JP3516751B2 - 改質アスファルト組成物 - Google Patents

改質アスファルト組成物

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JP3516751B2
JP3516751B2 JP32121394A JP32121394A JP3516751B2 JP 3516751 B2 JP3516751 B2 JP 3516751B2 JP 32121394 A JP32121394 A JP 32121394A JP 32121394 A JP32121394 A JP 32121394A JP 3516751 B2 JP3516751 B2 JP 3516751B2
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芳明 米川
幸治 浜口
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、改質アスファルト組成
物に関し、さらに詳しくは、重合体ラテックス中に溶融
アスファルトを添加したアスファルトエマルジョンに、
ポリイソシアネート化合物を配合してなり、各種構築物
の防水材、止水材等を含む幅広い用途に有用な改質アス
ファルト組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】コンクリートビルの屋上や、産業廃棄物
処分場、地下構築物等の土木建築用に使用される防水・
止水材としては、主にアスファルトと高分子ラテック
スを主成分とするアスファルトエマルジョン、セメン
トを主成分とするポリマーセメントモルタル、ポリ塩
化ビニル樹脂シートや、エチレンプロピレン系ゴムまた
はスチレンブタジエン系ゴムの加硫ゴムシート、ウレ
タン系ポリマーを用いたコーティング材等が使用されて
おり、これらの防水・止水材については、近年における
生産性向上、省力化、環境保全等に対するニーズの高ま
りを反映して、施工期間の短縮、メンテナンスの軽減、
防水・止水性能の改善等に対する要求がますます厳しく
なっている。しかしながら、従来の防水・止水材のう
ち、アスファルトと高分子ラテックスを主成分とする
アスファルトエマルジョンは、特に乾燥硬化速度が遅い
ため施工作業性が悪く、また下地への密着性も低い。ま
た、ポリマーセメントモルタルは、乾燥硬化速度が遅
く、しかも材質的にも脆いため、防水・止水性能が十分
とはいえない。また、ポリ塩化ビニル樹脂シートや加
硫ゴムシートのシート状防水材は、段差のある下地への
密着性が悪く、そのため防水・止水性能が不十分となる
のみならず、シートを加熱して下地へ密着させる際の安
全性、作業性等も悪いのが欠点である。さらに、ウレ
タン系ポリマーを用いたコーティング材は、塗膜の寸法
安定性が悪く、その結果防水・止水性能の面で満足でき
ないものである。しかも、これらの防水・止水材は、防
水・止水性能を向上させるために、通常積層塗装される
が、現状の防水・止水材では乾燥硬化速度が遅いため、
積層の作業工程に時間がかかり、生産性、省力化の観点
から、大きな課題となっている。さらに、アスファルト
等の瀝青乳剤中にセメントを添加したセメント入り瀝青
乳剤に、水溶性ポリイソシアネートを配合した硬化性組
成物も提案されているが(特公昭59−38990号公
報参照)、該組成物は、セメントの硬化反応を利用する
ものであるため、十分硬化させるには、例えば24時間
以上を要し、施工作業性に関する前記課題は依然解決さ
れていない。そこで今日、施工作業性と防水・止水性能
の両面で満足しうる防水・止水材の開発が強く望まれて
いる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した技
術的課題を背景としてなされたもので、乾燥硬化性に優
れ、その結果積層塗装時間が短く、施工作業性に優れ、
かつ防水・止水性能にも優れた改質アスファルト組成物
を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、鋭意検討した結果見出されたものであり、
その要旨は、ガラス転移点(以下、「Tg」という。)
−80〜+10℃の重合体のラテックス2〜70重量%
に界面活性剤0.01〜5重量%を配合したラテックス
中に、加熱溶融したアスファルト25〜97.99重量
%を添加し、混合して得られる全固形分が60〜90重
