JP2000139086A - 圧電アクチュエータ - Google Patents

圧電アクチュエータ

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JP2000139086A
JP2000139086A JP10312419A JP31241998A JP2000139086A JP 2000139086 A JP2000139086 A JP 2000139086A JP 10312419 A JP10312419 A JP 10312419A JP 31241998 A JP31241998 A JP 31241998A JP 2000139086 A JP2000139086 A JP 2000139086A
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piezoelectric
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displacement
piezoelectric actuator
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Shinya Matsuda
伸也 松田
Takashi Matsuo
隆 松尾
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/0005Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing non-specific motion; Details common to machines covered by H02N2/02 - H02N2/16
    • H02N2/001Driving devices, e.g. vibrators
    • H02N2/002Driving devices, e.g. vibrators using only longitudinal or radial modes
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/103Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors by pressing one or more vibrators against the rotor

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば2つの圧電素子を互いに直交するよう
に配置し、各圧電素子を互いに位相差を有する交流信号
で駆動して、圧電素子の交差部に設けられたチップ部材
が楕円軌跡を描くように駆動する圧電アクチュエータに
おいて、一方の圧電素子を変位させる際、他方の圧電素
子からの反力をほとんど受けることはなく、チップ部材
が理想に近い所定の軌跡を描くように駆動する。 【解決手段】 チップ部材20及びベース部材30の第
1及び第2圧電素子10,10'と接合する部分に凹部
23,23',33,33'を形成し、各凹部23,2
3',33,33'のほぼ中央で、かつ第1及び第2圧電
素子10,10'が交差する面に直交する方向に、上記
突起21,21',31,31'を形成する。凹部23,
23',33,33'に接着剤を充填し、第1及び第2圧
電素子10,10'の接合面を突起21,21',31,
31'の先端と接触させた状態で接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数(例えば2
つ)の圧電素子を互いに交差するように配置し、各圧電
素子に相互に位相のずれた駆動電圧を印加して各圧電素
子の交差部分に設けられたチップ部材を楕円運動させ、
駆動力を発生するいわゆるトラス型圧電アクチュエータ
の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、トラス型圧電アクチュエータ
として、例えば特開平8−289573号公報に記載さ
れたもの(第1従来例とする)や、特公平6−3667
3号公報に記載されたもの(第2従来例とする)が知ら
れている。
【0003】第1従来例では、2つの圧電素子(第1圧
電素子及び第2圧電素子)とベース部材及び各圧電素子
とそれらの交差部分に設けられたチップ部材とを接着剤
等で固定している。一方、第2従来例では、2つの圧電
素子とチップ部材とを、各圧電素子の変位方向には剛
で、かつそれに直交する方向には柔な機構部材で接続し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1従
来例では、第1圧電素子を変位させると、第2圧電素子
を横方向に曲げようとする力が働き、第1圧電素子は第
2圧電素子からの反力を受ける。ここで、各圧電素子と
