JP2006308003A - スラスト軸受け、及び圧縮機並びにスラスト軸受けの組付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 摩耗による軸方向の厚さの縮小を抑制できるスラスト軸受けを提供する。
【解決手段】 アッパ及びロア保持器59,60を、アッパころ58の転動軸とロアころ57の転動軸とが直交した状態で、ロータレース51、ハウジングレース53及び中間レース52との相対位置を規制することなく一体的に結合し、各ころ収納孔59a,60a内で各ころ57,58が移動することにより旋回スクロール部材26とセンタハウジング25間の偏心回転運動を許容するように、アッパころ収納孔60a及びロアころ収納孔59aを各ころ57,58が移動可能な大きさに形成した。
【選択図】 図2
【解決手段】 アッパ及びロア保持器59,60を、アッパころ58の転動軸とロアころ57の転動軸とが直交した状態で、ロータレース51、ハウジングレース53及び中間レース52との相対位置を規制することなく一体的に結合し、各ころ収納孔59a,60a内で各ころ57,58が移動することにより旋回スクロール部材26とセンタハウジング25間の偏心回転運動を許容するように、アッパころ収納孔60a及びロアころ収納孔59aを各ころ57,58が移動可能な大きさに形成した。
【選択図】 図2
Description
本発明は、スラスト軸受け、及びスラスト軸受けを用いた圧縮機並びに圧縮機内へのスラスト軸受けの組付け方法に関するものである。
従来より、旋回スクロールと固定スクロールとを備えた圧縮機は知られている。かかる圧縮機は、旋回スクロールの羽根部と固定スクロールの羽根部とが角度をずらされて噛み合い、両羽根部の間に閉塞された圧縮室を形成する。そして、旋回スクロールが旋回運動をすることで、圧縮室内で冷媒が圧縮される。圧縮機内にはセンタハウジングが固着され、このセンタハウジングと旋回スクロールの間には、旋回スクロールに加わる軸方向のスラスト荷重を支持するスラスト軸受けが設けられる。
このようなスラスト軸受けとしては、特許文献1に開示されているようなものが知られている。即ち、図9に示すように、このスラスト軸受け101は、リング状の円板からなる3枚のレース(ロータレース102、中間レース103、ハウジングレース104)の各々の間に、2つのベアリング要素105,106がそれぞれ配置されて構成される。ベアリング要素105,106は、平行配置された複数の針状のころ105a,106aと、この複数のころ105a,106aが保持されるリング状の保持器105b,106bとから構成される。そして、各ベアリング要素105,106は、各レース102,103,104間で直線上を往復動する。2つのベアリング要素105,106はその移動方向が互いに直交するように配置され、この移動方向が直交していることで両ベアリング要素105,106は直線上を往復動するだけであるにもかかわらず、旋回スクロールの旋回運動を支持可能な構成にされていた。
ところで、各ベアリング要素105,106は、保持器105b,106bに形成された長孔107と、センタハウジング及び旋回スクロールから突設されハウジングレース104又はロータレース102を貫通するピン108により、直線運動が許容される一方で周方向の動きが規制されていた。即ち、ピン108が長孔107の長手方向を摺動する範囲内でベアリング要素105,106は往復動可能にされていた。その一方で、ベアリング要素105,106(保持器105b,106b)に周方向の力が加わったとしてもピン108と長孔107の周面とが接触してベアリング要素105,106(保持器105b,106b)の周方向の動きは規制されていた。その結果、このピン108と長孔107によって、両ベアリング要素105,106の直交の配置は保たれるようになっていた。
また、中間レース103にも長孔109が設けられ、この長孔109に各レース102,104及び保持器105b,106bを貫通したピン108が挿入されていた。その結果、この長孔109とピン108とにより、中間レース103についても直線運動が許容される一方で周方向の動きが規制されていた。
特開2002−242939号公報
しかしながら、上記のような構成では、ピン108と長孔107,109により、両ベアリング要素105,106の直交の配置を保つ一方で、各レース102,103,104とベアリング要素105,106との周方向の相対位置を固定していた。その結果、ベアリング要素105,106のころ105a,106aが、レース102,103,104に対して接触する部位は、ベアリング要素105,106及び中間レース103が往復動する範囲に限定される。極めて長時間圧縮機が駆動され、ころ105a,106aがベアリング要素105,106の往復動により転動を続けると、レース102,103,104におけるころ105a,106aが接触する部位は摩耗する。そして、レース102,103,104に対してころ105a,106aが接触する部位が限定されると、摩耗の進行が早くなってしまうという問題があった。
そして、摩耗が進行するとスラスト軸受け101の軸方向の厚さが、その摩耗量だけ縮小してしまう。スラスト軸受け101の軸方向の厚さが縮小すると、圧縮機では、旋回スクロールと固定スクロールの羽根部が噛合して形成された圧縮室に、スラスト軸受け101の軸方向の厚さの縮小量に相当する隙間が生ずる。その結果、高圧に圧縮された冷媒がこの隙間から漏出してしまい、圧縮機の圧縮効率の低下を招いてしまうというおそれがあった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、摩耗による軸方向の厚さの縮小を抑制できるスラスト軸受け、及びかかるスラスト軸受けを備えた圧縮機、並びにかかるスラスト軸受けの圧縮機内への組み付け方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、第1の部材に接合する第1軌道輪と、所定の偏心量で前記第1の部材と相互間で偏心回転運動を行う第2の部材に接合する第2軌道輪と、前記第1軌道輪と前記第2軌道輪との間に配置される中間輪と、前記第1軌道輪と前記中間輪との間に配置される複数の針状の第1ころと、前記各第1ころを転動可能に保持する複数の第1ころ収納部を有し該第1ころ収納部を前記第1ころの転動軸が互いに平行になるように配置する第1保持器と、前記第2軌道輪と前記中間輪との間に配置される複数の針状の第2ころと、前記各第2ころを転動可能に保持する複数の第2ころ収納部を有し該第2ころ収納部を前記第2ころの転動軸が互いに平行になるように配置する第2保持器とを備え、前記第1ころの転動軸と前記第2ころの転動軸とが直交するように配置されるスラスト軸受けにおいて、前記第1及び第2保持器を、前記第1ころの転動軸と前記第2ころの転動軸とが直交した状態で、前記各軌道輪及び前記両保持器間に配置される前記中間輪との相対位置を規制することなく一体的に結合し、前記第1ころ収納部及び第2ころ収納部を、各ころ収納部内で前記各ころが移動することにより、前記第1の部材と第2の部材の相互間の偏心回転運動を許容するように、前記各ころが移動可能な大きさに形成したことを要旨とする。
