JP2002107862A - ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法

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JP2002107862A
JP2002107862A JP2000297216A JP2000297216A JP2002107862A JP 2002107862 A JP2002107862 A JP 2002107862A JP 2000297216 A JP2000297216 A JP 2000297216A JP 2000297216 A JP2000297216 A JP 2000297216A JP 2002107862 A JP2002107862 A JP 2002107862A
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Mitsunori Hirano
光則 平野
Shoji Yasuda
庄司 安田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 網点品質が良好で、オリジナル再現性にすぐ
れ、生態系や作業環境に対し問題のない現像液で低補充
量でも自動現像機中の汚れが少なく、安定に硬調な画像
を得る。 【解決手段】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層及び/または他の親水性コロイド層の1層中に
酸化されることにより現像抑制剤を放出するレドックス
化合物、造核剤及び造核促進剤を含有するハロゲン化銀
写真感光材料を露光し、現像処理する方法において、現
像液が実質的にジヒドロキシベンゼン系化合物を含ま
ず、pHが9.0〜10.5の範囲であり、かつ(1)
〜(4)の要件を満たす現像液である現像処理方法。 (1)現像主薬としてアスコルビン酸誘導体の一種を含
む; (2)補助現像主薬として一般式(I)の化合物の一種を
含む; (3)現像液中の亜硫酸イオン濃度が0.1モル/リット
ル以下である; (4)一般式(II)で表される化合物を含む: 一般式(I) 一般式(II)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料を用いた超硬調な画像形成方法に関するものであ
り、更に詳しくは超硬調な画像を、現像液中の汚れが少
なく、ジヒドロキシベンゼン系現像主薬を含まない現像
液で得ることを可能にする現像処理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】グラフィックアーツ分野の写真製版工程
では、連続調の写真画像は、画像の濃淡を網点面積の大
小によって表現するいわゆる網点画像に変換して、これ
に文字や線画を撮影した画像と組み合わせて印刷原版を
作る方法がおこなわれている。このような用途に用いら
れるハロゲン化銀感光材料は、文字、線画、網点画像の
再現性を良好にするために、画像部と非画像部が明瞭に
区別された、超硬調な写真特性を有することが求められ
てきた。特に、網写真の拡大(目伸し)、あるいは縮小
(目縮め)における網点画像の再現性、明朝/ゴシック
文字の混在する原稿での文字の再現性などにおいては、
単に超硬調な写真特性だけでなく、微細な線画の再現お
よび網点画像の大点から小点にわたって忠実に再現でき
る、広いラチチュードを有する画像形成方法が求められ
てきた。広いラチチュードの要望に応えるシステムとし
て、塩臭化銀からなるハロゲン化銀感光材料を、亜硫酸
イオンの有効濃度をきわめて低くしたハイドロキノン現
像液で処理することにより、高コントラストを有する画
像を形成する、いわゆるリス現像方式が知られていた。
しかしこの方式では現像液中の亜硫酸イオン濃度が低い
ため、現像液の空気酸化に対してきわめて不安定であ
り、液活性を安定に保つために多くの補充量を必要とし
ていた。
【0003】これに対して、より安定な現像液を用いて
得る方法として、米国特許第4,224,401号、同
第4,168,977号、同第4,166,742号、
同第4,311,781号、同第4,272,606
号、同第4,221,857号、同第4,332,87
8号、同第4,634,661号、同第4,618,5
74号、同第4,269,922号、同第5,650,
746号、同第4,681,836号等に記載されてい
る方法がある。この画像形成システムは、ヒドラジン誘
導体を添加した表面潜像型のハロゲン化銀写真感光材料
を、pH11〜12.3の安定なMQ現像液(ハイドロ
キノンとp−アミノフェノール類を併用した現像液)ま
たはPQ現像液(ハイドロキノンと1−フェニル−3−
ピラゾリドン類を併用した現像液)で処理し、γが10
を越える超硬調のネガ画像を得るシステムであり、この
方法によれば、超硬調で感度の高い写真特性が得られ、
現像液中に高濃度の亜硫酸塩を加えることが許容される
ので、現像液の空気酸化に対する安定性は、従来のリス
現像液に比べて飛躍的に向上する。
【0004】US4998604号、US499436
5号には、エチレンオキシドの繰り返し単位を有するヒ
ドラジン化合物、およびピリジニウム基を有するヒドラ
ジン化合物が開示されている。しかしながら、これらの
実施例で明らかなように、硬調性が充分でなく、実用的
な現像処理条件で硬調性と必要なDmaxを得る事は困
難である。ヒドラジン誘導体を用いた超硬調な画像画像
形成システムは、上記の通り、ハイドロキノン等のジヒ
ドロキシベンゼン系の化合物を現像主薬として用いた系
であり、生態学的見地および毒物学的見地からいくつか
の不利な点がある。たとえばハイドロキノンはアレルギ
−発現効果のため望ましくない成分であり、1−フェニ
ル−3−ピラゾリドン類は生分解性が悪い成分である。
また、高濃度の亜硫酸塩は高いCOD(化学的酸素要求
量)を示す。また、この画像形成システムでは、通常、
米国特許第4,975,354号記載されているような
アミン類を併用しているが、毒性、揮発性の点で好まし
くない。
【0005】一方、アスコルビン酸などのエンジオ−ル
類が現像主薬として機能することは公知であり、上記の
生態学上、あるいは毒物学上の問題のない現像主薬とし
て注目されている。例えば米国特許第2,688,54
9号、同3,826,654号では、少なくともpH1
2以上の高いアルカリ性の条件下で画像形成が可能であ
るとされている。しかし、これらの画像形成方法では高
コントラストな画像を得ることは出来ない。アスコルビ
ン酸を用いた現像系でコントラストを上昇させる試みが
いくらか成されている。たとえば、Zwickyは唯一の現像
主薬としてアスコルビン酸を用いた場合に、一種のリス
効果が発現するとしているが(J. Phot.Sc. 27巻、185頁
(1979年))、ハイドロキノン現像系の場合に比べるとか
なりコントラストの低い系であった。また、米国特許T
896,022号、特公昭49−46939号にはビス
四級アンモニウム塩とアスコルビン酸を併用する系が開
示されているが、現像促進効果はあってもコントラスト
上昇効果はほとんど見られない。また、特開平3−24
9756号、同4−32838号にも、アスコルビン酸
と四級塩の併用効果が述べられているが得られた画像の
コントラストは十分でない。さらに、特開平5−883
06号にアスコルビン酸を唯一の現像主薬として、pH
を12.0以上に保つことによって高いコントラストが
得られるとしているが、pHが高いために現像液の安定
性に問題がある。また、アスコルビン酸とヒドラジン誘
導体を主成分とする特殊な現像液を用いて、感度が高
く、ステイン、カブリの低い現像系が出来るという例
(米国特許第3,730,727号)もあるが、コント
ラストの向上については何ら言及されていない。
【0006】ヒドラジンを含有する感光材料をアスコル
ビン酸現像液で処理する事は公知であり、US5236
816号、WO93/11456などで開示されている
が、いずれもコントラストの点で充分でない。特に、後
者では現像液中にアミンを含有させる事で硬調化させて
いるが、環境的に好ましくない。また、従来アスコルビ
ン酸現像液の補助現像主薬として用いられているのは、
フェニドン系化合物あるいはメトールであり、上記の特
許もどちらかの補助現像主薬を用いている。しかしなが
ら、これら公知の補助現像主薬を用いたアスコルビン酸
系現像液は、保存中に容器を着色させるという欠点を有
している。更に、これら公知の補助現像主薬を使用した
ときには、低補充量でランニング処理した場合に、階調
の低下が大きいという問題があった。また、アスコルビ
ン酸現像液においても、現像中、特に低補充量のランニ
ング処理したときの現像液中の銀スラッジによる汚れが
発生し、この問題が解決されることが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、グラフィック・ア−ツ分野で網点品質が良好で、オ
リジナル再現性(網階調再現性)に優れ、生態系や作業
環境に対して問題のない現像液を用いて画像を得ること
を可能にする、新規な現像処理方法を提供するととも
に、低補充量での処理を行っても自動現像機中の汚れが
少なく、かつ安定に硬調な画像を得ることができること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、次
の手段により達成された。 (1)支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀
乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層及び/または他の
親水性コロイド層の少なくとも1層中に少なくとも一種
の酸化されることにより現像抑制剤を放出するレドック
ス化合物、少なくとも一種の造核剤及び少なくとも一種
の造核促進剤を含有するハロゲン化銀写真感光材料を露
光し、現像液で現像処理する方法において、該現像液が
実質的にジヒドロキシベンゼン系化合物を含まず、pH
が9.0〜10.5の範囲であり、かつ下記の〜の
要件を満たす現像液であることを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料の現像処理方法。 現像主薬としてアスコルビン酸誘導体の少なくとも一
種を含む; 補助現像主薬として一般式(I)で表される化合物の
少なくとも一種を含む; 現像液中の亜硫酸イオン濃度が0.1モル/リットル
以下である; 一般式(II)で表される化合物の少なくとも一種を含
む: 一般式(I)
【0009】
【化3】
【0010】式中、R1、R2、R3、R4は同一でも異な
っていてもよく、各々水素原子または置換基を表す。R
5、R6は同一でも異なっていてもよく、各々アルキル
基、アリール基、アラルキル基またはヘテロ環基を表
す。 一般式(II)
【0011】
【化4】
【0012】式中R1〜R4は水素原子、ハロゲン原子、
または炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしく
はリン原子で環に結合する任意の置換基を表す。但し、
1またはR3がヒドロキシル基であることはない。R1
〜R4は同じでも異なっていてもよいが、これらのうち
少なくとも一つは−SM基である。Mは水素原子、アル
カリ金属原子またはアンモニウム基を表す。 (2)前記現像液中の炭酸塩濃度が0.3モル/リット
ル以上であることを特徴とする(1)項記載の現像処理
方法。 (3)ハロゲン化銀写真感光材料1平方メートルを処理
するための現像液補充量が180ml以下であることを
特徴とする(1)または(2)項記載の現像処理方法。 (4)前記造核促進剤が、アミン誘導体、オニウム塩、
ジスルフィド誘導体およびヒドロキシメチル誘導体の少
なくとも1種であることを特徴とする(1)〜(3)の
いずれか1項に記載の現像処理方法。 (5)前記現像液が固形処理剤を用いて調製されること
を特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の現
像処理方法。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で使用する現像液について
詳細に説明する。本発明に使用する現像液に用いる現像
主薬はアスコルビン酸誘導体であり、ジヒドロキシベン
ゼン系現像主薬を含まない。本発明に好ましく用いられ
るアスコルビン酸誘導体現像主薬は一般式(III)の化合
物である。
【0014】
【化5】
【0015】一般式(III)において、R1、R2はそれぞ
れヒドロキシ基、アミノ基(置換基としては炭素数1〜
10のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−ブ
チル基、ヒドロキシエチル基などを置換基として有する
ものを含む。)、アシルアミノ基(アセチルアミノ基、
ベンゾイルアミノ基など)、アルキルスルホニルアミノ
基(メタンスルホニルアミノ基など)、アリールスルホ
ニルアミノ基(ベンゼンスルホニルアミノ基、p−トル
エンスルホニルアミノ基など)、アルコキシカルボニル
アミノ基(メトキシカルボニルアミノ基など)、メルカ
プト基、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基
など)を表わす。R1、R2として好ましい例として、ヒ
ドロキシ基、アミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、
アリールスルホニルアミノ基を挙げることができる。
P、Qはヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボ
キシル基、カルボキシアルキル基、スルホ基、スルホア
ルキル基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキル基、
アルコキシ基、メルカプト基を表わすか、または、Pと
Qは結合して、R1、R2が置換している二つのビニル炭
素原子とYが置換している炭素原子と共に、5〜7員環
を形成するのに必要な原子群を表わす。環構造の具体例
として、−O−、−C(R4)(R5)−、−C(R6)=、
−C(=O)−、−N(R7)−、−N=、を組み合わせ
て構成される。ただしR4、R5、R6、R7は水素原子、
炭素数1〜10の置換してもよいアルキル基(置換基と
してヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基を挙げるこ
とができる)、ヒドロキシ基、カルボキシ基を表わす。
更にこの5〜7員環に飽和あるいは不飽和の縮合環を形
成しても良い。
【0016】この5〜7員環の例として、ジヒドロフラ
ノン環、ジヒドロピロン環、ピラノン環、シクロペンテ
ノン環、シクロヘキセノン環、ピロリノン環、ピラゾリ
ノン環、ピリドン環、アザシクロヘキセノン環、ウラシ
ル環などが挙げられ、好ましい5〜7員環の例として、
ジヒドロフラノン環、シクロペンテノン環、シクロヘキ
セノン環、ピラゾリノン環、アザシロクヘキセノン環、
ウラシル環を挙げることができる。Yは=O、または=
N−R3で構成される基である。ここでR3は水素原子、
ヒドロキシル基、アルキル基(例えばメチル、エチ
ル)、アシル基(例えばアセチル)、ヒドロキシアルキ
ル基(例えばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル)、
スルホアルキル基(例えばスルホメチル、スルホエチ
ル)、カルボキシアルキル基(例えばカルボキシメチ
ル、カルボキシエチル)を表わす。以下に一般式(III)
の化合物の具体例を示すが本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】この中で、好ましいのは、アスコルビン酸
あるいはエリソルビン酸(アスコルビン酸のジアステレ
オマー)である。本発明に使用する現像液に用いられる
アスコルビン酸類は、エンジオール型(Endiol)、エナ
ミノール型(Enaminol)、エンジアミン型(Endiamin)、チ
オールエノール型(Thiol-Enol)およびエナミンチオール
型(Enamin-Thiol)が化合物として一般に知られている。
これらの化合物の例は米国特許第2,688,549
号、特開昭62−237443号などに記載されてい
る。これらのアスコルビン酸類の合成法もよく知られて
おり、例えば野村次男と大村浩久共著「レダクトンの化
学」(内田老鶴圃新社1969年)に記載されている。
本発明に用いられるアスコルビン酸類はリチウム塩、ナ
トリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩の形でも
使用できる。本発明に用いられるアスコルビン酸誘導体
の使用量の一般的な範囲としては、現像液1リットル当
り、5×10-3モル〜1モル、特に好ましくは10-2
ル〜0.5モルである。
【0021】本発明において補助現像主薬として使用す
る一般式(I)で表される化合物について詳細に説明す
る。一般式(I)中、R1、R2、R3及びR4は同一でも
異なっていてもよく、各々水素原子または置換基を表
す。この置換基の例としては、アルキル基、アリール
基、アラルキル基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、メルカプト基、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アシルオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、
カルボンアミド基、スルホンアミド基、スルファモイル
アミノ基、ウレイド基、アシル基、オキシカルボニル
基、カルバモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、
スルファモイル基、カルボキシル基(塩を含む)、スル
ホ基(塩を含む)を挙げることができる。これらは、ア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ア
ルコキシ基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、アンモニオ基、カルボンアミド基、スルホンアミ
ド基、スルファモイルアミノ基、ウレイド基、カルバモ
イル基、スルファモイル基、カルボキシル基(塩を含
む)、スルホ基(塩を含む)またはその他酸素原子、窒
素原子、硫黄原子もしくは炭素原子で形成される置換基
で置換されていてもよい。更に詳しくR1、R2、R3
びR4で表される置換基の例を示す。アルキル基として
は炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル
基であり、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、ベンジル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチ
ル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプ
ロピル、2−メトキシエチルなどを挙げることができ
る。
【0022】アリール基としては炭素数6〜10のアリ
ール基で、例えば、フェニル、ナフチル、p−メトキシ
フェニルなどである。アラルキル基としては炭素数7〜
10のアラルキル基で、例えば、ベンジルなどである。
ヘテロ環基としては炭素原子、窒素原子、酸素原子、あ
るいは硫黄原子から構成される5〜6員環の飽和または
不飽和のヘテロ環基であり、環を構成するヘテロ元素の
種類は1つでも複数であってもよく、例えば、2−フリ
ル、2−ピロリル、2−イミダゾリル、1−ピラゾリ
ル、2−ピリジル、2−ピリミジル、2−チエニルなど
である。ハロゲン原子としては例えば、フッ素原子、塩
素原子である。アルコキシ基としては炭素数1〜10、
好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基で例えば、メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、2−ヒ
ドロキシエトキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、2−メ
トキシエトキシ、ヒドロキシエトキシエトキシ、2,3
−ジヒドロキシプロポキシ、2−ヒドロキシプロポキ
シ、2−メタンスルホニルエトキシなどを挙げることが
できる。アリールオキシ基としては炭素数6〜10のア
リールオキシ基で例えば、フェノキシ、p−カルボキシ
フェノキシ、o−スルホフェノキシなどを挙げることが
できる。アルキルチオ基としては炭素数1〜10、好ま
しくは炭素数1〜6のアルキルチオ基で例えば、メチル
チオ、エチルチオなどである。アリールチオ基としては
炭素数6〜10のアリールチオ基で例えば、フェニルチ
オ、4−メトキシフェニルチオなどを挙げることができ
る。アシルオキシ基としては炭素数1〜10、好ましく
は炭素数1〜6のアシルオキシ基で例えば、アセトキ
シ、プロパノイルオキシなどを挙げることができる。
【0023】アルキルアミノ基としては炭素数1〜1
0、好ましくは炭素数1〜6のアルキルアミノ基で例え
ば、メチルアミノ、ジエチルアミノ、2−ヒドロキシエ
チルアミノなどである。カルボンアミド基としては炭素
数1〜10、好ましくは炭素数1〜6のカルボンアミド
基で例えば、アセトアミド、プロピオンアミドである。
スルホンアミド基としては炭素数1〜10、好ましくは
炭素数1〜6のスルホンアミド基で例えば、メタンスル
ホンアミドである。スルファモイルアミノ基としては炭
素数0〜10、好ましくは炭素数0〜6のスルファモイ
ルアミノ基で例えば、メチルスルファモイルアミノ、ジ
メチルスルファモイルアミノである。ウレイド基として
は炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6のウレイド
基で例えば、ウレイド、メチルウレイド、N,N−ジメ
チルウレイドである。アシル基としては炭素数1〜1
0、好ましくは炭素数1〜6のアシル基で例えばアセチ
ル、ベンゾイルなどである。オキシカルボニル基として
は炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6のオキシカ
ルボニル基で例えば、メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニルである。カルバモイル基としては炭素数1〜1
0、好ましくは炭素数1〜6のカルバモイル基で例え
ば、カルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N
−エチルカルバモイルである。スルホニル基としては炭
素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6のスルホニル基
で例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニルであ
る。スルフィニル基としては炭素数1〜10、好ましく
は炭素数1〜6のスルフィニル基で例えば、メタンスル
フィニルである。スルファモイル基としては炭素数0〜
10、好ましくは炭素数0〜6のスルファモイル基で例
えば、スルファモイル、ジメチルスルファモイルであ
る。
【0024】R5、R6は同一でも異なっていてもよく、
各々アルキル基、アリール基、アラルキル基、またはヘ
テロ環基を表す。その詳細は、一般式(I)のR1
2、R 3及びR4にて説明したものと同義である。但
し、R5、R6がアルキル基である場合連結して窒素原子
と共同で5〜6員環を形成してもよく、この場合例え
ば、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モル
ホリン環を挙げることが出来る。また、R5、R6の少な
くとも一方がアルキル基でかつR3、R4の少なくとも一
方がアルキル基またはアルコキシ基である場合、これら
が連結して窒素原子及びベンゼン環と共同で縮合複素環
を形成してもよく、形成されるベンゼン環と縮合した5
〜6員環としては例えばインドール、インドリン、ジヒ
ドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ベンゾオキサジ
ンを挙げることが出来る。一般式(I)で表される化合
物は二量体となってビス型構造を形成してもよい。
【0025】一般式(I)で表される化合物の中でも、
以下の一般式(A)で表される化合物が好ましい。 一般式(A)
【0026】
【化9】
【0027】式中、R11、R22は同一でも異なっていて
もよく、各々水素原子または置換基を表す。R55、R66
は同一でも異なっていてもよく、各々アルキル基、アリ
ール基、アラルキル基またはヘテロ環基を表す。
【0028】一般式(A)中のR11、R22及びR55、R
66について以下にその好ましい組み合わせについて述べ
る。R11、R22は水素原子、アルキル基、ヒドロキシ
基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、カル
ボンアミド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミ
ノ基、ウレイド基であり、R55、R66はアルキル基であ
る組み合わせが好ましい。ここで、アルキル基、アルコ
キシ基、アルキルアミノ基は、他の置換基によって置換
