JP2002113802A - 複合強化繊維基材およびプリフォーム - Google Patents

複合強化繊維基材およびプリフォーム

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JP2002113802A
JP2002113802A JP2000311889A JP2000311889A JP2002113802A JP 2002113802 A JP2002113802 A JP 2002113802A JP 2000311889 A JP2000311889 A JP 2000311889A JP 2000311889 A JP2000311889 A JP 2000311889A JP 2002113802 A JP2002113802 A JP 2002113802A
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Japan
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nonwoven fabric
fiber
fibers
reinforcing
composite
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JP2000311889A
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Takehiko Hirahara
武彦 平原
Akira Nishimura
明 西村
Kiyoshi Honma
清 本間
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B11/00Making preforms
    • B29B11/14Making preforms characterised by structure or composition
    • B29B11/16Making preforms characterised by structure or composition comprising fillers or reinforcement

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】取り扱い性に優れて、成形されたときに耐衝撃
性に優れる複合強化繊維基材を提供すること。 【解決手段】本発明の目的は、強化繊維シートと、熱可
塑性繊維を一方向に配向した不織布とが積層され、か
つ、該強化繊維シートの繊維配向方向に該不織布の繊維
配向方向が平行になるように積層されていることを特徴
とする複合強化繊維基材によって達成される。また本発
明の目的は、該複合強化繊維基材を、強化繊維シートと
不織布とが交互になるように複数枚積層したプリフォー
ムによって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】炭素繊維をはじめとする高強度、高弾性
率の強化繊維からなる繊維強化プラスチック(以下FR
Pと呼称)は、機械的性質に優れていることから、航空
機の構造材料として多用されている。
【0003】FRPは繊維配向方向の機械的性質に極め
て優れるが、繊維軸から外れると機械的特性が急激に低
下する、すなわち大きな異方性があるから、航空機の構
造材料などは薄いプリプレグを多数枚積層し、FRPの
面方向には機械的特性が疑似等方性になるように積層さ
れ使用されることが多い。
【0004】しかし、このようなFRP板に厚さ方向に
衝撃が加わると、各層の機械的特性は大きな異方性があ
るから、衝撃によってFRPの層間にクラックが発生
し、層間が剥離して衝撃を受けたFRP板の圧縮強度が
大幅に低下させることが知られている。
【0005】この対策として、たとえばプリプレグの表
面に熱可塑性粒子を付着させ、成形した積層体の層間に
粒子を配し、衝撃力によるクラックの伝播エネルギーを
粒子を破壊させることによって吸収し、層間剥離の面積
を小さくすることが行われている。この対策により衝撃
を受けたFRP板の残存圧縮強度が大幅に改善され、大
型民間航空機の一次構造材料として実用化されることに
なった。
【0006】しかしながら、この方法は下記のようにF
RP構造材料の製造コストが高くなる。
【0007】A.粒子系が小さく、粒子系が均一な熱可
塑性粒子を製造するコストが高い。
【0008】B.これらの粒子をプリプレグの樹脂表面
に均一に付着させるため、プリプレグの加工速度が遅く
なったり、また、Bステージ状態のマトリックス樹脂に
粒子が分散した樹脂フィルムを作製するなどの別の新た
な工程が必要となる。
【0009】C.プリプレグの製造および成形条件によ
っては粒子はプリプレグやプリプレグの樹脂を硬化した
後のFRPの層内に入り、正確に所定の粒子を層間に配
置させるのは困難である。
【0010】D.プリプレグを使用してのオートクレー
ブ成形は、タックのあるプリプレグを使うから、プリプ
レグとプリプレグの間の空気を脱法しながらの積層が必
要であり、また、所定の構造材の厚みにするには薄いプ