この請求項1に記載の発明によれば、両保持器は、第1ころの転動軸と前記第2ころの転動軸とが直交した状態で、各軌道輪及び中間輪との相対位置を規制することなく一体的に結合されている。このため、両ころの転動軸が直交した状態を維持したままで、両保持器は第1及び第2軌道輪に対して周方向へ自由に相対回転可能となる。また、中間輪は両保持器に対して相対位置が規制されていないので周方向へ自由に相対回転可能となる。この結果、両保持器が周方向へ回転し、さらに中間輪が周方向へ回転することで、各保持器に保持されたころは中間輪及び両軌道輪の全周に亘って接触することになる。その結果、ころが接触する部位が限定されていた従来と比較して、ころが中間輪及び軌道輪の全周に亘って接触することで摩耗による軸方向の厚さの縮小を抑制できる。なお、両保持器が一体的に結合された構造であると両保持器は異なる動きができなくなる。しかし、本願の請求項1に記載の発明によれば、第1及び第2ころが第1及び第2ころ収納部内をそれぞれ移動することで第1の部材と第2の部材との相互間で行われる偏心回転運動を支持可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスラスト軸受けにおいて、前記第1保持器及び第2保持器は、該第1及び/又は第2保持器から相対する保持器に向かって延びるように設けられた嵌合突部と、前記嵌合突部と対向するように第1及び/又は第2保持器に設けられた嵌合部とが嵌合することにより一体的に結合されたことを要旨とする。
この請求項2に記載の発明によれば、1及び/又は第2保持器に設けられた嵌合突部と嵌合部とを嵌合させる構成にすることで、第1及び第2ころの転動軸が直交した状態に保つために両保持器を一体的に結合させる構成を簡便に実現できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のスラスト軸受けにおいて、前記第1保持器及び/又は第2保持器における前記中間輪側に、前記第1及び第2保持器の間で移動する前記中間輪をガイドするガイド部を設けたことを要旨とする。
この請求項3に記載の発明によれば、一体的に結合された両保持器間で中間輪はガイド部にガイドされて所定の動きをすることになる。このガイド部により中間輪が当該所定の動き以外の動きをして、一体的に結合された両保持器間の結合部位に中間輪が衝突することによる振動や摩耗を適切に防止できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のうちいずれか1項において、前記第1ころ収納部は、前記第1ころの転動方向の長さが前記第1ころの直径に前記所定の偏心量を加えた長さ以上になるように形成され、前記第1ころの軸線方向の長さが前記第1ころの軸線方向の長さに前記所定の偏心量の2倍の長さを加えた長さ以上になるように形成され、前記第2ころ収納部は、前記第2ころの転動方向の長さが前記第2ころの直径に前記所定の偏心量を加えた長さ以上になるように形成され、前記第2ころの軸線方向の長さが前記第2ころの軸線方向の長さ以上になるように形成されたことを要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、第1及び第2ころ収納孔を上記のように形成することで、第1の部材と第2の部材との相互間で行われる偏心回転運動を適切に支持することができる。
請求項5に記載の発明は、固定スクロール部材と、冷媒を圧縮するために前記固定スクロール部材に対して旋回運動をする旋回スクロール部材と、前記旋回スクロール部材と固定スクロール部材内での冷媒の圧縮に基づいて前記旋回スクロール部材に加わる軸方向の反力を支持するセンタハウジングとを備え、前記旋回スクロール部材は、前記センタハウジング内に形成された収容部に収容される圧縮機において、請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のスラスト軸受けを、前記前記旋回スクロール部材と前記収容部との間に設けたことを要旨とする。
この請求項5に記載の発明によれば、摩耗による軸方向の厚さの縮小を抑制できるスラスト軸受けを備えた圧縮機を提供することができる。また、摩耗による軸方向の厚さの縮小を抑制することで圧縮機の圧縮効率の低下を好適に抑制できる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の圧縮機において、前記スラスト軸受けにおける第1及び第2保持器の外径は、前記両保持器が同一軸線上で回転できる程度に、前記センタハウジングにおける収容部の内径より僅かに小さく設定されたことを要旨とする。
この請求項6に記載の発明によれば、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のスラスト軸受けを用いることで、第1ころ及び第2ころが第1及び第2ころ収納部内をそれぞれ動くことで第1の部材と第2の部材との相互間で行われる偏心回転運動は支持される。このため、一体的に結合された両保持器の動きは、同一軸線上で第1及び第2軌道輪に対して周方向へ相対回転するだけとなり、両保持器と収容部との間にその回転を許容するだけの空隙が設けられていれば、両保持器は不都合なく動作できる。従って、両保持器が同一軸線上で回転できる程度に、両保持器の外径を収容部の内径より僅かに小さくすることで、両保持器の適切な動作を許容しつつ、圧縮機の小型化を図ることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の圧縮機において、前記センタハウジングにおける前記スラスト軸受けが接合する部位に、前記スラスト軸受けを前記旋回スクロール部材側へ付勢する付勢手段を設けたことを要旨とする。
この請求項7に記載の発明によれば、付勢手段によりスラスト軸受けを旋回スクロール部材側へ付勢することで圧縮機が停止している状態でも、必ずスラスト軸受けに付勢力によるスラスト荷重が加わることとなる。スラスト荷重が加わっている限り、ころが転動方向と直交する方向に摺動することはない。このため、たとえスラスト方向の寸法が設計寸法よりも小さい場合でも、圧縮機の駆動開始時にころが転動方向と直交する方向に摺動して軌道輪や中間輪に傷を付けることを防止できる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のスラスト軸受けを、請求項5から請求項7のうちいずれか1項に記載の圧縮機に組付けるスラスト軸受けの組付け方法であって、前記センタハウジングに前記スラスト軸受けを接合させ、前記旋回スクロール部材を前記スラスト軸受けに接合させ、前記固定スクロール部材を前記旋回スクロール部材に接合させた後、前記旋回スクロール部材が連結された主軸を回転させて前記旋回スクロール部材を旋回運動させながら、前記固定スクロール部材を前記センタハウジングに対してネジ止めすることで、前記スラスト軸受けを前記センタハウジングと前記旋回スクロール部材の間に組付けることを要旨とする。
