JP2002098857A - 射出成形用金型装置 - Google Patents

射出成形用金型装置

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JP2002098857A
JP2002098857A JP2000288091A JP2000288091A JP2002098857A JP 2002098857 A JP2002098857 A JP 2002098857A JP 2000288091 A JP2000288091 A JP 2000288091A JP 2000288091 A JP2000288091 A JP 2000288091A JP 2002098857 A JP2002098857 A JP 2002098857A
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ferrule
forming
face
mold
injection molding
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JP2000288091A
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Tatsuo Terakura
達雄 寺倉
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 端面の外周に斜面部を有するフェルールを高
い精度で射出成形することができる金型装置を提供す
る。 【解決手段】 成形用キャビティ30内に成形材料が充
填されると、キャビティ30の一端側から他端側に向か
って設けられたコアピン9が、フェルール内周面の光フ
ァイバ挿通孔を形成する。一方、第1エジェクタピン1
5は、前記コアピン9と対向するようにキャビティの他
端側に設けられ、挿入孔に前記コアピン9の先端部が挿
入される。また、第1エジェクタピン15の先端部形成
面が、フェルール端面にその軸方向と直交する平面と平
行な先端部を形成すると共に、斜面部形成面が、前記フ
ェルール端面の外周に斜面部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光コネクタ用セラ
ミックフェルールの射出成形用金型装置及びフェルール
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバーを保持固定するため
のコネクタ部品として、フェルールが用いられている。
【0003】このフェルールの製造に用いられる従来の
射出成形用金型装置の一例を図8に示す。この金型装置
300では、可動側型板322とその背面に固定された
可動側受け板323との間に固定側入れ子324が固定
されている。この固定側入れ子324は、可動側型板3
22に直接、斜面部325の加工を行うと、斜面部32
5のフェルール軸方向に対する位置精度を高めることが
困難であったために、通孔部321と斜面部325との
交点部分で可動側型板322と固定側入れ子324とに
分割し、それぞれを別個に加工した後に組み合わせるこ
ととしたものである。
【0004】また、固定側入れ子324には、斜面部3
25に臨む貫通孔326が形成され、その貫通孔326
にはフェルールの先端面を形成するエジェクタピン32
7が図示左右方向に摺動可能に嵌合している。さらにエ
ジェクタピン327には、型閉時に固定型311のコア
ピン317の先端部が挿入される挿入孔328が形成さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の金型装置300では、斜面部325を有する固定側
入れ子324とエジェクタピン327とが別体で形成さ
れた後に両者が組み付けられる構造となっているため、
組み付け誤差が生じ、フェルールの外径中心とエジェク
タピンの挿入孔328の中心との同軸精度の向上には限
界があった。そして、エジェクタピンの挿入孔328が
フェルール外径中心からずれていると、コアピン317
が傾いた状態で挿入されてしまい、従ってコアピン31
7により形成される光ファイバ挿通孔としてのフェルー
ル内周面の寸法精度が保てなくなる可能性がある。
【0006】これは、誤差1乃至2μmの加工精度で金
型部材を加工した場合であっても、固定側入れ子324
とエジェクタピン327とを組み付けることにより、金
型精度は誤差3μm以上に低下してしまうことによるも
のである。そして、このような金型装置を用いてフェル
