JP2002112562A - 駆動装置 - Google Patents
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- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
駆動体に対する駆動制御の精度を向上させる駆動装置を
提供する。 【解決手段】 圧電アクチュエータ10をこの圧電アク
チュエータ10に対してロータRと反対の位置で保持す
る規制部材50,50’を設けるとともに、この規制部
材50,50’を、上記圧電アクチュエータ10からこ
の圧電アクチュエータ10に発生する振動の振幅以上の
間隙Lを介して配設した。
Description
素子を用いた圧電アクチュエータを備える駆動装置に関
する。
を出力することにより所定の変位を発生させ、各変位素
子の先端部に結合されたチップ部材(合成部)に所定の
運動(例えば、楕円運動)を行わせることにより、この
チップ部材に摩擦接触する所定の部材を回転させたり、
あるいは直線的に移動させたりするように構成された圧
電アクチュエータが広く知られている。
装置として、例えば、図18に示すように、被駆動体S
に近接配置された上述の構成を有する圧電アクチュエー
タ801と、この圧電アクチュエータ801のチップ部
材801aと被駆動体Sとの接触部分において所定の摩
擦力が発生するように、被駆動体Sと圧電アクチュエー
タ801とを圧接させる押圧機構802とが備えられた
ものがある。
が弾性的に被駆動体Sに圧接した状態で、所定の駆動信
号を圧電素子801bに出力し、チップ部材801aを
例えば矢印タの方向に運動させることにより、被駆動体
Sを回転軸803を中心にして矢印チの方向に回転させ
るように構成されている。
部材801cは、保持部材804によって固定されてい
る。このベース部材801cは、上記押圧機構802に
より前後動(図18の左右方向)可能に保持されている
とともに、押圧機構802のバネ部材802により前方
に付勢されている。これにより、圧電アクチュエータ8
01は、被駆動体Sに圧接された状態で保持されるよう
になっている。なお、例えば、被駆動体Sの偏心などに
より接触位置が変動したとしても、その変動分は上記バ
ネ部材802の弾力により吸収されるようになってい
る。
な構成において、高出力を得るには、圧電アクチュエー
タ801が共振するように駆動すればよい。したがっ
て、通常、この共振状態でチップ部材801aが所望の
楕円運動を行うように、圧電アクチュエータ801を構
成する各部の振動をシミュレーションして各部の材質や
質量が設計される。このとき、ベース部材801cの振
動も考慮されている。
に、ベース部材801cが固定されると、ベース部材8
01cの振動が上記保持部材804によって阻害され、
設計通りの楕円軌跡が得られなくなるという問題があ
る。
り、チップ部材に所望の運動を確実に行わせて被駆動体
に対する駆動制御の精度を向上させる駆動装置を提供す
ることを目的とする。
は、複数の変位素子と、この複数の変位素子の各先端部
に結合され、被駆動部材に圧接される合成部と、上記各
変位素子の基端を支持するベース部材とを有する駆動ユ
ニットと、上記合成部を上記被駆動部材に圧接させるべ
く上記ベース部材に取付けられたバネ部材と、上記合成
部が特定の運動を行うように上記各変位素子に駆動信号
を出力する駆動信号出力部とを備え、上記合成部に上記
駆動信号出力部から出力された駆動信号に応じた特定の
運動を行わせることにより、上記被駆動部材を所定の方
向に駆動する駆動装置において、上記駆動ユニットに対
して上記被駆動部材と反対の位置で、かつ、上記ベース
部材に対向する位置に、上記駆動ユニットの駆動に基づ
く上記駆動ユニット自体の変位を規制する規制部材を、
上記ベース部材との間に所定の間隙を介して配設したこ
とを特徴とする。
被駆動部材と反対の位置で、かつ、ベース部材に対向す
る位置に、上記駆動ユニットの駆動に基づく上記駆動ユ
ニット自体の変位を規制する規制部材を、上記ベース部
材との間に所定の間隙を介して配設したから、駆動ユニ
ットと規制部材とは密着しない。これにより、ベース部
材の振動が上記規制部材によって阻害されるのを回避す
ることができ、駆動信号出力部により出力された駆動信