この請求項8に記載の発明によれば、主軸を回転させて旋回スクロール部材を旋回運動させながら、固定スクロール部材をセンタハウジングに対してネジ止めすることで、旋回スクロール部材とセンタハウジングとの間に組み付けられるスラスト軸受けの各部材は、旋回スクロール部材からのスラスト荷重が小さな状態で適切な位置に配置される。固定スクロール部材のネジ止め後のスラスト荷重で、主軸を回転させてスラスト軸受けの各部材を適切な位置に配置させようとすると、回転開始時にころが転動方向と直交する方向に移動して軌道輪や中間輪に傷を付けるおそれが生じる。従って、ころが軌道輪や中間輪に傷を付けることを適切に防止できる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る圧縮機11を示す断面図である。
以下、本発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る圧縮機11を示す断面図である。
圧縮機11は、密閉容器としての外郭ハウジング12、この外郭ハウジング12内に収容された圧縮機構部13、及び電動機部14とから構成されている。この圧縮機11は縦置きの圧縮機とされ、設置面15側から上下方向に圧縮機構部13、電動機部14の順で配置されている。そして、この電動機部14により、圧縮機構部13が駆動される電動圧縮機としている。
外郭ハウジング12は、円筒状の本体ケーシング16、上部ケーシング17、及び下部ケーシング18とから構成されている。本体ケーシング16における外周面側の下部には、圧縮機11を縦置きにするための脚部19が固着されている。上部ケーシング17には吸入パイプ20が設けられている。電動機部14は、主軸としてのシャフト21に固定される回転子22と、この回転子22の外周側の固定子23とから構成されている。電動機部14には、図示しない外部電源から配線24を介して電力が供給される。これによ り回転子22が回転駆動され、それとともにシャフト21も回転駆動する。
圧縮機構部13は、センタハウジング25、旋回スクロール部材26、固定スクロール部材27、下部ハウジング28を備えている。
圧縮機後部13内に位置するシャフト21の下端部には駆動ピン32が一体形成されており、この駆動ピン32は、シャフト21の軸心に対して偏心して形成されている。駆動ピン32には、ブッシュ33が組み付けられている。ブッシュ33は、偏心孔33aが設けられた円筒状の部材であり、この偏心孔33aに前記駆動ピン32が回転可能に挿入されている。駆動ピン32が装着されたブッシュ33はシャフト21の軸心に対して所定の偏心量rだけ偏心した状態にされており、シャフト21が回転駆動する際に、駆動ピン32に対する自転を許容されつつ、シャフト21の軸心のまわりを回転する。ブッシュ33には、回転駆動時における動的なアンバランスを相殺するためのバランサ34が固定されており、バランサ34は、ブッシュ33と共に回転する。
センタハウジング25は、本体ケーシング16の内周面に固着されている。センタハウジング25における電動機部14側の中心部には、第1シャフト軸受け29が固定されている。電動機部14の上側にはホルダ30に固定されて第2シャフト軸受け31が設けられ、前記シャフト21は、第1シャフト軸受け29と第2シャフト軸受け31により回動可能に支持されている。また、センタハウジング25には円柱状の空間を構成する収容部35が形成されている。前記バランサ34、駆動ピン32、及びブッシュ33は、この収容部35において回転する。また、センタハウジング25の収容部35には段部35aが形成され、収容部35は径の異なる2種類の円柱状の空間を形成している。
センタハウジング25の収容部35において段部35aの下側には旋回スクロール部材26が設けられている。旋回スクロール部材26は、略円板状の端板部36と、渦巻状の羽根部37と、略円筒状のボス部38とから構成されており、ボス部38は端板部36の上面に一体形成され、羽根部37は端板部36の下面に一体形成されている。ボス部38には、ブッシュ33が旋回スクロール軸受け39を介して挿着されている。このボス部38とブッシュ33とが挿着されていることにより旋回スクロール部材26と電動機部14とは、シャフト21により連結された構成となる。なお、旋回スクロール部材26もセンタハウジング25の収容部35において旋回運動をする。
センタハウジング25における収容部35の段部35aの下面と旋回スクロール部材26における端板部36の外周部との間には、スラスト軸受け40が設けられている。このスラスト軸受け40もセンタハウジング25の収容部35に配設されている。スラスト軸受け40は、旋回スクロール部材26と固定スクロール部材27内での冷媒の圧縮に基づいて旋回スクロール部材26に加わる軸方向の反力、即ち、スラスト荷重を受ける役割を果たす。このスラスト軸受け40の詳しい構成については後述する。
旋回スクロール部材26の下側には、固定スクロール部材27が旋回スクロール部材26と相対して配設されている。この固定スクロール部材27は、ボルト41によりセンタハウジング25に固定されている。固定スクロール部材27の上側には渦巻状の羽根部42が形成されており、旋回スクロール部材26の羽根部37と噛合して略三日月状の圧縮室43を形成している。つまり、旋回スクロール部材26の羽根部37が固定スクロール部材27の羽根部42と角度をずらされて噛み合い、それらの間に閉塞された圧縮室43を形成するように、両スクロール部材26,27の羽根部37,54は重ね合わされている。
固定スクロール部材27の下側には、下部ハウジング28が設けられている。この下部ハウジング28は、ボルト44により固定スクロール部材27に固定されている。そして、固定スクロール部材27と下部ハウジング28とが凹設されて吐出室45が形成されている。この吐出室45は圧縮室43と連通している。吐出室45には、吐出室45内の高圧冷媒が圧縮室43に逆流することを防止するリード弁46が設けられている。固定スクロール部材27には、吐出室45内の高圧冷媒を外部に吐出するための吐出通路47が形成されている。本体ケーシング16の下部には、吐出パイプ48が設けられ、この吐出パイプ48から吐出通路47を通過した高圧冷媒が冷凍サイクルへ流出する。
次に、スラスト軸受け40について詳しく説明する。