量%のアスファルトエマルジョン100重量部(固形
分)に対して、反応性イソシアネート基を有するポリイ
ソシアネート化合物0.05〜40重量部を配合してな
る改質アスファルト組成物、からなる。 【0005】以下、本発明を具体的に説明する。これに
より本発明の目的、構成および効果が明確になるであろ
う。本発明において使用される重合体ラテックスとして
は、例えばポリブタジエンラテックス、スチレン−ブタ
ジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタアク
リレート−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタ
アクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプ
レンゴムラテックス、塩化ビニル系ラテックス、塩化ビ
ニリデン系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体
ラテックス、アクリレート−酢酸ビニル共重合体ラテッ
クス、アクリレート−スチレン共重合体ラテックス、ア
クリレート−エチレン共重合体ラテックス、シリコーン
−アクリレート共重合体ラテックス、オレフィン系ラテ
ックス、ポリウレタンラテックス等のゴムラテックスあ
るいは樹脂ラテックスを挙げることができ、また、これ
ら重合体ラテックスは、カルボキシル基、アミド基、N
−メチロール基、グリシジル基、水酸基、スルホン酸基
等の官能基を少なくとも1種以上有することもできる。
本発明において、特に好ましい重合体ラテックスは、ス
チレン−ブタジエン共重合体ラテックスおよびカルボキ
シル変性スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスであ
る。前記重合体ラテックスのTgは、−80〜+10℃
であり、好ましくは−70〜0℃、さらに好ましくは−
65〜−10℃である。この場合、Tgが−80℃未満
では、得られる改質アスファルト組成物の塗膜強度が低
下し、また耐汚染性も不十分となり、一方+10℃を超
えると、塗膜が硬くなり、耐寒性が低下する。なお、本
発明における重合体ラテックスのTgは、理学電気
(株)製の示差走査熱量分析計(DSC)を用い、次の条件
(i) および(ii)で測定したものである。 (i) 重合体ラテックス約5gをガラス板に薄く引き伸
し、25℃で7日間乾燥させ、重合体フィルムを得る。 (ii) 得られた乾燥重合体フィルムのTgを、昇温速
度:20℃/分、雰囲気:窒素ガス、およびサンプル量
20mgの条件で測定する。 前記重合体ラテックスの固形分は、通常、45〜75重
量%である。本発明において、重合体ラテックスは、単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における重合体ラテックスの使用量は、固形分と
して、アスファルトエマルジョン(固形分)に対して2
〜70重量%であり、好ましくは3〜60重量%、さら
に好ましくは5〜50重量%である。この場合、重合体
ラテックスの使用量が2重量%未満では、最終的に得ら
れる改質アスファルト組成物の塗膜の温度依存性が大き
くなり、塗膜にふくれが生じやすくなり、また下地への
密着性も低下し、一方70重量%を超えると、コストに
見合う防水・止水性能が得られない。 【0006】次に、前記重合体ラテックスに配合される
界面活性剤としては、脂肪酸塩、高級アルコール硫酸
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジフェニルエーテ
ルジスルホン酸塩、ジアルキルジスルフォサクシネー
ト、アルキルフォスフェート塩、ポリオキシエチレンサ
ルフェート塩等のアニオン性界面活性剤;アルキルアミ
ン塩、第4級アンモニウム塩、ポリオキシアルキルアミ
ン等のカチオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール
エーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンア
ミンエステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レンブロックポリマー等のノニオン性界面活性剤等を挙
げることができる。また、前記界面活性剤は、親油性基
がフッ素原子を有するフッ素系界面活性剤であることも
