JP2002095367A - 植物吸水補助具 - Google Patents

植物吸水補助具

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JP2002095367A JP2000289274A JP2000289274A JP2002095367A JP 2002095367 A JP2002095367 A JP 2002095367A JP 2000289274 A JP2000289274 A JP 2000289274A JP 2000289274 A JP2000289274 A JP 2000289274A JP 2002095367 A JP2002095367 A JP 2002095367A
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cell
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Yuichi Mori
森  有一
Takehiko Mukoyama
武彦 向山
浩 ▲吉▼岡
Hiroshi Yoshioka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイドロゲル添加による支持体の脆弱化を防
止するのみならず、土圧によるハイドロゲルの吸水性の
低下をも防止した植物吸水補助具を提供する。 【解決手段】 少なくとも1個のセル空間を与えるセル
構造体のセル空間内に、ハイドロゲル形成性高分子を配
置して、植物吸水補助具を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物体の育成に好
適な状態で、持続的に植物に水分を供給することが可能
な植物吸水補助具に関する。本発明は、特に、屋上、壁
面及び法面緑化またはガーデニング等を目的とした植物
育成用に特に好適に使用可能である。
【0002】
【従来の技術】石油を始めとする化石資源の大量消費を
中心としたエネルギー大量消費社会は、人類の産業の発
展、生活の快適化等に多大な貢献を達成して来た。しか
しながら、近年、排ガス等による大気汚染、都市環境の
悪化、ヒートアイランド現象(都市域の高温化)、更に
は地球温暖化等の環境破壊が問題となっている。このよ
うなエネルギー大量消費社会への反省という観点から、
地球という有限な生態系の環境破壊等の悪影響を出来る
限り抑制した、いわゆる「地球に優しい」技術に対する
ニーズは増大する一方である。
【0003】このような「地球に優しい」技術の一つと
して、昨今、緑化による大気浄化、都市のヒートアイラ
ンド化の防止、都市型洪水の抑制及び省エネルギーとい
う観点から、都市域を含む社会全体の緑化(特に、大都
市の建築物の屋上または壁面緑化等)が大きな注目を集
めている。更には、地球温暖化防止または美観維持とい
う観点からも、高速道路、ダム、採石場跡、河川の護岸
などの法面の緑化も進められている。
【0004】加えて、経済的成長の鈍化、人口の高齢化
等に伴って、一般市民の間にも自然志向、環境重視(エ
コロジー)志向が着実に高まっており、その一例とし
て、趣味としての家庭園芸(ガーデニング)を楽しむ人
々が急速に増えている。上記したような種々の緑化(特
に、屋上、壁面または法面などの人工地盤の緑化)にと
って最も重要なことは、植物への簡便な給水技術の開発
(更に望ましくは、植物支持体の軽量化、高強度化技
術、及び簡便且つ低コストの施工および/又は給水技術
の開発)である。緑化にとって特に重要な屋上、壁面及
び法面においては、給水設備の設置の困難さ、支持体の
軽量化等による要求が著しく厳しくならざるを得ないた
め、これら屋上等の環境は、植物の水分摂取という点で
はむしろ劣悪な環境にあるからである。
【0005】このような劣悪な環境を改善する目的で、
近年、高設備コスト・高メンテナンスコストの給水設備
を設置する代わりに、高吸水性を有するハイドロゲルを
植物の支持体中に混合して、雨水などを吸収する保水剤
として使用する試みが行われ始めている。特におむつ、
衛生用品等に大量に使用されているハイドロゲル(架橋
ポリアクリル酸ナトリウム、SAP)は、自重の100
〜300倍の雨水を吸収し、吸水した水を徐々に放出し
植物に長期間、水を供給することが可能であるため、こ
のような目的で汎用されている。
【0006】従来より、給水設備の簡便化あるいは不要
化の要請から、屋上、壁面、法面緑化用の保水剤として
上記SAP等のハイドロゲルは、実際には土壌および/
又はパーライト、ゼオライト、ピートモス、バーク等の
多孔性の軽量化材に混合された状態で使用されてきた。
この場合、降雨時に該ハイドロゲルが大量の雨水を吸収
するために、植物体の支持体全体が膨潤してスポンジ状
になり、ブヨブヨした状態になる。このように支持体の
強度が低下すると、そのハイドロゲルを含む緑化地盤上
を歩行することが困難になるという問題が生ずる。又、
壁面または法面緑化の場合には、土圧により緑化地盤が
崩壊する危険性も生ずる。
【0007】一方、上記のハイドロゲルの特性として、
該ハイドロゲルにある程度の荷重が印加された場合に
は、該ハイドロゲルの吸水による膨潤が抑制されるため
吸水性が低減することが知られている。即ち、植物用支
持体自身の重量により、該支持体中に混合されているハ
イドロゲルの吸水性が低下してしまう。特に壁面または
法面緑化地盤では、基底部分のハイドロゲルの吸水性、
即ち保水性は土圧によって著しく低下してしまう。
【0008】上記した吸水時の軟弱化および荷重印加時
の保水性低減の問題のために、充分な保水効果が得られ
る程の高濃度でハイドロゲルを土壌中に添加すること
は、事実上は不可能であった。更に人工地盤の緑化、特
に急峻な壁面または法面緑化に於てハイドロゲルを土壌
に混合して植物体の支持体を作製し施工することは、技
術的に難しい面があるのみならず施工コストが高いとい
う欠点があった。
【0009】以上のような問題点が未解決であったた
め、ハイドロゲルの優れた保水効果があるにもかかわら
ず、従来、人工地盤の緑化へのハイドロゲルの利用の進
展は著しく遅いものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記したように植物へ
の給水が困難な屋上、壁面、法面等の人工地盤の緑化に
於て植物の支持体にハイドロゲルを添加することは、雨
水等を吸収し長期間、植物体に水分を供給する効果を発
揮するために人工地盤の緑化に於て重要な技術であるこ
とは認められてはいるものの、ハイドロゲルを土壌中に
添加するとハイドロゲルが吸水、膨潤して、支持体自身
が脆弱化してしまうという大きな問題があった。
【0011】本発明の目的は、上記した従来技術の欠点
を解消した植物吸水補助具を提供することにある。本発
明の他の目的は、上記したハイドロゲル添加による支持
体の脆弱化を防止するのみならず、土圧によるハイドロ
ゲルの吸水性の低下をも防止した植物吸水補助具を提供