図2及び図3に示すように、スラスト軸受け40は、ロータレース51、中間レース52、ハウジングレース53、アッパ及びロアベアリング要素54,55とから構成されている。ロータレース51が第1軌道輪、中間レース52が中間輪、ハウジングレース53が第2軌道輪に相当する。ロータレース51、中間レース52、ハウジングレース53は、リング状の円板からなり、ロータレース51は旋回スクロール部材26の端板部36に接合されている。ロータレース51と中間レース52との間にはロアベアリング要素54が配置され、中間レース52とハウジングレース53との間にはアッパベアリング要素55が配置されている。ハウジングレース53はセンタハウジング25に接合されている。旋回スクロール部材26が第1の部材に相当し、センタハウジング25が第2の部材に相当する。
ベアリング要素54,55は、複数の針状のころ57,58と、これらのころ57,58を保持する保持器59,60とから構成されている。保持器59,60はリング状に形成されており、複数のころ収納孔59a,60aがその円周面に亘って形成されている。各ころ収納孔59a,60aには、ころ57,58が収容保持されている。各ころ収納孔59a,60aは、保持器59,60を貫通して形成され、針状のころ57,58に対応して平面視長方形に形成されている。ころ収納孔59a,60aはころ57,58の転動軸が互いに平行になるように配置されており、このころ収納孔59a,60aに収容保持された各ころ57,58はその転動軸が互いに平行にされている。
なお、以下の説明では、ロアベアリング要素54におけるころ、保持器、及びころ収納孔を、ロアころ57、ロア保持器59及びロアころ収納孔59aといい、アッパベアリング要素55におけるころ、保持器、及びころ収納孔を、アッパころ58、アッパ保持器60、及びアッパころ収納孔60aという。上記したロータレース51、ロアベアリング要素54、中間レース52、アッパベアリング要素55、ハウジングレース53の順で積層配置されている。そして、ロアベアリング要素54におけるロアころ57の転動軸とアッパベアリング要素55におけるアッパころ58の転動軸とが直交するようにアッパ及びロアベアリング要素54,55は配置されている。
図4(a)に示すようにロアころ収納孔59aは、該ころ収納孔59a内でロアころ57が移動可能な大きさに形成されている。即ち、ロアころ収納孔59aにおけるロアころ57の転動方向の長さL1は、ロアころ57の直径d1に上記偏心量rを加えた長さにされている。ロアころ収納孔59aにおけるロアころ57の軸線方向の長さL2は、ロアころ57の軸線方向の長さL3に上記偏心量rの2倍の長さを加えた長さにされている。図4(b)に示すように、アッパころ収納孔60aは、該ころ収納孔60a内でアッパころ58が移動可能な大きさに形成されている。即ち、アッパころ収納孔60aにおけるアッパころ58の転動方向の長さL4は、アッパころ58の直径d2に上記偏心量rを加えた長さにされている。アッパころ収納孔60aにおけるアッパころ58の軸線方向の長さL5は、アッパころ58の軸線方向の長さL6と略同一にされている。上記した寸法については、基本的寸法関係を示したに過ぎず、必要な余裕をとるために若干大きく設定されている。なお、この寸法設定の根拠については後述する。なお、ロアころ57が第1ころに相当し、アッパころ58が第2ころに相当する。また、ロア保持器59が第1保持器に相当し、アッパ保持器60が第2保持器に相当する。また、ロアころ収納孔59aが第1ころ収納部に相当し、アッパころ収納孔60aが第2ころ収納部に相当する。
図2及び図3に示すように、アッパベアリング要素55におけるアッパ保持器60の外周縁には、相対するロア保持器59側に向かって突出する突出壁62がアッパ保持器60の外周縁に亘って形成されている。さらにこの突出壁62には複数の嵌合突部63がロア保持器59に向かって延びるように形成されている。本実施形態では、嵌合突部63は周方向に8個、等間隔に配置されている。一方、ロアベアリング要素54におけるロア保持器59の外周縁には、嵌合部としての複数の嵌合凹部64が形成されている。嵌合凹部64は外周側から求心方向へ切り欠き形成されており、アッパ保持器60の嵌合突部63に対向して周方向に8個、等間隔に形成されている。そして、ロア保持器59に保持されたロアころ57の転動軸とアッパ保持器60に保持されたアッパころ58の転動軸とが直交した状態でロア保持器59の嵌合凹部64には、アッパ保持器60の嵌合突部63が嵌合され、両保持器59,60は一体的に結合されている。なお、嵌合凹部64に嵌合突部63が嵌合した状態では、突出壁62のロア保持器59側の周面はロア保持器59におけるアッパ保持器60側の面に接合されている。
ここで、図5に示すように、中間レース52の外径は、両保持器59,60の突出壁62間の内径よりも小さく形成されている。このため、嵌合凹部64と嵌合突部63が嵌合した状態では両保持器59,60と中間レース52の周方向の相対位置は規制されない。また、突出壁62の突出量は両保持器59,60の間に配置された中間レース52の厚みよりも僅かに大きくされている。このため、中間レース52は、両保持器59,60間で必要な動きが許容される。
この結果、前記嵌合突部63と嵌合凹部64により、ロアころ57の転動軸とアッパころ58の転動軸とが直交した状態を維持するようにアッパ及びロア保持器59,60の相対位置は規制されている。その一方で、アッパ保持器60から突出した嵌合突部63は、ロータレース51及びハウジングレース53になんら干渉していない。各レース51,52,53と、両保持器59,60(両ベアリング要素54,55)との周方向の相対位置は規制されていないため、両ベアリング要素54,55は一体となって、ロータレース51及びハウジングレース53に対して周方向に相対回転可能となる。また、中間レース52もベアリング要素54,55に対して周方向に相対回転可能となる。なお、嵌合突部63と嵌合凹部とを嵌合させることにより、両保持器59,60を一体的に結合させる構成を簡便に実現できる。さらに、別部材を用いて両保持器を一体的に結合する構成する場合と比較して、各保持器59,60に設けられた嵌合突部63と嵌合凹部64により両保持器を一体的に結合することでコスト低減を図ることができる。
図5に示すように、アッパ保持器60における突出壁62の内周側には、ガイド部としてのガイド段部65が形成されている。図6(a)に示すように、ガイド段部65は、アッパころ58の軸線方向において相対する突出壁62の内側面にそれぞれ平面視(底面視)略三日月上に形成されている。このガイド段部65及び突出壁62で囲まれた内周は平面視(底面視)レーストラック状の長円形になるように形成されている。そして、アッパ保持器60とロア保持器59の間に配置される中間レース52は、図6(b)において実線と二点鎖線で示すように、このガイド段部65に沿って、アッパころ58の転動方向に往復移動可能にされている。実線は、中間レース52が図6(b)中最も左側に移動した状態での位置を示す。二点鎖線は、中間レース52が図6(b)中最も右側に移動した状態での位置を示す。また、中間レース52は、ガイド段部65と突出壁62により位置決めがなされる。