できる。これらの界面活性剤のうち、脂肪酸塩およびポ
リオキシエチレンサルフェート塩が好ましい。前記界面
活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用するこ
とができる。界面活性剤の使用量は、アスファルトエマ
ルジョン(固形分)に対して0.01〜5.0重量%で
あり、好ましくは0.1〜4.5重量%、さらに好まし
くは0.3〜3.0重量%である。この場合、界面活性
剤の使用量が0.01重量%未満では、アスファルトエ
マルジョンの経時的な粘度安定性が低下し、一方5.0
重量%を超えると、得られる改質アスファルト組成物の
耐吸水性が低下し、初期の防水・止水性能を持続するこ
とが困難となる。 【0007】次に、本発明において使用されるアスファ
ルトとしては、特に限定されるものではなく、天然アス
ファルトでも石油アスファルトでもよい。このようなア
スファルトとしては、例えばアスファルテン、パラフィ
ン、ナフテン、芳香族レジン等を主成分とするスレート
アスファルト、ブローンアスファルト、セミブローンア
スファルト等を挙げることができる。本発明におけるア
スファルトの使用量は、アスファルトエマルジョン(固
形分)に対して25〜97.99重量%であり、好まし
くは30〜90重量%、さらに好ましくは40〜80重
量%である。この場合、アスファルトの使用量が25重
量%未満では、防水・止水性能が低下し、一方97.9
9重量%を超えると、得られる改質アスファルト組成物
の温度依存性が大きくなり、塗膜が経時変化しやすく、
また低温における伸びが小さくなり脆い塗膜となる。 【0008】本発明におけるアスファルトエマルジョン
は、所定量の界面活性剤を添加した重合体ラテックス中
に、例えば110〜150℃で加熱溶融したアスファル
トを添加し、混合したのち、冷却することにより調製さ
れる。このように、加熱溶融したアスファルトを重合体
ラテックス中に添加、混合することにより、予め調製さ
れたアスファルトエマルジョン中に重合体ラテックスを
添加、混合する場合にくらべて、特に防水・止水性能が
改善される。本発明におけるアスファルトエマルジョン
の全固形分は60〜90重量%であり、好ましくは65
〜89重量%、さらに好ましくは70〜88重量%であ
る。この場合、全固形分が60重量%未満では、得られ
る改質アスファルト組成物の全固形分も低くなり、その
結果乾燥硬化性が低下し、積層塗膜を作るための施工作
業性が悪くなり、一方90重量%を超えると、アスファ
ルトエマルジョンが経時的に粘度変化を生じやすく、ま
たアスファルトエマルジョンの粘度が高くなって、得ら
れる改質アスファルト組成物の塗工適性も低下する。 【0009】次に、本発明において使用される反応性イ
ソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とし
ては、例えばフェニレンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート、4,4'−ビフェニル
ジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ビフェニル
ジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、トリフェニルメタンジイソシアネート、
ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、シクロヘキシレンジイソシアネート、水添トリレ
ンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合
物;ビフェニルトリイソシアネート、ジフェニルメタン
トリイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシア
ネート、ナフタレントリイソシアネート等のトリイソシ
アネート化合物;これらの重合物等を挙げることができ
る。また、本発明におけるポリイソシアネート化合物
は、前記ポリイソシネート化合物とポリアミン化合物、
多価アルコール、ポリオール化合物等との反応により得
られる末端に反応性イソシアネート基を有するプレポリ
マーの形態で用いることもできる。前記ポリアミン化合
物はとしては、例えばエチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンヘ
キサミン、ペンタエチレンヘキサミン、シクロヘキシレ
ンジアミン類、ジシクロヘキサシルメタンジアミン類、
イソホロンジアミン類、フェニレンジアミン類、トリレ
ンジアミン類、キシリレンジアミン類、ジフェニルメタ
ンジアミン類、トリフェニルメタンポリアミン類、ピペ
ラジン、アミノエチルピペラジン等を挙げることができ
る。また、前記多価アルコールとしては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、 1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等を挙げる
ことができる。さらに、ポリオール化合物としては、前
記多価アルコール類と、エチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイド等のアルキレンオキサイド類との付加重合
により得られるポリエーテルポリオール化合物;前記多
価アルコール類と、マレイン酸、コハク酸、アジピン
酸、セバシン酸、酒石酸、テレフタル酸、イソフタル酸
等の多塩基酸類との縮合反応により得られるポリエステ
ルポリオール化合物;ε−カプロラクトン、γ−バレロ
ラクトン等のラクトン類の開環重合により得られるポリ
エステルポリオール化合物;両末端にエポキシ基を有す
るエポキシ樹脂にモノエタノールアミン、ジエタノール
アミン等のアルカノールアミン類を反応させたエポキシ
ポリオール化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパン(メタ)アクリル酸モノエステル等
の水酸基含有重合性モノマーの単独重合体またはそれら
の共重合体;前記水酸基含有重合性モノマーと、他の共
重合可能なモノマー、例えば(メタ)アクリル酸、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、α−メチル
スチレン等との共重合体;ヒマシ油もしくはその誘導体
等を挙げることができる。本発明において、好ましいポ
リイソシアネート化合物は、前記ジイソシアネート化合
物と前記ポリオール化合物との反応により得られるプレ
ポリマーであり、特に好ましいポリイソシアネート化合
物は、ヘキサメチレンジイソシアネートと前記ポリオー
ル化合物とを反応させて得られるプレポリマーからなる
水溶性タイプのポリイソシアネート化合物である。前記
ポリイソシアネート化合物は、単独でまたは2種以上を
混合して使用することができる。本発明におけるポリイ
ソシアネート化合物の配合量は、アスファルトエマルジ
ョン100重量部(固形分)に対して0.05〜40重
量部であり、好ましくは0.1〜35重量部、さらに好
ましくは0.15〜30重量部である。この場合、ポリ
イソシアネート化合物の配合量が0.05重量部未満で
は、得られる改質アスファルト組成物の乾燥硬化性が低
く、積層塗膜するのに時間がかかり、施工作業性が低下
し、一方40重量部を超えると、アスファルトエマルジ
ョンとの相溶性が悪くなり、その結果得られる改質アス
ファルト組成物の粘度が経時的に変化しやすくなり、塗
工適性が低下する。本発明において、ポリイソシアネー
ト化合物は、アスファルトエマルジョンの調製後から最
終組成物の使用直前までの適宜の段階で配合することが
できるが、最終組成物を例えば防水材として使用する直
前に配合することが望ましい。 【0010】さらに、本発明の改質アスファルト組成物
には、必要に応じて、セメント、石油樹脂、ロジン樹脂
等の粘着付与剤;重油、ピッチ、タール等の他の瀝青物
質;炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、タルク、クレー、マイカ、ゴム粉、シラスバ
ルーン等の充填剤;炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維等
の補強材;硅砂、砕石、砂利等の骨材;酸化チタン、カ
ーボンブラック等の顔料;スチレン化フェノール、ジフ
ェニルアミン、 2,6- ジターシャリーブチル−4−メチ
ルフェノール等の老化防止剤;ヒンダードアミン、ベン
ゾフェノン、ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤;ジ
オクチルフタレート、ジブチルフタレート、ポリエチレ
ングリコール、ブチルセロソルブ、カルビトールアセテ