することにある。
【0012】本発明の更に他の目的は、簡単な構成を有
する植物吸水補助具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、ハイドロゲル形成性高分子の実質的に自由な膨潤
(すなわち、実質的に外力の影響を受けることのない該
高分子の膨潤)を与えることを可能とするセル空間を積
極的に設け、該セル空間内にハイドロゲル形成性高分子
を配置することが、上記目的の達成のために極めて効果
的なことを見出した。
【0014】本発明の植物吸水補助具は上記知見に基づ
くものであり、より詳しくは、少なくとも1個のセル空
間を与えるセル構造体と、該セル空間内に配置されたハ
イドロゲル形成性高分子とを少なくとも含むものであ
る。上記構成を有する本発明の植物吸水補助具において
は、上記セル構造体に基づくセル空間が存在するため、
ハイドロゲル形成性高分子の実質的に自由な膨潤が可能
となる。この結果、該ハイドロゲル形成性高分子は(実
質的に外力の影響を受けることなく)実質的に自由に水
吸収/放出を行うことが可能となる。したがって、本発
明の植物吸水補助具を用いた場合には、ハイドロゲル形
成性高分子の本来の物性に応じた(すなわち、設計値=
植物の生育に適した)水分の吸収/放出が可能となる。
【0015】加えて、本発明の植物吸水補助具において
は、水分(雨水等)を吸水し膨潤するための空隙がセル
空間によって確保されているため、ハイドロゲルの膨潤
により植物体の支持体全体が膨潤し脆弱化するという上
述した問題点を解決できるのみならず、外力(土圧等)
によるハイドロゲルの膨潤低下(即ち吸水性の低下)が
効果的に防止される。
【0016】更に、上記セル空間内に収容されたハイド
ロゲル形成性高分子は雨水等を吸収しゲル中に蓄積し、
乾燥した状態になれば徐々に水分を放出して、(例え
ば、上記の植物吸水補助具上に配置された)植物に供給
することが可能であり、屋上、壁面または法面等の給水
設置の困難な緑化には極めて好適に使用可能である。更
には、該植物吸水補助具から放出される水分により、植
物吸水補助具の周囲に配置された多孔体、土壌等の植物
体支持体の温度を低下させることが可能となるため、屋
上、壁面等の緑化による室内冷暖房コストの削減の増進
が可能となる。加えて、本発明の植物吸水補助具のセル
中に収容されているハイドロゲル形成性化合物は短期間
に多量に降る雨水等をハイドロゲル内部に吸水保持する
ことが可能であるため、植物吸水補助具の周囲に配置さ
れた植物体支持体中に過剰な水分が蓄積される時に見ら
れる根腐れ現象を効果的に予防できる。
【0017】本発明の植物吸水補助具を用いた際には、
あらかじめハイドロゲル形成性高分子が収容された植物
吸水補助具を屋上、壁面または法面に単に設置するのみ
で、施工が簡便で低コストである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、必要に応じて図面を参照し
つつ本発明を更に具体的に説明する。以下の記載におい
て量比を表す「部」および「%」は、特に断らない限り
質量基準とする。 (植物吸水補助具)本発明の植物吸水補助具は、少なく
とも1個のセル空間を与えるセル構造体と、該セル空間
内に配置されたハイドロゲル形成性高分子とを含む。
【0019】本発明の基本的な概念的構成を示す模式断
面図たる図1(a)、および模式斜視図たる図1(b)
を参照して、該植物吸水補助具1は、少なくとも1個の
セル空間2を与えるセル構造体3と、該セル空間2内に
配置されたハイドロゲル形成性高分子4(例えば、吸水
していない状態)とを含む。 (セル空間)セル空間2は、ハイドロゲル形成性高分子
4に実質的に外力の影響を与えない吸水/放出(すなわ
ちハイドロゲル形成性高分子4の膨潤/収縮)を可能と
する限り、その形状、寸法、個数等は特に制限されな
い。 (セル構造体)セル構造体3は、上記したようなセル空
間2を形成可能である限り、その形状、材質、寸法等は
特に制限されない。該セル構造体3の強度は、本発明の
植物吸水補助具1の用途、すなわち、該セル構造体3に
印加が予想される外力の大小によって異なる。
【0020】植物吸水補助具1を主に家庭用等に使用す
る(例えば、植木鉢等の容器内に植物吸水補助具1を配
置し、該補助具1の上および周囲に土壌等の植物支持体
を配置する)場合には、一般には、極端な外力の印加
(例えば、人間が植物吸水補助具1の上に乗る)は考慮
する必要がないこととなる。従って、この場合には、セ
ル構造体3の強度は、約30cmの厚さ程度の土壌から
の圧力(例えば、2942Pa(30g/cm2)程
度)に耐えれば足りる。
【0021】セル構造体3の形状は、上記図1(a)に
示した直方体ないし立方体以外にも、角柱状、円柱(円
筒体)状等も使用可能である。セル空間2の形状も、立
方体または直方体以外に、角柱状(例えば、5角、6
角、8角、16角柱状等)、円筒状等を適宜使用でき
る。 (セル構造体の好ましい物性)極端な外力の印加を予想
しない態様のセル構造体3は、以下の物性のうち、1以
上(好ましくは2以上、更には3以上)を有することが
好ましい(本明細書におけるセル構造体3の各物性は、
セル空間2内にハイドロゲル形成性高分子4を配置して
いない状態で測定するものとする)。
【0022】縦方向の圧縮率:セル構造体の底面100
cm2あたり3kgの荷重を、該底面に垂直上方の方向
から印加した場合、セル構造体の圧縮率は20%以下程
度、更には10%以下程度(特に5%以下程度)である
ことが好ましい。 横方向の圧縮率:セル構造体の側面30cm2あたり1
kgの荷重を、該側面に垂直な方向から印加した場合、
セル構造体の圧縮率は20%以下程度、更には10%以
下程度(特に5%以下程度)であることが好ましい。
【0023】破壊強度:セル構造体の底面100cm2
あたりに、該底面に垂直上方の方向から印加した場合、
セル構造体の破壊強度は3kg以上、更には5kg以上
(特に10kg以上)であることが好ましい。 セル密度:セル構造体の底面1m2あたりのセル密度
は、100個以上、更には1,000〜40,000個
程度(特に5,000〜20,000個程度)であるこ
とが好ましい。
【0024】セル容積:個々のセル容積(個々のセル容
積が異なる場合には、任意に選択した100個のセル容
積の算術平均)は、0.5cm3以上、更には1〜10
0cm3程度(特に2〜30cm3程度)であることが好
ましい。上記物性は、以下の測定方法により測定される
ことが好ましい。 <圧縮率の測定方法>底面積A(cm2)、厚さh0(c
m)のセル構造体に、垂直上方から荷重を均一に印加し
た際の厚さh(cm)を測定する。
【0025】圧縮率=(h0−h)×100/h0 <破壊強度の測定方法>底面積A(cm2)、厚さh
0(cm)のセル構造体に、垂直上方から荷重を均一に
印加し、該荷重を漸次増加させた際に、該セル構造体の
少なくとも一部が破損する荷重を測定し、破壊強度とす