されたものも含む。この組み合わせにおいて、R 55、R
66は無置換のアルキル基または水溶性基で置換されたア
ルキル基であることがより好ましい。ここに水溶性基と
は、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アルキル
アミノ基、アンモニオ基、カルボンアミド基、スルホン
アミド基、スルファモイルアミノ基、ウレイド基、カル
バモイル基、スルファモイル基、カルボキシル基(塩を
含む)、スルホ基(塩を含む)等である。さらに好まし
い化合物としては、一般式(A)において、R11が水素
原子であり、R22はアルキル基、アルコキシ基、カルボ
ンアミド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ
基、ウレイド基であり、R55、R66がアルキル基である
化合物である。ここで、アルキル基、アルコキシ基、カ
ルボンアミド基、スルホンアミド基、スルファモイルア
ミノ基、ウレイド基は、ヒドロキシ基、アルコキシ基、
アミノ基、アルキルアミノ基、アンモニオ基、カルボン
アミド基、スルホンアミド基、もしくはウレイド基によ
って置換されたものも含む。
【0029】さらにより好ましい化合物としては、一般
式(A)において、R11が水素原子であり、R22は炭素
数1〜3のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、
炭素数1〜3のカルボンアミド基、炭素数1〜3のスル
ホンアミド基、炭素数1〜3のウレイド基であり、
55、R66が炭素数1〜3の無置換アルキル基である化
合物である。ここでR22で表されるアルキル基、アルコ
キシ基はヒドロキシ基、アルコキシ基、カルボンアミド
基、スルホンアミド基によって置換されたものも含む。
最も好ましい化合物としては、一般式(A)において、
11が水素原子であり、R22は炭素数1〜3のアルキル
基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜3のカル
ボンアミド基、炭素数1〜3のスルホンアミド基、炭素
数1〜3のウレイド基であり、R55、R66がメチル基で
ある化合物である。ここでR22で表されるアルキル基、
アルコキシ基はヒドロキシ基、アルコキシ基によって置
換されたものも含む。一般式(A)で示される化合物
は、遊離アニリンとしては不安定である場合があるた
め、一般には無機酸、有機酸との塩として製造、保存
し、処理液に添加したあと初めて遊離アミンとなるよう
にすることが好ましい。一般式(A)の化合物を造塩す
る無機、有機の酸としては例えば塩酸、臭化水素酸、硫
酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフ
タレン−1,5−ジスルホン酸等が挙げられるが、硫
酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸の塩とすること
が好ましい。
【0030】一般式(I)または(A)の化合物の中で
も、1リットルの水(20℃)に対して0.3ミリモル
以上溶解しうる化合物が好ましい。一般式(I)の化合
物例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
【表7】
【0038】
【表8】
【0039】
【表9】
【0040】
【表10】
【0041】一般式(I)で表される化合物は、例えば
Photographic Science and Engineering, 10, 306(196
6)などの一般的合成法に準じて、また、特願平8−70
908号に記載の合成例に準じて容易に合成可能であ
る。一般式(I)で表される補助現像主薬の使用量は、
通常0.0005〜0.2モル/リットル、特に好まし
くは0.003〜0.1モル/リットルである。
【0042】次に、一般式(II)で表される化合物につ
いて説明する。一般式(II)中、R 1〜R4は水素原子、
ハロゲン原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子、
硫黄原子もしくはリン原子で環に結合する任意の置換基
を表す。但しR1またはR3がヒドロキシ基を表すことは
ない。R1〜R4は同じでも異なっていてもよいが、R 1
〜R4のうち少なくとも1つは−SM基を表す(Mはア
ルカリ金属原子、水素原子、アンモニウム基)。R1
4の任意の置換基として具体的には、ハロゲン原子
(フッ素原子、クロル原子、臭素原子、または沃素原
子)、アルキル基(アラルキル基、シクロアルキル基、
活性メチン基等を含む)、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基、複素環基、4級化された窒素原子を含
むヘテロ環基(たとえばピリジニオ基)、アシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
カルバモイル基、カルボキシ基またはその塩、スルホニ
ルカルバモイル基、アシルカルバモイル基、スルファモ
イルカルバモイル基、カルバゾイル基、オキサリル基、
オキサモイル基、シアノ基、チオカルバモイル基、ヒド
ロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプ
ロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリ
ールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、
(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキ
シ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、ア
ミノ基、(アルキル、アリールまたはヘテロ環)アミノ
基、ヒドロキシアミノ基、N−置換の飽和もしくは不飽
和の含窒素ヘテロ環基、アシルアミノ基、スルホンアミ
ド基、ウレイド基、チオウレイド基、イミド基、(アル
コキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、
スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミ
カルバジド基、ヒドラジノ基、4級のアンモニオ基、オ
キサモイルアミノ基、(アルキルもしくはアリール)ス
ルホニルウレイド基、アシルウレイド基、アシルスルフ
ァモイルアミノ基、ニトロ基、メルカプト基、(アルキ
ル、アリールまたはヘテロ環)チオ基、(アルキルまた
はアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリー
ル)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファ
モイル基、アシルスルファモイル基、スルホニルスルフ
ァモイル基またはその塩、リン酸アミドもしくはリン酸
エステル構造を含む基、等があげられる。但しR1およ
びR3がヒドロキシ基を表すことはない。これらの置換
基は、さらにこれらの置換基で置換されていてもよい。
【0043】R1〜R4の置換基としてより好ましくは、
炭素数0〜15の置換基で、クロル原子、アルキル基、
アリール基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、カルバモイル基、カルボキシ基またはその塩、シ
アノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキ
シ基、アミノ基、(アルキル、アリールまたはヘテロ
環)アミノ基、ヒドロキシアミノ基、N−置換の飽和も
しくは不飽和の含窒素ヘテロ環基、アシルアミノ基、ス
ルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、スルフ
ァモイルアミノ基、ニトロ基、メルカプト基、(アルキ
ル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、スルホ基また
はその塩、スルファモイル基であり、さらに好ましく
は、アルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシカ
ルボニル基、カルバモイル基、カルボキシ基またはその
塩、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ
基、アミノ基、(アルキル、アリールまたはヘテロ環)
アミノ基、ヒドロキシアミノ基、N−置換の飽和もしく
は不飽和の含窒素ヘテロ環基、アシルアミノ基、スルホ
ンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、スルファモ
イルアミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリールま
たはヘテロ環)チオ基、スルホ基またはその塩であり、
最も好ましくはアミノ基、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、ア
リールアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、メ
ルカプト基、カルボキシ基またはその塩、スルホ基また
はその塩である。一般式(II)に於いてR1〜R4の少な
くとも1つは−SM基であり、より好ましくはR1〜R4
の少なくとも2つが−SM基である。R1〜R4の少なく
とも2つが−SM基である場合、好ましくはR4とR1
もしくはR4とR3が−SM基である。
【0044】一般式(II)に於いてMはアルカリ金属原
子、水素原子、アンモニウム基を表す。ここにアルカリ
金属原子とは具体的に、Na、K、Li、Mg、Ca等
であり、これらは−S-の対カチオンとして存在する。
Mとして好ましくは、水素原子、アンモニウム基、Na
+、またはK+であり、特に好ましくは水素原子である。
本発明においては、一般式(II)で表される化合物のう
ち、下記一般式(1)〜(3)で表される化合物が特に
好ましい。
【0045】
【化10】
【0046】一般式(1)において、R10はメルカプト
基、水素原子、または任意の置換基を表し、Xは水溶性
基もしくは水溶性基で置換された置換基を表す。一般式
(2)においてY1は水溶性基もしくは水溶性基で置換
された置換基を表し、R20は水素原子または任意の置換
基を表す。一般式(3)においてY2は水溶性基もしく
は水溶性基で置換された置換基を表し、R30は水素原子
または任意の置換基を表す。但し、R10およびY1がヒ
ドロキシ基を表すことはない。
【0047】つぎに、一般式(1)〜(3)で表される
化合物について詳しく説明する。一般式(1)におい
て、R10はメルカプト基、水素原子または任意の置換基
を表す。但しR10がヒドロキシ基を表すことはない。こ
こで任意の置換基とは、一般式(II)のR1〜R4につい
て説明したものと同じものがあげられる。R10として好
ましくは、メルカプト基、水素原子、または炭素数0〜
15の以下の置換基から選ばれる基である。すなわち、
アミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ基、
アリールアミノ基等があげられる。一般式(1)におい
てXは水溶性基もしくは水溶性基で置換された置換基を
表す。ここに水溶性基とはスルホン酸もしくはカルボン
酸およびそれらの塩、アンモニオ基のような塩、または
アルカリ性の現像液によって一部もしくは完全に解離し
うる解離性基を含む基のことで、具体的にはスルホ基
(またはその塩)、カルボキシ基(またはその塩)、ヒ
ドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アンモニオ基、
スルホンアミド基、アシルスルファモイル基、スルホニ
ルスルファモイル基、活性メチン基、またはこれらの基
を含む置換基を表す。なお本発明において活性メチン基
とは、2つの電子吸引性基で置換されたメチル基のこと
で、具体的にはジシアノメチル、α−シアノ−α−エト
キシカルボニルメチル、α−アセチル−α−エトキシカ
ルボニルメチル等の基があげられる。一般式(1)のX
で表される置換基とは、上述した水溶性基、または上述
の水溶性基で置換された置換基であり、その置換基とし
ては、炭素数0〜15の置換基で、アルキル基、アリー
ル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルキル、アリ
ールまたはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スル
ホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、イミド
基、スルファモイルアミノ基、(アルキル、アリールま
たはヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール)スルホ
ニル基、スルファモイル基、アミノ基等があげられ、好
ましくは炭素数1〜10のアルキル基(特にアミノ基で
置換されたメチル基)、アリール基、アリールオキシ
基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ
環)アミノ基、(アルキル、アリールまたはヘテロ環)
チオ基等の基である。一般式(1)で表される化合物の
中で、さらに好ましいものは下記一般式(1−a)で表
される化合物である。
【0048】
【化11】
【0049】式中R11は一般式(1)のR10と同義であ
り、好ましい範囲も同じである。R 12、R13はそれぞれ
同じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、
アリール基、またはヘテロ環基を表す。ただし、R12
よびR13の少なくとも一方は、少なくとも1つの水溶性
基を有する。ここに水溶性基とは、スルホ基(またはそ
の塩)、カルボキシ基(またはその塩)、ヒドロキシ
基、メルカプト基、アミノ基、アンモニオ基、スルホン
アミド基、アシルスルファモイル基、スルホニルスルフ
ァモイル基、活性メチン基、またはこれらの基を含む置
換基を表し、好ましくはスルホ基(またはその塩)、カ
ルボキシ基(またはその塩)、ヒドロキシ基、アミノ基
等の基があげられる。R12およびR13は、好ましくはア
ルキル基またはアリール基であり、R12およびR13がア
ルキル基であるとき、アルキル基としては炭素数1〜4
の置換もしくは無置換のアルキル基が好ましく、その置
換基としては水溶性基、特にスルホ基(またはその
塩)、カルボキシ基(またはその塩)、ヒドロキシ基、
またはアミノ基が好ましい。R12およびR13がアリール
基であるとき、アリール基としては炭素数が6〜10の
置換もしくは無置換のフェニル基が好ましく、その置換
基としては水溶性基、特にスルホ基(またはその塩)、
カルボキシ基(またはその塩)、ヒドロキシ基、または
アミノ基が好ましい。R12およびR13がアルキル基また
はアリール基を表すとき、これらは互いに結合して環状
構造を形成していてもよい。また環状構造により飽和の
ヘテロ環を形成してもよい。
【0050】一般式(2)においてY1は水溶性基もし
くは水溶性基で置換された置換基を表し、一般式(1)
のXと同義である。但しY1がヒドロキシ基を表すこと
はない。一般式(2)においてY1で表される水溶性基
もしくは水溶性基で置換された置換基としてさらに好ま
しくは、活性メチン基、または水溶性基で置換された以
下の基、即ちアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキル基、ア
リール基である。Y1としてさらに好ましくは、活性メ
チン基、または水溶性基で置換された(アルキル、アリ
ール、もしくはヘテロ環)アミノ基であり、ここに水溶
性基としてはヒドロキシ基、カルボキシ基またはその
塩、スルホ基またはその塩が特に好ましい。Y1として
特に好ましくは、ヒドロキシ基、カルボキシ基(または
その塩)、またはスルホ基(またはその塩)で置換され
た(アルキル、アリール、もしくはヘテロ環)アミノ基
であり、−N(R01)(R02)基で表される。ここに
01、R02は、それぞれ一般式(1−a)のR12、R13
と同義の基であり、その好ましい範囲もまた同じであ
る。
【0051】一般式(2)においてR20は水素原子また
は任意の置換基を表すが、ここで任意の置換基とは、一
般式(II)のR1〜R4について説明したものと同じもの
があげられる。R20として好ましくは、水素原子または
炭素数0〜15の以下の置換基から選ばれる基である。
すなわち、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミ
ノ基、スルホンアミド基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキ
シルアミノ基等があげられる。R20として最も好ましく
は水素原子である。一般式(3)においてY2は水溶性
基もしくは水溶性基で置換された置換基を表し、R30
水素原子または任意の置換基を表す。一般式(3)にお
けるY2、R30はそれぞれ一般式(2)のY1、一般式
(2)のR20と同義の基であり、その好ましい範囲もま
た同じである。以下に、本発明に用いられる一般式(I
I)で表される化合物の具体例を挙げるが、言うまでも
なく本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】
【化12】
【0053】
【化13】
【0054】
【化14】
【0055】
【化15】
【0056】
【化16】
【0057】
【化17】
【0058】
【化18】
【0059】
【化19】
【0060】
【化20】
【0061】一般式(II)の化合物の添加量は、使用液
1リットルにつき0.01〜10ミリモル、好ましくは
0.1〜5ミリモルである。また、一般式(II)の化合
物は、単独で使用しても良いし併用しても良い。本発明
において、ジヒドロキシベンゼン類を実質的に含有しな
いとは、ジヒドロキシベンゼン類の現像液中での濃度
が、前記のアスコルビン酸誘導体および一般式(I)の
化合物の濃度に対して取るに足らないこと(例えば0.
0005モル/リットルより少ないこと)を意味する。
本発明では、特に好ましくはジヒドロキシベンゼン類を
全く含有しないことである。現像液に添加する亜硫酸塩
としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リ
チウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メ
タ重亜硫酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリ
ウムなどがある。亜硫酸塩は多量添加すると現像液中の
銀汚れの原因になるので、0.1モル/リットル以下と
する。特に好ましくは、0.08モル/リットル以下で
ある。亜硫酸塩を全く含まなくてもよいが、通常0.0
02〜0.08モル/リットルの範囲が実用的である。
【0062】上記以外に用い得る現像液用添加剤として
は、臭化ナトリウム、臭化カリウムの如き現像抑制剤;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ジメチルホルムアミドの如き有機溶
剤;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のア
ルカノールアミン、イミダゾール又はその誘導体等の現
像促進剤;メルカプト系化合物、インダゾール系化合
物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾイミダゾール
系化合物をカブリ防止剤又は黒ポツ(black pepper)防
止剤として含んでもよい。具体的には、5−ニトロイン
ダゾール、5−p−ニトロベンゾイルアミノインダゾー
ル、1−メチル−5−ニトロインダゾール、6−ニトロ
インダゾール、3−メチル−5−ニトロインダゾール、
5−ニトロベンズイミダゾール、2−イソプロピル−5
−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロベンズトリア
ゾール、4−〔(2−メルカプト−1,3,4−チアジ
アゾール−2−イル)チオ〕ブタンスルホン酸ナトリウ
ム、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チ
オール、メチルベンゾトリアゾール、5−メチルベンゾ
トリアゾール、2−メルカプトベンゾトリアゾールなど
を挙げることができる。これらカブリ防止剤の量は、通
常、現像液1リットル当り0.01〜10mmolであり、
より好ましくは0.1〜2mmolである。更に本発明に用
いられる現像液中には各種の有機・無機のキレート剤を
併用することができる。無機キレート剤としては、テト
ラポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム
等を用いることができる。一方、有機キレート剤として
は、主に有機カルボン酸、アミノポリカルボン酸、有機
スルホン酸、アミノスルホン酸及び有機ホスホノカルボ
ン酸を用いることができる。有機カルボン酸としては、
アクリル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、アシエライン酸、セバチ
ン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウン
デカンジカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、リンゴ
酸、クエン酸、酒石酸等を挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。
【0063】アミノポリカルボン酸としては、イミノ二
酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三プロピオン酸、エチ
レンジアミンモノヒドロキシエチル三酢酸、エチレンジ
アミン四酢酸、グリコールエーテル四酢酸、1,2−ジ
アミノプロパン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、
トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3−ジアミノ−2
−プロパノール四酢酸、グリコールエーテルジアミン四
酢酸、その他特開昭52−25632号、同55−67
747号、同57−102624号、及び特公昭53−
40900号明細書等に記載の化合物を挙げることがで
きる。有機ホスホン酸としては、米国特許第3,21
4,454号、同3,794,591号、及び西独特許
公開2,227,639号等に記載のヒドロキシアルキ
リデン−ジホスホン酸やリサーチ・ディスクロージャー
(Research Disclosure)第181巻、Item 18170
(1979年5月号)等に記載の化合物が挙げられる。
アミノホスホン酸としては、アミノトリス(メチレンホ
スホン酸)、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン
酸、アミノトリメチレンホスホン酸等が挙げられるが、
その他上記リサーチ・ディスクロージャー18170
号、特開昭57−208554号、同54−61125
号、同55−29883号及び同56−97347号等
に記載の化合物を挙げることができる。
【0064】有機ホスホノカルボン酸としては、特開昭
52−102726号、同53−42730号、同54
−121127号、同55−4024号、同55−40
25号、同55−126241号号、同55−6595
5号、同55−65956号、及び前述のリサーチ・デ
ィスクロージャー18170号等に記載の化合物を挙げ
ることができる。これらのキレート剤はアルカリ金属塩
やアンモニウム塩の形で使用してもよい。これらキレー
ト剤の添加量としては、現像液1リットル当り好ましく
は、1×10-4〜1×10-1モル、より好ましくは1×
10-3〜1×10-2モルである。さらに、現像液中に銀
汚れ防止剤として特開昭56−24347号、特公昭5
6−46585号、特公昭62−2849号、特開平4
−362942号記載の化合物を併用することができ
る。また、現像ムラ防止剤として特開昭62−2126
51号記載の化合物、溶解助剤として特開昭61−26
7759号記載の化合物を用いることができる。さらに
必要に応じて色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬膜剤を含
んでもよい。現像処理温度及び時間は相互に関係し、全
処理時間との関係において決定されるが、一般に現像温
度は約20℃〜約50℃、好ましくは25〜45℃、現
像時間は5秒〜2分、好ましくは7秒〜1分30秒であ
る。
【0065】本発明においては、現像開始液及び現像補
充液の双方が、「該液1リットルに0.1モルの酢酸を
加えたときのpH上昇が0.3以下」の性質を有するこ
とが好ましい。使用する現像開始液ないし現像補充液が
この性質を有することを確かめる方法としては、試験す
る現像開始液ないし現像補充液のpHを10.0に合わ
せ、ついでこの液1リットルに酢酸を0.1モル添加
し、この時の液のpH値を測定し、pH値の低下が0.