ート等の可塑剤;トルエン、キシレン、酢酸エチル等の
希釈剤;ジメチルポリシロキサン乳化物等の消泡剤;メ
チルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリルオキシプロピルトリメトキシシラン等のアルコ
キシシラン化合物;酸化亜鉛、酢酸カルシウム、酢酸ジ
ルコニウム、アジリジン、メラミン樹脂等の架橋剤;ベ
ンゾイソチアゾリン、メチルイソアゾリン、過酸化水素
等の防腐剤;三酸化アンチモン等の難燃剤;水酸化ナト
リウム、ゼオライト、硅そう土等の発泡防止剤、増粘
剤、保護コロイド等を後添加し、性状を最適化すること
もできる。 本発明の改質アスファルト組成物は、コン
クリートビル等の地上建造物の屋上や壁面、地下鉄やト
ンネル等の地下構築物の壁面、産業廃棄物処理場の法面
や底面等に使用される防水材あるいは止水材;セメント
コンクリート、セメント二次製品、陶磁器、骨材、木
材、紙、金属、プラスチック、ゴム、ガラス、繊維等に
使用される結合剤、接着剤、保護コーティング材あるい
はグラウト材;シーリング材;道路舗装用バインダー等
として有用である。本発明の改質アスファルト組成物を
例えば地上建造物の屋上防水材として用いる場合の施工
方法は、まずコンクリート下地に好ましくはアスファル
トプライマー等のプライマーを、通常約0.1〜0.2
mmの膜厚となるように塗布し、乾燥したのち、本発明の
改質アスファルト組成物を、合計膜厚が通常約5mmとな
るように、通常2回に分けて積層塗布する。この塗布に
際しては、刷毛、ゴムローラー等の適宜の塗布手段を用
いることができる。なお塗布後の乾燥に当っては、特に
加熱を行なう必要はない。 【0011】 【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
を更に具体的に説明する。なお、実施例中における、部
および%は特に断らないかぎり重量基準である。 実施例1〜6および比較例1〜10 〈アスファルトエマルジョンA〜Lの調製〉内容積1リ
ットルのステンレス製容器に、表1および表2に示す組
成の材料を配合して、アスファルトエマルジョンA〜L
を調製した。アスファルトエマルジョンA〜Kは、まず
界面活性剤と重合体ラテックスをステンレス製容器に配
合し、ラボスターラーにて300rpmで攪拌しつつ、
50℃まで加温したのち、この混合液中に、攪拌下で、
130℃にて加熱溶融したストレートアスファルトを徐
々に添加し、その後所定の固形分にするために水を添加
し、冷却して調製した。また、アスファルトエマルジョ
ンLは、界面活性剤水溶液中に、130℃にて加熱溶融
したストレートアスファルトを添加し、攪拌したのち、
重合体ラテックスを後添加して調製した。アスファルト
エマルジョンA〜Lの性状を、表1および表2に示す。 【0012】 【表1】【0013】 【表2】 【0014】〈改質アスファルト組成物の調製および評
価〉表1および表2に示すアスファルトエマルジョンA
〜Lに対して、表3(実施例1〜6)および表4(比較
例1〜10)に示すポリイソシアネート化合物を配合
し、得られた改質アスファルト組成物について、各種物
性を下記(1)〜(4)の要領で評価をした。 (1)組成物の粘度 B型粘度計を用い、20℃で測定した。 (2)組成物の粘度安定性 改質アスファルト組成物の粘度変化の程度により、粘度
安定性を下記基準で評価した。粘度安定性が高いほど、
組成物の塗工適性がよく、施工作業上有利となる。 ○ : 組成物調製直後の粘度に対する1日後の粘度変
化が±10%未満、 △ : 組成物調製直後の粘度に対する1日後の粘度変
化が±10%以上±30%未満、 × : 組成物調製直後の粘度に対する1日後の粘度変
化が30%以上。 (3)組成物の乾燥硬化性 改質アスファルト組成物をスレート上に、乾燥塗膜の厚
さが7mmとなるように塗布し、5時間後の塗膜硬さを、
スプリング式JIS硬度計を用いて測定した。この値が
大きいほど乾燥硬化性が速く、施工作業性が良好である
ことを示す。 (4)乾燥塗膜の防水・止水性能 耐ふくれ性 改質アスファルト組成物をスレート上に、厚さ1mmとな
るよう塗布したのち、70℃の熱風乾燥機内へ入れ、耐
ふくれ性を下記基準で評価した。耐ふくれ性が良好なほ
ど、均質な乾燥塗膜を形成しうることを示す。 ○ : ふくれの個数が5個以下、 △ : ふくれの個数が6〜10個、 × : ふくれの個数が11個以上。 スレート密着性 改質アスファルト組成物をスレート上に、厚さ1mmとな