リプレグを何層も積層することが必要となり手間がかか
る。
【0011】原油の価格低迷もあり軽量化はさほどの経
済効果が得られず、航空機メーカからFRP構造材料の
製造コストダウンが強く要望されている。
【0012】一方、最近成形型のキャビティに強化繊維
基材の積層体を充填し、樹脂を注入するレジン・トラン
スファー・モールディング(RTM)成形法が低コスト
成形法として注目されている。しかし、この方法では積
層体の層間に熱可塑性粒子を正確に配置することはでき
ない。また樹脂のみの改善では耐衝撃性に優れる高靭性
なFRPとすることは困難である。また、単に強化繊維
基材を積み重ねたのでは、各層の基材がずれ、取り扱い
が困難であるばかりか繊維配向が乱れ、所定の機械的特
性を有するFRPを得ることは困難である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
様な状況に着目し、取り扱い性に優れて、成形されたと
きに耐衝撃性に優れる複合強化繊維基材を提供すること
にある。また、前記の複合強化繊維基材を使用して、繊
維配向が乱れず、ハンドリング性および成形されたとき
に耐衝撃性に優れるプリフォームを提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、強化繊
維シートと、熱可塑性繊維を一方向に配向した不織布と
が積層され、かつ、該強化繊維シートの繊維配向方向に
該不織布の繊維配向方向が平行になるように積層されて
いることを特徴とする複合強化繊維基材によって達成さ
れる。
【0015】また本発明の目的は、該複合強化繊維基材
を、強化繊維シートと不織布とが交互になるように複数
枚積層したプリフォームによって達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の複合強化繊維基材の一例
の斜視図を図1に示した。複合強化繊維基材1は、強化
繊維シート2(以下基材と呼称する)と一方向配向不織
布3(以下不織布と呼称する)が、基材2の繊維方向に
沿って積層一体化されたものである。
【0017】図2は、強化繊維糸条4が基材2の長さ方
向、つまりたて方向に配列し、よこ方向に強化繊維糸条
より細い補助糸5が配列し、たて糸4とよこ糸5が交錯
し、織組織した一方向織物の片面に不織布3を一体化し
たものである。
【0018】図3は、基材2の長さ方向、つまり織物の
たて方向に強化繊維糸条4と補助糸5が配列し、よこ方
向の補助糸5が配列し、よこ方向の補助糸5がたて方向
の補助糸6と交錯し、強化繊維糸条4がよこ糸5と交錯
することなく、真っ直ぐに配列した、いわゆる一方向ノ
ンクリンプ織物の片面に不織布3を一体化したものであ
る。
【0019】このとき、一方向ノンクリンプ織物の強化
繊維が一方向に配置される場合、0.1〜5mmの隙間
を設け平行に配列することにより、RTM成型や真空バ
ッグ成型での樹脂流れが良くなり、かつ含浸速度が速く
なるため好ましい。
【0020】また、図4は一方向シート状の強化繊維糸
条4と不織布3が積層され不織布3の繊維が強化繊維糸
条4に貫通して一体化している様子を示したものであ
る。不織布3を構成する短繊維7が不織布の内面で絡み
合い、また、強化繊維糸条4の途中まで貫通した短繊維
8からなっている。また、強化繊維層を完全に貫通した
繊維の方向が反転した繊維が再び貫通している状態であ
ってもよい。
【0021】本発明に用いる強化繊維としては、ガラス
繊維、アラミド繊維、炭素繊維などの高強度・高弾性率
の強化繊維である。なかでも、引張弾性率が200GP
a以上、引張強度が4.5GPa以上の炭素繊維は高強
度・高弾性率であるのみならず、耐衝撃性にも優れる。
また、強化繊維糸条の太さとしては、550デシテック
スから270,000デシテックスの範囲が好ましい。
なお、炭素繊維糸条1本あたりのフィラメント数は55
0デシテックスの場合、1000本程度であり、27
0,000デシテックスでは400,000本程度であ
る。
【0022】また、本発明に用いる強化繊維シートは、
強化繊維糸条を平行に引き揃えた一方向シートや、強化
繊維がたて方向かよこ方向のいずれか一方向に配向し、
該強化繊維より細い補助糸と織り組織している一方向織
物が適用できる。
【0023】また、上記強化繊維シートの目付は、10
0〜2000g/m2のものが好ましく、一方向織物の
場合は150〜1500g/m2がより好ましく使用さ
れる。
【0024】また、上記強化繊維シートのカバーファク
ターは95%以上が好ましい。ここでいうカバーファク
ターとは、シートの投影面積に対する強化繊維の占める
割合をいい、この数値が大きい程、隙間の小さい目の詰
まったシートであることを示すものである。従って、こ
の数値が大きいほどFRPに成形した場合に均一な成形
体が得られ、特にカバーファクターが95%以上ある
と、ほぼ均一なFRP成形体が得られて好ましい。
【0025】また、本発明に用いる補助糸としては、低
熱収縮性のものであることが望ましい。加熱して成形す
る際、加熱によって補助糸が熱収縮すると、基材の幅が
