JP2003181811A - 金型装置 - Google Patents

金型装置

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JP2003181811A
JP2003181811A JP2001383084A JP2001383084A JP2003181811A JP 2003181811 A JP2003181811 A JP 2003181811A JP 2001383084 A JP2001383084 A JP 2001383084A JP 2001383084 A JP2001383084 A JP 2001383084A JP 2003181811 A JP2003181811 A JP 2003181811A
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pin
fixed
mold
ejector
die
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JP2001383084A
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Satoru Goto
悟 後藤
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コアピンの変形・折損を防止できる金型装置
を提供すること。 【解決手段】 固定側入れ子30にはコアピン36が装
着されており、コアピン36は型締め状態でキャビティ
内に挿入されることに基づいてフェルールにファイバ挿
着孔を形成する。この構成の場合、固定側入れ子30に
サブガイドピン31が固定されており、サブガイドピン
31の固定側入れ子30に対する突出量H2がコアピン
36の固定側入れ子30に対する突出量H1に比べて大
きく設定されている。このため、金型装置10を射出成
形機に対して着脱するときにサブガイドピン31が杖に
なり、コアピン36に手や工具が当り難くなる。このた
め、コアピン36に外力が作用し難くなるので、コアピ
ン36の変形・折損が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型締め状態でキャ
ビティ内に挿入される成形ピンを備えた金型装置に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】上記金型装置には固定
型または可動型の入れ子に成形ピンを装着し、型締め状
態でキャビティ内に成形ピンを挿入することに基づいて
成形品に細孔を形成する構成のものがある。この構成の
場合、固定型または可動型を成形機に対して着脱すると
きに手や工具が成形ピンに当り、成形ピンが変形・折損
する虞れがある。また、入れ子の取外し時に表裏に気を
使い、成形ピンとは反対側の裏面を作業台に置く手間が
かかる。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、成形ピンの変形・折損を防止できる金
型装置を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の金型装置
は、固定型または可動型に設けられた入れ子と、前記入
れ子に設けられ型締め状態でキャビティ内に挿入される
成形ピンと、前記入れ子に設けられた複数の保護ピンと
を備え、前記複数の保護ピンの前記入れ子に対する突出
量が前記成形ピンの前記入れ子に対する突出量より大き
く設定されているところに特徴を有している。上記手段
によれば、保護ピンの入れ子に対する突出量が成形ピン
の入れ子に対する突出量に比べて大きく設定されている
ので、金型装置を成形機に対して着脱するときに保護ピ
ンが杖になり、成形ピンに手や工具が正面から当り難く
なる。しかも、入れ子を作業台に載置するときに保護ピ
ンが杖になり、成形ピンが作業台に当らなくなる。従っ
て、成形ピンに外力が作用し難くなるので、成形ピンの
変形・折損が防止される。
【0004】請求項2記載の金型装置は、成形ピンが入
れ子のうち複数の保護ピンで囲まれる内部領域内に配置
されているところに特徴を有している。上記手段によれ
ば、金型装置を成形機に対して着脱するときに保護ピン
が柵の支柱になり、成形ピンに手や工具が側方から当り
難くなるので、成形ピンの変形・折損が確実に防止され
る。