号に従った運動を上記合成部に確実に行わせることがで
きる。
に、上記所定の間隙として、上記圧電素子の変位に起因
して発生する駆動ユニットの振動の振幅以上の間隙とす
るとよい。
上記所定の間隙を、上記変位素子の変位に起因して発生
する駆動ユニットの振動の振幅と被駆動部材の接触位置
の変動分の合計以上の間隙とすると一層よい。
ても、被駆動部材に作用する慣性力により、しばらくの
間、被駆動部材は引き続き駆動方向に動き、被駆動部材
に接触する合成部は、その被駆動部材の動きに追随する
ことになる。ここで、上記バネ部材が被駆動部材と合成
部との接触面に対し垂直な方向にのみ被駆動部材を加圧
するように構成されている場合、上記被駆動部材が合成
部を追随させる力(以下、追随力という)によってバネ
部材が上記垂直な方向以外の方向(以下、第2の方向と
いう)に弾性的に変形することになる。そして、この追
随力がバネ部材の第2の方向に働く復元力より小さくな
ったときに、この復元力によって、被駆動部材の動きに
追随していた合成部が、被駆動部材を駆動する前の初期
位置の方向に向かって戻り出し、逆に、被駆動部材がこ
の合成部の動きに追随することになる。その場合に、上
記復元力の大きさによって、合成部が上記初期位置まで
戻ることなく停止したり、あるいは上記初期位置を越え
て停止したりすることがある。すなわち、被駆動部材の
停止位置にばらつきが生じることになる。また、上記の
ような初期位置に向かって戻るという動作は、被駆動部
材を速やかに停止させる上で時間のロスである。
バネ部材は、上記合成部と被駆動部材との接触面に垂直
な方向に加圧するとともに、上記駆動ユニットが上記規
制部材により駆動方向側で保持されるように上記駆動ユ
ニットを加圧するように構成すると、被駆動部材が合成
部を追随させる力が加圧部の復元力より小さくなって
も、上記駆動ユニットが、上記規制部材により駆動方向
側で保持された状態となるため、駆動ユニットが初期位
置に向かって戻るという動作が発生しない。したがっ
て、上記のように被駆動部材の停止位置にばらつきが生
じず、被駆動部材の停止制御の精度が向上するととも
に、上記のような時間ロスが解消され、被駆動部材の停
止制御時間を短縮することができる。
に、上記駆動ユニットを、上記規制部材の保持部を中心
として回転可能に支持するとよい。
明する。
を示す図である。
クチュエータ10と、加圧機構40と、規制部材50,
50’とからなり、これらを用いてロータRを矢印βの
方向に回転駆動する。
子(積層型の第1圧電素子及び第2圧電素子)100,
100’が略直角に交差させて配置され、それらの交差
側端部にチップ部材(合成部)200が接着剤により接
合されているとともに、第1圧電素子100及び第2圧
電素子100’の他端部がベース部材(支持部材)30
0に接着剤で接合された構成とされている。なお、第1
圧電素子100及び第2圧電素子100’は図2に示す
圧電素子100と実質的に同一であり、第2圧電素子1
00’の各構成要素を、第1圧電素子100の各構成要
素の符号にそれぞれ(’)を付して区別する。
ZT等の圧電特性を示す複数のセラミック薄板101と
電極102,103を交互に積層したものであり、各セ
ラミック薄板101と電極102,103とは接着剤に
より固定されている。1つおきに配置された各電極群1
02及び103は、それぞれ信号線104,105を介
して駆動電源106に接続されている。信号線104と
信号線105との間に所定の電圧を印加すると、電極1
02と電極103とに挟まれた各セラミック薄板101
には、その積層方向に電解が発生し、その電界は1つお
きに同じ方向である。したがって、各セラミック薄板1
01は、1つおきに分極の方向が同じになる(隣り合う
2つのセラミック薄板101の分極方向は逆となる)よ
うに積層されている。なお、積層型圧電素子100の両
端部には、保護層107が設けられている。
極102と電極103との間に印加すると、全てのセラ
ミック薄板101が同方向に伸び又は縮み、圧電素子1
00全体として伸縮する。電界が小さく、かつ変位の履
歴が無視できる領域では、各電極102と電極103と
の間に発生する電界と圧電素子100の変位は、図3に
示すように、ほぼ直線的な関係と見なすことができる。
流信号)を電極102と電極103との間に印加する
