JP2002090676A - 走査光学装置及びそれを用いたカラー画像形成装置 - Google Patents

走査光学装置及びそれを用いたカラー画像形成装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第3の光学素子の副走査方向の偏心による照
射位置移動やスポット劣化といった問題点を低コストで
かつ容易な構成で低減し、ピッチムラ、色ずれ等の少な
い高品位記録に好適な走査光学装置及びそれを用いたカ
ラー画像形成装置を得ること。 【解決手段】 光源手投から出射した光束を略平行光束
に変換する第1の光学素子と、該第1の光学素子で変換
された光束を偏向素子に導く第2の光学素子と、該偏向
素子で偏向された光束を被走査面上に結像させる第3の
光学素子と、を具備した走査光学装置において、該第3
の光学素子は複数の光学素子を有し、該複数の光学素子
のうち光軸上における副走査方向のパワーが最も大きい
光学素子は、該偏向素子と該被走査面との中点よりも該
偏向素子側に位置し、少なくとも1面の主走査方向にお
ける形状が非球面形状あり、かつ少なくとも1面の光軸
上における副走査方向のパワーが0、もしくは略0ある
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査光学装置及びそ
れを用いたカラー画像形成装置に関し、特に光源手投か
ら出射した光束を回転多面鏡よりなる偏向素子で偏向さ
せた後、fθ特性を有する走査レンズ系を介して被走査
面上を光走査して画像情報を記録するようにした、例え
ば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンター
やデジタル複写機等の装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりレーザービームプリンター(LB
P)やデジタル複写機等に用いられる走査光学装置にお
いては画像信号に応じて光源手段から光変調され出射し
た光束を、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より光
偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を有する走査
レンズ系によって感光性の記録媒体(感光ドラム)面上
にスポット状に集束させ、その面上を光走査して画像記
録を行っている。
【0003】図12は例えば特開平10−232347号公報で
提案されている従来の走査光学装置に要部概略図であ
る。
【0004】同図において光源手投91から放射した発
散光束はコリメーターレンズ92により略平行光束とさ
れ、絞り93によって該光束(光量)を制限して副走査
方向にのみ所定の屈折力を有するシリンダーレンズ(シ
リンドリカルレンズ)94に入射している。シリンダー
レンズ94に入射した略平行光束のうち主走査断面内に
おいてはそのまま略平行光束の状態で射出する。また副
走査断面内においては集束して回転多面鏡(ポリゴンミ
ラー)から成る光偏向器95の偏向面95aにほぼ線像
として結像している。
【0005】そして光偏向器95の偏向面95aで偏向
反射された光束はfθ特性を有する走査レンズ系106
を介して被走査面としての感光ドラム面98上に導光
し、該光偏向器95を矢印A方向に回転させることによ
って、該感光ドラム面98上を矢印B方向に光走査して
いる。これにより記録媒体である感光ドラム面98上に
画像記録を行なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の走査光学装置に
おける走査レンズ系106は2枚のトーリックレンズ9
6,97から構成されている.同例では2枚のレンズ9
6,97の全ての面(4面)にトーリック面を使用して
おり、これにより諸収差を良好に補正している。
【0007】一般に副走査方向のパワーが大きいレンズ
や光偏向器の近傍に配置される光学素子は製造時の光学
偏心による敏感度が高い。
【0008】図13は例えばト−リックレンズの光学面
の副走査方向の偏心(偏心量0.05mm)による被走査面
上の照射位置移動を示した図である。尚、本明細書にお
いて副走査方向の偏心とは被走査面に垂直な方向への偏
心を意味する。
【0009】同図より最も副走査方向のパワーが大きい
トーリックレンズの副走査方向の偏心による照射位置の
移動は大きく、高精細な画像記録を行う上で問題となる
ことが分かる。この偏心は照射位置のみならず結像性能
にも影響を及ぼし、このような光学系で偏心量が大きい
と被走査面上のスポット形状の劣化が大きい。
【0010】この間題は特に光源にマルチビーム光源を
用い複数の光束で同時走査するマルチビーム走査光学装
置や、複数の走査光学装置から出射した光束を各色に対
応した像担持体面上に導光しカラー画像を記録するカラ
