JP2002096983A - エレベータの乗りかご - Google Patents

エレベータの乗りかご

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JP2002096983A JP2000285567A JP2000285567A JP2002096983A JP 2002096983 A JP2002096983 A JP 2002096983A JP 2000285567 A JP2000285567 A JP 2000285567A JP 2000285567 A JP2000285567 A JP 2000285567A JP 2002096983 A JP2002096983 A JP 2002096983A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗りかご内外の気圧差により内壁面に撓みが
生じて乗客に違和感を与えることがないエレベータの乗
りかごを提供する。 【解決手段】 かご床11と天井12との間で隙間を開
けて互いに平行に延びる外側パネル13および内側パネ
ル14が、側壁を2重構造に形成する。乗客が搭乗する
空間15内の気圧は気圧制御装置によって制御され、超
高速で昇降する際の気圧変化が一定に保たれる。外側パ
ネル13は乗りかご10を気密に形成し、内外気圧差を
受け止める。内側パネル14には通気孔17が設けら
れ、その表側と裏側の気圧は等しい。これにより、内側
パネル14には乗りかご内外の気圧差が作用しないか
ら、内側パネル14の表面14aすなわち乗客が搭乗す
る空間15の内壁面が撓んで、乗客が違和感を感じたり
恐怖感を覚えたりすることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗客が搭乗する空
間内の気圧を制御する気圧制御装置を備えたエレベータ
の乗りかごに関し、より詳しくは、乗りかご内外の気圧
差によって乗客が搭乗する空間の内壁面が撓み、乗客に
違和感を感じさせることがないように改良する技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、気圧は100m高くなる毎に約
12hPaの割合で低くなるため、高さが数百mにもお
よぶ超高層ビルの最下階と最上階との間を超高速エレベ
ータで行き来すると、急速な気圧変化が乗客の耳の鼓膜
に作用し、乗客の聴覚機能に生理的な影響を与える。特
に、エレベータの昇降速度が最大速度に達すると、乗り
かご内の気圧の単位時間当たり変化量も最大となるた
め、耳詰まり等の違和感が顕著に現れる。そこで、急激
な気圧変化が乗客の聴覚機能に与える生理的な影響を緩
和するべく、乗りかご内部の気圧を乗りかご外部の気圧
に対して変化させる気圧制御装置を備えたエレベータが
提案されている(特開平10−182039号)。
【0003】このエレベータは、図8に示したように、
乗りかご1内の気圧を加圧するための吸気ブロワ2およ
び減圧するための排気ブロワ3を備えており、例えば超
高層ビルの最上階から最下階まで一気に降下する際に
は、降下の前半において吸気ブロワ2を用いて乗りかご
1内を加圧するとともに、降下の後半においては排気ブ
ロワ3を用いて乗りかご1内を減圧する。これにより、
乗りかご1の周囲の気圧が図9中に破線で示したように
変化し、単位時間当たりの気圧変化量が降下の途中で最
大となるのに対して、乗りかご1内の気圧を図9中に実
線で示したように変化させて単位時間当たりの変化量を
一定に保つことができるので、乗客の聴覚機能に与える
生理的な影響を緩和することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに乗りかご内の気圧を制御する気圧制御装置を備えた
エレベータにおいては、乗りかご内外の気圧差が乗りか
ごの壁面に分布加重として作用する。例えば、高さが4
00〜500mの超高層ビルを毎分800〜1000m
の速度で昇降するエレベータにおいては、最大で約10
hPaもの気圧差が乗りかごの壁面に分布荷重として作
用する。そこで、乗りかご1はこのような内外気圧差に
耐える強度を備える必要があるが、乗りかご1の壁面に
発生する応力を許容値以下に抑えることは、壁面の簡単
な強度アップによって達成することができる。
【0005】一方、乗りかご内外の気圧差によって乗り
かごの内壁面にわずかでも撓みが生じると、内壁面に映
り込んだ像に歪みが生じるため、乗客が違和感を感じた
り、ときには恐怖感すら覚えたりすることになる。しか
しながら、乗りかごの内壁面に撓みが生じないようにす
