JP2005131834A - 射出成形用金型装置と射出成形方法 - Google Patents

射出成形用金型装置と射出成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 保圧工程を短く或いは不要とし、寸法精度の高い成形品を得ることができる射出成形用金型装置を提供する。
【解決手段】 固定型2のスプルーブッシュ14と可動型3の可動コアピン31との間に、キャビティ4にゲート34を介して連通する材料溜まり17を設ける。スプルーブッシュ14は材料溜まり17に連通するピンゲート16を有する。前記可動コアピン31の先端外周と固定型2との隙間によりゲート34が形成される。そして、可動コアピン31の先端は材料溜まり17に嵌入してゲート34を閉塞するから、この嵌入により樹脂溜まり17内の成形材料が圧縮されキャビティ4内の樹脂が圧縮される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、射出成形用金型装置と射出成形方法に関する。
例えば、熱可塑性樹脂の射出成形においては、金型内に形成した製品形状のキャビティ内に溶融した樹脂を充填し、これを冷却して固化させることにより、製品を成形するようにしている。
従来の射出成形では、成形機において、計量工程、充填工程および保圧工程を行うようにしている。インラインスクリュー式成形機を例に採ると、加熱シリンダー装置において、回転するスクリューを後退させながら溶融させた樹脂をシリンダー本体内の先端側に所定量溜める(計量工程)。つぎに、スクリューを前進させて、シリンダー本体の先端部のノズルから金型内へ樹脂を射出させ、キャビティ内に樹脂を充填する(充填工程)。その後、スクリューによりシリンダー本体内の樹脂に適当な圧力をかけて、冷却による収縮分の樹脂をキャビティ内に補充する(保圧工程)(例えば特許公報1)。
一方、金型内のキャビティの容積は一定である。したがって、キャビティ内に充填された樹脂の圧力や量は、基本的に成形機側の制御によって決定されることになる。そのため、成形機側の制御に誤差があれば、そのまま、キャビティ内に充填された樹脂の圧力や量に誤差を生じることになる。この誤差を解消するには、成形機のスクリューなどの制御を精密にすることが考えられるが、誤差の生じる要因は温度、樹脂自体の性質のばらつきなど、さまざまである。例えば、スクリューからキャビティまでは長い樹脂通路があるが、この樹脂通路において発生する誤差があれば、かりにスクリューの制御を精密にしても、キャビティ内に充填された樹脂の圧力や量に誤差を生じることになり、これが成形品の寸法精度に影響を与えるため、高い寸法精度を得るためには保圧工程の時間を長く取るなどの必要が生じる。
本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、保圧工程を短く或いは不要とし、寸法精度の高い成形品を得ることができる成形用金型装置を提供することを目的とする。
特開平10−230534号公報
本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、保圧工程を短く或いは不要とし、寸法精度の高い成形品を得ることができる射出成形用金型装置と射出成形方法を提供することを目的とする。
請求項1の射出成形用金型装置は、互いに開閉し型閉時に相互間に材料通路およびこの材料通路にゲートを介して連通するキャビティを形成する複数の型体を備え、1つの型体の固定コア体と他の型体の可動コア体との間に、前記キャビティにゲートを介して連通する材料溜まりを設け、前記固定コア体は前記材料溜まりに連通する前記材料通路の出口を有し、前記可動コア体は型開閉方向に移動可能に設けられ、前記可動コア体の先端外周と前記1の型体との隙間により前記ゲートが形成され、前記可動コア体の先端は前記材料溜まりに嵌入して前記ゲートを閉塞するものである。
また、請求項2の射出成形用金型装置は、前記出口と前記ゲートの間で、前記固定コア体と可動コア体の一方に突起を設けたものである。
