JP2002106597A - 湿式多板クラッチ - Google Patents

湿式多板クラッチ

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JP2002106597A
JP2002106597A JP2000298355A JP2000298355A JP2002106597A JP 2002106597 A JP2002106597 A JP 2002106597A JP 2000298355 A JP2000298355 A JP 2000298355A JP 2000298355 A JP2000298355 A JP 2000298355A JP 2002106597 A JP2002106597 A JP 2002106597A
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oil
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Yoshiaki Kato
芳章 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄粉等の発生しやすい環境下において使用さ
れる湿式多板クラッチにおいて、フェーシング材の摩擦
特性を悪化させることなく、耐久性の向上を図ることの
できる湿式多板クラッチを提供すること。 【解決手段】 ドリブンプレートである金属プレート
と、ドライブプレートである摩擦材フェーシングが両面
に接着されたフェーシングプレートを備えた湿式多板ク
ラッチにおいて、前記湿式多板クラッチの金属プレート
側に、内径側から外径側に向かって貫通する油溝を形成
し、該油溝の外径端開口部と対向するドラム側スプライ
ン溝と前記金属プレートとの間に前記油溝から排出され
た油が流通可能な周方向隙間を形成し、ドラム側の油排
出用の開口穴を、前記周方向隙間の軸方向延長上に配置
したこととした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式クラッチに関
し、特に、電磁式のパイロットクラッチを備えた電磁式
多板クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、湿式クラッチとしては、特開平6
−10963号公報に記載の技術が知られている。この
公報に記載の技術には、図7に示すように、湿式クラッ
チの耐久性の向上を図るべく、内周縁から外周縁に至る
油溝70が形成されている環状のフェーシング材80が
両側面に固着されたフェーシングプレート100が複数
設けられ、かつ互いに重合されている。そして、フェー
シング材80の略径方向に設けられた油溝70が各フェ
ーシングプレートに設けられた油溝と軸方向に対象な位
置に配置されている。これにより、供給された潤滑油は
プレートの回転によって生じる遠心力によって油溝70
を通り外周方向へ排出されることで、滑り摩擦によって
発生する熱を吸収すると共に、油溝70が略対称位置に
配置されているため、押圧力が釣り合い、フェーシング
プレート100の変形を防止することができるものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術においては、クラッチ締結時に油溝に流れた油
がドラム側に設けられた排出口から排出されないため、
油溝70に油が滞留してしまうという問題があった。
【0004】ここで、例えば電磁石の電磁力により作動
するパイロットクラッチと、このパイロットクラッチの
ほぼ外周上に配置された湿式多板クラッチから構成され
た電磁式多板クラッチに適用した場合について考える。
このパイロットクラッチにおいて締結動作を行うことで
微少な鉄粉等(以下コンタミと記す)が発生することが
懸念される。このコンタミは、パイロットクラッチの外
周に配置された湿式多板クラッチの金属プレートとフェ
ーシングプレートに対して、遠心ポンプ作用により軸心
給油方式で供給される潤滑油に輸送され、従来技術で
は、フェーシング材に捕捉されてしまう。よって、フェ
ーシングプレートの両面に接着された摩擦材フェーシン
グの剥離を誘発させるという問題や、摩擦特性を低下さ
せるという問題があった。また、フェーシング材がコン
タミを捕捉することで、金属プレートとフェーシングプ
レートが締結する際に接触面に均等に力がかからず、不
規則な滑りや引っかかりを発生する、いわゆるシャダー
が発生するという問題があった。
【0005】また、同様の従来技術として、例えば実開
平3−52429号公報に記載の従来技術がある。この
従来技術には、プレートの径方向の中間位置であって、
周方向に延びる油溝を設け、常にこの周方向油溝内に潤
滑油を通過するような油溝配置としている。しかしなが
ら、コンタミも同時に径方向中間部分に滞留しやすく、