ールの射出成形を行った場合、フェルール成形体の内外
径同軸精度はさらに誤差8μm以上となってしまい、製
品の要求仕様を満たさなくなってしまう虞があるのであ
る。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、光コネクタ用フェルールにおい
て、フェルール端面斜面部の位置精度及びフェルール内
外径の同軸精度を向上させることが可能なフェルールの
射出成形用金型装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1記載の射出成形用金型装置は、金型内部に
成形用キャビティを形成して、円筒状の光コネクタ用フ
ェルールを射出成形するものを対象として、キャビティ
の一端側から他端側に向かって設けられ、フェルール内
周面の光ファイバ挿通孔を形成する為のコアピンと、前
記コアピンと対向するようにキャビティの他端側に設け
られ、前記コアピンの先端部が挿入される挿入孔を有す
るとともに、フェルール端面にその軸方向と直交する平
面と平行な先端部を形成するための先端部形成面と、前
記フェルール端面の外周に斜面部を形成するための斜面
部形成面とを有する端面形成部材とを備えている。
【0009】従って、成形用のキャビティ内に成形材料
が充填されると、キャビティの一端側から他端側に向か
って設けられたコアピンが、フェルール内周面の光ファ
イバ挿通孔を形成する。一方、端面形成部材は、前記コ
アピンと対向するようにキャビティの他端側に設けら
れ、挿入孔に前記コアピンの先端部が挿入される。ま
た、端面形成部材の先端部形成面が、フェルール端面に
その軸方向と直交する平面と平行な先端部を形成すると
ともに、斜面部形成面が、前記フェルール端面の外周に
斜面部を形成する。
【0010】また、請求項2記載の射出成形用金型装置
は、前記端面形成部材が、フェルールの軸方向に相対的
に移動してフェルール成形体を離型させるエジェクタピ
ンにより構成されている。
【0011】従って、フェルール成形体を保圧・冷却し
た後、前記端面形成部材、すなわち、エジェクタピン
は、フェルールの軸方向に相対的に移動してフェルール
成形体を離型させる。
【0012】また、請求項3記載の射出成形用金型装置
は、前記端面形成部材の外径が、フェルール成形体の外
径と等しくなるように形成されている。
【0013】従って、端面形成部材により、フェルール
の内径と外径との同軸度が極めて高い光コネクタフェル
ールを得ることができるまた、請求項4記載の光コネク
タ用フェルールは、請求項1乃至3のいずれかに記載の
射出成形用金型装置を用いて成形されたものである。
【0014】従って、フェルールの斜面部及び内径と外
径との同軸度が極めて高い光コネクタフェルールを得る
ことができる。
【0015】また、請求項5記載の射出成形用金型装置
は、金型内部に成形用キャビティを形成して、円筒状の
光コネクタ用フェルールを射出成形するものを対象とし
て、前記フェルール先端面にその軸方向と直交する平面
と平行な先端部を形成する為の先端部形成部材と、前記
フェルール先端面の外周に斜面部分を形成する為の斜面
部形成部材とを備え、前記先端部形成部材と前記斜面部
形成部材とは、一体的に形成されている。
【0016】従って、成形用キャビティに成形材料が充
填されると、前記フェルール先端面にその軸方向と直交
する平面と平行な先端部を形成し、斜面部形成部材が前
記フェルール先端面の外周に斜面部分を形成する。ここ
で、先端部形成部材と斜面部形成部材とは一体的に形成
されているので、フェルール端面斜面部の位置精度及び
フェルール内外径の同軸精度が極めて高い光コネクタフ
ェルールを得ることができる。
【0017】また、請求項6記載の光コネクタ用フェル
ールの射出成形方法は、金型内部の成形用キャビテイに
セラミック材料を充填後、フェルール端面にその軸方向
と直交する平面と平行な先端部を形成するための先端部
形成面と、前記フェルール端面の外周に斜面部を形成す
るための斜面部形成面とを有し、且つその外径がフェル
ール成形体の外径と等しくなるように形成された端面形
成部材によりフェルールの端面を形成する工程を含んで
いる。
【0018】従って、フェルールの端面を形成する工程
では、端面形成部材によりフェルール端面に先端部と斜
面部とを形成することができる。また、フェルールの斜
面部及び内径と外径との同軸度が極めて高い光コネクタ
フェルールを得ることができる。
【0019】また、請求項7記載の光コネクタ用フェル
