JP2002105273A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JP2002105273A
JP2002105273A JP2000295645A JP2000295645A JP2002105273A JP 2002105273 A JP2002105273 A JP 2002105273A JP 2000295645 A JP2000295645 A JP 2000295645A JP 2000295645 A JP2000295645 A JP 2000295645A JP 2002105273 A JP2002105273 A JP 2002105273A
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resin
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maleimide
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melting point
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JP2000295645A
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Yasunobu Matsumoto
康伸 松本
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マレイミド樹脂自身の特長の耐熱性を低下さ
せることなく、成形性及び強度を向上させること。 【解決手段】 マレイミド樹脂、ノボラック型フェノー
ル樹脂及びヘキサメチレンテトラミンを必須成分として
含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐熱性、成形性に優
れ、かつ高強度が得られる熱硬化性樹脂組成物に関する
ものである。特に好ましくは耐火物、炭素材料、摩擦
材、ゴム配合用、砥石用等に好適に用いられる。熱硬化
性樹脂組成物である。
【0002】
【従来の技術】マレイミド樹脂は耐熱性に優れる反面、
融点が高いため成形性が悪いという欠点を有している。
その解決する手段として、種々の変性が検討されてい
る。例えば、マレイミド樹脂をノボラック型フェノール
樹脂で変性した例が公知であるが、融点が下がり成形性
は向上するものの、強度の面で不十分であった。また、
本発明者による特願平11−271827号明細書にあ
るような、マレイミド樹脂にヘキサメチレンテトラミン
を配合する例もあるが、この場合耐熱性、強度面では良
好なものの、融点は高く、成形性についてはさらなる向
上が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者は、これらの欠
点を克服すべく鋭意研究した結果、マレイミド樹脂、ノ
ボラック型フェノール樹脂及びヘキサメチレンテトラミ
ンを必須成分として含有する熱硬化性樹脂組成物が耐熱
性、成形性に優れ、かつ高強度が得られることを見出
し、本発明に至ったものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、マレイミド樹
脂、ノボラック型フェノール樹脂及びヘキサメチレンテ
トラミンを必須成分として含有することを特徴とする熱
硬化性樹脂組成物に関するものである。
【0005】本発明で用いられるマレイミド樹脂は、下
記の一般式(1)で表される。
【化1】 (Rは2価の芳香族基を表す。)
【0006】具体例としては、N,N’−m−フェニレ
ンビスマレイミド、 N,N’−p−フェニレンビスマ
レイミド、 N−N’−m−トルイレンビスマレイミ
ド、N,N’−4,4’ビフェニレンビスマレイミド、
N,N’−(3,3’−ジメチル−ビフェニレン)ビ
スマレイミド、 N,N’−4,4’−ジフェニルメタ
ンビスマレイミド、 N,N’−4,4’−(3,3’−
ジメチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、 N,
N’−4,4’−(3,3’−ジエチルジフェニルメタ
ン)ビスマレイミド、 N,N’−4,4’−ジフェニ
ルプロパンビスマレイミド、 N,N’−4,4’−ジ
フェニルエーテルビスマレイミド、 N,N’−4,
4’−ジフェニルスルフォンビスマレイミド等があり、
これらを単独或いは2種以上組合せて使用することがで
きる。
【0007】本発明で用いられるノボラック型フェノー
ル樹脂は、通常の未変性フェノール樹脂の他、各種フェ
ノール類、例えばクレゾール、アルキルフェノール、レ
ゾルシン等で変性したもの、或いはカシューオイル、ト
ールオイル、アマニ油、各種動植物油、不飽和脂肪酸、
ロジン、アルキルベンゼン樹脂、アラルキルエーテル、
エポキシ樹脂、アニリン、メラミン、ゴム等で変性した
もの、或いはこれらのうち2種以上を使って変性したフ
ェノール樹脂も含まれる。
【0008】マレイミド樹脂とノボラック型フェノール