3以下であれば上記に規定した性質を有すると判定す
る。本発明では特に、上記試験を行った時のpH値の低
下が0.25以下である現像開始液及び現像補充液を用
いることが好ましい。現像開始液及び現像補充液に上記
の性質を与える方法としては、緩衝剤を使用するのが好
ましい。緩衝剤としては、炭酸塩、特開昭62−186
259号に記載のホウ酸、特開昭60−93433号に
記載の糖類(例えばサッカロース)、オキシム類(例え
ばアセトオキシム)、フェノール類(例えば5−スルホ
サリチル酸)、第3リン酸塩(例えばナトリウム塩、カ
リウム塩)などが用いられ、好ましくは炭酸塩が用いら
れる。緩衝剤、特に炭酸塩の使用量は、好ましくは、
0.3モル/リットル以上、さらに好ましくは0.5〜
1.5モル/リットルである。本発明においては、現像
開始液のpHが9.0〜10.5であることが好ましく、特に
好ましくは9.5〜10.0の範囲である。現像補充液のpH
および連続処理時の現像タンク内の現像液のpHもこの
範囲である。pHの設定のために用いるアルカリ剤には
通常の水溶性無機アルカリ金属塩(例えば水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム)を用いることができる。
【0066】ハロゲン化銀写真感光材料1平方メートル
を処理する際に、現像液の補充液量は350ミリリットル
以下、好ましくは180ミリリットル以下、より好ましく
は180〜30ミリリットルである。現像補充液は、現像開
始液と同一の組成を有していてもよいし、現像で消費さ
れる成分について開始液よりも高い濃度を有していても
よい。本発明においては、現像液pHは感光材料を処理
するに伴い低下していくため、現像補充液のpHを現像
開始液のpHより高い値に設定することが好ましい。具
体的には、現像補充液のpHを現像開始液のpHより0.
05〜1.0、好ましくは0.3〜0.7程度高く設定することが
好ましい。処理液の搬送コスト、包装材料コスト、省ス
ペース等の目的で、処理液を濃縮化し、使用時に希釈し
て用いるようにすることは好ましいことである。
【0067】本発明における定着処理剤の定着剤として
は、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ
硫酸ナトリウムアンモニウムが使用できる。定着剤の使
用量は適宜かえることができるが、一般には約0.7〜約
3.0モル/リットルである。本発明における定着液は、
硬膜剤として作用する水溶性アルミニウム塩、水溶性ク
ロム塩を含んでも良く、水溶性アルミニウム塩が好まし
い。それにはたとえば塩化アルミニウム、硫酸アルミニ
ウム、カリ明礬、硫酸アルミニウムアンモニウム、硝酸
アルミニウム、乳酸アルミニウムなどがある。これらは
使用液におけるアルミニウムイオン濃度として、0.01〜
0.15モル/リットルで含まれることが好ましい。なお、
定着液を濃縮液または固形剤として保存する場合、硬膜
剤などを別パートとした複数のパーツで構成しても良い
し、すべての成分を含む一剤型の構成としても良い。
【0068】定着処理剤には所望により保恒剤(たとえ
ば亜硫酸塩、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩などを0.015
モル/リットル以上、好ましくは0.02モル/リットル〜
0.3モル/リットル)、pH緩衝剤(たとえば酢酸、酢
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
リン酸、コハク酸、アジピン酸などを0.1モル/リット
ル〜1モル/リットル、好ましくは0.2モル/リットル〜
0.7モル/リットル)、アルミニウム安定化能や硬水軟
化能のある化合物(たとえばグルコン酸、イミノジ酢
酸、5-スルホサリチル酸、グルコヘプタン酸、リンゴ
酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、マレイン酸、グリコ
ール酸、安息香酸、サリチル酸、タイロン、アスコルビ
ン酸、グルタル酸、アスパラギン酸、グリシン、システ
イン、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸やこれ
らの誘導体およびこれらの塩、糖類、ほう酸などを0.00
1モル/リットル〜0.5モル/リットル、好ましくは0.00
5モル/リットル〜0.3モル/リットル)を含むことがで
き、近年の環境保護の点からホウ素系化合物は含まない
方が良い。
【0069】このほか、特開昭62-78551に記載の化合
物、pH調整剤(たとえば水酸化ナトリウム、アンモニ
ア、硫酸など)、界面活性剤、湿潤剤、定着促進剤等も
含むことができる。界面活性剤としては、たとえば硫酸
化物スルフォン酸化物などのアニオン界面活性剤、ポリ
エチレン系界面活性剤、特開昭57-6840記載の両性界面
活性剤が挙げられ、公知の消泡剤を使用することもでき
る。湿潤剤としては、アルカノールアミン、アルキレン
グリコール等がある。定着促進剤としては、特開平6-30
8681に記載のアルキルおよびアリル置換されたチオスル
ホン酸およびその塩や、特公昭45-35754、同58-12253
5、同58-122536記載のチオ尿素誘導体、分子内に3重結
合を有するアルコール、米国特許4126459記載のチオエ
ーテル化合物、特開昭64-4739、特開平1-4739、同1-159
645および同3-101728に記載のメルカプト化合物、同4-1
70539に記載のメソイオン化合物、チオシアン酸塩を含
むことができる。
【0070】本発明における定着液のpHは、4.0以
上、好ましくは4.5〜6.0を有する。定着液は処理により
現像液が混入してpHが上昇するが、この場合、硬膜定
着液では6.0以下好ましくは5.7以下であり、無硬膜定着
液においては7.0以下好ましくは6.7以下である。定着液
の補充量は、感光材料1m2につき400ミリリットル以下
であり、320ミリリットル以下が好ましく、320〜80ミリ
リットルがより好ましい。補充液は、開始液と同一の組
成および/または濃度を有していても良いし、開始液と
異なる組成および/または濃度を有していても良い。定
着液は電解銀回収などの公知の定着液再生方法により再
生使用することができる。再生装置としては、たとえば
富士写真フイルム社製FS8000(商品名)などがあ
る。また、活性炭などの吸着フィルターを使用して、色
素などを除去することも好ましい。
【0071】現像、定着処理が済んだ感光材料は、つい
で水洗または安定化処理される(以下特に断らない限
り、安定化処理を含めて水洗といい、これらに使用する
液を、水または水洗水という。)。水洗に使用される水
は、水道水でもイオン交換水でも蒸留水でも安定化液で
もよい。これらの補充量は、一般的には感光材料1m2
あたり約17リットル〜約8リットルであるが、それ以下
の補充量で行うこともできる。特に3リットル以下の補
充量(0も含む。すなわち、ため水水洗)では、節水処
理が可能となるのみならず、自動現像機設置の配管を不
要とすることもできる。水洗を低補充量で行う場合は、
特開昭63-18350、同62-287252等に記載のスクイズロー
ラー、クロスオーバーローラーの洗浄槽を設けることが
より好ましい。また、少量水洗時に問題となる公害負荷
低減や、水垢防止のために種々の酸化剤(たとえばオゾ
ン、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、活性ハロゲ
ン、二酸化塩素、炭酸ナトリウム過酸化水素塩など)添
加やフィルター濾過を組み合わせても良い。水洗の補充
量を少なくする方法として、古くより多段向流方式(た
とえば2段、3段等)が知られており、水洗補充量は感
光材料1m2あたり200〜50ミリリットルが好ましい。こ
の効果は、独立多段方式(向流にせず、多段の水洗槽に
個別に新液を補充する方法)でも同様に得られる。
【0072】さらに、本発明の方法で水洗工程に水垢防
止手段を施しても良い。水垢防止手段としては公知のも
のを使用することができ、特に限定はしないが、防ばい
剤(いわゆる水垢防止剤)を添加する方法、通電する方
法、紫外線または赤外線や遠赤外線を照射する方法、磁
場をかける方法、超音波処理する方法、熱をかける方
法、未使用時にタンクを空にする方法などがある。これ
らの水垢防止手段は、感光材料の処理に応じてなされて
も良いし、使用状況に関係なく一定間隔で行われても良
いし、夜間など処理の行われない期間のみ施しても良
い。またあらかじめ水洗水に施しておいて、これを補充
しても良い。さらには、一定期間ごとに異なる水垢防止
手段を行うことも、耐性菌の発生を抑える上では好まし
い。節水水垢防止装置としては、富士フイルム社製装置
AC−1000と水垢防止剤として富士フイルム社製A
B−5を用いても良く特開平11-231485の方法を用いて
も良い。防ばい剤としては特に限定はなく公知のものが
使用できる。前述の酸化剤の他たとえばグルタルアルデ
ヒド、アミノポリカルボン酸等のキレート剤、カチオン
性界面活性剤、メルカプトピリジンオキシド(たとえば
2-メルカプトピリジン−N−オキシドなど)などがあ
り、単独使用でも複数の併用でも良い。通電する方法と
しては、特開平3-224685、同3-224687、同4-16280、同4
-18980などに記載の方法が使用できる。このほか、水泡
ムラ防止や汚れ転写防止のために、公知の水溶性界面活
性剤や消泡剤を添加しても良い。また、感光材料から溶
出した染料による汚染防止に、特開昭63-163456に記載
の色素吸着剤を水洗系に設置しても良い。
【0073】水洗工程からのオーバーフロー液の一部ま
たは全部は、特開昭60-235133に記載されているよう
に、定着能を有する処理液に混合利用することもでき
る。また微生物処理(たとえば硫黄酸化菌、活性汚泥処
理や微生物を活性炭やセラミック等の多孔質担体に担持
させたフィルターによる処理等)や、通電や酸化剤によ
る酸化処理をして、生物化学的酸素要求量(BOD)、化学
的酸素要求量(COD)、沃素消費量等を低減してから排水
したり、銀と親和性のあるポリマーを用いたフィルター
やトリメルカプトトリアジン等の難溶性銀錯体を形成す
る化合物を添加して銀を沈降させてフィルター濾過する
などし、排水中の銀濃度を低下させることも、自然環境
保全の観点から好ましい。また、水洗処理に続いて安定
化処理する場合もあり、その例として特開平2-201357、
同2-132435、同1-102553、特開昭46-44446に記載の化合
物を含有した浴を感光材料の最終浴として使用しても良
い。この安定浴にも必要に応じてアンモニウム化合物、
Bi,Al等の金属化合物、蛍光増白剤、各種キレート剤、
膜pH調節剤、硬膜剤、殺菌剤、防ばい剤、アルカノール
アミンや界面活性剤を加えることもできる。水洗、安定
化浴に添加する防ばい剤等の添加剤および安定化剤は、
後述の現像、定着処理剤同様に固形剤とすることもでき
る。
【0074】本発明に使用する現像液、定着液、水洗
水、安定化液の廃液は焼却処分することが好ましい。ま
た、これらの廃液はたとえば特公平7-83867、US5439560
等に記載されているような濃縮装置で濃縮液化または固
化させてから処分することも可能である。処理剤の補充
量を低減する場合には、処理槽の開口面積を小さくして
液の蒸発、空気酸化を防止することが好ましい。ローラ
ー搬送型の自動現像機については米国特許3025779、同3
545971などに記載されており、本明細書においては単に
ローラー搬送型自動現像機として言及する。この自動現
像機は現像、定着、水洗および乾燥の四工程からなって
おり、本発明の方法も、他の工程(たとえば停止工程)
を除外しないが、この四工程を踏襲するのが最も好まし
い。さらに、現像定着間および/または定着水洗間にリ
ンス浴を設けても良い。本発明の現像処理では、dry to
dryで25〜160秒が好ましく、現像および定着時間が40
秒以下、好ましくは6〜35秒、各液の温度は25〜50℃が
好ましく、30〜40℃が好ましい。水洗の温度および時間
は0〜50℃で40秒以下が好ましい。本発明の方法によれ
ば、現像、定着および水洗された感光材料は水洗水を絞
りきる、すなわちスクイズローラーを経て乾燥しても良
い。乾燥は約40〜約100℃で行われ、乾燥時間は周囲の
状態によって適宜かえられる。乾燥方法は公知のいずれ
の方法も用いることができ特に限定はないが、温風乾燥
や、特開平4-15534、同5-2256、同5-289294に開示され
ているようなヒートローラー乾燥、遠赤外線による乾燥
などがあり、複数の方法を併用しても良い。
【0075】本発明における現像および定着処理剤が液
剤の場合、たとえば特開昭61-73147に記載されたよう
な、酸素透過性の低い包材で保管する事が好ましい。さ
らにこれらの液が濃縮液の場合、所定の濃度になるよう
に、濃縮液1部に対して水0.2〜3部の割合で希釈して使
用される。本発明における現像処理剤及び定着処理剤は
固形にしても液剤同様の結果が得られるが、以下に固形
処理剤に関する記述を行う。本発明における固形剤は、
公知の形態(粉状、粒状、顆粒状、塊状、錠剤、コンパ
クター、ブリケット、板状、棒状、ペースト状など)が
使用できる。これらの固形剤は、接触して互いに反応す
る成分を分離するために、水溶性のコーティング剤やフ
ィルムで被覆しても良いし、複数の層構成にして互いに
反応する成分を分離しても良く、これらを併用しても良
い。
【0076】被覆剤、造粒助剤には公知のものが使用で
きるが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコー
ル、ポリスチレンスルホン酸、ビニル系化合物が好まし
い。この他、特開平5-45805 カラム2の48行〜カラム3
の13行目が参考にできる。複数の層構成にする場合は、
接触しても反応しない成分を互いに反応する成分の間に
はさんだ構成にして錠剤やブリケット等に加工しても良
いし、公知の形態の成分を同様の層構成にして包装して
も良い。これらの方法は、たとえば特開昭61-259921、
同4-16841、同4-78848、同5-93991等に示されている。
固形処理剤の嵩密度は、0.5〜6.0g/cm3が好ましく、
特に錠剤は1.0〜5.0g/cm3が好ましく、顆粒は0.5〜
1.5g/cm3が好ましい。本発明における固形処理剤の
製法は、公知のいずれの方法を用いることができる。た
とえば、特開昭61-259921、特開平4-15641、特開平4-16
841、同4-32837、同4-78848、同5-93991、特開平4-8553
3、同4-85534、同4-85535、同5-134362、同5-197070、
同5-204098、同5-224361、同6-138604、同6-138605、同
8-286329等を参考にすることができる。
【0077】より具体的には転動造粒法、押し出し造粒
法、圧縮造粒法、解砕造粒法、撹拌造粒法、スプレード
ライ法、溶解凝固法、ブリケッティング法、ローラーコ
ンパクティング法等を用いることができる。本発明にお
ける固形剤は、表面状態(平滑、多孔質等)や部分的に
厚みを変えたり、中空状のドーナツ型にしたりして溶解
性を調節することもできる。さらに、複数の造粒物に異
なった溶解性を与えたり、溶解性の異なる素材の溶解度
を合わせるために、複数の形状をとることも可能であ
る。また、表面と内部で組成の異なる多層の造粒物でも
良い。固形剤の包材は、酸素および水分透過性の低い材
質が好ましく、包材の形状は袋状、筒状、箱状などの公
知のものが使用できる。また、特開平6-242585〜同6-24
2588、同6-247432、同6-247448、同6-301189、同7-566
4、同7-5666〜同7-5669に開示されているような折り畳
み可能な形状にすることも、廃包材の保管スペース削減
のためには好ましい。これらの包材は、処理剤の取り出
し口にスクリューキャップや、プルトップ、アルミシー
ルをつけたり、包材をヒートシールしてもよいが、この
ほかの公知のものを使用しても良く、特に限定はしな
い。さらに環境保全上、廃包材をリサイクルまたはリユ
ースすることが好ましい。
【0078】本発明において、固形処理剤の溶解および
補充の方法としては特に限定はなく、公知の方法を使用
することができる。これらの方法としてはたとえば、撹
拌機能を有する溶解装置で一定量を溶解し補充する方
法、特開平9-80718に記載されているような溶解部分と
完成液をストックする部分とを有する溶解装置で溶解
し、ストック部から補充する方法、特開平5-119454、同
6-19102、同7-261357に記載されているような自動現像
機の循環系に処理剤を投入して溶解・補充する方法、溶
解槽を内蔵する自動現像機で感光材料の処理に応じて処
理剤を投入し溶解する方法などがあるが、このほかの公
知のいずれの方法を用いることもできる。また処理剤の
投入は、人手で行っても良いし、特開平9-138495に記載
されているような開封機構を有する溶解装置や自動現像
機で自動開封、自動投入してもよく、作業環境の点から
は後者が好ましい。具体的には取り出し口を突き破る方
法、はがす方法、切り取る方法、押し切る方法や、特開
平6-19102、同6-95331に記載の方法などがある。
【0079】本発明において処理する感光材料は、少な
くとも1種の造核剤を含有し、造核剤として一般式
(D)で表されるヒドラジン誘導体を少なくとも一種含
有することが好ましい。 一般式(D)
【0080】
【化21】
【0081】式中、R20は脂肪族基、芳香族基、または
ヘテロ環基を表し、R10は水素原子またはブロック基を
表し、G10は−CO−,−COCO−,−C(=S)−,
−SO2-,−SO−,−PO(R30)−基(R30はR10
定義した基と同じ範囲内より選ばれ、R10と異なってい
てもよい。),またはイミノメチレン基を表す。A10
20はともに水素原子、あるいは一方が水素原子で他方
が置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、または
置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、または置
換もしくは無置換のアシル基を表す。
【0082】一般式(D)において、R20で表される脂
肪族基は好ましくは炭素数1〜30の置換もしくは無置
換の、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基である。一般式(D)において、R20
で表される芳香族基は単環もしくは縮合環のアリール基
で、例えばベンゼン環、ナフタレン環が挙げられる。R
20で表されるヘテロ環基としては、単環または縮合環
の、飽和もしくは不飽和の、芳香族または非芳香族のヘ
テロ環基で、例えば、ピリジン環、ピリミジン環、イミ
ダゾール環、ピラゾール環、キノリン環、イソキノリン
環、ベンズイミダゾール環、チアゾール環、ベンゾチア
ゾール環、ピペリジン環、トリアジン環等が挙げられ
る。R20として好ましいものはアリール基であり、特に
好ましくはフェニル基である。
【0083】R20が示す基は置換されていてもよく、代
表的な置換基としては例えばハロゲン原子(フッ素原
子、クロル原子、臭素原子、または沃素原子)、アルキ
ル基(アラルキル基、シクロアルキル基、活性メチン基
等を含む)、アルケニル基、アルキニル基、アリール
基、複素環基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基
(例えばピリジニオ基)、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル
基、カルボキシ基またはその塩、スルホニルカルバモイ
ル基、アシルカルバモイル基、スルファモイルカルバモ
イル基、カルバゾイル基、オキサリル基、オキサモイル
基、シアノ基、チオカルバモイル基、ヒドロキシ基、ア
ルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキ
シ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ
基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ
もしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバ
モイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(ア
ルキル,アリール,またはヘテロ環)アミノ基、N−置
換の含窒素ヘテロ環基、アシルアミノ基、スルホンアミ
ド基、ウレイド基、チオウレイド基、イソチオウレイド
基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)
カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカ
ルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、4
級のアンモニオ基、オキサモイルアミノ基、(アルキル
もしくはアリール)スルホニルウレイド基、アシルウレ
イド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ニトロ
基、メルカプト基、(アルキル,アリール,またはヘテ
ロ環)チオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル
基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スル
ホ基またはその塩、スルファモイル基、N−アシルスル
ファモイル基、スルホニルスルファモイル基またはその
塩、リン酸アミドもしくはリン酸エステル構造を含む
基、等が挙げられる。これら置換基は、これらの置換基
でさらに置換されていてもよい。
【0084】R20が有していてもよい置換基として好ま
しくは、炭素数1〜30のアルキル基(活性メチレン基
を含む)、アラルキル基、ヘテロ環基、置換アミノ基、
アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、スル
ファモイルアミノ基、イミド基、チオウレイド基、リン
酸アミド基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル
基、カルボキシ基(その塩を含む)、(アルキル,アリ
ール,またはヘテロ環)チオ基、スルホ基(その塩を含
む)、スルファモイル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニ
トロ基等が挙げられる。
【0085】一般式(D)において、R10は水素原子ま
たはブロック基を表すが、ブロック基とは具体的に、ア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、
ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ
基またはヒドラジノ基を表す。
【0086】R10で表されるアルキル基として好ましく
は、炭素数1〜10のアルキル基であり、例えばメチル
基、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基,2−
カルボキシテトラフルオロエチル基,ピリジニオメチル
基、ジフルオロメトキシメチル基、ジフルオロカルボキ
シメチル基、3−ヒドロキシプロピル基、メタンスルホ
ンアミドメチル基、ベンゼンスルホンアミドメチル基、
ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、メチルチオメ
チル基、フェニルスルホニルメチル基、o−ヒドロキシ
ベンジル基などが挙げられる。アルケニル基として好ま
しくは炭素数1から10のアルケニル基であり、例えば
ビニル基、2,2−ジシアノビニル基、2−エトキシカ
ルボニルビニル基、2−トリフルオロ−2−メトキシカ
ルボニルビニル基等が挙げられる。アルキニル基として
好ましくは炭素数1から10のアルキニル基であり、例
えばエチニル基、2−メトキシカルボニルエチニル基等
が挙げられる。アリール基としては単環もしくは縮合環
のアリール基が好ましく、ベンゼン環を含むものが特に
好ましい。例えばフェニル基、3,5−ジクロロフェニ
ル基、2−メタンスルホンアミドフェニル基、2−カル
バモイルフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ヒド
ロキシメチルフェニル基などが挙げられる。ヘテロ環基
として好ましくは、少なくとも1つの窒素、酸素、およ
び硫黄原子を含む5〜6員の、飽和もしくは不飽和の、
単環もしくは縮合環のヘテロ環基で、4級化された窒素
原子を含むヘテロ環基であってもよく、例えばモルホリ
ノ基、ピペリジノ基(N−置換)、ピペラジノ基、イミダ
ゾリル基、インダゾリル基(4−ニトロインダゾリル基
等)、ピラゾリル基、トリアゾリル基、ベンゾイミダゾ
リル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基
(N−メチル−3−ピリジニオ基等)、キノリニオ基、
キノリル基などがある。モルホリノ基、ピペリジノ基、
ピリジル基、ピリジニオ基等が特に好ましい。
【0087】アルコキシ基としては炭素数1〜8のアル
コキシ基が好ましく、例えばメトキシ基、2−ヒドロキ
シエトキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。アリ
ールオキシ基としてはフェノキシ基が好ましく、アミノ
基としては無置換アミノ基、及び炭素数1〜10のアル
キルアミノ基、アリールアミノ基、または飽和もしくは
不飽和のヘテロ環アミノ基(4級化された窒素原子を含
む含窒素ヘテロ環基を含む)が好ましい。アミノ基の例
としては、2、2、6、6−テトラメチルピペリジン−
4−イルアミノ基、プロピルアミノ基、2−ヒドロキシ
エチルアミノ基、アニリノ基,o−ヒドロキシアニリノ
基、5−ベンゾトリアゾリルアミノ基、N−ベンジル−
3−ピリジニオアミノ基等が挙げられる。ヒドラジノ基
としては置換もしくは無置換のヒドラジノ基、または置
換もしくは無置換のフェニルヒドラジノ基(4−ベンゼ
ンスルホンアミドフェニルヒドラジノ基など)が特に好
ましい。
【0088】R10で表される基は置換されていても良
く、好ましい置換基としてはR20の置換基として例示し
たものがあてはまる。一般式(D)に於いてR10はG10
−R10の部分を残余分子から分裂させ、−G 10−R10
分の原子を含む環式構造を生成させる環化反応を生起す
るようなものであってもよく、その例としては、例えば
特開昭63−29751号などに記載のものが挙げられ
る。一般式(D)で表されるヒドラジン誘導体は、ハロ
ゲン化銀に対して吸着する吸着性の基が組み込まれてい
てもよい。かかる吸着基としては、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、チオ尿素基、チオアミド基、メルカプト
複素環基、トリアゾール基などの米国特許第4,38
5,108号、同4,459,347号、特開昭59−
195233号、同59−200231号、同59−2
01045号、同59−201046号、同59−20
1047号、同59−201048号、同59−201
049号、特開昭61−170733号、同61−27
0744号、同62−948号、同63−234244
号、同63−234245号、同63−234246号
に記載された基があげられる。またこれらハロゲン化銀
への吸着基は、プレカーサー化されていてもよい。その
様なプレカーサーとしては、特開平2−285344号
に記載された基が挙げられる。
【0089】一般式(D)のR10またはR20はその中に
カプラー等の不動性写真用添加剤において常用されてい
るバラスト基またはポリマーが組み込まれているもので
もよい。本発明においてバラスト基とは、6以上の炭素
数を有する、直鎖もしくは分岐の、アルキル基(または
アルキレン基)、アルコキシ基(またはアルキレンオキ
シ基)、アルキルアミノ基(またはアルキレンアミノ
基)、アルキルチオ基、あるいはこれらを部分構造とし
て有する基を表し、さらに好ましくは炭素数7以上で炭
素数24以下の、直鎖もしくは分岐の、アルキル基(ま
たはアルキレン基)、アルコキシ基(またはアルキレン
オキシ基)、アルキルアミノ基(またはアルキレンアミ
ノ基)、アルキルチオ基、あるいはこれらを部分構造と
して有する基を表す。またポリマーとしては、例えば特
開平1−100530号に記載のものが挙げられる。一
般式(D)のR10またはR20は、置換基としてヒドラジ
ノ基を複数個含んでいてもよく、この時一般式(D)で
表される化合物は、ヒドラジノ基に関しての多量体を表
し、具体的には例えば特開昭64-86134号、特開平4-1693
8号、特開平5-197091号、WO95ー32452号、W
O95ー32453号、特開平9-179229号、特開平9-23
5264号、特開平9-235265号、特開平9-235266号、特開平
9-235267号等に記載された化合物が挙げられる。
【0090】一般式(D)のR10またはR20は、その中
に、カチオン性基(具体的には、4級のアンモニオ基を
含む基、4級化されたリン原子を含む基、または4級化
された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基等)、エチレン
オキシ基もしくはプロピレンオキシ基の繰り返し単位を
含む基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)チオ
基、あるいは解離性基(アルカリ性の現像液で解離しう
る酸性度の低いプロトンを有する基もしくは部分構造、
あるいはまたその塩を意味し、具体的には、例えばカル
ボキシ基/−COOH、スルホ基/−SO3H、ホスホ
ン酸基/−PO3H、リン酸基/−OPO3H、ヒドロキ
シ基/−OH基、メルカプト基/−SH、−SO2NH2
基、N−置換のスルホンアミド基/−SO2NH−基、
−CONHSO2−基、−CONHSO2NH−基、−N
HCONHSO2−基、−SO2NHSO2−基、−CO
NHCO−基、活性メチレン基、含窒素ヘテロ環基に内
在する−NH−基、またはこれらの塩等)が含まれてい
てもよい。これらの基が含まれる例としては、例えば特
開平7−234471号、特開平5−333466号、
特開平6−19032号、特開平6−19031号、特
開平5−45761号、米国特許4994365号、米
国特許4988604号、特開平7−259240号、
特開平7−5610号、特開平7−244348号、独
特許4006032号、特開平11−7093号等に記
載の化合物が挙げられる。一般式(D)に於いてA10
20は水素原子、炭素数20以下のアルキルまたはアリ
ールスルホニル基(好ましくはフェニルスルホニル基、
又はハメットの置換基定数の和が−0.5以上となるよ
うに置換されたフェニルスルホニル基)、炭素数20以
下のアシル基(好ましくはベンゾイル基、又はハメット
の置換基定数の和が−0.5以上となるように置換され
たベンゾイル基、あるいは直鎖、分岐、又は環状の置換
もしくは無置換の脂肪族アシル基(ここに置換基として
は、例えばハロゲン原子、エーテル基、スルホンアミド
基、カルボンアミド基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、
スルホ基等が挙げられる))である。A10、A20として
は水素原子が最も好ましい。
【0091】次に本発明において、特に好ましいヒドラ
ジン誘導体について述べる。R20は置換フェニル基が特
に好ましく、置換基としてはスルホンアミド基、アシル
アミノ基、ウレイド基、カルバモイル基、チオウレイド
基、イソチオウレイド基、スルファモイルアミノ基、N
−アシルスルファモイルアミノ基等が特に好ましく、さ
らにスルホンアミド基、ウレイド基が好ましく、スルホ
ンアミド基が最も好ましい。一般式(D)で表されるヒ
ドラジン誘導体は、R20またはR10に、置換基として、
直接または間接的に、バラスト基、ハロゲン化銀への吸
着基、4級のアンモニオ基を含む基、4級化された窒素
原子を含む含窒素ヘテロ環基、エチレンオキシ基の繰り
返し単位を含む基、(アルキル,アリール,またはヘテ
ロ環)チオ基、アルカリ性の現像処理液中で解離しうる
解離性基、もしくは多量体を形成しうるヒドラジノ基
(−NHNH−G10−R10で表される基)の少なくとも
1つが置換されていることが特に好ましい。さらには、
20の置換基として、直接または間接的に、前述の何れ
か1つの基を有することが好ましく、最も好ましいの
は、R20がベンゼンスルホンアミド基で置換されたフェ
ニル基を表し、そのベンゼンスルホンアミド基のベンゼ
ン環上の置換基として、直接または間接的に、前述の何
れか1つの基を有する場合である。
【0092】R10で表される基のうち好ましいものは、
10が−CO−基の場合には、水素原子、アルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはヘテ
ロ環基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル
基、置換アリール基(置換基としては電子吸引性基また
はo−ヒドロキシメチル基が特に好ましい)であり、最
も好ましくは水素原子またはアルキル基である。G10
−COCO−基の場合にはアルコキシ基、アリールオキ
シ基、アミノ基が好ましく、特に置換アミノ基、詳しく
はアルキルアミノ基、アリールアミノ基、または飽和も
しくは不飽和のヘテロ環アミノ基が好ましい。またG10
が−SO2-基の場合には、R10はアルキル基、アリール
基または置換アミノ基が好ましい。
【0093】一般式(D)に於いてG10は好ましくは−
CO−基または−COCO−基であり、特に好ましくは
−CO−基である。次に一般式(D)で示される化合物
の具体例を以下に示す。ただし、本発明は以下の化合物
に限定されるものではない。
【0094】
【表11】
【0095】
【表12】
【0096】
【表13】
【0097】
【表14】
【0098】
【表15】
【0099】
【表16】
【0100】
【表17】
【0101】
【表18】
【0102】
【表19】
【0103】
【表20】
【0104】
【化22】
【0105】本発明に用いられるヒドラジン誘導体とし
ては、上記のものの他に、下記のヒドラジン誘導体も好
ましく用いられる。本発明に用いられるヒドラジン誘導
体はまた、下記の特許に記載された種々の方法により、
合成することができる。
【0106】特公平6−77138号に記載の(化1)
で表される化合物で、具体的には同公報3頁、4頁に記
載の化合物。特公平6−93082号に記載の一般式
(I)で表される化合物で、具体的には同公報8頁〜1
8頁に記載の1〜38の化合物。特開平6−23049
7号に記載の一般式(4)、一般式(5)および一般式
(6)で表される化合物で、具体的には同公報25頁、
26頁に記載の化合物4−1〜化合物4−10、28頁
〜36頁に記載の化合物5−1〜5−42、および39
頁、40頁に記載の化合物6−1〜化合物6−7。特開
平6−289520号に記載の一般式(1)および一般
式(2)で表される化合物で、具体的には同公報5頁〜
7頁に記載の化合物1−1)〜1−17)および2−
1)。特開平6−313936号に記載の(化2)およ
び(化3)で表される化合物で、具体的には同公報6頁
〜19頁に記載の化合物。特開平6−313951号に
記載の(化1)で表される化合物で、具体的には同公報
3頁〜5頁に記載の化合物。特開平7−5610号に記
載の一般式(I)で表される化合物で、具体的には同公
報5頁〜10頁に記載の化合物I−1〜I−38。特開
平7−77783号に記載の一般式(II)で表される化
合物で、具体的には同公報10頁〜27頁に記載の化合
物II−1〜II−102。特開平7−104426号に記
載の一般式(H)および一般式(Ha)で表される化合
物で、具体的には同公報8頁〜15頁に記載の化合物H
−1〜H−44。特開平9−22082号に記載の,ヒ
ドラジン基の近傍にアニオン性基またはヒドラジンの水
素原子と分子内水素結合を形成するノニオン性基を有す
ることを特徴とする化合物で、特に一般式(A),一般
式(B),一般式(C),一般式(D),一般式
(E),一般式(F)で表される化合物で,具体的には
同公報に記載の化合物N−1〜N−30。特開平9−2
2082号に記載の一般式(1)で表される化合物で、
具体的には同公報に記載の化合物D−1〜D−55。こ
の他、WO95−32452号、WO95−32453
号、特開平9−179229号、特開平9−235264号、特開平9
−235265号、特開平9−235266号、特開平9−235267号、
特開平9−319019号、特開平9−319020号、特開平10−13
0275号、特開平11−7093号、特開平6−332096号、特開
平7−209789号、特開平8−6193号、特開平8−248549
号、特開平8−248550号、特開平8−262609号、特開平8
−314044号、特開平8−328184号、特開平9−80667号、
特開平9−127632号、特開平9−146208号、特開平9−160
156号、特開平10−161260号、特開平10−221800号、特
開平10−213871号、特開平10−254082号、特開平10−25
4088号、特開平7−120864号、特開平7−244348号、特開
平7−333773号、特開平8−36232号、特開平8−36233
号、特開平8−36234号、特開平8−36235号、特開平8−2
72022号、特開平9−22083号、特開平9−22084号、特開
平9−54381号、特開平10−175946号、記載のヒドラジン
誘導体。
【0107】本発明においてヒドラジン系造核剤は、適
当な水混和性有機溶媒、例えばアルコール類(メタノー
ル、エタノール、プロパノール、フッ素化アルコー
ル)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン)、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセ
ルソルブなどに溶解して用いることができる。また、既
によく知られている乳化分散法によって、ジブチルフタ
レート、トリクレジルフォスフェート、グリセリルトリ
アセテートあるいはジエチルフタレートなどのオイル、
酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて
溶解し、機械的に乳化分散物を作製して用いることがで
きる。あるいは固体分散法として知られている方法によ
って、ヒドラジン誘導体の粉末を水の中にボールミル、
コロイドミル、あるいは超音波によって分散し用いるこ
とができる。本発明においてヒドラジン系造核剤は、支
持体に対してハロゲン化銀乳剤層側の該ハロゲン化銀乳
剤層、あるいは他の親水性コロイド層のどの層に添加し
てもよいが、該ハロゲン化銀乳剤層あるいはそれに隣接
する親水性コロイド層に添加することが好ましい。ま
た、2種類以上のヒドラジン系造核剤を併用して使用す
ることもできる。本発明において造核剤添加量はハロゲ
ン化銀1モルに対し1×10-5〜1×10-2モルが好ま
しく、1×10-5〜5×10-3モルがより好ましく、2
×10-5〜5×10-3モルが最も好ましい。
【0108】本発明において処理するハロゲン化銀写真
感光材料には上記ヒドラジン誘導体(造核剤)と共に造
核促進剤を使用することが好ましい。造核促進剤として
は、アミン誘導体、オニウム塩、ジスルフィド誘導体ま
たはヒドロキシメチル誘導体などが挙げられる。以下に
その例を列挙する。特開平7−77783号公報48頁
2行〜37行に記載の化合物で、具体的には49頁〜5
8頁に記載の化合物A−1)〜A−73)。特開平7−
84331号に記載の(化21)、(化22)および
(化23)で表される化合物で、具体的には同公報6頁
〜8頁に記載の化合物。特開平7−104426号に記
載の一般式〔Na〕および一般式〔Nb〕で表される化
合物で、具体的には同公報16頁〜20頁に記載のNa
−1〜Na−22の化合物およびNb−1〜Nb−12
の化合物。特願平7−37817号に記載の一般式
(1)、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、
一般式(5)、一般式(6)および一般式(7)で表さ
れる化合物で、具体的には同明細書に記載の1−1〜1
−19の化合物、2−1〜2−22の化合物、3−1〜
3−36の化合物、4−1〜4−5の化合物、5−1〜
5−41の化合物、6−1〜6−58の化合物および7
−1〜7−38の化合物。
