JP2002102767A - 流体供給装置 - Google Patents

流体供給装置

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JP2002102767A
JP2002102767A JP2000303336A JP2000303336A JP2002102767A JP 2002102767 A JP2002102767 A JP 2002102767A JP 2000303336 A JP2000303336 A JP 2000303336A JP 2000303336 A JP2000303336 A JP 2000303336A JP 2002102767 A JP2002102767 A JP 2002102767A
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shaft
housing
fluid
discharge port
supply device
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JP2000303336A
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Inventor
Teruo Maruyama
照雄 丸山
Koji Sonoda
孝司 園田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品、家電製品などの分野における生産
工程において、接着剤、クリーンハンダ、蛍光体、グリ
ース、ペイント、ホットメルト、薬品、食品などの各種
粉流体を、粉体の圧搾・破壊なく、高速で吐出遮蔽・開
始ができる。 【解決手段】 軸とシリンダの間に相対的な直線運動と
回転運動を与えると共に、回転運動により流体の輸送手
段を与え、直線運動を用いて固定側と回転側の相対的な
ギャップを変化させ、流体の吐出量を制御する塗布装置
において、固定側と回転側のギャップをより高精度に検
出できる構成でセンサーを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品、家電製品
などの分野における生産工程に用いることができ、接着
剤、クリームハンダ、蛍光体、グリース、ペイント、ホ
ットメルト、薬品、食品などの各種液体を定量に吐出・
吐出するための流体供給装置および供給方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液体吐出装置(ディスペンサー)は従来
から様々な分野で用いられているが、近年の電子部品の
小形化・高記録密度化のニーズにともない、微少量の流
体材料を高精度でかつ安定して吐出制御する技術が要請
される様になっている。
【0003】また、たとえばCRT、PDPなどのディ
スプレイ面に蛍光体を均一に塗布するための、新たな流
体塗布手段開発の要望も大きい。
【0004】表面実装(SMT)の分野を例にとれば、
実装の高速化、微小化、高密度化、高品位化、無人化の
トレンドの中で、ディスペンサーの課題を要約すれば、 塗布量の高精度化と1回の塗布量の微小化 吐出時間の短縮 …高速吐出遮断及び開始ができる 高粘度の粉流体に対応できる である。従来、微少流量の液体を吐出させるために、エ
アパルス方式、ねじ溝式、電磁歪素子によるマイクロポ
ンプ方式などのディスペンサーが実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来先行例の
うち、図5に示す様なエアパルス方式によるディスペン
サーが広く用いられており、例えば「自動化技術′9
3.25巻7号」等にその技術が紹介されている。この
方式によるディスペンサーは、定圧源から供給される定
量の空気を容器200(シリンダ)内にパルス的に印加
させ、シリンダ200内の圧力の上昇分に対応する一定
量の液体をノズル201から吐出させるものである。
【0006】エアーパルスの方式のディスペンサーは応
答性が悪いという欠点があった。
【0007】この欠点は、シリンダに封じ込められた空
気202の圧縮性と、エアーパルスを狭い隙間に通過さ
せる際のノズル抵抗よるものである。すなわち、エアー
パルス方式の場合、シリンダの容積:Cとノズル抵抗:R
できまる流体回路の時定数:T=RCが大きく、入力パル
