003】そして、旋回部(スクロール型圧縮機で
は、旋回スクロール)と固定部(スクロール型圧縮機で
は、固定スクロール)とによって作動室(圧縮室)を構
成するスクロール型圧縮機のような圧縮機において、ス
ラスト方向の寸法バラツキが大きくなると、旋回部と固
定部との隙間が大きくなり、作動室の気密性を保持する
ことができなくなるので、圧縮機の効率が低下してしま
うという問題が発生する。
【0004】この問題に対しては、各部品の寸法精度
を高める、圧縮機の組み立て工程時に、シム等の寸法
調整用の薄板を部品間に挟んでスラスト方向の寸法を調
節する等の手段が考えられるが、の手段では部品の製
造原価上昇を招くおそれが高く、また、の手段では、
圧縮機の組み立て工数の増加を招いてしまい、いずれの
手段でも圧縮機の製造原価上昇を招いてしまう。
【0005】本発明は、上記点に鑑み、簡便な手段にて
スラスト方向の寸法バラツキを調整することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1に記載の発明では、ハウジング
(107)と、ハウジング(107)に対して固定され
た固定部(111)と、固定部(111)と共に流体を
吸入圧縮する作動室(V)を構成し、固定部(111)
に対して旋回することにより、作動室(V)の体積を拡
大縮小させる旋回部(114)と、旋回部(114)に
作用する圧縮反力のうち旋回部(114)の旋回方向と
直交するスラスト方向の力を受けるとともに、旋回部
(114)を旋回可能に支持するスラスト受け機構(1
20)とを備え、スラスト受け機構(120)が、略円
柱状に形成された複数個の転動体(121、122)、
及び転動体(121、122)と転がり接触する軌道面
が形成された板状のレース(125、126、127)
を有して構成された圧縮機(100)の製造方法であっ
て、厚み寸法の異なる複数枚のレース(125、12
6、127)の中から、所定の厚み寸法を有するレース
(125、126、127)を選択する選択工程と、選
択工程にて選択されたレース(125、126、12
7)をスラスト受け機構(120)に組み付けるスラス
ト受け機構組み付け工程とを備えることを特徴とする。
【0007】これにより、適切な厚み寸法のレース(1
25、126、127)を選択してレース(125、1
26、127)の厚み寸法を調整することにより、圧縮
機(100)のスラスト方向寸法を調整することができ
るので、各部品の寸法精度を過度に高める、又は、シム
等の寸法調整用の薄板を部品間に挟んでスラスト方向の
寸法を調節する等してスラスト方向寸法を調整する必要
がない。
【0008】したがって、部品点数の増加、及びシムに
てスラスト方向の寸法を調節する工程が発生しないの
で、圧縮機(100)の組み立て工数の増加を抑制しつ
つ、簡便にスラスト方向の寸法を調節することができ
る。延いては、圧縮機(100)の部品点数及び製造原
価上昇を抑制しつつ、作動室Vの密閉性を確保して圧縮
機(100)の効率が低下することを抑制できる。
【0009】請求項2に記載の発明では、ハウジング
(107)と、ハウジング(107)に対して固定され
た固定部(111)と、固定部(111)と共に流体を
吸入圧縮する作動室(V)を構成し、固定部(111)
に対して旋回することにより、作動室(V)の体積を拡
大縮小させる旋回部(114)と、旋回部(114)に
作用する圧縮反力のうち旋回部(114)の旋回方向と
直交するスラスト方向の力を受けるとともに、旋回部
(114)を旋回可能に支持するスラスト受け機構(1
20)とを備え、スラスト受け機構(120)が、略円
柱状に形成された複数個の転動体(121、122)、
及び転動体(121、122)と転がり接触する軌道面
が形成された板状のレース(125、126、127)
を有して構成された圧縮機のスラスト方向寸法の調整方
法であって、厚み寸法の異なる複数枚のレース(12
5、126、127)の中から、所定の厚み寸法を有す
るレース(125、126、127)を選択し、レース
(125、126、127)の厚み寸法により圧縮機
(100)のスラスト方向寸法を調整することを特徴と
する。
【0010】これにより、適切な厚み寸法のレース(1
25、126、127)を選択してレース(125、1
26、127)の厚み寸法を調整することにより、圧縮
機(100)のスラスト方向寸法を調整することができ
るので、各部品の寸法精度を過度に高める、又は、シム
