JP2002147376A - スラスト受け機構及び圧縮機 - Google Patents

スラスト受け機構及び圧縮機

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JP2002147376A
JP2002147376A JP2000342118A JP2000342118A JP2002147376A JP 2002147376 A JP2002147376 A JP 2002147376A JP 2000342118 A JP2000342118 A JP 2000342118A JP 2000342118 A JP2000342118 A JP 2000342118A JP 2002147376 A JP2002147376 A JP 2002147376A
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Japan
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thrust receiving
compressor
thrust
fixed
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JP2000342118A
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Takeshi Sakai
猛 酒井
Masafumi Nakajima
雅文 中島
Haruo Kamiya
治雄 神谷
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C17/00Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
    • F01C17/06Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
    • F01C17/066Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラスト受け機構の大型化を招くことなく、
十分な量の潤滑油を第1、2コロ及び軌道面に供給す
る。 【解決手段】 両保持器123の外径側円筒面及び内径
側円筒面に保持器123内外を連通させる複数個の連通
穴123fを形成する。これにより、保持器123のコ
ロ121を収納する収納空間123h経由して内径側円
筒面の連通穴123f、134fと外径側円筒面の連通
穴123f、134fとが連通して潤滑油通路123j
が形成されるので、潤滑油通路123jの通路幅を保持
器123の厚み寸法h近くまで拡大することができ、ス
ラスト受け機構120の大型化を招くことなく、潤滑油
通路123jの通路面積を拡大することができる。スラ
スト受け機構120の大型化を招くことなく、十分な量
の潤滑油をコロ121及び軌道面に供給することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転方向と直交す
るスラスト方向の力を受けながら、回転する回転部材を
回転可能支持するスラスト受け機構(スラストベアリン
グ)に関するもので、吐出圧が冷媒の臨界圧力を越える
超臨界冷凍サイクル用の圧縮機に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】超臨界冷凍サイクル用の圧縮機に適した
スラスト受け機構(スラストベアリング)として、特開
2000−186680号公報に記載の発明では、互い
直交する方向に回転可能に保持された第1、2コロと、
第1、2コロを回転可能に保持するリング板状の保持器
と、第1、2コロが転がり接触する板状のレースとから
スラスト受け機構を構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、発明者等は
上記公報に記載のスラスト受け機構を有する圧縮機を試
作検討したところ、以下に述べるような問題が発生し
た。
【0004】すなわち、第1、2コロは保持器内に収納
された状態で保持器に保持され、かつ、レースと保持器
との隙間を保持器とレースとが接触しない程度まで小さ
くしているので、十分な量の潤滑油を第1、2コロ及び
軌道面に供給することが難しい。
【0005】これに対しては、レースと保持器との隙間
を拡大すればよいが、この手段では、スラスト受け機構
(圧縮機)の大型化を招いてしまう。
【0006】本発明は、上記点に鑑み、スラスト受け機
構の大型化を招くことなく、十分な量の潤滑油を第1、
2コロ及び軌道面に供給することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1に記載の発明では、回転方向と
直交するスラスト方向の力を受けながら、回転する回転
部材(114)を回転可能支持するスラスト受け機構で
あって、一の方向に回転可能に保持された略円柱状の第
1コロ(121)、及び一の方向と異なる他の方向に回
転可能に保持された略円柱状の第2コロ(122)から
なる転動体(121、122)と、転動体(121、1
22)を回転可能に保持するリング板状の保持器(12