スを印加後、吐出開始にたとえば0.07〜0.1秒程度の時
間遅れを見込まねばならない。
【0008】上記エアーパルス方式の欠点を解消するた
めに、吐出ノズルの入口部にニードルバルブを設けて、
このニードルバルブを構成する細径のスプールを軸方向
に高速で移動させることにより、吐出口を開閉させるデ
ィスペンサーが実用化されている。
【0009】しかしこの場合、流体の遮断時、相対移動
する部材間の隙間はゼロとなり、数ミクロン〜数十ミク
ロンの平均粒径の粉体は機械的に圧搾作用を受け破壊さ
れる。その結果発生する様々な不具合のため、粉体が混
入した接着材、導電性ペースト、あるいは蛍光体等の塗
布への適用は困難な場合が多い。
【0010】また同目的のために、粘性ポンプであるね
じ溝式のディスペンサーも既に実用化されている。ねじ
溝式の場合、ノズル抵抗に依存にくいポンプ特性を選ぶ
ことができるため、連続吐布の場合は好ましい結果が得
られるが、間欠塗布は粘性ポンプの性格上不得手であ
る。そのため従来ねじ溝式では、 (1)モータとポンプ軸の間に電磁クラッチを介在さ
せ、吐出のON、OFF時にこの電磁クラッチを連結あるい
は開放する。
【0011】(2)DCサーボモータを用いて、急速回転
開始あるいは急速停止させる。
【0012】しかし、上記いずれも機械的な系の時定数
で応答性が決まるため、高速間欠動作には制約があっ
た。応答性はエアーパルス方式と比較すると良好である
が、しかし最短時間でも0.05秒程度が限界であった。
【0013】またポンプ軸の過渡応答時(回転始動時と
停止時)の回転特性に不確定要因が多いため、流量の厳
密な制御は難しく、塗布精度にも限界があった。
【0014】微少流量の流体を吐出することを目的とし
て、積層型の圧電素子を利用したマイクロポンプが開発
されている。このマイクロポンプには、通常機械式の受
動的な吐出弁,吸入弁が用いられる。
【0015】しかし、バネとボールから構成され圧力差
によって吐出弁,吸入弁を開閉させる上記ポンプでは、
流動性の悪い、数万〜数十万センチポワズの高粘度のレ
オロジー流体を、高い流量精度でかつ高速(0.1秒以
下)で間欠吐出させることは極めて困難である。
【0016】さて、近年益々高精度化、超微細化してい
く回路形成の分野、あるいはPDP,CRTなどの映像
管の電極とリブ形成、液晶パネルのシール材塗布、光デ
ィスクなどの製造行程の分野において、微細塗布技術に
関する、次のような要望が強い。
【0017】連続吐布後、すばやく塗布を止め、短い
時間をおいて連続塗布を急峻に開始できること。そのた
めには、たとえば0.01秒のオーダーで流量制御できるこ
とが理想である。
【0018】粉流体に対応できること。たとえば流路
の機械的な遮断により、粉体の圧搾破損、流路の詰まり
などのトラブルがないこと。
【0019】上述した高粘度流体・粉流体の微少流量塗
布に係る、近年の様々な要求に応えるために、本発明者
らは、ピストンとシリンダの間に相対的な直線運動と回
転運動を与えると共に、回転運動により流体の輸送手段
を与え、直線運動を用いて固定側と回転側の相対的なギ
ャップを変化させ、流体の吐出量を制御する塗布手段、
「流体供給装置及び流体供給方法」を出願中(特願2000
-188899号)である。
【0020】本発明は上記提案をさらに改良するもの
で、固定側と回転側のギャップをより高精度に検出する
ポンプ構造により、吐出量の高精度化を図ったものであ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の流体供給装置
は、一端をフロント側としもう一方の端部をリア側とす
る電磁歪素子と、この電磁歪素子を貫通しかつこの電磁
歪素子の前記リア側に押圧された軸と、前記電磁歪素子
と前記軸を収納するハウジングと、前記軸を前記ハウジ
ングに対して相対的に回転自在かつ軸方向に移動可能に
支持する手段と、前記軸に回転を与える手段と、前記軸
の前記リア側と前記ハウジングの間に設けられた軸方向
位置の検出手段と、前記軸のフロント側と前記ハウジン
グで形成されるポンプ室と外部を連絡する流体の吸入口
及び吐出口と、前記ポンプ室内に流入された前記流体を
吐出口側に圧送する手段から構成される流体供給装置に
おいて、前記ポンプ室と前記吐出口の間の流体抵抗の増
減を図るために、前記電磁歪素子の駆動によって前記軸
と前記ハウジング間の間隙が変化するように構成されて
