JP2002095438A - 調味料製剤およびその製造方法 - Google Patents
調味料製剤およびその製造方法Info
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- JP2002095438A JP2002095438A JP2000292280A JP2000292280A JP2002095438A JP 2002095438 A JP2002095438 A JP 2002095438A JP 2000292280 A JP2000292280 A JP 2000292280A JP 2000292280 A JP2000292280 A JP 2000292280A JP 2002095438 A JP2002095438 A JP 2002095438A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出率が低
く、5'−リボヌクレオチド塩類の含有量が多く、かつ
粒子径が小さい調味料製剤および該製剤を高収率で製造
する方法を提供する。 【解決手段】 5'−リボヌクレオチド塩類を油脂類お
よび/またはワックス類で被覆する調味料製剤の製造に
おいて、油脂類および/またはワックス類で被覆する前
に、5'−リボヌクレオチド塩類を顆粒化する。
く、5'−リボヌクレオチド塩類の含有量が多く、かつ
粒子径が小さい調味料製剤および該製剤を高収率で製造
する方法を提供する。 【解決手段】 5'−リボヌクレオチド塩類を油脂類お
よび/またはワックス類で被覆する調味料製剤の製造に
おいて、油脂類および/またはワックス類で被覆する前
に、5'−リボヌクレオチド塩類を顆粒化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調味料製剤および
その製造方法に関する。
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】5'−リボヌクレオチド塩類(例、5'−
イノシン酸ナトリウム、5'−グアニル酸ナトリウム
等)は、それ自体が独特のうま味を持つと共に、グルタ
ミン酸ナトリウムなど他の調味料との併用によってうま
味を強める相乗効果が顕著であり、加工食品の製造には
グルタミン酸ナトリウムとともに欠くことのできない調
味料である。しかし、5'−リボヌクレオチド塩類は化
学的・物理的には高い安定性を有するが、その5'−位
のエステル結合は食品原料等に含まれるホスファターゼ
によって容易に分解され、そのうま味が消失してしま
う。
イノシン酸ナトリウム、5'−グアニル酸ナトリウム
等)は、それ自体が独特のうま味を持つと共に、グルタ
ミン酸ナトリウムなど他の調味料との併用によってうま
味を強める相乗効果が顕著であり、加工食品の製造には
グルタミン酸ナトリウムとともに欠くことのできない調
味料である。しかし、5'−リボヌクレオチド塩類は化
学的・物理的には高い安定性を有するが、その5'−位
のエステル結合は食品原料等に含まれるホスファターゼ
によって容易に分解され、そのうま味が消失してしま
う。
【0003】そこで、このようなホスファターゼ活性の
ある原料を使用して加工食品を製造する場合、とりわ
け、加熱により予めホスファターゼを失活させることが
できない場合においては、5'−リボヌクレオチド塩類
を有効に使用する方法として、5'−リボヌクレオチド
塩類が油脂類および/またはワックス類によって被覆さ
れている調味料製剤を添加する方法が有効である。かか
る調味料製剤に要求される性質として、ホスファターゼ
に対する安定性の観点からは、油脂等で被覆してなる製
剤中の5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出率(以下、
単に水溶出率と称する)が低いことが必要とされる。ま
た、製剤の粒子径が大きいものほど、油脂類および/ま
たはワックス類が白い斑点粒となって食品中に残り易く
なること、ならびに加工食品の製造時に機械的に破壊さ
れる機会が多くなり5'−リボヌクレオチド塩類の残存
率が低下することから、製剤の粒子径は小さい方が好ま
しい。さらに、製剤中に含有される5'−リボヌクレオ
チド塩類の含有量は多いほうが好ましい。
ある原料を使用して加工食品を製造する場合、とりわ
け、加熱により予めホスファターゼを失活させることが
できない場合においては、5'−リボヌクレオチド塩類
を有効に使用する方法として、5'−リボヌクレオチド
塩類が油脂類および/またはワックス類によって被覆さ
れている調味料製剤を添加する方法が有効である。かか
る調味料製剤に要求される性質として、ホスファターゼ
に対する安定性の観点からは、油脂等で被覆してなる製
剤中の5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出率(以下、
単に水溶出率と称する)が低いことが必要とされる。ま
た、製剤の粒子径が大きいものほど、油脂類および/ま
たはワックス類が白い斑点粒となって食品中に残り易く
なること、ならびに加工食品の製造時に機械的に破壊さ
れる機会が多くなり5'−リボヌクレオチド塩類の残存
率が低下することから、製剤の粒子径は小さい方が好ま
しい。さらに、製剤中に含有される5'−リボヌクレオ
チド塩類の含有量は多いほうが好ましい。
【0004】かかる要求に関し、特開平9−23401