また、請求項3の射出成形用金型装置は、前記ゲートが前記出口をほぼ囲む位置に設けられ、前記突起が前記出口をほぼ囲む位置に設けられているものである。
請求項4の射出成形方法は、互いに開閉し型閉時に相互間に材料通路およびこの材料通路にゲートを介して連通するキャビティを形成する複数の型体を備え、1つの型体の固定コア体と他の型体の可動コア体との間に前記キャビティにゲートを介して連通する材料溜まりを設け、前記固定コア体は前記材料溜まりに連通する前記材料通路の出口を有し、前記可動コア体は型開閉方向に移動可能に設けられ、前記可動コア体の先端外周と前記1の型体との隙間に形成されたゲートから前記キャビティに成形材料を充填した後、前記可動コア体の先端を前記材料溜まりに嵌入して前記材料溜まりを狭めると共に前記ゲートを閉塞する方法である。
また、請求項5の射出成形方法は、前記出口と前記ゲートの間で、前記固定コア体と可動コア体の一方に突起を設け、前記可動コア体の先端を前記材料溜まりに嵌入することにより前記キャビティ内の圧力を高める方法である。
請求項1の構成によれば、成形時には、まず可動コア体の先端外周と1の型体との間の隙間によりゲートを形成した状態で、前記材料通路へ成形材料を供給してキャビティ内に充填する。この充填に引き続いて、必要に応じて、金型装置への成形材料の供給を続け、キャビティ内の成形材料の圧力を調整する。この後、可動コア体の先端を材料溜まりに嵌入してゴートとを閉塞し、この嵌入により樹脂溜まり内の成形材料が圧縮されキャビティ内の樹脂が圧縮される。
また、請求項2の構成によれば、可動コア体の先端が材料溜まりに嵌入し、材料溜まりの成形材料が圧縮されると、キャビティ側以外にも出口側に成形材料が押されるが、突起位置よりゲート側において圧縮された成形材料はキャビティ内を圧縮するように働く。
さらに、請求項3の構成によれば、材料溜まりにおいて、出口をほぼ囲む位置にある突起の外側の成形材料が、可動コア体の材料溜まりへの嵌入により、キャビティ内の成形材料を確実に圧縮する。
請求項4の構成によれば、前記可動コア体の先端を前記材料溜まりに嵌入して前記材料溜まりを狭めると共に前記ゲートを閉塞することにより、材料溜まりで圧縮された成形材料がゲートを閉塞する前にキャビティ内を圧縮するから、成形材料の固化に伴う収縮分が補償され、これにより保圧が不要となり、高い精度の成形品を得ることができる。
また、請求項5の構成によれば、可動コア体の先端嵌入により発生する前記材料溜まりの成形材料の圧力上昇をキャビティ内の圧力上昇に効果的に導くことができる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な射出成形用金型装置と射出成形方法を採用することにより、従来にない射出成形用金型装置と射出成形方法が得られ、その射出成形用金型装置と射出成形方法を夫々記述する。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図4は本発明の第1実施例を示し、同図に示すように、金型装置1は一対の型体である固定型2及び可動型3を備え、これらは固定型2及び可動型3は、型締装置の可動側プラテンの移動により互いに開閉し、型閉時に相互間に製品形状のキャビティ4を形成するものである。そして、本実施例では、可動型3が請求項の1つの型体であり、固定型2が請求項の他の型体である。また、成形される成形品101は、切欠きを有するリング状部材などであり、その軸方向が固定型2および可動型3の型開閉方向に一致させてある。
前記固定型2は、型締装置の固定側プラテンに取り付けられる固定側取り付け板6と、この固定側取り付け板6の可動型3側の面に配置された固定型本体部7とを有し、この固定側本体部7は後述するランナーを離型するために、型体開閉方向に移動可能に設けられている。また、固定側取り付け板6にはローケートリング9及びスプルーブッシュ10が固定されている。このスプルーブッシュ10は、加熱シリンダー装置のノズル12が接続されるもので、内部が材料通路であるスプルー11になっている。また、前記固定側取り付け板6と固定型本体部7との間には、前記スプルー11を各製品キャビティ4へ分岐させる材料通路であるランナー13形成され、このランナー13と製品キャビティ4との間に、固定側コア体であるスプルーブッシュ14を設け、このスプルーブッシュ14はスプルー15及び出口たるピンゲート16が形成され、このピンゲート16が材料溜まり17に連通している。
