JP2002097290A - 防水材 - Google Patents

防水材

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JP2002097290A JP2000285993A JP2000285993A JP2002097290A JP 2002097290 A JP2002097290 A JP 2002097290A JP 2000285993 A JP2000285993 A JP 2000285993A JP 2000285993 A JP2000285993 A JP 2000285993A JP 2002097290 A JP2002097290 A JP 2002097290A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温乾燥性や表面乾燥性が優れ、乾燥後には
防水性と基材に対する追従性、硬化性が優れるうえに、
防根性、耐薬品性、長期耐久性等の付加性能を有し、二
次接着性が優れることにより様々な機能性を高めること
が可能であり、しかも、施工時には作業粘度に優れて臭
気が抑制されていることにより汎用化することができる
防水材を廉価に提供する。 【解決手段】 ラジカル硬化性樹脂を含んでなる樹脂組
成物と補強材とにより構成される防水材であって、該ラ
ジカル硬化性樹脂は、1〜9重量%のスチレンモノマー
を必須とし、25℃における硬化後の重合性モノマーの
揮散量が10〜50g/m2 である防水材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水材に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートやモルタル表面の防水は、
高度な防水性能が要求され、防水層が表面に施された露
出防水や、防水層を施した上に更にコンクリート層やモ
ルタル層を積層させた非露出防水等がある。なかでも多
彩なカラーバリエーションを施すことができたり、コン
クリート層やモルタル層の重量を軽減できたりすること
から、防水ライニング材料(防水材)を防水層としてコ
ンクリートやモルタル表面に施工する露出防水が広く行
われている。
【0003】ところで、近年では、郊外型スーパーの大
型化やガーデニングの流行により、防水ライニング材料
の適用分野が広まり、屋上駐車場のほか、コンクリート
上の花畑や人工庭、マンションベランダ等にも広く用い
られるようになった。これらの用途においては、防水ラ
イニング材料は、単に防水性のみではなく、例えば、コ
ンクリート等の基材の伸縮や振動に対する追従性、耐加
重性、耐磨耗性等の機械的特性の他、意匠性や、車を誘
導するためのラインや交通標識を塗っても容易には剥離
しない塗料付着性、植物の根が貫通しない防根性、肥料
や農薬に耐えうる耐薬品性、新法律制定による住宅品質
確保のための10年保証制度に基づく長期耐久性等の付
加性能が要求されるようになった。また、その他の防水
ライニング材料の適用分野としては、例えば、地下室等
の地下防水や、プール、水槽、人工池、蓄熱層等の貯水
設備の防水、外壁防水等が挙げられる。
【0004】このように防水ライニング材料の適用分野
が広まるに従い、これまでのアスファルト、合成樹脂シ
ート、ウレタンシート等の防水ライニング材料では充分
に様々な要求性能を発揮させることはできず、従って、
新たな材料の開発が必要な状況であった。
【0005】このような状況のなかで、繊維強化プラス
チック(FRP)材料は、極めて良好な耐久性を持った
防水性を発揮し、様々な付加性能を有することから、近
年、注目されつつある。そこで、繊維強化プラスチック
(FRP)材料の性能を向上させたり、取り扱いやすい
ものとしたりして汎用化させる研究が多く行われてい
る。
【0006】例えば、繊維強化プラスチック(FRP)
材料では、現場施工において、プライマー塗布、防水ラ
イニング用樹脂組成物の調製と塗布、ガラス繊維マット
の含浸・積層、中塗りやトップコートの塗布といった作
業を行うことになるが、防水ライニング用樹脂組成物を
構成する樹脂として、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル
エステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等のラジカル
硬化性樹脂を用いると、硬化物の強度や耐久性、防水性
等の性能が優れる一方で、これらの樹脂が一般的にスチ
レンモノマーを含むことから、このスチレンモノマーに
よる臭気により施工時に作業性に影響を与えると共に、
周辺環境に多大な迷惑をかけることになる。そこで、こ
れを補うためにスチレンモノマーの代わりに低臭気のモ
ノマーを用いた樹脂が検討されているが、硬化性が悪
い、粘度低減効果が少ない、パラフィンワックスとの相
溶性が悪い、パラフィンワックスが析出しにくい等の問
題が生じている。
【0007】パラフィンワックスが樹脂組成物中に溶解
しなかったり、被膜を形成したときに析出しにくかった
りすると、パラフィンワックスの役割が空気中の酸素に
よりラジカル硬化性樹脂のラジカル重合が阻害されるこ
とを抑制する遮断層を被膜表面に形成することにあるこ
とから、被膜表面にベトツキが生じてゴミが付着した
り、作業時の歩行困難が生じる場合があった。また、防
水ライニング用樹脂組成物を塗布した後に表面化粧層、
断熱層、舗装層等を形成して防水層を含む防水構造体の
機能性を高めることが行われるが、これらの層の接着性
が充分でなくなるといった不具合が生じる場合もあっ
た。
【0008】特開平11−209628号公報には、特
定の反応性オリゴマー、重合体及びモノマーと、パラフ
ィンワックス及び分散剤とからなる樹脂組成物が開示さ
れている。ここで用いられるモノマーは、フェニル基を
有し分子量180以上の(メタ)アクリレート基を有す
るモノマーであり、これにより臭気を抑制することが可
能となる。この樹脂組成物では、モノマーとパラフィン
ワックスとの相溶性が悪いため、パラフィンワックスを
樹脂組成物中に分散することを意図して分散剤を含有す
ることが必須となっている。しかしながら、本質的にパ
ラフィンワックスがフェニル基を有し分子量180以上
の(メタ)アクリレート基を有するモノマーと相溶性が
悪いこと、また、反応性オリゴマーとも相溶性が悪いこ
とに起因して、硬化性が悪く、粘度低減効果が少ないう
えに、常温乾燥性や表面乾燥性に不具合が生じることか
ら、これらを解消する工夫の余地があった。更に、スチ
レンモノマーを用いた場合に比べて製品コストがかなり
上昇する他、耐水性等の基本性能が充分でない場合や、
この樹脂組成物により形成された層の上に表面化粧層、
断熱層、舗装層等を形成した場合に接着性が不充分とな
る場合があり、不具合を生じたり、防水層を含む防水構
造体が優れた基本性能や付加性能を発揮することができ
なかったりすることになり、これらの不具合を解消して
汎用化させるための工夫の余地があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記現状に鑑み、本発
明は、常温乾燥性や表面乾燥性が優れ、乾燥後には防水
性と基材に対する追従性、硬化性が優れるうえに、防根
性、耐薬品性、長期耐久性等の付加性能を有し、二次接
着性が優れることにより様々な機能性を高めることが可
能であり、しかも、施工時には作業粘度に優れて臭気が
抑制されていることにより汎用化することができる防水
材を廉価に提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラジカル硬化