る。 (材質)本発明の植物吸水補助具を構成するセル構造体
の材質も特に制限されず、従来から公知の材質、例えば
プラスチック、セラミック、金属、木材等が使用可能で
あり、特に軽量化、低コスト、高強度、良好な耐久性等
の点からプラスチック素材(特に、硬質塩化ビニル樹
脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、ガラス繊維補強
樹脂(FRP)等)が好適に使用可能である。 (セルの配置)本発明の植物吸水補助具は、図1に示し
たように単独で、または他の部材(例えば容器)と組み
合わせて使用することができる。更に、セル構造体3は
必要に応じて、横および/又は縦(重力)方向に並べて
配置してもよく、または二次元的または三次元的に複数
配置してもよい。
【0026】セル構造体3を複数配置する場合には、隣
接するセル構造体3が二次元的または三次元的に互いに
「かみ合う」ことが可能なように、該セル構造体3の外
側に凹部および/又は凸部、またはこれらの組合せを設
けて、例えば、「ブロック玩具」のように構築すること
も可能である。このように「かみ合い」可能なようにセ
ル構造体3を構成した場合には、法面ないし壁面等の斜
面ないし垂直の面に本発明の植物吸水補助具を安定的に
配置することが容易となる。 (ハイドロゲル形成性高分子)本発明の植物吸水補助具
のセル内に収容される「ハイドロゲル形成性高分子」と
は、架橋(crosslinking)構造ないし網目構造を有し、
該構造に基づき、その内部に水等の分散液体を保持する
ことによりハイドロゲルを形成可能な性質を有する高分
子をいう。又、「ハイドロゲル」とは高分子からなる架
橋ないし網目構造と該構造中に支持ないし保持された
(分散液体たる)水を少なくとも含むゲルをいう。
【0027】架橋ないし網目構造中に保持された「分散
液体」は水を主要成分として含む液体である限り、特に
制限されない。より具体的に言えば、分散液体は水自身
であってもよく又、水溶液及び/又は含水液体のいずれ
であってもよい。この含水液体は、該含水液体の全体1
00部に対して、水を90部以上、更には95部以上含
むことが好ましい。
【0028】本発明においては上記ハイドロゲル形成性
高分子として、水溶性又は親水性の高分子を架橋して得
られるものを用いることが好ましい。このような架橋さ
れた高分子は水溶液中で吸水し、膨潤するが溶解しない
という性質を有している。上記した水溶性又は親水性の
高分子の種類、及び/又は架橋率を変化させることによ
って、後述する平衡膨潤倍率を変化させることが可能で
ある。 (平衡膨潤倍率とセルの容積との関係)本発明の植物吸
水補助具においては、セル構造体を構成する個々のセル
の容積をA(cm3)、各セルが含有するハイドロゲル
の重量(乾燥時)をB(g)、該ハイドロゲルの吸水時
の平衡膨潤倍率をC(%)とすると、ハイドロゲル吸水
時の膨潤性と、セルの容積とのバランスの点からは、ハ
イドロゲル吸水時の膨潤換算体積比R=(B×C)/
(A×100)が、0.5〜1.5、更には、0.7〜
1.3、特に0.8〜1.2、とりわけ0.9〜1.1
の範囲にあることが好ましい。
【0029】上式は該植物吸水補助具の各セル内に収容
されているハイドロゲル形成性高分子が雨水等を吸水し
膨潤した際に、吸水ハイドロゲルの体積(すなわち、膨
潤換算体積比R)が該セルの内容積Aの50%〜150
%の範囲が好ましいことを意味している。最も理想的に
は、吸水時のハイドロゲルの体積がセルの内容積とほぼ
同等(すなわち、90〜110%)である場合である。 (平衡膨潤倍率(C)の測定)本発明のハイドロゲル形
成性高分子を約25℃の温度で、大過剰の水(例えば水
道水;例えば重量で高分子の5,000倍以上)中に少
なくとも1日間(24時間)浸漬し、充分に膨潤させて
該高分子の膨潤が平衡に達した後、ハイドロゲル(即ち
高分子+水)の重量(W)を測定する。次に、該ハイド
ロゲルを100℃で少なくとも3日間、真空乾燥した
後、乾燥ハイドロゲル(即ち高分子)重量(P)を測定
する。このようにして測定された2つの重量(W及び
P)に基づき、平衡膨潤倍率(C%)は下記の式によっ
て定義される。 平衡膨潤倍率(C)={(W−P)/P}×100
(%) (ハイドロゲル形成性高分子のセル内への収容の態様)
本発明においてはハイドロゲル形成性高分子4がセル空
間2内に収容されている限り、その位置、形状、収容の
手段は特に制限されない。換言すれば、ハイドロゲル形
成性高分子4がセル空間2内に収容されている限り、ハ
イドロゲル形成性高分子4は、セル空間2内を自由に移
動可能な状態(例えば、当該セル空間2外への移動のみ
が、透水性または半透水性フィルム、穴あき板、メッシ
ュ部材等によって制限されている状態)であってもよ
く、セル空間2内に半固定された状態(例えば、当該セ
ル空間2のいずれかの内壁に、伸縮可能なメッシュ状の
袋状部材の一部が固定され、該メッシュ状の袋状部材の
内部に高分子4が収容されている場合;例えば、メッシ
ュ状の袋状部材がセル空間2内部に中吊りになっている
状態)であってもよく、または高分子4の一部が当該セ
ル空間2のいずれかの内壁に接着剤等により固定されて
いる状態)あってもよい。 (使用の一例)上記構成を有する本発明の植物吸水補助
具1は、周囲の環境にはある程度無関係にセル空間2を
維持することが可能であるため、該セル空間2内のハイ
ドロゲル形成性高分子4の自由な膨潤/収縮を実現でき
る。従って、本発明の植物吸水補助具1は、植物への吸
水が要請される限り、その使用法は特に制限されない。
例えば、該植物吸水補助具1は、他の容器内、土壌中、
土壌と植物体との間、または植物体の上方に配置するこ
とが可能である。この場合、周囲の材料(例えば、他の
多孔質材料、土壌等の植物支持体)のセル空間2内への
進入を抑制するため、必要に応じて、例えば、ハイドロ
ゲル形成性高分子4に吸水させて膨潤させてから植物吸
水補助具1を他の容器内、土壌中等に配置してもよく、
また後述するように適宜側面および/又は上面ないし底
面をセル構造体2に配置してもよい。
【0030】このような使用法の一例を図2(a)およ
び(b)の模式断面図に示す。図2(a)を参照して、
本発明の植物吸水補助具1が、他の容器(例えば植木
鉢)5内に収容されている。この図2(a)および
(b)においては、植物吸水補助具1を構成するセル構
造体3aは、周囲の材料(例えば、他の多孔質材料、土
壌等の植物支持体)6のセル空間2内への進入を抑制す
るため、いずれも適宜穴を設けてなる上面3a、底面3
bおよび側面3cを有している。
【0031】次に、このような構成を有する植物吸水補
助具1に、例えば、あらかじめ散水等することにより、
該植物吸水補助具1の各セル空間2内に収容されている
ハイドロゲル4に充分に吸水させ膨潤させて、ハイドロ
ゲル4aの状態とする(図2(b))。この際、膨潤し
たハイドロゲル4aがある程度軟弱化しても、該ゲル4