狭くなって補助糸に直交している強化繊維糸条の密度が
増加し、強化繊維の分散状態に変化をもたらし、所定の
繊維含有率を有するFRPが得られ難くなる。また、強
化繊維糸条に平行する補助糸が熱収縮すると強化繊維糸
条が局部的に曲がり、FRPにしたとき屈曲部で応力が
集中し、引張強度や引張弾性率が低下する場合がある。
従って、補助糸は、100℃における熱収縮率が1.0
%以下のものが好ましく、0.1%以下のものがより好
ましい。このような補助糸としてはガラス繊維やポリア
ラミド繊維糸などを用いることができる。補助糸の繊度
は110デシテックス以上890デシテックス以下の細
い糸が好ましい。
【0026】次に、強化繊維シートと組み合わせる不織
布は、成形型のキャビティに複合強化繊維基材の積層体
を充填し樹脂を注入する成形方法では、シートと不織布
が交互に積層されてFRP化することによって、補強繊
維と補強繊維の層間に形成される樹脂層に不織布層が配
置されるので、衝撃力によるクラックの伝播エネルギー
を熱可塑性繊維を破壊させて耐衝撃性を向上させること
ができる。
【0027】しかし、樹脂層に配置される不織布は樹脂
の含浸性や、賦形性、所定の機械的特性などに大きく影
響を及ぼすため不織布であればどの様なものでもよいわ
けではない。
【0028】本発明の複合強化繊維基材を構成する不織
布を説明する。複合強化繊維基材を皺を発生させずに複
雑形状の成形型に添わせる、すなわちフィットさせる場
合、型の曲面部で強化繊維や不織布の繊維の位置が部分
的にずれたりする。したがって、複合強化繊維基材には
変形に対する自由度が必要である。たとえば紙やフィル
ムなどは変形に対する自由度が無く、曲面部に添わせる
と必ず皺が発生する。また、不織布においてもメルトブ
ロー法やスパンボンド法などで得られる連続繊維不織布
や、カード法で得られる短繊維不織布の場合でも、高目
付で交絡度が大きい変形に対する自由度が小さい不織布
では、曲面部に添わせると皺が発生する。基材に皺が入
ると皺部で強化繊維が折れ曲がるので、FRPにすると
皺部が弱くなり、破壊の起点となるので好ましくない。
【0029】通常、強化繊維シートや一方向織物などの
シート状物では強化繊維糸条間の拘束力がほとんどなく
2N程度のわずかな力を加えるだけで強化繊維糸条間で
ズレが発生したり織物の剪断変形によって交錯角度が変
化する。
【0030】すなわち、複合強化繊維基材を構成する不
織布は、強化繊維の糸条間のズレや剪断変形によって強
化繊維が移動するに必要な力、つまり2N程度の小さな
荷重で同じ方向に同じ量だけ移動できるものでなければ
一体化した不織布が剥がれたり、余分な力を加えること
によって成形型にフィットしなくなったり基材に皺を発
生させたりすることになる。
【0031】このような観点から、不織布の繊維は短繊
維で一方向に繊維が配向した不織布が好ましい。
【0032】一方向に配向した不織布とは、微視的にみ
ると繊維全体が、単繊維同士または複数本の単繊維から
なる繊維束になって一方向に配向しているものでも良い
し、図5に示すように、繊維同士が一方向に配向してい
る部分9と、ランダムに配向した繊維10とが混在して
いるものであってもよい。しかし、この図5に示すよう
な不織布の場合、賦形性を阻害しないために一方向に配
向している繊維量比率が、ランダムに配向した繊維量比
率より高いことが好ましい。ランダムに配向した繊維の
比率が高いと、変形が起こった場合にランダムに配向し
た繊維が伸びたり繊維が切断したりすることによって一
方向に配向している繊維の配向方向を阻害する恐れがあ
る。これらの観点から一方向に配向している繊維とラン
ダムに配向した繊維の繊維量比率は100:0〜60:
40の範囲が好ましい。さらに好ましくは100:0〜
70:30である。
【0033】これらの一方向に配向した不織布を目視す
ると一方向に繊維が配向しているように見える。また、
一方向に配向している単繊維または繊維束同士の角度は
下記方法で測定した場合に±30度以下であることが好
ましい。
【0034】測定方法は、不織布を幅方向の端から5c
m内側と中央部について長手方向に1m置きにそれぞれ
30cm角に裁断し、合計20枚のサンプルを作り、各
サンプルについて目視で見て一方向に配向している繊維
に平行になるように基準定規を置き、隣の一方向に配向
している繊維との交点を原点として基準定規で10cm
離れた地点における隣の一方向に配向した繊維との距離
H(高さ)を直角定規にて測定し、角度θ=tan
-1(Hcm/10cm)で求め、これを単純平均して求
める。
【0035】この一方向に繊維が配向した不織布を、不
織布の繊維配向方向が強化繊維シートの繊維配向方向に
平行になるように配置して積層一体化させると、強化繊
維が糸条間のズレや剪断変形によって強化繊維糸条が移
動したときに強化繊維は隣接する強化繊維糸条との間に
平行移動が起こり変形、移動するので、一方向に繊維配
向した不織布のたて方向の繊維は強化繊維とおおむね同
じように平行に移動するので、不織布のたて方向の伸度
は強化繊維の伸度と同程度の小さなものであってもよ
い。ここで、平行になるように配置するとは、上記の効