と、その電界に応じて各セラミック薄板101は同方向
に伸縮を繰り返し、圧電素子100全体として伸縮を繰
り返す。圧電素子100には、その構造や電気的特性に
より決定される固有の共振周波数が存在する。交流の駆
動電圧の周波数が圧電素子100の共振周波数と一致す
ると、インピーダンスが低下し、圧電素子100の変位
が増大する。圧電素子100は、その外形寸法に対して
変位が小さいため、低い電圧で駆動するためには、この
共振現象を利用することが望ましい。
は、チップ部材200をロータRに圧接させるための加
圧機構40が設けられている。ロータRは、中心軸Aに
より回転可能に保持されている。加圧機構40は、コイ
ルスプリング41(バネ部材)と加圧部42とを備え、
上記コイルスプリング41の一端が上記ベース部材30
0の背面中央部に取り付けられていると共に、他端が上
記加圧部42に連結され、この加圧部42の加圧力が上
記コイルスプリング41を介してロータRに伝達される
ようになっている。これにより、ロータRが回転したと
きには、ロータRとチップ部材200との接触部分にお
いて、駆動方向と反対方向に所定の摩擦力が発生するよ
うになっている。この場合、ロータRに比べて軽量で小
型な圧電アクチュエータを加圧するように構成したか
ら、圧電アクチュエータを固定し、ロータ側に上記のよ
うな加圧機構を設けて、ロータを圧電アクチュエータに
圧接させる構成に比べて、上記加圧機構が小型のもので
済み、延いては駆動装置1全体の構成がコンパクトにな
る。
においては、ベース部材300の背面側に、圧電アクチ
ュエータ10を受け止めるための規制部材50,50’
が設けられている。この規制部材50,50’は、上記
ベース部材300から、圧電素子100,100’の変
位に起因して発生する圧電アクチュエータ10の振動の
振幅と略同じ長さの間隙Lを介して配設され、この位置
で圧電アクチュエータ10の変位を規制するように構成
されている。なお、ロータRの偏心などにより、チップ
部材200とロータRの接触位置が変動する場合には、
間隙Lをその変動分を加えた長さに設定する。これによ
り、圧電アクチュエータ10は、その接触位置の変動に
追従することができ、常に安定した駆動を行うことがで
きる。
容易で、かつ強度に優れたステンレス鋼等が好ましい。
チップ部材200の材料としては、安定して高い摩擦係
数が得られ、かつ耐磨耗性に優れたタングステン等が好
ましい。
0’をそれぞれ位相差を有する交流信号で駆動すること
により、チップ部材200に所定の運動をさせることが
できる。このチップ部材200をロータRの円周面に押
し付けると、チップ部材200の矢印α方向の楕円運動
(円運動を含む)をロータRの矢印β方向の回転運動に
変換することが可能となる。ロータRの材料としては、
アルミニウム等の軽量金属が好ましく、チップ部材20
0との摩擦による磨耗を防止するため、表面にアルマイ
ト等の処理を施すことが好ましい。
構成を図4に示す。
発生するものである。
ータRの回転速度、駆動トルク、回転方向等に応じて遅
延回路602を制御し、位相のずれた正弦波信号を発生
するものである。
び第2増幅器605の増幅度を制御して、互いに位相の
ずれた2つの正弦波信号の振幅を増幅するものである。
第1増幅器604及び第2増幅器605により増幅され
た正弦波信号は、それぞれ第1圧電素子100及び第2
圧電素子100’に印加される。
いて説明する。
構40によりロータRに所定の加圧力Fにより押し付け
た状態を示す。また、第1圧電素子100及び第2圧電
素子100’に印加する電圧又はそれらの変位を図6に
示す。
0’に対してそれぞれ図6に示すような位相の異なる正
弦波電圧を印加すると、それに応じて第1圧電素子10
0及び第2圧電素子100’は正弦波的に変位する。そ
の結果、チップ部材200は、例えば円運動を行う。
0’に印加する正弦波電圧の周波数が大きく、チップ部
材200の回転速度が速い場合、コイルスプリング41
の付勢力によっては、アクチュエータ自体がチップ部材
200の変位に追随できず、チップ部材200がロータ
Rの表面から一時的に離反する状態が生じる。したがっ
て、チップ部材200がロータRの表面から離反してい
る間にチップ部材200を所定方向に移動させ、チップ
部材200がロータRの表面に接触している間に所定方