アッパ保持器60において、アッパころ58の軸線方向において、アッパ保持器60の軸心を通るガイド段部65間の距離L7は、中間レース52の外径d3と略同一とされている。一方、アッパころ58の転動方向において、アッパ保持器60の軸心を通る突出壁62間の距離L8は中間レース52の外径d3に上記偏心量rの2倍の長さを加えた長さとされている。この寸法については、基本的寸法関係を示したに過ぎず、必要な余裕をとるために若干大きく設定される。なお、この寸法設定の根拠については後述する。
次に、上記のように構成されたスラスト軸受け40の作動及び寸法構成について説明する。なお、図2に示すように、以下の説明においてロアころ57の軸線方向をX方向、アッパころ58の軸線方向をY方向という。
電動機部14に電力が供給され回転子22が回転駆動されると、シャフト21が回転駆動する。すると、シャフト21の駆動ピン32に連結されたブッシュ33がシャフト21の軸心に対して偏心量rだけ偏心しているため、ブッシュ33はシャフト21の軸心を中心とした半径rの円状の軌跡を描きながら回転する。このブッシュ33の動きは、旋回スクロール軸受け39を介して旋回スクロール部材26のボス部38に伝達されるため、旋回スクロール部材26もブッシュ33と同じ軌跡を描いて回転する。その結果、旋回スクロール部材26は、旋回半径rで旋回運動をするようになる。ところで、センタハウジング25は固着されており、上記のように旋回スクロール部材26はシャフト21の軸心に対して所定の偏心量rで旋回運動をする。センタハウジング25は本体ケーシング16に固定され不動であるため、旋回スクロール部材26は所定の偏心量rでセンタハウジング25との相互間でも偏心回転運動を行うことになる。
この旋回スクロール部材26に対するスラスト軸受け40の動作をX方向とY方向に分けて説明する。まず、旋回スクロール部材26に接合しているロータレース51は、旋回スクロール部材26からスラスト荷重を受けているため、旋回スクロール部材26と同じ動作を行う。つまり、ロータレース51は旋回半径r(直径2r)で旋回運動をする。その結果、ロータレース51はX方向及びY方向に両振幅2rの往復運動をすることになる。一方、センタハウジング25に接合しているハウジングレース53は、センタハウジング25が本体ケーシング16の内周面に固着されているため不動の状態となり、X方向及びY方向に移動しない。
ロータレース51に接触しているロアベアリング要素54のロアころ57はX方向においては転動しない。このため、ロアころ57は接触するロータレース51に引き連れられてロータレース51と同様の移動量、即ち、X方向に両振幅2rの往復運動をしようとする。このとき、上述したように、ロアころ収納孔59aのX方向の長さL2は、ロアころ57のX方向の長さL3に上記偏心量rの2倍の長さを加えた長さにされている。このため、ロアころ収納孔59a内でロアころ57のX方向における両振幅2rの往復運動が許容される。
一方Y方向においては、ロアベアリング要素54のロアころ57が転動する。後述するようにロアベアリング要素54に接触している中間レース52はY方向についてはロアベアリング要素54に対して不動であるため、周知の如くロアころ57は、接触するロータレース51の移動量の半分の移動量、即ちY方向に両振幅rの往復運動をしようとする。このとき、上述したように、ロアころ収納孔59aのY方向の長さL1は、ロアころ57の径d1に上記偏心量rを加えた長さにされている。このため、ロアころ収納孔59a内でロアころ57のY方向の往復運動が許容される。従って、ロアころ57は、ロアころ収納孔59a内でX方向に両振幅2rの往復運動を行い、Y方向に両振幅rの往復運動を行う。つまり、ロアころ57はロアころ収納孔59a内で長径2r、短径rの楕円状の軌跡を描いた旋回運動をする。
次に、中間レース52は、X方向においては、ロアころ57が転動しないため、接触するロアベアリング要素54のロアころ57に引き連れられて、ロアころ57と同様の移動量、即ちX方向に両振幅2rの往復運動をしようとする。このとき、中間レース52は、突出壁62で囲まれた空間内を移動することになるが、上述したように突出壁62間の距離L8は、中間レース52の外径d3に上記偏心量rの2倍の長さを加えた長さにされている。従って、突出壁62内で中間レース52のX方向における両振幅2rの往復運動が許容される。
一方、中間レース52はY方向に移動しない。即ち、ハウジングレース53が不動の状態であり、ハウジングレース53に接触するアッパころ58もY方向へ転動しない。このため、アッパベアリング要素55はY方向への移動は許容されておらず。アッパベアリング要素55に接触する中間レース52もY方向への移動が許容されない。従って、中間レース52は、突出壁62で囲まれた空間内をX方向のみに両振幅2rの往復運動を行う。
このとき、突出壁62の内周側にはY方向(アッパころ58の軸線方向)に相対してガイド段部65が形成されており、ガイド段部65間の距離L7は中間レース52の外径d3と略同一とされている。このため、Y方向に移動しない中間レース52はガイド段部65に沿ってX方向にスムーズに両振幅2rの往復運動を行う。ガイド段部65が設けられていなければ、中間レース52は突出壁62内では移動が規制されず、突出壁62間で両振幅2rの往復運動(所定の動き)以外の動きをするおそれが生じる。この場合、中間レース52が両振幅2rの往復運動以外の動きをして突出壁62(両保持器間の結合部位)に衝突し、衝突した部位が摩耗したり、衝突に基づいて圧縮機11で振動が生じたりするおそれが生ずる。このため、本実施形態ではガイド段部65により、中間レース52は両振幅2rの往復運動を行うようにガイドされるため、中間レース52が突出壁62に衝突することによる振動や摩耗を適切に防止できる。
なお、上記のように寸法設定されたガイド段部65間の距離L7及び突出壁62間の距離L8は、旋回スクロール部材26の旋回運動に基づく中間レース52の往復運動を許容するために必要とされる最小限のものであり、それ以上に設定してもよい。
次にアッパベアリング要素55は、X方向においては、アッパころ58が転動する。アッパベアリング要素55に接触しているハウジングレース53は不動であるため、周知の如くアッパころ58は接触する中間レース52の移動量の半分の移動量、即ち、X方向に両振幅rの往復運動をしようとする。このとき、上述したように、アッパころ収納孔60aのX方向の長さL4は、アッパころ58の径d2に上記偏心量rを加えた長さにされている。このため、アッパころ収納孔60a内でアッパころ58のX方向における両振幅rの往復運動が許容される。一方、Y方向においては、ハウジングレースは不動でありアッパころ58も転動しないため、アッパベアリング要素55も移動しない。このとき、上述したようにアッパころ収納孔60aのY方向の長さL5は、アッパころ58の軸線方向の長さL6と略同一にされているが、アッパころ58はY方向に移動しないためアッパころ58の運動は許容される。従って、アッパころ58は、X方向のみに両振幅rの往復運動を行う。