樹脂の配合比率は、重量比で5/95〜95/5、好ま
しくは10/90〜90/10である。マレイミド樹脂
の比率が5重量%よりも少ないと、マレイミド樹脂の架
橋密度が低くなり耐熱性が低下し、95重量%よりも多
い場合、融点の低下が少なく、成形性、基材との接着性
が乏しい。また、マレイミド樹脂が10重量%〜90重
量%であると、特に350℃で熱履歴後の曲げ強度低下
を防止する効果に優れ、かつマレイミド樹脂の融点が成
形性良好な程度に低下する。
【0009】本発明において、マレイミド樹脂とノボラ
ック型フェノール樹脂からなる配合物にヘキサメチレン
テトラミンを配合することにより、成形性及び基材との
密着性に優れ、硬化物が適切な架橋密度を有し、優れた
耐熱性、強度を有する組成物を得ることができる。かか
る特長を十分に発現させるためにはヘキサメチレンテト
ラミンの配合比率は、マレイミド樹脂、ノボラック型フ
ェノール樹脂の合計100重量部に対し、好ましくは1
〜30重量部、さらに好ましくは2〜20重量部であ
る。配合比率が1重量部より少ない場合、硬化性が悪
く、十分な強度が得られない。また、30重量部よりも
多い場合、ヘキサメチレンテトラミンより発生する分解
ガスの量が多くなり、十分な強度が得られない。
【0010】マレイミド樹脂とノボラック型フェノール
樹脂の混合方法としては、粉砕混合、加圧式混練機によ
る混合及び溶融混合などの方法があるが、この2つの樹
脂をより均一に混合させること、マレイミド樹脂が高融
点であること及びマレイミド樹脂の熱反応性を考慮する
と、適当な温度範囲でかつ均一に混合できる加圧式混練
機による混合が望ましい。加圧式混練機としては、ロー
ル式混練機、加圧ニーダー、二軸押出機、単軸押出機な
どが適当である。
【0011】また、ヘキサメチレンテトラミンの混合方
法としては、粉砕混合、加圧式混練機による混合等があ
るが、樹脂と分子間付加物をつくる状態を形成する加圧
式混練機による混合が望ましい。また、マレイミド樹脂
とノボラック型フェノール樹脂を、加圧式混練機で混合
する際に、同時に混合しても良い。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施を用いて具体的に説明す
る。しかし、本発明は実施例に限定されるものではな
い。また、本文中に記載されている「部」及び「%」は
すべて「重量部」及び「重量%」を示す。融点、ゲル化
時間は、流れは以下の方法で評価した。 融点:試料を微細の粉末とし、これを毛細管に入れ、樹
脂層の厚さが2〜3mmになるように充填する。試料を
充填した毛細管を溶液中にて、1.5℃/分で昇温す
る。試料を観察し、試料が毛細管内で液化して固体が全
く認められなくなった温度を融点とする。 ゲル化時間:所定の温度に設定した熱板上で、所定量の
粉末レジンをのせ、測定を開始する。試料をスパチュラ
でひとかき毎に向きを変え、1分間に50〜60往復の
割合で約5×5cmの広さに広げながら練り合わせる。
試料とスパチュラの間に糸を引かなくなる点までの時間
を秒単位で計り、ゲル化時間とする。 流れ:試料1.0gを計量し、成形金型に入れ、10m
mφ×13mmの試験片を加圧成形する。125℃の恒
温器内に水平に保ったガラス板上の刻度線上に合わせて
試験片を直立に置く。そのままの状態で3分後速やかに
ガラス板を30度の傾斜台に乗せ、20分間保持する。
恒温器よりガラス板を取り出し、直立に置いたときの試
験片の下端から流れて硬化した最先端までの距離を流れ
とする。
【0013】実施例1 N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド5
00部、未変性ノボラック型フェノール樹脂A(融点7
0℃、遊離フェノール0.3%)500部及びヘキサメ
チレンテトラミン100部をオープンロール上で混練
し、シート状になってからさらに10回ロールを通した
後、粉砕機で粉砕して粉末状熱硬化性樹脂組成物を得
た。この樹脂は融点89℃、150℃におけるゲル化時
間36秒、流れ17mmであった。
【0014】実施例2 N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド5
00部、カシューオイル変性ノボラック型フェノール樹
脂B(融点70℃、遊離フェノール1.8%)500部
及びヘキサメチレンテトラミン100部をオープンロー
ル上で混練し、シート状になってからさらに10回ロー
ルを通した後、粉砕機で粉砕して粉末状熱硬化性樹脂組
成物を得た。この樹脂は融点92℃、150℃における
ゲル化時間33秒、流れ12mmであった。
【0015】実施例3 N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド5
00部、トールオイル変性ノボラック型フェノール樹脂
C(融点72℃、遊離フェノール0.9%)500部及
びヘキサメチレンテトラミン100部をオープンロール
上で混練し、シート状になってからさらに10回ロール
を通した後、粉砕機で粉砕して粉末状熱硬化性樹脂組成
物を得た。この樹脂は融点88℃、150℃におけるゲ
ル化時間40秒、流れ18mmであった。