性樹脂を含んでなる樹脂組成物と補強材とにより構成さ
れる防水材であって、上記ラジカル硬化性樹脂は、1〜
9重量%のスチレンモノマーを必須とし、25℃におけ
る硬化後の重合性モノマーの揮散量が10〜50g/m
2 である防水材である。
【0011】本発明者らは、種々の防水ライニング材料
を検討するうち、ラジカル硬化性樹脂を構成するスチレ
ンモノマーの含有量を特定の範囲に設定することにまず
着目し、また、ラジカル硬化性樹脂の硬化後の重合性モ
ノマーの揮散量を特定の範囲に設定することにより、常
温乾燥性や表面乾燥性が優れて乾燥後の被膜物性や二次
接着性が優れるうえに、施工時には作業粘度に優れて臭
気が抑制され、製品コストも適切な範囲とすることがで
きて汎用化をより容易にして上記課題をみごとに解決す
ることができることに想到し、本発明に到達したもので
ある。以下に本発明を詳述する。
【0012】本発明の防水材は、ラジカル硬化性樹脂を
含んでなる樹脂組成物と補強材とにより構成される。上
記ラジカル硬化性樹脂は、1〜9重量%のスチレンモノ
マーを必須とし、ラジカル硬化可能なオリゴマーを含
み、更に、スチレンモノマー以外の重合性モノマーを含
むことが好ましい。より具体的には、上記スチレンモノ
マーの含有量はラジカル硬化性樹脂を100重量%とし
ての含有量である。本明細書中、ラジカル硬化可能なオ
リゴマー、スチレンモノマー及びスチレンモノマー以外
の重合性モノマーを合わせてラジカル硬化性樹脂とい
う。なおより具体的には、樹脂組成物中のラジカル硬化
性樹脂の含有量は必要に応じて添加される各種配合物が
配合される場合もあるので特に限定されず、所望により
設定すればよい。例えば、15〜100重量%、より好
ましくは20〜100重量%である。また、上記各種配
合物は後述するが、ラジカル硬化性樹脂100重量部に
対する使用量で、その量を決めることができる。
【0013】上記ラジカル硬化可能なオリゴマーは、不
飽和ポリエステル、ビニルエステル及びウレタン(メ
タ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも
1種により構成されることが好ましく、それぞれ単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。このような
ラジカル硬化可能なオリゴマーの中でも、防水層が充分
な基本性能を発揮することから、不飽和ポリエステルを
含んでなることがより好ましい。
【0014】上記不飽和ポリエステルとしては特に限定
されず、例えば、酸成分と、アルコール成分とを縮合さ
せて得られる。不飽和ポリエステルに用いる酸成分とし
ては特に限定されず、例えば、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、メサコ
ン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和二塩
基酸とフタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ヘット
酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレン
テトラヒドロ無水フタル酸等の飽和二塩基酸;トリメリ
ット酸、トリメリット酸無水物、ピロメリト酸、ピロメ
リト酸二無水物等の三官能以上の多塩基酸等が挙げられ
る。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用して
もよい。
【0015】上記アルコール成分としては特に限定され
ず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、水
素化ビスフェノールA、ビスフェノールAのプロピレン
オキサイド付加物;トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール等の三官能以上のアルコール;エチレンオ
キシド、プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン等の
エポキシド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。又、酸成分、アルコー
ル成分の一部として、ポリエチレンテレフタレート等の
重縮合物も使用でき、回収ポリエチレンテレフタレート
も使用できる。
【0016】上記不飽和ポリエステルにおける酸成分及
びアルコール成分の種類や使用量としては特に限定され
ず、例えば、防水層に要求される基本性能等に応じて適
宜設定すればよい。不飽和二塩基酸は上記酸成分のうち
5〜40重量%であることが好ましい。また、酸成分及
びアルコール成分を縮合させる方法としては特に限定さ
れず、例えば、反応温度や反応時間等の反応条件も適宜
設定すればよい。また、ジシクロペンタジエン等のジエ
ン化合物、末端官能性ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体等のゴム成分等の種々の成分により変性されても
よい。(不飽和)ポリエステルの末端をアクリル酸、グ
リシジル(メタ)アクリレート等でビニル変性した(不
飽和)ポリエステル(メタ)アクリレートも含まれる。
【0017】上記ビニルエステルとしては特に限定され
ず、例えば、エポキシ樹脂の末端に、ビニル系不飽和カ
ルボン酸を付加反応させて得られる重合体等が挙げられ
る。上記エポキシ樹脂としては特に限定されず、例え
ば、ビスフェノールタイプ、ノボラックタイプ、環状脂
肪族タイプ、エポキシ化ポリブタジエンタイプ等のもの
が挙げられる。上記ビニル系不飽和カルボン酸としては
特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等
が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
【0018】上記ビニルエステルにおけるエポキシ樹
脂、ビニル系不飽和カルボン酸の種類や使用量としては
特に限定されず、防水層に要求される基本性能等に応じ
て適宜設定すればよい。また、エポキシ樹脂及びビニル
系不飽和カルボン酸を付加反応させる方法としては特に
限定されず、例えば、反応温度や反応時間等の反応条件
も上記と同様に適宜設定すればよい。
【0019】上記ウレタン(メタ)アクリレートとして
は特に限定されず、例えば、ポリオール、ポリイソシア
ネート及び分子内に1個以上の水酸基を有する(メタ)
アクリレートの反応により得られる。上記ポリオールと
しては特に限定されず、例えば、ポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオ
ール、ポリブタジエンポリオール等が挙げられ、これら
は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0020】上記ポリエーテルポリオールとしては特に
限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等
のポリアルキレンオキサイドの他に、ビスフェノールA
及びビスフェノールFに上記アルキレンオキサイドを付
加させたポリオール等も用いることができる。上記ポリ
エステルポリオールとしては特に限定されず、例えば、
上述したような酸成分とアルコール成分との付加(縮
合)重合体や、ポリカプロラクトンのような環状エステ
ル化合物の開環重合体等を用いることができる。
【0021】上記ポリイソシアネートとしては特に限定