向と反対方向に移動させることにより、ロータRを回転
させることができる。この状態を図7に示す。
電素子100及び第2圧電素子100’が共に伸び、チ
ップ部材200がロータRの表面に接触した状態、
(b)は第1圧電素子100が縮み第2圧電素子10
0’が伸び、チップ部材200がロータRの表面から離
反した状態、(c)は第1圧電素子100及び第2圧電
素子100’が共に縮み、チップ部材200がロータR
の表面から離反した状態、(d)は第1圧電素子100
が伸び第2圧電素子100’が縮んでいるが、チップ部
材200がロータRの動きに追いつき、チップ部材20
0がロータRの表面に接触した状態を示す。図7からわ
かるように、チップ部材200にロータRの表面に対し
接触する状態と離反する状態とを交互に繰り返させるこ
とにより、ロータRを回転させることができる。
子100’に印加する正弦波電圧の周波数(圧電素子の
駆動周波数)が小さく、チップ部材200の回転速度が
遅い場合は、コイルスプリング41の付勢力により圧電
アクチュエータ10自体がチップ部材200の変位に追
随してしまい、チップ部材200はロータRの表面から
離反することはなく、ロータRの表面と接触した状態で
往復駆動される。したがって、この場合、ロータRを回
転させることはできない。
子100’を駆動するための駆動信号について説明す
る。互いに直交する独立した2つの運動を合成すると、
その交点は、楕円振動の式(Lissajousの式)にしたが
った軌跡を描く。本実施形態の圧電アクチュエータ10
においても、第1圧電素子100及び第2圧電素子10
0’を駆動するための駆動信号の振幅や位相差を変化さ
せることにより、種々の軌跡を得ることができる。各駆
動信号の振幅を等しくした場合において、各駆動信号間
の位相差を0°,45°,90°,135°及び180
°とした場合の軌跡は、基本的には、それぞれ図8の
(a)〜(e)に示すようになる。
御することにより、ロータRの回転方向、回転速度、回
転力(トルク)等を制御することができる。具体的に
は、ロータRに対してその接線方向におけるチップ部材
200の軌跡の径を大きくすれば回転速度が上昇する。
また、ロータRに対してその法線方向におけるチップ部
材200の軌跡の径を大きくすれば回転力が上昇する。
さらに、位相を反転すれば、回転方向を反転させること
ができる。
動軌跡を図8(a)〜(e)に示すようにするためには
次の条件がさらに必要となる。すなわち、図9に示すよ
うに、圧電アクチュエータ10は、複数の固有振動モー
ドを有し、(a)に示すように、各圧電素子100,1
00’が同位相で伸縮する場合(以下、同位相モードと
いう)と、(c)に示すように、各圧電素子100,1
00’が逆位相で伸縮する場合(以下、逆位相モードと
いう)とが生じる。共振状態において所望の軌跡を得る
ためには、上記同位相モードの共振周波数と逆位相モー
ドの共振周波数を一致させ、その共振周波数で駆動する
必要がある。
部分について説明する。
材300の背面側に、上記ベース部材300から圧電ア
クチュエータ10に発生する振動の振幅と略同じ長さの
間隙を介して規制部材50,50’を配設したところに
特徴がある。
図である。
を示す。
ータRを矢印アの方向に駆動すると、圧電アクチュエー
タ10はロータRからの駆動反力を受けて矢印イの方向
に移動すると共に、コイルスプリング41が右側に傾倒
し、ベース部材300の右側背面が規制部材50に軽く
当接する。このとき、圧電アクチュエータ10は、規制
部材50に軽く当接しながら振動することになる。
エータ10によるロータRの駆動を停止した後、ロータ
Rは慣性力により引き続き矢印アの方向に回転し、この
ロータRの回転にチップ部材200が追随して圧電アク
チュエータ10が矢印ウの方向に移動すると共に、コイ
ルスプリング41が左側に傾倒し、ベース部材300の
左側背面が規制部材50’に軽く当接する。
チップ部材200との接触面に作用する摩擦力により、
チップ部材200を追随させる力がコイルスプリング4
1の復元力(コイルスプリング41が左側に傾倒した状
態から直立した状態に復元しようとする力)より小さく
なると、この復元力により、圧電アクチュエータ10は
(a)に示す初期位置に向かって矢印エの方向に移動
し、これにより、ロータRは、上記駆動方向と反対方向