いる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電子部品の表面実
装用ディスペンサーに適用した第一の実施例について、
図1を用いて説明する。
【0023】1は第1のアクチェータであり、実施例で
は、高粘度流体を高速で間欠的に微小量かつ高精度に供
給するために、高い位置決め精度が得られ、高い応答性
を持つと共に大きな発生荷重が得られる超磁歪素子を用
いた。
【0024】2は第1のアクチェータ1によって駆動さ
れる主軸である。前記第1のアクチェータは、ハウジン
グ3に収納されており、このハウジングの下端部(フロ
ント側)に、主軸2を収納するシリンダ4が装着されて
いる。5は主軸2の外表面に形成された流体を吐出側に
圧送するためのラジアル溝、6は流体シールである。こ
の主軸2とシリンダ4の間で、主軸2とシリンダ4の相
対的な回転によってポンピング作用を得るためのポンプ
室7を形成している。またシリンダ4には、ポンプ室7
と連絡する吸入孔8が形成されている。9はシリンダの
下端部に装着された吐出ノズルであり、10はこの吐出
ノズル9を含む後述する吐出部である。
【0025】11は第2のアクチェータであり、主軸2
とシリンダ4の間に相対的な回転運動を与えるものであ
る。モータロータ12は上部主軸13に固着され、また
モータステータ14はハウジング15に収納されてい
る。
【0026】16は超磁歪素子から構成される超磁歪ロ
ッド、17は超磁歪ロッド16の長手方向に磁界を与え
るための磁界コイルである。18、19は超磁歪ロッド
16にバイアス磁界を与えるための永久磁石a,bであ
り、超磁歪ロッド16を中間に矜持する形で配置されて
いる。
【0027】この永久磁石18,19は、超磁歪ロッド
16に予め磁界をかけて磁界の動作点を高めるもので、
この磁気バイアスにより磁界の強さに対する超磁歪の線
形性が改善できる。20は超磁歪ロッド16のリア側に
配置され、磁気回路のヨーク材をであるリア側ヨーク、
21は超磁歪ロッド16のフロント側に配置され、ヨー
ク材を兼ねたフロント側スリーブ、22は磁界コイル1
7の外周部に配置された円筒形状のヨーク材である。
【0028】16→18→20→22→21→19→1
6により、超磁歪ロッド16の伸縮を制御する閉ループ
磁気回路を形成している。なを主軸2はこの磁気回路に
影響を与えないように、非磁性材料を用いている。すな
わち、部材16〜22により、磁界コイルに与える電流
で超磁歪ロッドの軸方向の伸縮を制御できる超磁歪アク
チェータ(第1のアクチェータ1)を構成している。超
磁歪材料は希土類元素と鉄の合金であり、たとえば、bF
e2,DyFe2,SmFe2などが知られおり、近年急速に実用化が
進められている。
【0029】23は上部主軸13を回転自在、かつ軸方
向に移動可能に収納するリア側スリーブである。このリ
ア側スリーブ23もまた軸受24により、ハウジング2
5に対して回転自在に支持されている。
【0030】26はリア側ヨーク20とリア側スリーブ
23の間に装着されたバイアスバネである。このバイア
スバネ26から加わる荷重により、超磁歪ロッド16は
バイアス永久磁石18,19を介在して、上下の部材2
0,21に押圧される形で把持されている。この結果、
超磁歪ロッド16には常に軸方向に圧縮応力が加わるた
め、繰り返し応力が発生した場合に、引っ張り応力に弱
い超磁歪素子の欠点が解消される。
【0031】フロント側スリーブ21は主軸2を軸方向
移動可能に収納している。モータ11から伝達された主
軸2の回転動力は、部材2、21の間に設けられた回転
伝達キー27によってフロント側スリーブ21に伝達さ
れる。またフロント側スリーブ21も軸受28によっ
て、ハウジング3に回転自在に支持されている。
【0032】上記構成により、モータ11の回転動力は
主軸2とフロント側スリーブ21のみに伝達され、脆性
材料である超磁歪素子に捻りトルクは発生しない。
【0033】28は第2のアクチェータであるモータ1
1の上部に配置された上部主軸13の回転位置情報を検
出するためのエンコーダである。また29は上部主軸1
3(及び主軸2)の上端面30の軸方向変位を検出する
ための変位センサーである。
【0034】上記構成により、本発明の流体供給装置で
は、ポンプの主軸2は回転運動と微少変位の直線運動の
制御を同時に、かつ独立して行うことができる。
【0035】さらに実施例では、第1のアクチェータに