3、124)と、転動体(121、122)と転がり接
触する軌道面(125a、126a、127a)が形成
され、保持器(123、124)に対して略平行に配置
された板状のレース(125、126、127)とを有
し、保持器(123、124)は、転動体(121、1
22)を内部に収納するように転動体(121、12
2)を保持し、さらに、保持器(123、124)内に
は、転動体(121、122)を収納する部位を経由し
て外径側から内径側に連通する連通路(123j、12
4j)が設けられていることを特徴とする。
【0008】これにより、連通路(123j、124
j)の通路幅を保持器(123、124)の厚み寸法近
くまで拡大することができるので、スラスト受け機構の
大型化を招くことなく、連通路(123j、124j)
の通路面積を拡大することができる。
【0009】したがって、連通路(123j、124
j)から潤滑油を供給することにより、スラスト受け機
構の大型化を招くことなく、十分な量の潤滑油を第1、
2コロ(121、122)及び軌道面(125a、12
6a、127a)に供給することができる。延いては、
スラスト受け機構の信頼性(耐久性)を向上させつつ、
スラスト受け機構における摩擦損失を低減することがで
きる。
【0010】なお、保持器(123、124)は、請求
項2に記載の発明のごとく、転動体(121、122)
を挟み込むように保持する第1、2保持ケーシング(1
23a、124a、123b、124b)を有して構成
してもよい。
【0011】また、請求項3に記載の発明のごとく、第
1、2保持ケーシング(123a、124a、123
b、124b)を金属製としてもよい。
【0012】また、請求項4に記載の発明のごとく、第
1、2保持ケーシング(123a、124a、123
b、124b)を、金属製の板材にプレス加工を施すこ
とにより形成してもよい。
【0013】また、請求項5に記載の発明のごとく、保
持器(123、124)は、樹脂製としてもよい。
【0014】請求項6に記載の発明では、流体を吸入圧
縮する圧縮機であって、ハウジング(107)と、ハウ
ジング(107)に対して固定された固定部(111)
と、固定部(111)と共に流体を吸入圧縮する作動室
(V)を構成し、固定部(111)に対して旋回するこ
とにより、作動室(V)の体積を拡大縮小させる旋回部
(114)と、旋回部(114)に作用する圧縮反力の
うち旋回部(114)の旋回方向と直交するスラスト力
を受けるとともに、旋回部(114)を旋回可能に支持
する請求項1ないし5のいずれか1つに記載のスラスト
受け機構(120)とを具備することをを特徴とする。
【0015】これにより、請求項1に記載の発明と同様
に、圧縮機(スラスト受け機構(120))の信頼性
(耐久性)を向上させつつ、スラスト受け機構(12
0)における摩擦損失を低減することができる。
【0016】請求項7に記載の発明では、流体を吸入圧
縮する圧縮機であって、ハウジング(107)と、ハウ
ジング(107)に対して固定され、渦巻状の歯部(1
12)を有する固定スクロール(111)と、固定スク
ロール(111)の歯部(112)に接触して流体を吸
入圧縮する作動室(V)を構成する渦巻状の歯部(11
3)を有し、固定スクロール(111)に対して旋回す
ることにより、作動室(V)の体積を拡大縮小させる旋
回スクロール(114)と、旋回スクロール(114)
に作用する圧縮反力のうち旋回スクロール(114)の
旋回方向と直交するスラスト力を受けるとともに、旋回
スクロール(114)を旋回可能に支持する請求項1な
いし5のいずれか1つに記載のスラスト受け機構(12
0)とを備えることを特徴とする。
【0017】これにより、請求項1に記載の発明と同様
に、圧縮機(スラスト受け機構(120))の信頼性
(耐久性)を向上させつつ、スラスト受け機構(12
0)における摩擦損失を低減することができる。
【0018】請求項8に記載の発明では、請求項6又は
7に記載の圧縮機(100)を有するとともに、圧縮機
(100)の吐出圧が冷媒の臨界圧力を越えることを特
徴とする。
【0019】これにより、超臨界冷凍サイクル信頼性
(耐久性)を向上させることができる。
【0020】なお、請求項9に記載の発明のごとく、冷
媒として二酸化炭素を用いてもよい。
【0021】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
【0022】
【発明の実施の形態】本実施形態は、本発明に係る圧縮
機を超臨界冷凍サイクルに適用したものであって、図1
は超臨界冷凍サイクルの模式図である。
【0023】図1中、100は冷媒(二酸化炭素)を吸
入し、その吸入した冷媒を冷媒の臨界圧力以上にまで圧
縮する圧縮機であり、200は室外空気と冷媒との間で
熱交換を行う放熱器である。300は放熱器200から
流出する冷媒を減圧する減圧器であり、400は減圧器
300にて気液二相状態となった冷媒のうち液相冷媒を
蒸発させて、室内に吹き出す空気を冷却する蒸発器であ
る。
【0024】また、500は、冷媒を気相冷媒と液相冷
媒とに分離するとともに、気相冷媒を圧縮機100の吸
入側に向けて流出させるアキュムレータ(気液分離手