aの周囲のセル構造体3により、植物吸水補助具1全体
としての一定の保形性および/又は強度が維持され、ハ
イドロゲル形成性高分子4の膨潤/収縮は実質的に阻害
されない。したがって、湿度変化等に応じて、ハイドロ
ゲル形成性高分子4から水分が吸収/放出され、植物7
の好適な生育が可能となる。
【0032】図2(b)においては、ゲル4aの容積が
個々のセル空間2の容積とほぼ同等になる態様が記載さ
れているが、本発明においては植物吸水補助具1全体と
しての一定の保形性および/又は強度が維持される限
り、ゲル4aの容積の如何は特に制限されない。 (低カルシウムイオン吸着性の高分子)本発明において
は、植物体の生育の阻害を出来る限り回避する点では、
上記ハイドロゲル形成性高分子の中でもカルシウムイオ
ン吸着量が100mg/g以下であるものが特に好適に
使用可能である。
【0033】先にも述べたように、おむつ、衛生用品等
に大量に使用されている架橋ポリアクリル酸ナトリウム
系のハイドロゲル(SAP)は高い吸水性(自重の10
0〜300倍の吸水性)を示し且つ製造コストが安価で
あり本発明のハイドロゲルとしては最も好適である。し
かしながら、SAPは高濃度で植物体に接触すると発芽
及び生育を著しく阻害することが知られている。SAP
による植物の生長阻害は、SAPは接触した植物体また
は土壌から植物の生長にとって必須であるカルシウムイ
オンを吸着し、植物の生長を阻害するナトリウムイオン
を放出することに起因していることが近年、報告されて
いる(小保内康弘、吉岡浩、森有一、“植物にやさしい
ハイドロゲル”、「バイオサイエンスとインダストリ
ー」56、40、1998)。上記の知見に基づいてS
APの優れた吸水能と安価な製造コストを維持したまま
カルシウムイオンの吸着能を抑制したハイドロゲルが開
発されている(国際公開番号WO98/0516、PC
T/JP99/06187)。 <カルシウムイオン吸着量の測定>1gの乾燥ハイドロ
ゲル形成性高分子を、カルシウムイオン濃度200mg
/L(リットル)の塩化カルシウム水溶液1Lに添加
し、時々攪拌しながら室温(25℃)で2日間(48時
間)恒温槽中で放置して、上記の高分子を膨潤させつつ
カルシウムイオンを吸着させる。膨潤した高分子を分離
し、残存する上清(上記塩化カルシウム水溶液の過剰
分)中のカルシウムイオン濃度を原子吸光分析により定
量する(A mg/L)。このようにして測定したカル
シウムイオン濃度の定量値(A)に基づき、高分子1g
あたりのカルシウムイオン吸着量は、次式により求めら
れる。高分子と上清の分離に際し、未架橋の水溶性高分
子が上清中に溶解している可能性があるため、必要に応
じて、分画分子量1,000〜3,000程度の限外濾
過膜を用いた限外濾過による分離を行うことが好まし
い。
【0034】ハイドロゲル形成性高分子1gあたりのカ
ルシウムイオン吸着量(mg/g)=200−A 本発明に使用されるハイドロゲルは高濃度で植物体支持
体または植物の根と接触する為に、従来のSAPは植物
体の生育の阻害を引き起こす可能性があり、先にも述べ
たようにカルシウムイオンの吸着能が100mg/g以
下、好ましくは80mg/g以下、より好ましくは50
mg/g以下のハイドロゲルが本発明のハイドロゲルと
して好適に使用可能である。一方、SAP以外のハイド
ロゲルとして非イオン性の水溶性ポリマーを架橋した非
イオン性のハイドロゲル(ポリビニルアルコール系ハイ
ドロゲル、ポリアクリルアミド系ハイドロゲル、ポリ−
N−ビニルアセトアミド系ハイドロゲル等)が開発され
ている。非イオン性ハイドロゲルはカルシウムイオンは
吸着しないもののSAPと比較して吸水性が著しく低く
(自重の30〜50倍の吸水能)、製造コストが高いと
いう難点がある。 (セル構造体の好ましい態様)セル構造体3の強度増
大、ハイドロゲル形成性高分子4の配置の容易化ないし
確実化、該高分子4以外の材料(例えば、後述する多孔
質材料、土壌等の植物支持体)のセル空間2内への進入
抑制等の観点から、必要に応じて、該セル構造体3の1
個以上の面に、更に壁材を配置してもよい。この際、必
要に応じて、該壁材の全部または一部(または壁材を構
成する材料の一部)として、種々の水および/又は水蒸
気透過性ないし不透過性材料、および/又は生分解性材
料を使用することができる。このような材料は、フィル
ム状および/又は板状等のいずれであってもよく、また
は必要に応じて穴あき材料等を使用することもできる。
【0035】図3(a)〜(c)の模式断面図に、この
ようなセル構造体3の他の態様を示す。図3(a)の態
様では、セル構造体3に側面3cに加えて、穴あきの底
面3bが配置されている。図3(b)の態様では、セル
構造体3に穴あきの側面3cが配置されている。また、
図3(c)の態様では、セル構造体3に側面3cに加え
て、穴あきの上面3aが配置されている。これらいずれ
の態様においても、ハイドロゲル形成性高分子4を配置
すべき位置は、セル空間2内である限り、任意であり、
必要に応じて、上面3a、底面3bおよび/又は側面3
cのいずれか1面以上にハイドロゲル形成性高分子4が
配置されていてもよい。
【0036】上記した上面3a、底面3bおよび/又は
側面3cは、用途等に応じて、適宜配置することが可能
である。これらの上面3a、底面3bおよび/又は側面
3cは、セル空間の「外枠」に対応する部材(図1の外
枠3)とは別個の部材として、接着剤等の公知の手段で
「外枠」3に適宜固定してもよく、また「外枠」3と一
体的に構成してもよい。
【0037】例えば、セル構造体3(例えば図1の「外
枠3」からなるセル構造体3)に2〜4個の(図3
(a)に示すように)側面3cを設けた場合、後述する
図6(c)の態様におけるように本発明の植物吸水補助
具1上に配置した植物体から、該植物吸水補助具1を通
して、植物吸水補助具1下の基盤(本来的な土壌等)に
根が伸びることが可能となる。このような態様では植物
がより安定的に配置され、しかも植物に直接に接触する
表土と、基盤との間に配置された植物吸水補助具1から
水分が安定に植物に供給されることとなる。更には、セ
ル構造体3により、法面等における表土の流亡が効果的
に防止される。
【0038】他方、屋上等で使用する際には、該屋上の
コンクリート面等に根が伸びない方がよいため、この場
合には、(図3(b)に示す)底面3bを設けることが
好ましい。側面3c、底面3bに孔を開けた場合には、
これらの孔を通しての根の伸張をコントロールできるた
め、植物吸水補助具1を通して根が絡み合い、植物支持
の安定度を向上させることができる。 (高分子のセル内収容の好ましい態様)図4(a)およ
び図4(b)に本発明の好ましい収容の態様の例を示
す。図4(a)は、高分子4のセル空間2外への移動
を、フィルム10で制限した態様である。図4(a)を
参照して、この態様においては、セル空間2の上面にフ
ィルム10を貼り付け、セル空間2内に収容された高分
子4が該セル空間2外に飛散しないようにされている。