(矢印オの方向)に追随した後、停止する。
50,50’との間に、圧電アクチュエータ10に発生
する振動の振幅と略同じ長さの間隙Lを設けたことによ
り、圧電アクチュエータ10が移動したときに規制部材
50,50’に軽く当接するように構成したから、ベー
ス部材300の振動、延いてはチップ部材300の運動
軌跡が規制部材50,50’に阻害されるのを回避する
ことができる。したがって、チップ部材300に駆動信
号に応じた所望の運動を行わせることができ、ロータR
の回転制御精度を向上させることができる。さらに、チ
ップ部材200とロータRの接触位置が変動する場合
に、その変動分を加えた長さに間隙Lを設定すれば、圧
電アクチュエータ10は、その接触位置の変動に追従す
ることができ、常に安定した駆動が行える。
装置について説明する。なお、各部材の番号は、上記第
1実施形態の各部材の番号をそのまま使用するものとす
る。
実施形態の駆動装置の構成に加えて、さらに、図11の
(a)に示すように、コイルスプリング41を、点線で
示す第1実施形態における取付位置より右側寄りに取り
付け、ベース部材300を左側(駆動方向側)の規制部
材50’に軽く当接させた状態で圧電アクチュエータ1
0を加圧するように構成されているところに特徴があ
る。
ある。
ュエータ10によりロータRを矢印サの方向に駆動する
と、圧電アクチュエータ10は、ロータRから駆動反力
を受ける。このとき、コイルスプリング41による付勢
力を所定の大きさに調整することで、圧電アクチュエー
タ10が上記のような駆動反力を受けても、上記第1実
施形態のように右側の規制部材50’に当接するような
ことはなく、ベース部材300は、上記コイルスプリン
グ41の付勢力によって上記駆動前の状態((a)の状
態)が維持される。
エータ10によるロータRの駆動を停止した後、ロータ
Rは慣性力により引き続き矢印サの方向に回転し、この
ロータRの回転にチップ部材200が追随する。したが
って、(d)に示すように、ロータRとチップ部材20
0との接触面に作用する摩擦力とによりロータRが停止
するまで、圧電アクチュエータ10が左側の規制部材5
0’に当接した状態が維持される。この場合、ベース部
材300は、左側の規制部材50’に上記(a),
(b)の状態よりは比較的強く当接することになるが、
圧電アクチュエータ10は作動停止状態であるから問題
はない。
ース部材300の中央位置より右側(反駆動方向側)に
取り付け、ロータRの駆動中、常に、圧電アクチュエー
タ10を、左側(駆動方向側)の規制部材50’に軽く
当接させるように構成したことにより、上記第1実施形
態に対しさらに次のような利点がある。
コイルスプリング41の復元力の大きさに応じて、チッ
プ部材200が初期位置(図10(d)の位置)まで戻
ることなく停止したり、あるいは初期位置を越えて停止
したりする場合がある。これにより、ロータRの停止位
置にばらつきが生じるとともに、圧電アクチュエータ1
0の作動停止後、初期位置に向かって戻る無駄な動作、
すなわち図11の(c)の状態から(d)の状態に移る
動作が発生する。
電アクチュエータ10の作動を停止しても、左側の規制
部材50’に当接した状態が維持されるから、上記のよ
うな無駄な動きが発生せず、上記ロータRとチップ部材
200との接触面に作用する摩擦力で速やかにロータR
が停止される。したがって、ロータRの停止位置のばら
つきの問題が発生するのを回避することができると共
に、ロータRが停止するまでの時間をその分短縮するこ
とができる。
をベース部材300の左側に取り付ける構成のほかに、
例えば、図12に示すように、上記第1実施形態の構造
に対し、右側の規制部材50が取り外され、ベース部材
300の右端部に、一端が支持部材70に支持された付
勢部材(例えばコイルスプリング)60が取り付けられ
た構造としてもよい。すなわち、この付勢部材60の付
勢力を調整して、圧電アクチュエータ10を常時保持部
50’に軽く当接させるようにしてもよい。要は、上記
ロータRのように円柱状周面を有する部材を当該駆動装
置1で回転駆動する場合には、図13に示すように、加
圧機構40が、上記被駆動部材Sとチップ部材200と
の接点における法線方向であって中心向きに付勢する
(f1)だけでなく、接線方向にも付勢する(f2)よう