超磁歪素子を用いたために、超磁歪ロッド16(及び主
軸2)を直線運動させるための動力を、外部から非接触
で与えることができる。
【0036】超磁歪素子に加えた入力電流と変位は比例
するため、変位センサーなしのオープンループ制御で
も、前記主軸2の軸方向位置決め制御は可能である。し
かし本実施例のような位置検出手段を設けてフィードバ
ック制御をすれば、超磁歪素子のヒステリシス特性も改
善できるため、より高い精度の位置決めができる。
【0037】さらに本実施例では、中空の超磁歪ロッド
16とバイアス永久磁石18,19に主軸2を貫通さ
せ、かつ超磁歪ロッド16のフロント側を固定端とし、
リア側を可動端として主軸2を駆動させる構成により、
主軸2のリア側端部を利用して主軸2の軸方向位置の検
出を行っている。
【0038】もし中実の超磁歪ロッドを用いる場合は、
超磁歪ロッドのフロント側(吐出側)が可動端となるた
めに、フロント側に変位センサーを配置する必要があ
る。この場合は、主軸にたとえば円盤形状のプレートを
用いて、このプレートの軸方向端面の位置を検出する構
成となる。しかしこの方法では、主軸の軸芯に対するプ
レートの振れ精度が検出精度に大きな影響を与えてしま
う。またセンサーとプレートを設置する分だけ駆動部分
は軸方向に長くなってしまい、これが主軸の振れ精度に
影響を与えるという問題点があった。
【0039】本実施例の構成では、上記問題点は解消さ
れるため、極めて高い精度で主軸2の軸方向変位の検出
ができる。また主軸2を含む可動部分の軸長を短くでき
るため、可動部分を高い剛性で支持でき、また装置全体
をコンパクトに構成できる。
【0040】さて本実施例では、主軸2の軸方向位置決
め機能を用いて、主軸の定常回転状態を保ったままで、
主軸の吐出側スラスト端面の隙間の大きさを任意に制御
することができる。この機能を用いて、吸入口8から吐
出ノズル9に至るいかなる流通路の区間も機械的に非接
触の状態で、粉流体の遮断・開放ができる。その原理を
吐出部10の詳細図2を用いて説明する。
【0041】図2において、31は主軸2の吐出側端面
に装着されたスラストシールのつば、32はシリンダ4
の吐出側端面に締結された吐出プレートである。このつ
ば31の吐出側端面33とその対抗面34の相対移動面
にシール用スラスト溝が35が形成されている。このス
ラスト端面33の対向面34の中央部に吐出ノズル9の
開口部36が形成されている。
【0042】図1で既に説明したラジアル溝5は、スパ
イラルグルーブ動圧軸受として知られている公知のもの
であり、またねじ溝ポンプとしても利用されている。
【0043】またシール用スラスト溝35は、同様にス
ラスト動圧軸受として知られているものである。さて、
スラスト軸受の発生できるシール圧力は次式で与えられ
る。
【0044】
【式1】
【0045】(1)式において、ωは回転角速度、R0
スラスト軸受の外径、R0はスラスト軸受の内径、fは溝
深さ、溝角度、グルーブ幅とリッジ幅などで決まる関数
である。
【0046】図3のグラフにおける曲線(イ)は、下記
表1の条件下で、スパイラルグルーブ型スラスト溝を用
いた場合のギャップδに対するシール圧力PSの特性を示
すものである。図3のグラフにおける曲線(ロ)は、軸
方向流動が無い場合について、ラジアル溝のポンピング
圧力と軸先端のギャップδの関係を示す一例である。こ
のラジアル溝のポンピング圧力は、上記スラスト溝同
様、ラジアル隙間、溝深さ、溝角度の選択によって広い
範囲で選ぶことができる。しかし定性的には、ラジアル
溝のポンピング圧力Prは軸先端の空隙の大きさ(すなわ
ちギャップδの大きさ)に依存しない。
【0047】さて、シール用スラスト溝のギャップδが
十分大きいとき、たとえばギャップδ=15μmのと
き、発生圧力は小さく、P<0.1kg/mm2である。
【0048】軸を回転させたままで、回転軸端面を固定
側の対向面に接近させる。ギャップδ<10.0μmなる
と、シール圧力がラジアル溝のポンピング圧力Prより大
きくなり、流体の吐出口側への流出は遮断される。
【0049】図2は流体の流出が遮断された状態を示
し、吐出ノズルの開口部36近傍の流体は、スラスト溝
35によって遠心方向のポンピング作用[図2の矢印]を
受けているために、開口部36近傍は負圧(大気圧以
下)となる。この効果により、遮断後、吐出ノズル9内
部に残存していた流体は再びポンプ内部に吸引される。