ー画像形成装置等においては、偏心による照射位置移動
がジッターやピッチムラ、色ずれになり画像劣化の原因
となる。
【0011】更にプラスチックモールドやガラスモール
ドにより製作された光学素子においては、光学面の全体
的な偏心もさることながら、型の鏡面加工精度により部
分的(局所的)に光学偏心を生じさせる可能性がある。
これらより偏心敏感度が高い走査光学系は走査光学装置
の高画質化や生産性向上に対して問題があり、そのため
良好なる収差補正が可能で、かつ偏心敏感度を低減した
走査光学系が望まれる。
【0012】持開昭61−87123号公報で提案されている
走査光学装置では副走査方向のパワーを被走査面近傍に
配置した光学素子に集中させることにより、走査レンズ
系の副走査方向のパワーを低下させ、偏心敏感度の低減
を図っている。
【0013】しかしながらこのような副走査方向に縮小
系の走査光学装置では、その倍率設定から一般的に絞り
が偏平形状となり、コリメーターレンズのカップリング
効率が低下し、光量が減少すること、また絞り形状が矩
形に近くスポット形状が悪いこと等から高精細な画像記
録には不向きである。
【0014】本発明は偏向素子で偏向された光束を被走
査面上に結像させる第3の光学素子を構成する複数の光
学素子の形状やパワー等を適切に設定することにより、
該第3の光学素子の副走査方向の偏心による照射位置移
動やスポット劣化といった問題を低コストで、かつ容易
な構成で低減し、ピッチムラ、色ずれ等の少ない高品位
な画像形成に好適な走査光学装置及びそれを用いたカラ
ー画像形成装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の走査光
学装置は、光源手投から出射した光束を略平行光束に変
換する第1の光学素子と、該第1の光学素子で変換され
た光束を偏向素子に導く第2の光学素子と、該偏向素子
で偏向された光束を被走査面上に結像させる第3の光学
素子と、を具備した走査光学装置において、該第3の光
学素子は複数の光学素子を有し、該複数の光学素子のう
ち光軸上における副走査方向のパワーが最も大きい光学
素子は、該偏向素子と該被走査面との中点よりも該偏向
素子側に位置し、少なくとも1面の主走査方向における
形状が非球面形状あり、かつ少なくとも1面の光軸上に
おける副走査方向のパワーが0、もしくは略0あること
を特徴としている。
【0016】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、前記副走査方向のパワーが最も大きい光学素子の副
走査方向のパワーをφS1、該光学素子の光学面のうち副
走査方向のパワーが小さい方の光学面のパワーをφS1X
としたとき、 φS1X<0.2×φS1 なる条件を満足することを特徴としている。
【0017】請求項3の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記副走査方向のパワーが最も大きい光学素子
はモールドレンズであることを特徴としている。
【0018】請求項4の発明は請求項1の発明におい
て、前記第3の光学素子は前記副走査方向のパワーが最
も大きい光学素子以外にも、光軸上における副走査方向
のパワーが略0の光学面を有する光学素子を含むことを
特徴としている。
【0019】請求項5の発明は請求項1又は4の発明に
おいて、前記第3の光学素子は回折光学素子を有するこ
とを特徴としている請求項6の発明は請求項1の発明に
おいて、前記光源手段は独自に光変調できる発光部を複
数有するマルチビーム光源であることを特徴としてい
る。
【0020】請求項7の発明の画像形成装置は、請求項
1乃至6のいずれか1項に記載の走査光学装置と、前記
被走査面に配置された感光体と、前記走査光学装置で走
査された光束によって前記感光体上に形成された静電潜
像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナ
ー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー
像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴
としている。
【0021】請求項8の発明のカラー画像形成装置は、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の走査光学装置を複
数設け、各走査光学装置から出射された複数の光束を各
々対応する複数の像担持体面上に導光し、該複数の光束
で該複数の像担持体面上を各々走査してカラー画像を形
成することを特徴としている。
【0022】請求項9の発明の走査光学装置は、光源手
投から出射した光束を略平行光束に変換する第1の光学
素子と、該第1の光学素子で変換された光束を偏向素子
に導く第2の光学素子と、該偏向素子で偏向された光束