等の寸法調整用の薄板を部品間に挟んでスラスト方向の
寸法を調節する等してスラスト方向寸法を調整する必要
がない。
【0011】したがって、部品点数の増加、及びシムに
てスラスト方向の寸法を調節する工程が発生しないの
で、圧縮機(100)の組み立て工数の増加を抑制しつ
つ、簡便にスラスト方向の寸法を調節することができ
る。延いては、圧縮機(100)の部品点数及び製造原
価上昇を抑制しつつ、作動室Vの密閉性を確保して圧縮
機(100)の効率が低下することを抑制できる。
【0012】請求項3に記載の発明では、ハウジング
(107)と、ハウジング(107)に対して固定され
た固定部(111)と、固定部(111)と共に流体を
吸入圧縮する作動室(V)を構成し、固定部(111)
に対して旋回することにより、作動室(V)の体積を拡
大縮小させる旋回部(114)と、旋回部(114)に
作用する圧縮反力のうち旋回部(114)の旋回方向と
直交するスラスト方向の力を受けるとともに、旋回部
(114)を旋回可能に支持するスラスト受け機構(1
20)とを備え、スラスト受け機構(120)は、略円
柱状に形成された複数個の転動体(121、122)、
及び転動体(121、122)と転がり接触する軌道面
が形成され、かつ、スラスト方向寸法を調整するシムを
兼ねる板状のレース(125、126、127)を有し
て構成されていることを特徴とする。
【0013】これにより、適切な厚み寸法のレース(1
25、126、127)を選択してレース(125、1
26、127)の厚み寸法を調整することにより、圧縮
機(100)のスラスト方向寸法を調整することができ
るので、各部品の寸法精度を過度に高める、又は、シム
等の寸法調整用の薄板を部品間に挟んでスラスト方向の
寸法を調節する等してスラスト方向寸法を調整する必要
がない。
【0014】したがって、部品点数の増加、及びシムに
てスラスト方向の寸法を調節する工程が発生しないの
で、圧縮機(100)の組み立て工数の増加を抑制しつ
つ、簡便にスラスト方向の寸法を調節することができ
る。延いては、圧縮機(100)の部品点数及び製造原
価上昇を抑制しつつ、作動室Vの密閉性を確保して圧縮
機(100)の効率が低下することを抑制できる。
【0015】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、
本発明に係る圧縮機を超臨界冷凍サイクルに適用したも
のであって、図1は超臨界冷凍サイクルの模式図であ
る。
【0017】図1中、100は冷媒(二酸化炭素)を吸
入し、その吸入した冷媒を冷媒の臨界圧力以上にまで圧
縮する圧縮機であり、200は室外空気と冷媒との間で
熱交換を行う放熱器である。300は放熱器200から
流出する冷媒を減圧する減圧器であり、400は減圧器
300にて気液2相状態となった冷媒のうち液相冷媒を
蒸発させて、室内に吹き出す空気を冷却する蒸発器であ
る。
【0018】また、500は、冷媒を気相冷媒と液相冷
媒とに分離するとともに、気相冷媒を圧縮機100の吸
入側に向けて流出させるアキュムレータ(気液分離手
段)であり、600は、アキュムレータ500から流出
する冷媒と放熱器200から流出する冷媒とを熱交換す
る内部熱交換器である。
【0019】次に、本実施形態に係る圧縮機100につ
いて述べる。
【0020】図2は本実施形態に係る圧縮機100の軸
方向断面を示しており、この圧縮機100は、冷媒を吸
入圧縮するスクロール型圧縮機構Cpと、このスクロー
ル型圧縮機構を駆動する電動モータ(本実施形態では、
DCブラシレスモータ)Moとが一体となった密閉型圧
縮機である。
【0021】ここで、電動モータMoの概略について述
べる。
【0022】101はフロントハウジング(モータハウ
ジング)101であり、102はフロントハウジング1
01に対して固定された、けい素鋼板等の磁性材料製の
固定子鉄心(ヨーク)102である。103は固定子鉄
心102に巻き付けられた巻線(コイル)103であ
り、この巻線103及び固定子鉄心102等からステー
タコイル104が構成されている。
【0023】また、105はステータ104内で回転す
るロータ105であり、このロータは複数個の永久磁石
106、並びにフロントハウジング101及びミドルハ
ウジング107に軸受108を介して回転可能に支持さ
れたシャフト109等から構成されている。なお、11
0はステータ104(巻線103)に電力を供給する端