ここで、アッパ及びロアころ収納孔59a,60aを上記のような寸法設定したのは、アッパ保持器60とロア保持器59とを嵌合突部63と嵌合凹部64とにより一体的に結合したことに基づく。即ち、上述したように、旋回スクロール部材26が旋回運動することによるロアころ57及びアッパころ58の移動量は同じではない。その一方で、スラスト軸受け40として旋回スクロール部材26の旋回運動を適切に支持するためには、ロアころ57とアッパころ58の異なる移動量を許容しなければならない。しかし、各ころ57,58が保持された両保持器59,60が一体的に結合していると、保持器59,60がころ57,58と共に移動することによりロアころ57とアッパころ58の異なる移動量を許容することはできない。しかしながら、ロアころ収納孔59a及びアッパころ収納孔60aを上記寸法に設定することで、両保持器59,60が異なる動きができなくても、アッパ及びロアころ57,58は各ころ収納孔59a,60a内でそれぞれ異なる往復運動が可能になる。その結果、一体的に結合された両保持器59,60がX方向又はY方向に往復移動することなく旋回スクロール部材26の旋回運動、即ち、旋回スクロール部材26とセンタハウジング25の相互間で行われる偏心回転運動を適切に支持できる。
なお、上記のように寸法設定されたアッパ及びロアころ収納孔59a,60aの寸法は、各ころ57,58の運動を許容するために必要とされる最小限のものであり、それ以上に設定してもよい。また、アッパ及びロアベアリング要素54,55(アッパ及びロアころ57,58)、及び中間レース52において、旋回スクロール部材26のスラスト荷重を支持するための上記した各運動を通常運動という場合がある。
ところで、旋回スクロール部材26は、シャフト21の軸心から偏心して旋回運動を行うため、旋回スクロール部材26からスラスト軸受け40に加わるスラスト荷重は、必ずしもスラスト軸受け40の軸心を支点として加わるわけではなく、軸心よりも偏心した位置を支点として加わる。さらに、その位置は旋回スクロール部材26の旋回運動に伴い回転移動する。このため、アッパ及びロアベアリング要素54,55のアッパ及びロアころ57,58に加わるスラスト荷重は均一ではなく、周方向にスラスト荷重の大小が分布して加わることになる。これは、ロータレース51とハウジングレース53の間に挟まれた両ベアリング要素54,55と中間ハウジング52を周方向に移動させる力を発生させる原因となる。また、旋回スクロール部材26は圧縮室43で冷媒の圧縮を行っていることを要因として、一回転を周期として回転速度が僅かに変動する。このため、この速度の変動により発生する角加速度も上記した支点が偏心したスラスト荷重と相まって、両ベアリング要素54,55と中間ハウジング52を周方向に移動させる力を発生させる原因となる。
その一方で、各保持器59,60に設けられた嵌合凹部64と嵌合突部63は、両保持器59,60の相対位置を規制しているだけで、両保持器59,60(両ベアリング要素54,55)と、各レース51,52,53との相対位置は規制しない。このため、ロアベアリング要素54はロータレース51と中間レース52に対して周方向へ自由に相対回転可能であり、中間レース52はアッパ及びロアベアリング要素54,55に対して周方向へ自由に相対回転可能である。さらにアッパベアリング要素55はハウジングレース53と中間レース52に対して周方向へ自由に相対回転可能である。この結果、上記した周方向へ発生する力によりアッパ及びロアベアリング要素54,55は、通常運動とは別に両ベアリング要素54,55が結合した状態で周方向へ徐々に回転する。さらに中間レース52も、通常運動とは別に周方向へ徐々に回転する。
すると、ロアベアリング要素54のロア保持器59に保持されたロアころ57は、ロータレース51及び中間レース52に対して一部に繰り返し接触をするのではなく、ロアベアリング要素54及び中間レース52が相対回転することで、ロータレース51及び中間レース52の全周に亘って接触することになる。また、アッパベアリング要素55のアッパ保持器60に保持されたアッパころ58は、ハウジングレース53及び中間レース52に対して一部に繰り返し接触をするのではなく、アッパベアリング要素55及び中間レース52が相対回転することで、ハウジングレース53及び中間レース52の全周に亘って接触することになる。その結果、ころが接触する部位が限定されていた従来と比較して、各ころ57,58がロータレース51、ハウジングレース53、中間レース52の全周に亘って接触することで摩耗による軸方向の厚さの縮小を抑制できる。そして、このように軸方向の厚さの縮小を抑制できることで、旋回スクロール部材26と固定スクロール部材27の間の圧縮室43に隙間が生ずることも抑制できる。その結果、高圧に圧縮された冷媒がこの隙間から漏出することによる圧縮機11の圧縮効率の低下を抑制できる。
ところで、従来のスラスト軸受けにおいては、各ベアリング要素はころと保持器とが一体となって運動をすることで旋回スクロール部材の旋回運動を支持するようになっていた。保持器は所定の重量を有しているため、この保持器がころと共に運動することに基づいて圧縮機には振動が生じる。それに対し、本実施形態では、両保持器59,60はころ57,58と共に運動せず、ころ収納孔59a,60aに収納保持されたころ57,58のみが楕円運動又は往復運動することで、旋回スクロール部材26の旋回運動を支持する。従って、両保持器59,60がころ57,58と共に運動しないことで圧縮機11の振動低減を図ることができる。
ところで上述したように、両ベアリング要素54,55と、ロータ及びハウジングレース51,53との相対位置は規制されない。このため、センタハウジング25の収容部35の内周面により、両ベアリング要素54,55が通常運動を逸脱しないように位置決めがなされる。
即ち、図3に示すように、円形状の外径形状を有する一体化された両保持器59,60は、センタハウジング25の収容部35に収容され、この収容部35は円柱状に形成されている。収容部35の中心軸はシャフト21の軸心と同心である。そして、両保持器59,60の外径は、両ベアリング要素54,55(両保持器59,60)が同一軸線上で回転できる程度にセンタハウジング25の収容部35の内径よりも僅かに小さく設定されている。その結果、両保持器59,60と収容部35の間には、僅かな空隙が形成され、両ベアリング要素54,55の同一軸線での回転が許容される。ここで、上述したように、両保持器59,60は、X方向又はY方向に往復運動は行わず、同一軸線上でロータレース51及びハウジングレースに対して周方向へ相対回転するだけである。このため、両保持器59,60と収容部35との間にその回転を許容するだけの空隙が設けられていれば、両保持器59,60は不都合なく動作できる。その一方で、両ベアリング要素54,55が通常運動を逸脱しようとすると、両保持器59,60の外周面が収容部35の内周面に接触して規制されることで、適切な位置が維持される。そして、両保持器59,60が同一軸線上で回転できる程度に、両保持器59,60の外径を収容部の内径より僅かに小さくすることで、両保持器59,60の適切な動作を許容しつつ、圧縮機11の小型化を図ることができる。