を被走査面上に結像させる第3の光学素子と、を具備し
た走査光学装置において、該第3の光学素子は複数の光
学素子を有し、該複数の光学素子のうち最も偏向素子側
に位置する光学素子は副走査方向にパワーを有し、少な
くとも1面の主走査方向における形状が非球面形状であ
り、かつ少なくとも1面の光軸上における副走査方向の
パワーが0、もしくは略0であることを特徴としてい
る。
【0023】請求項10の発明は請求項9の発明におい
て、前記最も偏向素子側に位置する光学素子の副走査方
向のパワーをφS1、該光学素子の光学面のうち副走査方
向のパワーが小さい方の光学面のパワーをφS1Xとした
とき、 φS1X<0.2×φS1 なる条件を満足することを特徴としている。
【0024】請求項11の発明は請求項9又は10の発
明において、前記最も偏向素子側に位置する光学素子は
モールドレンズであることを特徴としている。
【0025】請求項12の発明は請求項9の発明におい
て、前記第3の光学素子は最も偏向素子側に位置する光
学素子以外にも、光軸上における副走査方向のパワーが
略0の光学面を有する光学素子を含むことを特徴として
いる。
【0026】請求項13の発明は請求項9又は12の発
明において、前記第3の光学素子は回折光学素子を有す
ることを特徴としている。
【0027】請求項14の発明は請求項9の発明におい
て、前記光源手段は独自に光変調できる発光部を複数有
するマルチビーム光源であることを特徴としている。
【0028】請求項15の発明の画像形成装置は、請求
項9乃至14のいずれか1項に記載の走査光学装置と、
前記被走査面に配置された感光体と、前記走査光学装置
で走査された光束によって前記感光体上に形成された静
電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像された
トナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたト
ナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを
特徴としている。
【0029】請求項16の発明のカラー画像形成装置
は、請求項9乃至14の何れか1項に記載の走査光学装
置を複数設け、各走査光学装置から出射された複数の光
束を各々対応する複数の像担持体面上に導光し、該複数
の光束で該複数の像担持体面上を各々走査してカラー画
像を形成することを特徴としている。
【0030】
【発明の実施の形態】[実施形態1]図1は本発明の走
査光学装置の実施形態1の要部概略図、図2は本発明の
実施形態1の主走査方向の要部断面図(主走査断面
図)、図3は本発明の実施形態1の副走査方向の要部断
面図(副走査断面図)である。ここで主走査方向とは光
偏向器の偏向面で光束が偏向走査される方向を指す。ま
た主走査断面とは光偏向器の偏向面で偏向された光束が
経時的に形成する光束面を指す。
【0031】図中、1は光源手投であり、独自に光変調
できる発光部を複数有するマルチビーム光源(マルチビ
ーム半導体レーザー)より成っている。2は第1の光学
素子としてのコリメーターレンズであり、光源手投1か
ら出射された複数の光束(光ビーム)を略平行光束に変
換している。3は開口絞りであり、通過光束(光量)を
制限している。4は第2の光学素子としてのシリンドリ
カルレンズであり、副走査方向にのみ所定の屈折力を有
しており、開口絞り3を通過した複数の光束を副走査断
面内で後述する光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像とし
て結像させている。
【0032】5は偏向素子としての、例えばポリゴンミ
ラー(回転多面鏡)より成る光偏向器であり、モータ等
の駆動手投(不図示)により図中矢印A方向に一定速度
で回転している。
【0033】6はfθ特性を有する第3の光学素子とし
ての走査レンズ系(走査光学素子)であり、屈折光学素
子61と回折光学素子62とを有している。
【0034】屈折光学素子61は主走査方向と副走査方
向とで互いに異なるパワーを有する単一のプラスチック
製のトーリックレンズより成り、該トーリックレンズ6
1の主走査方向における両レンズ面61,61bが共に
非球面形状より成り、かつ少なくとも1面(本実施形態
では入射面61a)の光軸上における副走査方向のパワ
ーが0と成るように構成されている。またトーリックレ
ンズ61はモールドレンズより構成されている。
【0035】回折光学素子62は主走査方向と副走査方
向とで互いに異なるパワーを有するプラスチック製の長
尺の複合光学素子(長尺回折素子)より成り、該複合光
学素子62は入射側の面62aが主走査方向にのみ所定
のパワーを有する非球面(副走査方向は平面)、出射側
の面62bが平面上に回折格子63を付加した回折面か
ら成っている。
【0036】ここで回折格子63の形状は例えば表面切