段)であり、600は、アキュムレータ500から流出
する冷媒と放熱器200から流出する冷媒とを熱交換す
る内部熱交換器である。
【0025】次に、本実施形態に係る圧縮機100につ
いて述べる。
【0026】図2は本実施形態に係る圧縮機100の軸
方向断面を示しており、この圧縮機100は、冷媒を吸
入圧縮するスクロール型圧縮機構Cpと、このスクロー
ル型圧縮機構を駆動する電動モータ(本実施形態では、
DCブラシレスモータ)Moとが一体となった密閉型圧
縮機である。
【0027】ここで、電動モータMoの概略について述
べる。
【0028】101はフロントハウジング(モータハウ
ジング)101であり、102はフロントハウジング1
01に対して固定された、けい素鋼板等の磁性材料製の
固定子鉄心(ヨーク)102である。103は固定子鉄
心102に巻き付けられた巻線(コイル)103であ
り、この巻線103及び固定子鉄心102等からステー
タコイル104が構成されている。
【0029】また、105はステータ104内で回転す
るロータ105であり、このロータは複数個の永久磁石
106、並びにフロントハウジング101及びミドルハ
ウジング107に軸受108を介して回転可能に支持さ
れたシャフト109等から構成されている。なお、11
0はステータ104(巻線103)に電力を供給する端
子であり、これらの端子110は、図示しないモータ駆
動回路に接続されている。
【0030】次に、スクロール型圧縮機構Cpについて
述べる。
【0031】111は、ミドルハウジング107に固定
されてミドルハウジング107と共に空間を構成するシ
ェル(固定部)であり、このシェル111のうちミドル
ハウジング111側には、ミドルハウジング111側に
向けて突出する渦巻状の歯部112が形成されている。
【0032】また、ミドルハウジング107とシェル1
11との間には、シェル111の歯部112に接触して
作動室Vを構成する渦巻状の歯部113が形成された旋
回スクロール(回転部材)114が配設されており、こ
の旋回スクロール114が、シェル(固定スクロール)
111に対して旋回することにより、作動室Vの体積を
拡大縮小させて冷媒(流体)を吸入圧縮する。
【0033】また、旋回スクロール114は、その略中
央に形成されたボス部114aにてシャフト109の一
端側(紙面右側)に形成されたクランク部109aに、
シェル型(内輪を持たないタイプ)の針状コロ軸受(ニ
ードルベアリング)115を介して連結されている。
【0034】そして、クランク部109aは、シャフト
109の回転中心から径外方側に偏心した位置に形成さ
れているため、シャフト109が回転すると、旋回スク
ロール114は、シャフト109周りに旋回(回転)運
動する。
【0035】因みに、116は、旋回スクロール114
をクランク部109aに対して摺動可能に連結し、両歯
部112、113間の接触面圧を増大させる従動クラン
ク機構を構成するブッシングであり、このブッシング1
16は、旋回スクロール114に作用する圧縮反力のう
ち旋回方向の力によって旋回スクロール114をクラン
ク部109aに対して微小変位させて両歯部112、1
13間の接触面圧を増大させている。
【0036】ところで、120は、旋回スクロール11
4に作用する圧縮反力のうち旋回スクロール114の旋
回方向と直交する方向(シャフト109の長手方向と平
行な方向)の力(以下、この力をスラスト力と呼ぶ。)
を受けるとともに、旋回スクロール114を旋回可能に
支持するスラスト受け機構(スラストベアリング)であ
る。
【0037】このスラスト受け機構120は、図3に示
すように、一の方向(紙面上下方向)に回転可能に保持
された略円柱状の第1コロ121と、その一の方向と直
交する方向(紙面左右方向)に回転可能に保持された第
2コロとを有して構成されている。ここで、略円柱状と
は、完全な円柱状は勿論、第1、2転動体121、12
2の軸方向両端側に丸みが形成された(クラウニング処
理がされた)ものも含む意味である。なお、第1コロ1
21及び第2コロ122を総称して転動体と呼ぶ。
【0038】また、123は第1コロ121を回転可能
に保持する第1保持器であり、124は第2コロ122
を保持する第2保持器である。ここで、両保持器12
3、124は、図4に示すように、金属(本実施形態で
は、冷間圧延鋼板(SPCC))製の板材にプレス加工
を施すことにより断面が略コの字状に成形されたリング
(環)状の第1、2保持ケーシング123a、124
a、123b、124bをプロジェクション溶接により
接合したものである。
【0039】そして、各コロ121、122は、第1、
2保持ケーシング123a、124a、123b、12
4bに形成された複数個の保持用長穴123c、124
cに填め込まれた状態で第1、2保持ケーシング123
a、124a、123b、124bに挟まれるように回
転可能に保持されており、両保持器123、124の外
径側円筒面123d、124d及び内径側円筒面123
e、124eには、保持器123、124内外を連通さ
せる複数個の連通穴123f、134fが形成されてい
る。
【0040】また、図3中、125は、第1保持器12