【0039】例えば、後述する図6(c)に示すよう
に、本発明の植物吸水補助具上に、土壌等の他の植物体
支持体を配置する態様においては、必要に応じて、該セ
ル使用時に該フィルム10を剥離することができる。フ
ィルム10が透水性、半透水性または生分解性フィルム
である場合には、必ずしもフィルム10を剥離する必要
はない。
【0040】他方、図4(b)には、セル空間2の内部
に高分子4を接着剤等を用いて固定する態様を示す。図
4(b)を参照して、この態様においては、示すように
セル空間2の側面または底面上に、高分子4を粘着剤ま
たは接着剤を用いて固定して保持させている。粘着剤ま
たは接着剤としては、該高分子の吸水性または膨潤性を
出来る限り阻害しないことが好ましい。更には、該粘着
剤または接着剤は、栽培する植物に対して実質的に無毒
であるか低毒性であることが好ましい。
【0041】上記の性質を満足する限り該粘着剤または
接着剤としては公知の接着剤、粘着剤等を特に制限なく
使用することができる。このような粘着剤、接着剤の具
体例として例えば、ゴムないしラテックス系(天然ゴム
系、イソプレンラテックス系等)、アクリル樹脂系(ア
クリル系、シアノアクリレート系等)、エポキシ樹脂
系、ウレタン樹脂系、タンパク質系(大豆タンパク系、
グルテン系等)、デンプン系(デンプン系、デキストリ
ン系)、セルロース系(CMC系、ニトロセルロース系
等)の接着剤ないし粘着剤を挙げることができる。 (セル構造体の他の態様)上述したように、本発明にお
いては、複数のセルを有し、且つ、その個々のセル内に
「ハイドロゲル形成性高分子」を収容可能である限り、
セル構造体の形状、材質、寸法等は特に制限されない。
【0042】比較的大きな荷重の負荷(例えば、植物吸
水補助具上1に人間の体重がかかる)が予想される態様
においては、セル構造体3は複数のセルを有することが
好ましく、更に該セル構造体3は、以下の物性のうち、
1以上(好ましくは2以上、更には3以上)を有するこ
とが好ましい(これらの物性は、上述した測定方法によ
り測定されることが好ましい)。
【0043】縦方向の圧縮率:セル構造体の底面100
cm2あたり40kgの荷重を、該底面に垂直上方の方
向から印加した場合、セル構造体の圧縮率は20%以
下、更には10%以下程度(特に5%以下程度)である
ことが好ましい。 横方向の圧縮率:セル構造体の側面30cm2あたり1
0kgの荷重を、該側面に垂直な方向から印加した場
合、セル構造体の圧縮率は20%以下、更には10%以
下程度(特に5%以下程度)であることが好ましい。
【0044】破壊強度:セル構造体の底面100cm2
あたりに、該底面に垂直上方の方向から印加した場合、
セル構造体の破壊強度は40kg以上、更には50kg
以上(特に60kg以上)であることが好ましい。 セル密度:セル構造体の底面1m2あたりのセル密度
は、100個以上、更には1,000〜20,000個
程度(特に2,000〜10,000個程度)であるこ
とが好ましい。
【0045】セル容積:個々のセル容積(個々のセル容
積が異なる場合には、任意に選択した100個のセル容
積の算術平均)は、0.5cm3以上、更には1〜10
0cm3程度(特に2〜30cm3程度)であることが好
ましい。 (セル構造体の一態様)本発明の植物吸水補助具を大荷
重の負荷が予想される場合の一態様の模式斜視図を図5
(a)に、模式平面図を図5(b)に、模式断面図を図
5(c)にそれぞれ示す。
【0046】図5(a)、図5(b)および図5(c)
に示すように、この態様のセル構造体3は、立方体また
は直方体の形状を有する複数のセル空間2から形成され
ている。各セル空間2の内部に、ハイドロゲル形成性高
分子(または該高分子と多孔体との混合物;図示せず)
が収容される。図5に示す立方体または直方体のセル
(a×b×c)に於いてa及びbは0.3cm〜20c
m、好ましくは0.5cm〜7cmの範囲であり、セル
の高さ(c)は0.5cm〜10cm、好ましくは1c
m〜5cmの範囲である、該セル構造体3の大きさ
(A、B)は5cm〜200cm、好ましくは10cm
〜100cmである。該セル構造体3が有するセル数
は、2個以上、更には4個〜2万個程度、特に16個〜
4000個程度であることが好ましい。 (他の使用法)本発明の基本的な構成を示す模式断面図
である図6(a)を参照して、該植物吸水補助具1は、
複数のセル空間2内に配置された架橋構造を有するハイ
ドロゲル形成性高分子4(吸水していない状態)とを含
む。
【0047】このような構成を有する植物吸水補助具1
に、例えば、あらかじめ散水することにより該植物吸水
補助具1の各セル空間2内に収容されているハイドロゲ
ル形成性高分子4に充分に吸水させ膨潤させる(図6
(b))。この時に膨潤したハイドロゲル4a(ハイド
ロゲル形成性高分子4がゲル化した状態)がある程度軟
弱化しても、該ゲル4aの周囲のセル構造体3により、
植物吸水補助具1全体としての一定の保形性および/又
は強度が維持される。
【0048】図6(b)においては、ゲル4aの容積が
個々のセル空間2の容積とほぼ同等になる態様が記載さ
れているが、本発明においては植物吸水補助具1全体と
しての一定の保形性および/又は強度が維持される限
り、ゲル4aの容積の如何は特に制限されない。膨潤し
たハイドロゲルが収容されたセルを含む本発明の植物吸
水補助具1の上に、例えば土壌および/又は軽量化材等
から成る植物体支持体11を配置することにより、より
強度が優れた人工地盤が形成される(図6(c))。
【0049】本発明の植物吸水補助具の最も重要な作用
は、該植物吸水補助具1を構成するセル構造体3が、該
植物吸水補助具の上に設置される土壌、軽量化材からな
る植物体支持体11等からの重量を実質的に支えること
により、該セル内に収容された膨潤ハイドロゲル4aに
かかる該支持体の荷重を著しく減少させることが重要で
ある。この荷重低減により、該支持体11のハイドロゲ
ル形成性高分子4a膨潤による脆弱化を防止できるのみ
ならず、支持体11の荷重によるハイドロゲル形成性高
分子4の吸水性の低下を著しく軽減することができる。
【0050】セル空間2内(特に底面3b上)に配置さ
れたハイドロゲル4aは、植物吸水補助具1上に配置さ
れた植物体支持体中の土壌水分の濃度勾配をより一層大
きくすることに寄与でき、これにより、植物体の根をよ
り支持体深部に生長促進させることができ、緑化地盤の
安定化に更に寄与できる。 (天然または合成材料からなる多孔体)上述したよう
に、本発明の植物吸水補助具は、セル空間2を与えるセ
ル構造体3内に配置された架橋構造を有するハイドロゲ
ル形成性高分子4を含むが、必要に応じて、セル空間2
内には、(ハイドロゲル形成性高分子4とともに)他の
多孔体が配置されていてもよい。
【0051】このように、本発明において植物吸水補助
具のセル空間2内にハイドロゲル形成性高分子4と一緒
に収容される多孔体(図示せず)が配置された場合、下