るよう塗布し、5日間常温乾燥したのち、JIS A-6910に
準じ、2mm角100個のゴバン目についてセロハンテー
プ剥離テストを行い、残存するゴバン目の個数により、
スレート密着性を評価した。この値が大きい方ほど下地
との密着性が良好であることを示す。 耐吸水性 改質アスファルト組成物を離型紙上に、厚さ2mmとなる
ように塗布し、5日間常温乾燥したのち、この乾燥塗膜
を常温水に24時間浸漬したときの吸水率(重量%)に
より、耐吸水性を評価した。 実施例1〜6の評価結果を表3に、比較例1〜10の評
価結果を表4に、それぞれ示す。 【0015】 【表3】 【0016】 【表4】 【0017】その結果、本発明の改質アスファルト組成
物は、粘度安定性、乾燥硬化性および乾燥塗膜の防水・
止水性能のいずれの面でも優れている。これに対して、
ポリイソシアネート化合物の使用量が本発明の範囲外
(比較例1〜2)では、塗膜の防水・止水性能が低下
し、またポリイソシアネート化合物の使用量が多すぎる
と(比較例2)、乾燥硬化性はある程度改善されるとし
ても、組成物の粘度安定性が著しく損なわれる。さら
に、界面活性剤の使用量が本発明の範囲外(比較例3〜
4)では、組成物の粘度安定性が低下し、しかも界面活
性剤の使用量が少なすぎると(比較例3)、乾燥塗膜の
耐ふくれ性およびスレート密着性も不十分となり、また
界面活性剤の使用量が多すぎると(比較例4)、組成物
の乾燥硬化性および乾燥塗膜の耐吸水性が著しく低下
し、かつアスファルトエマルジョンおよび組成物の粘度
が高く塗工適性が悪くなる。さらに、重合体ラテックス
のTgが本発明の範囲外(比較例5〜6)では、防水・
止水性能が低下し、また重合体ラテックスのTgが低す
ぎると(比較例6)、組成物の乾燥硬化性も低下する。
さらに、アスファルトエマルジョンの全固形分が低すぎ
ると(比較例7)、組成物の乾燥硬化性および乾燥塗膜
のスレート密着性が著しく低下し、かつ乾燥塗膜の耐ふ
くれ性も不十分となる。さらに、重合体ラテックスとア
スファルトとの使用割合が本発明の範囲外(比較例8〜
9)では、組成物の粘度安定性と乾燥塗膜の耐ふくれ性
およびスレート密着性とが著しく低下し、またアスファ
ルトの使用量が少なすぎると(比較例8)、組成物の粘
度安定性も却って低下する。さらに、本発明とは異な
り、予めアスファルトラテックスを調製したのち、重合
体ラテックスを添加すると(比較例10)、乾燥塗膜の
防水・止水性能が著しく低下する。 【0018】 【発明の効果】本発明によると、界面活性剤を配合した
重合体ラテックス中に、加熱溶融したアスファルトを添
加し、混合して得られるアスファルトエマルジョンに対
して、ポリイソシアネート化合物を配合することによ
り、粘度安定性および乾燥硬化性が優れ、塗工適性がよ
く、かつ短時間で積層塗布することがが可能となり、そ
の結果、施工作業性が極めて優れ、しかも防水・止水性
能にも著しく優れた改質アスファルト組成物が調製され
る。したがって、本発明の改質アスファルト組成物は、
特に高度の防水・止水性能が要求されるコンクリートビ
ルの屋上、産業廃棄物処分場の法面や底面、地下鉄、ト
ンネル等の地下構築物の壁面等における防水材、止水材
等を含む幅広い用途に極めて好適に使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−323215(JP,A) 特開 昭58−80318(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/64 C08L 75/00 - 75/16 C08L 95/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ガラス転移点−80〜+10℃の重合体
    のラテックス2〜70重量%に界面活性剤0.01〜5
    重量%を配合したラテックス中に、加熱溶融したアスフ
    ァルト25〜97.99重量%を添加し、混合して得ら
    れる全固形分が60〜90重量%のアスファルトエマル
    ジョン100重量部(固形分)に対して、反応性イソシ
    アネート基を有するポリイソシアネート化合物0.05
    〜40重量部を配合してなる改質アスファルト組成物。
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