また、前記固定型本体部7には、キャビティ形成部材たる固定側コア筒状体18が前記スプルーブッシュ14に外嵌して固設されており、前記固定側コア筒状体18の先端面18Aがキャビティ4の一部を構成する。前記スプルー15及びピンゲート16は、スプルーブッシュ14に、型開閉方向に沿って形成されている。前記スプルー15は材料溜まり17側に向って縮小する形状で、該スプルー15に比べてピンゲート16の断面積は小さく設定されている。尚、前記スプルー11,ランナー13及びスプルー15が成形材料の材料通路である。
それらスプルー11,ランナー13及びスプルー15内で成形材料たる溶融した樹脂Jが固化した後、可動型2と固定型3とを型開きすると、ピンゲート16箇所で樹脂Jが切断される。また、前記固定型本体部7と可動側取り付け板6との間は型開閉方向に離間可能であり、型開きの際、固定型本体部7と可動側取り付け板6とが離れることにより、固化した材料通路の樹脂Jが可動側取り付け板6側に残り、該可動側取り付け板6に設けた図示しない突き出し機構により突き出されるようになっている。
前記可動型3は、可動側プラテンに取り付けられる基体21と、基体21の固定型2側の面に基体側のスペーサーブロック22を介して設けられた型本体部たる可動型本体部23とを有し、前記スペーサブロック22は前記基体21に固定され、それらスペーサブロック22及び基体21に対して、前記可動型本体部23が型開閉方向に移動可能となっている。さらに、前記基体21と可動型本体部23との間には、両者を引き離すように付勢する付勢手段(図示せず)が複数設けられている。
前記可動型本体部23は、前記固定側本体部7との間に前記キャビティ4を形成する可動側型板24を有し、この可動側型板24の反固定型側に本体部側のスペーサブロック25を固定し、このスペーサブロック25の反固定型側に型板受け板26を固定している。
前記可動型3は、キャビティ形成部材として、可動コア体たる可動コアピン31と、この可動コアピン31に型開閉方向移動可能に外嵌する可動側コア筒状体32とを備える。この可動側コア筒状体32が嵌入するキャビティ形成孔33が前記可動側型板24に形成され、型締め状態で、その可動側コア筒状体32の先端面32Aと、前記コアピン31の先端外周31Aと、前記固定側コア筒状体18の先端面18Aとの間に前記キャビティ4が形成される。また、コアピン31の先端外周31Aは前記固定側コア筒状体18の先端内周18Bに嵌入可能であり、この先端内周18Bと可動コアピン31の先端とスプルーブッシュ14の先端との間により前記材料溜まり17が形成される。また、可動コアピン31の先端外周角部は面取り部31Mが形成され、この可動コアピン31の先端外周の面取り部31Mと固定側コア筒状体18との隙間により前記キャビティ4に連通するゲート34が形成され、前記可動コアピン31が固定側コア筒状体18内に嵌入すると、ゲート34が閉塞される。
前記可動コアピン31の先端面には、前記ピンゲート16をほぼ中心して囲むほぼ環状の突起35が設けられている。この突起35の断面形状はほぼ台形形状で、前記スプルーブッシュ14の先端面と平行をなす先端面35Aを有する。
また、キャビティ4は、ほぼリング状をなし、図5に示すように、成形品101はリングの一部を切り欠いた切欠き部102を有する。この切欠き部102に対応して、前記両コア筒状体18,32の先端には、突起状の突き当て部181,321が一体に設けられ、これら突き当て部181,321は型開閉方向の突合せ部182,322と、前記切欠き部102の端面を形成する端面形成部183,323と、先端当接面184,324とを備え、この先端当接面184が前記可動側筒状体32の先端面32Aに当接すると共に、前記先端当接面324が前記固定側コア筒状体18の先端面18Aに当接することにより、それら先端面18A,32Aとの間の寸法が決まるようになっている。