されず、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート及
びその異性体又は異性体の混合物、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、トリジンジイソシアネート、ナフタリンジイソシア
ネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙
げられ、これらの中でも、ジイソシアネート、特に2,
4−トリレンジイソシアネート及びその異性体又は異性
体の混合物を用いることが好ましい。これらは単独で用
いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0022】上記分子内に1個以上の水酸基を有する
(メタ)アクリレートとしては特に限定されず、例え
ば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)アクリ
レート類;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート等の多価(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0023】上記ウレタン(メタ)アクリレートにおけ
るポリオール、ポリイソシアネート、分子内に1個以上
の水酸基を有する(メタ)アクリレートの種類や使用量
としては特に限定されず、防水層に要求される基本性能
等に応じて適宜設定すればよい。また、これらを反応さ
せる方法としては特に限定されず、例えば、反応温度や
反応時間等の反応条件も上記と同様に適宜設定すればよ
い。具体的な反応方法を例示すれば、先ずポリイソシア
ネートとポリオールとをポリイソシアネートを過剰量と
して、例えばNCO/OH=1.3〜2で反応させて末
端イソシアネート化合物を生成させ、次いでそれに分子
内に1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレートを
イソシアネート基に対して水酸基がほぼ等量になるよう
に反応させる方法や、ポリイソシアネートと分子内に1
個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレートとをポリ
イソシアネートを過剰量として、例えばNCO/OH=
2以上で反応させて片末端イソシアネート化合物を生成
させ、次いでそれにポリオールをイソシアネート基に対
して水酸基がほぼ等量になるように反応させる方法等が
挙げられる。
【0024】本発明におけるラジカル硬化可能なオリゴ
マーでは、アリル基等のアルケニル基、アルケニルエー
テル基、ジシクロペンタジエニル基等の常温乾燥性や表
面乾燥性を向上することができる官能基を導入すること
もできる。また、本発明におけるラジカル硬化可能なオ
リゴマーでは、以下に記載するように設定することによ
り、本発明の作用効果をより充分に発揮することが可能
となる。
【0025】(1)二重結合力価、すなわち二重結合1
モル当たりのラジカル硬化可能なオリゴマーのグラム数
としては、400〜2400とすることが好ましい。4
00未満であると、防水層の追従性等が充分でなくなる
おそれがあり、2400を超えると、防水層の耐加重
性、耐磨耗性等が充分でなくなるおそれがある。より好
ましくは、400〜2000であり、更に好ましくは、
500〜1500ある。なお、二重結合力価は、以下に
記載するように行うことができる。 (二重結合力価の方法) 被架橋重合体/不飽和二塩基酸(又は不飽和基含有エポ
キシ)のモル数 とするか、又は、不飽和ポリエステルの場合、 {(酸成分+グリコール成分)−縮合水}/不飽和酸の
モル数 とする。
【0026】(2)数平均分子量(Mn)としては、5
00〜6000とすることが好ましく、重量平均分子量
(Mw)としては、600〜12000とすることが好
ましく、z平均分子量(Mz)、すなわち3乗平均分子
量としては、1500〜24000とすることが好まし
い。各分子量が上記の下限の数値未満であると、防水層
の追従性等が充分でなくなるおそれがあり、各分子量が
上記の上限の数値を超えると、防水層の耐加重性、耐磨
耗性等が充分でなくなるおそれがある。より好ましく
は、数平均分子量(Mn)が1000〜5000であ
り、重量平均分子量(Mw)が1200〜10000で
あり、z平均分子量(Mz)が3000〜20000で
ある。なお、各分子量の測定は、以下に記載するように
行うことができる。 (数平均分子量、重量平均分子量、z平均分子量の測定
方法)分子量は、GPC(ゲル透過クロマトグラフィ
ー)で測定でき、本願で示される分子量はポリスチレン
換算したものである。測定は、高速GPC装置HLC−
8120GPC(東ソー社製)を使用した。
【0027】本発明におけるスチレンモノマー以外の重
合性モノマーとは、ラジカル硬化性樹脂に含まれるスチ
レンモノマー以外のビニルモノマーや架橋剤等の重合性
不飽和結合を有するモノマーを意味する。上記スチレン
モノマー以外の重合性モノマーを構成することができる
重合性不飽和結合を有するモノマーとしては特に限定さ
れず、例えば、反応性モノマーであり、硬化時に上記ラ
ジカル硬化可能なオリゴマーが有する不飽和基と架橋反
応するものであれば特に限定されず、例えば、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、tert−ブチルスチレ
ン、エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレ
ングリコールモノアリルエーテル;(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メ
タ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル等の不飽和モノカルボン酸のモノエステ
ル;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルジ(メタ)アク
リレート等の多官能(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0028】また、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、フェノールエチレンオキサイド(EO)変性(メ
タ)アクリレート、ノニルフェニルカルビトール(メ
タ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)
アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、フェノールプロピレンオキサイド(PO)変性(メ
タ)アクリレート、ノニルフェノールPO変性(メタ)
アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシイソプロ
ピル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシ
ネオペンチル(メタ)アクリレート等や、エチレングリ
コールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチ
レングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレー
ト、エチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)ア
クリレート等も挙げられる。
【0029】更に、炭素数2から4のジオールのオリゴ