その結果、吐出ノズル先端で表面張力による流体魂がで
きることはなく、糸引き、洟垂れが解消されるのであ
る。
【0050】さて、本発明の実施例では、回転軸を僅か
5〜10μm程度軸方向に移動させることにより、流体
の吐出状態のON,OFFを自在に制御することができる。
【0051】本発明のポイントを要約すれば、スラスト
溝によるシール圧力は、ギャップδが小さくなると急激
に増大するのに対して、ラジアル溝のポンピング圧力は
ギャップδの変化に対して極めて鈍感である、という点
を利用している。
【0052】なをラジアル溝、スラスト溝いずれも回転
側、固定側のどちらに形成してもよい。
【0053】また微少粒子が含まれた接着材のような粉
流体を塗布する場合は、ギャップδの最小値δminは微
少粒子径φdよりも大きく設定すればよい。
【0054】δmin>φd …
(2)同一の発生圧力に対して、より大きなギャップを得
るためには、回転数を高くするか、スラストシールのつ
ば31の外径を大きくかつ溝深さ、溝角度等に適切な値
を選べば良い。
【0055】またスラスト動圧軸受は、実施例のような
平板(flat)型ではなく、円錐(conical)型、球面(s
pherical)型のいずれを用いても良い。
【0056】球面型の場合は、平板型と比較したとき、
同じシール圧力を得るのに大きなギャップを選ぶことが
できるため、より大きな粒径の粉流体に対応できる。
【0057】また円錐型、球面型のの場合は、ポンプ室
7から吐出ノズル9に繋がる流路形状がスムーズとな
り、粉体の堆積防止などに有効である。
【0058】
【表1】
【0059】さて本実施例では、軸方向駆動手段に超磁
歪素子を用いているが、微少流量を扱うポンプでは、
「非接触シール」を構成するためのギャップδのストロ
ークは、大きくとも数十ミクロンのオーダでよく、超磁
歪素子、ピエゾ素子などの電磁歪素子のストロークの限
界は問題とならない。
【0060】また、高粘度流体を吐出させる場合、ラジ
アル溝によるポンピング作用によって大きな吐出圧の発
生が予想される。この場合、第1のアクチェータ1には
高い流体圧に抗する大きな推力が要求されるため、数百
〜数千Nの力が容易に出せる電磁歪型アクチェータが好
ましい。電磁歪素子は、数MHz以上の周波数応答性を持
っているため、主軸を高い応答性で直線運動させること
ができる。そのため、高粘度流体の吐出量を高いレスポ
ンスで高精度に制御できる。
【0061】また軸方向駆動手段に超磁歪素子を用いた
場合、圧電素子を用いる場合と比べて、伝導ブラシも省
略できることから、モータ(回転手段)の負荷を軽減で
きると共に、全体構成が極めてシンプルとなるため、稼
動部の慣性モーメントを極力小さくでき、ディスペンサ
ーの細径化が可能である。
【0062】以下、本発明の第2の実施例について、図
4を用いて説明する。
【0063】この実施例は、主軸の軸方向の位置検出に
差動トランス式変位センサーを用いた場合を示す。
【0064】101は、超磁歪素子を用いた直動型アク
チュエータ(第1のアクチュエータ)である。102は
アクチュエータ101によって駆動される主軸、103
はこの主軸102を回転自在かつ相対的に直線運動可能
に収納する回転スリーブ、104は前記アクチュエータ
101を収納するハウジング、105は超磁歪材料から
構成される超磁歪ロッドである。この超磁歪ロッド10
5はバイアス永久磁石(A)106、(B)107を上
下に挟んだ形で、ヨーク材を兼ねた上部スリーブ108
と主軸102の間に固定されている。
【0065】109は超磁歪ロッド105の長手方向に
磁界を与えるための磁界コイル、110は円筒形状のヨ
ークでありハウジング104に収納されている。
【0066】前記永久磁石A、Bは、超磁歪ロッド10
5に予めに磁界をかけて磁界の動作点を高めるもので、
105→106→108→110→102→107→1
05により、超磁歪ロッド105の伸縮を制御する閉ル
ープ磁気回路を形成している。すなわち、部材105〜
110により、磁界コイルに与える電流で超磁歪ロッド
の軸方向の伸縮を制御できる超磁歪アクチュエータ10
1を構成している。
【0067】111は上部スリーブ108と一体化した
回転伝達スリーブであり、超磁歪ロッド105を内部に
収納する形で設けられている。
【0068】上部ヨーク108は、玉軸受112を介在