前記可動コアピン31内には貫通孔41を形成し、この貫通孔41に突き出しピン42が型体開閉方向に移動可能に設けられ、この突き出しピン42を駆動する突き出し板27が、前記基体21と可動型本体部23との間に設けられており、前記貫通孔41の先端は前記材料溜まり17と連通する。そして、この貫通孔35の先端と材料溜まり17で固化した成形材料たる樹脂Jは、前記突き出し板27が可動型本体部23に対して相対的に固定型2側に移動し、これにより可動コアピン31に対して突き出しピン42が固定型2側に移動して、可動コアピン31から離型される。
また、可動コアピン31は前記基体21と同体的に型開閉方向に移動する。一方、前記可動側コア筒状体32の基端側は、突き出し板28に固定され、この突き出し板28は、図示しない突き出し機構により、可動型本体部23に対して相対的に型開閉方向に移動可能となっており、可動側コア筒状体32を可動側型板24に対して相対的に固定型1側に移動することにより、キャビティ4内で固化した成形品101を離型することができる。
以上のような構成の金型装置1においては、コンピューターなどの制御装置により、以下に説明する工程が行われる。成形材料たる溶融樹脂Jがノズル12から射出され、金型装置1のスプルー11へ供給される。型締装置は、まず弱い一定の型締力で固定型2と可動型3とを型閉する。このとき、図2及び図3に示すように、固定型2の固定型本体部7と可動型3の可動側型板24とが突き当たって閉じる。この型閉めにより、固定側コア筒状体18と可動側コア筒状体32の先端の突起状の突き当て部181,321の当接により、キャビティ4の型開閉方向の寸法が決まる。一方、可動型本体部23とスペーサブロック22とを開こうとする前記付勢手段により、可動型本体部23の固定板受け板26とスペーサブロック22との間に、所定寸法Sである0.1〜0.2ミリ程度の隙間が形成され、また、図3に示すように、可動コアピン31の先端外周と固定側コア筒状体32の先端内周との間の隙間により、材料溜まり17から製品キャビティ4に連通するゲート34が形成される。この状態で、ノズル12からスプルー11へ溶融樹脂Jを射出する。この樹脂Jは、スプルー11、ランナー13、スプルー15を通って材料溜まり17に充填され、ゲート34からキャビティ4に充填される(充填工程)。
この充填工程に引き続いて、型締力はそのままで、射出成形機によりキャビティ4内の溶融樹脂の圧力が調整されて一定になる(調圧工程)。
次に、型締装置は、前記付勢手段による型締力より強い力で型締めを行う。これにより、可動型3の基体21が型閉め方向に移動し、その基体21によって突き出し板27が押されることにより、付勢手段が所定寸法だけ収縮し、すなわち可動型本体部23の固定板受け板26とスペーサブロック22とが当接して隙間がなくなり、図4に示すように、可動コアピン31の先端が材料溜まり17内に嵌入する。この可動コアピン31の移動により、材料溜まり17内の溶融樹脂Jが圧縮されると共にゲート34が閉成され、その材料溜まり17内の溶融樹脂Jは、キャビティ4側とピンゲート16側とに押されるが、ピンゲート16とゲート34との間に突起35を設けることより、該突起35よりゲート34側において圧縮された溶融樹脂Jがキャビティ4内を圧縮する力が有効に働き、キャビティ4内の溶融樹脂Jが圧縮される。
キャビティ4内、材料溜まり17内及び材料通路内の溶融樹脂Jが固化した後、型開きが行われ、固定型本体部7と可動型本体部23との間が開くと、離型抵抗により、材料溜まり17内及び貫通孔41内で固化した樹脂Jが可動型3に残り、ピンゲート16位置にてスプルー15内で固化した樹脂Jと切り離される。また、図示していない突き出し機構が突き出し板28を固定型2の方へ押すことにより、可動側コア筒状体32がキャビティ4内で固化した樹脂Jを突き出して可動型3から離型させるとともに、材料溜まり17内及び貫通孔41内で固化した樹脂Jを、突き出しピン42が突き出して可動型3から離型させる。さらに、固定型2において、固定型本体部7と可動側取り付け板6とが離れることにより、スプルー11とランナー13とスプルー15内で固化した樹脂Jが、可動側取り付け板6側に残り、該可動側取り付け板6に設けた図示しない突き出し機構により突き出され、再び型閉めが行われ、以上の工程が繰り返される。