【0005】請求項3記載の金型装置は、型締め時に複
数の保護ピンが挿入されることに基づいて可動型の固定
型に対する移動方向を案内する複数の保護ピン孔が固定
型または可動型に設けられているところに特徴を有して
いる。上記手段によれば、型締め時に保護ピンおよび保
護ピン孔間で可動型の固定型に対する移動方向が案内さ
れる。このため、型締め状態で可動型の固定型に対する
位置精度が安定的に向上するので、成形ピンがキャビテ
ィ内の正確な位置に安定的に挿入される。しかも、可動
型を固定型に対して位置決めする位置決めピンを別途設
ける必要がなくなるので、構成が簡単になる。
【0006】請求項4記載の金型装置は、固定型および
可動型の一方に設けられたガイドピンと、前記固定型お
よび前記可動型の他方に設けられ型締め時に前記ガイド
ピンが挿入されることに基づいて前記可動型の前記固定
型に対する移動方向を案内するガイドピン孔とを備え、
前記ガイドピンが型締め時に保護ピンが保護ピン孔内に
嵌合するのに先立ってガイドピン孔内に嵌合するもので
あり、前記ガイドピンおよび前記ガイドピン孔間の嵌合
い寸法が保護ピンおよび保護ピン孔間の嵌合い寸法より
大きく設定されているところに特徴を有している。上記
手段によれば、型締め時にガイドピンがガイドピン孔内
に侵入することに基づいて可動型の固定型に対する移動
方向が案内された後、保護ピンが保護ピン孔内に侵入す
ることに基づいて可動型の固定型に対する移動方向が案
内される。この場合、ガイドピンおよびガイドピン孔間
の嵌合い寸法が保護ピンおよび保護ピン孔間の嵌合い寸
法より大きく設定されているので、可動型の移動方向が
低精密度および高精密度の2段階で規制される。このた
め、可動型の移動方向を保護ピンおよび保護ピン孔によ
って当初から高精密度で規制する場合に比べて可動型の
移動抵抗が小さくなるので、可動型用の駆動源に対する
負担が低減される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例を図1
〜図15に基づいて説明する。 1.フェルール1について フェルール1は光ファイバを接続するためのコネクタと
して機能するものである。このフェルール1には、図1
5に示すように、傾斜平面状の面取り部4と円錐空間状
のファイバ案内部5と径小な直線孔状のファイバ挿着部
6とが形成されており、ファイバ挿着部6内にはファイ
バ案内部5を通して光ファイバコードの光ファイバが挿
着される。
【0008】フェルール1はセラミックスコンパウンド
を射出成形することに基づいて成形品を生成する成形工
程と、成形品を焼結することに基づいて焼結品を生成す
る脱脂焼結工程と、焼結品を研磨等することに基づいて
完成品1を生成する後加工工程とを経て製造されるもの
であり、セラミックスコンパウンドとしてはジルコニア
粉末と有機バインダーとを混合・混練してなるペレット
が用いられ、セラミックスコンパウンドの有機バインダ
ーは脱脂焼結工程で除去される。この脱脂焼結工程では
成形品が全体的に収縮し、ファイバ挿着部6の直径寸法
d4が成形値から設計値に縮まる。
【0009】2.金型装置10について 金型装置10は、図8に示すように、射出成形機の固定
盤11に固定された固定型20と射出成形機の可動盤1
2に固定された可動型50とを主体に構成されたホット
−ランナ式のものであり、固定型20および可動型50
間の型締め状態でセラミックスコンパウンドが注入され
ることに基づいて成形品100を生成する。
【0010】3.成形品100について 図14は金型装置10が成形する成形品100を示して
いる。この成形品100は2個のフェルール1がコール
ドスラグ101を介して連結された形態のものであり、
コールドスラグ101は縦長な直線状をなすメインラン
ナスラグ102と矩形枠状をなすサブランナスラグ10
3と円筒状をなす2個のリングゲートスラグ104とを
有している。尚、コールドスラグ101とは廃材やリサ
イクル材となる最終製品以外の部分を称する用語であ
る。
【0011】4.固定型20について 射出成形機の固定盤11には、図8に示すように、矩形
状の固定側取付板21が固定されており、固定側取付板
21には矩形状のマニホールドスペーサ22を介して固
定側型板23が固定されている。この固定側型板23は
矩形状をなすものであり、固定側型板23の四隅部には
ガイドピンに相当するメインガイドピン24が固定され