るためには、乗りかごの内壁面に充分な強度を持たせる
必要があり、乗りかごの重量が大幅に重くなってしま
う。
【0006】そこで本発明の目的は、上述した従来技術
が有する問題点を解消し、簡単かつ軽量な構造でありな
がら、乗りかご内外の気圧差によってその内壁面に撓み
が生じることがないエレベータの乗りかごを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する請
求項1に記載の手段は、乗客が搭乗する空間内の気圧を
制御する気圧制御装置を備えたエレベータの乗りかごで
あって、乗りかごを気密に形成する外側パネルと、乗客
が搭乗する空間の内壁面のうち少なくとも側壁面を形成
する、外側パネルに対して隙間を開けて乗りかごの内部
に配設された内側パネルと、内側パネルと外側パネルと
の間の隙間空間を乗客が搭乗する空間に通気する通気手
段と、を備える。
【0008】すなわち、本発明に係るエレベータの乗り
かごにおいては、外側パネルが乗りかごを気密に形成す
るので、乗りかご内外の気圧差は外側パネルに作用す
る。一方、乗客が搭乗する空間(室内空間)の内壁面は
内側パネルによって形成されるが、この内側パネルは気
密に形成された乗りかごの内部に配設される。さらに、
内側パネルと外側パネルとの間の隙間空間は、通気手段
によって乗客が搭乗する空間、すなわち気圧制御装置に
よって気圧が加減圧される空間に通気している。これに
より、内側パネルには乗りかご内外の気圧差が作用しな
いから、内側パネルの表面すなわち乗客が搭乗する空間
の内壁面が撓んで、乗客が違和感を感じたり恐怖感を覚
えたりすることがない。
【0009】請求項2に記載の手段においては、乗客が
搭乗する空間の床面と内側パネルの下端との間に巾木を
配設するとともに、この巾木または巾木の近傍において
内側パネルに通気手段としての通気孔を形成する。これ
により、通気孔が容易に乗客の目に留まらないから、乗
客が搭乗する空間内の意匠性を損なうことなく通気手段
を設けることができる。なお、通気孔は内側パネルに貫
設したり、内側パネルの下端を切り欠いたりすることに
より形成できる。また、巾木そのものに通気孔を設ける
こともできる。
【0010】請求項3に記載の手段においては、通気手
段としての通気孔を、乗客が搭乗する空間の天井面の近
傍において内側パネルに形成する。これにより、通気孔
が容易に乗客の目に留まらないから、乗客が搭乗する空
間内の意匠性を損なうことなく通気手段を設けることが
できる。
【0011】請求項4に記載の手段においては、通気手
段としての通気孔を、天井面に装着された照明設備の側
壁に対向するように内側パネルに形成する。これによ
り、通気孔が容易に乗客の目に留まらないから、乗客が
搭乗する空間内の意匠性を損なうことなく通気手段を設
けることができる。
【0012】請求項5に記載の手段においては、通気手
段が、内側パネルの内部を貫通して延びる貫通路と、こ
の貫通路の一端を乗客が搭乗する空間に連通させる内側
パネルの表面側に形成された第1の連通孔と、貫通路の
他端を内側パネルと外側パネルとの間の隙間空間に連通
させる内側パネルの裏面側に形成された第2の連通孔と
から構成される。
【0013】すなわち、超高速エレベータの乗りかごが
昇降する際には、乗りかごが押しのける空気によって大
きな空力騒音が発生しがちである。このとき、本発明に
係るエレベータの乗りかごは、外側パネルおよび内側パ
ネルからなる2重構造を有しているため、空力騒音を効
果的に遮断して乗客が搭乗する空間内の静粛性を大幅に
高めることができる。さらに、内側パネルと外側パネル
との間の隙間空間が、内側パネルの内部を貫通して延び
る貫通路を介して乗客が搭乗する空間に通気している。
これにより、外側パネルを透過して隙間空間内に入り込
んだ騒音は、内側パネル内部の貫通路内を進むうちに減
衰され、乗客が搭乗する空間内に容易に侵入できないか
ら、乗客が搭乗する空間内の静粛性をより一層に高める
ことができる。
【0014】請求項6に記載の手段においては、内側パ
ネルの上端を乗りかごの天井に接続するとともに、その
下端を乗りかごの床に接続する。すなわち、乗りかごの
天井および床は堅固に形成されているから、内側パネル
を確実に支持することができる。これにより、内側パネ
ルを外側パネルから完全に切り離すことができるから、
乗りかご内外の気圧差に伴う外側パネルの撓み変形が内
側パネルに伝達されて、内側パネルが撓み変形すること
を防止できる。また、空力騒音に伴って外側パネルに生
じた振動が内側パネルに伝達され、乗客が搭乗する空間
内の静粛性を損なうことがない。