記の追加的な利点を得ることができる。 1)図6(c)の態様のように、セル空間2上に土壌等
の植物体支持体11をのせた時に、セル空間2内が該多
孔体によって充満されているため、支持体11がセル空
間2内に侵入することが防止される; 2)本発明の植物吸水補助具を施工する際に散水により
セル内のハイドロゲル形成性高分子を吸水膨潤させる際
に多孔体が共存することにより該高分子が“ままこ”状
態にならず均一に且つ短時間で膨潤させることができる
こと;および、 3)更に植物の根が本発明の植物吸水補助具のセル内部
に生長侵入した時に共存する多孔体が根に酸素を供給し
根圏領域の気相環境を著しく改善すること、等である。
【0052】本発明で好適に使用される多孔体としては
ピートモス、ヤシガラ、バーク等の天然素材、パーライ
ト、ゼオライト、ロックウール等の無機素材、発泡ポリ
スチレン、架橋ポリオレフィンフォーム等の合成素材で
あり、安い製造コスト、良好な耐久性という観点から
は、架橋ポリオレフィンフォーム(特願2000−52
64)が最も好適に使用可能である。
【0053】このような追加の多孔体を使用する場合、
膨潤ハイドロゲル形成性高分子4a体積の10部に対し
て、多孔体を体積1〜100部、更には体積5〜50部
(特に体積10〜20部)使用することが好ましい。 (灌水時期モニタリング)本発明の植物吸水補助具を使
用する際には、必要に応じて、灌水時期をモニタリング
することも可能である。このような灌水時期モニタリン
グシステムを用いた場合には、個々の領域の植物に灌水
すべき時期を(熟練した職人的な「カン」等を必要とせ
ずに)客観的且つ明確に知ることが容易となるため、メ
ンテナンスコストの顕著な低減、および本発明の植物吸
水補助具の用途の著しい拡大(例えば、業務用に加え
て、家庭的用途へも)が可能となる。
【0054】このような灌水時期モニタリングは、例え
ば、セル構造体3を透明な材料で構成し、該セル構造体
3内部に配置されたハイドロゲル4aの水吸収ないし膨
潤状態を、セル構造体3の側面等から観察可能にするこ
とによって行うことができる。例えば図6(c)を参照
して、ハイドロゲル4aが充分吸水(膨潤)している状
態では、該ハイドロゲル4aはセル空間2を満してい
る。この際、例えば図6(a)を参照して、ハイドロゲ
ル4aの厚さはセル構造体3の高さCとほぼ等しくでき
る。
【0055】他方、ハイドロゲル4aから水分が植物体
の支持体11に放出されるに従って、ハイドロゲル4a
の厚さは漸次減少していく。本発明においては、このよ
うな現象を利用することにより、ハイドログル4aの厚
さをセル構造体3外部から観察して、植物体支持体11
への灌水時期の目安として利用することができる。より
具体的には、例えば、外部からハイドロゲル4aの厚さ
の変化が観察可能な透明性の高い材質(例えば、ポリエ
ステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート
樹脂)によってセル構造体3を作製し、このようなセル
構造体3の上に、実際に使用する植物体支持体11を設
置した系を作製し、灌水時期モニタリングを可能とした
システムとして利用することが可能である。 (給水方法の一例)本発明の植物吸水補助具を使用する
際には、必要に応じて、上記したハイドロゲル4aの厚
さの減少等の、外部からモニタリング可能なセル空間2
内の状態および/又は物性の変化を利用して、半自動的
ないし自動的に給水することも可能である。このような
(半)自動的給水方法を用いた際には、給水作業の負担
が著しく低減できるため、メンテナンスコストの顕著な
低減、および本発明の植物吸水補助具の用途の著しい拡
大(例えば、業務用に加えて、家庭的用途へも)が可能
となる。
【0056】このような(半)自動的給水は、例えば、
ハイドロゲル4a内の水量減少に基づくセル空間2内の
種々の状態および/又は物性(例えば、圧力、湿度、重
量、電気伝導度等の電気的性質、等)の変化を利用し
て、該変化に対応させてハイドロゲル4aに適宜給水す
ればよい。例えば、ハイドロゲル4aの厚さ減少に基づ
くセル空間2内の圧力変化を利用する場合には、(静水
圧等の静的な圧力付与手段および/又はポンプ等の動的
な圧力付与手段を用いて)適度な水圧に設定した水を、
該圧力変化とのバランスを利用してハイドロゲル4aに
適宜給水すればよい。
【0057】より具体的には、例えば、図7(a)の模
式断面図に示すように、セル空間2内のハイドロゲル4
aが充分に吸水して膨潤している時には、該ハイドロゲ
ル4aを収容するセル構造体3上に配置された植物支持
体11と、膨潤ハイドロゲル4aとの間には空間がな
い。したがって、この図7(a)の状態で、セル2の少
なくとも1個に接続された中空導水管20の出口20a
は膨潤ハイドロゲル4aによって封鎖されているため、
該中空導水管20およびフレキシブルチューブ21を介
してセル2内に適度な水圧を付与している貯水槽中22
の水23は、中空導水管20を通してセル2内には流入
しない。したがって、該セル2内には実質的に給水され
ない。
【0058】他方、図7(b)に示すように、ハイドロ
ゲル4aから水分が植物体支持体11中に放出されてハ
イドロゲル4aが収縮すると、中空導水管20のセル2
内の出口が開通して、貯水槽22から水23が中空導水
管20を通して植物支持体11と収縮ハイドロゲル4b
間に形成された空隙2aに流れ込む。このように、少な
くとも1個のセル2内に流入した水は、各セル2を相互
に貫通させる(すなわち、複数のセル2相互間の圧力差
を低減する)ように配置された貫通孔24を通して各セ
ル22内に流れ込み、ハイドロゲル4bが再度膨消し
て、膨潤状態4aとなり、図7(a)に示すように、ハ
イドロゲル4aが中空導水管20の出口20aを閉鎖す
る。
【0059】図7に示す態様において、セル2内への中
空導水管20を通じた水23の供給圧力は、例えば、フ
レキシブルチューブ21によって接続された貯水槽を上
下させることによって制御することが可能である。この
ような原理を用いた場合、簡便な構成、および低コスト
でハイドロゲル4aの膨欄、収縮に同期させて、貯水槽
22内の水23を自動的にセル2内に注入することが可
能となる。 (植物吸水補助具の製造方法)本発明の植物吸水補助具
を製造する方法は特には制限されないが、例えば射出成
型法、圧空成型法、ブロー成型法等の種々の成型方法に
よりプラスチック製の多数のセルを有する植物吸水補助
具を成型することができる。次いで各セル中に所定の量
のハイドロゲル形成性高分子または該高分子と多孔体の
混合物を収容した後、図4(a)に示すように該セル上
にプラスチック製のフィルムを接着剤または粘着剤を用
いて貼り付ける。
【0060】一方、図4(b)に示すように該高分子を
粘着剤または接着剤を用いて該セルの側面及び/又は底
面に固定化する。これら接着剤・粘着剤は噴霧、キャス
ト、ディップ法等により、上記成型物の内表面に塗布