ている(1本のみ図示する)。これら各メインガイドピ
ン24は円柱状をなすものであり、各メインガイドピン
24の先端部には傾斜平面状の面取り部25が全周に渡
って形成されている。
【0012】固定側取付板21内の中央部にはスプルブ
ッシュ26が固定されている。このスプルブッシュ26
は射出成形機のノズル13が嵌合されるものであり、ス
プルブッシュ26にはマニホールド27が固定され、マ
ニホールド27にはホットランナノズル28が固定され
ている。このホットランナノズル28の外周部には加熱
用のヒータ(図示せず)が固定されており、ノズル13
から射出されたセラミックスコンパウンドはスプルブッ
シュ26内およびマニホールド27内を通してホットラ
ンナノズル28内に流入する。
【0013】固定側型板23の中央部には矩形状の凹部
29が形成されている。この凹部29内には入れ子およ
びコアに相当する矩形状の固定側入れ子30が着脱可能
に嵌合されており、固定側入れ子30には、図1に示す
ように、保護ピンに相当する4本のサブガイドピン31
が固定されている。これら各サブガイドピン31はメイ
ンガイドピン24より径小で短尺な円柱状をなすもので
あり、各サブガイドピン31の先端部には、図5に示す
ように、球面状の面取り部32が形成されている。ま
た、各サブガイドピン31には面取り部32の基端側に
位置して油溝33が形成されており、油溝33内には潤
滑油が充填されている。
【0014】固定側入れ子30には、図1の(a)に示
すように、内部領域に相当する保護領域34が形成され
ている。この保護領域34はサブガイドピン31間を結
ぶ4本の接線Lsで確定される長方形状の仮想領域を称
するものであり、固定側入れ子30には保護領域34内
に位置して注入口35が形成されている。この注入口3
5は4本のサブガイドピン31の対角線Ltの交点に配
置されたものであり、ホットランナノズル28内に流入
したセラミックスコンパウンドは注入口35を通して可
動型50側に射出される。
【0015】固定側入れ子30には保護領域34内に位
置して2本のコアピン36が装着されている。これら各
コアピン36は、図4に示すように、径大な円柱状のア
ンカー部37を有するものであり、各アンカー部37は
固定側入れ子30内に固定されている。また、各コアピ
ン36にはフェルール1に貫通孔3を形成するための円
柱部38とファイバ案内部5を形成するための円錐部3
9とファイバ挿着部6を形成するための円柱状をなす細
径部40とが形成されており、各細径部40の直径寸法
Rは成形品100の焼結工程時の収縮量を考慮した実験
値(φ0.34mm)に設定されている。尚、コアピン
36は成形ピンに相当するものである。
【0016】各コアピン36の固定側入れ子30に対す
る突出量H1は、図1の(b)に示すように、サブガイ
ドピン31の固定側入れ子30に対する突出量H2に比
べて小さく設定されている。従って、固定側入れ子30
を固定側型板23から取外して4本のサブガイドピン3
1を平なテーブル上に載置したときには各コアピン36
の先端部とテーブルとの間に隙間が形成され、各コアピ
ン36の特に細径部40がテーブルに接触することに基
づいて変形破損することが防止される。
【0017】5.可動型50について 射出成形機の可動盤12には、図8に示すように、矩形
状の可動側取付板51が固定されている。この可動側取
付板51には矩形状のスペーサブロック52が固定され
ており、スペーサブロック52には矩形状の可動側型板
53が固定されている。この可動側型板53の四隅部に
は円柱状のメインガイド孔54が形成されており(1個
のみ図示する)、型締め時には可動盤12が矢印A方向
へ移動し、固定型20の各メインガイドピン24が移動
初期段階でメインガイド孔54内に侵入する。そして、
各メインガイドピン24がメインガイド孔54の内周面
に接触することに基づいて可動型50の移動方向が案内
される。尚、メインガイド孔54はガイドピン孔に相当
するものである。
【0018】可動側型板53の中央部には凹部55が形
成されている。この凹部55内にはコアに相当する可動
側入れ子56が着脱可能に嵌合されており、可動側入れ
子56には円柱状をなす4本のサブガイド孔57が形成
されている。これら各サブガイド孔57は保護ピン孔に
相当するものであり、可動型50の移動中期段階で固定
型20の各サブガイドピン31がサブガイド孔57内に