果を奏する程度に平行であればよく、強化繊維シートの
配向方向と不織布の繊維配向方向が−10度から+10
度の範囲にあることが好ましい。
【0036】また、強化繊維との平行移動によって変
形、移動した変位量は、不織布のヨコ方向の伸度が高い
ものであれば吸収することができ、例えば一方向織物
(平織組織)の場合、剪断変形による最大変位量は、織
物ピッチの約40%程度であることから、不織布の剪断
方向の伸度が40%以上あれば織物基材の剪断変形に対
して不織布を追従させることが可能となる。しかし、不
織布の剪断方向の伸度とは、不織布のたて方向とよこ方
向の伸度が合成された方向であり、たて方向またはよこ
方向のいずれかの伸度が40%以上あればよいというも
のではなく、あくまで剪断方向に40%以上の伸度が2
N以下の力で伸長した時に得られるものが好ましい。
【0037】一方向に繊維が配向した不織布としては、
2N荷重時の不織布の伸度が、不織布のたて方向伸張時
の伸度とよこ方向の伸張時の伸度の比が下式を満足する
ものが好ましい。
【0038】Lb/La≧15 La(%):2N荷重時のたて方向の不織布の伸度 Lb(%):2N荷重時のよこ方向の不織布の伸度 Lb/Laが15以上であると強化繊維糸条のズレや剪
断変形によって強化繊維が移動した時に一体化された不
織布の繊維は剥がれたり皺になったりすることなく強化
繊維の移動に対して追従することが可能となる。一方、
Lb/Laが15以下になると一体化した不織布は強化
繊維のズレや剪断変形によって強化繊維が移動した場合
に追従できず基材から剥がれたりする場合がある。
【0039】なお、上式のLb/Laの測定方法は、不
織布のたて方向とよこ方向について幅4cm、長さ14
cmなるようにそれぞれ5枚ずつ裁断し、引張試験を行
った。この時、裁断した不織布の試長が10cmになる
ように上下チャック共2cmチャックにはさんで固定
し、3cm/minの引張速度で引張試験を行い、測定
後チャートから、荷重が2Nの時の変位量と伸度を求
め、各5枚のLaとLbを単純平均してLb/Laを求
めた。
【0040】また、本発明の不織布は、不織布と織物基
材との一体化を、不織布を形成する繊維が基材を形成す
る強化繊維層を貫通することによって行うという観点か
らも、繊維は短繊維となっていることが好ましく、通常
は20〜120mmで、僅かな繊維量でより強化繊維と
交絡数を多くするために繊維の端部数が多くなるように
するため20〜70mmがより好ましい。同様に繊維径
もわずかな繊維量でより強化繊維層を貫通する繊維本数
を多くするために0.005〜0.03mmが好まし
い。
【0041】また、繊維を一方向に配向させた不織布で
あって同時に一体化した基材を容易に他数枚積層させる
という意味で、不織布を形成する繊維が低融点繊維とブ
レンドしたもの、または芯鞘糸の鞘部が低融点成分から
なる繊維をブレンドまたは単体で使用したもが好まし
い。
【0042】この不織布はカード法などにより短繊維を
ブレンドし、ウエブ形成段階で一方向(長さ方向)に繊
維を引き揃え、熱風で熱融着させて作ることができる。
従って、不織布繊維の結節にも低融点繊維をブレンドす
ることは有効で、熱融着によらない他の、ニードルパン
チや空気や水などの流体による機械的結節方法によって
繊維を絡めて結節したものに比べ、結節力を保持するこ
とが容易である。また低目付な不織布を形成するために
は、熱風で熱融着させた不織布が好ましい。
【0043】これらの不織布の目付は5〜30g/m2
程度の低目付なものが好ましい。この範囲の下限値未満
であると、FRP基材層間のインターリーフとしての不
織布の繊維量が少なくなり、十分な耐衝撃性向上が得ら
れない。また、この範囲の上限値を越えるとFRPにお
ける強化繊維以外の繊維量が大きくなり、強度や弾性率
といった機械的特性が低下するので好ましくない。
【0044】また、不織布を構成する繊維を形成するポ
リマーには、ポリアミド、ビニロン、ビニリデン、ポリ
エステル、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリウレ
タン、アクリル、ポリアラミド、ポリエーテルエーテル
ケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポ
リパラフェニレンベンゾビスオキサドール、ポリベンゾ
ビスオキサゾール、ポリグリルアミド、PBT、PV
A、PBI、PPSなどが使用できる。
【0045】なかでも結晶性の高いポリアミド系のナイ
ロン6、ナイロン66の有機繊維と低融点の共重合ナイ
ロン繊維とのブレンドや芯部にナイロン6またはナイロ
ン66、鞘部に低融点の共重合ナイロンを用いた繊維が
好ましい。特にナイロン6やナイロン66は衝撃により
FRPの層間にクラックが発生しても、有機繊維の損傷
によって衝撃エネルギーが吸収されてクラックの進展を
抑え、僅かな繊維量で大きな耐衝撃性向上効果が得ら
れ、また、汎用的なポリマーなので不織布が安価となり
好ましい。
【0046】不織布を構成する繊維を低融点繊維とブレ
ンドする場合、ブレンドする他の繊維より融点の低いも