4号には、特定の性質の水難溶性5'−リボヌクレオチ
ド塩類と粉状等の固形の油脂類および/ワックス類とを
混合し、その融点以上に加熱、混合後、冷却して該リボ
ヌクレオチド塩を被覆、造粒する方法が記載されてい
る。この方法によれば、ホスファターゼに対して安定
で、5'−リボヌクレオチド塩類が高含量の被覆造粒物
が得られる。しかし、水難溶性の5'−リボヌクレオチ
ド塩類を使用する必要がある。
4号には、特定の性質の水難溶性5'−リボヌクレオチ
ド塩類と粉状等の固形の油脂類および/ワックス類とを
混合し、その融点以上に加熱、混合後、冷却して該リボ
ヌクレオチド塩を被覆、造粒する方法が記載されてい
る。この方法によれば、ホスファターゼに対して安定
で、5'−リボヌクレオチド塩類が高含量の被覆造粒物
が得られる。しかし、水難溶性の5'−リボヌクレオチ
ド塩類を使用する必要がある。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、5'−リボ
ヌクレオチド塩類の水溶出率が低く、5'−リボヌクレ
オチド塩類の含有量が多く、かつ粒子径が小さい調味料
製剤を提供することを目的とする。また、本発明は、水
難溶性ではない5'−リボヌクレオチド塩類を用いて
も、5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出率が低く、5'
−リボヌクレオチド塩類の含有量が多く、かつ粒子径が
小さい調味料製剤を高収率で製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
ヌクレオチド塩類の水溶出率が低く、5'−リボヌクレ
オチド塩類の含有量が多く、かつ粒子径が小さい調味料
製剤を提供することを目的とする。また、本発明は、水
難溶性ではない5'−リボヌクレオチド塩類を用いて
も、5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出率が低く、5'
−リボヌクレオチド塩類の含有量が多く、かつ粒子径が
小さい調味料製剤を高収率で製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、5'−リボ
ヌクレオチド塩類を被覆剤で被覆する前に顆粒化するこ
とにより、5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出率が低
く、5'−リボヌクレオチド塩類の含有量が多く、かつ
粒子径が小さい製剤を高収率で製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
(1)5'−リボヌクレオチド塩類を含む顆粒を芯物質
とし、芯物質が油脂類および/またはワックス類で被覆
されている調味料製剤、(2)5'−リボヌクレオチド
塩類20〜90重量%と、顆粒化結合剤1〜10重量%
と、油脂類および/またはワックス類10〜50重量%
とを含む調味料製剤である上記(1)記載の調味料製
剤、(3)5'−リボヌクレオチド塩類20〜90重量
%と、油脂類および/またはワックス類10〜50重量
%とを含む調味料製剤であって、5'−リボヌクレオチ
ド塩類からなる顆粒が油脂類および/またはワックス類
で被覆されている上記(1)記載の調味料製剤、(4)
5'−リボヌクレオチド塩類を油脂類および/またはワ
ックス類で被覆する調味料製剤の製造方法であって、油
脂類および/またはワックス類で被覆する前に、5'−
リボヌクレオチド塩類を顆粒化することを特徴とする調
味料製剤の製造方法、(5)顆粒化結合剤を用いて5'
−リボヌクレオチド塩類を顆粒化する上記(4)記載の
製造方法、(6)顆粒化結合剤がデキストリンである上
記(5)記載の製造方法、(7)5'−リボヌクレオチ
ド塩類の一部を水溶液にし、該水溶液を残余の5'−リ
ボヌクレオチド塩類にスプレーすることにより5'−リ
ボヌクレオチド塩類を顆粒化する上記(4)記載の製造
方法、を提供するものである。
ヌクレオチド塩類を被覆剤で被覆する前に顆粒化するこ
とにより、5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出率が低
く、5'−リボヌクレオチド塩類の含有量が多く、かつ
粒子径が小さい製剤を高収率で製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
(1)5'−リボヌクレオチド塩類を含む顆粒を芯物質
とし、芯物質が油脂類および/またはワックス類で被覆
されている調味料製剤、(2)5'−リボヌクレオチド
塩類20〜90重量%と、顆粒化結合剤1〜10重量%
と、油脂類および/またはワックス類10〜50重量%
とを含む調味料製剤である上記(1)記載の調味料製
剤、(3)5'−リボヌクレオチド塩類20〜90重量
%と、油脂類および/またはワックス類10〜50重量
%とを含む調味料製剤であって、5'−リボヌクレオチ
ド塩類からなる顆粒が油脂類および/またはワックス類
で被覆されている上記(1)記載の調味料製剤、(4)
5'−リボヌクレオチド塩類を油脂類および/またはワ
ックス類で被覆する調味料製剤の製造方法であって、油
脂類および/またはワックス類で被覆する前に、5'−
リボヌクレオチド塩類を顆粒化することを特徴とする調
味料製剤の製造方法、(5)顆粒化結合剤を用いて5'
−リボヌクレオチド塩類を顆粒化する上記(4)記載の
