JP4767726B2 - 超音波アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、回転自在なロータに作用して、そのロータを回転させる超音波アクチュエータに関する。
近年、携帯電話などの小型機器に、被写体を撮影する撮影装置を内蔵することが広範に行われている。日ごろから常に携帯している小型機器に撮影装置が備えられることによって、デジタルカメラやビデオカメラを持ち運ぶ手間をかけずに、いつでも手軽に撮影を行うことができる。また、これらの小型機器には、無線や赤外線などを使ったデータ通信機能が予め搭載されていることが一般的であり、撮影した撮影画像をその場ですぐに他の携帯電話やパーソナルコンピュータなどに送ることができるという利点もある。
しかし、携帯電話などといった小型機器に内蔵される撮影装置は、通常のデジタルカメラと比較してかなり小型なために、レンズやCCD(Charge Couple Device)撮像素子(以下、「撮像素子」は省略する)等の大きさや、それらを収納するスペースが大幅に制限される。このため、これらの小型機器は、デジタルカメラの代替機器として用いられるには撮影機能や撮影画像の画質等が不十分であり、メモ替わりに画像を得る場合や、携帯電話等の待ち受け画面用の画像を得る場合などのように、高画質を要求されない撮影用に用途が限定されることが多い。
これらの点に関し、近年では、画素数の多い小型CCDや、これに対応した小型レンズなどが開発されてきており、小型機器を使って撮影される撮影画像の高画質化が急速に進んでいる。残る課題である撮影機能の充実においては、特に、これらの小型機器に、デジタルカメラには標準的に搭載されているオートフォーカス機能やズーム機能が搭載されることが望まれている。
オートフォーカス機能やズーム機能は、モータの回転を利用し、レンズを光軸に沿う方向に移動させることによって実現されることが一般的である。通常、レンズを駆動するモータとしては、磁場によってロータを回転させる電磁モータが利用されることが多いが、電磁モータは消費電力が大きく、比較的大型であるため、撮影装置内に搭載しようとすると、撮影装置全体の大きさや重量が大幅に増加してしまううえ、通常の撮影機能を実行する電力に加えて、電磁モータを駆動するのに十分な電力を確保する必要が生じる。したがって、電磁モータを利用したオートフォーカス機能やズーム機能は、小型化および軽量化が求められている携帯電話などには搭載することが困難である。
この点に関し、特許文献1および特許文献2には、電磁モータの替わりに圧電を用いたアクチュエータを使ってレンズを移動させる撮影装置について記載されており、特許文献3および特許文献4には、圧電を用いたアクチュエータの基本的な構成について記載されている。
図1は、圧電を用いた超音波アクチュエータ10の概略構成図であり、図2は、超音波アクチュエータ10の動作原理を説明するための図である。
図1に示すように、超音波アクチュエータ10には、電圧の印加を受けて振動する圧電素子11、圧電素子11の振動を受けて歪む弾性振動体12、弾性振動体12の歪みの応力によって回転するロータ13、圧電素子11および弾性振動体12を支持する支持部材14、弾性振動体12をロータ13に向けて付勢するばね15、およびばね15を弾性振動体12に押し当てる押当板16が備えられている。
図2に示すように、弾性振動体12は、2枚の圧電素子11a,11bに挟まれており、例えば、圧電素子11a,11bそれぞれに同じ位相の交流電圧が印加されると、それら圧電素子11a,11bが同じ方向に伸縮して弾性振動体12が変形し、弾性振動体12の先端がロータ13に押し付けられることによって、弾性駆動体12の先端が楕円を描いて駆動され、ロータ13が矢印A方向に回転されることとなる。
このような圧電を用いた超音波アクチュエータを撮影装置に搭載することによって、電磁モータよりも少ない電力でレンズを駆動することができ、さらに、撮影装置の軽量化や、レンズ駆動の静音化を図ることができる。
特開2004−294759号公報 特開2004−294580号公報 特開2005−218179号公報 特開2003−199371号公報
ところで、弾性振動体の歪みとしては、弾性振動体が伸縮する縦振動と、弾性振動体が波打つように屈曲する屈曲振動と、縦振動と屈曲振動とが結合された結合振動とが知られており、ロータを高速に回転させるためには、弾性振動体を結合振動させることが好ましい。しかし、上述した特許文献3および特許文献4に記載された技術などによると、弾性振動体を結合振動させるために、複数の圧電素子それぞれに相互に異なる位相の交流電圧を印加する必要があり、電圧制御が複雑化してしまうという問題がある。