に構成すればよい。なお、この接線方向は駆動方向であ
る方が望ましい。
材300の右側(反駆動方向側)の傾斜面に取り付ける
とともに、ベース部材300が、その左端部の角部分を
支点として回転可能に支持されるような構成としてもよ
い。このような支持構成としては、例えば、図14に示
すように、上記角部分の形状に対応する凹部を有する支
持部材80を設け、上記ベース部材300の角部分と上
記支持部材80の凹部とが嵌りこんだ状態で、上記コイ
ルスプリング41の分力によるモーメントによって、ロ
ータRの駆動中、常に、圧電アクチュエータ10を上記
支持部材80に付勢するように構成するとよい。また、
上記支持部材80の代わりに、上記ベース部材300の
角部分に例えばヒンジを取付け、この取付部分を支点と
して圧電アクチュエータ10を回転可能に支持するよう
にしてもよい。
エータ10の位置を一定にすることができ、ロータRの
停止位置のばらつきの問題が発生するのを回避すること
ができると共に、ロータRが停止するまでの時間を短縮
することができる。
円柱状周面を有する部材を回転させるものに限らず、例
えば棒状部材を所定の直線上を移動させるものにも適用
することができる。
する部材として、上記のコイルスプリング41に限ら
ず、例えば板ばねやねじりコイルスプリング等、上記法
線方向だけでなく、接線方向にも弾性的に変形するもの
であればよい。
00と規制部材50,50’との間に設けた間隙Lを、
圧電アクチュエータ10に発生する振動の振幅の長さと
略同じ長さにしたが、上記間隙がこの振幅より大きくて
も、規制部材50,50’がチップ部材200の運動に
影響を及ぼすのを回避することができる。
ような撮像装置に適用することができる。
は、原稿(被写体)Qを載置する際の基準位置を示すL
字型のストッパ部702と、このストッパ部702の適
所から立設されたアーム部703と、このアーム部70
3の上端部に設けられたヘッド部704とを有し、上記
ストッパ部702に沿って載置された原稿Qの像を、上
記ヘッド部704に設けられた後述の結像部710、撮
像部720、走査部730により縦横それぞれ2分割し
て順に撮像し、その後、それらの分割像Q1〜Q4を1つ
の全体画像に合成するように構成されている。
像部710、撮像部720、走査部730の斜視図であ
る。
ームレンズなどのレンズを含み、被写体像を結像部71
0の上方位置に配設された撮像部720の撮像面上に結
像させるものである。結像部710は、上記各レンズが
モータ(図示せず)により駆動されることで、撮影倍率
や焦点位置の変更・調節を行うように構成されている。
えたCCDカラーエリアセンサ(以下、CCDと略称す
る。)からなり、結像部710により結像された被写体
の構造を、R(赤),G(緑),B(青)の色成分の画
像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる
信号)に光電変換して出力するものである。なお、上記
撮像部720を、長方形状の撮像領域を備えたCMOS
型のカラーエリアセンサ等で構成してもよい。
ータ731と、MR素子733と、本発明に係る駆動装
置734とを有する。
1は、略円筒形状の部材とされ、軸受732を介してヘ
ッド部704の内壁部(図示せず)に相対回転自在に支
持されているとともに、上記結像部710に外嵌してい
る。その場合に、結像部710は、ロータ731の軸心
位置から偏心した位置に嵌合されているので、軸心方向
から見たときの結像部710の移動軌跡は、ロータ73
1の軸心を中心として円形状となり、図17に示すよう
に、撮像部720の配設位置を円錐体Vの頂点とする
と、結像部10はその円錐体Vの底面Va上を移動する
ことになる。
中心に回転させて所定の位置で停止させて各分割像Q1
〜Q4を撮像する。
とN極とが交互に着磁された磁界発生部731bとされ
ているとともに、下側の軸受732の上面適所にMR素
子733が取り付けられており、このMR素子733と
磁界発生部731bとを用いてロータ731の回転角度
を検出するようになっている。
1を軸Lを中心として回転駆動する上記各実施形態に係
る駆動装置734が配設されている。この駆動装置73
4によりロータ731が回転駆動されると、磁界発生部
731bの回転によりMR素子733を通過する磁力線