侵入し、各サブガイドピン31がサブガイド孔57の内
周面に接触することに基づいて可動型50の移動方向が
案内される。
【0019】この場合、サブガイドピン31の外周面と
サブガイド孔57の内周面との嵌合い寸法はメインガイ
ドピン24の外周面とメインガイド孔54の内周面との
嵌合い寸法に比べて小さく設定されており、可動型50
の移動方向は移動初期段階および移動中期段階の2段階
で精密度が増す。尚、嵌合い寸法とは「孔の内周面の直
径寸法−軸の外周面の直径寸法」を称する用語である。
【0020】可動側入れ子56には、図6に示すよう
に、縦長な直線状のメインランナ58が形成されてお
り、型締め時には可動側入れ子56が固定側入れ子30
に設定圧力で接触し、メインランナ58が固定側入れ子
30によって閉鎖される。この状態では固定側入れ子3
0の注入口35がメインランナ58の上下方向の中心部
に対向し、注入口35からメインランナ58内にセラミ
ックスコンパウンドが注入されることに基づいてメイン
ランナスラグ102が生成される。
【0021】可動側入れ子56には矩形枠状のサブラン
ナ59が形成されており、セラミックスコンパウンドが
メインランナ58内からサブランナ59内に流入するこ
とに基づいてサブランナスラグ103が生成される。ま
た、可動側入れ子56には2個のリングゲート60が形
成されており、セラミックスコンパウンドがサブランナ
59内から両リングゲート60内に流入することに基づ
いて両リングゲートスラグ104が生成される。
【0022】可動側入れ子56には円柱孔状をなす2個
のキャビティ61が形成されている。これら各キャビテ
ィ61は、図13に示すように、型締め状態で固定側入
れ子30のコアピン36が挿入されるものであり、セラ
ミックスコンパウンドが各リングゲート60を通してキ
ャビティ61内に流入することに基づいてフェルール1
が生成される。また、可動側入れ子56には、図6に示
すように、冷却水路62が形成されている。この冷却水
路62は可動側入れ子56を冷却するための冷却水が循
環するものであり、キャビティ61内等に注入されたセ
ラミックスコンパウンドは冷却水による冷却作用等によ
って流動性が剥奪され、脆化状態に固まる。
【0023】スペーサブロック52内には、図8に示す
ように、複数のエジェクタガイドピン63が固定されて
おり(1本のみ図示する)、複数のエジェクタガイドピ
ン63の外周面には可動側取付板51側から順に第1の
エジェクタプレート64および第2のエジェクタプレー
ト65がスライド可能に装着されている。
【0024】射出成形機の突出しロッド14にはエジェ
クタロッド66が固定されており、エジェクタロッド6
6は第1のエジェクタプレート64を貫通して第2のエ
ジェクタプレート65に固定されている。このエジェク
タロッド66は第1のエジェクタプレート64に嵌合い
の摩擦力により連結されており、突出しロッド14が矢
印A方向へ突出したときには第1のエジェクタプレート
64および第2のエジェクタプレート65が突出しロッ
ド14と一体的に移動する。また、スペーサブロック5
2には突状のストッパ67が形成されており、第1のエ
ジェクタプレート64は、図9に示すように、ストッパ
67に接触することに基づいて移動停止する。
【0025】第1のエジェクトプレート64および第2
のエジェクトプレート65には第1のエジェクタピン6
8の一端部および第2のエジェクタピン69の一端部が
固定されており、第1のエジェクタピン68の他端部お
よび第2のエジェクタピン69の他端部は、図13に示
すように、第1のガイド孔70内および第2のガイド孔
71内に挿入されている。
【0026】第1のガイド孔70および第2のガイド孔
71は可動側入れ子56に形成されたものであり、突出
しロッド14の突出時には第1のエジェクタピン68お
よび第2のエジェクタピン69が一体的に移動し、図1
2の(a)および(b)に示すように、第1のガイド孔
70および第2のガイド孔71を通してメインランナス
ラグ102の下端部および上端部を同時に押圧する。こ
の後、第1のエジェクタプレート64がストッパ67に
接触することに基づいて移動停止すると、第1のエジェ
クタピン68による突出し動作が終了し、図12の
(c)に示すように、第2のエジェクタピン69による
突出し動作が単独で進行する。
【0027】複数のエジェクタガイドピン63の外周面
には、図8に示すように、第3のエジェクタプレート7