例え金属プレート側に油溝を設けたとしても、滞留蓄積
したコンタミにより、フェーシング材にコンタミが付着
してしまうという問題があった。
【0006】本発明は、上述のような問題点に着目して
なされたもので、鉄粉等の発生しやすい環境下において
使用される湿式多板クラッチにおいて、フェーシング材
の摩擦特性を悪化させることなく、耐久性の向上を図る
ことのできる湿式多板クラッチを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、ドリブンプレートである金属プレートと、ドライブ
プレートである摩擦材フェーシングが両面に接着された
フェーシングプレートを備えた湿式多板クラッチにおい
て、前記湿式多板クラッチの金属プレート側に、内径側
から外径側に向かって貫通する油溝を形成し、該油溝の
外径端開口部と対向するドラム側スプライン溝と前記金
属プレートとの間に前記油溝から排出された油が流通可
能な周方向隙間を形成し、ドラム側の油排出用の開口穴
を、前記周方向隙間の軸方向延長上に配置したことを特
徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の湿式多板クラッチにおいて、前記湿式多板クラッチ
は、該湿式多板クラッチの締結力を発生する電磁クラッ
チの略外周上に配置され、電磁石の電磁力によりパイロ
ットクラッチを吸引してクラッチトルクを発生すると共
に、このパイロットクラッチトルクをトルクカムを介し
て増幅した推力に変換し、該推力により前記湿式多板ク
ラッチを締結する電磁式多板クラッチであることを特徴
とする。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2に記載の湿式多板クラッチにおいて、前記金属プレ
ート側に形成された油溝の外径端開口部と対向するドラ
ム側の前記開口穴を配置したスプライン溝に凹形状のガ
イドを設け、該ガイドの軸方向断面積を前記金属プレー
ト側に形成された油溝の径方向断面積以上としたことを
特徴とする。
【0010】請求項4に記載の発明では、請求項1ない
し3に記載の湿式多板クラッチにおいて、前記金属プレ
ート側に形成された油溝の外径端開口部に、軸方向に延
びる切り欠を形成し、該切り欠の軸方向に垂直な断面積
を前記金属プレート側に設けられた油溝の径方向断面積
以上としたことを特徴とする。
【0011】請求項5に記載の発明では、請求項1ない
し4に記載の電磁式多板クラッチにおいて、前記金属プ
レート側の油溝の軸方向深さを、少なくとも前記摩擦材
フェーシングの厚さ以上としたことを特徴とする。
【0012】請求項6に記載の発明では、請求項1ない
し5に記載の湿式多板クラッチにおいて、前記金属プレ
ート側の径方向形状を、放射状またはスパイラル形状と
したことを特徴とする。
【0013】
【発明の作用及び効果】請求項1記載の湿式多板クラッ
チにおいては、金属プレート側に設けられた油溝を油が
通過することで金属プレート及びフェーシングプレート
を潤滑及び冷却する。この油は油溝の外径端開口部に形
成された周方向隙間に至り、この周方向隙間を軸方向に
流れることで、周方向隙間の軸方向延長上に配置された
ドラム側の開口穴から排出される。よって、湿式多板ク
ラッチが締結時であっても、常に油の流路が確保され、
油の排出を効率よく容易に行うことができる。
【0014】請求項2記載の湿式多板クラッチにおいて
は、電磁クラッチの外周に配置され、電磁クラッチの締
結力により発生する推力を湿式多板クラッチの締結力と
する電磁式多板クラッチとされている。すなわち、この
ような電磁式多板クラッチでは、湿式多板クラッチの内
周側において、鉄粉等のコンタミが発生しやすく、この
コンタミは、パイロットクラッチの外周に配置された湿
式多板クラッチの金属プレートとフェーシングプレート
に対して、遠心ポンプ作用により軸心給油方式で供給さ
れる潤滑油に輸送され、従来技術では、フェーシング材
に捕捉されてしまう。しかしながら、本願発明の湿式多
板クラッチを適用したことにより、常に油の流路が確保
されているため、油が滞留することなくコンタミを容易
に大気に排出することができる。
【0015】請求項3記載の湿式多板クラッチにおいて
は、油溝の外径端開口部と対向するドラム側の開口穴を
配置したスプライン溝に凹形状のガイドが設けられたこ
とで、より油の軸方向の流れを円滑にすることができ
る。また、このガイドの断面積が油溝の径方向断面積以
上とされていることで、油溝からの油の流量を十分に流
すことができる。
【0016】請求項4記載の湿式多板クラッチにおいて
は、油溝の外径端開口部に切り欠が形成されたことで、
より油の軸方向の流れを円滑にすることができる。ま
た、この切り欠の断面積が油溝の径方向断面積以上とさ
れていることで、油溝からの油の流量を十分に流すこと