製造方法、(6)顆粒化結合剤がデキストリンである上
記(5)記載の製造方法、(7)5'−リボヌクレオチ
ド塩類の一部を水溶液にし、該水溶液を残余の5'−リ
ボヌクレオチド塩類にスプレーすることにより5'−リ
ボヌクレオチド塩類を顆粒化する上記(4)記載の製造
方法、を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の調味料製剤に用いる5'
−リボヌクレオチド塩類としては、例えば、呈味性を有
する、5'−イノシン酸、5'−グアニル酸の塩が挙げら
れる。その具体的な塩としては、例えば、水易溶性であ
るナトリウム塩、水難溶性であるカルシウム塩などが挙
げられる。また、これらの5'−リボヌクレオチド塩の
混合物であってもよい。これらの5'−リボヌクレオチ
ド塩類は市販品として入手可能である。
−リボヌクレオチド塩類としては、例えば、呈味性を有
する、5'−イノシン酸、5'−グアニル酸の塩が挙げら
れる。その具体的な塩としては、例えば、水易溶性であ
るナトリウム塩、水難溶性であるカルシウム塩などが挙
げられる。また、これらの5'−リボヌクレオチド塩の
混合物であってもよい。これらの5'−リボヌクレオチ
ド塩類は市販品として入手可能である。
【0007】本発明の調味料製剤は、上記5'−リボヌ
クレオチド塩類を顆粒化した顆粒を芯物質とする。顆粒
化の方法は特に限定されないが、その一つとして、顆粒
化結合剤を使用する方法が挙げられる。該顆粒化結合剤
としては、摂食可能なものであれば特に限定されない
が、デキストリン、可溶化デンプン、α−スターチ、ア
ラビアガム、トラガントガム、キサンタンガム、プルラ
ン、カードラン、ペクチン、タマリンド種子多糖類、ゼ
ラチン、ローカストビーンズガム、グアガム、カラギー
ナン、キシリトール、マンニトール、エリスリトールお
よび繊維素グリコール酸ナトリウムなどを例示できる。
顆粒化結合剤の種類によって、調味料製剤の粒子径分布
および水溶出率を調節することができる。例えば、粒子
径の小さい製剤の収率を高める観点からは、グアガムが
好ましく、水溶出率を低くする観点からはデキストリン
が好ましい。なお、デキストリンを使用する場合は、粒
子径の小さい製剤の収率も十分に高いので、特に好まし
い。デキストリンは、デキストロース エクイバランス
が5〜50のものが好ましい。これらの顆粒化結合剤は
市販品として入手可能である。
クレオチド塩類を顆粒化した顆粒を芯物質とする。顆粒
化の方法は特に限定されないが、その一つとして、顆粒
化結合剤を使用する方法が挙げられる。該顆粒化結合剤
としては、摂食可能なものであれば特に限定されない
が、デキストリン、可溶化デンプン、α−スターチ、ア
ラビアガム、トラガントガム、キサンタンガム、プルラ
ン、カードラン、ペクチン、タマリンド種子多糖類、ゼ
ラチン、ローカストビーンズガム、グアガム、カラギー
ナン、キシリトール、マンニトール、エリスリトールお
よび繊維素グリコール酸ナトリウムなどを例示できる。
顆粒化結合剤の種類によって、調味料製剤の粒子径分布
および水溶出率を調節することができる。例えば、粒子
径の小さい製剤の収率を高める観点からは、グアガムが
好ましく、水溶出率を低くする観点からはデキストリン
が好ましい。なお、デキストリンを使用する場合は、粒
子径の小さい製剤の収率も十分に高いので、特に好まし
い。デキストリンは、デキストロース エクイバランス
が5〜50のものが好ましい。これらの顆粒化結合剤は
市販品として入手可能である。
【0008】顆粒化結合剤を使用する顆粒化は、自体公
知の方法によって行えばよい。例えば、市販の流動層造
粒乾燥機を使用し、5'−リボヌクレオチド塩類を空気
で流動化し、これに上記顆粒化結合剤溶液をスプレーし
て顆粒を形成させる湿式造粒法によって行うことができ
る。5'−リボヌクレオチド塩類に対する顆粒化結合剤
の使用量は、顆粒化結合剤の使用量等によって異なる
が、一般的には最終製品である調味料製剤の1〜10重
量%である。より具体的には、例えばデキストリンの場
合、1〜10重量%が好ましく、特に2〜3重量%が好
ましい。また、粒子径の小さい製剤の収率を高める観点
からは、5'−リボヌクレオチド塩類の顆粒中の水分が
15〜20%になるように顆粒化の条件を設定すること
が好ましく、このための操作条件(給気温度、排気温度
など)は自体公知の方法により決定すればよい。なお、
水分の定量は「食品添加物公定書第6版」に記載の方
法、すなわち、水分定量法(カールフィッシャー法)ま
たは乾燥重量試験法(120℃、4時間)に従って行う
ことができる。
知の方法によって行えばよい。例えば、市販の流動層造
粒乾燥機を使用し、5'−リボヌクレオチド塩類を空気
で流動化し、これに上記顆粒化結合剤溶液をスプレーし
て顆粒を形成させる湿式造粒法によって行うことができ
る。5'−リボヌクレオチド塩類に対する顆粒化結合剤
の使用量は、顆粒化結合剤の使用量等によって異なる
が、一般的には最終製品である調味料製剤の1〜10重
量%である。より具体的には、例えばデキストリンの場
合、1〜10重量%が好ましく、特に2〜3重量%が好
ましい。また、粒子径の小さい製剤の収率を高める観点
からは、5'−リボヌクレオチド塩類の顆粒中の水分が
15〜20%になるように顆粒化の条件を設定すること
が好ましく、このための操作条件(給気温度、排気温度
など)は自体公知の方法により決定すればよい。なお、
