JP2004314315A - Frp製薄板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面積の大きさに比して、肉厚が極めて薄いFRP製薄板1を製作するに際して、強度や耐食性などの特性を保持するとともに、特に表面平滑性に優れたFRP製薄板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のFRP製薄板1は、補強繊維基材A、Bにマトリックス樹脂が含浸され、表面積の大きさに比べて肉厚が薄いFRP製の薄板であって、前記補強繊維基材が、経糸8と緯糸9方向の単位面積当たりの重量目付比を1:1〜1:4の範囲内とする織物製基材Aと、重量目付比を1:5〜1:30の範囲内とする織物製基材Bとからなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械に組み込まれるFRP製部品に関するもので、詳しくは液体や綿状物などが直接接触するトレイやセパレータ板など、特に表面が極めて平滑な条件が要求され、かつ、耐食性に優れ、軽量で高剛性を必要とする用途に適用されるFRP製薄板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、液体や綿状物などが直接接触するトレイやプレート、プレートが複数列ぶセパレータ板などは、ステンレス、アルミニウム製の金属板や、射出成形のプラスチック製品等が採用されてきた。そして、近年はFRP製のものが強度・剛性、耐食性および耐菌性、軽量化の観点から有望視されている。
【0003】
しかし、上記FRP製のものは、強度・剛性等に関しては所定の性能を有しているが、液体や綿状物などとの接触媒体としては、そのもの自体での表面平滑性の優れた製品が得られず、塗装したり、コーティングしたり、別の部材をラミネートしたりする表面処理を施して、要求される表面平滑性を確保しているのが現状である。何故、上記のような表面処理を施す必要があるのかというと、従来これらの成形法が樹脂を予め含浸したシート状のプリプレグ基材を積層し、加温した金属プレート間で成形するプレス装置を用いた加圧加熱成形法や、成形型上に前述のプリプレグ基材を積層し、フイルムでバギングして真空とするとともに、加圧缶(オートクレーブ)内に入れ、不活性ガスにより加圧する真空加圧成形法で成形していたため、特に表面積の大きさに比して、肉厚が極めて小さい薄板の場合は表面の気泡がトラップされて十分に抜けきらず、また、表面にピット(ボイド、樹脂欠け等)が残存し、平滑性の優れた成形体を得ることが困難であったからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような表面処理法は、使用中に剥がれたり脱落したりするため、表面平滑性を維持することは不可能である。
【0005】
一方、前述の成形法とは異なり、成形と同時に表面に平滑性を賦与する成形法も従来から存在していた。例えば、特許文献1には、いわゆるバキュームアシスト・レジントランスファーモールディング法(以下、VaRTM法と言う)によるFRPの成形法が提案され、所定の効果が得られていた。しかし、前述したように、本発明の目的とする表面積の大きさに比して、肉厚が極めて薄いFRP製薄板を得ようとする場合、含浸時の樹脂の流れが均一でなく、ドライスポットと言われる未含浸部分の発生が多々あり、良品を得ることは難しい問題があった。
【0006】
【特許文献1】米国特許第6257858号明細書(第7頁、第4図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、表面積の大きさに比して、肉厚が極めて薄い薄板を製作するに際して、強度や耐食性などの特性を保持するとともに、特に表面平滑性に優れたFRP製薄板およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のFRP製薄板は、補強繊維基材にマトリックス樹脂が含浸され、表面積の大きさに比べて肉厚が薄いFRP製薄板であって、前記補強繊維基材が、経糸と緯糸方向の単位面積当たりの重量目付比を1:1〜1:4の範囲内とする織物製基材Aと、重量目付比を1:5〜1:30の範囲内とする織物製基材Bとからなることを特徴とする。
【0009】
ここで、本発明で言う「薄板」とは、肉厚が例えば3mmとすると、その幅および長さは肉厚の100倍以上(この場合、幅および長さは300mm以上となる。)のものを指す。なお、本発明のFRP製薄板が肉厚のみならず、その幅および長さまで問題視するのは、基材への樹脂注入による幅および長さ方向に対する成形性の問題があるからである。
【0010】
かかる構成を備えた本発明のFRP製薄板は、FRP製であるから基本的に錆発生の問題がなく、耐食性にも優れ、別の部材を用いることなく、その表面に優れた表面平滑性が得られる。よって、トレイやプレートとして用いた場合、耐久性の大幅な向上が可能となり、耐用年数の大幅な延長も可能である。