子であり、これらの端子110は、図示しないモータ駆
動回路に接続されている。
【0024】次に、スクロール型圧縮機構Cpについて
述べる。
【0025】111は、ミドルハウジング107に固定
されてミドルハウジング107と共に空間を構成するシ
ェル(固定部)であり、このシェル111のうちミドル
ハウジング111側には、ミドルハウジング111側に
向けて突出する渦巻状の歯部112が形成されている。
【0026】また、ミドルハウジング107とシェル1
11との間には、シェル111の歯部112に接触して
作動室Vを構成する渦巻状の歯部113が形成された旋
回スクロール(旋回部)114が配設されており、この
旋回スクロール114が、シェル(固定スクロール)1
11に対して旋回することにより、作動室Vの体積を拡
大縮小させて冷媒(流体)を吸入圧縮する。
【0027】また、旋回スクロール114は、その略中
央に形成されたボス部114aにてシャフト109の一
端側(紙面右側)に形成されたクランク部109aに、
シェル型(内輪を持たないタイプ)の針状コロ軸受(ニ
ードルベアリング)115を介して連結されている。
【0028】そして、クランク部109aは、シャフト
109の回転中心から径外方側に偏心した位置に形成さ
れているため、シャフト109が回転すると、旋回スク
ロール114は、シャフト109周りに旋回(回転)運
動する。
【0029】因みに、116は、旋回スクロール114
をクランク部109aに対して摺動可能に連結し、両歯
部112、113間の接触面圧を増大させる従動クラン
ク機構を構成するブッシングであり、このブッシング1
16は、旋回スクロール114に作用する圧縮反力のう
ち旋回方向の力によって旋回スクロール114をクラン
ク部109aに対して微小変位させて両歯部112、1
13間の接触面圧を増大させている。
【0030】ところで、120は、旋回スクロール11
4に作用する圧縮反力のうち旋回スクロール114の旋
回方向と直交する方向(シャフト109の長手方向と平
行な方向)の力(以下、この力をスラスト力と呼ぶ。)
を受けるとともに、旋回スクロール114を旋回可能に
支持するスラスト受け機構(スラストベアリング)であ
る。
【0031】このスラスト受け機構120は、図3に示
すように、一の方向(紙面上下方向)に回転可能に保持
された略円柱状の第1転動体121と、その一の方向と
直交する方向(紙面左右方向)に回転可能に保持された
第2転動体とを有して構成されている。ここで、略円柱
状とは、完全な円柱状は勿論、第1、2転動体121、
122の軸方向両端側に丸みが形成された(クラウニン
グ処理がされた)ものも含む意味である。
【0032】そして、123は第1転動体121を保持
する第1保持器であり、124は第2転動体122を保
持する第2保持器であり、各転動体121、122は、
各保持器123、124の第1、2保持溝123c、1
24cに収納配置されている。
【0033】125は、第1保持器123と旋回スクロ
ール114との間に配設されて第1転動体121と転が
り接触する環状の軌道面を有する第1レース板であり、
126は、第2保持器124とミドルハウジング107
の間に配設されて第2転動体122と転がり接触する環
状の軌道面を有する第2レース板であり、127は、両
保持器123、124との間に配設されて第1、2転動
体122、122に転がり接触する環状の軌道面を有す
る第3レース板である。
【0034】なお、第3レース板127には、各転動体
122、122の回転方向(第3レース板127の径方
向)に向けて延びる4個の長穴127a、127bが形
成されており、これら4個の長穴127a、127b
は、第3レース板127の円周方向に90°づつずれて
いる。
【0035】因みに、第1、2転動体121、122
は、表面硬さがHRC59〜64となるように熱処理が
施された高炭素クロム軸受鋼鋼材(SUJ)製であり、
第1〜3レース板125〜127は、表面硬さがHR
59〜64となるように熱処理が施された高炭素クロム
軸受鋼鋼材(SUJ)製であり、第1、2保持器12
3、124は、樹脂又は金属製である。
【0036】ここで、スラスト受け機構120の組立方
法の概略を述べる。
【0037】スラスト受け機構120の組立を始める前
に、厚み寸法h(図3参照)の異なる複数枚の第1レー
ス板125を準備し(レース板準備工程)、歯部11
2、113の高さ(歯部112、113の根本部から先
