JP2987165B2 - 被覆製剤およびその用途 - Google Patents

被覆製剤およびその用途

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    • A23L27/20Synthetic spices, flavouring agents or condiments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
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    • A23P10/00Shaping or working of foodstuffs characterised by the products
    • A23P10/30Encapsulation of particles, e.g. foodstuff additives
    • A23P10/35Encapsulation of particles, e.g. foodstuff additives with oils, lipids, monoglycerides or diglycerides

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、油脂、ワックス、レシチンおよび高級脂肪
酸を配合してなる可食性芯物質用の被覆剤ならびにその
用途に関する。
従来の技術 可食性の微粒子を芯物質とし、これを油脂類・ワック
ス類で被覆することは公知であり、たとえば5′−リボ
ヌクレオチド類(特公昭42−1470、特開昭58−9436
6)、有機酸類(特開昭61−100170)、酵素類(特開昭5
7−22668)あるいは甘味料(特開昭61−100146、特開昭
61−268135)などを被覆し、食品に添加したときに酵素
分解、酸あるいは熱などに対する安定性の向上や品質の
改良効果をあげる方法が知られている。
発明が解決しようとする課題 上記のように、可食性芯物質を被覆する方法はいくつ
か知られているものの、被覆の均一性を向上させ、さら
に高品質のものを開発することが要望されている。
課題を解決するための手段 上記のような状況に鑑み、本発明者らは可食性芯物質
のより有用な被覆法について種々検討した結果、本発明
を完成した。
すなわち、本発明は1)油脂、ワックス、レシチンお
よび高級脂肪酸を配合してなる可食性芯物質用の被覆
剤、 2)上項1)の被覆剤で被覆してなる可食性芯物質製
剤、および 3)可食性芯物質を、油脂、ワックス、レシチンおよび
高級脂肪酸を配合してなる被覆剤で被覆することを特徴
とする可食性芯物質製剤の製造法である。
本発明でいう芯物質とは、可食性で微粒子状を呈する
ものであれば特に限定されないが水可溶性であることが
好ましい。たとえば、調味料(例、5′−リボヌクレオ
チド類)、有機酸およびその塩類(例、クエン酸、酒石
酸、ソルビン酸、フマル酸、L−アスコルビン酸)、食
品用酵素(例、蛋白質分解酵素)あるいは(例、アスパ
ルテーム、アセスルハムK)などがあげられる。5′−
リボヌクレオチド塩類としては5′−イノシン酸、5′
−グアニル酸の可食性塩(例えば、水に対する溶解度が
20℃で1g/100g以上であるナトリウム塩、カリウム塩、
アンモニウム塩、リジン塩、ヒスチジン塩、アルギニン
塩などの水易溶性塩)、またはこれらの混合物[例、
5′−リボヌクレオチドナトリウム(5′−イノシン酸
ナトリウムと5′−グアニル酸ナトリウムとの混合
物)]があげられる。これらの呈味性5′−リボヌクレ
オチド塩類に加えて5′−アデニル酸、5′−ウリジル
酸、5′−シチジル酸の可食性塩が加えられていてもよ
い。
本発明では、とりわけ水易溶性の5′−リボヌクレオ
チド塩類が好ましい対象となり得る。本発明を適用する
に際し、5′−リボヌクレオチド塩類の水易溶性塩類
は、被覆効率を向上するために、総水分はできるだけ少
ないほうが好ましい。例えば、総水分は約10重量%以
下、好ましくは約2重量%から7重量%の範囲がよい。
また、5′−リボヌクレオチド塩類の粒子径は小さい方
が好ましく、通常、約250μm以下の微粒子に調製され
る。ここでいう総水分とは、結晶性、付着性あるいはこ
れら双方に由来するもののいずれを問わず、5′−リボ