除による鍼歯状の回折格子からなるフレネル状格子面形
状や、フォトエッチングによる階段状の回折格子形状等
が適している。また本実施形における複合光学素子62
は射出成形により製作されたプラスチック製であるが、
これに限らず、例えばガラス基盤の上にレプリカで回折
格子を製作しても同等の効果が得られる。
【0037】本実施形態では光偏向器5の回転軸Oと感
光ドラム面8との中点より該光偏向器5側に光軸上にお
ける副走査方向のパワーが走査レンズ系6の中で最も大
きいトーリックレンズ61を配し、該感光ドラム面8側
に複合光学素子62を配している。走査レンズ系6は光
偏向器5によって偏向された画像情報に基づく光束を感
光ドラム面8上に結像させ、かつ副走査断面内において
光偏向器5の偏向面5aの面倒れを補正している。
【0038】本実施形態においてはマルチビーム光源1
から出射した複数の発散光束(以下図中では1本のみ図
示)はコリメーターレンズ2により平行光束又は略平行
光束(以下,略平行光束と称する。)に変換され、開口
絞り3によって該光束(光量)を制限してシリンドリカ
ルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に
入射した略平行光束のうち主走査断面内においてはその
ままの状態で射出する。また光軸を含み主走査断面内と
直交する副走査断面内においては収束して光偏向器5の
偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)とし
て結像している。そして光偏向器5の偏向面5aで偏向
されだ複数の光束は走査レンズ系6を介して感光ドラム
面8上に導光され、該光偏向器5を矢印A方向に回転さ
せることによって、該感光ドラム面8上を矢印B方向に
光走査している。これにより記録媒体である感光ドラム
面8上に画像記録を行なっている。
【0039】本実施形態における走査レンズ系6を構成
するトーリックレンズ61と複合光学素子62との形状
はそれぞれ、 (1)屈折面..主走査方向が10次までの関数で表せ
る非球面形状、光軸との交点を原点とし、光軸方向をx
軸、主走査面内において光軸と直交する軸をy軸、副走
査面内において光軸と直交する軸をz軸としたとき、主
走査方向と対応する母線方向が、
【0040】
【数1】
【0041】(但し、Rは曲率半径、K、B4、B6、B
8、B10は非球面係数) 副走査方向(光軸を含み主走査方向に対して直交する方
向)と対応する子線方向が、
【0042】
【数2】
【0043】ここで r ’=r0(1+D2Y2+ D4Y4+ D6Y6+
D8Y8+ D10Y10) (但し、r0は光軸上の子線曲率半径、D2、D4、D6
8、D10は非球面係数) 本式における副走査断面内における形状Sは主走査方向
の対応位置における主走査方向の形状の法線を含み偏向
走査面と垂直な断面内に定義されている。
【0044】(2)回折面..主走査方向が6次まで、
副走査方向が主走査方向の位置により異なる2次の位相
関数で表わされる回折面、 φ=mλ=b22 +b44 +b66+(d0+d1Y+
22 +d33+d44 )Z2 (但し、φは位相関数、mは回折次数、λは使用波長、
Yはレンズ光軸からの高さ、b2,b4,b6,d0
1,d2,d3,d4は位相係数、実施形態1〜3では+
1次回折光を使用)なる式で表わされる。
【0045】尚、上記表現式では屈折面、回折面とが共
にべき級数の次数を制限して記載してあるが、この次数
を増減しても本発明の効果を有するものである。
【0046】表−1に本実施形態における光学配置とト
ーリックレンズ61の非球面係数及び複合光学素子62
の非球面係数と位相項を示す。
【0047】
【表1】
【0048】本実施形態におけるトーリックレンズ61
の人射面61aは主走査方向が非球面、副走査方向が平
面の変形シリンドリカル面、出射面61bは主走査方向
が非球面、副走査方向が曲面でその曲率が主走査方向に
対応して変化するトーリック面である。また複合光学素
子62は入射面62aが主走査方向にのみパワーをもつ
非球面(副走査方向は平面)、出射面62bが平面上に
回折格子63を付加した回折面から成っている。
【0049】本実施形態において走査レンズ系6に回折
格子(回折光学素子)63を導入しているのは色収差補
償、温度補償という従来の効果の他に、比較的精度の出
しやすい格子位置によりパワー、結像位置が決定される
という回折格子の特徴を生かし、光学素子の生産安定性
を向上させるためである。
【0050】本実施形態では上述の如く走査レンズ系6
の主走査方向の3つの面を非球面とし、さらに1つの面
を回折面とし、その回折面の非球面効果により主走査方
向の像面湾曲及びfθ特性を良好に補正している。また
走査レンズ系6の中で副走査方向のパワーが最も大きい
トーリックレンズ61を光偏向器5と被走査面8との中