次に、上記のように構成されたスラスト軸受け40を圧縮機11内に組付ける際の組付け方法について説明する。
本体ケーシング16に下部ケーシング18が固着されていない状態で本体ケーシング16内に電動機部14を装着し、センタハウジング25を本体ケーシング16の内周面に固着する。そして、反電動機部14側からセンタハウジング25に対しスラスト軸受け40を接合させる。その後、反電動機部14側から旋回スクロール部材26のボス部38をスラスト軸受け40の内周部位に挿通させて、旋回スクロール軸受け39を介してブッシュ33に結合させる。それとともに、旋回スクロール部材26の端板部36をスラスト軸受け40に接合させる。そして、固定スクロール部材27を旋回スクロール部材26に接合させ、両スクロール部材26,27の羽根部37,42を噛合させる。
その後、前記旋回スクロール部材26がボス部38により連結されたシャフト21を回転させることで旋回スクロール部材26を旋回運動させながら、固定スクロール部材27側からセンタハウジング25へボルト41を螺着させる。つまり、固定スクロール部材27をセンタハウジング25にネジ止めする。その結果、スラスト軸受け40はセンタハウジング25と旋回スクロール部材26の間に組付けられる。このときのシャフト21は、圧縮機11を駆動させる場合の回転数と比較して非常に少ない回転数で回転される。
このようにして、シャフト21を回転させて旋回スクロール部材26を旋回運動させながら、固定スクロール部材27をセンタハウジング25に対してネジ止めすることで、旋回スクロール部材26とセンタハウジング25との間に組み付けられるスラスト軸受け40の各ベアリング要素54,55及び中間レース52は、旋回スクロール部材26からのスラスト荷重が小さな状態で適切な位置に配置される。
例えば、固定スクロール部材27のネジ止め後には、圧縮機11を駆動していない状態でも、ボルト41の締め付けによりスラスト軸受け40にはスラスト荷重が加わる場合がある。この状態で、シャフト21を回転させてスラスト軸受けの各ベアリング要素54,55及び中間レース52を適切な位置に配置させるようにすると、回転開始時に各ころ57,58が転動方向と直交する方向に摺動して、接触している各レース5152,53に傷を付けることが生じるおそれがある。従って、上述したスラスト軸受け40の組付け方法でスラスト軸受け40を圧縮機11内に組付けることで、各ころ57,58が各レース51,52,53に傷を付けることを適切に防止できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図7に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態においては、既に説明した第1実施形態の構成と同一構成又は相当する構成については、同一番号を付しその説明を省略する。
本発明の第2実施形態を図7に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態においては、既に説明した第1実施形態の構成と同一構成又は相当する構成については、同一番号を付しその説明を省略する。
第2実施形態において、第1実施形態と異なっているところは、センタハウジング25におけるスラスト軸受け40が接合する部位にバネ71を設けた点である。バネ71が付勢手段に相当する。
図7に示すように、センタハウジング25には、スラスト軸受け40に対向する部位に複数(本実施形態では2つ)のバネ収納凹部70が形成されており、このバネ収納凹部70には、バネ71が収納されている。バネ71はスラスト軸受け40のハウジングレース53に接触しており、スラスト軸受け40を旋回スクロール部材26側へ付勢している。なお、バネ71としてはコイルバネやウェーブスプリング等を用いることができる。
ここで、本実施形態の作用、効果を説明すると、例えばスラスト軸受け40のスラスト方向における寸法が設計寸法よりも小さい場合等には、組み付け終了時点でスラスト軸受け40にスラスト荷重が加わらない場合がある。このような場合に、圧縮機11を駆動させ、旋回スクロール部材26を旋回運動させると、圧縮室43内で冷媒の圧縮が行われ、旋回スクロール部材26にスラスト荷重が加わるまでの間、各ベアリング要素54,55が適切な位置に配置されないことが生じるおそれがある。かかる場合には、各ベアリング要素54,55のころ57,58がその転動方向と直交する方向に摺動して各レース51,52,53を傷つけるおそれがある。
それに対し、本実施形態では、バネ71の付勢力により、たとえスラスト軸受け40のスラスト方向における寸法が設計寸法よりも小さい場合でも、スラスト軸受け40には、圧縮機11が停止している状態でもスラスト荷重が加えられる。このため、圧縮機11が駆動を開始して旋回スクロール部材26が旋回運動を開始して旋回スクロール部材26にスラスト荷重が加わるまでの間も各ころ57,58にはスラスト荷重が加えられる。従って、各ベアリング要素54,55のころ57,58は転動方向に転動するのみで、転動方向と直交する方向に摺動して各レース51,52,53を傷つけることはない。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、嵌合突部63をアッパ保持器60に設け嵌合凹部64をロア保持器59に設けたが、嵌合突部63をロア保持器59に設け、嵌合凹部64をアッパ保持器60に設けてもよい。また、嵌合突部63をアッパ保持器60とロア保持器59の双方に設け、各嵌合突部63に対向するように嵌合凹部64をアッパ保持器60とロア保持器59の双方に設けてもよい。
・上記各実施形態において、嵌合突部63及び嵌合凹部64の数は1以上であれば何個設けてもよい。
・上記各実施形態では、ロア保持器59の外周縁に嵌合凹部64を切り欠き形成したが、ロア保持器59の外周縁の内側に嵌合孔を形成し、当該嵌合孔に嵌合突部を嵌合させる構成にしてもよい。この嵌合孔は保持器59に対して貫通形成してもよいし、凹設してもよい。この場合、嵌合孔が嵌合部に相当する。
・上記各実施形態においてガイド段部65を設けない構成にしてもよい。このようにしても、両保持器59,60間で中間レース52の往復運動が許容されている限り、スラスト軸受け40としての機能を果たすことはできる。