【0015】請求項7に記載の手段においては、外側パ
ネルにシール材やパッキン等の密封部材を用いることに
より乗りかごを気密に形成する。これにより、乗りかご
の気密性をより一層高めることができるばかりでなく、
空力騒音が乗りかごの内部に侵入することをより一層確
実に防止できる。
【0016】請求項8に記載の手段においては、内側パ
ネル若しくは外側パネルを、互いに平行な一対の表面板
間にハニカム材を挟んだ3層構造に形成する。これによ
り、内側パネル若しくは外側パネルを、高い強度および
剛性を有しながら薄くて軽い部材とすることができる。
【0017】請求項9に記載の手段においては、ハニカ
ム材の内部に吸音材、例えばグラスウール等を充填す
る。これにより、超高速エレベータの昇降に伴って生じ
る空力騒音が乗りかご内部に侵入することを防止して、
乗客が搭乗する空間内の静粛性をより一層に高めること
ができる。
【0018】請求項10に記載の手段においては、内側
パネル若しくは外側パネルを形成する表面板若しくはハ
ニカム材の表面に制振材を貼り付ける。これにより、超
高速エレベータの昇降に伴って生じる空力騒音が乗りか
ご内部に侵入することを防止して、乗客が搭乗する空間
内の静粛性をより一層に高めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るエレベータの
乗りかごの各実施形態を、図1乃至図7を参照して詳細
に説明する。なお、以下の説明においては、同一の部分
には同一の符号を用いてその説明を省略する。
【0020】第1実施形態 まず最初に図1を参照し、本発明に係る第1実施形態の
エレベータの乗りかごについて詳細に説明する。
【0021】図1に示した乗りかご10は、かご床11
と天井12、およびこれらのかご床11と天井12との
間で上下方向に延びて側壁を構成する前後左右で合計4
枚の外側パネル13により、気密な直方体の箱状に形成
されている。
【0022】また、乗りかご10の内部には、各外側パ
ネル13に対してそれぞれ所定の隙間を開けて平行に延
びる前後左右で合計4枚の内側パネル15が配設され、
かご床11および天井12と共に乗客が搭乗する空間1
5を形成している。これにより、乗客が搭乗する空間1
5内に搭乗した乗客には、各内側パネル14の表面14
aが見えることになる。
【0023】各内側パネル14は、その下端が巾木16
を介してかご床11に固定されるとともに、その上端が
天井12に直接固定されることによって支持されてお
り、外側パネル13とは独立した別個の構造となってい
る。これにより、外側パネル13の撓み変形が内側パネ
ル14に伝達されて、内側パネル14が撓み変形するこ
とはない。
【0024】各内側パネル14の下端の一部には切り欠
き14cが設けられ、巾木16との間に通気孔17を形
成している。これにより乗客が搭乗する空間15内の空
気は、図1中に矢印で示したように通気孔17を介して
各内側パネル14と各外側パネル13との間の隙間空間
18と行き来するから、各内側パネル14の表面14a
および裏面14bに作用する気圧は同一となる。また、
通気孔17は各内側パネル14の下端と巾木16との間
に設けられて容易に乗客の目に留まることがないから、
乗客が搭乗する空間15の内部の意匠性を損なうことな
く通気孔17を設けることができる。
【0025】乗りかご10には、乗客が搭乗する空間1
5内の気圧を制御するための図示されない気圧制御装置
が設けられている。このとき、かご床11と天井12お
よび各外側パネル13が乗りかご10を気密に形成する
とともに、乗客が搭乗する空間15と隙間空間18とが
通気孔17を介して通気しているので、乗りかご10の
内外気圧差は各外側パネル13の壁面に分布加重として
作用する。これにより、各外側パネル13は乗りかご1
0の内外気圧差に耐える強度を有する必要があるが、乗
客の目に触れないので乗りかご内外の気圧差によって撓
み変形しても差し支えない。
【0026】また、外側パネル13と内側パネル14と
が互いに独立した構造であるため、乗りかご10内外の
気圧差を受けて外側パネル13に膨らんだり凹んだりす
る撓み変形が生じても、その撓み変形の影響を受けて各
内側パネル14に撓み変形が生じることはない。さら
に、各内側パネル14の表面14aおよび裏面14bに
作用する気圧は同一である。したがって、乗客が搭乗す
る空間15内の気圧を図示されない気圧制御装置によっ
て加減圧させても、各内側パネル14に撓み変形が生じ
ることはなく、その表面14aが鏡面の場合に映り込む
像が歪んで乗客に違和感や恐怖感を与えることがない。