ールの射出成形方法は、前記端面形成部材が、フェルー
ルの軸方向に相対的に移動することにより、フェルール
成形体を金型より離型させる工程を更に含んでいる。
【0020】従って、フェルール成形体の保圧、冷却後
に、前記端面形成部材が、フェルールの軸方向に移動し
てフェルール成形体を金型より離型させることができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した射出成
形用金型装置の実施形態について図面を参照しつつ説明
する。
【0022】まず、射出成形用金型装置において成形さ
れるフェルール14について、図6を参照しつつ説明す
る。フェルール14は、ほぼ円筒状の形状を有し、内部
に光ファイバ挿通孔25が形成されている。フェルール
14内の光ファイバ挿通孔25は、一端側(右端側)が
テーパ状のガイド孔25aとして形成され、これより他
端側(左端側)がより径の小さい挿通孔25bとして形
成されている。他端側(左端側)の端面27には、軸方
向と直交する平面と平行な先端部27aと、端面27外
周に設けられた斜面部27bとが形成されている。
【0023】次に、射出成形用金型装置100の構成に
ついて、図1を参照しつつ説明する。射出成形用金型装
置100は、成形機200の固定フレーム202に固定
された固定型110と、左右方向に移動する成形機20
0の可動フレーム204に固定された可動型120とか
らなり、左右方向に開閉自在に構成されている。これら
固定型110と可動型120とは、図1に示す型閉時
に、フェルール14の形状をしたキャビティ30と、そ
のキャビティ30の一端に通じるランナー29とを相互
間に形成するものである。尚、固定型110及び可動型
120を構成する各部材は、高速度工具鋼SKH51等
の材料により形成されている。
【0024】次に、固定型110について図1を参照し
つつ説明する。
【0025】固定型110は、固定側取付板1、スプル
ー2、マニホールドスペーサ3、マニホールド4、固定
側型板5、ホットランナーノズル6、固定側入れ子7、
ガイドピン8、コアピン9、及びガイドピン18により
構成されている。
【0026】固定側取り付け板1は、成形機200の固
定フレーム202に固定されており、固定型110の各
構成部材は固定側取り付け板1に固定されている。
【0027】スプルー2、マニホールド4、ホットラン
ナーノズル6はそれぞれ内部が連通しており、ランナー
29へと通じている。
【0028】スプルー2には、成形機200のノズル2
06がはまり込むための凹部が形成されている。
【0029】ホットランナーノズル6の周囲には、図示
しないヒータが設けられており、ホットランナーノズル
6はヒータにより一定温度に加熱されるようになってい
る。従って、後述する保圧、冷却工程においても、ホッ
トランナーノズル内の成形材料は固まることがない。
【0030】固定側入れ子7と、可動型120の可動側
入れ子10とは、ガイドピン8が可動側入れ子の位置決
め孔に嵌入されることにより位置決めされる。
【0031】次に、図4の要部拡大図を参照しつつ、コ
アピン9について説明する。コアピン9は、フェルール
14の内周面すなわち光ファイバ挿通孔25を形成する
ための金型部材であり、キャビティ30の一端側(右
側)からキャビティ30内へ臨むように固定側入れ子7
に嵌め合い固定されている。コアピン9には、光ファイ
バ挿通孔25のガイド孔25a、及び挿通孔25bをそ
れぞれ形成するための径大部9a及び径小部9bがそれ
ぞれ形成されている。尚、径大部9aの直径は2mmで
あり、径小部9bの直径は0.134mmである。
【0032】次に、可動型120について、図1を参照
しつつ説明する。
【0033】可動型120は、可動側入れ子10、第1
エジェクタピン15、第2エジェクタピン16、可動側
型板17、リターンピン19、スペーサブロック20、
エジェクタプレート右21、エジェクタプレート左2
2、エジェクタガイドピン23及び可動側取付板24に
より構成されている。尚、第1エジェクタピン15が、
本願発明の端面形成部材又はエジェクタピンを構成する
ものである。
【0034】図1に示すように、可動側取り付け板24
は、成形機200の可動フレーム204に固定されてい
る。従って、可動フレーム204が左右方向に移動する
ことにより、可動型120が左右方向に移動する。
【0035】可動側入れ子10は、フェルール14の外
周面を形成するための孔部を有する部材であり、可動側