【0109】上記造核促進剤は、適当な水混和性有機溶
媒、例えばアルコール類(メタノール、エタノール、プ
ロパノール、フッ素化アルコール)、ケトン類(アセト
ン、メチルエチルケトン)、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、メチルセルソルブなどに溶解して
用いることができる。また、既によく知られている乳化
分散法によって、ジブチルフタレート、トリクレジルフ
ォスフェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエ
チルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキ
サノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分
散物を作製して用いることができる。あるいは固体分散
法として知られている方法によって、造核促進剤の粉末
を水の中にボールミル、コロイドミル、あるいは超音波
によって分散し用いることができる。前記造核促進剤
は、支持体に対してハロゲン化銀乳剤層側の該ハロゲン
化銀乳剤層あるいは他の親水性コロイド層のどの層に添
加してもよいが、該ハロゲン化銀乳剤層あるいはそれに
隣接する親水性コロイド層に添加することが好ましい。
造核促進剤添加量はハロゲン化銀1モルに対し1×10
-6〜2×10-2モルが好ましく、1×10-5〜2×10
-2モルがより好ましく、2×10-5〜1×10-2モルが
最も好ましい。
【0110】次に、本発明において処理される感光材料
に用いられる、酸化されることにより現像抑制剤を放出
しうるレドックス化合物について説明する。レドックス
化合物のレドックス基としては、ハイドロキノン類、カ
テコール類、ナフトハイドロキノン基、アミノフェノー
ル類、ピラゾリドン類、ヒドラジン類、ヒドロキシルア
ミン類、レダクトン類であることが好ましく、ヒドラジ
ン類であることがさらに好ましい。このような酸化され
ることにより現像抑制剤を放出しうるレドックス化合物
として用いられるヒドラジン類は、好ましくは一般式
(R−1)、一般式(R−2)、一般式(R−3)で表
わされる。一般式(R−1)で表わされる化合物が特に
好ましい。
【0111】
【化23】
【0112】式中R1は脂肪族基または芳香族基を表わ
す。G1は−CO−基、−COCO−基、−CS−基、
−C(=NG22)−基、−SO−基、−SO2−基ま
たは−P(O)(G22)−基を表わす。G2は単なる
結合手、−O−基、−S−基または−N(R2)−基を
表わし、R2はR1と同定義の基または水素原子を表わ
し、分子内に複数のR2が存在する場合それらは同じで
あっても異なっても良い。A1、A2は水素原子、アルキ
ルスルホニル基、アリールスルホニル基またはアシル基
を表わし置換されていても良い。一般式(R−1)では
1、A2の少なくとも一方は水素原子である。A3はA1
と同義または−CH2CH(A4)-(Time)t-PUGを表わす。A4
ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホニル基ま
たは−G1−G2−R1(この場合、分子内の2つの−G1
−G2−R1は同じであっても異なっても良い。)を表わ
す。Timeは二価の連結基を表わし、tは0または1
を表わす。PUGは現像抑制剤を表わす。
【0113】一般式(R−1)、(R−2)、(R−
3)についてさらに詳細に説明する。一般式(R−
1)、(R−2)、(R−3)において、R1で表され
る脂肪族基は好ましくは炭素数1〜30のものであっ
て、特に炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアル
キル基である。このアルキル基は置換基を有していても
よい。一般式(R−1)、(R−2)、(R−3)にお
いて、R1で表される芳香族基は単環または2環のアリ
ール基または芳香族ヘテロ環基である。ここで芳香族ヘ
テロ環基はアリール基と縮合してヘテロアリール基を形
成してもよい。例えばベンゼン環、ナフタレン環、ピリ
ジン環、キノリン環、イソキノリン環等がある。なかで
もベンゼン環を含むものが好ましい。R1として特に好
ましいものはアリール基である。
【0114】R1のアリール基または芳香族ヘテロ環基
は置換されていてもよく、代表的な置換基としては、例
えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ基、ウ
レイド基、チオウレイド基、イソチオウレイド基、ウレ
タン基、アリールオキシ基、スルファモイル基、カルバ
モイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニ
ル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
シアノ基、スルホ基、アリールオキシカルボニル基、ア
シル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カ
ルボンアミド基、スルホンアミド基、スルファモイルア
ミノ基、カルボキシル基、リン酸アミド基などが挙げら
れ、好ましい置換基としては直鎖、分岐または環状のア
ルキル基(好ましくは炭素数1〜20のもの)、アラル
キル基(好ましくは炭素数7〜30のもの)、アルコキ
シ基(好ましくは炭素数1〜30のもの)、置換アミノ
基(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基で置換され
たアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜
40を持つもの)、スルホンアミド基(好ましくは炭素
数1〜40を持つもの)、ウレイド基(好ましくは炭素
数1〜40を持つもの)、スルファモイルアミノ基(好
ましくは炭素数1〜40を持つもの)、リン酸アミド基
(好ましくは炭素数1〜40のもの)などである。
【0115】一般式(R−1)、(R−2)、(R−
3)におけるG1としては−CO−基、−SO2−基が好
ましく、−CO−基が最も好ましい。A1、A2としては
水素原子が好ましく、A3としては水素原子、-CH2-CH(A
4)-(Time)t-PUGが好ましい。
【0116】一般式(R−1)、(R−2)、(R−
3)においてTimeは二価の連結基を表わし、タイミ
ング調節機能を有していてもよい。Timeで表わされ
る二価の連結基は、酸化還元母核の酸化体から放出され
るTime−PUGから一段階あるいはその以上の段階
の反応を経てPUGを放出せしめる基を表わす。Tim
eで表わされる二価の連結基としては、例えば米国特許
第4,248,962号(特開昭54−145,135
号)等に記載のp−ニトロフェノキシ誘導体の分子内閉
環反応によってPUGを放出するもの;米国特許第4,
310,612号(特開昭55−53,330号)およ
び同4,358,525号等に記載の環開裂後の分子内
閉環反応によってPUGを放出するもの;米国特許第
4,330,617号、同4,446,216号、同
4,483,919号、特開昭59−121,328号
等に記載のコハク酸モノエステルまたはその類縁体のカ
ルボキシル基の分子内閉環反応による酸無水物の生成を
伴って、PUGを放出するもの;米国特許第4,40
9,323号、同4,421,845号、リサーチ・デ
ィスクロージャー誌No.21,228(1981年12
月)、米国特許第4,416,977号(特開昭57−
135,944号)、特開昭58−209,736号、
同58−209,738号等に記載のアリールオキシ基
またはヘテロ環オキシ基が共役した二重結合を介した電
子移動によりキノモノメタン、またはその類縁体を生成
してPUGを放出するもの;米国特許第4,420,5
54号(特開昭57−136,640号)、特開昭57
−135,945号、同57−188,035号、同5
8−98,728号および同58−209,737号等
に記載の含窒素ヘテロ環のエナミン構造を有する部分の
電子移動によりエナミンのγ位よりPUGを放出するも
の;特開昭57−56,837号に記載の含窒素ヘテロ
環の窒素原子と共役したカルボニル基への電子移動によ
り生成したオキシ基の分子内閉環反応によりPUGを放
出するもの;米国特許第4,146,396号(特開昭
52−90932号)、特開昭59−93,442号、
特開昭59−75475号、特開昭60−249148
号、特開昭60−249149号等に記載のアルデヒド
類の生成を伴ってPUGを放出するもの;特開昭51−
146,828号、同57−179,842号、同59
−104,641号に記載のカルボキシル基の脱炭酸を
伴ってPUGを放出するもの;−O-COOCRaRb-PUG
(R a,Rbは一価の基を表わす。)の構造を有し、脱炭
酸と引き続くアルデヒド類の生成を伴ってPUGを放出
するもの;特開昭60−7,429号に記載のイソシア
ナートの生成を伴ってPUGを放出するもの;米国特許
第4,438,193号等に記載のカラー現像薬の酸化
体とのカップリング反応によりPUGを放出するものな
どを挙げることができる。これら、Timeで表わされ
る二価の連結基の具体例については特開昭61−23
6,549号、特開平1−269,936号、同3−6
7,246号等にも詳細に記載されている。
【0117】一般式(R−1)、(R−2)、(R−
3)においてPUGは現像抑制剤である。PUGはヘテ
ロ原子を有し、ヘテロ原子を介して一般式(R−1)、
(R−2)、(R−3)で表わされる化合物の他の部分
と結合している。一般的に公知の現像抑制剤の例はたと
えばテー・エッチ・ジェームズ(T.H.James)著「ザ・セ
オリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The
Theoryof the Photographic Process)」第4版、19
77年、マクミラン(Macmillan)社刊、396頁〜39
9頁や特開平3−67,246号明細書56頁〜69頁
などに記載されている。これらの現像抑制剤は置換基を
有してもよい。有用な置換基としては例えば、メルカプ
ト基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ
基、ヒドロキシ基、アルキル基、アラルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、スルホニ
ルアミノ基、ウレイド基、ウレタン基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、スルホニル基、スルフィニル基、ハロゲン原子、シ
アノ基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アル
コキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボンアミド
基、スルホンアミド基、ホスホンアミド基などが挙げら
れ、これらの基はさらに置換されても良い。
【0118】本発明に用いるPUGで表わされる現像抑
制剤は造核伝染現像を抑制する化合物であることが好ま
しい。造核伝染現像は、富士フイルム GRANDEXシステム
(富士写真フイルム(株)やKodak Ultratecシステム
(Eastman Kodak Co.,Ltd.)の画像形成法に用いられた
新しい現像ケミストリーである。この現像ケミストリー
は、「日本写真学会誌,52巻5号390〜394頁
(1989)や「ジャーナル オブ フォトグラフィック
サイエンス」35巻162頁(1987)に解説され
ているように、露光されたハロゲン化銀粒子の通常の現
像主薬による現像過程と、それによって生成した現像薬
の酸化生成物と造核剤とのクロス酸化に基づいて造核活
性種が生成し、この活性種による周辺の未露光〜弱く露
光されたハロゲン化銀粒子の造核伝染現像過程の2つの
過程から成っている。従って、全体の現像過程は、通常
の現像過程と、造核現像過程の総和からなっているの
で、現像抑制剤として従来知られている通常の現像抑制
剤の他に、新しく造核伝染現像過程を抑制する化合物が
抑制作用を発揮しうる。後者を、ここでは、造核現像抑
制剤と称する。本発明に用いるPUGで表わされる現像
抑制剤は、造核現像抑制剤が好ましい。造核現像抑制剤
として作用する化合物としては、従来知られている現像
抑制剤も効果あるが、特に有効な化合物は、少なくとも
1つ以上のニトロ基、またはニトロソ基を有する化合
物、ピリジン、ピラジン、キノリン、キノキサリン、あ
るいはフェナジンなどの含窒素複素環骨格、特に6員の
含窒素複素芳香環骨格を有する化合物、N−ハロゲン結
合を有する化合物、キノン類、テトラゾリウム類、アミ
ンオキシド類、アゾキシ化合物類、酸化能を有する配位
化合物類などである。その中でもニトロ基を有する化合
物、およびピリジン骨格を有する化合物が特に有効であ
る。
【0119】これらの造核現像抑制剤は置換基を有して
も良く、それら置換基の性質、例えば電子吸引性、電子
供与性、疎水性、親水性、電荷、ハロゲン化銀への吸着
性などの性質によって現像抑制の強さ、拡散のし易さを
はじめとするさまざまな特性をコントロールすることが
できる。有用な置換基の例としては前に一般的な現像抑
制剤の置換基の例として列挙したものがあてはまる。本
発明に有用なこれらの造核現像抑制剤の具体例は特開平
4−136839号、特許第2665693号などに詳
細に記載されているほか、特開平4−136841号、
特許第2631162号、特許第2725088号、特
開平4−283743号、特許第2779712号にも
Indとして記載されている。また、別の系列の造核現像
抑制剤として、アニオン性荷電基、あるいは現像液中で
解離してアニオン性荷電を生じうる解離性基を有するハ
ロゲン化銀粒子への吸着性化合物も有効であり、これら
は特許第2694373号にも詳細に記載されている。
【0120】一般式(R−1)、(R−2)、(R−
3)において、R1またはTimeは、その中にカプラー等
の不動性写真用添加剤において常用されているバラスト
基や一般式(R−1)、(R−2)、(R−3)で表わ
される化合物がハロゲン化銀に吸着することを促進する
基が組み込まれていてもよい。バラスト基は一般式(R
−1)、(R−2)、(R−3)で表わされる化合物が
実質的に他層または処理液中へ拡散できないようにする
のに十分な分子量を与える有機基であり、6以上の炭素
数を有する、直鎖もしくは分岐の、アルキル基(または
アルキレン基)、アルコキシ基(またはアルキレンオキ
シ基)、アルキルアミノ基(またはアルキレンアミノ
基)、アルキルチオ基、あるいはこれらを部分構造とし
て、他にアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、−CO
−、−CONH−、−NHCONH−、−NHCSNH
−、−SO2NH−、−NHSO2NH−等の基との組み
合わせからなる基を表す。バラスト基として好ましくは
炭素数6〜30のアルキル基が組み合わされた基が好ま
しく、特に炭素数7〜24のアルキル基が組み合わされ
た基が好ましい。
【0121】ハロゲン化銀への吸着促進基としては、具
体的には4−チアゾリン−2−チオン、4−イミダゾリ
ン−2−チオン、2−チオヒダントイン、ローダニン、
チオバルビツール酸、テトラゾリン−5−チオン、1,
2,4−トリアゾリン−3−チオン、1,3,4−オキ
サゾリン−2−チオン、ベンズイミダゾリン−2−チオ
ン、ベンズオキサゾリン−2−チオン、ベンゾチアゾリ
ン−2−チオン、チオトリアジン、1,3−イミダゾリ
ン−2−チオンのような環状チオアミド基、鎖状チオア
ミド基、脂肪族メルカプト基、芳香族メルカプト基、ヘ
テロ環メルカプト基(−SH基が結合した炭素原子の隣
が窒素原子の場合はこれと互変異性体の関係にある環状
チオアミド基と同義であり、この基の具体例は上に列挙
したものと同じである。)、ジスルフィド結合を有する
基、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、テトラゾー
ル、インダゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾー
ル、ベンゾチアゾール、チアゾール、チアゾリン、ベン
ゾオキサゾール、オキサゾール、オキサゾリン、チアジ
アゾール、オキサチアゾール、トリアジン、アザインデ
ンのような窒素、酸素、硫黄及び炭素の組合せからなる
5員ないし6員の含窒素ヘテロ環基、及びベンズイミダ
ゾリニウムのような複素環四級塩などが挙げられる。こ
れらはさらに適当な置換基で置換されていてもよい。置
換基としては、例えばR1の置換基として述べたものが
挙げられる。
【0122】一般式(R−1)、(R−2)、(R−
3)においてR1またはTimeは、その中に以下に述べる
特定の基を含んでいてもよい。即ち、カチオン性基(具
体的には、4級のアンモニオ基を含む基、4級化された
リン原子を含む基、または4級化された窒素原子を含む
含窒素ヘテロ環基等)、エチレンオキシ基もしくはプロ
ピレンオキシ基の繰り返し単位を含む基、(アルキル,
アリール,またはヘテロ環)チオ基、解離性基(アルカ
リ性の現像液で解離しうる酸性度の低いプロトンを有す
る基もしくは部分構造、あるいはまたその塩を意味し、
具体的には、例えばカルボキシ基/−COOH、スルホ
基/−SO3H、ホスホン酸基/−PO3H、リン酸基/
−OPO3H、ヒドロキシ基/−OH基、メルカプト基
/−SH、−SO2NH2基、N−置換のスルホンアミド
基/−SO2NH−基、−CONHSO2−基、−SO2
NHSO2―基、−CONHCO−基、活性メチレン
基、含窒素ヘテロ環基に内在する−NH−基、またはこ
れらの塩)を含んでいてもよい。一般式(R−1)で表
される化合物はまた、そのヒドラジン基/−N(A1)
−N(A2)−の部分構造に関しての多量体(例えば2
〜6量体)を形成しうる様な構造をしていてもよい。以
下に本発明に用いられる、一般式(R−1)、(R−
2)、(R−3)で表される化合物の具体例を列記する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0123】
【表21】
【0124】
【表22】
【0125】
【表23】
【0126】
【表24】
【0127】
【表25】
【0128】
【表26】
【0129】
【表27】
【0130】
【表28】
【0131】上記一般式(R−1)で表される化合物の
うち、さらに好ましいものは、下記一般式(1a)で表
される。
【0132】
【化24】
【0133】一般式(1a)においてPUGNは現像抑制剤
を表し、かつ隣接するカルボニル基と窒素原子で結合す
る含窒素ヘテロ環残基を表す。但し該ヘテロ環基は、そ
の置換基として少なくとも1つのニトロ基を直接もしく
は間接的に有し、かつpKa値9〜11を与え得るヘテロ
環基を表す。phはフェニル基を表し、少なくとも1つ
の解離性基を直接もしくは間接的に置換基として有す
る。Zはベンゼン環に置換可能な置換基を表し、pは0
〜4の整数を表す。
【0134】次に上記一般式(1a)で表される化合物
について詳しく説明する。一般式(1a)においてZ
は、ベンゼン環上に置換しうる任意の置換基を表す。任
意の置換基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原
子、クロル原子、臭素原子、または沃素原子)、アルキ
ル基(アラルキル基、シクロアルキル基、活性メチン基
等を含む)、アルケニル基、アルキニル基、アリール
基、複素環基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基
(例えばピリジニオ基)、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル
基、カルボキシ基またはその塩、スルホニルカルバモイ
ル基、アシルカルバモイル基、スルファモイルカルバモ
イル基、カルバゾイル基、オキサリル基、オキサモイル
基、シアノ基、チオカルバモイル基、ヒドロキシ基、ア
ルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキ
シ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ
基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ
もしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバ
モイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(ア
ルキル,アリール,またはヘテロ環)アミノ基、Nー置
換の含窒素ヘテロ環基、アシルアミノ基、スルホンアミ
ド基、ウレイド基、チオウレイド基、イミド基、(アル
コキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、
スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミ
カルバジド基、ヒドラジノ基、4級のアンモニオ基、オ
キサモイルアミノ基、(アルキルもしくはアリール)ス
ルホニルウレイド基、アシルウレイド基、アシルスルフ
ァモイルアミノ基、ニトロ基、メルカプト基、(アルキ
ル,アリール,またはヘテロ環)チオ基、(アルキルま
たはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリー
ル)スルフィニル基、スルファモイル基、アシルスルフ
ァモイル基、スルホニルスルファモイル基またはその
塩、スルホ基またはその塩、リン酸アミドもしくはリン
酸エステル構造を含む基、等が挙げられる。これら置換
基は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
【0135】一般式(1a)においてphで表されるフ
ェニル基は、少なくとも1つの解離性基を直接もしくは
間接的に置換基として有する。ここに解離性基とは、ア
ルカリ性の現像液中において解離しうる酸性度の低いプ
ロトンを有する基もしくは部分構造、あるいはまたその
塩のことで、具体的には、例えばカルボキシ基(−CO
OH)、ホスホン酸基(−PO3H)、リン酸基(−O
PO3H)、アリールスルホンアミド基、アルキルスル
ホンアミド基、スルファモイル基、アシルスルファモイ
ル基、カルバモイルスルファモイル基、スルホニルウレ
イド基、スルホニルカルバモイル基、スルファモイルカ
ルバモイル基、アシルカルバモイル基、スルホニルスル
ファモイル基、活性メチレン基、またはこれらの塩であ
る。但しスルホ基(−SO3H)、メルカプト基(−S
H)、含窒素ヘテロ環基に内在する−NH−基、ヒドロ
キシ基(−OH基)は含まれない。またアリールスルホ
ンアミド基は、少なくとも1つの電子吸引性基を置換基
として有するベンゼンスルホンアミド基に限られる。こ
こで電子吸引性基とは、ベンゼンスルホンアミド基のベ
ンゼン環のオルト位またはパラ位の置換基についてはハ
メットの置換基定数σp値が正の値を取る置換基を意味
し、ベンゼン環のメタ位の置換基についてはσm値が正
の値を取る置換基を意味する。ここでσpが正の値を取
る置換基とは具体的に、ハロゲン原子、アシル基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カ
ルバモイル基、カルボキシル基、シアノ基、(アルキル
またはアリール)スルホニル基、スルホ基またはその
塩、スルファモイル基、ニトロ基、チオウレイド基、ス
ルホンアミド基、イミド基、複数のハロゲン原子で置換
されたアルキル基(−CF3基等)等が挙げられ、また
σmが正の値を取る置換基とは、σpが正の値を取る置
換基として挙げた例と同じもののが挙げられる他に、ア
シルアミノ基、ウレイド基、(アルコキシもしくはアリ
ールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミ
ノ基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)チオ
基、アルコキシ基、アリールオキシ基等が挙げられる。
これら電子吸引性基は該ベンゼン環に2つ以上置換して
いてもよく、また該ベンゼン環は電子吸引性基以外の任
意の置換基を有していてもよい。
【0136】解離性基が活性メチレン基を表す時、活性
メチレン基とは2つまたは3つの電子吸引性基に挟まれ
たメチレン基もしくはメチン基を意味し、電子吸引性基
とはハメットの置換基定数σpが正の値を取りうる原子
団で、具体的には上述の説明の通りである。2つまたは
3つの電子吸引性基は互いに結合して環状構造をとって
いてもよい。なお本発明において、解離性基の塩とは具
体的に、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、リチ
ウムカチオン、マグネシウムカチオン、テトラブチルア
ンモニウムカチオン等の、アルカリ金属イオン、アルカ
リ土類金属イオン、有機アンモニウムイオン、有機ホス
ホニウムイオンなどが挙げられる。
【0137】一般式(1a)においてph基が、間接的
に少なくとも1つの解離性基を有する場合とは、解離性
基が2価もしくはそれ以上の連結基を介して、ph基に
置換されている場合を言う。ここに2価もしくはそれ以
上の連結基とは、具体的に次の一般式で表される。 {(*)m−L1}n−L2−** ここにL1はアルキレン基またはフェニレン基を表し、
L2は、−O−,−NR N−,−S−,−C=O−,−
SO2−,−SO−,−C=S−,−P=O−の単独、
もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表し、R
Nは水素原子、一価のアルキル基または一価のアリール
基を表す。*は解離性基との結合位置を示し、**は一
般式(1a)のph基との結合位置を示す。mは1また
は2、nは1または2を表す。L1またはRNで表され
る基は、任意の置換基を有していてもよく、具体的には
一般式(1a)のZで表される基について説明した置換
基と同じものが挙げられる。一般式(1a)においてp
h基は、置換基として、解離性基もしくは解離性基を含
む置換基以外に、同時に任意の置換基を有していてもよ
く、ここに任意の置換基とは、具体的には一般式(1
a)のZで表される置換基について説明した置換基と同
じものが挙げられる。
【0138】一般式(1)においてPUGNで表される含窒
素ヘテロ環基は、現像抑制剤を表すが、これは一般式
(R−1)のPUGで表される現像抑制剤と同義の基で
ある。一般式(1a)においてPUGNで表される含窒素ヘ
テロ環基は、窒素原子を有し、窒素原子を介して隣接す
るカルボニル基と結合する、pKa値9〜11を与える含
窒素ヘテロ環基で、その置換基として少なくとも1つの
ニトロ基を直接もしくは間接的に有する含窒素ヘテロ環
基である。ここにpKa値とは、アセトニトリルおよび水
の1:1混合溶液を溶媒として、酸−塩基規定によりpH
メーターで求められるpKa値である。一般式(1a)に
おいてPUGNで表される含窒素ヘテロ環基とは、5員〜7
員の、芳香族もしくは非芳香族の、単環もしくは縮環
の、含窒素ヘテロ環基で、そのヘテロ環を具体的に挙げ
れば、ベンゾトリアゾール類、ベンズイミダゾール類、
インダゾール類、フタルイミド類、コハク酸イミド類、
ヒダントイン類、ウラゾール類、o-スルホベンツイミド
類、イサチン類等を挙げることが出来る。一般式(1
a)においてPUGNで表される含窒素ヘテロ環基が、その
置換基として少なくとも1つのニトロ基を間接的に有す
る時、ニトロ基とPUGNで表される含窒素ヘテロ環基とを
連結する置換基としては、少なくとも1つのアリーレン
基を含む2価の連結基を表し、アルキレン基,−O−,
−NRN'−,−S−,−C=O−,−SO2−,−SO
−,−C=S−,−P=O−の単独、もしくはこれらの
基の組み合わせからなる基を含んでいてもよい。ここに
N'は水素原子、一価のアルキル基または一価のアリー
ル基を表す。
【0139】次に上記一般式(1a)で表される化合物
の、好ましい範囲について述べる。一般式(1a)にお
いてZの好ましい例としては、アルキル基、アシルアミ
ノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、スルファモイル
アミノ基、イミド基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、(アル
キル,アリール,またはヘテロ環)チオ基、スルファモ
イル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等が挙げら
れる。一般式(1a)においてpは、好ましくは0また
は1、より好ましくは0である。
【0140】一般式(1a)においてph基が有する解
離性基として好ましくは、カルボキシ基(−COO
H)、アリールスルホンアミド基、アルキルスルホンア
ミド基、スルファモイル基、アシルスルファモイル基、
カルバモイルスルファモイル基、スルホニルウレイド
基、スルホニルカルバモイル基、スルファモイルカルバ
モイル基、アシルカルバモイル基、スルホニルスルファ
モイル基、活性メチレン基、またはこれらの塩である。
特に好ましくは、カルボキシ基またはその塩、アリール
スルホンアミド基、スルホニルウレイド基、スルホニル
カルバモイル基、スルファモイルカルバモイル基であ
る。ここでアリールスルホンアミド基は、少なくとも1
つの電子吸引性基を置換基として有するベンゼンスルホ
ンアミド基に限られるが、ここで電子吸引性基として好
ましくは、ベンゼンスルホンアミド基のベンゼン環のオ
ルト位またはパラ位の置換基については具体的に、ハロ
ゲン原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバ
モイル基、シアノ基、スルファモイル基、ニトロ基、チ
オウレイド基、スルホンアミド基、イミド基、複数のハ
ロゲン原子で置換されたアルキル基(−CF3基等)等
が挙げられ、メタ位の置換基については、オルト位また
はパラ位の置換基として挙げたものの他に、アシルアミ
ノ基、ウレイド基、(アルコキシもしくはアリールオキ
シ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、ア
ルコキシ基、等が挙げられる。
【0141】一般式(1a)においてph基が、2価も
しくはそれ以上の連結基を介して、間接的に少なくとも
1つの解離性基を有する場合に、その連結基として好ま
しい例を挙げると、*−アルキレン基−CONH−、*
−アルキレン基−NHCONH−、*−アルキレン基−
SO2NH−、*−アルキレン基−NHSO2NH−、*
−アルキレン基−NHCO−、*−アルキレン基−OC
O−、*−フェニレン基−CONH−、*−フェニレン
基−NHCONH−、*−フェニレン基−SO 2NH
−、*−フェニレン基−NHCO−、*−フェニレン基
−NHSO2NH−、*−フェニレン基−OCO−、等
が挙げられる。ここに*は解離性基との結合位置を表
す。一般式(1a)においてPUGNで表されるヘテロ環基
は、好ましくはpKa値9.5〜11.0の値を与えうる
ヘテロ環基で、さらに好ましくはpKa値9.8〜10.
8の値を与えうるヘテロ環基である。一般式(1a)に
おいてPUGNで表されるヘテロ環基として好ましくは、ベ
ンズイミダゾール類、インダゾール類、ベンゾトリアゾ
ール類である。一般式(1a)においてPUGNで表される
ヘテロ環基に、ニトロ基が間接的に置換している場合に
は、少なくとも1つのニトロ基が置換したフェニル基
が、単結合もしくは2価の連結基を介して、該ヘテロ環
基に連結されていることが好ましい。その連結基として
は、−NHCO−、−NHCONH−、−O−アルキレ
ン−、−NHSO2−、−O−、−S−、−S−アルキ
レン−、等の連結基が好ましい。一般式(1a)におい
てPUGNがベンゾトリアゾール類を表す時、ニトロ基は間
接的に置換していることが好ましく、さらには少なくと
も1つのニトロ基が置換したフェニル基が、Btr−NH
CO−、Btr−NHCONH−、Btr−O−アルキレン
−、Btr−NHSO2−、Btr−O−、Btr−S−、Btr−
S−アルキレン−、等の連結基を介して連結されている
ことが好ましい。ここでBtrはベンゾトリアゾール類と
の置換位置を表す。
【0142】一般式(1a)においてPUGNで表されるヘ
テロ環基としては、インダゾール類が特に好ましい。さ
らには1つのニトロ基と、ニトロ基以外の1つもしくは
2つの電子吸引性の置換基が、同時に直接置換されたイ
ンダゾール類が特に好ましい。この場合、pKa9〜11
を与えうる、ニトロ基以外の電子吸引性の置換基とは具
体的に、ハロゲン原子(クロロ原子、ブロモ原子、フッ
素原子、ヨウ素原子)、アルコキシカルボニル基、アリ
ールオキシカルボニル基、スルファモイル基、スルホン
アミド基、シアノ基、カルバモイル基、トリフルオロメ
チル基、カルボキシ基、スルホ基またはその塩、アシル
基、ホルミル基等が挙げられる。中でも、ハロゲン原
子、アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、カル
バモイル基がより好ましく、アルコキシカルボニル基、
カルバモイル基が特に好ましく、アルコキシカルボニル
基(特にメトキシカルボニル基)が最も好ましい。一般
式(1a)で表される化合物は、その中にカプラー等の
不動性写真用添加剤において常用されているバラスト基
またはポリマーが組み込まれているものでもよい。特に
バラスト基が含まれているものは、本発明の好ましい例
の一つである。バラスト基については、一般式(R−
1)〜(R−3)についての説明の中で既に説明した。
バラスト基は、一般式(1)で表される化合物の何処に
置換されていても良いが、好ましくはphで表される基
に直接もしくは間接的に置換されていることが好まし
い。またポリマーとしては、例えば特開平1−1005
30号に記載のものが挙げられる。
【0143】一般式(1a)で表される化合物は、その
中にカチオン性基(具体的には、4級のアンモニオ基を
含む基、4級化されたリン原子を含む基、または4級化
された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基等)、エチレン
オキシ基もしくはプロピレンオキシ基の繰り返し単位を
含む基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)チオ
基が含まれていてもよい。これらの基が含まれる例とし
ては、例えば特開平7ー234471号、特開平5−3
33466号、特開平6−19032号、特開平6−1
9031号、特開平5−45761号、米国特許499
4365号、米国特許4988604号、特開平73−
259240号、特開平7−5610号、特開平7−2
44348号、独特許4006032号等に記載の化合
物が挙げられる。一般式(1a)で表される化合物に、
(アルキル,アリール,またはヘテロ環)チオ基が含ま
れているものは、本発明の好ましい例の一つである。一
般式(1a)で表される化合物に、(アルキル,アリー
ル,またはヘテロ環)チオ基が含まれる時、一般式(1
a)のphで表される基に、直接または間接的に置換さ
れていることが好ましい。一般式(1a)で表される化
合物は、ハロゲン化銀に対して吸着する吸着性の基が組
み込まれていてもよい。かかる吸着基については、一般
式(R−1)〜(R−3)についての説明の中で既に説
明した。
【0144】以下に本発明に用いられる一般式(1a)
で表される化合物の具体例を列記するが本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0145】
【表29】
【0146】
【表30】
【0147】
【表31】
【0148】
【表32】
【0149】
【表33】
【0150】
【表34】
【0151】
【表35】
【0152】
【表36】
【0153】
【表37】
【0154】本発明に用いられるレドックス化合物とし
ては上記のものの他に、例えば特開昭61−213,8
47号、同62−260,153号、特開平3−39,
953号、同3−39,951号、同3−39,949
号、同3−67,246号、同4−136839号、同
4−136840号、同4−136841号、同4−2
83743号、同4−278939号、特開平4−33
0432号、特許第2779712号、特許第2676
439号、特許第2709760号等に記載されたもの
を用いることができる。さらに特願平11−26383
3号、特願平11−263901号、特願平11−26
3997号、特願平11−2887号に記載されたもの
を用いることができる。本発明に用いられるレドックス
化合物の合成法は上記の資料に記載されているほか、例
えば米国特許第4,684,604号、特開平1−26
9,936号、米国特許第3,379,529号、同
3,620,746号、同4,377,634号、同
4,332,878号、特開昭49−129,536
号、同56−153,336号、同56−153,34
2号などに記載されている。
【0155】本発明に用いられるレドックス化合物は、
ハロゲン化銀1モルあたり1×10 -6〜5×10-2
ル、より好ましくは1×10-5〜1×10-2モルの範囲
内で用いられる。また、2種類以上のレドックス化合物
を併用して使用することもできる。本発明に用いられる
レドックス化合物は、適当な水混和性有機溶媒、例えば
アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノー
ル、フッ素化アルコール)、ケトン類(アセトン、メチ
ルエチルケトン)、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、メチルセルソルブなどに溶解して用いるこ
とができる。また、既に良く知られている乳化分散法に
よって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェ
ート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフタ
レートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンな
どの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作
成して用いることもできる。あるいは固体分散法として
知られている方法によって、レドックス化合物の粉末を
水の中にボールミル、コロイドミル、あるいは超音波に
よって分散して用いることもできる。
【0156】本発明に用いられるレドックス化合物は、
ハロゲン化銀乳剤層、またはその他の親水性コロイド層
に添加される。また、複数のハロゲン化銀乳剤層のうち
の少なくとも一層に添加しても良い。いくつかの構成例
をあげるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 構成例1) 支持体の上に、本発明に用いられるレドック
ス化合物を含むハロゲン化銀乳剤層と保護層を有する。
これらの乳剤層、又は保護層に造核剤として本発明に用
いられるヒドラジン誘導体を含んでも良い。 構成例2) 支持体の上に、順に、第1のハロゲン化銀乳
剤層と第2のハロゲン化銀乳剤層を有し、第1のハロゲ
ン化銀乳剤層、もしくは隣接する親水性コロイド層に、
該ヒドラジン誘導体を含み、第2のハロゲン化銀乳剤
層、もしくは隣接する親水性コロイド層に該レドックス
化合物を含む。 構成例3) 構成例2)で2つの乳剤層の順が逆の構成であ
る。構成例2)と3)においては、2つの感光性乳剤層の間
に、ゼラチンや合成ポリマー(ポリ酢酸ビニル、ポリビ
ニルアルコールなど)を含む中間層を設けても良い。 構成例4) 支持体上に、該ヒドラジン誘導体を含むハロ
ゲン化銀乳剤層を有し、該乳剤層の上、もしくは、支持
体とハロゲン化銀乳剤層との間に、該レドックス化合物
を含む親水性コロイド層を有する。特に好ましい構成
は、構成例2)または3)である。
【0157】本発明に係わるハロゲン化銀乳剤はハロゲ
ン化銀として、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩沃臭化
銀、沃臭化銀のいずれでもよいが、塩化銀含有率30モ
ル%以上が好ましく、50モル%以上が更に好ましい。
また、沃化銀の含有率は5モル%以下が好ましく、2モ
ル%以下が更に好ましい。ハロゲン化銀粒子の形状は、
立方体、十四面体、八面体、不定型、板状のいずれでも
良いが、立方体もしくは板状が好ましい。本発明に用い
られる写真乳剤は、P.Glafkides 著 Chimie et Physiqu
ePhotographique (Paul Montel社刊、1967年)、G.