のであればよく、例えば共重合ナイロン、変性ポリエス
テルやビニロンなどが使用でき、融点が不織布を形成す
る他の繊維より低く60〜160℃程度のものである。
【0047】また、不織布を構成する繊維が芯鞘型繊維
の場合、芯部のポリマーの融点は200〜300℃が好
ましく、鞘部を構成する低融点ポリマーは、融点が芯部
を構成するポリマーより低ければよく、融点が60〜1
60℃程度のものである。なかでも、鞘部が共重合ナイ
ロンで芯部がナイロン6またはナイロン66の組み合わ
せは、同種のポリマーであるから芯部と鞘部がよく接着
する。また、芯部と鞘部のポリマーの融点差は50℃以
上が好ましい。この範囲の下限値を下回ると芯部のポリ
マーと鞘部のポリマーとの温度差が小さくなり、鞘部の
ポリマーを溶融する際、芯部のポリマーまで溶融される
ことがあり、また、芯部の分子配向が乱れ芯部のポリマ
ーによる耐衝撃性改善効果が小さくなるからである。
【0048】前記芯鞘型繊維において芯部の占める割合
が、繊維断面積の30〜70%の範囲が好ましい。芯部
の割合が30%未満であると、衝撃エネルギーを吸収す
るポリマー成分が少なくなりPRPの耐衝撃性を向上さ
せる効果が小さくなる。また、所定の衝撃エネルギーを
吸収させるには不織布の繊維量を大きくすることが必要
になり、FRPに占める強化繊維の割合が少なくなり、
FRPの機械的特性が低下する。一方、70%を越える
と鞘部の低融点ポリマーの量が少なくなり、単体で不織
布を形成させた場合に基材との接着が不十分となる。
【0049】また、不織布を形成する繊維に低融点の熱
可塑性ポリマーが含まれることによって、型に沿わせな
がら複合強化基材を賦形し、その上に複合強化繊維基材
を賦形しながら積層し、これを低融点繊維の融点以上に
加熱、加圧させて接着しながらプリフォームを形成する
ことが簡単にできるし、かつその他の繊維を耐衝撃性を
高めるためのインターリーフとして作用させることがで
きる。
【0050】不織布における低融点繊維の割合は、あま
り少ないと不織布を形成する際の繊維同士の結合を弱め
たり、プリフォームを形成させるときの接着が不十分と
なり、また、多いとインターリーフとして作用が損なわ
れたりするので20〜70重量%、より好ましくは40
〜60重量%である。
【0051】次に、本発明の複合強化繊維基材における
不織布と基材との一体化状態について説明する。不織布
を形成する繊維が基材を形成する強化繊維層を貫通する
ことによって基材と接合されることによって、フィット
性に優れ、不織布が基材のドレープ性を阻害することが
なく好ましい。かかる効果を発現させるためには、前記
貫通は1〜100パンチ/cm2であることが好まし
く、2〜50パンチ/cm2であることがより好まし
く、5から20パンチ/cm2であることがさらに好ま
しい。
【0052】不織布を形成する繊維を強化繊維に貫通さ
せるには、たとえば不織布を基材の上に置き、ニードル
パンチや、ウオータージェット、エアジェットなどの流
体によるパンチングなどの機械的接結法によって行うこ
とができる。中でもニードルパンチによるパンチングが
低目付の不織布を確実に強化繊維に貫通させることがで
き好ましく用いられる。
【0053】なお、強化繊維と不織布の一体化は、成形
準備のため複合強化繊維基材を裁断したり、ハンドリン
グする際、基材と不織布が剥がれない程よく、繊維の絡
み度合いを強くする必要はない。
【0054】また、本発明における不織布は、成形の
際、複合強化繊維基材の積層体の層方向への樹脂の含浸
性を確保する観点からポーラスな状態であることが好ま
しく、不織布を形成する繊維によって覆われない、すな
わち繊維が存在しない空隙部の占める割合が不織布全体
の面積の30%〜95%の範囲が好ましい。30%以下
であると樹脂含浸速度が遅くなり、常温硬化型の樹脂を
使用した場合、樹脂が全体に行き渡らない状態で樹脂の
硬化が始まるので好ましくない。また、95%以上であ
ると不織布の繊維量が少なくなり、本発明の目的とする
FRPの耐衝撃性向上効果が小さくなってしまう。より
好ましくは、40%〜80%の範囲である。
【0055】また、本発明のプリフォームは、本発明の
複合強化基材を、基材と不織布とが交互になるように多
数枚積層したものである。
【0056】また、本発明のプリフォームは不織布を形
成する繊維に含まれる低融点繊維の熱可塑性ポリマーを
加熱・加圧し、基材と不織布および多数枚積層した複合
強化繊維基材同士を型に賦形させた形で接着することが
好ましい。
【0057】なお、プリフォームにおける基材の繊維配
向は基材同士が同じ方向となるように各層を積層しても
よいし、また繊維配向が0°、90°、±45°となる
ように、FRPにしたときの機械的性質が疑似等方性に
なるようにするなど、特に限定されるものではない。
【0058】本発明のプリフォームは型に対するフィッ
ト性に優れる複合基材からなるから、プリフォームは型
との間に隙間を形成することなく密着した形に充填され
るので、FRPにしたとき表面層に樹脂過多層を作るこ
となく、また型に賦形する際、皺が入らないから、均一