また、従来の圧電を用いた超音波アクチュエータでは、弾性振動体12を支持する支持部材14に加えて、弾性振動体12をロータ13に押し付けるばね15や押当板16などといった予圧機構が必要となる。特に、予圧機構は、弾性振動体12の歪みには直接的には関係しない部品であるにも関わらず、それ以外の部分と同等のスペースを占めてしまっており、超音波アクチュエータの小型化におけるネックとなってしまっている。
以上のようなことから、圧電型の超音波アクチュエータを上述したような携帯電話用の撮影装置などに搭載するためには、超音波アクチュエータのさらなる小型化や、電圧制御の簡略化などが要求される。
また、このような問題は、撮影装置のみに限られた問題ではなく、電圧の印加を受けて駆動する超音波アクチュエータを用いる分野一般で生じる問題である。
本発明は、上記事情に鑑み、小型で電圧制御が容易な超音波アクチュエータを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の超音波アクチュエータは、回転自在なロータに作用してロータを回転させる超音波アクチュエータにおいて、
ロータに一端が接し途中に折れ曲がった角部を有しさらに延在して他端側が固定された板状の振動子と、
振動子の、上記一端と上記角部との間の一部分に接触し、交流電圧の印加を受けて振動してその振動を振動子に伝える圧電素子とを備えたことを特徴とする。
本発明の超音波アクチュエータによると、板状の振動子の固定された側の端(他端側)によって圧電素子が支持され、その固定された側の端(他端側)と角部との間の部分の弾性によって、ロータと接触する側の端(一端側)がロータに押し付けられる。このため、図1に示す支持部材14や、ばね15や押当板16といった予圧機構が不要となり、超音波アクチュエータ全体を小型化することができる。また、本発明の超音波アクチュエータによると、圧電素子に交流電圧が印加されると、振動子が交流電圧の位相に応じた方向に歪んで、その歪みの一部の方向が角部で変換され、それら複数方向の歪みが結合されてロータに伝達される。したがって、圧電素子に単相の交流電圧を印加するだけで、上述した結合振動を実現することができ、電圧制御を簡略化することができる。
また、本発明の超音波アクチュエータにおいて、上記圧電素子が、振動子の、上記一端と上記角部との間の一部分を挟んで複数設けられたことが好ましい。
圧電素子が振動子を挟んで複数設けられることによって、装置の大型化を抑えて、振動子を大きく歪ませることができ、ロータを高速に回転させることができる。
また、本発明の超音波アクチュエータにおいて、上記振動子が金属板であって、複数の圧電素子それぞれの一方の電極を兼ねるものであることが好適である。
本発明の好適な超音波アクチュエータによると、振動子が圧電素子に電圧を印加する電極を兼ねるため、装置を小型化することができる。
また、本発明の超音波アクチュエータにおいて、振動子の、上記一端側の一部分が、その一部分を除く部分よりも狭幅に形成されてなることが好ましい。
振動子の、ロータと接触する側の一部分が狭幅に形成されることによって、振動子の歪みが効率よくロータに伝達され、ロータを確実に回転させることができる。
本発明によれば、小型で電圧制御が容易な超音波アクチュエータを提供することができる。
まず、上述した従来の圧電を用いた超音波アクチュエータの問題点について詳しく分析する。
図3は、従来の超音波アクチュエータの動作原理を説明するための図である。
図3に示す超音波アクチュエータ200は、基本的には、金属製の振動板220と、振動板220を挟んだ2枚の圧電素子210と、圧電素子210に電圧を印加するための電極211とで構成されている。圧電素子210は、振動板220と直交する厚さ方向(矢印B方向)に分極されており、振動板220は、圧電素子210の振動を受けて歪む振動体としての役割と、電極211の対向電極としての役割とを兼ねている。実際には、超音波アクチュエータ200には、図3に示す各種部品の他にも、圧電素子210や振動板220を支持する支持部材や、振動板220を駆動対象物に押し付ける予圧機構などが備えられており、全体としては、本発明の超音波アクチュエータ(後述する)と比較して大型である。
図4は、振動板220の歪みの方向を示す図であり、図5は、振動板220の共振周波数を示すグラフである。