F.Dufin 著 PhotographicEmulsion Chemistry (The Foc
al Press 刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著Mak
ing and Coating Photographic Emulsion (The Focal P
ress 刊、1964年)などに記載された方法を用いて
調製することができる。
【0158】すなわち、酸性法、中性法等のいずれでも
よく、又、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる
方法としては、片側混合法、同時混合法、それらの組み
合わせなどのいずれを用いても良い。粒子を銀イオン過
剰の下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を
用いることもできる。同時混合法の一つの形式としてハ
ロゲン化銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ方
法、すなわち、いわゆるコントロールド・ダブルジェッ
ト法を用いることもできる。またアンモニア、チオエー
テル、四置換チオ尿素等のいわゆるハロゲン化銀溶剤を
使用して粒子形成させることが好ましい。より好ましく
は四置換チオ尿素化合物であり、特開昭53−8240
8号、同55−77737号に記載されている。好まし
いチオ尿素化合物はテトラメチルチオ尿素、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジンチオンである。ハロゲン化
銀溶剤の添加量は用いる化合物の種類および目的とする
粒子サイズ、ハロゲン組成により異なるが、ハロゲン化
銀1モルあたり2モル10 -5〜10-2モルが好ましい。
【0159】コントロールド・ダブルジェット法および
ハロゲン化銀溶剤を使用した粒子形成方法では、結晶型
が規則的で粒子サイズ分布の狭いハロゲン化銀乳剤を作
るのが容易であり、本発明に用いられるハロゲン化銀乳
剤を作るのに有用な手段である。また、粒子サイズを均
一にするためには、英国特許第1,535,016号、
特公昭48−36890、同52−16364号に記載
されているように、硝酸銀やハロゲン化アルカリの添加
速度を粒子成長速度に応じて変化させる方法や、英国特
許第4,242,445号、特開昭55−158124
号に記載されているように水溶液の濃度を変化させる方
法を用いて、臨界飽和度を越えない範囲において早く成
長させることが好ましい。本発明に用いられる乳剤は単
分散乳剤が好ましく、{(粒径の標準偏差)/(平均粒
径)}×100で表される変動係数が20%以下、より
好ましくは15%以下である。ハロゲン化銀乳剤粒子の
平均粒子サイズは0.5μm以下が好ましく、より好ま
しくは0.1μm〜0.4μmである。
【0160】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
VIII族に属する金属を含有してもよい。特に、スキャナ
ー露光の様な高照度露光に適した感光材料及び線画撮影
用感光材料は、高コントラスト及び低カブリを達成する
ために、ロジウム化合物、イリジウム化合物、ルテニウ
ム化合物などを含有することが好ましい。また、高感度
化のためには鉄化合物を含有することが好ましい。本発
明に用いられるロジウム化合物として、水溶性ロジウム
化合物を用いることができる。たとえば、ハロゲン化ロ
ジウム(III)化合物、またはロジウム錯塩で配位子とし
てハロゲン、アミン類、オキザラト等を持つもの、たと
えば、ヘキサクロロロジウム(III)錯塩、ヘキサブロモ
ロジウム(III)錯塩、ヘキサアミンロジウム(III)錯塩、
トリザラトロジウム(III)錯塩等が挙げられる。これら
のロジウム化合物は、水あるいは適当な溶媒に溶解して
用いられるが、ロジウム化合物の溶液を安定化させるた
めに一般によく行われる方法、すなわち、ハロゲン化水
素水溶液(たとえば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あるいは
ハロゲン化アルカリ(たとえばKCl、NaCl、KB
r、NaBr等)を添加する方法を用いることができ
る。水溶性ロジウムを用いる代わりにハロゲン化銀調製
時に、あらかじめロジウムをドープしてある別のハロゲ
ン化銀粒子を添加して溶解させることも可能である。本
発明に用いられるイリジウム化合物としては、ヘキサク
ロロイリジウム、ヘキサブロモイリジウム、ヘキサアミ
ンイリジウムが挙げられる。本発明に用いられるルテニ
ウム化合物としては、ヘキサクロロルテニウム、ペンタ
クロロニトロシルルテニウムが挙げられる。本発明に用
いられる鉄化合物としては、ヘキサシアノ鉄(II)酸カ
リウム、チオシアン酸第一鉄が挙げられる。これらの化
合物の添加量は、ハロゲン化銀乳剤の銀1モル当たり1
×10-8〜5×10-6モル、好ましくは5×10-8〜1
×10-6モルである。これらの化合物の添加は、ハロゲ
ン化銀乳剤粒子の製造時及び乳剤を塗布する前の各段階
において適宜行うことができるが、特に乳剤形成時に添
加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好まし
い。
【0161】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は化
学増感されることが好ましい。化学増感の方法として
は、硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法、貴金属
増感法などの知られている方法を用いることができ、単
独または組み合わせて用いられる。組み合わせて使用す
る場合には、例えば、硫黄増感法と金増感法、硫黄増感
法とセレン増感法と金増感法、硫黄増感法とテルル増感
法と金増感法などが好ましい。本発明に用いられる硫黄
増感は、通常、硫黄増感剤を添加して、40℃以上の高
温で乳剤を一定時間攪拌することにより行われる。硫黄
増感剤としては公知の化合物を使用することができ、例
えば、ゼラチン中に含まれる硫黄化合物のほか、種々の
硫黄化合物、たとえばチオ硫酸塩、チオ尿素類、チアゾ
ール類、ローダニン類等を用いることができる。好まし
い硫黄化合物は、チオ硫酸塩、チオ尿素化合物である。
硫黄増感剤の添加量は、化学熟成時のpH、温度、ハロ
ゲン化銀粒子の大きさなどの種々の条件の下で変化する
が、ハロゲン化銀1モル当り10 -7〜10-2モルであ
り、より好ましくは10-5〜10-3モルである。
【0162】本発明に用いられるセレン増感剤として
は、公知のセレン化合物を用いることができる。すなわ
ち、通常、不安定型および/または非不安定型セレン化
合物を添加して40℃以上の高温で乳剤を一定時間攪拌
することにより行われる。不安定型セレン化合物として
は特公昭44−15748号、同43−13489号、
特開平4−109240号、同4−324855号等に
記載の化合物を用いることができる。特に特開平4−3
24855号中の一般式(VIII)および(IX)で示される
化合物を用いることが好ましい。
【0163】本発明に用いられるテルル増感剤は、ハロ
ゲン化銀粒子表面または内部に、増感核になると推定さ
れるテルル化銀を生成せしめる化合物である。ハロゲン
化銀乳剤中のテルル化銀生成速度については特開平5−
313284号に記載の方法で試験することができる。
具体的には、米国特許第1,623,499号、同第
3,320,069号、同第3,772,031号、英
国特許第235,211号、同第1,121,496
号、同第1,295,462号、同第1,396,69
6号、カナダ特許第800,958号、特開平4−20
4640号、同4−271341号、同4−33304
3号、同5−303157号、ジャーナル・オブ・ケミ
カル・ソサイアティー・ケミカル・コミュニケーション
(J.Chem.Soc.Chem.Commun.)635(1980),ibid
1102(1979),ibid 645(1979)、
ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティー・パーキ
ン・トランザクション(J.Chem.Soc.Perkin.Trans.)
1,2191(1980)、S.パタイ(S.Patai)編、ザ
・ケミストリー・オブ・オーガニック・セレニウム・ア
ンド・テルリウム・カンパウンズ(The Chemistry of O
rganic Serenium and Tellunium Compounds),Vol 1
(1986)、同Vol 2(1987)に記載の化合物を
用いることができる。特に特開平5−313284号中
の一般式(II)(III)(IV)で示される化合物が好まし
い。
【0164】本発明で用いられるセレンおよびテルル増
感剤の使用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学熟成
条件等によって変わるが、一般にハロゲン化銀1モル当
たり10-8〜10-2モル、好ましくは10-7〜10-3
ル程度を用いる。本発明における化学増感の条件として
は特に制限はないが、pHとしては5〜8、pAgとし
ては6〜11、好ましくは7〜10であり、温度として
は40〜95℃、好ましくは45〜85℃である。本発
明に用いられる貴金属増感剤としては、金、白金、パラ
ジウム、イリジウム等が挙げられるが、特に金増感が好
ましい。本発明に用いられる金増感剤としては具体的に
は、塩化金酸、カリウムクロレート、カリウムオーリチ
オシアネート、硫化金などが挙げられ、ハロゲン化銀1
モル当たり10-7〜10-2モル程度を用いることができ
る。本発明に用いるハロゲン化銀乳剤にはハロゲン化銀
粒子の形成または物理熟成の過程においてカドミウム
塩、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩などを共存させてもよ
い。本発明においては、還元増感を用いることができ
る。還元増感剤としては第一スズ塩、アミン類、ホルム
アミジンスルフィン酸、シラン化合物などを用いること
ができる。本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、欧
州公開特許(EP)−293,917に示される方法に
より、チオスルホン酸化合物を添加してもよい。本発明
に用いられる感光材料中のハロゲン化銀乳剤は、一種だ
けでもよいし、二種以上(例えば、平均粒子サイズの異
なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖の異なるも
の、化学増感の条件の異なるもの)併用してもよい。中
でも高コントラストを得る為には、特開平6−3244
26に記載されているように、支持体に近いほど高感度
な乳剤を塗布する事が好ましい。
【0165】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀乳
剤は、増感色素によって比較的長波長の青色光、緑色
光、赤色光または赤外光に分光増感されてもよい。増感
色素としては、シアニン色素、メロシアニン色素、コン
プレックスシアニン色素、コンプレックスメロシアニン
色素、ホロホーラーシアニン色素、スチリル色素、ヘミ
シアニン色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色
素等を用いることができる。本発明に使用される有用な
増感色素は例えばRESEARCH DISCLOSURE Item17643
IV−A項(1978年12月p.23)、同Item183
1X項(1979年8月p.437)に記載もしくは引
用された文献に記載されている。特に各種スキャナー、
イメージセッターや製版カメラの光源の分光特性に適し
た分光感度を有する増感色素を有利に選択することがで
きる。例えば、A)アルゴンレーザー光源に対しては、
特開昭60−162247号に記載の(I)−1から
(I)−8の化合物、特開平2−48653号に記載の
I−1からI−28の化合物、特開平4−330434
号に記載のI−1からI−13の化合物、米国特許2,
161,331号に記載のExample1からExa
mple14の化合物、西独特許936,071号記載
の1から7の化合物、B)ヘリウム−ネオンレーザー光
源に対しては、特開昭54−18726号に記載のI−
1からI−38の化合物、特開平6−75322号に記
載のI−1からI−35の化合物および特開平7−28
7338号に記載のI−1からI−34の化合物、C)
LED光源に対しては特公昭55−39818号に記載
の色素1から20、特開昭62−284343号に記載
のI−1からI−37の化合物および特開平7−287
338号に記載のI−1からI−34の化合物、D)半
導体レーザー光源に対しては特開昭59−191032
号に記載のI−1からI−12の化合物、特開昭60−
80841号に記載のI−1からI−22の化合物、特
開平4−335342号に記載のI−1からI−29の
化合物および特開昭59−192242号に記載のI−
1からI−18の化合物、E)製版カメラのタングステ
ンおよびキセノン光源に対しては特開昭55−4501
5号に記載の一般式〔I〕で表される(1)から(1
9)の化合物、特開平9−160185号に記載I−1
からI−97の化合物および特開平6−242547号
に記載の4−Aから4−Sの化合物、5−Aから5−Q
の化合物、6−Aから6−Tの化合物などが有利に選択
される。
【0166】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色
素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素ある
いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増
感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色
素、強色増感を示す色素の組合せ及び強色増感を示す物
質はリサーチ・ディスクロージャ(Research Disclosur
e)176巻17643(1978年12月発行)第23
頁IVのJ項、あるいは前述の特公昭49−25500、
同43−4933、特開昭59−19032、同59−
192242等に記載されている。
【0167】本発明に用いられる増感色素は2種以上を
併用してもよい。増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加
せしめるには、それらを直接乳剤中に分散してもよい
し、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、アセトン、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロパノール、2,2,2−トリフルオロ
エタノール、3−メトキシ−1−プロパノール、3−メ
トキシ−1−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノ
ール、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒の単独も
しくは混合溶媒に溶解して乳剤に添加してもよい。ま
た、米国特許第3,469,987号明細書等に開示さ
れているように、色素を揮発性の有機溶剤に溶解し、該
溶液を水または親水性コロイド中に分散し、この分散物
を乳剤中へ添加する方法、特公昭44−23389号、
同44−27555号、同57−22091号等に開示
されているように、色素を酸に溶解し、該溶液を乳剤中
に添加したり、酸または塩基を共存させて水溶液として
乳剤中へ添加する方法、米国特許第3,822,135
号、同第4,006,025号明細書等に開示されてい
るように界面活性剤を共存させて水溶液あるいはコロイ
ド分散物としたものを乳剤中に添加する方法、特開昭5
3−102733号、同58−105141号に開示さ
れているように親水性コロイド中に色素を直接分散さ
せ、その分散物を乳剤中に添加する方法、特開昭51−
74624号に開示されているように、レッドシフトさ
せる化合物を用いて色素を溶解し、該溶液を乳剤中へ添
加する方法を用いることもできる。また、溶液に超音波
を用いることもできる。
【0168】本発明に用いる増感色素をハロゲン化銀乳
剤中に添加する時期は、これまで有用であることが認め
られている乳剤調製のいかなる工程中であってもよい。
例えば米国特許第2,735,766号、同第3,62
8,960号、同第4,183,756号、同第4,2
25,666号、特開昭58−184142号、同60
−196749号等の明細書に開示されているように、
ハロゲン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前の時
期、脱銀工程中および/または脱塩後から化学熟成の開
始前までの時期、特開昭58−113920号等の明細
書に開示されているように、化学熟成の直前または工程
中の時期、化学熟成後、塗布までの時期の乳剤が塗布さ
れる前ならばいかなる時期、工程において添加されても
よい。また、米国特許第4,225,666号、特開昭
58−7629号等の明細書に開示されているように、
同一化合物を単独で、または異種構造の化合物と組み合
わせて、例えば粒子形成工程中と化学熟成工程中または
化学熟成完了後とに分けたり、化学熟成の前または工程
中と完了後とに分けるなどして分割して添加してもよ
く、分割して添加する化合物および化合物の組み合わせ
の種類を変えて添加してもよい。
【0169】増感色素の添加量は、ハロゲン化銀粒子の
形状、サイズ、ハロゲン組成、化学増感の方法と程度、
カブリ防止剤の種類等により異なるが、ハロゲン化銀1
モルあたり、4×10-6〜8×10-3モルで用いること
ができる。例えばハロゲン化銀粒子サイズが0.2〜
1.3μmの場合には、ハロゲン化銀粒子の表面積1m2
あたり、2×10-7〜3.5×10-6モルの添加量が好
ましく、6.5×10-7〜2.0×10-6モルの添加量
がより好ましい。本発明において処理する感光材料に用
いられる各種添加剤に関しては、特に制限はなく、例え
ば下記箇所に記載されたものを好ましく用いることがで
きる。特開平3−39948号公報第10頁右下11行
目から同公報第12頁左下5行目に記載のポリヒドロキ
シベンゼン化合物。具体的には、同公報に記載の化合物
(III)−1〜25の化合物。
【0170】特開平1−118832号公報に記載の一
般式(I)で表される実質的には可視域に吸収極大を持
たない化合物。具体的には、同公報に記載の化合物I−
1〜I−26の化合物。特開平2−103536号公報
第17頁右下19行目から同公報18頁右上4行目に記
載のかぶり防止剤。特開平2−103536号公報第1
8頁左下12行目から同頁左下20行目に記載のポリマ
ーラテックス。特開平9−179228号に記載の一般
式(I)で表される活性メチレン基を有するポリマーラ
テックスで、具体的には同明細書に記載の化合物I−1
〜I−16。特開平9−179228号に記載のコア/
シェル構造を有するポリマーラテックスで、具体的には
同明細書に記載の化合物P−1〜P−55。特開平2−
103536号公報第19頁左上15行目から同公報1
9頁右上15行目に記載のマット剤、滑り剤、可塑剤。
【0171】特開平2−103536号公報第18頁右
上5行目から同頁右上17行目に記載の硬膜剤。特開平
2−103536号公報第18頁右下6行目から同公報
19頁左上1行目に記載の酸基を有する化合物。特開平
2−18542号公報第2頁左下13行目から同公報第
3頁右上7行目に記載の導電性物質。具体的には、同公
報第2頁右下2行目から同頁右下10行目に記載の金属
酸化物、および同公報に記載の化合物P−1〜P−7の
導電性高分子化合物。特開平2−103536号公報第
17頁右下1行目から同頁右上18行目に記載の水溶性
染料。特開平9−179243号記載の一般式(F
A)、一般式(FA1)、一般式(FA2)、一般式
(FA3)で表される固体分散染料。具体的には同公報
記載の化合物F1〜F34、特開平7−152112号
記載の(II−2)〜(II−24)、特開平7−15211
2号記載の(III−5)〜(III−18)、特開平7−152
112号記載の(IV−2)〜(IV−7)。特開平2−2
94638号公報の固体分散染料。
【0172】特開平2−12236号公報第9頁右上7
行目から同頁右下3行目に記載の界面活性剤、特開平2
−103536号公報第18頁左下4行目から同頁左下
7行目に記載のPEG系界面活性剤、特開平3−399
48号公報第12頁左下6行目から同公報第13頁右下
5行目に記載の含弗素界面活性剤、具体的には、同公報
に記載の化合物VI−1〜VI−15の化合物。特開平2−
18542号公報第3頁右下1行目から20行目に記載
のバインダー。
【0173】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0174】実施例1 <ハロゲン化銀乳剤Aの調製>硝酸銀150gを溶解し
た硝酸銀水溶液500mlと、粒子形成後の銀1モル当
たり2×10-7モルに相当する(NH42RhCl
5(H2O)及び1×10-7モルに相当するK3IrCl6
を含む臭化カリウム44gと塩化ナトリウム34gを溶
解したハロゲン塩水溶液500mlを、2gの塩化ナト
リウムと0.02gの1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リチオンと0.5gのクエン酸と4mgのベンゼンチオ
スルホン酸ナトリウムおよび1mgのベンゼンスルフィ
ン酸ナトリウムを1リットルに溶解した2%ゼラチン水
溶液に攪拌しながら38℃で20分間ダブルジェット法
により添加し、平均粒子サイズ0.21μm、塩化銀含
量58モル%の塩臭化銀粒子を得ることにより核形成を
行った。続いて、硝酸銀50gを溶解した硝酸銀水溶液
200mlと、乳剤全体の銀1モル当たり1×10-5
ルに相当するヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムを含む臭
化カリウム12gと塩化ナトリウム13gを溶解したハ
ロゲン塩水溶液200mlを、ダブルジェット法により
10分間かけて添加した。
【0175】その後、銀1モルあたり1×10-3モルの
KI溶液を加えてコンバージョンを行い、常法に従って
フロキュレーション法により水洗した。具体的には、温
度を35℃に下げ、下記に示すアニオン性沈降剤−1を
3g加え、硫酸を用いてハロゲン化銀が沈降するまでp
Hを下げた。(pH 3.2±0.2の範囲であった)
次に上澄み液を約3リットル除去した(第一水洗)。さ
らに3リットルの蒸留水を加えてから、ハロゲン化銀が
沈降するまで硫酸を加えた。再度上澄み液を3リットル
除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作をさらに1
回繰り返し(第三水洗)て水洗・脱塩行程を終了した。
水洗・脱塩後の乳剤に、銀1モルあたりゼラチン40g
を加えpH5.9、pAg7.5に調整した後、さらに
銀1モルあたりベンゼンチオスルホン酸ナトリウム16
mgとベンゼンスルフィン酸ナトリウム4mg、チオ硫
酸ナトリウム3mg、トリフェニルホスフィンセレニド
4mgおよび塩化金酸8mgを加え、55℃で60分間
加熱し化学増感を施した。その後、安定剤として4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイ
ンデン150mgおよび防腐剤としてプロキセル(商品
名、ICI Co.,Ltd.製)を100mgを加え
た。得られた粒子は平均粒子サイズ0.20μm、変動
係数10%、塩化銀含有率60モル%の沃塩臭化銀立方
体粒子であった。(最終的に乳剤として、pH=5.