ベース部材及びチップ部材とを剛性の高い接着剤で固定
すると、上記第2圧電素子からの反力により第1圧電素
子の変位が抑制され、出力が低下するという問題点を有
していた。一方、各圧電素子とベース部材及びチップ部
材とを剛性の低い接着剤で固定すると、各圧電素子を高
い振動数で変位させた場合、接着剤層により振動が吸収
され、出力が低下するという問題点を有していた。
【0005】また、第2従来例では、上記機構部材の重
量により共振周波数が低下し、出力が低下すると共に、
機構部材の追加により共振状態に複数のモードが生じ、
制御が困難であるという問題点を有していた。
【0006】本発明は、上記従来例の問題点を解決する
ためになされたものであり、制御が容易で、かつ出力の
低下が少ない圧電アクチュエータを提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の圧電アクチュエータは、複数の圧電素子を
互いに所定角度で交差するように配置し、各圧電素子を
互いに位相差を有する複数の駆動信号により駆動し、各
圧電素子の交差部分に設けられた駆動部材に所定の運動
を生じさせるものであって、各圧電素子と駆動部材及び
各圧電素子を保持する保持部材とを剛性の異なる複数の
部材を組み合わせて接合することを特徴とする。
【0008】上記構成において、前記複数の部材を、剛
性の高い材料からなる突起及び剛性の低い材料からなる
接着剤層としても良い。また、前記突起と前記圧電素子
とを点接触又は線接触させるように構成しても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の圧電アクチュエータの一
実施形態について説明する。まず、本実施形態で用いる
積層型圧電素子の構成を図1に示す。図1に示すよう
に、積層型圧電素子10は、PZT等の圧電特性を示す
複数のセラミック薄板11と電極12,13を交互に積
層したものであり、各セラミック薄板11と電極12,
13とは接着剤等により固定されている。1つおきに配
置された各電極群12及び13は、それぞれ信号線1
4,15を介して駆動電源16に接続されている。信号
線14と15の間に所定の電圧を印加すると、電極12
と13に挟まれた各セラミック薄板11には、その積層
方向に電界が発生し、その電界は1つおきに同じ方向で
ある。従って、各セラミック薄板11は、1つおきに分
極の方向が同じになる(隣り合う2つのセラミック薄板
11の分極方向は逆となる)ように積層されている。
【0010】駆動電源16により直流の駆動電圧を各電
極12と13の間に印加すると、全てのセラミック薄板
11が同方向に伸び又は縮み、圧電素子10全体として
伸縮する。電界が小さく、かつ変位の履歴が無視できる
領域では、各電極12と13の間に発生する電界と圧電
素子10の変位は、ほぼ直線的な関係と見なすことがで
きる。次に、駆動電源16により交流の駆動電圧(交流
信号)を各電極12と13の間に印加すると、その電界
に応じて各セラミック薄板11は同方向に伸縮を繰り返
し、圧電素子10全体として伸縮を繰り返す。圧電素子
10には、その構造や電気的特性により決定される固有
の共振周波数が存在する。交流の駆動電圧の周波数が圧
電素子10の共振周波数と一致すると、インピーダンス
が低下し、圧電素子10の変位が増大する。圧電素子1
0は、その外形寸法に対して変位が小さいため、低い電
圧で駆動するためには、この共振現象を利用することが
望ましい。
【0011】次に、本実施形態の圧電アクチュエータの
構成を図2に示す。図2に示すように、2つの積層型圧
電素子(第1圧電素子10及び第2圧電素子10')を
略直角に交差させて配置し、それらの交差側端部にチッ
プ部材20を接着剤により接合している。一方、第1及
び第2圧電素子10,10'の他端部をベース部材30
に接着剤により接合している。第1及び第2圧電素子1
0,10'をそれぞれ位相が90度異なる交流信号で駆
動することにより、チップ部材20を楕円軌道(円軌道
を含む)を描くように移動させることができる。なお、
第1圧電素子10及び第2圧電素子10'は図1に示す
圧電素子10と実質的に同一であり、第2圧電素子1
0'の各構成要素の符号にをそれぞれ(')をつけて区別
する。
【0012】このチップ部材20を、例えば所定の軸の
周りに回転可能なロータの円筒面40に押しつけると、
チップ部材20の楕円運動(円運動を含む)をロータの
回転運動に変換することが可能となる。または、チップ
部材20を、例えば棒状部材(図示せず)の平面部に押
しつけることにより、チップ部材20の楕円運動を棒状
部材の直線運動に変換することが可能となる。さらに、
この圧電アクチュエータを複数配置して各圧電アクチュ
エータの変位を合成することにより、2軸又は3軸の運
動を実現することが可能となる。
【0013】本実施形態では、一方の圧電素子10又は