【0016】実施例4 N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド5
00部、キシレン樹脂変性ノボラック型フェノール樹脂
D(融点80℃、遊離フェノール3.0%)500部及
びヘキサメチレンテトラミン100部をオープンロール
上で混練し、シート状になってからさらに10回ロール
を通した後、粉砕機で粉砕して粉末状熱硬化性樹脂組成
物を得た。この樹脂は融点100℃、150℃における
ゲル化時間60秒、流れ24mmであった。
【0017】比較例1 N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド5
00部、実施例1で使用した未変性ノボラック型フェノ
ール樹脂A(融点70℃、遊離フェノール0.3%)5
00部、トリフェニルホスフィン10部及びジクミルパ
ーオキサイド10部をオープンロール上で混練し、シー
ト状になってからさらに10回ロールを通した後、粉砕
機で粉砕して粉末状熱硬化性樹脂組成物を得た。この樹
脂は融点83℃、150℃におけるゲル化時間70秒、
流れ30mmであった。
【0018】比較例2 N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド1
000部及びヘキサメチレンテトラミン100部をオー
プンロール上で混練し、シート状になってからさらに1
0回ロールを通した後、粉砕機で粉砕して粉末状熱硬化
性樹脂組成物を得た。この樹脂は融点145℃、150
℃におけるゲル化時間80秒、流れ0mmであった。
【0019】<実用試験>実施例1〜4又は比較例1、
2で得られた粉末状熱硬化性樹脂組成物15重量部、ガ
ラス繊維(3mmチョップ)20重量部及び炭酸カルシ
ウム65重量部を混合し、160℃、200kg/cm
2 で10分間加圧成形した後、200℃で5時間後硬化
することにより評価試験片を得た。この試験片につい
て、常温での曲げ強度及び350℃での熱履歴後の曲げ
強度を測定した。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】 曲げ強度の測定は、JIS K 6911による。
【0021】表1から明らかなように、まず比較例1で
は、融点が低く、流れも適当であり成形性は良好だが、
硬化がマレイミド樹脂の開環重合及びマレイミド樹脂と
ノボラック型フェノール樹脂との反応のみであるため、
十分な強度が得られなかった。また、比較例2について
は、融点が非常に高く、また流れが0であるため成形性
が悪く、十分な強度が得られなかった。これに対し、実
施例1〜4では融点が低く、流れも適当であるため成形
性が良好であった。また常温の曲げ強度及び熱履歴後の
曲げ強度についても高かった。
【0022】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、マレイ
ミド樹脂自身の特長である耐熱性を低下させることな
く、成形性を向上させ、かつ成形物の強度を大きく向上
させることが可能となった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マレイミド樹脂、ノボラック型フェノー
    ル樹脂及びヘキサメチレンテトラミンを必須成分として
    含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 マレイミド樹脂とノボラック型フェノー
    ル樹脂の配合比率が重量比で5/95〜95/5である
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 ヘキサメチレンテトラミンの配合比率
    が、マレイミド樹脂、ノボラック型フェノール樹脂の合
    計100重量部に対して1〜30重量部であることを特
    徴とする請求項1又は2記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 マレイミド樹脂及びノボラック型フェノ
    ール樹脂を加圧式混練機を用いて混合することを特徴と
    する請求項1乃至3いずれか記載の熱硬化性樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 マレイミド樹脂、ノボラック型フェノー
    ル樹脂及びヘキサメチレンテトラミンを加圧式混練機を
    用いて混合することを特徴とする請求項1乃至3いずれ
    か記載の熱硬化性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012039195A1 (ja) * 2010-09-21 2012-03-29 シャープ株式会社 冷蔵庫

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012039195A1 (ja) * 2010-09-21 2012-03-29 シャープ株式会社 冷蔵庫
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