ヌクレオチド塩類に含有されるすべての水分をいう(以
下、単に水分ということがある)。総水分の定量は、
「食品添加物公定書第5版」に記載の方法すなわち、水
分定量法(カールフィッシャー法)または乾燥減量試験
法(120℃、4時間)に従って行うことができる。5′
−リボヌクレオチド塩類は、たとえば上記の「食品添加
物公定書 第4版」によると5′−イノシン酸ナトリウ
ムで28.5重量%以下、5′−グアニル酸ナトリウムで25
重量%以下、また「食品添加物公定書第5版」によると
5′−イノシン酸ナトリウムで29.0重量%以下、5′−
グアニル酸ナトリウムで25.0重量%以下、とそれぞれ定
められているとおり、比較的に高水分のものでも安定で
あり、従来の被覆法では比較的に高水分のものが原料と
して利用されてきた。本発明では、低水分のものを原料
とすることができるのも特徴の1つである。
次に、5′−リボヌクレオチド塩類の粒子径は約250
μm以下のものが使用される。これに加えて、全粒子中
において約105μm以下で60μm以上の粒子径のものが
約80重量%以上を占めるものが好ましく、また比容が約
1.5〜2.5ml/gであるものが好ましい。形状はできるだ
け、球状に近いものが好ましいが、前述のような総水分
および粒子径を有するようなものであれば、細部の形状
は特に限定されない。
本発明に用いる5′−リボヌクレオチド塩類の微粒子
の調製は、前述のような総水分および粒子径を有するよ
うないかなる方法も採用しうる。例えば、5′−リボヌ
クレオチド塩類の水易溶性塩類の場合は、水溶液を噴霧
乾燥したものが有利に用いられる。噴霧乾燥を行う場
合、5′−リボヌクレオチド塩類の濃度は、乾燥物が本
発明で目的とする粒子径となるように調製され、通常は
20重量%以上35重量%以下の範囲で行なわれる。
上記の噴霧乾燥に際して、5′−リボヌクレオチド塩
類とともに液中に糖類を共存せしめておくと、得られる
微粒子と油脂類との親和性がさらに向上し、油脂類の被
覆がより均一で付着性が良好となる。この場合、5′−
リボヌクレオチド塩類100部(重量)に対して0.1から20
部(重量)の糖類を5′−リボヌクレオチド塩類と共に
水溶液としたのち、噴霧乾燥することが有効である。糖
類としては、アルファ化して水溶性にしたでん粉類、あ
るいはデキストリン類(例、DE20以下)、あるいはグア
ーガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、トラガ
ントガム、ペクチン、寒天、カラキーナン、キサンタン
ガムなどの多糖類、さらにα−,β−,γ−の各サイク
ロデキストリン、砂糖、乳糖、グルコース、フラクトー
ス、ガラクトースなどの少糖類があげられる。
一方、5′−リボヌクレオチド塩類以外の可食性芯物
質の場合についても、従来の被覆方法で用いられたと同
様の微粒子を被覆の対象とすることができる。
次に、本発明の被覆剤について述べる。
本発明で使用される油脂としては、融点が約55℃から
90℃の範囲で食用に供し得るものであればいずれでもよ
い。該油脂類としては、グリセリン脂肪酸エステル(モ
ノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライドを
含む)からなる植物性または動物性油脂、あるいはこれ
らの油脂を水素添加処理して得た油脂があげられる。具
体的にどの油脂を用いるかは、主に使用対象食品の種類
と所望の放出温度によって選択される。例えば、牛脂硬
化油、魚油硬化油、鯨油硬化油、菜種硬化油、大豆硬化
油、落花生硬化油、ヒマシ硬化油、綿実硬化油、サフラ
ワー硬化油、ベニバナ硬化油、米ヌカ硬化油などの1種
または2種を適宜に選択して用いられる。とりわけ、牛
脂硬化油、菜種硬化油および大豆硬化油が好ましく用い
られる。
本発明に用いるワックスは、動物性、植物性、鉱物性
の天然ワックス類があげられ、具体例としては、キャン
デリラワックス、ライスブランワックス、カルナウバワ
ックス、ミツロウ、パラフィンワックスなどが例示され
る。とりわけ、カルナバワックス、ミツロウが好ましく
用いられる。これらワックスは油脂と混合すると緻密な
組織になり被覆効果を高めることができるが、添加量が
増したり、可食性芯物質の粒度をあまりにも小さくしす