に繊維が分散した表面が平滑なFRP成型品を得ること
ができる。
【0059】また、本発明の目的である基材の層間に耐
衝撃性を高めるための繊維からなるインターリーフ層を
簡単に成型され、FRPの耐衝撃性が向上させることが
できるのである。
【0060】本発明の複合基材は、従来から知られてい
る方法でFRPを成形することができるが、なかでもレ
ジン・トランスファー成形法や真空バッグ成形法では大
型の成型品が安価に製造することができるので、好まし
く用いられる。
【0061】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。 実施例1 強化繊維シートとして、繊度8000デシテックス、引
張強度4800MPa、弾性率230GPa、破断伸度
2.1%、フィラメント数12,000本、糸幅6.5
mmの扁平状の炭素繊維をたて糸に用い、よこ糸に22
0デシテックスのガラス繊維糸を使用し、たて糸の密度
が3.75本/cm、よこ糸の密度が3.0本/cm、
炭素繊維糸の目付が約300g/m2の一方向織物を用
いた。同織物のカバーファクターは99.7%と非常に
高かった。ここで、カバーファクターは次のようにして
求めた。
【0062】すなわち、まず、実体顕微鏡、例えば株式
会社ニコン社製実体顕微鏡SMZ−10−1を使用し
て、織物の裏面側から光を当てながら、織物の表面を撮
影する。これにより、織糸部分は黒く、織目部分は白
い、織物の透過光パターンが撮影される。光量は、ハレ
ーションを起こさない範囲に調節した。また、株式会社
ニコン社製ダブルアームファイバーの光をアクリル板で
反射させて投影画像の濃淡が均一になるよう調節した。
撮影倍率は、後の画像解析において、解析範囲に経糸お
よび緯糸がそれぞれ2〜20本入るよう、10倍以内に
設定した。次に、得られた写真をCCD(charge couple
d device)カメラで撮影し、撮影画像を白黒の明暗を表
すデジタルデータに変換してメモリに記憶し、それを画
像処理装置で解析して、全体の面積S1と、白い部分の
面積の総和S2とから、カバーファクターCfを次式、 Cf=〔(S1−S2)/S1〕×100 から算出した。同様のことを、同じ織物について10カ
所行い、その単純平均値をもってここでいうカバーファ
クターとした。また、CCDカメラおよび画像処理装置
として、株式会社ピアス社製パーソナル画像解析システ
ムLA−525を使用した。画像解析の範囲は、横方向
は、最も左に写っている経糸の左端から最も右に写って
いる経糸の左端までとし、縦方向は、最も上に写ってい
る緯糸の上端から最も下に写っている緯糸の上端までと
し、この範囲に経糸および緯糸がそれぞれ2〜20本入
るようにした。なお、デジタルデータには、織糸部分
(黒い部分)と織目部分(白い部分)との境界に黒と白
との中間部分が含まれる。この中間部分を織糸部分と織
目部分とに区別するため、モデル的に、透明な紙に幅6
mmの黒いテープを6mm間隔で縦横に格子状に貼り付
け、カバーファクターが75%になるように規格化し
た。すなわち、CCDカメラの絞りを2.8に設定し、
画像解析システムLA−525のメモリ値が128以下
の部分を織糸部分として規格化した(このシステムで
は、白黒の明暗が0〜255段階のメモリ値として記憶
される)。
【0063】また、同織物は、太いたて糸が細いよこ糸
で織り組織されており、たて糸の炭素繊維糸はほとんど
クリンプすることのない織物構造であるために、織り糸
がずれ易く不安定な織物であった。
【0064】次に、繊維径が約0.02mm、繊度が約
3.3デシテックス、繊維長が約70mmの融点が26
0℃の高融点ナイロン短繊維を60重量%と、繊維径が
0.016mm、繊度が約2.2デシテックス、繊維長
が約70mmの融点が140℃の低融点ナイロンを40
重量%の割合でブレンドし、カード機にかけ、一方向に
引き揃えた後、熱風を吹き付けて低融点繊維を熱融着し
て、一方向に配向させた目付約8g/m2の不織布を得
た。
【0065】得られた不織布についてLb/Laを求め
るために、不織布のたて方向とよこ方向について幅4c
m、長さ14cmなるようにそれぞれ5枚ずつ裁断し、
引張試験を行った。この時、裁断した不織布の試長が1
0cmになるように上下チャック共2cmチャックには
さんで固定し、3cm/minの引張速度で引張試験を
行った。測定後チャートから、荷重が2Nの時の変位量
と伸度を求め、各5枚のLaとLbを単純平均してLb
/Laを求めた結果、その値は42.8と高い値を示す
ものであった。
【0066】上記の炭素繊維織物のたて糸方向と一方向
に繊維配向した不織布の繊維が平行になるようにし、炭
素繊維織物の上面に不織布を積層した後、フォスター社
製のニードル(15×18×40×3.5RB F.2
0 6−3B/LI/CC)を針密度10本/cm2
なるようにセットし、ニードリングして炭素繊維織物と
不織布を一体化した複合強化繊維基材を得た。
【0067】得られた複合強化繊維基材は不織布が剥が
れない程度に一体化されており、また、炭素繊維織物の
繊維配向をほとんど乱すことなく不織布繊維が貫通して