圧電素子210に電圧を印加すると、その印加電圧の位相に応じて、振動板220に、図4(A)に示すような伸縮方向の歪み(縦振動:L−mode)や、図4(B)に示すような曲げ方向の歪み(屈曲振動:B−mode)が発生する。
図5は、横軸が振動板220の長さを示し、縦軸が振動板220の共振周波数を示している。振動板220の共振周波数は、振動板220の振動方向(縦振動:L−mode、屈曲振動:B−mode)によって異なり、振動板220の長さXによっても変化する。図5では、振動板220の長さX´のときに、縦振動の共振周波数fと屈曲振動の共振周波数fとが交わっている(縮退)。
図3に示す超音波アクチュエータ200を効率よく駆動させるためには、振動板220に、縦振動の共振周波数fと屈曲振動の共振周波数fとを近接させた共振周波数f´の振動を印加して、縦振動と屈曲振動とを発生させることが好ましい。しかし、2枚の圧電素子210それぞれによって、振動板220に共振周波数f´で同じ振動を印加しても、超音波アクチュエータ200の形状の対称性から、2枚の圧電素子210それぞれの振動によって発生する振動板220の曲げ方向の歪みがキャンセルされてしまい、結局は、振動板220が伸縮方向にのみ歪んでしまう。このため、振動板220を伸縮方向と曲げ方向の両方向に歪ませるためには、2枚の圧電素子210に印加される電圧の位相や大きさを個別に制御する必要があり、電圧制御が複雑化してしまうという問題がある。
本発明は、上記のような詳しい分析に基づいたものである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図6は、本発明の一実施形態である超音波アクチュエータの概略構成図である。
図6に示すように、超音波アクチュエータ100には、交流電圧の印加を受けて振動する2枚の圧電素子110と、圧電素子110に交流電圧を印加するための電極111と、角部120aでL字形に折れ曲がり、上足121がロータ130と接触し、下足122が固定された振動板120と、回転駆動されるロータ130とが備えられている。振動板120は、本発明にいう振動子の一例にあたり、ロータ130は、本発明にいうロータの一例に相当する。また、圧電素子110は、本発明にいう圧電素子の一例に相当する。
図7は、振動板120および圧電素子110の拡大図であり、図8は、圧電素子110の分極方向を示す図である。
本実施形態においては、振動板120は、ステンレス(例えば、SUS304)で構成されており、圧電素子110は、圧電セラミクス(例えば、PZT)で構成されている。尚、これら振動板120や圧電素子110を構成する材料は、これらには限らない。
振動板120は、上足121の、ロータ130と接触する接触部分121aが狭幅に形成されている。また、2枚の圧電素子110は、振動板120の上足121を挟んで配置されており、金属製の振動板120が、圧電素子110の振動を受けて歪む振動体と、2枚の圧電素子110に備えられた2つの電極111それぞれに対する対向電極とを兼ねている。このように、振動板120が、振動体と対向電極とを兼ねることによって、超音波アクチュエータ100を小型化することができる。
図8に示すように、2枚の圧電素子110は、厚さ方向(矢印C方向)にそれぞれ分極されており、それら2枚の圧電素子110に、同じ位相、同じ大きさ、同じ周波数の交流電圧が印加される。
図9および図10は、振動板120に発生する歪みの方向を示す図である。
2枚の圧電素子110に交流電圧が印加されると、圧電素子110が励振し、振動板120の上足121に歪みが発生する。振動板120の上足121は、下足122の弾性によって図6に示すロータ130に押し付けられており、振動板120で発生した歪みは確実にロータ130に伝達される。このように、振動板120をL字に折り曲げることによって、圧電素子110を支持する支持部材や、振動板120をロータ130に押し付ける予圧機構が不要となり、部品数を減少させて製造コストを抑えることができるとともに、超音波アクチュエータ100を大幅に小型化することができる。
また、上足121で発生した歪みの一部は、角部120aによって方向が変換される。その結果、振動板120には、複数方向の歪みが発生し、それら複数方向の歪みが結合されてロータ130に伝達される。尚、図9および図10に示す振動板120の振動モードの次数は一例であり、振動板120の長さを変えることなどによって調整することができる。