このように本実施例では、請求項1に対応して、互いに開閉し型閉時に相互間に材料通路およびこの材料通路にゲート34を介して連通するキャビティ4を形成する複数の型体たる固定型2及び可動型3を備え、1つの型体たる固定型2の固定コア体たるスプルーブッシュ14と他の型体たる可動型3の可動コア体たる可動コアピン31との間に、キャビティ4にゲート34を介して連通する材料溜まり17を設け、スプルーブッシュ14は材料溜まり17に連通する材料通路の出口たるピンゲート16を有し、可動コアピン31は可動型3に型開閉方向に移動可能に設けられ、可動コアピン31の先端外周と固定型2との隙間によりゲート34が形成され、可動コアピン31の先端は材料溜まり17に嵌入してゲート34を閉塞するから、成形時には、まず可動コアピン31の先端外周と固定型2の固定側コア筒状体18との間の隙間によりゲート34を形成した状態で、材料通路へ成形材料たる溶融樹脂Jを供給してキャビティ4内に充填する。この充填に引き続いて、必要に応じて、金型装置1への溶融樹脂JJの供給を続け、キャビティ4内の溶融樹脂JJの圧力を調整する。この後、可動コアピン31の先端を材料溜まり17に嵌入してゲート34を閉塞し、この嵌入により樹脂溜まり17内の溶融樹脂Jが圧縮されキャビティ4内の溶融樹脂Jが圧縮される。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、出口たるピンゲート16とゲート34の間で、固定コア体たるスプルーブッシュ14と可動コア体たる可動コアピン31の一方である可動コアピン31に突起35を設けたから、可動コアピン31の先端が材料溜まり17に嵌入し、材料溜まり17の溶融樹脂Jが圧縮されると、キャビティ4側以外にもピンゲート16側に溶融樹脂Jが押されるが、突起35の位置よりゲート34側において圧縮された樹脂Jはキャビティ4内を圧縮するように働き、キャビティ4内の溶融樹脂Jを圧縮することができる。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、ゲート34がピンゲートをほぼ囲む位置に設けられ、突起35がピンゲート16をほぼ囲む位置に設けられているから、材料溜まり17において、ピンゲート34をほぼ囲む位置にある突起35の外側の成形材料が、可動コアピン32の材料溜まり17への嵌入により、キャビティ4内の成形材料を確実に圧縮することができる。
このように本実施例では、請求項4に対応して、互いに開閉し型閉時に相互間に材料通路およびこの材料通路にゲート34を介して連通するキャビティ4を形成する複数の型体たる固定型2及び可動型3を備え、1つの型体たる固定型2の固定コア体たるスプルーブッシュ14と可動型3の可動コア体たる可動コアピン31との間にキャビティ4にゲート34を介して連通する材料溜まり17を設け、スプルーブッシュ14は材料溜まり17に連通する材料通路の出口たるピンゲート16を有し、可動コアピン31は型開閉方向に移動可能に設けられ、可動コアピン31の先端外周と固定型2との隙間に形成されたゲート34からキャビティ4に成形材料を充填した後、可動コアピン31の先端を材料溜まり17に嵌入して材料溜まり17を狭めると共にゲート34を閉塞するから、材料溜まり17で圧縮された成形材料がゲート34を閉塞する前にキャビティ4内を圧縮するから、成形材料の固化に伴う収縮分が補償され、これにより保圧が不要となり、高い精度の成形品を得ることができる。