3と旋回スクロール114との間に配設されて第1コロ
121と接触する環状の軌道面125aが形成された第
1レース板であり、126は、第2保持器124とミド
ルハウジング107の間に配設されて第2コロ122と
接触する環状の軌道面126aが形成された第2レース
板であり、127は、両保持器123、124との間に
配設されて第1、2コロ122、122に接触する環状
の軌道面127aが両面に形成された第3レース板であ
る。なお、第1、2保持器123、124及び第1〜3
レース板125〜127は、互いに略平行に配置されて
いる。
【0041】因みに、第1、2コロ121、122は、
表面硬さがHRC59〜64となるように熱処理が施さ
れた高炭素クロム軸受鋼鋼材(SUJ)製であり、第1
〜3レース板125〜127の軌道面125a、126
a、127aは、表面硬さがHRC59〜64となるよ
うに熱処理が施された高炭素クロム軸受鋼鋼材(SU
J)製である。
【0042】また、128は第1レース板125を旋回
スクロール114に対して位置決め固定する第1ピンで
あり、129は第2レース板126をミドルハウジング
107に対して位置決め固定する第2ピンであり、両ピ
ン128、129は、段付き部を有していない円柱状の
ストレートピン形状である。
【0043】そして、第1保持器123及び第3レース
板127には、第1コロ121の軸方向と直交する方向
に長径寸法を有する長穴123g、127bが形成さ
れ、第2保持器124及び第3レース板127には、第
2コロ122の軸方向と直交する方向とに長径寸法を有
する長穴124g、127cが形成されている。
【0044】なお、第1ピン128は旋回スクロール1
14に圧入固定され、かつ、長穴123g、127bに
対しては、長穴123g、127bを貫通するように挿
入された状態でその長径方向に相対移動することができ
る。同様に、第2ピン129はミドルハウジング107
に圧入固定され、かつ、長穴124g、127cに対し
ては、長穴124g、127cを貫通するように挿入さ
れた状態でその長径方向に相対移動することができる。
【0045】このため、旋回スクロール114は、第1
保持器123及び第1レース板125と一体的に第3レ
ース板127に対して第1コロ121の回転方向(長穴
127cの長径方向)に変位することができ、一方、第
3レース板127は、ミドルハウジング107に対して
第2点動体122の回転方向(長穴127bの長径方
向)に変位することができるので、旋回スクロール11
4は、クランク部109aに対して自転することなく、
ミドルハウジング107(シェル111)に対して自在
に平行移動することができる。
【0046】因みに、125bは第1ピン128が挿入
されて位置決め固定される第1位置決め穴であり、12
6bは第2ピン129が挿入されて位置決め固定される
第2位置決め穴である。
【0047】ところで、図2中、132は、旋回スクロ
ール114が旋回する際に、旋回スクロール114がク
ランク部109a周りに回転(自転)することを防止す
る自転防止用ピンであり、この自転防止用ピン132
は、旋回スクロール114の径外方に形成された4個の
リング部114b(図3参照)の内壁に対して摺動可能
に接触している。このため、シャフト109が回転する
と、旋回スクロール114は、クランク部109a周り
に回転(自転)することなく、シャフト109の回転中
心に対して旋回(公転)する。
【0048】また、133は、シェル111と共に作動
室Vから吐出する冷媒を平滑化する吐出室134を構成
するリアハウジングであり、このリアハウジング133
は、シェル111と共にボルト140にてミドルハウジ
ング107に固定されている。また、135はシュル
(固定スクロール)の略中心部に位置する作動室Vと吐
出室134とを連通させる吐出ポートであり、この吐出
ポート135のうち吐出室134側には、吐出室134
に吐出した冷媒が作動室Vに逆流することを防止するリ
ード弁状の吐出弁(図示せず)及び吐出弁の最大開度を
規制するストッパ136が設けられている。
【0049】次に、本実施形態に係る圧縮機100の特
徴を述べる。
【0050】両保持器123、124の外径側円筒面1
23d、124d及び内径側円筒面123e、124e
には、保持器123、124内外を連通させる複数個の
連通穴123f、134fが形成されているので、図4
に示すように、保持器123、124の転動体(第1、
2コロ121、122)を収納する収納空間(収納部)
123h、124h経由して内径側円筒面123e、1
24eの連通穴123f、134fと外径側円筒面12
3d、124dの連通穴123f、134fとが連通し
た状態となる。
【0051】以下、収納空間123h、124hを経由
して外径側円筒面123d、124dの連通穴123
f、134fから内径側円筒面123e、124eの連
通穴123f、134fに至る通路を潤滑油通路(連通
路)123j、124jと呼ぶ。
【0052】これにより、潤滑油通路123j、124
jの通路幅を保持器123、124の厚み寸法h(図4
参照)近くまで拡大することができるので、スラスト受
け機構120の大型化を招くことなく、潤滑油通路12