図11は、振動板120の共振周波数を示すグラフである。
図11は、横軸が振動板120の上足121の長さXを示し、縦軸が振動板120の共振周波数を示している。
本実施形態の超音波アクチュエータ100は、図3に示す従来の超音波アクチュエータ200と比較して、振動板120がL字形状に折れ曲がっていることによって形状の対称性が失われており、縦振動が発生すると、その縦振動の一部が屈曲振動に変換され、逆に、屈曲振動が発生すると、その屈曲振動の一部が縦振動に変換される。このように、超音波アクチュエータ100では、常に2つの振動が混在している。
図11に示すように、本実施形態の超音波アクチュエータ100では、縦振動(L−mode)の共振周波数と、屈曲振動(B−mode)の共振周波数とが一致することはなく、それら2つの振動の共振周波数が近づく領域Rにおいて、縦振動のグラフ上で屈曲振動のグラフに最も近づくときの最近共振周波数fLowと、屈曲振動のグラフ上で縦振動のグラフに最も近づくときの最近共振周波数fHighとが存在する。
例えば、2枚の圧電素子110に、図11に示す縦振動(L−mode)のグラフ上の最近共振周波数fLowを有する交流電圧が印加されると、振動板120は、主に伸縮方向に歪んで縦振動(L−mode)を発生し、その縦振動が角部120aで曲げ方向の歪みに変換されて、屈曲振動(B−mode)が発生する。これら縦振動と屈曲振動が振動板120の先端部121で結合され、図9に示すように、振動板120の伸縮に振動板120自体の屈曲も加わった合力Tによってロータ130が回転される。
また、2枚の圧電素子110に、図11に示す屈曲振動(B−mode)のグラフ上の最近共振周波数fHighを有する交流電圧が印加されると、振動板120は、主に曲げ方向に歪んで屈曲振動(B−mode)を発生し、その屈曲振動が角部120aで伸縮方向の歪みに変換されて、縦振動(L−mode)が発生する。これら縦振動と屈曲振動が振動板120の先端部121で結合されることにより、図10に示すように、図9とは逆方向の合力T´によってロータ130が回転される。
図12は、ロータ130を正方向に回転させる動作原理を示す図である。
例えば、最近共振周波数fLowを有する交流電圧を印加して圧電素子110を振動させると、振動板120の歪みの振幅は徐々に大きくなる。振動板120の曲げ変位が上方向に最大、伸縮変位が0に近づくと、振動板120の接触部分121aがロータ130と接触する(図12のステップS11)。このとき、伸縮速度が伸び方向に最大となる。
続いて、振動板120が伸び、接触部分121aがロータ130の外周を突っつくことにより、ロータ130に回転トルクを与える。その結果、ロータ130が矢印M方向に回転する(図12のステップS12)。このとき、伸縮変位が最大、曲げ変位が0付近、下向きの速度が最大となる。
振動板120が最大に伸びると、振動板120は縮む方向に変位するが、下向きの曲げ変位が生じており、接触部分121aはロータ130から離れる。(図12のステップS13)。このとき、伸縮変位が0、曲げ変位が下方向に最大、縮み方向の速度が最大となる。
振動板120が最も縮んだ状態では、振動板120はステップS11とは逆方向に伸縮しているが、接触部分121aはロータ130から離れているため、接触部分121aがロータ130の回転を妨げず、ロータ130は慣性で回転し続ける(図12のステップS14)。
以上のようにして、ロータ130が正方向(矢印M方向)に回転される。
図13は、ロータ130を副方向に回転させる動作原理を示す図である。
図12とは逆に、最近共振周波数fHighを有する交流電圧を印加して圧電素子110を振動させると、振動板120の伸縮変位が伸び方向に最大のときは、曲げ変位によって振動板120の接触部分121aがロータ130とは接触しない(図13のステップS21)。このとき、伸縮方向の変位が最大、曲げ変位が0付近、上向きの速度が最大となる。
続いて、振動板120が縮み、接触部分121aがロータ130の外周を手招きするようにこすることにより、ロータ130に回転トルクを与える。その結果、ロータ130が矢印M´方向に回転する(図13のステップS22)。このとき、伸縮変位が0、屈曲変位が0、縮み方向の速度が最大となる。
曲げ方向の変位が上方向に最大となるときには、伸縮変位が最小となり、接触部分121aはロータ130から離れる。(図13のステップS23)。このとき、伸縮変位は最小、屈曲変位は上方向に最大となる。