ができる。
【0017】請求項5記載の湿式多板クラッチにおいて
は、油溝の軸方向深さを摩擦材フェーシングの厚さ以上
としたことで、一般的に発生しやすいサイズのコンタミ
はこの油溝に捕獲され、締結時にフェーシングプレート
に付着することを防止することができる。
【0018】請求項6記載の湿式多板クラッチにおいて
は、油溝の径方向形状が放射状またはスパイラル形状と
されていることで、遠心力による油の排出を効率よく行
うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。図1は実施の形態におけるベ
ルト式無段変速機(以下CVTと記載する)を備えた自
動変速機の全体構成を表す図である。
【0020】21は変速機ケース、23は変速機ケース
21の前端開口に取着した入力クラッチハウジングであ
る。変速機ケース21及び入力クラッチハウジング23
間にはオイルポンプ24が介在され、このオイルポンプ
24には、ポンプハウジング25及びポンプカバー26
により画成される空間内に内接歯車ポンプ要素が収納さ
れて構成した通常のギヤポンプとされている。
【0021】ポンプカバー26の内周には、固定の中空
スリーブ27が嵌着され、この中空スリーブ27内に入
力軸5が回転自在に挿着されている。
【0022】入力クラッチハウジング23内に突出する
入力軸5の前端部上には入力クラッチ4が配置されてい
る。この入力クラッチ4は、電磁クラッチ28と、この
電磁クラッチ28の外周に配置した入力クラッチパック
29と、この電磁クラッチ28の内周に配置されたロー
ディングカム30とから構成されている。図外のエンジ
ンの動力は、ドライブプレート32と一体となったトー
ショナルダンパ31を介してクラッチパック29の入力
ドラム33(ドライブ側)に伝達される。入力ドラム3
3は、トーショナルダンパ31の出力メンバ31aと一
体回転可能に嵌合した入力ドラムA33aと、入力ドラ
ムA33aとスプライン嵌合する入力ドラムB33bと
一体回転可能に嵌合する電磁クラッチ28のヨーク33
cで構成されている。ヨーク33cの一端33dは、オ
イルポンプ24の駆動爪になっている。
【0023】電磁クラッチ28を締結すると、ローディ
ングカム30にエンジン回転が入力され、ローディング
カム30は、ボールが傾斜面を転動するカム作用により
入力クラッチハブ34(ドリブン側)に図1の右方へ移
動しようとするスラスト力が発生する。一方その反力
は、スラストベアリング35を介して、入力ドラム33
及び、電磁石28aをリターン皿ばね36に抗して図1
の左方に移動させようとするスラスト力が作用する。と
ころで、入力クラッチハブ34は、入力シャフト5とス
プライン嵌合すると共に、図1に示す右端部は、スナッ
プリングで止められており、軸方向移動は不能になって
いるため、実際は、入力ドラム33側が左方移動して、
入力クラッチ4を締結する。
【0024】入力クラッチ4は、通常の湿式多板クラッ
チである。この入力クラッチ4の入力ドラムB33b側
には、金属プレート29aが一体回転可能に嵌合してお
り、図1の右端側は段付きリテーナ29eを介してスナ
ップリングで軸方向の移動を規制している。一方、入力
クラッチハブ34側は、摩擦材フェーシングが両面に接
着されたフェーシングプレート29bが入力クラッチハ
ブ34と一体回転可能に嵌合している。金属プレート2
9aと、フェーシングプレート29bとは、軸方向交互
に配置されており、入力クラッチ4締結時は、両部材の
接触摩擦力によりトルク伝達する。
【0025】ところで、上述のような配置とすると、入
力クラッチ4締結時は、入力クラッチハブ34の接触面
34aは、フェーシングプレート29bの摩擦材フェー
シング面と接触し、フェーシング面を摩耗、剥離させて
しまう。そこで、図1に示すようにフローティングプレ
ート29c、ディッシュプレート29dを介して当接す
るような構成としている。ここで、ディッシュプレート
29dは、入力クラッチ4が締結開始時のサージトルク
吸収用であり、制御によりサージトルクの発生を抑制で
きれば、挿入しなくても良い。また、入力クラッチハブ
34の接触面34aに最も近いフェーシングプレート2
9bだけは、金属プレート29aと接触する面だけ、フ
ェーシングを貼って、接触面34a側は、フェーシング
を貼らない構成にすれば、フローティングプレートを挿
入しなくても良い。
【0026】次に、本実施の形態の電磁式多板クラッチ
の潤滑構造について説明する。図外のコントロールバル
ブ回路から供給される潤滑油は、入力シャフト5の開口
部5c→中空部5a→開口部5bを介して、遠心ポンプ
作用により電磁クラッチ28,入力クラッチパック29
を潤滑する。入力ドラム33には、複数の開口部が配置
され、潤滑油は、この開口部を経由してフロントカバー