3j、124jの通路面積を拡大することができる。
【0053】したがって、潤滑油通路123j、124
jから潤滑油を供給する(流通させる)ことにより、ス
ラスト受け機構120の大型化を招くことなく、十分な
量の潤滑油を第1、2コロ121、122及び軌道面1
25a、126a、127aに供給することができる。
延いては、圧縮機100(スラスト受け機構120)の
信頼性(耐久性)を向上させつつ、スラスト受け機構1
20における摩擦損失を低減することができる。
【0054】なお、本実施形態では、冷媒中に潤滑油を
混合することにより圧縮機100内に潤滑油を供給する
方式を採用しているが、オイルセパレータ等をオイル分
割手段を有して放熱器200や蒸発器400等の熱交換
器に潤滑油が循環してしまうことを抑制した方式の圧縮
機にも適用することができる。
【0055】因みに、図4では、潤滑油(を含む冷媒)
は、保持器123、124の内径側円筒面123e、1
24eから外径側円筒面123d、124dに向けてす
るように描かれているが、本実施形態はこれに限定され
るものではない。
【0056】(その他の実施形態)上述の実施形態で
は、第1、2保持ケーシング123a、124a、12
3b、124bをプレス加工にて製造したが、本発明は
これに限定されるものではなく、切削加工や鍛造等のそ
の他の機械加工により製造してもよい。
【0057】また、上述の実施形態では、金属にて第
1、2保持器123、124を製造したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、樹脂にて製造してもよ
い。なお、樹脂にて第1、2保持器123、124を形
成した場合には、2部品(第1、2保持ケーシング12
3a、124a、123b、124b)から第1、2保
持器123、124を製造することなく、1部品にて一
体成形することができ得る。
【0058】また、上述の実施形態では、スクロール型
圧縮機を例に本発明に係る圧縮機を説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、ローリングピストン
(ロタスコ)型圧縮機等のその他の圧縮機にも適用する
ことができる。
【0059】また、上述の実施形態では、電動モータM
oとスクロール型圧縮機構Cpとが一体となった密閉型
圧縮機であったが、駆動源である電動モータMo等と圧
縮機構Cpとが別体となった開放型圧縮機であってもよ
い。
【0060】また、上述の実施形態では、二酸化炭素を
冷媒とする超臨界冷凍サイクルに本発明に係る圧縮機を
適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
例えば、エチレン、エタン、酸化窒素等の超臨界域で使
用する冷媒を用いるヒートポンプサイクル及び冷凍サイ
クル等は勿論、HFC134a(フロン)を冷媒とする
サイクルにも適用することができる。
【0061】また、上述の実施形態では、自転防止用ピ
ン132とリング部114bとからなるピン−ホール式
の自転防止機構であったが、その他の自転防止機構であ
ってもよい。
【0062】また、上述の実施形態では、自転防止機構
はスラスト受け機構120の外側に形成されていたが、
スラスト受け機構120の内部に自転防止機構を設けて
もよい。なお、この場合は、自転防止用ピン132を廃
止することができる。
【0063】また、上述の実施形態では、第1転動体1
21の回転方向と第2転動体122の回転方向とが略直
交していたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、両転動体121、122の回転方向が交差していれ
ば(平行でなければ)よい。
【0064】また、上述の実施形態では、金属の第1、
2保持ケーシング123a、124a、123b、12
4bをプロジェクション溶接により接合したが、カシメ
等の機械的な締結手段により第1、2保持ケーシング1
23a、124a、123b、124bを接合してもよ
い。
【0065】また、上述の実施形態では、第1、2コロ
121、122及び第1〜3レース板125〜127を
高炭素クロム軸受鋼鋼材(SUJ)製としたが、炭素工
具鋼材(SK)としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る超臨界冷凍サイクルの
模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る実施形態に係る圧縮機
の断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るスラスト受け機構の分
解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係るスラスト受け機構の断
面斜視図である。
【符号の説明】
120…スラスト受け機構、121…第1転動体、12
2…第2転動体、123…第1保持器、124…第2保
持器、123a、124a…第1保持ケーシング、12
3b、124b…第2保持ケーシング、123f、13
4f…連通穴、123j、124j…潤滑油通路(連通
路)。