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、出口たるピンゲート34とゲート34の間で、固定コア体たるスプルーブッシュ14と可動コア体たる可動コアピン31の一方である可動コアピン31に突起35を設け、可動コアピン31の先端を材料溜まり17に嵌入することによりキャビティ4内の圧力を高めるから、可動コアピン31の先端嵌入により発生する材料溜まり17の成形材料の圧力上昇を、キャビティ4内の圧力上昇に効果的に導くことができる。
また、実施例上の効果として、キャビティ形成部材たるコア筒状体18,32に、型開閉方向の位置決め手段たる突合わせ部181,321を設けたから、両者の間隔を正確に設定することができ、成形品101の寸法精度を高めることができる。また、突起35は、スプルーブッシュ14の先端面と平行をなす先端面35Aを有するから、可動コアピン31が材料溜まり17に嵌入する際、スプルーブッシュ14の先端面と平行をなす先端面35Aとの間隔が狭まることにより、キャビティ4側に溶融樹脂Jを導いてキャビティ4内を効果的に加圧することができる。
図6は本発明の第2実施例を示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例においては、前記スプルーブッシュ14の先端面に前記突起35を設けており、この例においても、可動コアピン31が材料溜まり17に嵌入する際、突起35の位置よりゲート34側において圧縮された成形材料はキャビティ4内を圧縮するように働き、キャビティ4内の成形材料を圧縮することができる。
図7〜図9は本発明の第3実施例を示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、前記成形品101が、ピストンに装着されシリンダーとのシール性を保つためのピストンリング110である。樹脂製のピストンリングとしては、例えば平面がC字形状のものが周知である。このような平面がC字形状のピストンリングにおいては、ピストンへの取り付けのため一対の端面が形成されている。したがって、該一対の端面間の隙間から流体の漏れてしまいシール性に劣ることがある。このような問題を解決する方法としては、前記端面間の隙間を可及的に短くすればよいが、射出成形における金型の構成上限界があり、またこれに伴いピストンリングの真円度を正確に形成できないという問題がある。そこで、ピストンへ取り付けのための端面間の隙間を無くすようにすると共に、真円度を正確に形成できるピストンリングを前記金型装置1により成形した。
前記ピストンリング110を、真円またはほぼ真円のリング本体を複数に分割した分割リング体121,121のそれぞれの端部121A,121Bを突き合わせて一体的なものとした。そして、一対の分割リング体121,121の一側端部121Aと他側端部121Bとを連結して一体的なものとしたものであり、前記一側端部121Aは、周方向内側に上向き段部131を形成すると共に周方向外側に上向きで端部に向って下がる傾斜の傾斜面部132を形成し、前記上向き段部131に軸133を一体に立設し、一方、他端側端部121Bには、周方向内側に下向き段部141を形成すると共に周方向外側に下向きで端部に向って上がる傾斜の傾斜面部142を形成し、前記下向き段部141に前記軸133を連結挿通する孔143を穿設している。したがって、孔143に軸133を挿入し、段部131,141を重ねあわせると共に、傾斜面132,142同士を重ね合わせることにより、ピストンリング110を組立形成することができる。
そして、前記ピストンリングは、図10に示すように、ピストン200の外周面に間隔をおいて形成された一対のリング状突起200A,200A間に、外嵌して挿着され、軸方向に移動するピストン200とシリンダ300とのシール性を向上して流体の漏れを無くすようにする。