おり、また、不織布の配向した繊維が強化繊維シートの
たて糸方向と平行になって一体化されたものであった。
また、強化繊維シート単独では形態不安定であったが、
ニードルパンチで不織布と一体化させることにより、形
態が安定して取り扱い性が改善されていた。そして、基
材をカットしても織り糸が解れにくく、不織布自身に伸
縮性があるので、織物自信のフィット性を阻害されるこ
とがなく、曲面を有する成形型に容易に沿わせることが
可能であった。
【0068】次に一体化基材のコンポジット特性を評価
するために真空バッグ成形で硬化板を作製した。
【0069】用いた樹脂は3M社製エポキシ樹脂PR5
00で、110℃に樹脂を加熱して注入し、177℃×
4時間で硬化させた。
【0070】積層方法は、強化繊維シートと不織布が交
互となる様に積層し、1枚積層する毎にアイロンで不織
布に含まれる低融点ナイロンを溶融させて互いに接着さ
せた。
【0071】一体化基材がずれたり、皺が発生すること
なく成形型板上にセットすることができた。
【0072】繊維体積割合(Vf)評価用の硬化板を、
350mm×350mmサイズでカットし、同方向に6
枚積層して成形した。ここでVfとは不織布を除く強化
繊維の体積割合であり、下式より算出した。
【0073】Vf(%)=〔(強化繊維の目付×積層枚
数)/強化繊維の密度〕/成形品の厚み ここで、強化繊維の目付は、成形前に使用する強化繊維
シートの重量を研精工業株式会社製の化学天秤にて測定
して算出した。また、成形品厚みは、成形後の硬化板の
端部と中央部合計9カ所を厚みゲージで測定し、その単
純平均で求めた。
【0074】引張試験は、硬化板を幅25.0mm×長
さ250mmに切断し、両端にガラスタブを接着して引
張試験片とし、JIS K7073に基づき引張試験を
行い、破断荷重を測定し、引張強度を求めた。
【0075】また、衝撃特性であるCAI(落錘衝撃後
の圧縮強度)評価用としては、一体化複合基材を350
mm×350mmサイズに切断し、織物のたて糸方向を
0°、よこ糸方向を90°として、積層構成は(±45
°)/(0°、90°)を6回繰り返して12枚積層し
た上に、(0°、90°)/(±45°)の構成で12
枚を対称積層し、それぞれ成形型板上にセットして
〔(±45°)/(0°、90°)〕6Sの疑似等方板を
得た。
【0076】かくして得られ平板から101.6mm×
152.4mmの試験片を切り出し、ボーイング社試験
法BMS7260記載の衝撃圧縮強度(CAI)の測定
を行った。なお、この時の落錘衝撃のエネルギーは67
J/cmで行った。その結果、CAIは329.6Pa
と高い値を示し、また、Vfおよび引張強度は59%、
2335MPaと本発明の複合強化繊維基材は複合材料
用基材として優れていることが判った。
【0077】実施例2 炭素繊維からなる強化繊維シートは実施例1と同じもの
を用いた。不織布としては、鞘部に軟化点110℃のイ
ソフタル酸を共重合したポリエステル、芯部に融点25
5〜260℃のポリエステルを用い、芯部と鞘部の繊維
断面積の割合が50%対50%であり、繊維径が約0.
02mm、繊度が約3.9デシテックスの芯鞘糸を作
り、該芯鞘糸を繊維長が約70mmになるようにしてカ
ットした短繊維をカード機にかけて一方向に引き揃えた
後、熱風を吹き付けて鞘部の低融点成分を溶融して一方
向に配向させた目付約8g/m2の不織布を得た。得ら
れた不織布のLb/Laは実施例1と同様の方法で測定
した結果、38.3と高い数値を示すものであった。
【0078】上記の炭素繊維基材と不織布を実施例1と
同じ条件で一体化した結果、炭素繊維織物の繊維配向を
ほとんど乱すことなく不織布繊維が貫通しており、実施
例1と同様の良好な複合強化繊維基材が得られた。
【0079】次に、実施例1と同じ条件で一体化基材の
コンポジット特性を評価するために真空バッグ成形で硬
化板を作製した。積層は不織布の鞘部の低融点成分を溶
融させて互いに接着させた結果、一体化基材がずれた
り、皺が発生することなく成形型板上にセットすること
ができた。CAIの評価結果を行った結果、318.5
Paと実施例1同様に高い数値を示した。またVfおよ
び引張強度は58%、2328MPaと実施例1と同様
本発明の複合基材として優れていることが判った。
【0080】比較例1 実施例1と比較する目的で不織布を一体化せず、炭素繊
維織物のみを用いた以外は実施例1と同じ方法一体化基
材を作成し、評価した。
【0081】強化繊維シートが不安定であるため、基材
を炭素繊維方向にカットすると炭素繊維が解れる問題や
取り扱い性が悪いために積層時の繊維配向が乱れる問題
があり、積層に時間を要した。
【0082】また、実施例1と同様にCAIの評価を行
った結果、140.0Paと実施例1に比べ低い値を示
した。なお、Vfおよび引張強度は61%、2131M
Paであった。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合強化
基材は一方向に配向した不織布の繊維が強化繊維と同方
向に配向して積層一体化することによって、成形型に対