【0011】
また、上記課題を解決するため、本発明のFRP製薄板の製造方法は、成形型のキャビティ内に補強繊維基材を所定の枚数積層後、前記キャビティ内を減圧しつつ、成形時の初期粘度が50mPa・s以下であるマトリックス樹脂を、重量目付の大きな繊維配列方向に流すことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のFRP製薄板およびその製造方法の望ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1および2は、それぞれ本発明の一実施態様に係るFRP製薄板およびその製造方法を例示したものである。すなわち、図1は、本発明のFRP製薄板における補強繊維基材の積層状態の一実施態様を示す斜視図であり、図2は、本発明の製造方法の樹脂含浸工程の一実施態様を示す断面図である。
【0014】
図1において、本発明のFRP製薄板1は、織物基材Aと、織物基材Bの積層体2とが交互に積層され、これら基材に図示省略の後述する樹脂が含浸されてなるものである。
【0015】
ここで、それぞれの補強繊維基材を構成する補強繊維としては、用途や使用条件に応じて、適宜ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維などを用いることができる。軽量・高強度のFRPを得るためには、炭素繊維がより好ましいが、コストとのバランスを取るため、ガラス繊維/炭素繊維のハイブリッドのものもさらに好ましく用いられ、その体積比率は、1:0.05〜1:1の範囲が最も好ましい。
【0016】
炭素繊維の種類としては、炭素繊維の高い強度・剛性の観点からは特に制限されないが、より低コストであることを考えると、いわゆるラージ・トウの炭素繊維を用いることが好ましい。たとえば、炭素繊維糸1本のフィラメント数が通常の10,000本未満のものではなく、10,000〜300,000本の範囲、より好ましくは50,000〜150,000本の範囲にあるトウ状の炭素繊維フィラメント糸を使用する方が、樹脂の含浸性、強化繊維基材としての取扱い性、さらには強化繊維基材の経済性においてより優れる。また、必要に応じて、あるいは要求される機械特性等に応じて、強化繊維の層を複数層に積層して強化繊維基材を形成し、その強化繊維基材に樹脂を含浸する。積層する強化繊維層には、一方向に引き揃えた繊維層や織物層を適宜積層でき、その繊維配向方向も、要求される強度の方向に応じて適宜選択できる。
【0017】
図1の各基材の形態は、基材Aとしては、経糸に3000本の炭素繊維フィラメント糸を、緯糸に3000本の炭素繊維フィラメント糸を用いた平織り組織の織物とし、基材Bとしては、経糸に3000本の炭素繊維フィラメント糸を、緯糸に12000本の炭素繊維フィラメント糸を用いた平織りのシートとしたものであるが、これに限定されず、例えば基材Bにおいては経糸を225デニールのガラス繊維としても良い。
【0018】
そして、両基材は、表面平滑性および意匠性の観点から、織りによるフィラメント糸の屈曲が小さく、かつ、経糸および緯糸の重量目付比がほぼ同じである基材Aと、マトリックス樹脂の含浸性が良いラージ・トウを樹脂を流す方向に配置し、含浸性を阻害する経糸本数を少なくした基材Bとで構成されている。樹脂の基材に対する含浸性は、繊維軸方向に流すのが抵抗が少なく好ましいからで、このことが重量目付比の異なる2形態の基材を用いる所以である。これら両基材の経糸と緯糸のそれぞれの重量目付比は、基材Aにおいては1:1〜1:4の範囲内であり、好ましくは1:1〜1:2の範囲内である。また、基材Bにおいては、1:5〜1:30の範囲内であり、好ましくは1:10〜20の範囲内である。これら両基材に、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等からなる熱硬化性樹脂を含浸・硬化させることによって、FRPとした時の繊維体積含有率が30〜65%の範囲内とすることが可能であり、本発明のように重量目付比の異なる2種の基材を用いることにより、強度・剛性の発現率が最も高い40〜60%の領域の繊維体積含有率を有するFRP製薄板が得られる。
【0019】
次に、上記FRP製薄板の製造方法を説明する。
【0020】
図2は、このときの樹脂含浸工程における本発明の製造方法を示したものであり、上部の成形型3は、例えば、金属からなる板状のもので、樹脂注入口5とキャビティ3a内を減圧するための吸引口6を備え、下部の成形型には得ようとする成形体の厚み分のキャビティ3aを有し、周辺部には、シール材4を配置するための溝を備えたものであり、成形型3の加熱は図示しない熱媒や電熱により加温することができるようになっている。
【0021】