水分の定量は「食品添加物公定書第6版」に記載の方
法、すなわち、水分定量法(カールフィッシャー法)ま
たは乾燥重量試験法(120℃、4時間)に従って行う
ことができる。
【0009】また、顆粒化については、別法として、上
記顆粒化結合剤を使用せずに、5'−リボヌクレオチド
塩類の一部を水溶液にし、該水溶液を残余の5'−リボ
ヌクレオチド塩類にスプレーすることにより5'−リボ
ヌクレオチド塩類を顆粒化してもよい。この場合、5'
−リボヌクレオチド塩類としては、水易溶性である5'
−リボヌクレオチドナトリウムが好ましい。水溶液の調
製に使用する5'−リボヌクレオチド塩類の量は、2〜
20重量%、特に5〜10重量%が好ましい。また、該
水溶液の濃度は、5〜40%(w/v)、特に15〜2
5%(w/v)が好ましい。その他条件については、自
体公知の方法により決定すればよい。また、装置は、上
記顆粒化結合剤を使用する場合と同様、市販の流動層造
粒乾燥機を使用できる。
記顆粒化結合剤を使用せずに、5'−リボヌクレオチド
塩類の一部を水溶液にし、該水溶液を残余の5'−リボ
ヌクレオチド塩類にスプレーすることにより5'−リボ
ヌクレオチド塩類を顆粒化してもよい。この場合、5'
−リボヌクレオチド塩類としては、水易溶性である5'
−リボヌクレオチドナトリウムが好ましい。水溶液の調
製に使用する5'−リボヌクレオチド塩類の量は、2〜
20重量%、特に5〜10重量%が好ましい。また、該
水溶液の濃度は、5〜40%(w/v)、特に15〜2
5%(w/v)が好ましい。その他条件については、自
体公知の方法により決定すればよい。また、装置は、上
記顆粒化結合剤を使用する場合と同様、市販の流動層造
粒乾燥機を使用できる。
【0010】つづいて、上記のようにして得られた顆粒
を油脂類および/またはワックス類にて被覆する。本発
明の調味料製剤に用いる油脂類およびワックス類として
は、5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出を抑制でき、
摂食可能なものであれば特に限定されないが、例えば、
動物由来の硬化油脂(例、硬化牛脂)、植物由来の油脂
を水添加した硬化油脂(例、硬化大豆油、硬化なたね
油、硬化綿実油、硬化コーン油)、ろう(例、カルナバ
ワックス、蜜ろう)などが挙げられる。水溶出率を低く
する観点からは、特に硬化牛脂が好ましい。これらの被
覆剤は市販品として入手可能である。これらの油脂類お
よびワックス類は単独で使用してもよいし、2種以上を
組合せてもよい。さらに、乳化剤等を適宜併用してもよ
い。
を油脂類および/またはワックス類にて被覆する。本発
明の調味料製剤に用いる油脂類およびワックス類として
は、5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出を抑制でき、
摂食可能なものであれば特に限定されないが、例えば、
動物由来の硬化油脂(例、硬化牛脂)、植物由来の油脂
を水添加した硬化油脂(例、硬化大豆油、硬化なたね
油、硬化綿実油、硬化コーン油)、ろう(例、カルナバ
ワックス、蜜ろう)などが挙げられる。水溶出率を低く
する観点からは、特に硬化牛脂が好ましい。これらの被
覆剤は市販品として入手可能である。これらの油脂類お
よびワックス類は単独で使用してもよいし、2種以上を
組合せてもよい。さらに、乳化剤等を適宜併用してもよ
い。
【0011】被覆化の方法としては、公知の方法を用い
ればよい。例えば、溶融した油脂類および/またはワッ
クス類に上記の5’−リボヌクレオチド塩類の顆粒を加
えて加熱条件下で分散させた後、冷却塔内に回転ディス
クもしくはノズルでスプレーする方法、あるいは特願平
9−234014号に記載の方法のように、上記顆粒を
油脂類および/またはワックス類と混合し、さらに撹拌
しながら該油脂等の融点以上の温度に加熱、混合した
後、該油脂等の融点以下の温度にまで冷却する方法など
を採用することができる。また、得られた被覆物は、必
要に応じて、溶融させた油脂等を滴下する滴下被覆など
の方法により2次被覆することができる。油脂類等の量
は、使用する油脂類等の種類や、設定した水溶出率およ
び5’−リボヌクレオチド塩類含有量などによって異な
るが、一般的には最終製品である調味料製剤の20〜6
0重量%である。
ればよい。例えば、溶融した油脂類および/またはワッ
クス類に上記の5’−リボヌクレオチド塩類の顆粒を加
えて加熱条件下で分散させた後、冷却塔内に回転ディス
クもしくはノズルでスプレーする方法、あるいは特願平
9−234014号に記載の方法のように、上記顆粒を
油脂類および/またはワックス類と混合し、さらに撹拌
しながら該油脂等の融点以上の温度に加熱、混合した
後、該油脂等の融点以下の温度にまで冷却する方法など
を採用することができる。また、得られた被覆物は、必
要に応じて、溶融させた油脂等を滴下する滴下被覆など
の方法により2次被覆することができる。油脂類等の量
は、使用する油脂類等の種類や、設定した水溶出率およ
び5’−リボヌクレオチド塩類含有量などによって異な
るが、一般的には最終製品である調味料製剤の20〜6
0重量%である。
【0012】本発明の調味料製剤を利用しうる食品とし
ては、製造工程中に油脂類の融点温度以上の加熱工程を
有する加工食品または、家庭で喫食する際に加熱調理さ
れる食品に適している。このような食品の例として、蒲