するフィット性に優れ、皺を発生させずプリフォームを
形成することができる。
【0084】また、本発明のプリフォームは基材の層間
に繊維からなる不織布層が存在するから、耐衝撃性に優
れるFRPとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる複合強化繊維基材の概念を示す
部分破断斜視図。
【図2】本発明に係わる複合強化繊維基材で、構成基材
が一方向織物の場合の斜視図。
【図3】本発明に係わる複合強化繊維基材で、構成基材
が一方向ノンクリンプ織物の場合の斜視図。
【図4】強化繊維糸条に不織布の繊維が貫通により一体
化している状態を示すモデル図。
【図5】一方向に配向した不織布の一例。
【符号の説明】
1:複合強化繊維基材 2:強化繊維シート 3:一方向配向不織布 4:強化繊維糸条 5:よこ方向補助糸 6:たて方向補助糸 7:不織布の繊維 8:不織布の繊維 9:一方向に配向した不織布の繊維 10:ランダムに配向した不織布の繊維
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:10 B29K 105:10 Fターム(参考) 4F072 AB06 AB10 AB24 AB28 AB29 AD44 AG22 AK05 AK06 AK14 AL02 AL16 4F100 AD11A AK48 AK53 BA02 BA08 BA23 DG12A DG15B DG17B DG20B DH00A DH01A EC03 GB31 JA13B JA20A JB16B JK02 JK08B JK10 JK11 JK14 JL01 YY00A YY00B 4L047 BA07 CA04 CB01 CC13 EA02 EA05

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強化繊維シートと熱可塑性繊維を一方向に
    配向した不織布とが積層され、かつ、該強化繊維シート
    の繊維配向方向に該不織布の繊維配向方向が平行になる
    ように積層されていることを特徴とする複合強化繊維基
    材。
  2. 【請求項2】該強化繊維シートが、強化繊維を平行に配
    向してなる一方向シートである請求項1記載の複合強化
    繊維基材。
  3. 【請求項3】該強化繊維シートが、強化繊維を並行に配
    列し、該強化繊維より細い補助糸で織り組織している一
    方向織物である請求項1記載の複合強化繊維基材。
  4. 【請求項4】該強化繊維が炭素繊維である請求項1記載
    の複合強化繊維基材。
  5. 【請求項5】強化繊維糸条の繊度が550から2700
    00デシテックスであって、かつ該強化繊維糸条1本あ
    たりのフィラメント数が1000から400000本で
    ある請求項1記載の複合強化繊維基材。
  6. 【請求項6】前記強化繊維シートの目付が100から2
    000g/m2である請求項1記載の複合強化繊維基
    材。
  7. 【請求項7】前記強化繊維シートのカバーファクター
    が、95%以上である請求項1記載の複合強化繊維基
    材。
  8. 【請求項8】不織布の繊維が、強化繊維シートに貫通し
    て一体化している請求項1記載の複合強化繊維基材。
  9. 【請求項9】不織布が、2N荷重時の伸度において、下
    式を満足する請求項1記載の複合強化繊維基材。 Lb/La≧15 La(%):2N荷重時のたて方向の不織布の伸度 Lb(%):2N荷重時のよこ方向の不織布の伸度
  10. 【請求項10】不織布を形成する繊維のうち、20から
    70重量%が低融点繊維である請求項1の複合強化繊維
    基材。
  11. 【請求項11】不織布を形成する繊維が、鞘部が芯部よ
    り融点の低いポリマーからなる芯鞘型繊維であって、か
    つ、該芯鞘型繊維の芯部の占める割合が、芯鞘型繊維断
    面積の30から70%である請求項1記載の複合強化繊
    維基材。
  12. 【請求項12】不織布を形成する熱可塑性繊維がポリア
    ミド系繊維である請求項1記載の複合強化繊維基材。
  13. 【請求項13】不織布が熱融着されて形成された不織布
    である請求項1記載の複合強化繊維基材。
  14. 【請求項14】不織布の目付が5g/m2から30g/
    2である請求項1記載の複合強化繊維基材。
  15. 【請求項15】不織布において、空隙部の占める割合が
    不織布全体の面積の30%から95%である請求項1記
    載の複合強化繊維基材。
  16. 【請求項16】請求項1ないし15のいずれかに記載の
    複合強化繊維基材を、強化繊維シートと不織布とが交互
    になるように多数枚積層したことを特徴とするプリフォ
    ーム。
  17. 【請求項17】該複合強化基材同士が、不織布に含まれ
    る低融点繊維の溶着により一体化されている請求項16
    記載のプリフォーム。
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