端までの寸法)等の作動室Vの密閉性に影響を与える寸
法を測定する(測定工程)。
【0038】その後、複数枚の第1レース板125の中
から、作動室Vの密閉性を確保するに十分な隙間以下と
なるような所定の厚み寸法を有する第1レース板125
を選択し(選択工程)、その選択した第1レース板12
5と第1保持器123とを、第2保持器124と第2レ
ース板126とをそれぞれリベット(図示せず)にて固
定する(保持器固定工程)。
【0039】次に、第2保持器124に形成された穴部
に第2転動体122を配設するとともに、図4に示すよ
うに、第3レース板127を第2転動体122に接触さ
せた状態で2個の長穴127aそれぞれにピン128を
挿入し、ピン128の先端側を第2保持器124及び第
2レース板126に圧入固定する。(第2転動体固定工
程)。
【0040】そして、第2転動体固定工程と同様に、第
1保持器123に形成された穴部に第1転動体121を
配設するとともに、図5に示すように、第3レース板1
27を第2転動体122に接触させた状態で2個の長穴
127bそれぞれにピン129を挿入し、ピン129の
先端側を第1保持器123及び第1レース板125に圧
入固定する(第1転動体固定工程)。
【0041】なお、長穴127a、127bの長径寸法
はピン128、129の直径寸法より大きいため、第3
レース板127は、ピン128、129に対して変位す
ることができる。
【0042】因みに、図3中、123a、125aは、
ピン128の頭部128a(図4参照)と第1保持器1
23及び第1レース板125との干渉を防止するととも
に、ピン128を打ち込むための穴である。124a、
126aは、ピン129の頭部129a(図5参照)と
第2保持器124及び第2レース126との干渉を防止
するとともに、ピン129を打ち込むための穴である。
【0043】また、130は、第1保持器123及び第
1レース125に形成された貫通穴123b、125b
を貫通して旋回スクロール114に圧入固定される第1
固定ピンであり、この第1固定ピン130により、第1
レース板125を旋回スクロール114に対して固定し
ている。
【0044】131は、第1固定ピン130と同様に、
第2保持器124及び第2レース126に形成された貫
通穴124b、126bを貫通してミドルハウジング1
07に圧入固定される第2固定ピンであり、この第2固
定ピン131により、第2レース板126をミドルハウ
ジング107に対して固定している。
【0045】このため、旋回スクロール114は、第1
保持器123及び第1レース板125と一体的に第3レ
ース板127に対して第1転動体121の回転方向(長
穴127bの長径方向)に変位することができ、一方、
第3レース板127は、ミドルハウジング107に対し
て第2点動体122の回転方向(長穴127aの長径方
向)に変位することができるので、旋回スクロール11
4は、クランク部109aに対して自転することなく、
ミドルハウジング107(シェル111)に対して自在
に平行移動することができる。
【0046】ところで、図2中、132は、旋回スクロ
ール114が旋回する際に、旋回スクロール114がク
ランク部109a周りに回転(自転)することを防止す
る自転防止用ピンであり、この自転防止用ピン132
は、旋回スクロール114の径外方に形成された4個の
リング部114b(図3参照)の内壁に対して摺動可能
に接触している。このため、シャフト109が回転する
と、旋回スクロール114は、クランク部109a周り
に回転(自転)することなく、シャフト109の回転中
心に対して旋回(公転)する。
【0047】また、133は、シェル111と共に作動
室Vから吐出する冷媒を平滑化する吐出室134を構成
するリアハウジングであり、このリアハウジング133
は、シェル111と共にボルト140にてミドルハウジ
ング107に固定されている。
【0048】また、135はシュル(固定スクロール)
の略中心部に位置する作動室Vと吐出室134とを連通
させる吐出ポートであり、この吐出ポート135のうち
吐出室134側には、吐出室134に吐出した冷媒が作
動室Vに逆流することを防止するリード弁状の吐出弁
(図示せず)及び吐出弁の最大開度を規制するストッパ
136が設けられている。
【0049】次に、本実施形態に係る圧縮機100の製
造方法の特徴を述べる。
【0050】本実施形態では、適切な厚み寸法の第1レ