型板17に固定されている。第1エジェクタピン15、
第2エジェクタピン16はともに、ボルトで締結された
エジェクタプレート右21とエジェクタプレート左22
とに固定されている。
【0036】リターンピン19も、同様に、エジェクタ
プレート右21及びエジェクタプレート左22に固定さ
れている。リターンピン19を囲んで、可動側型板17
とエジェクタプレート右21との間にスプリング19a
が設けられている。リターンピン19は、型閉時、固定
側型板5に突き当たるものであり、エジェクタプレート
右21とエジェクタプレート左22とは、スプリング1
9aによって可動側取り付け板24に押しつけられてい
る。
【0037】スペーサブロック20は、ボルトにより可
動側取り付け板20と可動側型板17との間に挟まれて
固定されている。スペーサブロック20は、エジェクタ
プレート右21及びエジェクタプレート左22の動作可
能ストロークを決めるためのスペーサとしての役割を有
する。尚、スペーサブロックの厚さは、エジェクタプレ
ート右21の厚さ、エジェクタプレート左22の厚さ、
及びこれらの左右方向可動量の和よりも大きく設定され
ているので、エジェクタプレート右21が可動側型板1
7に衝突することはない。
【0038】次に、第1エジェクタピン15について、
図4及び図5を参照しつつ説明する。
【0039】第1エジェクタピン15は、型閉時にはフ
ェルール成形体14の端面を形成する為の金型部材であ
るとともに、型開後のエジェクト工程では、フェルール
成形体14の軸方向に右方へ移動してそのフェルール成
形体14を可動側入れ子10より離型させる働きを有す
る。第1エジェクタピン15は、円筒状に形成され、可
動側入れ子10及び可動側型板17に連通して設けられ
た孔に、摺動可能に挿通されている。尚、第1エジェク
タピン15は、その外径がフェルール成形体14の外径
と等しくなるように形成されている。
【0040】第1エジェクタピン15の一端側(右側)
の端面35には、図5に示すように、先端部形成面35
aと斜面部形成面35bとが形成されている。先端部形
成面35aは、フェルール14の端面27をフェルール
14の軸方向と直交する平面と平行な面、すなわち、先
端部27aとして形成する部分であり、斜面部形成面3
5bはフェルール14の端面27の外周を斜面部27b
として形成するための部分である。また、先端部形成面
35aには、コアピン9先端の径小部9bを支持するた
めの挿入孔28が形成されている。第1エジェクタピン
15の左端部はエジェクタプレート右21及びエジェク
タプレート左22に固定されており、エジェクタプレー
ト左22が成形機の突き出しロッド208により右方へ
押されることにより、フェルール成形体14の軸方向、
すなわち右方へ作動して、フェルール成形体14を突き
出す作用をする。
【0041】図5(a)、(b)に示すように、第1エ
ジェクタピン15には、挿入孔28が形成されている。
挿入孔28の内径は0.136mmである。フェルール
の内径位置を高精度に成形するため、挿入孔28の第1
エジェクタピン外径部に対する同芯位置は、誤差0.0
03mm以下の精度で加工することが必要である。尚、
挿入孔28に連通する側面視略長円状の孔36は、挿入
孔28を放電加工により加工するための逃がし孔として
形成されているものである。
【0042】第1エジェクタピン15は、放電加工によ
り作製される。すなわち、まず、斜面部形成面35bが
形彫放電により加工され、次に、0.1mmパイプ電極
を用いて挿入孔28が微細孔放電加工により加工され
る。
【0043】第2エジェクタピン16も、同様にその左
端部がエジェクタプレート右21及びエジェクタプレー
ト左22に固定されており、これらとともに左右に作動
する。第2エジェクタピン16は、第1エジェクタピン
15と同一の動作をすることにより、ランナー成形体を
突き出し、離型させる作用を有する。
【0044】次に、前述した射出成形用金型装置100
を用いて、フェルールを射出成形する手順を以下に説明
する。
【0045】まず、図1に示す型閉状態とする。このと
き、固定側入れ子7、コアピン9、可動側入れ子10及
び第1エジェクタピン15の間にキャビテイ14及びラ
ンナー29が形成されている。そして、この状態で、成
形機200の加熱シリンダ内で150℃〜220℃に加
熱溶融され、流動性が付与されたセラミックスコンパウ
ンド材料(成形材料)を、成形機ノズル206からスプ
ルー2へ射出する。この射出された材料は、スプルー
2、マニホールド4、ホットランナーノズル6を経て、