点より該光偏向器5側に配置することにより、走査レン
ズ系6の副走査方向を拡大結像系とし、コリメーターレ
ンズ2のカップリング効率やスポット形状を良好として
いる.ここでトーリックレンズ61における副走査方向
のパワー分担は以下のように配分されている。
【0051】 トーリックレンズ 副走査方向パワー φS1 =2.51×10-2 入射面 副走査方向パワー φS11=0 出射面 副走査方向パワー φS12=2.51×10-2 このようなパワー配分で下記の条件式、 φS1X<0.2×φS1 ‥(1) 0<5.02×10-3 (φS1 :副走査方向のパワーが最も大きい光学素子の
副走査方向のパワー φS1X:同光学素子の複数の光学面のうち副走査方向パ
ワーが小さい方の光学面のパワー) を満足させること、つまりトーリックレンズ61のどち
らか一方の光学面の副走査方向のパワーを0にすること
により、副走査方向への偏心による被走査面8上での照
射位置変動及びスポット形状の劣化の低減が可能とな
る。
【0052】尚、一般的に走査レンズ系の中で副走査方
向に最もパワーの大きい光学素子や、最も偏向素子側に
位置する光学素子等は偏心敏感度が高いため、これらの
光学素子において上記の対策を行うことが望ましい。
【0053】図4は本実施形態のトーリックレンズ61
を副走査方向に偏心させたときの被走査面8上での照射
位置変動を示した図であり、実線は入射面の偏心(偏心
量0.05mm)、破線は出射面の偏心(偏心量0.05mm)に
よる変動を示している。
【0054】図5はトーリックレンズ61の出射面61
bの偏心(偏心量0.05mm)によるスポット形状を示し
た図であり、外側から順にピーク値の2%,5%,10%,
13.5%,36.8%の等高線を示している。図5,図6よ
り副走査方向の偏心による照射位置変動の低減効果及び
同偏心によりスポット形状が劣化しないことが確認され
る。
【0055】このように本実施形態では上述の如く走査
レンズ系6をトーリックレンズ61と複合光学素子62
とから構成し、そのうち光軸上における副走査方向のパ
ワーが最も大きいトーリックレンズ61の入射面61a
の副走査方向における形状を平面(光軸上における副走
査方向のパワーが0)とすることにより、走査レンズ系
6の副走査方向の偏心やモールドレンズの製造工程にお
ける局所的な偏心による照射位置移動やスポットの劣化
といった問題点を、低コストでかつ容易な構成で低減
し、これにより照射位置変動及びピッチムラの少ない高
品位記録に好適なマルチビーム走査光学装置を得ること
ができる。
【0056】尚、本実施形態ではトーリックレンズ61
の入射面61aの光軸上における副走査方向のパワーを
0としたが、出射面もしくは両面の光軸上における副走
査方向のパワーを0として構成しても良い。 [実施形態2]図6は本発明の実施形態2の走査光学装
置の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
尚、主走査方向の要部断面図は前記図2と同様(トーリ
ックレンズの符番は異なる。)。
【0057】本実施形態において前述の実施形態1と異
なる点はトーリックレンズ71の入射面71aの副走査
方向に微小な曲率を付加した点(光軸上における副走査
方向のパワーが略0)、光源手段をングルピームレーザ
に変更した点である。その他の構成及び光学的作用は実
施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得て
いる。尚、ここで光軸上における副走査方向のパワーが
略0とはその面のもつパワーが限りなく0に近いことで
あり、具体的には条件式(1)に示すとおり、光学素子
のパワーの2割未満と規定している。
【0058】表−2に本実施形態における光学配置とト
ーリックレンズ71の非球面係数及び複合光学素子72
の非球面係数と位相項を示す。
【0059】
【表2】
【0060】本実施形態におけるトーリックレンズ71
の人射面71aは主走査方向が非球面、副走査方向が微
小なパワーを有する球面のト−リック面、出射面71b
は主走査方向が非球面、副走査方向が曲面でその曲率が
主走査方向に対応して変化するト−リック面である。ま
た複合光学素子72は入射面72aが主走査方向のみパ
ワーをもつ非球面(副走査方向は平面)、出射面72b
が平面上に回折格子73を付加した回折面から成ってい
る。
【0061】本実施形態ではトーリックレンズ71の入
射面71aの副走査方向に微小な曲率を付加することに
より、副走査方向の収差補正の自由度を向上させ、前述
の実施形態1と比較し、特にその波面収差を良好に補正
している。また他の収差が良好に補正されていることは
実施形態1と同様である。
【0062】ここでトーリックレンズ71における副走
査方向のパワー分担は以下のように配分されている。