ぎると、分散液の粘度が経時的に高まり、場合によって
はスプレーなどによる造粒時に糸曳き現象がみられ、さ
らには高粘度のために作業ができなくなるなどの原因に
なりやすい。
本発明でいうレシチンとは、ホスファチジルコリン、
ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノ
シトールその他を含むリン脂質の総称いい、「食品添加
物公定書 第5版」に定められた、レシチン含量60%以
上のものが具体例としてあげられる。例えば、大豆レシ
チン、菜種レシチン、とうもろこしレシチン、綿実レシ
チン、卵黄レシチンなどがありいずれも本発明の目的に
使用できるが、とりわけ大豆レシチンが好ましく用いら
れる。レシチンは上記の可食性芯物質分散液の粘度を低
下させて作業性を改善することができるが、添加量が増
すと被覆効果が低下しやすいので前記のワックス類およ
び次に述べる高級脂肪酸とのバランスが重要である。
本発明でいう高級脂肪酸としては、炭素数12〜20の直
鎖脂肪酸があげられ、飽和、不飽和いずれの脂肪酸でも
よく、具体例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、
リノレン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、リ
グノセン酸などがあげられる。とりわけ、パルミチン
酸、ステアリン酸およびベヘン酸が好ましく用いられ
る。高級脂肪酸を使用すると、被覆層の組織を緻密に
し、被覆性能を顕著に高めることができる。ワックスの
場合と同様に、高級脂肪酸の添加によって可食性芯物質
の分散液の粘度が増加するが経時的に増加するようなこ
とはないので粘度の調整に利用できる。被覆効果の強化
および粘度の調整のためには、油脂、ワックス、レシチ
ン、可食性芯物質を混合分散した後に、高級脂肪酸を所
要量添加するのが最も有効である。
本発明においては、これら4成分のいずれもが必須で
あり、どの成分が欠けても目的とする被覆物は得られな
い。通常、これら4成分の配合割合は、油脂類100重量
部に対して、ワックス類0.05から1.2重量部、レシチン
0.01から0.05重量部、高級脂肪酸0.01から5重量部であ
る。さらに好ましくは例えば、スプレー造粒法による場
合は、分散液の粘度と被覆効率の点から、油脂類100重
量部に対して、ワックス0.6から1.1重量部、レシチン0.
03から0.05重量部、高級脂肪酸0.5から2.5重量部の各範
囲が好ましい。これら被覆剤の使用量は可食性芯物質が
無水物として20から60重量%になるような範囲から選択
される。これら被覆製剤中の可食性芯物質の含量が無水
物で約23から46重量%の範囲となるようにするのがより
好ましい。被覆剤の量がこれより少ないと被覆効果が小
さく、例えば、5′−リボヌクレオチド塩類の場合、フ
ォスファターゼに対する安定効果が減少し、多すぎると
食品に添加した際の油脂あるいはワックスが白い斑点と
なって残ることがあり好ましくない場合が多い。
被覆方法としては、例えばあらかじめ溶融した油脂、
ワックスおよびレシチンの混合物に前述の可食性芯物質
の微粒子を加えて約60から105℃、好ましくは約60から9
5℃で分散させたのち、高級脂肪酸を添加混合して粘度
を約60〜800CPに調整し、約10から35℃の冷却塔内に回
転ディスクあるいはノズルでスプレーして造粒する。ま
たはこの熱溶融した分散液を一旦冷却固化させたのち粉
砕する方法、さらに可食性芯物質の微粒子を気流中に流
動せしめ液状の本発明の被覆剤(加熱溶融したもの、あ
るいは適当な溶剤に溶解したもの)を噴霧し、コーティ
ングする方法、またはコーティングパンを用いてコーテ
ィングする方法などいずれの方法も採用できる。
これらの方法のうちで、より均一な被覆造粒物が得ら
れるという点において、冷却下へのスプレー造粒が好適
である。例えば、円盤ディスクによるスプレー造粒の場
合は、円盤:100〜200mm(直径)、円盤加熱温度:130〜2
00℃、円盤回転数:1200〜5000rpm、分散液の供給量:200
〜600ml/min.、分散液温度:65〜100℃、冷却塔内温度:1
0〜35℃の操作条件で好ましく実施できる。
以上の方法で被覆した上にさらに同種または他の種類
の組成の被覆剤を用いて2重3重に被覆してより被覆効