鉾、竹輪、揚げ蒲鉾、魚肉ソーセージなどの水産練り製
品、ソーセージ、ハム、ハンバーグ、ミートボールなど
の畜肉加工品、味噌類、珍味類、さらにギョーザ、シュ
ーマイ、肉まんの具、フライ用バッター、てんぷらの衣
などの総菜類などが挙げられる。本発明の調味料製剤
は、食品の製造工程中で加熱を付す前の適宜の混合工程
で添加される。これにより、加熱前はホスファターゼが
存在していても5'−リボヌクレオチド塩類の粉末が油
脂類および/またはワックス類で均一に被覆されている
ために酵素作用を受け難く、分解され難い。そして、加
熱によってホスファターゼが失活した後に、被覆してい
る油脂類および/またはワックス類が溶融し、5'−リ
ボヌクレオチド塩類を食品中に安定な状態で存在せしめ
ることができ、良好な呈味性が発揮されるものである。
ては、製造工程中に油脂類の融点温度以上の加熱工程を
有する加工食品または、家庭で喫食する際に加熱調理さ
れる食品に適している。このような食品の例として、蒲
鉾、竹輪、揚げ蒲鉾、魚肉ソーセージなどの水産練り製
品、ソーセージ、ハム、ハンバーグ、ミートボールなど
の畜肉加工品、味噌類、珍味類、さらにギョーザ、シュ
ーマイ、肉まんの具、フライ用バッター、てんぷらの衣
などの総菜類などが挙げられる。本発明の調味料製剤
は、食品の製造工程中で加熱を付す前の適宜の混合工程
で添加される。これにより、加熱前はホスファターゼが
存在していても5'−リボヌクレオチド塩類の粉末が油
脂類および/またはワックス類で均一に被覆されている
ために酵素作用を受け難く、分解され難い。そして、加
熱によってホスファターゼが失活した後に、被覆してい
る油脂類および/またはワックス類が溶融し、5'−リ
ボヌクレオチド塩類を食品中に安定な状態で存在せしめ
ることができ、良好な呈味性が発揮されるものである。
【0013】
【実施例】以下に、実施例、比較例および試験例を挙げ
て本発明をさらに詳細に説明するが、これらに限定され
るものではない。 実施例1 顆粒化結合剤を用いた調味料製剤の製造 まず、流動層造粒乾燥機(FD−3S、(株)パウレッ
ク製)を用い、下記の顆粒化結合剤に水を加えて溶解
し、この溶解液をスプレー液として、5’−リボヌクレ
オチドナトリウム(武田薬品工業(株)製 リボタイ
ド)に噴霧し、給気温度80〜90℃、排気温度30℃
〜40℃の条件で造粒し、ついで排気温度40℃〜45
℃で乾燥を行なうことにより、5’−リボヌクレオチド
ナトリウムを顆粒化した。操作条件は、顆粒中の水分量
が17%になることを基準に決定した。なお、カールフ
ィッシャー法により測定した実際の水分量は製剤A、B
およびCの顆粒について、それぞれ17.5%、16.
5%および16.7%であった。顆粒化結合剤として
は、デキストリンSR−32およびSR−7(ともに松
谷化学(株)製)ならびにグアガム(三栄源(株)製)
の3種類を、それぞれ表1の配合量で使用し顆粒を得
た。
て本発明をさらに詳細に説明するが、これらに限定され
るものではない。 実施例1 顆粒化結合剤を用いた調味料製剤の製造 まず、流動層造粒乾燥機(FD−3S、(株)パウレッ
ク製)を用い、下記の顆粒化結合剤に水を加えて溶解
し、この溶解液をスプレー液として、5’−リボヌクレ
オチドナトリウム(武田薬品工業(株)製 リボタイ
ド)に噴霧し、給気温度80〜90℃、排気温度30℃
〜40℃の条件で造粒し、ついで排気温度40℃〜45
℃で乾燥を行なうことにより、5’−リボヌクレオチド
ナトリウムを顆粒化した。操作条件は、顆粒中の水分量
が17%になることを基準に決定した。なお、カールフ
ィッシャー法により測定した実際の水分量は製剤A、B
およびCの顆粒について、それぞれ17.5%、16.
5%および16.7%であった。顆粒化結合剤として
は、デキストリンSR−32およびSR−7(ともに松
谷化学(株)製)ならびにグアガム(三栄源(株)製)
の3種類を、それぞれ表1の配合量で使用し顆粒を得
た。
【0014】
【表1】
【0015】ついで、以下の工程で被覆した。例えば、
製剤Aの場合、マイクロスピードミキサー(MS−25
型、宝工機(株)製)を用い、各顆粒3000gと硬化
油脂(日本油脂(株)製)500gとを混合し、撹拌し
ながら品温65℃に加温し、ついで57℃まで冷却し
て、該顆粒を油脂で被覆し、さらに50℃まで冷却して
1次被覆物を得た。つづいて、硬化牛脂1250gを用
い、油脂温度80±10℃、品温47〜49℃、滴下時
間20分の条件で、上記1次被覆物を滴下被覆により2
次被覆しリボタイド含量60%の組成物を得、製剤Bお
よびCについても製剤Aと同様に1次および2次被覆し
た。
製剤Aの場合、マイクロスピードミキサー(MS−25
型、宝工機(株)製)を用い、各顆粒3000gと硬化
油脂(日本油脂(株)製)500gとを混合し、撹拌し
ながら品温65℃に加温し、ついで57℃まで冷却し
て、該顆粒を油脂で被覆し、さらに50℃まで冷却して
1次被覆物を得た。つづいて、硬化牛脂1250gを用
い、油脂温度80±10℃、品温47〜49℃、滴下時
間20分の条件で、上記1次被覆物を滴下被覆により2
次被覆しリボタイド含量60%の組成物を得、製剤Bお
よびCについても製剤Aと同様に1次および2次被覆し
た。
【0016】実施例2 顆粒化結合剤不使用の調味料製剤の製造 5’−リボヌクレオチドナトリウム(武田薬品工業
(株)製 リボタイド)5000gのうち、250gを