ース板125を選択して第1レース板125の厚み寸法
を調整することにより、第1レース板125をスラスト
方向寸法を調整するシムとして機能させて圧縮機100
のスラスト方向寸法を調整するので、各部品の寸法精度
を過度に高める、又は、シム等の寸法調整用の薄板を部
品間に挟んでスラスト方向の寸法を調節する等してスラ
スト方向の寸法を調節する工程が発生しない。
【0051】したがって、圧縮機100の部品点数及び
組み立て工数の増加を抑制しつつ、適切な厚み寸法の第
1レース板125を選択して組み立てるといった簡便な
手段にてスラスト方向の寸法を調節することができるの
で、圧縮機100の製造原価上昇を抑制しつつ、作動室
Vの密閉性を確保して圧縮機100の効率が低下するこ
とを抑制できる。
【0052】(その他の実施形態)上述の実施形態で
は、スラスト受け機構120の組み立て時に、歯部11
2、113の高さ等の作動室Vの密閉性に影響を与える
寸法を測定したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、各部品の製造ラインにて測定しもよい。なお、寸
法測定は、全数測定、抜き取り測定、ロット毎の抜き取
り測定等のいずれのタイミングで測定してもよい。
【0053】また、上述の実施形態では、第1レース板
125の厚み寸法hを調整することによりスラスト方向
寸法を調節したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、本発明は、第1レース板125、第2レース板1
26及び第3レース板127のうち少なくとも一枚のレ
ース板を利用してスラスト方向寸法を調節するものであ
る。
【0054】また、上述の実施形態では、スクロール型
圧縮機を例に本発明に係る圧縮機を説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、ローリングピストン
(ロタスコ)型圧縮機等のその他の圧縮機にも適用する
ことができる。
【0055】また、上述の実施形態では、電動モータM
oとスクロール型圧縮機構Cpとが一体となった密閉型
圧縮機であったが、駆動源である電動モータMo等と圧
縮機構Cpとが別体となった開放型圧縮機であってもよ
い。
【0056】また、上述の実施形態では、二酸化炭素を
冷媒とする超臨界冷凍サイクルに本発明に係る圧縮機を
適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
例えば、エチレン、エタン、酸化窒素等の超臨界域で使
用する冷媒を用いるヒートポンプサイクル及び冷凍サイ
クル等は勿論、HFC134a(フロン)を冷媒とする
サイクルにも適用することができる。
【0057】また、上述の実施形態では、自転防止用ピ
ン132とリング部114bとからなるピン−リング式
の自転防止機構であったが、その他の自転防止機構であ
ってもよい。
【0058】また、上述の実施形態では、自転防止機構
はスラスト受け機構120の外側に形成されていたが、
スラスト受け機構120の内部に自転防止機構を設けて
もよい。なお、この場合は、自転防止用ピン132を廃
止することができる。
【0059】また、上述の実施形態では、第1保持器1
23は第1レース板125に固定され、第2保持器12
4は第2レース板126に固定されていたが、第1、2
保持器123、124を第3レース板127に固定して
もよい。
【0060】また、上述の実施形態では、第1転動体1
21の回転方向と第2転動体122の回転方向とが略直
交していたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、両転動体121、122の回転方向が交差していれ
ば(平行でなければ)よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】超臨界冷凍サイクルの模式図である。
【図2】実施形態に係る圧縮機の断面図である。
【図3】第1実施形態に係るスラスト受け機構の分解斜
視図である。
【図4】スラスト受け機構の断面図である。
【図5】スラスト受け機構の断面図である。
【符号の説明】
107…ミドルハウジング、114…旋回スクロール、
120…スラスト受け機構、121…第1転動体、12
2…第2転動体、123…第1保持器、124…第2保
持器、125…第1レース板、126…第2レース板、