ランナー29、フィルムゲート29aを通り、フェルー
ル成形用キャビティ30へと流動し、充填される。
【0046】この充填工程後、約10乃至20秒間、保
圧、冷却された後に、図2に示す型開状態となる。すな
わち、成形機200の可動フレーム204がモータによ
り駆動されて左方へ移動すると、可動フレーム204に
固定された可動側取り付け板24が左方へ移動し、可動
型120が一体的に左方へ200〜250mm移動し
て、固定型110から離れる。このとき、射出成形用金
型装置100内に充填された成形体(ランナー及びフェ
ルール)は、コアピン9から離型し、可動側入れ子10
内に留まっている。
【0047】次に、図3に示すエジェクト工程となり、
成形機200の突き出しロッド208がモータにより駆
動されて右方へ作動し、エジェクタプレート右21とエ
ジェクタプレート左22とを右方(固定側方向)に移動
させる。エジェクタプレート右21、エジェクタプレー
ト左22に固定された第1エジェクタピン15、第2エ
ジェクタピン16が右方へ10〜20mm移動すること
により、成形体は可動側入れ子10より離型される。す
なわち、第1エジェクタピン15がフェルール成形体
を、第2エジェクタピン16がランナー成形体をそれぞ
れ右方へ突き出すことにより、成形体が離型されるので
ある。また、この時、エジェクタプレート右21、エジ
ェクタプレート左22に固定されたリターンピン19も
同時に、右方へ移動する。図7は、このようにして離型
された成形体を示す図面であり、図7(a)が底面図、
図7(b)が側面図である。
【0048】この後、成形機200の突き出しロッド2
08が左方へ戻ると、エジェクタプレート右21、エジ
ェクタプレート左22は、リターンピン用バネ19aに
より、可動側取り付け板24に押しつけられるまで戻さ
れる。このときエジェクタプレート右21とエジェクタ
プレート左22がこじてリターンピン用バネ19aのバ
ネ力だけで戻らなかった場合、型閉時にリターンピン1
9が固定側型板5に衝突することによりエジェクタプレ
ート右21とエジェクタプレート左22とは図1に示す
所定の位置まで押し戻される。
【0049】その後、可動フレーム204がモータによ
り駆動されて右方へ移動すると、可動フレーム204に
固定された可動側取り付け板24が右方へ移動し、可動
型120が一体的に右方へ移動して、固定型110に当
接する。このようにして再び、図1に示す型閉状態とな
り、上述した成形サイクルが繰り返される。
【0050】尚、前述のように成形された成形体である
フェルール14は、さらに脱脂焼結される。このとき
に、セラミックスコンパウンド材料に含まれていたバイ
ンダーが除去される。焼結されたフェルール14は、必
要に応じて、研削などの後加工が行われた後に、完成品
となる。
【0051】本実施形態の射出成形用金型装置を用いる
ことにより、フェルール成形体の内外径の同軸精度を
0.01mm以下として、フェルールを射出成形するこ
とが可能である。
【0052】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々
の変更を施すことが可能である。
【0053】例えば、前記実施形態では、先端部形成面
及び斜面部形成面を形成した第1エジェクタピン15を
フェルール成形体14の軸方向に移動可能に構成した
が、固定の構成としてもよい。この場合には、フェルー
ル成形体14を離型させる為のエジェクタピンを別途設
ける構成とする必要がある。この場合、第1エジェクタ
ピン15は、単に、フェルール成形体の他端側端面を形
成する作用だけを有する端面形成部材としての役割のみ
を果たし、フェルール成形体14を離型させる役割は果
たさないことになる。
【0054】また、前記実施形態では、第1エジェクタ
ピン15の外径をフェルール成形体14の外径と等しく
なるように形成した。しかし、第1エジェクタピン15
の外径をフェルール成形体14の外径よりも大きく形成
してもよい。
【0055】また、前記実施形態では、コアピン9によ
りフェルール内周面を形成する構成としたが、フェルー
ルの内径加工を成形後に別途行うのであれば、コアピン
9を設けなくとも良い。この場合、第1エジェクタピン
15に挿入孔28を設ける必要はない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
請求項1記載の発明によれば、キャビティの一端側から
他端側に向かって設けられ、フェルール内周面の光ファ