用い、25.0%w/vの水溶液を調製した。流動層造
粒乾燥機((株)パウレック製、FD−3S)を用い、
該水溶液を残余の5'−リボヌクレオチドナトリウムに
スプレーすることにより5'−リボヌクレオチドナトリ
ウムを顆粒化した。顆粒化の条件は、実施例と同様にし
た。なお、顆粒中の水分量は17.5%であった。さら
に、得られた顆粒を実施例1と同様の方法および条件で
被覆し、製剤Dを製造した。
(株)製 リボタイド)5000gのうち、250gを
用い、25.0%w/vの水溶液を調製した。流動層造
粒乾燥機((株)パウレック製、FD−3S)を用い、
該水溶液を残余の5'−リボヌクレオチドナトリウムに
スプレーすることにより5'−リボヌクレオチドナトリ
ウムを顆粒化した。顆粒化の条件は、実施例と同様にし
た。なお、顆粒中の水分量は17.5%であった。さら
に、得られた顆粒を実施例1と同様の方法および条件で
被覆し、製剤Dを製造した。
【0017】比較例1 対照用製剤の製造 マイクロスピードミキサー(MS−25型、宝工機
(株)製)を用い、5’−リボヌクレオチドナトリウム
(武田薬品工業(株)製)5000gと硬化油脂(日本
油脂(株)製)882gとを混合し、撹拌しながら品温
65℃に加温し、ついで57℃まで冷却して、該顆粒を
油脂で被覆させ、さらに50℃まで冷却して1次被覆物
を得た。つづいて、硬化牛脂2451gを用い、油脂温
度80±10℃、品温47〜49℃、滴下時間40分の
条件で、上記1次被覆物を2次被覆した。
(株)製)を用い、5’−リボヌクレオチドナトリウム
(武田薬品工業(株)製)5000gと硬化油脂(日本
油脂(株)製)882gとを混合し、撹拌しながら品温
65℃に加温し、ついで57℃まで冷却して、該顆粒を
油脂で被覆させ、さらに50℃まで冷却して1次被覆物
を得た。つづいて、硬化牛脂2451gを用い、油脂温
度80±10℃、品温47〜49℃、滴下時間40分の
条件で、上記1次被覆物を2次被覆した。
【0018】試験例1 実施例1および2で得られた製剤A、B、CおよびDな
らびに比較例1で得た対照用製剤について、下記の方法
で水溶出率の試験を行なった。水溶出率の結果を、実施
例1、2および比較例1の製造における粒子径600μ
m以下の製剤の収率および各製剤の5’−リボヌクレオ
チドナトリウム含有量と共に、表2に示した。 [試験方法]水60mLを入れた共栓付き100mL容
三角フラスコを25℃の振盪恒温水槽に入れておき、試
料500mgを加え、振盪回数130rpmの条件で1
5分間振盪した。振盪後、孔径0.45μmのメンブラ
ンフィルターで濾過し、濾液中の5'−リボヌクレオチ
ド含量を下記の条件で液体クロマトグラフィーにより分
析した。溶出率は被覆造粒物中の5'−リボヌクレオチ
ド含量に対するその溶出量の割合で示した。 [液体クロマトグラフィーの測定条件] カラム:日立ゲル #3013−N(4φ×250mm) カラム温度:室温 移動相:pH3.5、1.5M酢酸 圧力:100kg/cm2 流速:1mL/分 検出:UV254nm 試料量:20μL
らびに比較例1で得た対照用製剤について、下記の方法
で水溶出率の試験を行なった。水溶出率の結果を、実施
例1、2および比較例1の製造における粒子径600μ
m以下の製剤の収率および各製剤の5’−リボヌクレオ
チドナトリウム含有量と共に、表2に示した。 [試験方法]水60mLを入れた共栓付き100mL容
三角フラスコを25℃の振盪恒温水槽に入れておき、試
料500mgを加え、振盪回数130rpmの条件で1
5分間振盪した。振盪後、孔径0.45μmのメンブラ
ンフィルターで濾過し、濾液中の5'−リボヌクレオチ
ド含量を下記の条件で液体クロマトグラフィーにより分
析した。溶出率は被覆造粒物中の5'−リボヌクレオチ
ド含量に対するその溶出量の割合で示した。 [液体クロマトグラフィーの測定条件] カラム:日立ゲル #3013−N(4φ×250mm) カラム温度:室温 移動相:pH3.5、1.5M酢酸 圧力:100kg/cm2 流速:1mL/分 検出:UV254nm 試料量:20μL
【0019】
【表2】
【0020】表2から明らかなように、製剤A〜Dのい
ずれにおいても、粒子径600μm以下の製剤の収率お
よび5’−リボヌクレオチドナトリウム含有量は、対照
に比べて大幅に向上した。特に、製剤A、BおよびD
は、製剤中の5’−リボヌクレオチドナトリウム含有率
が高いにもかかわらず、水溶出率も低いレベルに抑える
ことができた。
ずれにおいても、粒子径600μm以下の製剤の収率お
よび5’−リボヌクレオチドナトリウム含有量は、対照
に比べて大幅に向上した。特に、製剤A、BおよびD
は、製剤中の5’−リボヌクレオチドナトリウム含有率
が高いにもかかわらず、水溶出率も低いレベルに抑える
ことができた。
【0021】試験例2 下記の方法により、ソーセージ中における本発明の調味
料製剤の5’−リボヌクレオチドナトリウムの安定性に
ついて試験を行なった。対照として市販の5’−リボヌ
クレオチドナトリウム製剤(商品名:リボコート「ES
−N」、武田薬品工業(株)製)および5’−リボヌク
レオチドナトリウムの原体(武田薬品工業(株)製 リ
ボタイド)を使用した。 [平均粒径の測定方法]本発明の調味料製剤、対照とし
ての5’−リボヌクレオチドナトリウム製剤「ES−
N」、5’−リボヌクレオチドナトリウム(リボタイ