(n=2〜15)エーテルモノアルキル(C1 〜C18
エーテル(メタ)アクリレートとして、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル(メタ)アクリレート等も挙げられる。
【0030】本発明では、スチレンモノマーの含有量
は、ラジカル硬化可能なオリゴマー、スチレンモノマー
及びスチレンモノマー以外の重合性モノマーの合計含有
量を100重量%とすると、1〜9重量%である。ま
た、上記ラジカル硬化性樹脂は、25℃における硬化後
の重合性モノマーの揮散量が10〜50g/m2 であ
る。すなわち本発明におけるラジカル硬化性樹脂を構成
する重合性モノマーでは、スチレンモノマーと、上述し
たような重合性不飽和結合を有するモノマーの中からス
チレンモノマー以外の重合性モノマーを選択し、スチレ
ンモノマーの含有量、及び、上記ラジカル硬化性樹脂の
硬化後の重合性モノマーの揮散量を上記の範囲に設定し
て用いることになる。また、上記ラジカル硬化可能なオ
リゴマーの含有量と上記スチレンモノマー及び上記スチ
レンモノマー以外の重合性モノマーの合計含有量との割
合は、7/3〜3/7であることが好ましい。なお、本
発明におけるスチレンモノマー以外の重合性モノマーで
は、重合性不飽和結合を有するモノマーの1種を意味す
るか又は2種以上のモノマーにより構成される組成物を
意味する。また、重合性モノマーとは、重合性不飽和結
合を有するモノマーを意味する。また具体的には、本発
明のラジカル硬化性樹脂は、上述の3成分を必須に主成
分として含み、例えば、本発明のラジカル硬化性樹脂の
組成配合を設定するときには、この3成分合計量が10
0となるように、その配合比で、各成分量を決めること
ができる。即ち、上記スチレンの量を1〜9重量%の範
囲で設定し、残りの成分の量は、上記の重量比に従って
適宜その組成配合の設定が可能であり、上記重量比の範
囲であれば、特に限定されるものではない。
【0031】上記スチレンモノマーの含有量において、
スチレンモノマーが1重量%未満であると、粘度低減効
果や耐水性等の硬化後の物性が充分でなくなることにな
り、特にラジカル硬化可能なオリゴマーとして不飽和ポ
リエステルを用いるときにはこれらの不具合が顕著にな
る。また、常温乾燥性や表面乾燥性、乾燥後の被膜物性
等を向上して汎用化するために含有させるパラフィンワ
ックスと、重合性モノマーとの相溶性が低下することに
起因してパラフィンワックスが樹脂組成物中に溶解しな
かったり、被膜を形成したときに析出しにくかったりす
ることになり、被膜表面にベトツキが生じてゴミが付着
したり、不具合が生じ、また、防水材による層を形成し
た後に表面化粧層、断熱層、舗装層等を形成して防水層
を含む防水構造体の機能性を高めるときにこれらの層の
接着性(二次接着性)が充分でなくなるといった不具合
が生じることになる。また、スチレンモノマーが10重
量%を超えると、臭気を抑制することができなくなる。
好ましくは、2〜9重量%であり、より好ましくは、2
〜8重量%であり、更に好ましくは、3〜8重量%であ
る。
【0032】上記の範囲内にスチレンモノマーの含有量
を設定する利点としてはまた、通常はスチレンモノマー
とスチレンモノマー以外の重合性モノマーとのコストを
比較するとスチレンモノマーの方が廉価であることか
ら、防水材の製品コストや性能と、臭気を抑制する効果
とをバランスさせて防水ライニング用材料として汎用化
するために最適なものとすることができることにある。
【0033】上記ラジカル硬化可能なオリゴマーの含有
量と上記スチレンモノマー及び上記スチレンモノマー以
外の重合性モノマーの合計含有量との割合において、7
/3よりもラジカル硬化可能なオリゴマーの含有量の割
合が多いと、硬化性が劣るおそれがあり、3/7よりも
ラジカル硬化可能なオリゴマーの含有量の割合が少ない
と、樹脂組成物の粘度が低くなり過ぎて取り扱いにくく
なり、また、防水層の強度等の基本性能が劣るおそれが
ある。
【0034】上記ラジカル硬化性樹脂の硬化後の重合性
モノマーの揮散量において、50g/m2 を超えると、
臭気を抑制することができなくなって施工時に作業性に
影響を与えると共に、周辺環境に多大な迷惑をかけるこ
とになり、防水材を汎用化しにくくなる。好ましくは、
10〜45g/m2 であり、より好ましくは、10〜4
0g/m2 であり、更に好ましくは、10〜35g/m
2 である。なお、上記ラジカル硬化性樹脂の硬化後の重
合性モノマーの揮散量の測定方法としては、例えば、硬
化剤を添加した25℃に調温したラジカル硬化性樹脂を
撹伴混合し、直径145mmのシャーレに100g入
れ、硬化後の重量減少(g/m2 )を測定することによ
り行うことができる。
【0035】本発明においては、上記スチレンモノマー
以外の重合性モノマーが、蒸気圧が100℃で100h
Pa以下である重合性モノマーにより構成されると、臭
気の抑制効果がより確実となり、本発明の防水材がより
確実にその作用効果を発揮することになる。この場合、
蒸気圧が100℃で100hPa以下であるとは、スチ
レンモノマー以外の重合性モノマーが1種のモノマーに
より構成される場合には、該モノマーの蒸気圧が100
℃で100hPa以下であることを意味し、スチレンモ
ノマー以外の重合性モノマーが2種以上のモノマーの混
合物により構成される場合には、該混合物の蒸気圧が1
00℃で100hPa以下であることを意味する。
【0036】上記スチレンモノマー以外の重合性モノマ
ーの蒸気圧が100℃で100hPaを超えると、スチ
レンモノマー以外の重合性モノマーの臭気の抑制効果が
充分でなくなるおそれがあり、防水材の臭気を抑制する
ためにラジカル硬化性樹脂中のスチレンモノマー以外の
重合性モノマーの構成重量割合を増加し、スチレンモノ
マーの構成重量割合を減らさなければならない場合が生
じ、スチレンモノマーを用いることによる利点が損なわ
れるおそれがある。より好ましくは、蒸気圧が100℃
で80hPa以下であり、更に好ましくは、60hPa
以下であり、特に好ましくは、50hPa以下であり、
最も好ましくは、30hPa以下である。
【0037】上記スチレンモノマー以外の重合性モノマ
ーが、(メタ)アクリレート類、アリルエーテル類及び
ビニルエーテル類からなる群より選択される少なくとも
1種を含んで構成されると、これら(メタ)アクリレー
ト類、アリルエーテル類及びビニルエーテル類が、通常
はスチレンモノマーよりも臭気が少ない重合性不飽和結
合を有するモノマーであることから、この場合も、臭気
の抑制効果がより確実となり、本発明の防水材がより確
実にその作用効果を発揮することになる。
【0038】上記ラジカル硬化性樹脂では、その硬化物
が、JIS−K−7113で規定される引張り強度テス
トにおいて、引張強度が50〜300kg/cm2 、引
張伸び率が20〜200%の物性となるようにすること
が好ましい。また、ASTM0676−55Tで規定さ
れるショアーDの表面硬度が68以上であることが好ま
しい。これにより、防水層の防水性と基材に対する追従
性、耐加重性、耐磨耗性等の機械的特性と、防根性、耐
薬品性、長期耐久性等の付加性能とをより充分にするこ
とができる。
【0039】本発明における樹脂組成物は、パラフィン
ワックスを含むことが好ましい。上記パラフィンワック
スは、ラジカル硬化性樹脂が硬化する際に防水材から形
成される防水層の表面に析出し、空気との遮断層を防水
層の表面に形成することにより空気中の酸素がラジカル
硬化性樹脂のラジカル重合を阻害することを抑制して防
水材の常温乾燥性や表面乾燥性を良好にする作用を有す
るものである。