127…第3レース板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 治雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 高崎 俊信 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3H039 AA02 AA06 AA12 BB07 BB08 CC04 CC10 CC22 CC23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(107)と、 前記ハウジング(107)に対して固定された固定部
    (111)と、 前記固定部(111)と共に流体を吸入圧縮する作動室
    (V)を構成し、前記固定部(111)に対して旋回す
    ることにより、前記作動室(V)の体積を拡大縮小させ
    る旋回部(114)と、 前記旋回部(114)に作用する圧縮反力のうち前記旋
    回部(114)の旋回方向と直交するスラスト方向の力
    を受けるとともに、前記旋回部(114)を旋回可能に
    支持するスラスト受け機構(120)とを備え、 前記スラスト受け機構(120)が、略円柱状に形成さ
    れた複数個の転動体(121、122)、及び前記転動
    体(121、122)と転がり接触する軌道面が形成さ
    れた板状のレース(125、126、127)を有して
    構成された圧縮機(100)の製造方法であって、 厚み寸法の異なる複数枚の前記レース(125、12
    6、127)の中から、所定の厚み寸法を有する前記レ
    ース(125、126、127)を選択する選択工程
    と、 前記選択工程にて選択された前記レース(125、12
    6、127)を前記スラスト受け機構(120)に組み
    付けるスラスト受け機構組み付け工程とを備えることを
    特徴とする圧縮機の製造方法。
  2. 【請求項2】 ハウジング(107)と、 前記ハウジング(107)に対して固定された固定部
    (111)と、 前記固定部(111)と共に流体を吸入圧縮する作動室
    (V)を構成し、前記固定部(111)に対して旋回す
    ることにより、前記作動室(V)の体積を拡大縮小させ
    る旋回部(114)と、 前記旋回部(114)に作用する圧縮反力のうち前記旋
    回部(114)の旋回方向と直交するスラスト方向の力
    を受けるとともに、前記旋回部(114)を旋回可能に
    支持するスラスト受け機構(120)とを備え、 前記スラスト受け機構(120)が、略円柱状に形成さ
    れた複数個の転動体(121、122)、及び前記転動
    体(121、122)と転がり接触する軌道面が形成さ
    れた板状のレース(125、126、127)を有して
    構成された圧縮機のスラスト方向寸法の調整方法であっ
    て、 厚み寸法の異なる複数枚の前記レース(125、12
    6、127)の中から、所定の厚み寸法を有する前記レ
    ース(125、126、127)を選択し、前記レース
    (125、126、127)の厚み寸法により前記圧縮
    機(100)のスラスト方向寸法を調整することを特徴
    とするスラスト方向寸法の調整方法。
  3. 【請求項3】 ハウジング(107)と、 前記ハウジング(107)に対して固定された固定部
    (111)と、 前記固定部(111)と共に流体を吸入圧縮する作動室
    (V)を構成し、前記固定部(111)に対して旋回す
    ることにより、前記作動室(V)の体積を拡大縮小させ
    る旋回部(114)と、 前記旋回部(114)に作用する圧縮反力のうち前記旋
    回部(114)の旋回方向と直交するスラスト方向の力
    を受けるとともに、前記旋回部(114)を旋回可能に
    支持するスラスト受け機構(120)とを備え、 前記スラスト受け機構(120)は、略円柱状に形成さ
    れた複数個の転動体(121、122)、及び前記転動
    体(121、122)と転がり接触する軌道面が形成さ
    れ、かつ、スラスト方向寸法を調整するシムを兼ねる板
    状のレース(125、126、127)を有して構成さ
    れていることを特徴とする圧縮機。
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