【0063】 トーリックレンズ 副走査方向パワー φS1 = 2.57×10-2 入射面 副走査方向パワー φS11= 2.62×10-3 出射面 副走査方向パワー φS12= 2.35×10-2 この結果、本実施形態においてもトーリックレンズ71
の入射面71aの副走査方向のパワーを微小にすること
により前述の条件式(1)を満足させることができ、こ
れにより副走査方向への偏心による被走査面上での照位
置変動及びスポット形状の劣化の低減が可能となる。
【0064】図7は本実施形態のトーリックレンズ71
を副走査方向に偏心させたときの被走査面上での照射位
置変動を示した図であり、実線は入射面の偏心(偏心量
0.05mm)、破線は出射面の偏心(偏心量0.05mm)によ
る変動を示している。同図より副走査方向の偏心による
照射位置変動の低減効果が確認される。
【0065】このように本実施形態では上述の如く走査
レンズ系16をトーリックレンズ71と複合光学素子7
2とから構成し、そのうち光軸上における副走査方向の
パワーが最も大きいト−リックレンズ71の入射面71
aの副走査方向における形状をパワーを微小に有する球
面形状とすることにより、走査レンズ系16の副走査方
向の偏心やモールドレンズの製造工程における局所的な
偏心による照射位置移動やスポットの劣化といった問題
点を、低コストでかつ容易な構成で低減し、これにより
照射位置変動及びスポット劣化の少ない高品位記録に好
適な走査光学装置を得ることができる。
【0066】また本実施形態の固有の効果として副走査
方向の自由度を1つ増やしたことにより、波面収差を良
好に補正することができ、これにより微小スポットの結
像が可能な走査光学装置の実現が可能となる。
【0067】尚、本実施例では光源手段をングルピーム
レーザより構成したが、マルチビームレーザより構成し
ても良い。
【0068】[実施形態3]図8は本発明の実施形態3
の走査光学装置の副走査方向の要部断面図(副走査断面
図)である。尚、主走査方向の要部断面図は前記図2と
同様(トーリックレンズの符番は異なる。)である。
【0069】本実施形態において前述の実施形態1と異
なる点は複合光学素子82の入射面82aの副走査方向
に微小な曲率を付加した点(光軸上における副走査方向
のパワーが略0)である。その他の構成及び光学的作用
は実施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を
得ている。
【0070】表−3に本実施形態における光学配置とト
ーリックレンズ81の非球面係数及び複合光学素子82
の非球面係数と位相項を示す。
【0071】
【表3】
【0072】本実施形態におけるトーリックレンズ81
の入射面81aは主走査方向が非球面、副走査方向が平
面の変形シリンドリカル面、出射面81bは主走査方向
が非球面、副走査方向が曲面でその曲率が主走査方向に
対応して変化するトーリック面である。また複合光学素
子82の入射面82aは主走査方向が非球面、副走査方
向が微小なパワーを有する球面のトーリック面、出射面
82bが平面上に回折格子83を付加した回折面から成
っている。
【0073】本実施形態では複合光学素子82の人射面
82aの副走査方向に微小な曲率を付加することによ
り、副走査方向の収差補正の自由度を向上させるととも
に、前述の実施形態1と比較し、走査レンズ系26の副
走査方向の結像倍率を低く設定することを可能にしてい
る。
【0074】ここでトーリックレンズ81における副走
査方向のパワー分担は以下のように配分されている。
【0075】 トーリックレンズ 副走査方向パワー φS1 =2.09×10-2 入射面 副走査方向パワー φS11=0 出射面 副走査方向パワー φS12=2.09×10-2 この結果、本実施形態においてもトーリックレンズ81
の入射面81aの副走査方向のパワーを0にすることに
より前述の条件式(1)を満足させることができ、これ
により副走査方向への偏心による被走査面上での照射位
置変動及びスポット形状の劣化の低減が可能となる。
【0076】図9は本実施形態のトーリックレンズ81
を副走査方向に偏心させたときの被走査面上での照射位
置変動を示した図であり、実線は入射面の偏心(偏心量
0.05mm)、破線は出射面の偏心(偏心量0.05mm)によ
る変動を示している。同図と前記図13の従来例との対
比からも照射位置変動の低減効果が確認される。
【0077】このように本実施形態では上述の如く走査
レンズ系26をトーリックレンズ81と複合光学素子8
2とから構成し、そのうち光軸上における副走査方向の
パワーが最も大きいトーリックレンズ81の入射面81
aの副走査方向における形状を平面とし、かつ複合光学
素子82の入射面82aの副走査方向における形状をパ
ワーを微小に有する球面形状とすることにより、走査レ
ンズ系26の副走査方向の偏心やモールドレンズの製造
工程における局所的な偏心による照射位置移動やスポッ