イバ挿通孔を形成する為のコアピンと、前記コアピンと
対向するようにキャビティの他端側に設けられ、前記コ
アピンの先端部が挿入される挿入孔を有するとともに、
フェルール端面にその軸方向と直交する平面と平行な先
端部を形成するための先端部形成面と、前記フェルール
端面の外周に斜面部を形成するための斜面部形成面とを
有する端面形成部材とを備えている。
【0057】従って、成形用キャビティ内に成形材料が
充填されると、キャビティの一端側から他端側に向かっ
て設けられたコアピンが、フェルール内周面の光ファイ
バ挿通孔を形成する。一方、端面形成部材は、前記コア
ピンと対向するようにキャビティの他端側に設けられ、
挿入孔に前記コアピンの先端部が挿入される。また、端
面形成部材の先端部形成面が、フェルール端面にその軸
方向と直交する平面と平行な先端部を形成するととも
に、斜面部形成面が、前記フェルール端面の外周に斜面
部を形成する。
【0058】ここで、先端部形成面と斜面部形成面と
は、単一部材である端面形成部材上に形成されているた
め、組み付け誤差が生じることが無く、フェルール外径
中心と端面形成部材の中心との同軸精度を極めて高いも
のとすることができる。従って、端面形成部材の中心に
設けた挿入孔にコアピンの先端部が挿入されることによ
りコアピンが正確に位置決めされるので、この射出成形
用金型装置を用いることにより、フェルール内外径の同
軸精度が極めて高いフェルール成形体を成形することが
できるのである。
【0059】さらに、端面形成部材の斜面部形成面は高
い精度で加工されているので、フェルール端面外周の斜
面部を高い位置精度で形成することができる。
【0060】また、請求項2記載の発明によれば、射出
成形用金型装置が、前記端面形成部材が、フェルールの
軸方向に相対的に移動してフェルール成形体を離型させ
るエジェクタピンにより構成されている。
【0061】従って、フェルール成形体の保圧、冷却
後、前記端面形成部材、すなわち、エジェクタピンは、
フェルールの軸方向に相対的に移動してフェルール成形
体を離型させる。
【0062】また、請求項3記載の発明によれば、射出
成形用金型装置は、前記端面形成部材の外径が、フェル
ール成形体の外径と等しくなるように形成されている。
【0063】従って、端面形成部材により、フェルール
内外径の同軸精度が極めて高い光コネクタフェルールを
形成することができるまた、請求項4記載の発明によれ
ば、光コネクタ用フェルールは、請求項1乃至3のいず
れかに記載の射出成形用金型装置を用いて成形されたも
のである。
【0064】従って、内周面に斜面部を有するととも
に、フェルール内外径の同軸精度が極めて高い光コネク
タフェルールを得ることができる。
【0065】また、請求項5記載の発明によれば、前記
フェルール先端面にその軸方向と直交する平面と平行な
先端部を形成する為の先端部形成部材と、前記フェルー
ル先端面の外周に斜面部分を形成する為の斜面部形成部
材とを備え、前記先端部形成部材と前記斜面部形成部材
とは、一体的に形成されている。
【0066】従って、成形用キャビティに成形材料が充
填されると、前記フェルール先端面にその軸方向と直交
する平面と平行な先端部を形成し、斜面部形成部材が前
記フェルール先端面の外周に斜面部分を形成する。ここ
で、先端部形成部材と斜面部形成部材とは一体的に形成
されているので、フェルール端面外周に高い位置精度で
斜面部を形成することができるとともに、フェルール内
外径の同軸精度が極めて高い光コネクタフェルールを得
ることができる。
【0067】また、請求項6記載の発明によれば、光コ
ネクタ用フェルールの射出成形方法は、金型内部の成形
用キャビテイにセラミック材料を充填後、フェルール端
面にその軸方向と直交する平面と平行な先端部を形成す
るための先端部形成面と、前記フェルール端面の外周に
斜面部を形成するための斜面部形成面とを有し、且つそ
の外径がフェルール成形体の外径と等しくなるように形
成された端面形成部材によりフェルールの端面を形成す
る工程を含んでいる。
【0068】従って、フェルールの端面を形成する工程
では、端面形成部材によりフェルール端面に先端部と斜
面部とを形成することができる。また、フェルール内外
径の同軸精度が極めて高い光コネクタフェルールを得る
ことができる。
【0069】また、請求項7記載の発明によれば、光コ
ネクタ用フェルールの射出成形方法は、前記端面形成部
材が、フェルールの軸方向に相対的に移動することによ
り、フェルール成形体を金型より離型させる工程を更に