して中間ハウジング113により回転自在に支持されて
いる。主軸102と回転スリーブ103の間には、超磁
歪ロッド105に機械的な軸方向与圧を与えるバイアス
バネ114が設けられている。
【0069】115は主軸111に回転運動を与えるモ
ータ(第2のアクチュエータ)であり、実施例ではDC
サーボモータを用いており、116はモータロータ、1
17はモータステータである。118は上部スリーブ1
08と連結した上部主軸、119はモータステータを収
納する上部ハウジングである。また上部主軸118と上
部スリーブ108の接合部において、上部主軸118か
ら上部スリーブ108に回転運動のみが伝達され、軸方
向には相対移動可能なように、両部材の連結部が構成さ
れている。
【0070】上部ハウジング119の上部には、上部主
軸118の回転情報を検出するためのエンコーダ120
が設けられている。
【0071】主軸102の一部を収納する回転スリーブ
103は、ハウジング104との間に設けられた玉軸受
121によって回転自在に支持されている。
【0072】122は回転伝達スリーブ111と主軸3
11の連結部である。モータ115から回転伝達スリー
ブ111に与えられた回転運動は、回転のみを伝達する
連結部122によって、主軸102に与えられる。すな
わち、主軸102はに回転伝達スリーブ111対して、
回転のみを伝達し、相対的な直線運動はフリーとなるよ
うな連結部形状(角型断面)となっている。
【0073】なを回転伝達スリーブ111は非磁性材料
を用いているため、超磁歪ロッド105の伸縮を制御す
る閉ループ磁気回路には影響をあたえない。またモータ
115から与えられた駆動トルクは、回転伝達スリーブ
111のみに伝わるために、超磁歪ロッド105には捻
り応力は発生しない。また超磁歪ロッド105と、回転
伝達スリーブ111間の隙間は充分に小さくして、超磁
歪ロッド105には曲げ応力が発生しない構成となって
いる。これらの工夫により、引っ張り応力に対して弱い
脆性材料である超磁歪ロッドの信頼性・耐久性が確保で
きる。
【0074】また図1に類似例を示すように、中空形状
の超磁歪ロッドを用いて、この中空部分にモータの回転
を伝達する中心軸を設けてもよい。
【0075】123はハウジング104の内面に固定さ
れた差動トランス式変位センサーのステータ部、124
は主軸102側に固定されたロータ部である。
【0076】差動トランスは電気マイクロメータなどに
用いられているもので、主軸の軸方向位置を検出する。
【0077】125はシリンダ、126は主軸2の外表
面に形成されたラジアル溝、127は流体シールであ
る。主軸102とシリンダ125の間で、主軸102と
シリンダ125の相対的な回転によってポンピング作用
を得るためのポンプ室126を形成している。127は
吸入孔、128は吐出部、129は吐出ノズル、130
はスラストシールのつばである。
【0078】上記実施例では、主軸102の軸方向位
置、すなわちスラストシール面のギャップ(図3におけ
る隙間:δ)は、差動トランスによる変位センサーによ
り、正確に検出できる。またその検出精度は、主軸10
2の倒れあるいは回転時の振れの影響を受けにくい。ま
たスラストシールが構成される吐出部128に最も近い
位置に配置できるため、検出精度は主軸102他各部材
の熱膨張の影響を受けにくい。
【0079】吐出の開放時、吐出流量はスラストシール
面のギャップ:δの影響を受けるが、本実施例ではギャ
ップ:δの大きさを常に一定に保つように制御できるた
め、吐出流量の高精度化が図れる。
【0080】
【発明の効果】本発明を用いた流体回転装置により、次
の効果が得られる。 1.高速吐出遮断と開始ができる。 2.粉体の圧搾破損による流路の詰まり、流体の特性変
化などのトラブルが発生しない。 3.シンプルな構成のため、マルチノズル化が容易であ
る。 4.さらに以下示す特徴を、本発明のポンプは合わせ持
つことができる。
【0081】高粘度流体の高速塗布ができる。
【0082】超微少量を高精度で吐出できる。
【0083】本発明を例えば表面実装のディスペンサ
ー、PDP,CRTディスプレイの蛍光体塗布、液晶パ
ネルのシール材塗布等に用いれば、その長所をいかんな
く発揮でき、効果は絶大なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるディスペンサーを
示す正面断面図
【図2】上記実施例の吐出部の拡大断面図