【0040】上記パラフィンワックス以外に他の空気乾
燥性付与剤を添加しても良い。例えば、以下の1)〜3)に
記載するもの等が挙げられる。 1)天然ワックス:キャンデリラワックス、カルナバワッ
クス、ライスワックス、木蝋、ホホバ油等の植物系ワッ
クス;蜜蝋、ラノリン、鯨蝋等の動物系ワックス;モン
タンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワッ
クス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等
の石油ワックス等。 2)合成ワックス:フィッシャートロプシュワックス、ポ
リエチレンワックス等の合成炭化水素;モンタンワック
ス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリス
タリンワックス誘導体等の変性ワックス;硬化ひまし
油、硬化ひまし油誘導体等の水素化ワックス等。 3)天然ワックスや合成ワックス等の配合ワックス等。
【0041】更に、分離安定性の点から、アルコール型
ワックスを併用しても良く、特殊ワックスLPS−66
65(商品名、ビックケミー・ジャパン社製)を用いて
も良い。このようなワックスを用いることにより、本発
明の防水材の常温乾燥性や表面乾燥性をより良好にする
と共に、5℃以下の低温施工時の表面ベタツキ性や硬化
性を向上することができる。また、防水層の表面硬度、
強度、耐熱性等の性能が優れたものとなる。
【0042】上記パラフィンワックスの含有量は、ラジ
カル硬化性樹脂100重量部に対して、0.005〜
0.05重量部であることが好ましい。このようにパラ
フィンワックスの使用量を調整することにより、施工時
に防水材により形成される防水層表面のベトツキを解消
してゴミが付着することを抑制したりできる。また、こ
れに加えて、防水材による防水層を形成した後に表面化
粧層、断熱層、舗装層等を形成して防水層を含む防水構
造体の機能性を高める場合に、これらの層の接着性(二
次接着性)も充分となって該防水構造体の機能性を高め
て汎用化することもより確実にできることになる。0.
005重量部未満であると、パラフィンワックスの作用
が充分に発揮されないおそれがあり、0.05重量部を
超えると、常温乾燥性や表面乾燥性と防水層の上に表面
化粧層、断熱層、舗装層等を形成する場合の二次接着性
とを両立しえないおそれがある。
【0043】本発明においては、パラフィンワックス
が、JIS K2235に分類される融点が48.9〜
71.0℃であることが好ましい。パラフィンワックス
の融点をこのような範囲に調整して防水材に適用するこ
とにより、防水材の施工において、硬化途中の防水層の
表面にパラフィンワックスが析出しやすくなる。これに
より、パラフィンワックスの含有量を抑制しても硬化途
中の防水層の表面に空気との遮断層が充分に形成される
ことになり、空気中の酸素によりラジカル硬化性樹脂の
ラジカル重合が阻害されることを抑制して防水材の常温
乾燥性や表面乾燥性を良好にすることができると共に、
防水層の上に表面化粧層、断熱層、舗装層等を形成する
場合の二次接着性も良好なものとなる。すなわちパラフ
ィンワックスは硬化途中の防水層の表面に空気との遮断
層を形成することにより常温乾燥性や表面乾燥性を向上
する作用を発揮することになり、この遮断層により防水
層の上に他の層を設ける場合の二次接着性が阻害される
ことになるが、パラフィンワックスの含有量を特定範囲
に設定したり、パラフィンワックスの融点を特定範囲に
設定したりすることで常温乾燥性や表面乾燥性と二次接
着性とがより確実に両立されることになる。また、乾燥
後の防水性と基材に対する追従性、耐加重性、耐磨耗性
等の機械的特性や、防根性、耐薬品性、長期耐久性等の
付加性能も充分かつ確実に発揮させることが可能とな
る。
【0044】上記パラフィンワックスの融点が、48.
9℃未満であると、硬化途中の防水層の表面にパラフィ
ンワックスが充分に析出しにくくなり、また、高温施工
時の表面ベタツキ性等が低下するおそれもある。71.
0℃を超えると、樹脂中に溶解出来なくなる。より好ま
しくは、50〜70℃である。
【0045】上記パラフィンワックスはまた、融点が異
なる2種以上のパラフィンワックスにより構成されても
良い。防水材の施工では、季節により施工時の温度条件
が異なることになるが、融点が異なる2種以上のパラフ
ィンワックスを用いることにより、一年を通じて常温乾
燥性や表面乾燥性を向上する作用を発揮させることが可
能となる。すなわち硬化途中の防水層の表面に遮断層を
形成しやすくするためには、気温が高い夏場ではパラフ
ィンワックスの融点を高くする方がよく、気温が低い冬
場ではパラフィンワックスの融点を低くする方がよい
が、融点が高いパラフィンワックスと融点を低いパラフ
ィンワックスとを組み合わせることにより気温に関わり
なく硬化途中の防水層の表面に遮断層が充分に形成され
ることになる。
【0046】本発明における樹脂組成物に配合すること
ができる硬化剤として好ましくは、熱硬化剤が挙げら
れ、熱硬化剤を含む場合には樹脂組成物が熱硬化性を有
することになる。上記熱硬化剤としては特に限定され
ず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−
ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、クメンヒドロパーオキサイド、シクロヘ
キサノンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビ
ス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカー
ボネート、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等の有機過酸化
物;2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2−フェ
ニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニト
リル等のアゾ化合物等のラジカル重合開始剤等が挙げら
れる。上記熱硬化剤の含有割合としては特に限定され
ず、例えば、ラジカル硬化性樹脂100重量部に対して
0.3〜5重量部であることが好ましい。5重量部を超
えると、防水層の基本性能が劣るおそれがある。より好
ましくは、0.4〜4重量部であり、更に好ましくは、
0.5〜3重量部である。
【0047】上記硬化剤としては、光硬化剤を併用して
も良い。光硬化剤とは、例えば、光増感剤であり、具体
的にはベンゾインアルキルエーテルのようなベンゾイン
エーテル系;ベンゾフェノン、ベンジル、メチルオルソ
ベンゾイルベンゾエート等のベンゾフェノン系;ベンジ
ルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4
−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
フェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセト
フェノン系;2−クロロチオキサントン、2−メチルチ
オキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチ
オキサントン系等が挙げられる。
【0048】上記光増感剤の含有割合としては特に限定
されず、例えば、ラジカル硬化性樹脂100重量部に対
して0.01〜10重量部であることが好ましい。0.