2およびリターンプレート73がスライド可能に装着さ
れている。このリターンプレート73は第3のエジェク
タプレート72に固定されたものであり、図10に示す
ように、突出しロッド14の突出時に第2のエジェクタ
プレート65が第3のエジェクタプレート72に接触す
ると、第3のエジェクタプレート72およびリターンプ
レート73が第2のエジェクタプレート65により押圧
されることに基づいて第2のエジェクタプレート65と
一体的に移動する。
【0028】第3のエジェクタプレート72およびリタ
ーンプレート73には2本の第3のエジェクタピン74
が固定されている。これら各エジェクタピン74は、図
13に示すように、可動側入れ子56のキャビティ61
内に挿入されたものであり、突出しロッド14の突出時
には両エジェクタピン74が第3のエジェクタプレート
72およびリターンプレート73と一体的に移動し、フ
ェルール1の軸方向端面を押圧することに基づいてキャ
ビティ61内から突出す。これら各エジェクタピン74
は放電加工によって形成されたものであり、以下、各エ
ジェクタピン74の詳細構成について説明する。
【0029】<第3のエジェクタピン74について>第
3のエジェクタピン74には、図3に示すように、Dカ
ット状の頭部75が形成されており、第3のエジェクタ
ピン74は第3のエジェクタプレート72とリターンプ
レート73との間で頭部75を挟持することに基づいて
固定されている。また、第3エジェクタピン74には円
柱状をなす径大部76と円柱状をなす径小部77とが形
成されている。この径小部77は第3のエジェクタピン
74の突出時および後退時にキャビティ61内をスライ
ドするものであり、径小部77の外周面とキャビティ6
1の内周面との嵌合い寸法Cは「0.01mm」に設定
されている。
【0030】第3エジェクタピン74には、図2に示す
ように、径小部77の先端部に位置してガス逃し溝78
が形成されている。また、径小部77にはガス逃し溝7
8の先端側に位置してエジェクタヘッド79が形成され
ている。このエジェクタヘッド79は径小部77と同一
の直径寸法に設定されたものであり、エジェクタヘッド
79の外周面とキャビティ61の内周面との嵌合い寸法
Cは「0.01mm」に設定されている。
【0031】エジェクタヘッド79の軸方向端面は、図
13に示すように、第3のエジェクタピン74の非移動
状態でキャビティ61の奥壁の全てを構成するものであ
り、エジェクタヘッド79の軸方向端面には、図2に示
すように、フェルール1に面取り部4を形成するための
凹部80およびコアピン36の細径部40が挿入支持さ
れるピン孔81が形成されている。このピン孔81はパ
イプ電極を用いて微細放電加工されたものであり、第3
のエジェクタピン74には微細放電加工用の逃し穴82
が形成されている。
【0032】エジェクタヘッド79には平面状をなす1
2個の面取り部83が周方向に等ピッチ(15°ピッ
チ)で形成されている。これら各面取り部83はエジェ
クタヘッド79の外周面を軸方向に直線的に切落とした
形状をなすものであり、各面取り部83は面取り量の最
大値Wが第3のエジェクタピン74とキャビティ61と
の嵌合い寸法Cに等しい「0.01mm」に設定されて
いる。尚、図2の(d)の二点鎖線はエジェクタヘッド
79の面取り前の外径線を示している。
【0033】各面取り部83とキャビティ61の内周面
との間には空間状のガスベント84が形成されている。
これら各ガスベント84は成形時にキャビティ61内か
らガスを排出するガス抜き孔に相当するものであり、各
ガスベント84の最大幅寸法はセラミックスコンパウン
ドが詰まらずにガスだけを排出し得る実験値「0.01
mm+α」に設定されている。尚、αは第3のエジェク
タピン74とキャビティ61との嵌合い寸法と製造時の
公差とを考慮した値である。
【0034】エジェクタヘッド79には円弧面状をなす
12個のガイド部85が周方向に等ピッチ(15°ピッ
チ)で形成されている。これら各ガイド部85は面取り
部83相互間に位置するエジェクタヘッド79の外周面
を称するものであり、第3のエジェクタピン74のスラ
イド時にはガイド部85がキャビティ61の内周面に接
触することに基づいてエジェクタヘッド79のスライド
方向を規制する。第3のエジェクタピン74は以上のよ
うに構成されている。
【0035】リターンプレート73には、図8に示すよ