フロントページの続き (72)発明者 神谷 治雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA15 AB03 BB01 BB44 CC05 CC08 CC17 CC22 CC38 3H039 AA02 AA12 BB04 BB05 CC02 CC08 CC16 CC23 CC27 CC35

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転方向と直交するスラスト方向の力を
    受けながら、回転する回転部材(114)を回転可能支
    持するスラスト受け機構であって、 一の方向に回転可能に保持された略円柱状の第1コロ
    (121)、及び前記一の方向と異なる他の方向に回転
    可能に保持された略円柱状の第2コロ(122)からな
    る転動体(121、122)と、 前記転動体(121、122)を回転可能に保持するリ
    ング板状の保持器(123、124)と、 前記転動体(121、122)と転がり接触する軌道面
    (125a、126a、127a)が形成され、前記保
    持器(123、124)に対して略平行に配置された板
    状のレース(125、126、127)とを有し、 前記保持器(123、124)は、前記転動体(12
    1、122)を内部に収納するように前記転動体(12
    1、122)を保持し、 さらに、前記保持器(123、124)内には、前記転
    動体(121、122)を収納する部位を経由して外径
    側から内径側に連通する連通路(123j、124j)
    が設けられていることを特徴とするスラスト受け機構。
  2. 【請求項2】 前記保持器(123、124)は、前記
    転動体(121、122)を挟み込むように保持する第
    1、2保持ケーシング(123a、124a、123
    b、124b)を有して構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のスラスト受け機構。
  3. 【請求項3】 前記第1、2保持ケーシング(123
    a、124a、123b、124b)は、金属製である
    ことを特徴とする請求項2に記載のスラスト受け機構。
  4. 【請求項4】 前記第1、2保持ケーシング(123
    a、124a、123b、124b)は、金属製の板材
    にプレス加工を施すことにより形成されていることを特
    徴とする請求項2に記載のスラスト受け機構。
  5. 【請求項5】 前記保持器(123、124)は、樹脂
    製であることを特徴とする請求項1に記載のスラスト受
    け機構。
  6. 【請求項6】 流体を吸入圧縮する圧縮機であって、 ハウジング(107)と、 前記ハウジング(107)に対して固定された固定部
    (111)と、 前記固定部(111)と共に流体を吸入圧縮する作動室
    (V)を構成し、前記固定部(111)に対して旋回す
    ることにより、前記作動室(V)の体積を拡大縮小させ
    る旋回部(114)と、 前記旋回部(114)に作用する圧縮反力のうち前記旋
    回部(114)の旋回方向と直交するスラスト力を受け
    るとともに、前記旋回部(114)を旋回可能に支持す
    る請求項1ないし5のいずれか1つに記載のスラスト受
    け機構(120)とを具備することをを特徴とする圧縮
    機。
  7. 【請求項7】 流体を吸入圧縮する圧縮機であって、 ハウジング(107)と、 前記ハウジング(107)に対して固定され、渦巻状の
    歯部(112)を有する固定スクロール(111)と、 前記固定スクロール(111)の歯部(112)に接触
    して流体を吸入圧縮する作動室(V)を構成する渦巻状
    の歯部(113)を有し、前記固定スクロール(11
    1)に対して旋回することにより、前記作動室(V)の
    体積を拡大縮小させる旋回スクロール(114)と、 前記旋回スクロール(114)に作用する圧縮反力のう
    ち前記旋回スクロール(114)の旋回方向と直交する
    スラスト力を受けるとともに、前記旋回スクロール(1
    14)を旋回可能に支持する請求項1ないし5のいずれ
    か1つに記載のスラスト受け機構(120)とを備える
    ことを特徴とする圧縮機。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の圧縮機(10
    0)を有するとともに、前記圧縮機(100)の吐出圧
    が冷媒の臨界圧力を越えることを特徴とする超臨界冷凍
    サイクル。
  9. 【請求項9】 前記冷媒として二酸化炭素を用いたこと
    を特徴とする請求項8に記載の超臨界冷凍サイクル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100694292B1 (ko) * 2006-11-10 2007-03-14 학교법인 두원학원 스러스트 베어링을 구비한 스크롤 압축기

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