し、このように塗布した接着剤・粘着剤の上に、ハイド
ロゲル形成性高分子ないしハイドロゲルを固定化するこ
とができる。
【0061】又、上記接着剤、粘着剤等に代えて、上記
粘着剤等が予め塗布されてなる両面テープを上記セルの
内表面に貼り付け、この上にハイドロゲル形成性高分子
ないしハイドロゲルを固定してもよい。以下に実施例を
示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲
は特許請求の範囲の記載により定まるものであり以下の
実施例により制限を受けるものではない。
【0062】
【実施例】実施例1 (ハイドロゲル形成性高分子)ハイドロゲル形成性高分
子として、市販のグロービーズ(Grow Beads、白色粉末
状、有限会社向山蘭園販売)を使用した。該グロービー
ズはPCT/JP99/06187号(該PCT出願の
実施例1)に記載される方法によって製造されたもので
ある。
【0063】このグロービーズのカルシウムイオン吸着
量を上述した方法で測定したところ約70mg/gであ
り、従来のSAPのカルシウムの吸着量(150〜20
0mg/g)と比較して充分小さかった。更に、このグ
ロービーズの水道水による平衡膨潤倍率を上述した方法
で測定したところ、約20,000%であり、従来のS
APの平衡膨潤倍率(15,000〜25,000%)
とほぼ同等であった。
【0064】実施例2 (多孔体)本発明の多孔体として電子架橋ポリオレフィ
ンフォームを用いた。該電子線架橋ポリオレフィンフォ
ームは特願2000−5264号(該出願の実施例1)
に記載された方法により、自動車のシートまたは内張り
の廃棄物を再生したものである。本実施例で使用したポ
リオレフィンフォームは、電子線架橋ポリプロピレンフ
ォーム(東レ(株)製、商品名“トーレペフ”)から再
生され、平均サイズ2mmに細断されたもので、独立気
泡タイプであり発泡倍率(特願2000−5264号を
参照)は約30倍である。
【0065】実施例3 (複数のセルを有する植物吸水補助具)厚さ2mmのポ
リエステル樹脂板を加工し図5(a)〜図5(c)に示
す多数のセルを有するセル構造体3を作製した。該植物
吸水補助具は一辺の内寸が20mmで高さが30mmの
直方体形状のセル14個(縦方向)×14個(横方向)
=計196個を有していた。該セル構造体3の外寸は、
約300mm×300mm×30mm(高さ)であっ
た。
【0066】実施例4 (フィルムによる高分子の飛散防止)実施例3で作製し
たセル構造体3の個々のセル空間2内に、実施例1のハ
イドロゲル形成性高分子4(白色粉末)約0.06g/
セル1個を挿入した。該セル空間2の側面の上部に両面
紙粘着テープ((株)寺岡製作所製)を貼り付け、該セ
ルの上部にポリエステル製フィルム(厚さ約40μm、
東レ(株)製、商品名“ルミラー”;水不透過性・水蒸
気不透過性)を該両面紙粘着テープを用いて固定し、該
セル内に収容された高分子のセル外への飛散を防止し、
図4(a)に示す態様の本発明の植物吸水補助具を作製
した。
【0067】比較例1 実施例3で作製したセル構造体3の個々のセル空間2内
に、実施例4で用いたハイドロゲル形成性高分子4に代
えて、市販の野菜・苗培養土(サカタのタネ(株)製、
商品名“スーパーミックス”)約12mlを注入した以
外は、実施例4と同様にして比較例のセル構造体を作製
した。
【0068】実施例5 (高分子のセル内壁への付着)実施例3で作製したセル
構造体3の個々のセル空間2の側面に、巾が1cmの両
面紙粘着テープ((株)寺岡製作所製)を貼り付けた
後、各セル中に実施例1のハイドロゲル形成性高分子4
の粉末約0.06gを注入し、該粉末がセル空間2から
飛び出さないように注意しつつ、手動でよく振り該粉末
を上記の両面紙粘着テープ上にほぼ均一に付着させた。
該セルを逆さまにしても該粉末が脱着しないことを確認
し、図4(b)に示す態様の本発明の植物吸水補助具を
作製した。
【0069】実施例6 (高分子と多孔体との混合)実施例3で作製したセル構
造体3の個々のセル空間2の内部に、実施例1に記載の
ハイドロゲル形成性高分子4の約0.05gと、実施例
2に記載の多孔体(電子線架橋ポリプロピレンフォー
ム)約8mlを収容した。これらの内容物がセル外に飛
散しないように、実施例4と同様にポリエステルフィル
ムを各セルの上部に貼り付け、本発明の植物吸水補助具
を作製した。
【0070】比較例2 (セル構造体3が無い場合)比較例1で使用した“スー
パーミックス”と実施例2で使用した電子線架橋ポリオ
レフィンフォームを体積比1:1で混合した系を作成し
た。次いで実施例1のハイドロゲル形成性高分子を該混
合系100mlに対して0.5gの割合で添加して、緑
地化用土壌を作成した。この緑地化用土壌を栽培容器
(巾約30cm、長さ約30cm、深さ約10cm、プ
ラスチック製)中に深さ3cmまで収容した。
【0071】実施例7 実施例4で作製した植物吸水補助具(セル空間2内にハ
イドロゲル形成性高分子のみを配置)による高麗芝を用
いた緑化実験を行った。すなわち、先づ該植物吸水補助
具を9階建ての鉄筋コンクリート製ビル(東京都千代田
区内)屋上のコンクリート上に設置した後、セル上に貼
布したポリエステルフィルムを剥離除去し、水道水をセ
ル中に散水することによりセル中の該ハイドロゲル形成
性高分子に吸水させ膨潤させた。膨潤したハイドロゲル
は該セルの内容積をほぼ満たした。
【0072】膨潤したハイドロゲルが各セルに充填され
た該植物吸水補助具上に、高麗芝のシート(巾約30c
m、長さ約30cm、厚さ(土床付き)約4cm;株式
会社ジェーピーピーアイ製)を載せ、芝の上から軽く散
水し緑化実験を開始した。緑化実験は屋上のコンクリー
ト上で行われ実験開始(季節:7月)後1週間は降雨が
全くなく、日中の最高温度は連日36℃以上、最低温度
も連日26℃以上であった。この間、人工的な散水は全
く行わなかった。
【0073】この結果、本発明の植物吸水補助具を用い
た場合には1週間後にも芝の枯れは全く観察されなかっ
た。1週間後、該植物吸水補助具によって緑化した芝の
上に大量の散水を行い緑化地盤の形状及び強度の変化を
見たが、緑化地盤が膨潤したりブヨブヨの形状になるこ
とはなかった。また、該緑化地盤上を人間(成人1名)
がゆっくりと歩行しても、地盤の沈下は全く認められな
かった。
【0074】比較例3 比較実験として、比較例1のセル構造体(各セル中に野
菜、苗培養土(サカタのタネ(株)製、商品名“スーパ
ーミックス”)約12mlを注入したもの)に充分散水
して該培養土に吸水させ、上記と同様の高麗芝のシート
を載せ、実施例7と同様にして、芝の上部から軽く散水
し緑化実験を開始した。
【0075】この結果、比較実験の芝は緑化実験開始後
3日目から枯れ始め、7日後には完全に枯死した。実施例8 実施例6で作製した本発明の植物吸水補助具(セル空間
2内にハイドロゲル形成性高分子と、多孔体との混合物
を配置)を用いた以外は、実施例7と同様の方法で高麗