うに、リターンピン86の一端部が固定されている。こ
のリターンピン86の他端部は可動側型板53内にスラ
イド可能に嵌合されており、リターンピン86の外周面
には圧縮コイルスプリングからなるリターンスプリング
87が挿入されている。このリターンスプリング87は
リターンプレート73および第3のエジェクタプレート
72を反矢印A方向へ付勢するものであり、第3のエジ
ェクタプレート72はリターンスプリング87の付勢力
でストッパ67に接触した初期位置に保持されている。
【0036】6.フェルール1の成形手順について 射出成形機が作動すると、図7に示すように、射出成形
機の可動盤12が矢印A方向へ移動することに基づいて
固定型20と可動型50との間が型締めされ、射出成形
機のノズル13からセラミックスコンパウンドが射出さ
れる。このセラミックスコンパウンドは射出成形機の加
熱シリンダ内で150°C〜200°Cに加熱されるこ
とに基づいて流動性が付与されたものであり、固定型2
0のスプルブッシュ26,マニホールド27,ホットラ
ンナノズル28から可動型50のメインランナ58,サ
ブランナ59,両リングゲート60を通して両キャビテ
ィ61内に注入され、保圧および冷却水によって脆化状
態に固まる。尚、射出成形機は型開閉モータおよびエジ
ェクタモータを有するものであり、可動盤12の移動は
型開閉モータによって行われ、突出しロッドの移動はエ
ジェクタモータによって行われる。
【0037】セラミックコンパウンドの射出から設定時
間が経過すると、図8に示すように、射出成形機の可動
盤12が反矢印A方向へ移動することに基づいて固定型
20と可動型50との間が型開きされる。このとき、セ
ラミックスコンパウンドの脆化品が可動型50と一体的
に移動し、固定型20の両コアピン36が脆化品から抜
取られる。
【0038】固定型20と可動型50との間が型開きさ
れると、射出成形機の突出しロッド14が矢印A方向へ
移動する。すると、第1のエジェクタプレート64およ
び第2のエジェクタプレート65が突出しロッド14と
一体的に移動し、図12の(a)および(b)に示すよ
うに、第1のエジェクタピン68および第2のエジェク
タピン69が脆化品のメインランナスラグ102を同時
に矢印A方向へ押圧する。
【0039】第1のエジェクタプレート64がストッパ
67に接触すると、図9に示すように、第1のエジェク
タピン68によるメインランナスラグ102の押圧動作
が終了する。この状態では第2のエジェクタプレート6
5が単独で矢印A方向へ移動するので、第2のエジェク
タピン69によるメインランナスラグ102の押圧動作
が継続され、図12の(c)に示すように、第2のエジ
ェクタピン69によるメインランナスラグ102の押圧
量が第1のエジェクタピン68によるメインランナスラ
グ102の押圧量に比べて大きくなる。
【0040】メインランナスラグ102の一連の押圧時
にはフェルール1に直接的な押圧力が作用せず、メイン
ランナスラグ102のみに直接的な押圧力が作用する。
この状態ではフェルール1が抵抗力でキャビティ61内
に残ろうとする上、フェルール1とコールドスラグ10
1との間の薄肉な境界部に捩れ力が集中するので、コー
ルドスラグ101がフェルール1をキャビティ61内に
残して分離され、下方のシュート内に落下する。
【0041】第2のエジェクタプレート65が第3のエ
ジェクタプレート72に接触すると、図10および図1
1に示すように、第3のエジェクタピン74が矢印A方
向へ移動し、図12の(d)に示すように、キャビティ
61内のフェルール1を矢印A方向へ押圧することに基
づいてキャビティ61内から突出す。
【0042】この状態で突出しロッド14が反矢印A方
向へ移動すると、第2のエジェクタプレート65が突出
しロッド14と一体的に移動する。この第2のエジェク
タプレート65が移動途中で第1のエジェクタプレート
64に接触し、第1のエジェクタプレート64が第2の
エジェクタプレート65と共に初期位置に復帰する。し
かも、第3のエジェクタプレート72およびリターンプ
レート73がリターンスプリング87の復元力で反矢印
A方向へ移動し、初期位置に復帰する。
【0043】上記第1実施例によれば、サブガイドピン
31の固定側入れ子30に対する突出量H2をコアピン
36の固定側入れ子30に対する突出量H1に比べて大
きく設定したので、金型装置10を射出成形機に対して