果を高めることもできる。このようにして得られる、製
品粒度について言えば、粒度が大きく、被覆剤含量が高
いほど、被覆は厚くなるが、食品に添加混合、らい潰な
どの作業をする場合、粒度の大きいもの程、機械的に破
壊される機会が大きくなり、実質上、可食性芯物質の残
存率が低下する。このような点から実用的には、製品粒
度は500μm以下に、好ましくは250μm以下で150μm
以上の範囲となるように被覆するのが望ましい。本発明
の被覆製剤を利用しうる食品としては製造工程中に被覆
剤の融点温度以上の加熱工程を有する加工食品あるい
は、家庭で喫食する際に加熱調理される食品に適してい
る。このような食品の例として、かまぼこ、ちくわ、揚
げかまぼこ、魚肉ソーセージなどの水産ねり製品、ソー
セージ、ハム、ハンバーグ、ミートボールなどの畜肉加
工品、味噌類、珍味類、さらにギョウザ、シューマイ、
肉まんの具などのそう菜類、フライ用バッター、てんぷ
らの衣、空揚げ粉などの小麦粉製品などがあげられる。
本発明の製剤は、食品の製造工程中で加熱を付す前の適
宜の混合工程で添加される。これにより、例えば、5′
−リボヌクレオチド塩類を被覆した製剤は、食品中にフ
ォスファターゼが存在していても該塩類の微粒子が被覆
剤で均一に被覆されているために、酵素作用を受けず、
分解されることがない。そして、加熱によってフォスフ
ァターゼが失活した後に、被覆剤が溶融してから、5′
−リボヌクレオチド塩類を食品中に放出し、安定な状態
で存在せしめることができ、良好な呈味性が発揮される
ものである。
作用および実施例 次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。
なお、以下に用いるパーセント(%)は重量パーセント
を示すものとする。
実施例1 菜種硬化油脂3440g、カルナウバワックス33.5gおよび
大豆レシチン1.7gの3成分をあらかじめ、100℃で加熱
溶融した後、90〜95℃に調整し「リボタイド」(5′−
イノイシン酸ナトリウムと5′−グアニル酸ナトリウム
の混合物、武田薬品工業製)の噴霧乾燥品1500g(水分
6.1%、デキストリン2.5%含有)を加えて十分に分散さ
せた。次いで、ステアリン酸24.8gを添加して溶融し、
分散液を均質化した後、70℃に調整し、回転円盤型スプ
レー装置(ディスクの直径150mm、回転数1200rpm)を用
いて25℃の室内にスプレーして被覆造粒品(サンプル
A)を得た。
得られたサンブルAを目開き500μmの篩で篩別した
ところ、篩通過品は全体の98.3%で、この製品中の5′
−リボヌクレオチドナトリウム含量は36.9%であった。
また、上記組成のうち、カルナウバワックスを除き、そ
の量だけ菜種硬化油脂を増量(3473.5g)して得た被覆
造粒品をサンプルB、大豆レシチンを除き、その量だけ
菜種硬化油脂を増量(3441.7g)して得た被覆造粒品を
サンプルC、ステアリン酸を除き、その量だけ菜種硬化
油脂を増量(3464.8g)して得た被覆造粒品をサンブル
Dとする。
それぞれのサンプルの溶出試験の結果は第1表のとう
りで、本発明の被覆製剤はあきらかに溶出率が小さく、
品質良好である。
なお、各サンプル分散液の92℃での粘度はサンプルA
が164CP、Bが210CP、Cが40CP、Dが30CPであった。
《溶出試験》 25℃の水60mlを入れた共栓付き100ml容3角フラスコ
を25℃の振とう恒温水槽に入れておき、試料1.0gを加え
て、振とう回数130rpmの条件で15分間から120分間振と
うする。振とう後、孔径0.45μmのメンブランフィルタ
ーでろ過し、ろ液中の5′−リボヌクレオチド ナトリ
ウムの含量を液体クロマトグラフィーによって分析し
た。溶出率は被覆品中の5′−リボヌクレオチド ナト
リウム含量に対するその溶出量の割合で示した。
《5′−リボヌクレオチド ナトリウムの測定条件》 ・カラム:MIC GEL CDR 10(4×150mm)・カラム温
度:室温 ・移動相:pH4.5,0.5M酢酸バッファー ・圧力:50kg/cm2 ・流速1.0ml ・検出器:UV 254nm ・試料量:20μl 実施例2 大豆硬化油脂3440g、みつろう33.5gおよび卵黄レシチ
ン1.7gの3成分をあらかじめ95℃で加熱溶融した後、温