芝の緑化実験を行った。
【0076】すなわち、該植物吸水補助具上のポリエス
テルフィルム10を剥離除去した後にセル中に散水する
ことによって、セル空間2中のハイドロゲル形成性高分
子に充分、吸水させ膨潤させたところ、吸水ハイドロゲ
ルと電子線架橋ポリプロピレンフォームの混合物が該セ
ルの上面から若干(最も高い箇所で約5mm程度)せり
あがった。
【0077】該セル上に高麗芝シートを載せ、実施例7
と同様の条件で緑化実験を行ったところ1週間後でも芝
の枯れは見られなかった。1週間後に人工的に大量の散
水を行ったが、緑化地盤の膨潤とブヨブヨの状態は認め
られなかった。比較例4 比較実験として比較例2で得た栽培容器(容器内に“ス
ーパーミックス”と、電子線架橋ポリプロピレンフォー
ムと、ハイドロゲル形成性の高分子を有する)中に散水
して、該ハイドロゲル形成性高分子を充分膨潤させたと
ころ、該緑化用土壌の深さは約6cmに達し、該土壌は
ブヨブヨ状態になった。
【0078】該膨潤緑化用土壌上に実施例7と同様の条
件で高麗芝シートを載せ、緑地実験を行ったところ1週
間後でも芝の枯れは全く認められなかったものの該緑化
用土壌は約2cm程度、沈下した。1週間後に大量の散
水を行った所、該緑化用土壌は再び膨潤して、ブヨブヨ
状態になった。また、該緑化土壌上を人間(成人1名)
が歩行した際には、地盤の顕著な沈下が認められた。
【0079】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、少なく
とも1個のセル空間を与えるセル構造体と、該セル空間
内に配置されたハイドロゲル形成性高分子とを少なくと
も含む植物吸水補助具が提供される。上記構成を有する
本発明の植物吸水補助具においては、ハイドロゲル添加
による支持体の脆弱化が防止されるのみならず、土圧に
よるハイドロゲルの吸水性の低下をも防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)および(b)は、本発明の植物吸水
補助具の基本的な態様の一例を示す模式断面図および模
式斜視図である。
【図2】図2(a)および(b)は、本発明の植物吸水
補助具の基本的な使用方法の一例を示す模式断面図であ
る。
【図3】図3(a)〜(c)は、本発明におけるセル構
造体の他の態様の例を示す模式断面図である。
【図4】図4(a)および(b)は、本発明の植物吸水
補助具にハイドロゲル形成性高分子を収容する基本的な
態様の例を示す模式断面図である。
【図5】図5(a)〜(c)は、本発明の植物吸水補助
具を構成するセル構造体の基本的な態様を示す模式斜視
図、模式平面図および模式断面図である。
【図6】図6(a)〜(c)は、本発明の植物吸水補助
具の基本的な態様、および作用メカニズムを示す模式断
面図である。
【図7】図7(a)および(b)は、本発明の植物吸水
補助具における(半)自動的な給水方法の一例を示す模
式断面図である。
【符号の説明】
1…植物吸水補助具 2…セル空間 3…セル構造体 4…ハイドロゲル形成性高分子 5…植物容器 6…植物支持体(土壌等) 7…植物 10…フィルム 11…植物体支持体(土壌、多孔体等)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01G 9/02 A01G 9/02 101W 101 A01N 3/00 A01N 3/00 A01G 27/00 502H (72)発明者 向山 武彦 山梨県塩山市熊野274 有限会社向山蘭園 内 (72)発明者 ▲吉▼岡 浩 神奈川県秦野市下落合11−1 Fターム(参考) 2B027 NC08 NC24 NC41 NC56 ND01 QC18 QC38 UA03 UA09 UA16 UA29 4H011 BC18 BC19 CA05 CB11 CC01 CD12 DH02 DH08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1個のセル空間を与えるセル
    構造体と、 該セル空間内に配置されたハイドロゲル形成性高分子と
    を少なくとも含む植物吸水補助具。
  2. 【請求項2】 前記セル構造体が複数のセル空間を与
    え、且つ該複数のセル空間のうち少なくとも一部のセル
    空間に、前記ハイドロゲル形成性高分子が配置されてい
    る請求項1記載の植物吸水補助具。
  3. 【請求項3】 前記ハイドロゲル形成性高分子が配置さ
    れた1個のセル空間容積をA(cm3)、該1個のセル
    空間内に配置されたハイドロゲル形成性高分子の重量を
    B(g)、該高分子の吸水時の平衡膨潤倍率をC(%)
    として、ハイドロゲル吸水時の膨潤換算体積比:R=
    (B×C)/(A×100)が、0.5〜1.5の範囲
    にある請求項1または2記載の植物吸水補助具。
  4. 【請求項4】 前記セル構造体が、セル空間を規定する
    外枠を含む請求項1〜3のいずれかに記載の植物吸水補
    助具。
  5. 【請求項5】 前記セル空間を規定する外枠と、該セル
    空間の少なくとも一面に対応する壁材とを含む請求項3
    記載の植物吸水補助具。
  6. 【請求項6】 前記セル壁材が、少なくとも1個の穴を
    有する請求項4記載の植物吸水補助具。
  7. 【請求項7】 前記ハイドロゲル形成性高分子が、前記
    セルの底面または側面に対応する壁材上に保持されてい
    る請求項5または6に記載の植物吸水補助具。
  8. 【請求項8】 前記セル空間内に、更に多孔性材料が配
    置される請求項1〜7のいずれかに記載の植物吸水補助
    具。
  9. 【請求項9】 前記ハイドロゲル形成性高分子のカルシ
    ウムイオン吸着量が、100mg/g以下である請求項
    1〜8のいずれかに記載の記載の植物吸水補助具。
  10. 【請求項10】 前記のハイドロゲル形成性高分子の水
    吸収状態が、該高分子を収容するセル構造体外部から観
    察可能な請求項1〜9のいずれかに記載の記載の植物吸
    水補助具。
  11. 【請求項11】 更に給水手段を有する植物吸水補助具
    であって、該給水手段が、前記ハイドロゲル形成性高分
    子の水吸収状態の変化に基づく半自動または自動的な給
    水を可能とする請求項1〜10のいずれかに記載の記載
    の植物吸水補助具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107762085A (zh) * 2017-09-12 2018-03-06 四川沃尔宜环保科技有限公司 生态保温防水板制造工艺
KR20190030093A (ko) * 2017-09-13 2019-03-21 포항공과대학교 산학협력단 액체 배출 장치

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