【0027】すなわち、本第1実施形態のエレベータの
乗りかご10は、その側壁を外側パネル13と内側パネ
ル14とによって2重構造とし、内外気圧差を外側パネ
ル13で受け止めるとともに、通気孔17によって内側
パネル14の表側と裏側の気圧を等しくなるように構成
したものである。これにより、乗客が搭乗する空間15
内の気圧を気圧制御装置を用いて加減圧しても、乗りか
ご内外の気圧差によって内側パネル14が撓むことがな
いから、内側パネル14の表面14aに映る像等が歪ん
で乗客に違和感や恐怖感を与えることがない。
【0028】また、乗客の目に触れない外側パネル13
は、乗りかご10の内外気圧差を受けて撓んでも差し支
えないから、内外気圧差に耐え得る強度を有すれば良
く、軽量に構成することができる。さらに、乗客の目に
触れる内側パネル14には内外気圧差が作用しないか
ら、撓まないように強固に構成する必要が無く、軽量に
構成することができる。したがって、本第1実施形態の
エレベータの乗りかご10を軽量に構成することができ
る。
【0029】さらに、乗りかご10の側壁を外側パネル
13および内側パネル14によって2重構造に構成した
ので、この乗りかご10が昇降路内を超高速で昇降する
際に生じる空気騒音を効率良く遮断し、乗客が搭乗する
空間15内の静粛性を大幅に高めることができる。
【0030】第2実施形態 第2実施形態のエレベータの乗りかごは、内側パネルに
設ける通気孔の位置を変更した点で上述した第1実施形
態と異なっている。
【0031】すなわち、図2に示した第2実施形態のエ
レベータの乗りかご20においては、外側パネル13と
内側パネル14の間の隙間空間18を乗客が搭乗する空
間15に通気させる通気孔21が、内側パネル14の上
端部で、かつ天井12に取り付けられた照明装置22の
側壁23に対向する位置に貫設されている。これによ
り、通気孔21は、内側パネル14の上端部と照明装置
22との間の隙間内に設けられて容易に乗客の目に留ま
ることがないから、乗客が搭乗する空間15の内部の意
匠性を損なうことなく通気孔21を設けることができ
る。
【0032】第3実施形態 第3実施形態のエレベータの乗りかごは、内側パネル内
に設けた貫通路を介して通気させる点で、上述した第1
実施形態および第2実施形態と異なっている。
【0033】すなわち、図3および図4に示した第3実
施形態のエレベータの乗りかご30においては、各内側
パネル31が、互いに平行な表裏一対の金属板32,3
3によって充填材34をサンドイッチした構造に形成さ
れている。また、各内側パネル31の内部には、充填材
34を配設しない部分が設けられて、上下方向に延びる
貫通路35が形成されている。
【0034】貫通路35は、その下端が表側の金属板3
2に貫設された第1の連通孔36によって乗客が搭乗す
る空間15に連通している。またその上端は、裏側の金
属板33に貫設された第2の連通孔37によって、内側
パネル31と外側パネル13との間の隙間空間18と連
通している。これにより乗客が搭乗する空間15内の空
気は、図示されない気圧制御装置によって加減圧される
際に、第1の連通孔36と貫通路35および第2の連通
孔37を介して隙間空間18と行き来することができ
る。
【0035】一方、貫通路35は内側パネル31の内部
を上下方向に延びて充分な長さを有している。これによ
り、本第3実施形態の乗りかご30が昇降路内を超高速
で昇降する際に生じた空力騒音は、隙間空間18から貫
通路35を介して乗客が搭乗する空間15内に伝わる際
に貫通路35の内部で次第に減衰する。また、隙間空間
18内に侵入した空力騒音は、内側パネル31のサンド
イッチ構造によって遮音されるから、乗客が搭乗する空
間15内の静粛性をより一層高めることができる。な
お、貫通路35は、内側パネル31の内部でUターンさ
せることによって全長を増加させ、その騒音減衰能力を
高めることができる。
【0036】第4実施形態 第4実施形態のエレベータの乗りかごは、乗りかごの気
密性をより高める構造とした点で上述した各実施形態と
異なっている。
【0037】すなわち、図5に示した第4実施形態のエ
レベータの乗りかご40においては、外側パネル41を
かご床11および天井12にそれぞれ接続する部分に、
密封手段としてのパッキン42を介装している。これに
より、乗りかご40の気密性をより一層高めることがで
きるから、乗客が搭乗する空間15内の気圧制御の精度
をより高めることができるばかりでなく、乗りかご40
が超高速で昇降路内を昇降する際に生じる空力騒音をよ
り一層確実に遮断することができる。なお、互いに隣り