このように本実施例のピストンリング110は、真円又はほぼ真円のリング本体を複数の分割した分割リング体121,121のそれぞれの端面121A,121Bを突合せて連結したから、複数の分割リング体121,121を円環状の配置すると共に、それぞれの分割リング体121,121を突き合わせて端面121A,121B間を密着でき、また、リング体を2分割したものであり、また、一方の端面121Aに上向きの段部131を設け、他方の端面121Bに下向きの段部141を設けて嵌合するから、シール面積が大となり、加えて傾斜面部132,142が面接触するからシール面積が大となる。また、分割リング体121,121は、ピストンリング110の軸芯を中心として点対称に形成されているから、分割リング体121,121は同一形状で済み、向きを変えるだけで円環状に配置することができる。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、圧粉体により得られる焼結体は各種のものを用いることができる。例えば、出口はピンゲートに限らず、各種の形状のものに対応可能である。
本発明の第1実施例を示す金型装置の断面図である。 同上、キャビティ回りの断面図である。 同上、金型装置の要部の断面図であり、ゲート開成状態を示す。 同上、金型装置の要部の断面図であり、ゲート閉成状態を示す。 同上、成形品の斜視図である。 本発明の第2実施例を示すキャビティ回りの断面図である。 本発明の第3実施例を示す成形品の分解斜視図であり、一部を拡大している。 同上、成形品の端部の平面図である。 同上、成形品の端部の正面図である。 同上、ピストンリング回りの断面図である。
符号の説明
1 金型装置
2 固定型(1つの型体)
3 可動型(他の型体)
4 キャビティ
11 スプール(材料通路)
13 ランナー(材料通路)
14 スプルーブッシュ(固定側コア体)
15 スプルー(材料通路)
16 ピンゲート(出口)
17 材料溜まり
31 可動コアピン(可動コア体)
34 ゲート
35 突起

Claims (5)

  1. 互いに開閉し型閉時に相互間に材料通路およびこの材料通路にゲートを介して連通するキャビティを形成する複数の型体を備え、1つの型体の固定コア体と他の型体の可動コア体との間に、前記キャビティにゲートを介して連通する材料溜まりを設け、前記固定コア体は前記材料溜まりに連通する前記材料通路の出口を有し、前記可動コア体は型開閉方向に移動可能に設けられ、前記可動コア体の先端外周と前記1の型体との隙間により前記ゲートが形成され、前記可動コア体の先端は前記材料溜まりに嵌入して前記ゲートを閉塞することを特徴とする射出成形用金型装置。
  2. 前記出口と前記ゲートの間で、前記固定コア体と可動コア体の一方に突起を設けたことを特徴とする請求項1記載の射出成形用金型装置。
  3. 前記ゲートが前記出口をほぼ囲む位置に設けられ、前記突起が前記出口をほぼ囲む位置に設けられていることを特徴とする請求項2記載の射出成形用金型装置。
  4. 互いに開閉し型閉時に相互間に材料通路およびこの材料通路にゲートを介して連通するキャビティを形成する複数の型体を備え、1つの型体の固定コア体と他の型体の可動コア体との間に前記キャビティにゲートを介して連通する材料溜まりを設け、前記固定コア体は前記材料溜まりに連通する前記材料通路の出口を有し、前記可動コア体は型開閉方向に移動可能に設けられ、前記可動コア体の先端外周と前記1の型体との隙間に形成されたゲートから前記キャビティに成形材料を充填した後、前記可動コア体の先端を前記材料溜まりに嵌入して前記材料溜まりを狭めると共に前記ゲートを閉塞すること特徴とする射出成形方法。
  5. 前記出口と前記ゲートの間で、前記固定コア体と可動コア体の一方に突起を設け、前記可動コア体の先端を前記材料溜まりに嵌入することにより前記キャビティ内の圧力を高めることを特徴とする請求項4記載の射出成形用方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102700063A (zh) * 2012-05-10 2012-10-03 太仓戴尔塔精密模具有限公司 一种插芯模具
CN114311536A (zh) * 2021-12-31 2022-04-12 北京化工大学 一种超高分子量聚乙烯微孔材料注塑成型模具及其成型方法

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