10'が変位する際、他方の圧電素子からの反力を受け
ないようにするため、一方の圧電素子10又は10'が
変位すると、他方の圧電素子は力を受けた方向に回転す
るように構成されている。具体的には、チップ部材20
及びベース部材30と第1及び第2圧電素子10,1
0'との接合面に突起21,21',31,31'を形成
し、チップ部材20及びベース部材30と第1及び第2
圧電素子10,10'とを点接触又は線接触させ、突起
21,21',31,31'の周囲を接着剤層22,2
2',32,32'で接着している。
【0014】チップ部材20及びベース部材30と第1
及び第2圧電素子10,10'との接合方法を図3に示
す。まず、チップ部材20及びベース部材30の第1及
び第2圧電素子10,10'と接合する部分に、第1及
び第2圧電素子10,10'の変位方向に直交する方向
の断面とほぼ同形状の凹部23,23',33,33'を
形成する。各凹部23,23',33,33'の深さは、
接着剤層22,22',32,32'の厚さと等しくなる
ようにする。さらに、各凹部23,23',33,33'
のほぼ中央で、かつ第1及び第2圧電素子10,10'
が交差する面に直交する方向に、上記突起21,2
1',31,31'を形成する。各突起21,21',3
1,31'の先端は、チップ部材20又はベース部材3
0の凹部23,23',33,33'が形成されていない
部分と同じ高さとする。この凹部23,23',33,
33'に接着剤を充填し、第1及び第2圧電素子10,
10'の接合面を突起21,21',31,31'の先端
と接触させた状態で接着する。
【0015】各凹部23,23',33,33'及び突起
21,21',31,31'の形成方法としては、例えば
金属材料を放電加工しても良いし、ダイキャスト等の精
密鋳造法を用いても良い。さらに、FRP等の硬質樹脂
を射出成型しても良い。
【0016】次に、本実施形態の動作を図4に示す。図
4において、(a)は第1圧電素子10が縮み、第2圧
電素子10'が伸びた状態を示し、(b)は第1圧電素
子10及び第2圧電素子10'が共に伸びた状態を示
し、(c)は第1圧電素子10が伸び、第2圧電素子1
0'が縮んだ状態を示し、(d)は第1圧電素子10及
び第2圧電素子10'が共に縮んだ状態を示す。
【0017】例えば、図4(a)と(d)とを比較する
第2圧電素子10'が伸びると、第1圧電素子10は、
第1圧電素子10とチップ部材20の接合面(特に突起
21との接触部)において、その変位方向に直交する方
向の力を受ける。一方、。第1圧電素子10とチップ部
材20及びベース部材30とは、それぞれ剛性の高い突
起21,31で線接触又は点接触するとともに、剛性の
低い接着剤層22,32で接合されている。従って、第
1圧電素子10が上記力を受けると、接着剤層22,3
2が変形し、突起31を支点として、第1圧電素子10
が力の作用方向に回転する。接着剤層22は剛性が低く
容易に変形するので、第2圧電素子10'が第1圧電素
子10に及ぼす力の大部分は第1圧電素子10の回転力
となり、第2圧電素子10'は第1圧電素子からの反力
をほとんど受けない。同様のことは、図4(b)及び
(c)についても当てはまる。
【0018】次に、第1及び第2圧電素子10,10'
の変位とチップ部材20の運動の軌跡との関係を図5に
示す。本実施形態の圧電アクチュエータでは、一方の圧
電素子が変位しても他方の圧電素子からの反力をほとん
ど受けないので、以下に述べるような理想的な条件に近
い。
【0019】まず、第1及び第2圧電素子10,10'
をそれぞれ位相差θを有する正弦波で駆動すると、それ
らの交差部分に配置されたチップ部材20の座標(x,
y)は、角速度をω、時間をt、位相差をθ、各圧電素
子の振幅を1として、以下の式(1)及び(2)で表さ
れる。
【0020】
【数1】 x=sinωt ・・・(1) y=sin(ωt+θ) ・・・(2) 図2に示すようにロータ40を回転させる場合、第1及
び第2圧電素子10,10'のなす角の2等分線上にロ
ータ40の回転軸が存在するので、この線分(ロータ4
0の法線方向)を横軸P(P軸)、これに直交する線分
(ロータ40の接線方向)を縦軸Q(Q軸)とする座標
系に変換すると、チップ部材20の座標(p,q)は、
以下の式(3)及び(4)で表される。
【0021】
【数2】 p=(sin(ωt+θ)+sinωt)/√2 ・・・(3) q=(sin(ωt+θ)−sinωt)/√2 ・・・(4) 上記式(3)及び(4)からωtを消去すると以下の式
(5)のようになる。
【0022】
【数3】 p2/2cos2(θ/2)+q2/2sin2(θ/2)=1 ・・・(5 ) このように、チップ部材20の軌跡は、P軸の切片が±
√2cos(θ/2)、Q軸の切片が±√2sin(θ
/2)の楕円となる。位相差θを変化させると、図5に
示すように、この楕円は正方形に内接しながら変化す