合う外側パネル41同士の間にパッキン42を介装する
こともできる。
【0038】第5実施形態 第5実施形態のエレベータの乗りかごは、乗りかごの遮
音性をより高める構造とした点で上述した各実施形態と
異なっている。
【0039】すなわち、図6に示した第5実施形態のエ
レベータの乗りかご50に用いる外側パネル51は、表
裏一対の金属板52,53によって吸音材を充填したハ
ニカム材54をサンドイッチした構造に形成されてい
る。これにより、乗りかご50が超高速で昇降路内を昇
降する際に生じる空力騒音をより一層確実に遮断するこ
とができる。また、ハニカム材54をサンドイッチする
ことにより、外側パネル51を極めて高い強度および剛
性を有しながら薄くて軽量に構成することができる。
【0040】第6実施形態 第6実施形態のエレベータの乗りかごは、乗りかごの遮
音性をより一層高める構造とした点で上述した第5実施
形態と異なっている。
【0041】すなわち、図7に示した第6実施形態のエ
レベータの乗りかご60に用いる外側パネル61は、表
裏一対の金属板62,63によって吸音材64を充填し
たハニカム材65をサンドイッチするとともに、各金属
板62,63の表面に制振材66,67それぞれ貼り付
けた構造となっている。これにより外側パネル61は、
極めて高い強度および剛性を有しながら軽量かつ薄型の
パネル構造にできるとともに、貼り付けた制振材66,
67によってより一層高い遮音効果を有することができ
る。さらに、この外側パネル61は、乗客が搭乗する空
間を形成する図示されない内側パネルの外側に配設され
て乗客の目には触れないから、制振材66,67を貼り
付けても乗客が搭乗する空間の意匠性を損なうことがな
い。
【0042】以上、本発明に係るエレベータの乗りかご
の各実施形態について詳しく説明したが、本発明は上述
した実施形態によって限定されるものではなく、種々の
変更が可能であることは言うまでもない。例えば、上述
した各実施形態においては乗りかごの側壁のみを2重構
造としているが、かご床や天井をも内側パネルおよび外
側パネルによって2重構造とすることができる。さら
に、第5実施形態および第6実施形態で説明したパネル
構造は、外側パネルのみならず内側パネルにも適用する
ことができる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のエレベータの乗りかごは、少なくともその側壁を外側
パネルと内側パネルとによって2重構造に形成するとと
もに、外側パネルによって乗りかごを気密に形成しつ
つ、通気手段によって内側パネルの表側と裏側の気圧を
等しくする構造である。これにより、内側パネルには乗
りかご内外の気圧差が作用しないから、内側パネルの表
面すなわち乗客が搭乗する空間の内壁面が撓んで、乗客
が違和感を感じたり恐怖感を覚えたりすることがない。
また、外側パネルは内側パネルの陰に隠れて乗客の目に
触れないから、乗りかご内外の気圧差に耐える強度を有
すれば撓んでも良く、簡単かつ軽量に形成することがで
きる。また、乗りかごが超高速で昇降路内を昇降する際
に生じる空力騒音が、外側パネルと内側パネルとの2重
構造によって遮音されるので、乗客が搭乗する空間内の
静粛性を高めることができる。また、パッキンやシール
材等の密封手段を外側パネルに用いることにより、乗り
かごの気密性をより向上させるので、乗客が搭乗する空
間内の静粛性をより高めることができる。また、外側パ
ネルおよび内側パネルを、表裏一対の板材でハニカム材
をサンドイッチする構造とするから、その厚みを増すこ
となくその強度および剛性を高めることができる。さら
に、ハニカム材の内部に吸音材を充填するので、外側パ
ネルおよび内側パネルの遮音性さらに向上させることが
できる。加えて、表裏一対の板材およびハニカム材に制
振材を貼り付けるので、外側パネルおよび内側パネルの
遮音性より一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のエレベータの乗りかごを模式的
に示す縦断面図。
【図2】第2実施形態のエレベータの乗りかごを模式的
に示す縦断面図。
【図3】第3実施形態のエレベータの乗りかごを模式的
に示す縦断面図。
【図4】図3中に示したIV−IV破断線に沿った水平断面
図。
【図5】第4実施形態のエレベータの乗りかごの要部を
模式的に示す縦断面図。
【図6】第5実施形態のエレベータの乗りかごに用いる
外側パネルを示す分解斜視図。
【図7】第6実施形態のエレベータの乗りかごに用いる
外側パネルを示す分解斜視図。
【図8】気圧制御装置を備えたエレベータの乗りかごを