曲げ方向の変位が下方向に最大となるときには、伸縮変位が最大に近づくが、接触部分121aはロータ130から離れているため、接触部分121aがロータ130の回転を妨げず、ロータ130は慣性で回転し続ける(図13のステップS24)。
以上のようにして、ロータ130が副方向(矢印M´方向)に回転される。
図14は、2つの結合振動における振動板120の速度を示すグラフである。
図14は、横軸が圧電素子110へ印加する交流電圧の周波数を示し、縦軸が振動板120の移動速度を示している。
有限要素法解析結果によると、本実施形態の超音波アクチュエータ100では、交流電圧の周波数がf(567.9kHz)のときに、伸縮方向の速度Mおよび曲げ方向の速度Mが、ロータ130を図12に示す正方向に回転させる方向に最大となり、交流電圧の周波数がf(518.5kHz)のときに、伸縮方向の速度Sおよび屈曲方向の速度Sが、ロータ130を図13に示す副方向に回転させる方向に最大となった。
このように、本実施形態の超音波アクチュエータ100によると、2枚の圧電素子110それぞれに同じ交流電圧(大きさ、位相、周波数)を単純に印加するだけで、振動板120に屈曲振動と縦振動との両方が発生するため、簡略な電圧制御でロータ130を高速に回転させることができる。また、圧電素子110に印加する交流電圧の周波数を2つの最近共振周波数fHigh、fLowに切り替えることによってロータ130の回転方向を変えることができ、ロータ130を効率よく回転させることができる。
ここで、上記では、本発明の2枚の圧電素子を備えた超音波アクチュエータについて説明したが、本発明の超音波アクチュエータは、3枚以上の圧電素子を備えたものであってもよく、また、1枚の圧電素子を備えたものであってもよい。
また、上記では、L字に曲がった振動板を備えた超音波アクチュエータについて説明したが、本発明の超音波アクチュエータは、2つ以上の角を有する振動子を備えたものであってもよい。
また、上記では、圧電素子の電極を兼ねた金属製の振動板を備えた超音波アクチュエータについて説明したが、本発明の超音波アクチュエータは、例えば、プラスチック製の振動子を用いて、その振動子とは別に、圧電素子に電圧を印加するための電極を備えたものであってもよい。
超音波アクチュエータの概略構成図である。 超音波アクチュエータの動作原理を説明するための図である。 従来の超音波アクチュエータの動作原理を説明するための図である。 振動板の歪みの方向を示す図である。 振動板の共振周波数を示すグラフである。 本発明の一実施形態である超音波アクチュエータの概略構成図である。 振動板および圧電素子拡大図である。 圧電素子の分極方向を示す図である。 振動板に発生する歪みの方向を示す図である。 振動板に発生する歪みの方向を示す図である。 振動板の共振周波数を示すグラフである。 ロータを正方向に回転させる動作原理を示す図である。 ロータを副方向に回転させる動作原理を示す図である。 2つの結合振動における振動板の速度を示すグラフである。
符号の説明
10 超音波アクチュエータ
11 圧電素子
12 弾性振動体
13 ロータ
14 支持部材
15 ばね
16 押当板
100 超音波アクチュエータ
110 圧電素子
111 電極
120 振動板
120a 角部
121 上足
122 下足
130 ロータ

Claims (4)

  1. 回転自在なロータに作用して該ロータを回転させる超音波アクチュエータにおいて、
    前記ロータに一端が接し途中に折れ曲がった角部を有しさらに延在して他端側が固定された板状の振動子と、
    前記振動子の、前記一端と前記角部との間の一部分に接触し、交流電圧の印加を受けて振動して該振動を前記振動子に伝える圧電素子とを備えたことを特徴とする超音波アクチュエータ。
  2. 前記圧電素子が、前記振動子の、前記一端と前記角部との間の一部分を挟んで複数設けられたことを特徴とする請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  3. 前記振動子が金属板であって、複数の圧電素子それぞれの一方の電極を兼ねるものであることを特徴とする請求項2記載の超音波アクチュエータ。
  4. 前記振動子の、前記一端側の一部分が、該一部分を除く部分よりも狭幅に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の超音波アクチュエータ。
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