ド)各100gをJIS標準篩600ミクロンから75
ミクロンの7篩を用いて、ロータップマシンで10分間
篩い、各篩上の試料重量を測定し、パーセント換算後、
各篩の目開きと積算し、その得られた数値を合算して平
均粒径とした。 [試料の調製および試験方法]豚赤身330g、牛骨髄
90g、食塩16g、ソーセージミックス(キュアリン
グ剤)2.8、氷149g、砂糖4g、スパイスミック
ス8g、グルタミン酸ナトリウム2gおよび燻液2.4
gに、実施例2で得られた製剤D0.67gを混合し、
カッティングし、さらに豚脂135gおよび馬鈴薯デン
プン60gを添加してカッティングし、これをケーシン
グに充填してソーセージ用ペースト肉を調製した。対照
用試料の場合、製剤Dに替えて、それぞれリボコート
「ES−N」1.60gまたは5’−リボヌクレオチド
ナトリウム(リボタイド)0.40gを混合した。これ
らの試料を55℃の温度で90分間あるいは180分間
乾燥させ、75℃、40分間加熱した後の5’−リボヌ
クレオチドナトリウム含量を測定した。 [分析方法]上記試料100gをフードカッターで粉砕
し、そのうちの約20gをパウチに入れ、水50mlを
入れてシールした。これをストマッカーで5分間混合し
た後、恒温器で20分間、80℃に加熱した。これを5
Cタイプの濾紙で濾過し、濾液中の5'−リボヌクレオ
チド含量を試験例1と同様の条件で液体クロマトグラフ
ィーにより分析した。5’−リボヌクレオチドナトリウ
ムの残存率を表3に示す。残存率については、同一の試
験を2回行なった。表中、ave は平均値を表す。
料製剤の5’−リボヌクレオチドナトリウムの安定性に
ついて試験を行なった。対照として市販の5’−リボヌ
クレオチドナトリウム製剤(商品名:リボコート「ES
−N」、武田薬品工業(株)製)および5’−リボヌク
レオチドナトリウムの原体(武田薬品工業(株)製 リ
ボタイド)を使用した。 [平均粒径の測定方法]本発明の調味料製剤、対照とし
ての5’−リボヌクレオチドナトリウム製剤「ES−
N」、5’−リボヌクレオチドナトリウム(リボタイ
ド)各100gをJIS標準篩600ミクロンから75
ミクロンの7篩を用いて、ロータップマシンで10分間
篩い、各篩上の試料重量を測定し、パーセント換算後、
各篩の目開きと積算し、その得られた数値を合算して平
均粒径とした。 [試料の調製および試験方法]豚赤身330g、牛骨髄
90g、食塩16g、ソーセージミックス(キュアリン
グ剤)2.8、氷149g、砂糖4g、スパイスミック
ス8g、グルタミン酸ナトリウム2gおよび燻液2.4
gに、実施例2で得られた製剤D0.67gを混合し、
カッティングし、さらに豚脂135gおよび馬鈴薯デン
プン60gを添加してカッティングし、これをケーシン
グに充填してソーセージ用ペースト肉を調製した。対照
用試料の場合、製剤Dに替えて、それぞれリボコート
「ES−N」1.60gまたは5’−リボヌクレオチド
ナトリウム(リボタイド)0.40gを混合した。これ
らの試料を55℃の温度で90分間あるいは180分間
乾燥させ、75℃、40分間加熱した後の5’−リボヌ
クレオチドナトリウム含量を測定した。 [分析方法]上記試料100gをフードカッターで粉砕
し、そのうちの約20gをパウチに入れ、水50mlを
入れてシールした。これをストマッカーで5分間混合し
た後、恒温器で20分間、80℃に加熱した。これを5
Cタイプの濾紙で濾過し、濾液中の5'−リボヌクレオ
チド含量を試験例1と同様の条件で液体クロマトグラフ
ィーにより分析した。5’−リボヌクレオチドナトリウ
ムの残存率を表3に示す。残存率については、同一の試
験を2回行なった。表中、ave は平均値を表す。
【0022】
【表3】
【0023】表3から明らかなように、製剤Dはリボコ
ート「ES‐N」の2倍以上の5’−リボヌクレオチドナ
トリウム含有量を有するが、ソーセージ中のホスファタ
ーゼに対する5’−リボヌクレオチドナトリウム安定性
は、リボコート「ES‐N」とほぼ同程度であった。
ート「ES‐N」の2倍以上の5’−リボヌクレオチドナ
トリウム含有量を有するが、ソーセージ中のホスファタ
ーゼに対する5’−リボヌクレオチドナトリウム安定性
は、リボコート「ES‐N」とほぼ同程度であった。
【発明の効果】以上記載したように、本発明によれば、
5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出率が低く、5'−リ
ボヌクレオチド塩類の含有量が多く、かつ粒子径が小さ
い調味料製剤が提供される。また、水難溶性ではない
5'−リボヌクレオチド塩類を用いても、5'−リボヌク
レオチド塩類の水溶出率が低く、5'−リボヌクレオチ
ド塩類の含有量が多く、かつ粒子径が小さい調味料製剤
を高収率で製造する方法が提供される。
5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出率が低く、5'−リ
ボヌクレオチド塩類の含有量が多く、かつ粒子径が小さ
い調味料製剤が提供される。また、水難溶性ではない
5'−リボヌクレオチド塩類を用いても、5'−リボヌク
レオチド塩類の水溶出率が低く、5'−リボヌクレオチ
ド塩類の含有量が多く、かつ粒子径が小さい調味料製剤
を高収率で製造する方法が提供される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月20日(2000.10.