模式的に示す斜視図。
【図9】図8に示した乗りかごにおける気圧制御を示す
グラフ図。
【符号の説明】
1 従来の乗りかご 2 吸気ブロワ 3 排気ブロワ 10 第1実施形態の乗りかご 11 かご床 12 天井 13 外側パネル 14 内側パネル 15 乗客が搭乗する空間 16 巾木 17 通気孔 18 隙間空間 20 第2実施形態の乗りかご 21 通気孔 22 照明装置 23 側壁 30 第3実施形態の乗りかご 31 内側パネル 32,33 金属板 34 充填材 35 貫通路 36 第1の連通孔 37 第2の連通孔 40 第4実施形態の乗りかご 41 外側パネル 42 パッキン 50 乗りかご 51 外側パネル 52,53 金属板 54 ハニカム材 60 乗りかご 61 外側パネル 62,63 金属板 64 吸音材 65 ハニカム材 66,67 制振材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤 田 善 昭 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 Fターム(参考) 3F306 CA04 CA07 CA12 CA13 CB55

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乗客が搭乗する空間内の気圧を制御する気
    圧制御装置を備えたエレベータの乗りかごであって、 前記乗りかごを気密に形成する外側パネルと、 前記乗客が搭乗する空間の内壁面のうち少なくとも側壁
    面を形成する、前記外側パネルに対して隙間を開けて前
    記乗りかごの内部に配設された内側パネルと、 前記内側パネルと前記外側パネルとの間の隙間空間を前
    記乗客が搭乗する空間に通気する通気手段と、を備える
    ことを特徴とするエレベータの乗りかご。
  2. 【請求項2】前記乗客が搭乗する空間の床面と前記内側
    パネルの下端との間に配設された巾木をさらに備えると
    ともに、 前記通気手段は、前記巾木または前記巾木の近傍におい
    て前記内側パネルに形成された通気孔であることを特徴
    とする請求項1に記載のエレベータの乗りかご。
  3. 【請求項3】前記通気手段は、前記乗客が搭乗する空間
    の天井面の近傍において前記内側パネルに形成された通
    気孔であることを特徴とする請求項1に記載のエレベー
    タの乗りかご。
  4. 【請求項4】前記通気孔は、前記天井面に装着された照
    明設備の側壁に対向するように前記内側パネルに形成さ
    れることを特徴とする請求項3に記載のエレベータの乗
    りかご。
  5. 【請求項5】前記通気手段は、 前記内側パネルの内部を貫通して延びる貫通路と、 この貫通路の一端を前記乗客が搭乗する空間に連通させ
    る前記内側パネルの表面側に形成された第1の連通孔
    と、 前記貫通路の他端を前記隙間空間に連通させる前記内側
    パネルの裏面側に形成された第2の連通孔と、 を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ
    の乗りかご。
  6. 【請求項6】前記内側パネルは、その上端が乗りかごの
    天井に接続されるとともにその下端が乗りかごの床に接
    続されて支持されることを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれかに記載のエレベータの乗りかご。
  7. 【請求項7】前記外側パネルは、前記乗りかごを気密に
    形成するための密封部材を有することを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載のエレベータの乗りかご。
  8. 【請求項8】前記内側パネル若しくは前記外側パネル
    は、互いに平行な一対の表面板間にハニカム材を挟んだ
    3層構造に形成されることを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれかに記載のエレベータの乗りかご。
  9. 【請求項9】前記ハニカム材は、その内部に吸音材が充
    填されることを特徴とする請求項8に記載のエレベータ
    の乗りかご。
  10. 【請求項10】前記表面板若しくは前記ハニカム材は、
    その表面に制振材が貼り付けられることを特徴とするエ
    レベータの乗りかご。
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