・上記各実施形態では、各保持器59,60に設けられた嵌合突部63と嵌合凹部を嵌合させることにより両保持器を一体的に結合させたが、各保持器とは別に結合部材を新たに用意し、この結合部材により両保持器を結合する構成にしてもよい。
・上記実施形態では、突出壁62をアッパ保持器60の外周縁に亘って形成し、この突出壁62に嵌合突部63を形成したが、図8に示すような構成にしてもよい。即ち、アッパ保持器60の外周縁に複数の嵌合突部63を所定の間隔毎に設ける。そして、嵌合突部63の基端側に係止段部63aを形成して、嵌合突部63の基端側を幅広に形成する。このような構成においては、嵌合凹部64に嵌合突部63が嵌合した場合には、係止段部63aがロア保持器59におけるアッパ保持器60側の面に接合する。
11 圧縮機
21 シャフト(主軸)
25 センタハウジング
26 旋回スクロール部材(第1の部材)
27 固定スクロール部材(第2の部材)
35 収容部
40 スラスト軸受け
51 ロータレース(第1軌道輪)
52 中間レース(中間輪)
53 ハウジングレース(第2軌道輪)
57 ロアころ(第1ころ)
58 アッパころ(第2ころ)
59 ロア保持器(第1保持器)
60 アッパ保持器(第2保持器)
59a ロアころ収納孔(第1ころ収納部)
60a アッパころ収納孔(第2ころ収納部)
63 嵌合突部
64 嵌合凹部(嵌合部)
65 ガイド段部(ガイド部)
71 バネ(付勢手段)
21 シャフト(主軸)
25 センタハウジング
26 旋回スクロール部材(第1の部材)
27 固定スクロール部材(第2の部材)
35 収容部
40 スラスト軸受け
51 ロータレース(第1軌道輪)
52 中間レース(中間輪)
53 ハウジングレース(第2軌道輪)
57 ロアころ(第1ころ)
58 アッパころ(第2ころ)
59 ロア保持器(第1保持器)
60 アッパ保持器(第2保持器)
59a ロアころ収納孔(第1ころ収納部)
60a アッパころ収納孔(第2ころ収納部)
63 嵌合突部
64 嵌合凹部(嵌合部)
65 ガイド段部(ガイド部)
71 バネ(付勢手段)
Claims (8)
- 第1の部材に接合する第1軌道輪と、所定の偏心量で前記第1の部材と相互間で偏心回転運動を行う第2の部材に接合する第2軌道輪と、前記第1軌道輪と前記第2軌道輪との間に配置される中間輪と、前記第1軌道輪と前記中間輪との間に配置される複数の針状の第1ころと、前記各第1ころを転動可能に保持する複数の第1ころ収納部を有し該第1ころ収納部を前記第1ころの転動軸が互いに平行になるように配置する第1保持器と、前記第2軌道輪と前記中間輪との間に配置される複数の針状の第2ころと、前記各第2ころを転動可能に保持する複数の第2ころ収納部を有し該第2ころ収納部を前記第2ころの転動軸が互いに平行になるように配置する第2保持器とを備え、前記第1ころの転動軸と前記第2ころの転動軸とが直交するように配置されるスラスト軸受けにおいて、
前記第1及び第2保持器を、前記第1ころの転動軸と前記第2ころの転動軸とが直交した状態で、前記各軌道輪及び前記両保持器間に配置される前記中間輪との相対位置を規制することなく一体的に結合し、
前記第1ころ収納部及び第2ころ収納部を、該各ころ収納部内で前記各ころが移動して前記第1の部材と第2の部材の相互間の偏心回転運動を許容するように、前記各ころが移動可能な大きさに形成したことを特徴とするスラスト軸受け。 - 前記第1保持器及び第2保持器は、該第1及び/又は第2保持器から相対する保持器に向かって延びるように設けられた嵌合突部と、前記嵌合突部と対向するように第1及び/又は第2保持器に設けられた嵌合部とが嵌合することにより一体的に結合されたことを特徴とする請求項1に記載のスラスト軸受け。
- 前記第1保持器及び/又は第2保持器における前記中間輪側に、前記第1及び第2保持器の間で移動する前記中間輪をガイドするガイド部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスラスト軸受け。
- 前記第1ころ収納部は、前記第1ころの転動方向の長さが前記第1ころの直径に前記所定の偏心量を加えた長さ以上になるように形成され、前記第1ころの軸線方向の長さが前記第1ころの軸線方向の長さに前記所定の偏心量の2倍の長さを加えた長さ以上になるように形成され、前記第2ころ収納部は、前記第2ころの転動方向の長さが前記第2ころの直径に前記所定の偏心量を加えた長さ以上になるように形成され、前記第2ころの軸線方向の長さが前記第2ころの軸線方向の長さ以上になるように形成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のスラスト軸受け。
- 固定スクロール部材と、冷媒を圧縮するために前記固定スクロール部材に対して旋回運動をする旋回スクロール部材と、前記旋回スクロール部材と前記固定スクロール部材内での冷媒の圧縮に基づいて前記旋回スクロール部材に加わる軸方向の反力を支持するセンタハウジングとを備え、前記旋回スクロール部材は、前記センタハウジング内に形成された収容部に収容される圧縮機において、請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のスラスト軸受けを、前記前記旋回スクロール部材と前記収容部との間に設けたことを特徴とする圧縮機。
- 前記スラスト軸受けにおける第1及び第2保持器の外径は、前記両保持器が同一軸線上で回転できる程度に、前記センタハウジングにおける収容部の内径より僅かに小さく設定されたことを特徴とする請求項5に記載の圧縮機。
- 前記センタハウジングにおける前記スラスト軸受けが接合する部位に、前記スラスト軸受けを前記旋回スクロール部材側へ付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の圧縮機。
- 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のスラスト軸受けを、請求項5から請求項7のうちいずれか1項に記載の圧縮機に組付けるスラスト軸受けの組付け方法であって、
前記センタハウジングに前記スラスト軸受けを接合させ、前記旋回スクロール部材を前記スラスト軸受けに接合させ、前記固定スクロール部材を前記旋回スクロール部材に接合させた後、
前記旋回スクロール部材が連結された主軸を回転させて前記旋回スクロール部材を旋回運動させながら、前記固定スクロール部材を前記センタハウジングに対してネジ止めすることで、前記スラスト軸受けを前記センタハウジングと前記旋回スクロール部材の間に組付けるスラスト軸受けの組付け方法。
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2005
- 2005-04-28 JP JP2005132249A patent/JP2006308003A/ja not_active Withdrawn
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