【図3】本発明の原理を説明するグラフ
【図4】本発明の第2の実施例によるディスペンサーを
示す正面断面図
【図5】従来例のエアーパルス方式を示す図
【符号の説明】
2 軸 7 ポンプ室 8 吸入口 9 吐出口 11 回転を与える手段 16 電磁歪素子 17 吸入孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F041 AA05 AB02 BA10 BA36 CA02 CA17 4F042 AA10 AB01 BA12 CB02 CB08 CB11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端をフロント側としもう一方の端部を
    リア側とする電磁歪素子と、この電磁歪素子を貫通しか
    つこの電磁歪素子の前記リア側に押圧された軸と、前記
    電磁歪素子と前記軸を収納するハウジングと、前記軸を
    前記ハウジングに対して相対的に回転自在かつ軸方向に
    移動可能に支持する手段と、前記軸に回転を与える手段
    と、前記軸の前記リア側と前記ハウジングの間に設けら
    れた軸方向位置の検出手段と、前記軸のフロント側と前
    記ハウジングで形成されるポンプ室と外部を連絡する流
    体の吸入口及び吐出口と、前記ポンプ室内に流入された
    前記流体を吐出口側に圧送する手段から構成される流体
    供給装置において、前記ポンプ室と前記吐出口の間の流
    体抵抗の増減を図るために、前記電磁歪素子の駆動によ
    って前記軸と前記ハウジング間の間隙が変化するように
    構成されていることを特徴とする流体供給装置。
  2. 【請求項2】 前記軸のリア側を回転自在に支持するリ
    ア側スリーブと、前記軸のフロント側を収納しかつ前記
    電磁歪素子の前記フロント側に押圧され、かつ前記軸を
    回転自在かつ軸方向に移動可能に支持するフロント側ス
    リーブにより、前記軸を前記ハウジングに対して相対的
    に回転自在かつ軸方向に移動可能に支持する手段とした
    ことを特徴とする請求項1記載の流体供給装置。
  3. 【請求項3】 可動端をフロント側としもう一方の固定
    端をリア側とする電磁歪素子と、前記電磁歪素子と前記
    軸を収納するハウジングと、前記軸を前記ハウジングに
    対して相対的に回転自在かつ軸方向に移動可能に支持す
    る手段と、前記軸に回転を与える手段と、前記軸と前記
    ハウジングの間に設けられた差動トランス式の軸方向位
    置の検出手段と、前記軸のフロント側と前記ハウジング
    で形成されるポンプ室と外部を連絡する流体の吸入口及
    び吐出口と、前記ポンプ室内に流入された前記流体を吐
    出口側に圧送する手段から構成される流体供給装置にお
    いて、前記ポンプ室と前記吐出口の間の流体抵抗の増減
    を図るために、前記電磁歪素子の駆動によって前記軸と
    前記ハウジング間の間隙が変化するように構成されてい
    ることを特徴とする流体供給装置。
  4. 【請求項4】 前記電磁歪素子のリア側を回転自在に支
    持するリア側スリーブと、前記軸のフロント側を収納し
    かつ前記電磁歪素子の前記フロント側に押圧され、かつ
    前記軸を回転自在かつ軸方向に移動可能に支持するフロ
    ント側スリーブにより、前記軸を前記ハウジングに対し
    て相対的に回転自在かつ軸方向に移動可能に支持する手
    段としたことを特徴とする請求項3記載の流体供給装
    置。
  5. 【請求項5】 前記軸のフロント側端面と、その対向面
    の相対移動面に吐出口へ連絡する吐出流通路の開口部が
    形成されていることを特徴とする請求項1あるいは3記
    載の流体供給装置。
  6. 【請求項6】 前記電磁歪素子の駆動によって前記軸の
    吐出口側端面とその対向面間のギャップが変化できるよ
    うに構成されることを特徴とする請求項5記載の流体供
    給装置。
  7. 【請求項7】 流体抵抗を増減させる手段は、前記軸の
    吐出口側端面とその対向面に形成された動圧シールであ
    ることを特徴とする請求項6記載の流体供給装置。
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