製造方法としては、上記構成の成形型3に対し、まず、図1で説明した基材A、Bからなる積層体2を成形型3のキャビティ3aの中に置く。
【0022】
ここで、重要なのは、如何にして表面の平滑なFRP製薄板を得るかである。成形型を製作する際の成形型面の平滑性は言うまでもなく、成形して得られるFRP体の表面平滑性を得るには、樹脂の含浸性が良い炭素繊維を用いるのが好ましい。また、本発明のように、生の基材を積層後、樹脂を含浸させるVaRTM法においては成形後の繊維体積含有率は、30〜65%の範囲になるように設定するのが好ましく、より好ましくは40〜60%である。30%未満にすると、表面が樹脂リッチとなり、硬化収縮を起こして表面平滑性が損なわれ、65%を越えると含浸性が極めて悪くなるからである。
【0023】
しかしこれだけでは、表面平滑性の優れた製品を得ることは出来ない。つまり、更に樹脂の流れを良くする必要があり、図1における経糸8および緯糸9方向の単位面積当たりの重量目付比を1:1〜1:4とする織物基材Aと、1:5〜1:30とする織物基材Bを概ね交互に配置し、マトリックス樹脂を、繊維重量目付の大きい方向の繊維配列方向に積層体2の端面から図1の矢印方向に流すことが肝要である。そのためには、図1の積層状態の基材A、Bの、図2の成形型のキャビティ3a内への配置位置は、キャビティ3a内での樹脂流れが基材Bの緯糸9方向と一致するように配置することが大切である。つまり、炭素繊維等のフィラメント糸を織機に掛けて製織することによって得られる織物基材B(この場合の基材Bは緯糸9の方向に、繊維を多く配置し、糸の屈曲を小さくした織物)は、樹脂流れに沿う方向に屈曲部がない分、樹脂の流動抵抗が少ないので、樹脂は当然その緯糸9方向に流れ易くなる。ここで織物基材Aと織物基材Bを概ね交互に配置するのは、織物基材Aは経糸8と緯糸9の比率がほぼ同じであるため、樹脂流路中に屈曲部が存在することになるため織物基材B内部よりは樹脂の含浸速度が遅くなり、樹脂流れに乱流が生じることなく、樹脂を繊維配列方向と並行に層流状態で流すことができるからである。したがって、最外層には、流れが緩やかとなる織物基材Aを配置するのが好ましく、このような配置にすると樹脂のショートパスによる未含浸部分が少なくなる効果がある。また、フィラメント糸を約1〜3mmの長さにカットし、PVAなどのバインダーで抄紙することによって得られるマット基材は、成形品の表面に配置することによって、織物基材での織り目交差部の樹脂リッチ部をなくすことができ、より平滑な面が得られ、さらに、積層する連続繊維からなる織物基材や一方向基材間の層間剥離強度を増す効果があるので好ましい。
【0024】
樹脂含浸工程が終わったら、次は成形型3を70〜80℃の範囲内の温度に加温し、吸引口6から空気を図示しない真空ポンプで排出し、キャビティ3a内を減圧する。その時の減圧度は、−0.08〜−0.1MPaの範囲が良く、さらに好ましくは−0.09〜−0.1MPaの範囲である。
【0025】
一方、マトリックス樹脂は、対向する樹脂注入口5から注入するわけであるが、予め、容器内で50〜70℃の範囲内の温度で攪拌しつつ、減圧しておき、樹脂内の気泡を1容積%以下になるまで脱泡する。このようにすることによって、FRP製薄板の表面にピットが生成することが避けられる利点がある。前記樹脂温度をこの範囲としたのは、50℃以下では粘度が高いため十分脱泡できなく、70℃以上では樹脂の劣化が進展するからである。
【0026】
次に、70〜80℃の範囲に保持した成形型3のキャビティ3a内に、樹脂注入口5から前記脱泡した樹脂を流し込む。ここでその温度を70〜80℃としたのは、含浸時初期の樹脂粘度が50mPa・s以下となるため、含浸完了まで急激な粘度上昇を伴わず、積層体2の一方の端面7から、繊維目付の大きな方向に樹脂を流すことにより容易に樹脂を含浸することができるからである。成形型の温度を80℃を超える温度とすることは、粘度が急激に上昇し、硬化が急激となって全域に樹脂が流動せず、未含浸部が発生することになる。一方70℃未満では粘度が高く樹脂が容易に流れない。特にFRP製薄板の表面積が大面積の成形体を得るときには上記のような温度管理が重要となる。
【0027】
次に、全域に樹脂が回った時点で、樹脂注入口5を閉止し、成形型を90〜120℃に昇温して、所定の時間保持し硬化させる。このとき前述の減圧度は維持する。その後、降温して型より成形体を脱型し、本発明のFRP製薄板1を得る。
【0028】
なお、図2では、上下に分割した成形型3を用いた製造方法を示しているが、上型の代わりに金属プレートを積層体2の上面に置き、その上からナイロンなどのフィルムでバギングする成形方法であっても良い。
【0029】
【実施例】