37と、クラッチハウジング23とで密封された空間に
たまり、クラッチハウジング23の下端部に開口するド
レーンポート23aを経由して、変速機ケース側に設け
られたオイルパンにリターンされる。
【0027】ここで、電磁クラッチ28は、鉄板プレー
ト28bを電磁石28aで吸引して締結するため、微少
な鉄粉などのコンタミが発生することが懸念される。更
に、入力クラッチパック29は、この電磁クラッチ28
の外周上に配置されるため、上記コンタミは遠心ポンプ
作用により、軸心給油方式で供給される潤滑油に輸送さ
れて、フェーシングプレート29bに付着してフェーシ
ングの剥離を誘発したり、摩擦特性を低下させたり、シ
ャダーを発生させたりする可能性がある。特に従来のフ
ェーシングは、引きずりトルクを低減するために油溝を
設けているものが多い(例えば特開平6−10963)
が、このような油溝は、締結時に油の滞留を招き、この
ことは油に輸送されてきたコンタミの滞留を意味するた
め、むしろ、上記コンタミをフェーシング面に捕捉する
作用となり望ましくない。
【0028】そこで、締結時においても十分な油の流れ
を確保するためにドラム側の排出穴をプレートの数だけ
配置することが考えられるが、排出口の数を増やしてし
まうことによるドラムの強度低下が著しく実用的ではな
い。また、本発明の電磁多板クラッチの入力クラッチパ
ック29は、入力ドラムA33aと、入力ドラムB33
bは、インロー部33eで、センタリングする構造であ
るため、潤滑油の排出穴は、構造上200,220のよ
うに軸方向間隔が広くなる部分に配置せざるを得ない。
【0029】そこで、本発明においては、構造上、金属
プレート29aの板圧が厚いことに着目し、図2に示す
ように金属プレート29aの摩擦摺動面で、スプライン
歯の中央部を内径側から外径側に向かって貫走する油溝
300を形成し、油溝の外径端部は、切り欠形状300
aとしている。そして、入力ドラムA33a及び入力ド
ラムB33b上に開口する排出穴200,220は、こ
の切り欠300aの軸方向延長上に切り欠300aと同
じ数だけ開口している。このようにすることにより、潤
滑油の流れは、図3に示したように、軸心給油された矢
印Q潤滑油は、金属プレート29aの潤滑溝300に遠
心ポンプ作用により捕集された後、矢印Pで示すように
金属プレート29aの切り欠300aを伝わって入力ド
ラム33a、入力ドラム33bに開口する排出穴20
0,210,220を経由して大気に排出される。従っ
て、摩擦面の潤滑冷却と、コンタミの大気への排出が容
易に行える。なお、フェーシングプレート29b側の油
溝を廃止しており、コンタミのフェーシングプレートへ
の付着も極力回避できる。
【0030】ここで、金属プレート29aの油溝300
の深さは、図4に示すように、フェーシングプレート2
9bに貼られてペーパ摩擦材の厚さとほぼ等価な深さ
(0.3mm)以上とすることにより、一般的に発生し
やすい50ミクロン以下のコンタミは、この溝に捕獲さ
れ、締結時にフェーシングプレートに付着することを防
止できる。また、金属プレート29aの油溝の各部の面
取り0.1R以下とすれば、クラッチ非締結状態で、入
力ドラム33が回転する場合、金属プレート29aの摺
動面と油溝300との段差部がステップ状になるため、
負圧が発生しやすく、入力クラッチ4のドラグトルクを
大幅に低減できる。さらに、油溝300は、従来のフェ
ーシングプレート29bに設けられた油溝と同一の機能
を果たすため、締結時には、摺動面の油膜を排除して良
好な摩擦特性を維持できる。
【0031】また、油溝300は回転時に遠心ポンプ作
用をより有効に機能させて、コンタミを外部に排出させ
る機能を強化するため、スパイラル形状か、放射状形状
にすることが望ましい。
【0032】図5は、その他の実施の形態である。金属
プレート29aの油溝300を角スプライン歯の中間に
設けたものであり、内径側から外径側に向かう放射状溝
となっており、実施の形態1と同様に、外径端部は、切
り欠300aになっている。入力ドラムA33a,入力
ドラムB33bの開口200,220は、上記切り欠3
00aの軸方向延長上に切り欠と同数の数が配置されて
いる。機能については、実施の形態1と同様である。
【0033】図6は、その他の実施の形態である。金属
プレート29aにスパイラル溝300が周方向同一間隔
で、配置されている。溝の外径側端部は、金属プレート
29aの各スプライン歯の中間に開口している。そして
この溝の外径側端部と対向する入力ドラム33a,33
bの開口200,210,220は、この凹溝と交わる
形で、大気解放されている。機能については実施の形態
1と同様である。
【0034】以上説明したように、潤滑冷却とコンタミ
除去を兼用する通路を構成したため、入力クラッチ29
の軸方向中央付近の金属プレート29aと、フェーシン