度88〜93℃に調整し、5′−イノシン酸ナトリウム噴霧
乾燥品(水分5.5%、デキストリン3%含有)を1500g加
えて、十分に分散させた。さらにベヘン24.8gを加えて
溶融し、分散液を均質化した後(92℃における粘度は18
2CP)、70℃に調整し、回転円盤型スプレー装置(実施
例1と同じ)を用いて25℃の室内にスプレーし被覆造粒
品を得た。
得られた製品中の5′−イノシン酸ナトリウム含量は
38.0%で、溶出試験の結果、60分間での溶出率は5.6%
であった。
実施例3 やし油硬化油6898g、みつろう50g、大豆レシチン2.0g
の3成分をあらかじめ95℃で加熱溶融した後、85〜90℃
に調整し、アスパルテーム粉末(200メッシュ全量通過
品)3800gを加えて十分に分散させた。次いで、パルミ
チン酸50gを添加して溶融し、分散液を均質化した後、7
0℃に調整し、実施例1と同様の回転円盤型スプレー装
置を用いて、25℃の室内にスプレーし被覆造粒品を得
た。この製品中のアスパルテーム含量は36.8%で、25℃
の水中での溶出試験の結果は、60分間で溶出率3.8%で
あった。
実施例4 牛脂硬化油3242g、みつろう31.5g、大豆レシチン1.5g
およびステアリン酸25.0gの4成分をあらかじめ100℃で
加熱溶融した後、90〜95℃に調整し、アスコルビン酸カ
ルシウム粉砕品(水分0.5%以下、200メッシュ篩全量通
過品)1700gを加えて十分に分散させた。次いで、ステ
アリン酸25.0gを添加して溶融し、分散液を均質化した
後、70℃に調整し、1時間保持した後、実施例1と同様
の回転円盤型スプレー装置を用いて、25℃の室内にスプ
レーして被覆造粒品を得た。この製品を目開き420μm
の篩で篩別したところ、全量の96.5%が通過し、アスコ
ルビン酸カルシウムの含量は32.1%であった。また25℃
の2重量%メタリン酸水溶液中での溶出試験の結果は、
60分間で溶出率5.2%であった(アスコルビン酸カルシ
ウムの分析はヨウ素滴定法によった)。
発明の効果 本発明で得られる被覆製剤は、可食性芯物質の微粒子
が被覆剤で均一に被覆されており、従来の被覆法で得た
ものより、常温下で水に浸漬しても芯物質の溶出がほぼ
完全に抑えられている。このために、食品に添加したと
きに該芯物質が酵素や酸による分解が効果的に防止でき
る。例えば、5′−リボヌクレオチド類の被覆製剤は、
加熱工程を有する食品の製造に際し、その加熱工程前に
添加しても食品原料に由来するフォスファターゼによる
分解が抑えられ、しかも加熱によりフォスファターゼが
失活した状態で被覆剤が溶解され、5′−リボヌクレオ
チド塩類により十分に調味できる。さらにアスコルビン
酸などの有機酸類についても同様に均一な被覆物が得ら
れ、例えば、魚畜肉練り製品に添加するとき、その品質
改良効果がより顕著に発揮される。
また本被覆製剤は長期間保存しても被覆製剤の表面に
ひび割れや間隙の生成が極めて少なく、保存安定性にす
ぐれていることも大きな特徴である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5′−リボヌクレオチド塩類からなる可食
    性芯物質用の被覆剤であって、硬化油脂100重量部に対
    して、ワックス0.05〜1.2重量部、レシチン0.01〜0.05
    重量部および高級脂肪酸0.01〜5重量部を配合してなる
    被覆剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の被覆剤で被覆してなる5′
    −リボヌクレオチド塩類からなる可食性芯物質製剤。
  3. 【請求項3】5′−リボヌクレオチド塩類が、5′−イ
    ノシン酸ナトリウムまたは5′−グアニル酸ナトリウム
    である請求項2記載の可食性芯物質製剤。
  4. 【請求項4】5′−リボヌクレオチド塩類からなる可食
    性芯物質を、硬化油脂100重量部に対して、ワックス0.0
    5〜1.2重量部、レシチン0.01〜0.05重量部および高級脂
    肪酸0.01〜5重量部を配合してなる被覆剤で被覆するこ
    とを特徴とする可食性芯物質製剤の製造法。
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