01重量部未満であると、防水材の光硬化性が劣るおそ
れがあり、10重量部を超えると、防水層の基本性能が
劣るおそれがある。より好ましくは、0.05〜8重量
部であり、更に好ましくは、0.1〜5重量部である。
【0049】上記樹脂組成物は、更に、低収縮化剤、硬
化促進剤、重合禁止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、カップ
リング剤、増粘剤、着色剤、充填剤等を含んでもよい。
これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。この場合、樹脂組成物の硬化性を阻害しな
いように、これらの種類や使用量等を適宜設定して用い
ることが好ましい。
【0050】上記低収縮化剤としては特に限定されず、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、三次元架橋ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、セルロースブチレート、アセテート(アセチルセル
ロース)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリカプ
ロラクトン、飽和ポリエステル等の熱可塑性ポリマー等
が挙げられる。上記低収縮化剤の含有割合としては特に
限定されず、例えば、ラジカル硬化性樹脂100重量部
に対して0〜30重量部であることが好ましい。30重
量部を超えると、防水層の強度等の基本性能が低下する
おそれがある。より好ましくは、0〜15重量部であ
る。
【0051】上記硬化促進剤としては特に限定されず、
例えば、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、オ
クチル酸亜鉛、オクチル酸バナジウム、ナフテン酸銅、
ナフテン酸バリウム等の金属石鹸類;バナジウムアセチ
ルアセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチ
ルアセトネート等の金属キレート類;アニリン、N,N
−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−
トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、4−
[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ベン
ズアルデヒド等のN,N−置換アニリン、N,N−置換
−p−トルイジン、4−(N,N−置換アミノ)ベンズ
アルデヒド等のアミン類等が挙げられる。
【0052】上記硬化促進剤の含有割合としては特に限
定されず、例えば、ラジカル硬化性樹脂100重量部に
対して0.05〜5重量部であることが好ましい。な
お、硬化促進剤は、予め樹脂組成物に添加しておいても
良いし、使用時に添加しても良い。
【0053】上記重合禁止剤としては特に限定されず、
例えば、p−t−ブチルカテコール、p−メトキシフェ
ノール、ヒドロキノン、p−ベンゾキノン、クロラニ
ル、m−ジニトロベンゼン、ニトロベンゼン、p−フェ
ニルジアミン、硫黄、ジフェニルピクリルヒドラジル、
ジ−p−フルオロフェニルアミン、トリ−p−ニトロフ
ェニルメチル等が挙げられる。上記重合禁止剤の含有割
合としては特に限定されず、例えば、ラジカル硬化性樹
脂100重量部に対して0.001〜2重量部であるこ
とが好ましい。2重量部を超えると、ラジカル硬化性樹
脂の硬化性が劣るおそれがある。より好ましくは、0.
005〜1重量部である。上記紫外線吸収剤及び上記カ
ップリング剤としては特に限定されず、例えば、ラジカ
ル硬化性樹脂に対して使用することができるものを用い
ることができ、これらのそれぞれの含有割合としては特
に限定されず、例えば、ラジカル硬化性樹脂100重量
部に対して、0〜5重量部であることが好ましい。5重
量部を超えると、ラジカル硬化性樹脂の硬化性が劣るお
それがある。より好ましくは、0.05〜2重量部であ
る。
【0054】上記増粘剤としては特に限定されず、例え
ば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の
多価金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム等の多価金属水酸化物;多官能イソシアネート等が挙
げられる。
【0055】上記着色剤としては特に限定されず、例え
ば、ラジカル硬化性樹脂に対して使用することができる
無機顔料、有機顔料、及び、トナー等が挙げられる。
【0056】上記充填剤としては特に限定されず、例え
ば、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、アルミナ、クレー、タルク、ガラ
スパウダー、ミルドファイバー、クリストバライト、マ
イカ、シリカ(珪砂)、川砂、珪藻土、雲母粉末、石
膏、ガラス粉末等の無機充填剤;有機充填剤等が挙げら
れる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用し
てもよい。
【0057】上記充填剤の使用量としては、例えば、ラ
ジカル硬化性樹脂100重量部に対して0〜200重量
部となるようにすることが好ましい。300重量部を超
えると、樹脂組成物の流動性が劣るため、塗工作業性が
低下するおそれがある。より好ましくは、0〜100重
量部である。
【0058】本発明の防水材は、補強繊維や充填剤等の
補強材を構成要素とする。これにより、樹脂と補強材と
が複合化され、防水層が強度等の基本性能に優れたもの
となる。上記補強繊維としては特に限定されず、例え
ば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミックから
なる繊維等の無機繊維;アラミド、ポリエステル、ビニ
ロン、フェノール、テフロン(登録商標)等からなる有
機繊維;天然繊維等が挙げられる。また、これらの繊維
の形態としては特に限定されず、例えば、クロス(織
物)状;チョップストランドマット、プリフォーマブル
マット、コンテニュアンスストランドマット、サーフェ
ーシングマット等のマット状;チョップ状;ロービング
状;不織布状等が挙げられる。これらは単独で用いても
よく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ガ
ラス繊維が好ましい。
【0059】上記補強繊維の使用量としては、例えば、
ラジカル硬化性樹脂100重量部に対して、5〜100
重量部となるようにすることが好ましい。5重量部未満
であっても、100重量部を超えても、防水層の基本性
能が低下するおそれがある。より好ましくは、10〜6
5重量部である。
【0060】本明細書中において、防水材が補強繊維を