る。位相差θ=π/2=90度とすると、チップ部材2
0の軌跡は円になる。
【0023】なお、参考までに、上記第1の従来例にお
ける2つの圧電素子の変位とチップ部材の運動の軌跡と
の関係についても考察する。
【0024】上記第1従来例では、一方の圧電素子を変
位させると、他方の圧電素子はその変位方向と直交する
方向に力を受ける。圧電素子が力を受けると、正の圧電
効果により力の作用する方向に電圧を発生し、当該力の
作用する方向には変形しにくくなる。また、圧電素子自
体や圧電素子とチップ部材やベース部材と固定するため
の接着剤等は弾性を有するため、これらも圧電素子の変
形を抑制する働きをする。
【0025】圧電素子の変位がその外形寸法に対して十
分に小さい場合、上記圧電素子の変形を抑制しようとす
る抵抗力は、圧電素子の変位量に反比例するとみなすこ
とができる。この場合、圧電素子の変位は駆動電圧に比
例して正弦波を保ち、2つの圧電素子間での差も生じな
いため、チップ部材の運動の軌跡は、上記理想的な場合
よりも半径の小さな円形となる。抵抗力の寄与率をαと
して、上記式(1)及び(2)は、以下の式(6)及び
(7)のように変形される。
【0026】
【数4】 x=sinωt−αsinωt=(1−α)sinωt ・・・(6) y=sin(ωt+θ)−αsin(ωt+θ)=(1−α)sin(ωt+ θ)・・・(7) 一方、圧電素子に電界をかけると、圧電素子はその電界
方向に伸縮するだけでなく、電界方向に直交する方向に
も変形する。圧電素子が伸びる場合、圧電素子の変位方
向に直交する方向の断面積は減少する。逆に、圧電素子
が縮む場合、圧電素子の変位方向に直交する方向の断面
積は増加する。圧電素子の変位方向に直交する方向の断
面積が変化すると、その曲げ剛性が変化し、断面積が大
きくなると曲がりにくくなり、断面積が小さくなると曲
がりやすくなる。曲げ剛性を表す断面2次モーメントI
は以下の式(8)で表される。なお、rは断面の各辺の
長さを示す。
【0027】
【数5】I=r4/12 ・・・(8) 2つの圧電素子をそれぞれ位相差を有する2つの交流信
号で駆動する場合、各圧電素子間では、この変位方向に
直交する方向の断面積の変化による影響の度合が異な
る。すなわち、先に駆動される第1圧電素子は、他方の
第2圧電素子が縮んでいる時に伸び、第2圧電素子は第
1圧電素子が伸びている時に伸びる。同様に、第1圧電
素子は第2圧電素子が伸びているときに縮み、第2圧電
素子は第1圧電素子が縮んでいるときに縮む。
【0028】圧電素子の変形による曲げ剛性の変化は微
小であるため、その変化を線形であるとみなすと、他方
の圧電素子の影響を考慮した時のチップ部材の座標
(x,y)は、以下の式(9)〜(12)で表される。
なお、他の圧電素子の寄与率をβ、0≦ωt<2πとす
る。
【0029】
【数6】0≦ωt<πの場合、 x=sinωt+βsin(ωt+θ) ・・・(9) π≦ωt<2πの場合、 x=sinωt−βsin(ωt+θ) ・・・(10) 0≦ωt<π/2及び3π/2≦ωt<2πの場合、 y=sin(ωt+θ)+βsinωt ・・・(11) π/2≦ωt<3π/2の場合、 y=sin(ωt+θ)−βsinωt ・・・(12) 次に、上記本実施形態の圧電アクチュエータ及び第1従
来例の圧電アクチュエータに関する第1及び第2の圧電
素子の変位及びチップ部材の軌跡の比較を図6に示す。
図6において、(a)は本実施形態の圧電アクチュエー
タにおける第1圧電素子10の変位、(b)はその第2
圧電素子10'の変位、(c)はチップ部材20の軌跡
を示す。また、(d)における実線は第1従来例の第1
圧電素子の変位、(e)における実線はその第2圧電素
子の変位、(f)における実線はそのチップ部材の軌跡
を示す。なお、各図における点線は理想状態の場合の変
位又は軌跡を示す。
【0030】図6(d)及び(e)に示すように、第1
圧電素子は、第2圧電素子が伸びている区間(0〜π/
2及び3π/2〜2π)では理想状態よりも変位が増加
し、第2圧電素子が縮んでいる区間(π/2〜3π/
2)では理想状態よりも変位が減少している。一方、第
2圧電素子は、第1圧電素子が伸びている区間(0〜
π)では理想状態よりも変位が増加し、第1圧電素子が
縮んでいる区間(π〜2π)では理想状態よりも変位が
減少している。図6(f)に実線で示すように、両者の
変位を合成したチップ部材の軌跡は、理想的な円形から
ずれた異形を示す。チップ部材の軌跡がこのような形状
を示す場合、チップ部材とロータ等が接触している時間
が短いため、トルク不足となる。また、チップ部材の軌
跡はロータの放線方向に対して直線的な形状をしている
ため、チップ部材がロータに接触(衝突)する時の速度
が速く、振動や衝突音の発生、材料の摩耗等の問題が発
生する。
【0031】これに対して、本実施形態の圧電アクチュ