20)
20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】つづいて、上記のようにして得られた顆粒
を油脂類および/またはワックス類にて被覆する。本発
明の調味料製剤に用いる油脂類およびワックス類として
は、5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出を抑制でき、
摂食可能なものであれば特に限定されないが、例えば、
動物由来の硬化油脂(例、硬化牛脂)、植物由来の油脂
を水素添加した硬化油脂(例、硬化大豆油、硬化なたね
油、硬化綿実油、硬化コーン油)、ろう(例、カルナバ
ワックス、蜜ろう)などが挙げられる。水溶出率を低く
する観点からは、特に硬化牛脂が好ましい。これらの被
覆剤は市販品として入手可能である。これらの油脂類お
よびワックス類は単独で使用してもよいし、2種以上を
組合せてもよい。さらに、乳化剤等を適宜併用してもよ
い。
を油脂類および/またはワックス類にて被覆する。本発
明の調味料製剤に用いる油脂類およびワックス類として
は、5'−リボヌクレオチド塩類の水溶出を抑制でき、
摂食可能なものであれば特に限定されないが、例えば、
動物由来の硬化油脂(例、硬化牛脂)、植物由来の油脂
を水素添加した硬化油脂(例、硬化大豆油、硬化なたね
油、硬化綿実油、硬化コーン油)、ろう(例、カルナバ
ワックス、蜜ろう)などが挙げられる。水溶出率を低く
する観点からは、特に硬化牛脂が好ましい。これらの被
覆剤は市販品として入手可能である。これらの油脂類お
よびワックス類は単独で使用してもよいし、2種以上を
組合せてもよい。さらに、乳化剤等を適宜併用してもよ
い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】試験例1 実施例1および2で得られた製剤A、B、CおよびDな
らびに比較例1で得た対照用製剤について、下記の方法
で水溶出率の試験を行なった。実施例1、2および比較
例1の製造における粒子径600μm以下の製剤の収率
および各製剤の5’−リボヌクレオチドナトリウム含有
量と5’−リボヌクレオチドナトリウムの水溶出率の結
果を共に、表2に示した。 [試験方法]水60mLを入れた共栓付き100mL容
三角フラスコを25℃の振盪恒温水槽に入れておき、試
料500mgを加え、振盪回数130rpmの条件で1
5分間振盪した。振盪後、孔径0.45μmのメンブラ
ンフィルターで濾過し、濾液中の5'−リボヌクレオチ
ド含量を下記の条件で液体クロマトグラフィーにより分
析した。溶出率は被覆造粒物中の5'−リボヌクレオチ
ド含量に対するその溶出量の割合で示した。 [液体クロマトグラフィーの測定条件] カラム:日立ゲル #3013−N(4φ×250mm) カラム温度:室温 移動相:pH3.5、1.5M酢酸 圧力:100kg/cm2 流速:1mL/分 検出:UV254nm 試料量:20μL
らびに比較例1で得た対照用製剤について、下記の方法
で水溶出率の試験を行なった。実施例1、2および比較
例1の製造における粒子径600μm以下の製剤の収率
および各製剤の5’−リボヌクレオチドナトリウム含有
量と5’−リボヌクレオチドナトリウムの水溶出率の結
果を共に、表2に示した。 [試験方法]水60mLを入れた共栓付き100mL容
三角フラスコを25℃の振盪恒温水槽に入れておき、試
料500mgを加え、振盪回数130rpmの条件で1
5分間振盪した。振盪後、孔径0.45μmのメンブラ
ンフィルターで濾過し、濾液中の5'−リボヌクレオチ
ド含量を下記の条件で液体クロマトグラフィーにより分
析した。溶出率は被覆造粒物中の5'−リボヌクレオチ
ド含量に対するその溶出量の割合で示した。 [液体クロマトグラフィーの測定条件] カラム:日立ゲル #3013−N(4φ×250mm) カラム温度:室温 移動相:pH3.5、1.5M酢酸 圧力:100kg/cm2 流速:1mL/分 検出:UV254nm 試料量:20μL
Claims (7)
- 【請求項1】 5'−リボヌクレオチド塩類を含む顆粒
を芯物質とし、芯物質が油脂類および/またはワックス
類で被覆されている調味料製剤。 - 【請求項2】 5'−リボヌクレオチド塩類20〜90
重量%と、顆粒化結合剤1〜10重量%と、油脂類およ
び/またはワックス類10〜50重量%とを含む調味料
製剤である請求項1記載の調味料製剤。 - 【請求項3】 5'−リボヌクレオチド塩類20〜90
重量%と、油脂類および/またはワックス類10〜50
重量%とを含む調味料製剤であって、5'−リボヌクレ
オチド塩類からなる顆粒が油脂類および/またはワック
ス類で被覆されている請求項1記載の調味料製剤。 - 【請求項4】 5'−リボヌクレオチド塩類を油脂類お
よび/またはワックス類で被覆する調味料製剤の製造方
法であって、油脂類および/またはワックス類で被覆す
る前に、5'−リボヌクレオチド塩類を顆粒化すること
を特徴とする調味料製剤の製造方法。 - 【請求項5】 顆粒化結合剤を用いて5'−リボヌクレ
オチド塩類を顆粒化する請求項1記載の製造方法。 - 【請求項6】 顆粒化結合剤がデキストリンである請求
項2記載の製造方法。 - 【請求項7】 5'−リボヌクレオチド塩類の一部を水
溶液にし、該水溶液を残余の5'−リボヌクレオチド塩
類にスプレーすることにより5'−リボヌクレオチド塩
類を顆粒化する請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000292280A JP2002095438A (ja) | 2000-09-26 | 2000-09-26 | 調味料製剤およびその製造方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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- 2000-09-26 JP JP2000292280A patent/JP2002095438A/ja active Pending
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