図1の基材において、補強基材として、経糸8および緯糸9に東レ株式会社製炭素繊維T300−3000を25mm間に12.5本配置した平織組織の、経糸方向重量目付99g/m、緯糸方向重量目付99g/mである織物製基材Aと、経糸に東レ株式会社製炭素繊維T700−12000を25mm間に7.8本配置した経糸方向重量目付250g/m、緯糸に東レ株式会社製炭素繊維T300−3000を25mm間に2.5本配置した緯糸方向重量目付20g/mである平織組織の織物製基材Bとを用意し、金型の成形面を0.4sの粗さに研磨したスチール製の金型、図では水平方向に700mmの巾で、図の奥行き方向に1000mm、深さ3mmの凹みを設けた金型に、織物製基材A/織物製基材B/織物製基材A/織物製基材B/織物製基材Aの順に積層した。この時、織物製基材Bの緯糸(重量目付が大きい方向)が樹脂注入口側から吸引口側に配向するように積層することが重要である。そして、上型を載せ温度を75℃に加温するとともに、キャビティ内を−0.095MPaに減圧した。別途、マトリックス樹脂として、ビスフェノール系のエポキシ樹脂を70℃で攪拌しながら加温し、かつ、−0.09MPaで、容積率で1%以下(樹脂容積100%)となるまで真空脱泡した。硬化剤も同様に脱泡し、両者を調合し、液温が50℃となるように調整して、金型の樹脂注入口から樹脂を注入した。吸引口から樹脂が出だしたら樹脂注入を止め、樹脂注入口を閉止し、金型温度を100℃に昇温し、3時間加熱硬化して加熱のみ止め、自然冷却した。型温が40℃以下となった時点で型から成形品を脱型し、幅680mm、長さ1000mm、厚み3mmのFRP製薄板を得た。
【0030】
得られた成形品の表面観察を行ったが、ピットもなく、表面粗さが0.4sの表面平滑性に優れたものが得られた。
【0031】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のFRP製薄板およびその製造方法によれば、薄板材質がFRP製であるため、軽量で取扱性が良く、所定の強度・剛性を保持し、基本的に錆の発生の問題がなく、耐食性にも優れたものが得られる。
【0032】
また、経糸および緯糸の重量目付比がほぼ同じ基材と、樹脂の含浸方向に補強繊維の重量目付が大きな基材を補強基材として積層したので、基材に対する樹脂含浸が促進され、従来品のように別の表面処理を施すことなく、優れた表面平滑性を要する薄板が得られる。よって、本発明のFRP製薄板およびその製造方法は、FRP製薄板の耐久性の大幅な向上が可能となり、耐用年数の大幅な延長も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のFRP製薄板における補強繊維基材の積層状態の一実施態様を示す斜視図である。
【図2】本発明のFRP製薄板の製造方法の樹脂含浸工程における一実施態様を示す断面図である。
【符号の説明】
A,B 織物基材
1 FRP製薄板
2 積層体
3 成形型
3a キャビティ
4 シール材
5 樹脂注入口
6 吸引口
7 端面
8 経糸
9 緯糸

Claims (7)

  1. 補強繊維基材にマトリックス樹脂が含浸され、表面積の大きさに比べて肉厚が薄いFRP製薄板であって、前記補強繊維基材は、経糸と緯糸方向の単位面積当たりの重量目付比を1:1〜1:4の範囲内とする織物製基材Aと、該重量目付比を1:5〜1:30の範囲内とする織物製基材Bとが積層されたものであることを特徴とするFRP製薄板。
  2. 前記肉厚は、幅および長さの1/100以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載のFRP製薄板。
  3. 前記補強繊維基材が、少なくとも炭素繊維からなり、繊維体積含有率が30〜65%の範囲内であることを特徴とする請求項1記載のFRP製薄板。
  4. 前記マトリックス樹脂が、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂のいずれかからなることを特徴とする請求項1記載のFRP製薄板。
  5. 成形型のキャビティ内に補強繊維基材を所定の枚数積層後、前記キャビティ内を減圧しつつ、成形時の初期粘度が50mPa・s以下であるマトリックス樹脂を、重量目付の大きな繊維配列方向に流すことを特徴とするFRP製薄板の製造方法。
  6. 樹脂を50〜70℃の範囲内の温度で攪拌しつつ減圧することにより樹脂内の気泡を1容積%以下の量に脱泡した後、70〜80℃の範囲内の温度に保持した成形型のキャビティ内に前記樹脂を注入することにより補強繊維基材に樹脂を含浸させ、しかる後に成形型を90〜120℃の範囲内の温度に昇温し、一定時間保持した後硬化させることを特徴とする請求項5記載のFRP製薄板の製造方法。
  7. キャビティ内の減圧度は、−0.08〜−0.1MPaの範囲内であることを特徴とする請求項6記載のFRP製薄板の製造方法。
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