着脱するときにサブガイドピン31が杖になり、コアピ
ン36に手や工具が当り難くなる。しかも、固定側入れ
子30を作業台に載置するときにサブガイドピン31が
杖になり、コアピン36が作業台に当らなくなる。従っ
て、コアピン36に外力が作用し難くなるので、コアピ
ン36の変形・折損が防止される。
【0044】また、複数のサブガイドピン31の接線L
sで囲まれる保護領域34内にコアピン36を配置し
た。このため、金型装置10を射出成形機に対して着脱
するときにサブガイドピン31が柵の支柱になり、コア
ピン36に手や工具が側方から当り難くなるので、コア
ピン36の変形・折損の防止確度が向上する。
【0045】また、型締め時にサブガイドピン31をサ
ブガイド孔57内に侵入させることに基づいて可動型5
0の固定型20に対する移動方向を案内したので、型締
め状態で可動型50の固定型20に対する位置精度が安
定的に向上する。このため、コアピン36がキャビティ
61内の正確な位置に安定的に挿入されるので、フェル
ール1のファイバ挿着部6の位置精度が安定的に高ま
る。しかも、可動型50を固定型20に対して位置決め
する位置決めピンを別途設ける必要がなくなるので、構
成が簡単になる。
【0046】また、型締め時にメインガイドピン24を
メインガイド孔54内に侵入させることに基づいて可動
型50の固定型20に対する移動方向を案内した後、サ
ブガイドピン31をサブガイド孔57内に侵入させるこ
とに基づいて可動型50の固定型20に対する移動方向
を案内した。この場合、メインガイドピン24およびメ
インガイド孔54間の嵌合い寸法をサブガイドピン31
およびサブガイド孔57間の嵌合い寸法より大きく設定
したので、可動型50の移動方向が低精密度および高精
密度の2段階で規制される。このため、可動型50の移
動方向をサブガイドピン31およびサブガイド孔57に
よって当初から高精密度で規制する場合に比べて可動型
50の移動抵抗が小さくなるので、型開閉モータに対す
る負担が低減される。
【0047】尚、上記第1実施例においては、サブガイ
ドピン31の先端部に球面状の面取り部32を形成した
が、これに限定されるものではなく、例えば本発明の第
2実施例を示す図16のように、傾斜平面状の面取り部
88を形成し、サブガイドピン31の先端部を截頭円錐
状にしても良い。また、上記第1〜第2実施例において
は、コアピン36を固定側入れ子30の保護領域34内
に配置したが、これに限定されるものではなく、例えば
保護領域34の境界線上に配置したり、保護領域34の
外部に配置しても良い。
【0048】また、上記第1〜第2実施例においては、
可動側入れ子56にキャビティ61を形成したが、これ
に限定されるものではなく、例えば固定側入れ子30に
キャビティ61を形成し、型締め状態で可動側入れ子5
6のコアピン36を固定側入れ子30のキャビティ61
内に挿入しても良い。この場合、可動側入れ子56に複
数のサブガイドピン31を装着し、型締め時に可動側入
れ子56の複数のサブガイドピン31を固定側入れ子3
0の複数のサブガイド孔54内に嵌合させても良い。
【0049】また、上記第1〜第2実施例においては、
可動型50の固定型20に対する移動方向をメインガイ
ドピン24およびメインガイド孔54間の嵌合,サブガ
イドピン31およびサブガイド孔57間の嵌合の2段階
で案内したが、これに限定されるものではなく、例えば
メインガイドピン24およびメインガイド孔54間の嵌
合、または、サブガイドピン31およびサブガイド孔5
7間の嵌合の1段階で案内しても良い。
【0050】また、上記第1〜第2実施例においては、
コアピン36として成形品100に貫通状の孔を形成す
るものを例示したが、これに限定されるものではなく、
例えば有底状の穴または凹部を形成するものを用いても
良い。また、上記第1〜第2実施例においては、金型装
置10が成形する成形品としてフェルール1を例示した
が、これに限定されるものではなく、例えば円筒や角筒
等の筒状の成形品を成形しても良く、要は孔や穴や凹部
を有する成形品を成形する金型装置の全般に適用でき
る。この場合、合成樹脂を基材とする成形材料を用いて
も良い。また、上記第1〜第2実施例においては、本発
明を射出成形機用の金型装置10に適用したが、これに
限定されるものではなく、例えばブロー成形機用または
押出し成形機用の金型装置に適用しても良い。
【0051】