含んでいる。
【0070】従って、フェルール成形体の保圧、冷却後
に、前記端面形成部材が、フェルールの軸方向に移動し
てフェルール成形体を金型より離型させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す射出成形用金型装置の
型閉時における全体断面図である。
【図2】射出成形用金型装置の型開時における全体断面
図である。
【図3】射出成形用金型装置のエジェクト時における全
体断面図である。
【図4】射出成形用金型装置の要部拡大断面図である。
【図5】第1エジェクタピンの拡大図であり、(a)は
正面図、(b)は軸方向断面図である。
【図6】フェルールの断面図である。
【図7】フェルール成形体及びランナー成形体の底面図
(a)、及び側面図(b)である。
【図8】従来技術におけるフェルールの射出成形用金型
装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
9 コアピン 14 フェルール 15 第1エジェクタピン 25 光ファイバ挿通孔 27 フェルール端面 27a 先端部 27b 斜面部 28 挿入孔 30 キャビテイ 35a 先端部形成面 35b 斜面部形成面 100 射出成形用金型装置 110 固定型 120 可動型

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型内部に成形用のキャビティを形成し
    て、円筒状の光コネクタ用フェルールを射出成形する為
    の射出成形用金型装置において、 キャビティの一端側から他端側に向かって設けられ、フ
    ェルール内周面の光ファイバ挿通孔を形成する為のコア
    ピンと、 前記コアピンと対向するように前記キャビティの他端側
    に設けられ、前記コアピンの先端部が挿入される挿入孔
    を有するとともに、フェルール端面にその軸方向と直交
    する平面と平行な先端部を形成するための先端部形成面
    と、前記フェルール端面の外周に斜面部を形成するため
    の斜面部形成面とを有する端面形成部材と、 を備えていることを特徴とする射出成形用金型装置。
  2. 【請求項2】 前記端面形成部材は、フェルールの軸方
    向に相対的に移動してフェルール成形体を離型させるエ
    ジェクタピンにより構成されていることを特徴とする請
    求項1記載の射出成形用金型装置。
  3. 【請求項3】 前記端面形成部材の外径は、フェルール
    成形体の外径と等しくなるように形成されていることを
    特徴とする請求項1又は2記載の射出成形用金型装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の射出
    成形用金型装置を用いて成形された光コネクタ用フェル
    ール。
  5. 【請求項5】 金型内部に成形用のキャビティを形成し
    て、円筒状の光コネクタ用フェルールを射出成形する為
    の射出成形用金型装置において、 前記フェルール先端面にその軸方向と直交する平面と平
    行な先端部を形成する為の先端部形成部材と、 前記フェルール先端面の外周に斜面部分を形成する為の
    斜面部形成部材とを備え、 前記先端部形成部材と前記斜面部形成部材とは、一体的
    に形成されていることを特徴とする射出成形用金型装
    置。
  6. 【請求項6】 光コネクタ用フェルールの射出成形方法
    において、 金型内部の成形用のキャビテイにセラミック材料を充填
    後、フェルール端面にその軸方向と直交する平面と平行
    な先端部を形成するための先端部形成面と、前記フェル
    ール端面の外周に斜面部を形成するための斜面部形成面
    とを有し、且つその外径がフェルール成形体の外径と等
    しくなるように形成された端面形成部材によりフェルー
    ルの端面を形成する工程を含むことを特徴とする光コネ
    クタ用フェルールの射出成形方法。
  7. 【請求項7】 前記端面形成部材が、フェルールの軸方
    向に相対的に移動することにより、フェルール成形体を
    金型より離型させる工程を更に含むことを特徴とする請
    求項6記載の光コネクタ用フェルールの射出成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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