エータでは、一方の圧電素子が変位しても他方の圧電素
子からの影響をほとんど受けないので、図6(a)〜
(c)に示すように、第1及び第2圧電素子10,1
0'の変位及びチップ部材20の軌跡はそれぞれ理想状
態に近く、上記第1従来例のような問題は生じない。
【0032】なお、上記実施形態では、突起21,2
1',31,31'をチップ部材20及びベース部材30
に各凹部23,23'33,33'を形成する際に、チッ
プ部材20及びベース部材30と一体的に形成したが、
これに限定されるものではなく、突起21,21',3
1,31'をワイヤー等の別部材により構成しても良
い。その場合、突起21,21',31,31'の寸法管
理等が容易になり、接着剤層22,22',32,32'
の厚さを一定にすることが容易になる。また、1つの圧
電素子に複数の方向から力が加わる場合、突起21,2
1',31,31'を球状にしても良い。この場合、突起
21,21',31,31'としてビーズ等を用いること
ができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧電アク
チュエータによれば、複数の圧電素子を互いに所定角度
で交差するように配置し、各圧電素子を互いに位相差を
有する複数の駆動信号により駆動し、各圧電素子の交差
部分に設けられた駆動部材(チップ部材)に所定の運動
を生じさせるものであって、各圧電素子と駆動部材及び
各圧電素子を保持する保持部材(ベース部材)とを剛性
の異なる複数の部材(突起及び接着剤層)を組み合わせ
て接合するので、一方の圧電素子を変位させる際、他方
の圧電素子からの反力をほとんど受けることはなく、駆
動部材が設計基準に近い所定の軌跡を描くように駆動す
ることができ、エネルギーロス等による出力低下の小さ
い圧電アクチュエータを提供することが可能となる。ま
た、駆動部材は設計基準に近い理想的な軌跡を描くの
で、駆動部材と被駆動部材(ロータ等)とが衝突する際
の騒音や振動の少ない安定した出力を得ることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の圧電アクチュエータの一実施形態に
おいて用いる積層型圧電素子の構成を示す図である。
【図2】 上記一実施形態における圧電アクチュエータ
の構成を示す図である。
【図3】 上記一実施形態におけるチップ部材及びベー
ス部材と圧電素子との接合方法を示す図である。
【図4】 上記一実施形態の動作を示す図であり、
(a)は第1圧電素子が縮み、第2圧電素子が伸びた状
態、(b)は第1圧電素子及び第2圧電素子が共に伸び
た状態、(c)は第1圧電素子が伸び、第2圧電素子が
縮んだ状態、(d)は第1圧電素子及び第2圧電素子が
共に縮んだ状態を示す。
【図5】 上記一実施形態における第1及び第2圧電素
子の変位とチップ部材の運動の軌跡との関係を示す図で
ある。
【図6】 上記一実施形態の圧電アクチュエータ及び第
1従来例の圧電アクチュエータに関する第1及び第2の
圧電素子の変位及びチップ部材の軌跡の比較を示す図で
あり、(a)は本実施形態の圧電アクチュエータにおけ
る第1圧電素子の変位、(b)はその第2圧電素子の変
位、(c)はチップ部材の軌跡を示す。また、(d)に
おける実線は第1従来例の第1圧電素子の変位、(e)
における実線はその第2圧電素子の変位、(f)におけ
る実線はそのチップ部材の軌跡、各図における点線は理
想状態の場合の変位又は軌跡を示す。
【符号の説明】
10 :第1圧電素子 10':第2圧電素子 11 :セラミック薄板 12,13:電極 14,15:信号線 16 :駆動電源 20 :チップ部材 21,21',31,31':突起 22,22',32,32':接着剤層 23,23',33,33':凹部 30 :ベース部材 40 :ロータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧電素子を互いに所定角度で交差
    するように配置し、各圧電素子を互いに位相差を有する
    複数の駆動信号により駆動し、各圧電素子の交差部分に
    設けられた駆動部材に所定の運動を生じさせるものであ
    って、各圧電素子と駆動部材及び各圧電素子を保持する
    保持部材とを剛性の異なる複数の部材を組み合わせて接
    合したことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記複数の部材は、剛性の高い材料から
    なる突起及び剛性の低い材料からなる接着剤層であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記突起と前記圧電素子とは点接触又は
    線接触することを特徴とする請求項1又は2記載の圧電
    アクチュエータ。
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