構成要素とするとは、例えば、樹脂組成物中に補強繊維
を混合すること;樹脂組成物を補強繊維に含浸すること
等を意味する。本発明では、後述するように、樹脂組成
物を施工した後にクロス(織物)状、マット状、不織布
状等のガラス繊維を積層することにより樹脂組成物を補
強繊維に含浸することが防水材の調製や施工性の点で好
ましい。中でも、マット状のガラス繊維を用いることが
好ましい。また、樹脂組成物を施工した後にチョップ状
のガラス繊維を散布して積層することにより樹脂組成物
を補強繊維に含浸することもできる。
【0061】本発明の防水材は、防水構造体を形成する
ために用いることになり、該防水構造体は、本発明の防
水材により形成される単層又は複数層を含んで構成され
ることになる。このような防水構造体は、防水性と基材
に対する追従性、耐加重性、耐磨耗性等の機械的特性と
が優れるうえに、防根性、耐薬品性、長期耐久性等の付
加性能を有し、しかも、様々な機能性を高めることが可
能であり、汎用的に形成することが可能なものである。
このような防水構造体もまた、本発明の好ましい実施形
態の一つである。なお、防水構造体は、(1)施工した
直後のまだ硬化していない層構造、(2)施工後硬化し
て、固まった、最終的な層構造と、(3)その中間の硬
化中の状態とを含めた構造を意味する。
【0062】上記基材としては特に限定されず、例え
ば、セメントコンクリート、アスファルトコンクリー
ト、モルタル、ALC板、PC板、金属、木材、FR
P、プラスチック、セルロース系基材、ガラスや、これ
らに類する建築、土木等に一般的に用いられている下地
等が挙げられる。また、プライマー組成物等の被膜を介
して塗布されたウレタン塗料、エポキシ塗料、重合性塗
料等の塗膜が形成された基材であってもよく、合成高分
子系の敷物として、例えば、PVC製やゴム製のタイル
やシート、又は、これらに類似するタイルやシートが接
着剤で基材に貼られた基材であってもよい。
【0063】上記防水構造体の施工方法では、例えば、
以下に記載する手順により行うことができる。これらの
手順は防水構造体の施工方法の典型的な一例であり、こ
れに限定されるものではない。 (1)下地調整(基材の調整)として、凹凸をなくす、
コーナー部の面取り、R付け、清掃、亀裂部の補修等を
行う。 (2)プライマーとして、例えば、ウレタンプライマ
ー、エポキシプライマー、ポリエステルプライマー等を
塗布する。ここで、防水構造体の基材に対する追従性を
向上するためには、ウレタンプライマーを用いることが
好ましい。 (3)下塗りとして、上記樹脂組成物を塗布する。 (4)ガラス繊維をコーナー部、排水溝周囲に積層し、
不陸調整を行う。 (5)ガラス繊維を平面部に積層する。 (6)中塗りとして、トナー等を添加した上記樹脂組成
物を塗布するか、又は、滑り止め施工する場合(ノンス
リップ施工)には珪砂等の骨材を添加した上記樹脂組成
物を塗布したり上記樹脂組成物を塗布した上に珪砂等の
骨材を散布したりする。 (7)上塗り(トップコート)として、ビニルエステル
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂や、フッ素塗料、アクリ
ル塗料、ウレタン塗料、アクリルシリコン塗料等の上塗
り塗料を塗布する。
【0064】上記(3)及び(6)の樹脂組成物におい
ては、通常、塗工前に硬化剤等が添加されて塗工される
ことになる。この場合、樹脂組成物と硬化剤等との混合
を施工の直前に行うことが好ましく、例えば、塗工直前
に樹脂組成物と硬化剤等との混合を行って塗布する2液
型スプレー塗工機を用いて行うことができる。
【0065】上記樹脂組成物の塗工において、塗工する
際の粘度としては、例えば、0.1〜1Pa・sとする
ことが好ましい。0.1Pa・s未満であると、硬化性
が低下して硬化に長時間を要するおそれがあり、1Pa
・sを超えると、塗工作業性やレベリング性等が劣るお
それがある。また、塗工方法としては、例えば、ローラ
ー、刷毛、コテ、スプレー等を用いる方法や、ハンドレ
イアップ方法により、0.1〜3kg/m2 で塗布する
ことが好ましい。より好ましくは、0.3〜2kg/m
2 である。
【0066】上記(4)及び(5)のガラス繊維の積層
では、防水施工する下地の状態や防水層に要求される性
能等により、ガラスクロスやガラスマット等を用いて積
層数を適宜設定することが好ましい。突起部分の立ち上
がり箇所では、ガラスクロスを1プライ、その上にガラ
スマット(#450)を1プライ用いて積層することが
好ましく、排水溝等の水の溜まりやすい箇所では、ガラ
スマット(#450)を2プライ用いて積層することが
好ましく、その他の箇所では、ガラスマット(#38
0)を2プライ用いて積層することが好ましい。
【0067】上記(6)において、骨材としては特に限
定されず、例えば、砂、珪砂、石英砂、玉砂利、これら
を着色したものや焼成したもの;石英粉、珪砂粉等の岩
石粉;着色した磁器;陶器素地を焼成硬化して粉砕した
もの;その他に、亜鉛白、炭酸カルシウム、ゼオライ
ト、アルミナ、ガラス粉末、ガラスビーズ、陶土等が挙
げられる。また、不飽和ポリエステル樹脂やアクリル樹
脂シラップを硬化させて得た人工石や、エポキシ樹脂
や、フェノール樹脂の人工石であってもよい。これらは
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中塗
りとして用いる防水材への骨材の添加量としては、例え
ば、樹脂組成物100重量部に対して、500重量部以
下とすることが好ましい。500重量部を超えると、樹
脂粘度が高くなり塗布しにくくなる。なお、骨材は、
(6)に予め混合してもよく、(6)を塗布してから散
布してもよい。
【0068】上記防水構造体としては、例えば、以下に
記載するような形態も可能である。 (1)硬質ウレタンフォームや発泡ポリエチレン等の発
泡層構造やゴム等の層を含むことにより、防音性(遮音
性)、断熱性(保温性)、クッション性等を付与するこ
とができる。 (2)骨材と共に又は骨材に換えてウレタンチップに代
表されるゴム弾性粒子等を用いることができる。これに
より防音性、クッション性等を付与することが可能とな
る。 (3)トップコート層には、上記のゴム弾性粒子や骨材
を配合してもよく、トップコート層の塗布後に散布して
もよい。これによりクッション性、ノンスリップ性等を
付与することが可能となる。
【0069】(4)有孔性フィルターシート等を施工
し、その上に土壌を散布して作製する植栽用防水構造体
において、通常の柔らかいウレタン樹脂層や熱可塑性シ
ート等では植木等の根が伸びて貫通することを防ぎきれ
ずに防水性に問題が起きる場合があるが、本発明の防水
構造体であれば、防根性が良好であり、防水性に対する
問題は起こらないため、このような形態は、本発明の防
水構造体における好ましい形態の一つである。