【発明の効果】本発明の金型装置によれば、保護ピンの
入れ子に対する突出量を成形ピンの入れ子に対する突出
量に比べて大きく設定した。このため、成形ピンに外力
が作用し難くなるので、成形ピンの変形・折損が防止さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図(aは固定側入れ
子を示すXa視図、bはXb視図、cはXc視図、dは
斜視図)
【図2】第3のエジェクタピンの先端部を示す図(aは
Xa視図、bはXb視図、cはXc線に沿う断面図、d
はXd部を拡大して示す図)
【図3】第3のエジェクタピンを示す図(aはXa視
図、bはXb視図)
【図4】コアピンを示す図(aはXa視図、bはXb部
を示す図、cはXc部を示す図)
【図5】サブガイドピンを示す図
【図6】可動側入れ子を示す図(aはXa視図、bはX
b視図、cはXc視図、dは斜視図)
【図7】金型装置を示す断面図(型締め状態を示す図)
【図8】金型装置を示す断面図(型開き状態を示す図)
【図9】金型装置を示す断面図(コールドスラグの突出
し途中状態を示す図)
【図10】金型装置を示す断面図(コールドスラグの突
出し完了状態を示す図)
【図11】金型装置を示す断面図(フェルールの突出し
完了状態を示す図)
【図12】エジェクタピンの動作を説明するための図
【図13】固定側入れ子および可動側入れ子の要部を型
締め状態で示す断面図
【図14】成形品を示す図(aはXa線に沿う断面図、
bはXb視図)
【図15】フェルールを示す断面図
【図16】本発明の第2実施例を示す図5相当図
【符号の説明】
10は金型装置、20は固定型、24はメインガイドピ
ン(ガイドピン)、30は固定側入れ子(入れ子)、3
1はサブガイドピン(保護ピン)、34は保護領域(内
部領域)、36はコアピン(成形ピン)、50は可動
型、54はメインガイド孔(ガイドピン孔)、57はサ
ブガイド孔(保護ピン孔)、61はキャビティを示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型または可動型に設けられた入れ子
    と、 前記入れ子に設けられ、型締め状態でキャビティ内に挿
    入される成形ピンと、 前記入れ子に設けられた複数の保護ピンとを備え、 前記複数の保護ピンの前記入れ子に対する突出量は、前
    記成形ピンの前記入れ子に対する突出量より大きく設定
    されていることを特徴とする金型装置。
  2. 【請求項2】 成形ピンは、入れ子のうち複数の保護ピ
    ンで囲まれる内部領域内に配置されていることを特徴と
    する請求項1記載の金型装置。
  3. 【請求項3】 固定型または可動型には、型締め時に複
    数の保護ピンが挿入されることに基づいて可動型の固定
    型に対する移動方向を案内する複数の保護ピン孔が設け
    られていることを特徴とする請求項1および2のいずれ
    かに記載の金型装置。
  4. 【請求項4】 固定型および可動型の一方に設けられた
    ガイドピンと、 前記固定型および前記可動型の他方に設けられ、型締め
    時に前記ガイドピンが挿入されることに基づいて前記可
    動型の前記固定型に対する移動方向を案内するガイドピ
    ン孔とを備え、 前記ガイドピンは、型締め時に保護ピンが保護ピン孔内
    に嵌合するのに先立ってガイドピン孔内に嵌合するもの
    であり、 前記ガイドピンおよび前記ガイドピン孔間の嵌合い寸法
    は、保護ピンおよび保護ピン孔間の嵌合い寸法より大き
    く設定されていることを特徴とする請求項3記載の金型
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008273006A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Seiko Epson Corp 除材装置、及び除材方法
KR101864569B1 (ko) * 2018-01-26 2018-06-04 공주대학교 산학협력단 열처리 트레이용 금형 고정장치
CN110722718A (zh) * 2019-10-25 2020-01-24 立讯精密组件(昆山)有限公司 一种模具组件及模具组件的装配方法

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