の方向及びその密度が、MR素子733に対向する磁界
発生部731bの磁極に応じて変化し、MR素子733
の電気抵抗が変化することから、MR素子733に通電
してその両端の電圧の変化を検出し、MR素子733の
近傍を通過した磁極の個数を検出することで、ロータ7
31の回転角度を算出する。
発明に係る駆動装置を適用することにより、結像部71
0の停止位置の精度が向上し、延いては撮影精度が向上
するとともに、ロータ731を停止させるまでに要する
時間が短縮されるから、撮像装置による撮影時間を短縮
することができる。
被駆動部材と反対の位置で、かつ、支持部材に対向する
位置に、上記駆動ユニットの駆動に基づく上記駆動ユニ
ット自体の変位を規制する規制部材を、上記支持部材と
の間に所定の間隙を介して配設したから、駆動ユニット
と規制部材とは密着せず、各変位素子の振動が上記規制
部材によって影響を受けるのを回避することができ、駆
動信号出力部により出力された駆動信号に従った運動を
上記合成部に確実に行わせることができる。
の接触面に垂直な方向に加圧するとともに、駆動ユニッ
トが規制部材により駆動方向側で保持されるように上記
駆動ユニットを加圧するように構成したので、被駆動部
材が合成部を追随させる力が加圧部の復元力より小さく
なっても、上記駆動ユニットが、上記規制部材により駆
動方向側で規制された状態となり、駆動ユニットが初期
位置に向かって戻るという無駄な動作が発生せず、した
がって、上記のように被駆動部材の停止位置にばらつき
が生じず、被駆動部材の停止制御の精度が向上するとと
もに、無駄な動作の発生による時間ロスが解消され、被
駆動部材の停止制御時間を短縮することができる。
す図である。
タの一実施形態において変位素子として用いる積層型圧
電素子の構成を示す図である。
る電界と圧電素子の変位との関係を示す図である。
に所定の付勢力で押し付けた状態を示す図である。
圧又はそれらの変位を示す図である。
びチップ部材とロータの表面との接触状態を示す図であ
る。
°,135°及び180°とした場合の軌跡を示す図で
ある。
電素子の伸縮状態を示す図である。
示す図である。
示す図である
る。
る。
の全体斜視図である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の変位素子と、この複数の変位素子
の各先端部に結合され、被駆動部材に圧接される合成部
と、上記各変位素子の基端を支持するベース部材とを有
する駆動ユニットと、 上記合成部を上記被駆動部材に圧接させるべく上記ベー
ス部材に取付けられたバネ部材と、 上記合成部が特定の運動を行うように上記各変位素子に
駆動信号を出力する駆動信号出力部とを備え、 上記合成部に上記駆動信号出力部から出力された駆動信
号に応じた特定の運動を行わせることにより、上記被駆
動部材を所定の方向に駆動する駆動装置において、 上記駆動ユニットに対して上記被駆動部材と反対の位置
で、かつ、上記ベース部材に対向する位置に、上記駆動
ユニットの駆動に基づく上記駆動ユニット自体の変位を
規制する規制部材を、上記ベース部材との間に所定の間
隙を介して配設したことを特徴とする駆動装置。 - 【請求項2】 上記所定の間隙は、上記変位素子の変位
に起因して発生する駆動ユニットの振動の振幅以上の間
隙であることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。 - 【請求項3】 上記所定の間隙は、上記変位素子の変位
に起因して発生する駆動ユニットの振動の振幅と被駆動
部材の接触位置の変動分の合計以上の間隙であることを
特徴とする請求項2に記載の駆動装置。 - 【請求項4】 上記バネ部材は、上記合成部と被駆動部
材との接触面に垂直な方向に付勢するとともに、上記駆
動ユニットが上記規制部材により駆動方向側で保持され
るように上記駆動ユニットを付勢するように構成されて
いることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装
置。 - 【請求項5】 上記駆動ユニットは、上記規制部材の保
持部を中心として回転可能に支持されていることを特徴
とする請求項4に記載の駆動装置。
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