9、pAg=7.2、電導度=37μS/m、密度=
1.20x10-3kg/m3、粘度=20mPa・sとな
った。)
【0176】<乳剤Bの調製>硝酸銀75gを溶解した
硝酸銀水溶液250mlと、(NH42RhCl5(H2
O)を乳剤全体の銀1モル当たり4×10-7モル相当す
る量及び乳剤全体の銀1モル当たり1×10-7モルに相
当するK3IrCl6を含む臭化カリウム16gと塩化ナ
トリウム20gを溶解したハロゲン塩水溶液250ml
を、4gの塩化ナトリウムと0.02gの1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリチオンと0.5gのクエン酸と4
mgのベンゼンチオスルホン酸ナトリウムおよび1mg
のベンゼンスルフィン酸ナトリウムを1リットルに溶解
した2%ゼラチン水溶液に攪拌しながら45℃で12分
間ダブルジェット法により添加し、平均粒子サイズ0.
20μm、塩化銀含量70モル%の塩臭化銀粒子を得る
ことにより核形成を行った。続いて、硝酸銀125gを
溶解した硝酸銀水溶液400mlと、臭化カリウム26
gと塩化ナトリウム34gを溶解したハロゲン塩水溶液
400mlを、ダブルジェット法により20分間かけて
添加した。その後、銀1モルあたり1×10-3モルのK
I溶液を加えてコンバージョンを行い、常法に従ってフ
ロキュレーション法により水洗した。具体的な方法は、
乳剤Aと同様に行った。水洗・脱塩後の乳剤に、銀1モ
ルあたりゼラチン40gを加え、pH6.0、pAg
7.5に調整し、さらに銀1モルあたりベンゼンチオス
ルホン酸ナトリウム7mgとベンゼンスルフィン酸ナト
リウム2mg、塩化金酸8mgおよびチオ硫酸ナトリウ
ム5mgを加え、60℃で60分間加熱し化学増感を施
した。その後、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデン250mgお
よび防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI C
o.,Ltd.製)を100mgを加えた。得られた粒
子は平均粒子サイズ0.28μm、変動係数10%、塩
化銀含有率70モル%の沃塩臭化銀立方体粒子であっ
た。(最終的に乳剤として、pH=6.1、pAg=
7.5、電導度=46μS/m、密度=1.20x10
-3kg/m3、粘度=62mPa・sとなった。)
【0177】<塗布試料の作成>下記に示す両面が塩化
ビニリデンを含む防湿層下塗りからなるポリエチレンテ
レフタレートフィルム支持体上に、UL層/ヒドラジン
含有EM層/中間層/レドックス化合物含有EM層/保
護層の構成となるように塗布して試料を作成した。以下
に各層の調製方法、塗布量および塗布方法を示す。 (UL層)UL層としてゼラチン(防腐剤としてプロキ
セル(商品名、ICI Co.,Ltd.製)を含有)
0.3g/m2、造核促進剤(ZS)を7.5x10-6
モル/m2、ポリエチルアクリレート分散物0.25g
/m2、および硬膜剤として1,2−ビス(ビニルスル
ホニルアセトアミド)エタンを50mg/m2を塗布し
た。塗布液のpHは5.8に調製した。 (ヒドラジン含有EM層) <ヒドラジン含有層乳剤塗布液の調製>乳剤Aに増感色
素として銀1モルあたり5×10-4モルの下記構造式
(s−1)の化合物を加え、さらに1×10-3モルの臭
化カリウム、5×10-4モルの構造式(a)で表される
メルカプト化合物、および構造式(b)で表されるメル
カプト化合物、1×10-4モルの構造式(c)で表され
るトリアジン化合物、ヒドラジン造核剤−AおよびBを
各1×10-4モル添加した。さらに、コロイダルシリカ
(日産化学製スノーテックスC)を500mg/m2
ポリエチルアクリレートの分散物を500mg/m2
布されるように加え、ヒドラジン含有層塗布液を調製し
た。溶液のpHは5.8に調整した。
【0178】
【化25】
【0179】できあがったハロゲン化銀乳剤塗布液を銀
量3.4g/m2、ゼラチン量1.6g/m2となるよう
に塗布した。
【0180】(中間層) <中間層塗布液の調製>防腐剤としてプロキセルを含む
ゼラチン溶液に、エタンチオスルホン酸ナトリウムを5
mg/m2、(e)で表される染料を50mg/m2、ハ
イドロキノンを100mg/m2、5−クロル−8−ヒ
ドロキシキノリンを10mg/m2、ポリエチルアクリ
レートの分散物を100mg/m2塗布されるように添
加し、中間層塗布液を調製した。溶液のpHは7.0に
調整した。中間層はゼラチン1.0g/m2となるよう
に塗布した。
【0181】(レドックス化合物含有EM層) <レドックス化合物含有層乳剤塗布液の調製>乳剤Bを
使用し、増感色素としてレドックス化合物含有層乳剤の
銀1モルあたり1×10-4モルの先に示した構造式(s
−1)の化合物を添加し、5×10-4モルの構造式
(a)で表されるメルカプト化合物、1×10-4モルの
構造式(c)で表されるトリアジン化合物を添加し、さ
らに下記構造式(f)で表される染料を5mg/m2
ポリエチルアクリレートの分散物を100mg/m2
硬膜剤として1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトア
ミド)エタンを50mg/m2塗布されるように添加し
た。さらに表33に示すようにレドックス化合物を2.
1×10-4mol/m2添加して、レドックス化合物含
有層乳剤塗布液を調製した。液のpHは5.4に調整し
た。
【0182】この時、レドックス化合物は以下のように
調製した乳化物を、60℃で溶解して塗布液に添加し
た。 (レドックス乳化物の調製)酢酸エチル30mlに前記
のレドックス化合物を8g、p-ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウムを0.3g、下記構造式(P−1)、
(P−2)で表されるオイルを各4g加え、60℃にて
溶解し、A液とした。水170gにゼラチンを8.5
g、プロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.
製)を0.05g加え、60℃にて溶解し、B液とし
た。A液とB液を混合し、60℃にて高速ホモジナイザ
ーで乳化分散を行った。乳化分散後、60℃減圧条件に
て脱溶媒を行い、レドックス化合物の4wt%乳化分散
物を得た。できあがったレドックス化合物含有層乳剤塗
布液は銀量0.4g/m2、ゼラチン量0.5g/m2
なるように塗布した。
【0183】(保護層)ゼラチン0.2g/m2、平均
粒子サイズ約3.5μmの不定形なSiO2マット剤50
mg/m2、コロイダルシリカ(日産化学製スノーテッ
クスC)60mg/m2、流動パラフィン50mg/
2、塗布助剤として下記構造式(g)で表されるフッ
素界面活性剤1mg/m2とp−ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム塩10mg/m2を塗布した。
【0184】尚、各層の塗布液は、下記構造式(Z)で
表される増粘剤を加え、粘度調整した。
【0185】
【化26】
【0186】またバック層は、以下に示す処方にて塗布
した。 <バック層> ゼラチン 2.8g/m2 界面活性剤 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 40mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム塩 40mg/m2 ゼラチン硬化剤 1,2−ビス(ビニルスルホニル アセトアミド)エタン 200mg/m2 SnO2/Sb(質量比90/10、平均粒径0.20μm) 200mg/m2 染料 下記染料(h−1)、(h−2)、(h−3)、(h−4)の混合物 染料(h−1) 20mg/m2 染料(h−2) 50mg/m2 染料(h−3) 20mg/m2 染料(h−4) 30mg/m2 防腐剤 (プロキセル) 10mg/m2
【0187】
【化27】
【0188】 <バック保護層> ゼラチン 1.1g/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径2.5μm) 20mg/m2 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 15mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム塩 15mg/m2 酢酸ナトリウム 60mg/m2 防腐剤 (プロキセル) 1mg/m2
【0189】<支持体>二軸延伸したポリエチレンテレ
フタレート支持体(厚味100μm)の両面の下記組成
の下塗層第1層及び第2層を塗布した。
【0190】 <下塗層1層> コア−シェル型塩化ビニリデン共重合体 15g 2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 0.25g ポリスチレン微粒子(平均粒径3μm) 0.05g 化合物(i) 0.20g コロイダルシリカ(スノーテックスZL:粒径70〜 100μm日産化学(株)製) 0.12g 水を加えて 100g さらに、10質量%のKOHを加え、pH=6に調整し
た塗布液を乾燥温度180℃2分間で、乾燥膜厚が0.
9μmになる様に塗布した。
【0191】 <下塗層第2層> ゼラチン 1g メチルセルロース 0.05g 化合物(j) 0.02g C12H25O(CH2CH2O)10H 0.03g 防腐剤 (プロキセル) 3.5×10-3g 酢酸 0.2g 水を加えて 100g この塗布液を乾燥温度170℃2分間で、乾燥膜厚が
0.1μmになる様に塗布した。
【0192】
【化28】
【0193】<塗布方法>上記下塗層を施した支持体上
に、まず乳剤面側として支持体に近い側よりUL層、ヒ
ドラジン含有EM層、中間層、レドックス化合物含有E
M層、保護層の順に5層を、35℃に保ちながらスライ
ドビードコーター方式により硬膜剤液を加えながら同時
重層塗布し、冷風セットゾーン(5℃)を通過させた
後、乳剤面とは反対側に支持体に近い側よりバック層、
バック保護層の順に、カーテンコーター方式により硬膜
剤液を加えながら同時重層塗布し、冷風セットゾーン
(5℃)した。各々のセットゾーンを通過した時点で
は、塗布液は充分なセット性を示した。引き続き乾燥ゾ
ーンにて両面を同時に下記乾燥条件にて乾燥した。な
お、バック面側を塗布した後、巻き取りまではローラ
ー、その他には一切無接触の状態で搬送した。この時の
塗布速度は120m/minであった。
【0194】<乾燥条件>セット後、水/ゼラチンの質
量比が800%となるまで30℃の乾燥風で乾燥し、8
00〜200%を35℃30%RH(相対湿度)の乾燥
風で乾燥させ、そのまま風を当て、表面温度34℃とな
った時点(乾燥終了と見なす)より30秒後に、48℃
2%RHの空気で1分間乾燥した。この時、乾燥時間は
乾燥開始〜水/ゼラチン比800%までが50秒、80
0〜200%までが35秒、200%〜乾燥終了までが
5秒である。
【0195】この感光材料を25℃55%RHで巻き取
り、次いで同環境下で裁断し、6時間調湿したバリアー
袋に、25℃50%RHで8時間調湿した後、25℃5
0%RHで2時間調湿してある厚紙と共に密閉し、表2
6に示す試料を作成した。バリアー袋内の湿度を測定し
たら53%RHであった。また、得られた試料の乳剤層
側の膜面pHは5.5〜5.8であった。
【0196】評価は以下の方法で行った。 <網階調、網点品質>得られた試料を、ステップウェッ
ジを通して150線/インチのコンタクトスクリーング
レイスキャナーネガNo.2(大日本スクリーン製造株式
会社製)と乳剤面を密着させてタングステン光源で露光
した。そして、表32の現像液と下記処方定着液(B)
を使用し、FG−680A自動現像機(富士写真フイル
ム株式会社製)にて35℃30秒の現像時間で処理し
た。
【0197】現像液処方
【0198】
【表38】
【0199】 定着液(B)処方 濃縮液1リットルあたりの処方を示す。 チオ硫酸アンモニウム 360g エチレンジアミン・四酢酸・2Na・2水塩 0.09g チオ硫酸ナトリウム・5水塩 33.0g メタ重亜硫酸ナトリウム 57.0g 水酸化ナトリウム 37.2g 酢酸(100%) 90.0g 酒石酸 8.7g グルコン酸ナトリウム 5.1g 硫酸アルミニウム 25.2g pH 4.85 使用にあたっては、上記濃縮液1部に対して水2部の割
合で希釈する。使用液のpHは4.8である。
【0200】網階調 得られた網点画像の網階調(95%の網点面積を与える
露光量と5%の網点面積を与える露光量の比率を対数表
示したもの)を測定した。数値が大きいほど露光のラチ
チュードが広く、画像の再現性が良好であることを示し
ている。 網点品質 網点を100倍のルーペで観察し、形成された網点の品
質を評価した。「5」は網点濃度が高く、エッジシャプ
ネス(キレ)が良好であり、「1」はコントラストが低
くキレの劣る網点であることを示す。「3」は写真製版
の原稿として実用しうるレベルの網点品質である。
【0201】<実技濃度の評価>富士写真フイルム
(株)製の写植ペーパーPL−100WP(商品名)を
用いて幅40μmの線の原稿を作成した。この原稿を大
日本スクリーン(株)製の台紙撮りカメラ コンパニカ
C−690(商品名)を使用して塗布サンプルに撮影
し、前記の処理条件で現像処理を行った。得られたサン
プルの線が40μmになるときの黒ベタ部の濃度を実技
Dmaxとした。また、ランニングテストでの実技濃度
は下記ランニング条件の液を用いて処理し求めた。但
し、露光量は各新液現像液でサンプルの線が40μmと
なる値を用いた。ランニング条件は、1日にハーフ露光
した大全紙サイズ(50.8cm×61.0cm)のフィル
ムを100枚処理し、6日稼動して1日休むランニングを
1ラウンドとして6ラウンド行った。自動現像機は、富
士写真フイルム社製FG−680A(商品名)を用いて
35℃、30秒(現像時間)の条件で行った。 <銀汚れ評価>ランニング後の銀汚れを目視で5段階に
評価した。フィルム上や現像タンク,ローラーに銀汚れ
がまったく発生していない状態を「5」とし、フィルム
一面銀汚れが発生して現像タンク,ローラーにも多量に
銀汚れが発生しているのを「1」とした。「4」はフィ
ルムには発生していないが現像タンク,ローラーに少し
発生しているが実用上許容されるレベル。「3」以下は
実用上問題があるか不可レベルである。塗布感光材料試
料の種類と得られた結果を表33に示す。なお、全ての
テストについて、処理中および処理後の現像液のpHは
10.5以下であった。
【0202】
【表39】
【0203】本発明に規定する、感光材料と現像液の組
み合わせは、網階調、網点品質に優れている。また、疲
労液における実技濃度も高く、処理安定性や銀汚れも良
好である。一方比較例で示したテストでは、それぞれに
網階調、網点品質や疲労液での実技濃度が低くさらに銀
汚れが悪い等実用上問題となるレベルである。
【0204】実施例2 実施例1で用いた感光材料試料を用いて下記固形現像剤
と定着剤を組み合わせて同様のテストを行った。固形現
像剤の製造方法は、材質が高密度ポリエチレンである
(平均肉厚=500μm、部分的には200〜1000
μm)容器に使用液として10リットル分に相当する現
像成分を固体で詰めた。このときに各成分は混合してか
ら容器に充填した。
【0205】次に現像剤の組成を下記に示す。 水酸化ナトリウム(ビーズ)99.5% 1.0g 炭酸ナトリウム(原末) 30.0g 亜硫酸ナトリウム(原末) 10.0g 炭酸水素ナトリウム(原末) 40.0g 炭酸カリウム(原末) 25.0g エリソルビン酸ナトリウム(ブリケット) 45.0g 以下まとめてブリケット ジエチレントリアミン五酢酸 2.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.004g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル 1.60g −1−フェニル−3−ピラゾリドン 臭化カリウム 2.0g この処方をもとに前記表32の一般式(I)と一般式
(II)の例示化合物を加えテスト用現像剤とした。尚こ
の処方に水を加えて1リットルの水溶液とした時のpH
は9.7であった。
【0206】ここで原料形態で、原末は一般的な工業製
品のままで使用し、アルカリ金属塩のビーズは市販品を
用いた。原料形態がブリケットであるものは、ブリケッ
ティングマシンを用いて加圧圧縮し、不定形の長さ4〜
6mm程度のラグビーボール型の形状を作成し、破砕して
用いた。小量成分に関しては、各成分をブレンドしてか
らブリケットにした。定着液は、下記処方を固形剤部分
と液剤部分共に高密度ポリエチレン製(肉厚平均=50
0μm、巾としては200〜1000μm)の容器に充
填したものを用いた。溶解後の液量が10リットルと
し、pH=4.85であった。定着液の補充量は260
ml/m2であった。
【0207】 <固形剤パート> チオ硫酸アンモニウム 1300g 酢酸ナトリウム 400g メタ重亜硫酸ナトリウム 200g <液剤パート> 硫酸アルミニウム(27%) 300g 硫酸(75%) 30g グルコン酸ナトリウム 20g EDTA 0.3g 酒石酸 30g 固形剤パートは混合して充填されている。なお、上記固
形剤は、富士写真フイルム(株)製の補充装置FG−M
S(商品名)を用いて溶解し補充される。写真性とラン
ニング性の評価は実施例1と同様に行った。その結果、
実施例1と同様の結果になった。
【0208】
【発明の効果】本発明の現像処理方法によれば、生態系
や作業環境に対する問題の小さい現像液を用いて、網点
品質が良好でオリジナル再現性(網階調再現性)に優れ
る画像を得ることができる。さらに本発明の現像処理方
法は、低補充量で処理を行っても、銀汚れが少なく、か
つ、上記特性を有する画像を得ることができるという優
れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 5/30 G03C 5/30 5/305 5/305 5/31 5/31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層及び/ま
    たは他の親水性コロイド層の少なくとも1層中に少なく
    とも一種の酸化されることにより現像抑制剤を放出する
    レドックス化合物、少なくとも一種の造核剤及び少なく
    とも一種の造核促進剤を含有するハロゲン化銀写真感光
    材料を露光し、現像液で現像処理する方法において、該
    現像液が実質的にジヒドロキシベンゼン系化合物を含ま
    ず、pHが9.0〜10.5の範囲であり、かつ下記の
    (1)〜(4)の要件を満たす現像液であることを特徴
    とするハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法。 (1)現像主薬としてアスコルビン酸誘導体の少なくと
    も一種を含む; (2)補助現像主薬として一般式(I)で表される化合
    物の少なくとも一種を含む; (3)現像液中の亜硫酸イオン濃度が0.1モル/リッ
    トル以下である; (4)一般式(II)で表される化合物の少なくとも一種
    を含む: 一般式(I) 【化1】 式中、R1、R2、R3、R4は同一でも異なっていてもよ
    く、各々水素原子または置換基を表す。R5、R6は同一
    でも異なっていてもよく、各々アルキル基、アリール
    基、アラルキル基またはヘテロ環基を表す。 一般式(II) 【化2】 式中R1〜R4は水素原子、ハロゲン原子、または炭素原
    子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子で
    環に結合する任意の置換基を表す。但し、R1またはR3
    がヒドロキシル基であることはない。R1〜R4は同じで
    も異なっていてもよいが、これらのうち少なくとも一つ
    は−SM基である。Mは水素原子、アルカリ金属原子ま
    たはアンモニウム基を表す。
  2. 【請求項2】 前記現像液中の炭酸塩濃度が0.3モル
    /リットル以上であることを特徴とする請求項1記載の
    現像処理方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀写真感光材料1平方メート
    ルを処理するための現像液補充量が180ml以下であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の現像処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記造核促進剤が、アミン誘導体、オニ
    ウム塩、ジスルフィド誘導体およびヒドロキシメチル誘
    導体の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の現像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記現像液が固形処理剤を用いて調製さ
    れることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の現像処理方法。
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