【0070】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。文章中「部」とあるの
は、重量部を示す。
【0071】(合成例1)温度計、撹拌機、不活性ガス
吹込管および還流冷却管を備えた四ツ口フラスコに、ト
リエチレングリコール1200部、プロピレングリコー
ル175部、イソフタル酸747部、アジピン酸438
部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら210℃で酸価
10まで縮合反応した。150℃まで冷却し無水マレイ
ン酸245部を仕込み、210℃まで昇温し、15時
間、縮合反応させた二重結合力価996の不飽和ポリエ
ステルUPE−1を得た。
【0072】(合成例2)合成例と同じ反応装置で、ジ
エチレングリコール954部、プロピレングリコール1
14部、テレフタル酸498部、無水フタル酸370
部、アジピン酸219部を仕込み、窒素ガスを吹き込み
ながら220℃で酸価10まで縮合反応した。150℃
まで冷却し無水マレイン酸294部を仕込み、215℃
まで昇温し、15時間縮合反応させた二重結合力価72
9である不飽和ポリエステルUPE−2を得た。
【0073】(合成例3)温度計、撹拌機、空気吹込管
および還流冷却管を備えた四ツ口フラスコに、グリシジ
ルメタクリレート284部、1,12−(6−エチルド
デカン)ジカルボン酸と1,16−(6−エチルヘキサ
デカン)ジカルボン酸との混合物(商品名「SB−2
0」、岡村製油(株)製、酸価328mgKOH/g)
685部、オクチル酸亜鉛4部、及びハイドトキノン
0.4部を仕込んだ。続いて、上記混合物を空気気流中
で撹拌して、115℃で2時間反応させた。この生成物
の酸価は115mgKOH/gであった。更に、ビスフ
ェノールA型エポキシ化合物(商品名「アラルダイドA
ER250」、旭チバ社製、平均エポキシ当量185)
347部と、トリエチルアミン1.4部を投入した。こ
の混合物を空気気流中で撹拌して、115℃3時間反応
させた。これにより二重結合力価658のビニルエスV
E−1を得た。
【0074】実施例1〜12、比較例1〜6 各ポリマー(ラジカル硬化可能なオリゴマー)を表1〜
3中のラジカル重合性モノマー、ハイドロキノン0.0
2部、8%オクテン酸コバルト0.6部、ジメチルアニ
リン0.06部、及びパラフィンワックス135°F
(日本精蝋製)0.1部を配合して樹脂組成物を調整し
た。
【0075】揮散量の測定(Rule 1162に基づ
く);あらかじめ25℃に調温した各調整樹脂組成物1
00部に硬化剤328EM(カヤクアクゾ製)1部を撹
拌混合し、直径145mmのシャーレに100g入れ、
硬化後の重量減少(g/m2 )を25℃に調温した室内
で測定した。重量減少が止まった点を揮散量とした。な
おRule 1162は米国のSPIで規定されるスチ
レン揮散量の測定方法であり、本発明の組成物中の揮発
成分の量を測定するために用いた。またSPIとは米国
プラスチック協会のことであり、TheSociety
of Plastic Instituteの略称で
ある。
【0076】臭気の確認;上記シャーレ上50cmに離
れた箇所での臭気を確認した。 ○;殆ど臭気を感じない。又は、硬化剤328EMの臭
気を感じる。 △;硬化剤328EMの臭気はしない。僅かに重合性モ
ノマーの臭気を感じる。 ×;刺激臭がする。
【0077】表面乾燥性、硬化性の確認;セメント敷石
(30×30×6cm)上に一液湿気硬化型ウレタンプ
ライマー200g/m2 を塗布し指触乾燥後、各調整樹
脂組成物に硬化剤328EMを1部配合し、ガラスマッ
トCM−455FA(旭ファイバー製)2プライに含浸
塗布させて防水材を形成した。
【0078】表面乾燥性; ○;防水材形成から6時間以内に粘着性が無くなる。 △;防水材形成から一晩以内に粘着性が無くなる。 ×;防水材形成から一日経過しても粘着性が無くならな
い。
【0079】硬化性; ○;防水材形成から1時間以内に硬化する。 △;防水材形成から3時間以内に硬化する。 ×;硬化しない。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】表中の記号は以下の重合性モノマーを表
す。 HPDMA ;2−ヒドロキシプロピルジメタクリレー
ト PEMA ;フェノキシエチルメタアクリレート DEGDMA;ジエチレングリコールジメタクリレート DCPOEA;ジシクロペンテニルオキシエチルアクリ
レート SM ;スチレンモノマー
【0084】
【発明の効果】本発明の防水材は、上述の構成よりなる
ので、常温乾燥性や表面乾燥性が優れ、乾燥後には防水
性と基材に対する追従性、耐加重性、耐磨耗性等の機械
的特性とが優れるうえに、防根性、耐薬品性、長期耐久
性等の付加性能を有し、二次接着性が優れることにより
様々な機能性を高めることが可能であり、しかも、施工
時には作業粘度に優れて臭気が抑制されていると共に製
品コストが適切な範囲であることにより、屋上駐車場等
のビルの屋上や外壁、コンクリート上の花畑や人工庭、
マンションベランダ、地下建造物や、プール、水槽、人
工池、蓄熱層等の貯水設備等の様々な防水施工に適用し
て汎用化することができる防水ライニング材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA07 AB09 AB29 AD34 AD38 AD43 AF14 AF23 AG03 AG04 AH04 AH23 AH31 AL17 4H020 BA02 4J027 AB02 AB06 AB07 AB08 AB15 AB16 AB17 AB18 AB19 AB23 AB24 AB25 AB26 AB29 AB33 AE02 AE03 AE04 AG03 AG04 AG05 AG23 AG24 AG27 AG28 AG33 BA04 BA05 BA07 BA10 BA19 BA20 BA21 CA06 CA07 CA10 CA12 CA14 CA18 CA19 CA36 CA38 CB03 CB09 CB10 CC01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル硬化性樹脂を含んでなる樹脂組
    成物と補強材とにより構成される防水材であって、該ラ
    ジカル硬化性樹脂は、1〜9重量%のスチレンモノマー
    を必須とし、25℃における硬化後の重合性モノマーの
    揮散量が10〜50g/m2 であることを特徴とする防
    水材。
  2. 【請求項2】 前記スチレンモノマー以外の重合性モノ
    マーは、蒸気圧が100℃で100hPa以下である重
    合性モノマーにより構成されることを特徴とする請求項
    1記載の防水材。
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