グプレート29bの潤滑冷却もスムーズに行われるよう
になり、摩擦材の耐久性の向上にも貢献することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における電磁式多板クラッチを備え
た変速機ユニットの断面図である。
【図2】実施の形態1における金属プレートとドラムの
嵌合面を表す断面図である。
【図3】実施の形態1における湿式多板クラッチの構成
を表す断面図である。
【図4】実施の形態1における金属プレートの外径端開
口部を表す径方向正面図である。
【図5】その他の実施の形態における金属プレートとド
ラムの嵌合面を表す断面図である。
【図6】その他の実施の形態における金属プレートとド
ラムの嵌合面を表す断面図である。
【図7】従来技術におけるフェーシングプレートを表す
斜視図である。
【符号の説明】
4 入力クラッチ 5 入力シャフト 21 変速機ケース 23 入力クラッチハウジング 24 オイルポンプ 25 ポンプハウジング 26 ポンプカバー 27 中空スリーブ 28 電磁クラッチ 28a 電磁石 28b 鉄板プレート 29 入力クラッチパック 29a 金属プレート 29b フェーシングプレート 29c フローティングプレート 29d ディッシュプレート 29e リテーナ 30 ローディングカム 31 トーショナルダンパ 31a 出力メンバ 32 ドライブプレート 33 入力ドラム 33a 入力ドラムA 33b 入力ドラムB 33c ヨーク 33d 一端 33e インロー部 34 入力クラッチハブ 34a 接触面 35 スラストベアリング 70 油溝 80 フェーシング材 100 フェーシングプレート 200,210,220 排出穴 300a 切り欠 301 油溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドリブンプレートである金属プレート
    と、ドライブプレートである摩擦材フェーシングが両面
    に接着されたフェーシングプレートを備えた湿式多板ク
    ラッチにおいて、 前記湿式多板クラッチの金属プレート側に、内径側から
    外径側に向かって貫通する油溝を形成し、 該油溝の外径端開口部と対向する位置にドラム側スプラ
    イン溝と前記金属プレートとの間に前記油溝から排出さ
    れた油が流通可能な周方向隙間を形成し、 ドラム側の油排出用の開口穴を、前記周方向隙間の軸方
    向延長上に配置したことを特徴とする湿式多板クラッ
    チ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の湿式多板クラッチにお
    いて、 前記湿式多板クラッチは、該湿式多板クラッチの締結力
    を発生する電磁クラッチの略外周上に配置され、電磁石
    の電磁力によりパイロットクラッチを吸引してクラッチ
    トルクを発生すると共に、このパイロットクラッチトル
    クをトルクカムを介して増幅した推力に変換し、該推力
    により前記湿式多板クラッチを締結する電磁式多板クラ
    ッチであることを特徴とする湿式多板クラッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の湿式多板クラ
    ッチにおいて、 前記金属プレート側に形成された油溝の外径端開口部と
    対向するドラム側の前記開口穴を配置したスプライン溝
    に凹形状のガイドを設け、該ガイドの軸方向断面積を前
    記金属プレート側に形成された油溝の径方向断面積以上
    としたことを特徴とする湿式多板クラッチ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3に記載の湿式多板クラ
    ッチにおいて、 前記金属プレート側に形成された油溝の外径端開口部
    に、軸方向に延びる切り欠を形成し、該切り欠の軸方向
    に垂直な断面積を前記金属プレート側に設けられた油溝
    の径方向断面積以上としたことを特徴とする湿式多板ク
    ラッチ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4に記載の電磁式多板ク
    ラッチにおいて、 前記金属プレート側の油溝の軸方向深さを、少なくとも
    前記摩擦材フェーシングの厚さ以上としたことを特徴と
    する湿式多板クラッチ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5に記載の湿式多板クラ
    ッチにおいて、 前記金属プレート側の径方向形状を、放射状またはスパ
    イラル形状としたことを特徴とする湿式多板クラッチ。
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