トの劣化といった問題点を、低コストでかつ容易な構成
で低減し、これにより照射位置変動及びスポット劣化の
少ない高品位記録に好適な走査光学装置を得ることがで
きる。
【0078】[画像形成装置]図10は、本発明の実施
形態1から3のいずれかの走査光学装置を用いた画像形
成装置(電子写真プリンタ)の実施形態を示す副走査方
向の要部断面図である。図10において、符号104は画
像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソ
ナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDc
が入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタ
コントローラ111によって、画像データ(ドットデー
タ)Diに変換される。この画像データDiは、光走査ユニ
ット(走査光学装置)100に入力される。そして、この
光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調
された光ビーム(光束)103が出射され、この光ビーム1
03によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査
される。
【0079】静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム
101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。
そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が
光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方
向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム1
01の表面を一一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面
に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ
102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光
走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射
されるようになっている。
【0080】先に説明したように、光ビーム103は、画
像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム10
3を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜
像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103
の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下
流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像
器107によってトナー像として現像される。ここで用い
られるトナー粒子は、例えば帯電ローラ102によって帯
電された電荷とは逆符号を持ち、そして、感光ドラムの
非露光部にトナーが付着する部分(画線部)となる、所
謂正規現像や感光ドラムの露光部にトナーが付着する反
転現像を行うようにしても良い。
【0081】現像器107によって現像されたトナー像
は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向する
ように配設された転写ローラ108によって被転写材たる
用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前
方(図10において右側)の用紙カセット109内に収納さ
れているが、手差しでも給紙が可能である0用紙カセッ
ト109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙
カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
【0082】以上のようにして、未定着トナー像を転写
された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図10におい
て左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着
ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着
ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114と
で構成されており、転写部から撒送されてきた用紙112
を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しな
がら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を
定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ロー
ラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成
装置の外に排出せしめる。
【0083】図10においては図示していないが、プリ
ントコントローラ111は、先に説明データの変換だけで
なく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、光走
査ユニット100内のポリゴンモータなどの制御を行う。
【0084】[カラー画像形成装置]図11は前述した
実施形態1から3のいずれかの走査光学装置を複数個同
時に使用し、それぞれ異なる感光ドラム面上に各色毎の
画像情報を記録し、カラー画像を形成したタンデムタイ
プのカラー画像形成装置の要部概略図である。
【0085】同図において141,142,143,144は各々前
述した実施形態1から3のいずれかの走査光学装置、12
1,122,123,124は各々像担持体としての感光ドラム、
131,132,133,134は各々現像器、151は搬送ベルトで
ある。
【0086】同図において走査光学装置141〜144はそれ
ぞれ対応した感光ドラム121〜124面上に各色(C(シア
ン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラッ
ク))毎の画像情報を記録しカラー画像を形成してい
る。このようなカラー画像記録装置では複数の走査線を
重ね合わせ画像記録を行うため、各色毎の印字位置ずれ
が色ずれとなり画像品位の低下につながる。
【0087】そこで本実施形態では副走査方向の照射位
置変動の敏感度が低減された本発明の実施形態1から3
のいずれかの走査光学装置を用いることで、色ずれによ
るカラー画像形成装置の画像品位の劣化を低減してい
る。
【0088】尚、同図においては要求精度の最も厳しい
タンデムタイプのカラー画像形成装置に関して説明をし
たが、カラー/白黒、シングル光源/マルチ光源等の走
査光学装置の種類を問わず本発明の効果を有することは
明らかである。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば前述の如く偏向素子で偏
向された光束を被走査面上に結像させる第3の光学素子
を複数の光学素子より構成し、そのうち光軸上の副走査
方向のパワーが最も大きい光学素子を偏向素子と被走査
面との中点よりも偏向素子側に配し、少なくとも1面の
主走査方向の形状を非球面形状とし、かつ少なくとも1
面の光軸上の副走査方向のパワーを0、もしくは略0と
することにより、該光学素子の副走査方向への偏心敏感
度を低減することができ、これにより第3の光学素子の
副走査方向の偏心による照射位置移動やスポット劣化と
いった問題点を低コストで、かつ容易な構成で低減し、
ピッチムラ、色ずれ等の少ない高品位記録に好適な走査
光学装置及びそれを用いたカラー画像形成装置を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の走査光学装置の安部概
略図
【図2】 本発明の実施形態1の走査光学装置の主走査
断面図
【図3】 本発明の実施形態1の走査光学装置の副走査
断面図
【図4】 本発明の実施形態1におけるトーリックレン
ズを副走査方向に偏心させたときの照射位置変動を示す
【図5】 本発明の実施形態1におけるトーリックレン
ズの出射面を副走査方向に偏心させたときのスポット形
状を示す図
【図6】 本発明の実施形態2の走査光学装置の副走査
断面図
【図7】 本発明の実施形態2におけるトーリックレン
ズを副走査方向に偏心させたときの照射位置変動を示す
【図8】 本発明の実施形態3の走査光学装置の副走査
断面図
【図9】 本発明の実施形態3におけるトーリックレン
ズを副走査方向に偏心させたときの照射位置変動を示す
【図10】 本発明の走査光学装置を柑いた画像形成装
置(電子写真プリンタ)の構成例を示す副走査方向の要
部断面図
【図11】 本発明のカラー画像形成装置の要部概略図
【図12】 従来の走査光学装置の主走査断面図
【図13】 従来例におけるトーリックレンズを副走査
方向に偏心させたときの照射位置変動を示す図
【符号の説明】
1 光源手段(マルチ半導体レーザー) 2 第1の光学素子(コリメーターレンズ) 3 絞り 4 第2の光学素子(シリンドリカルレンズ) 5 偏向素子(ポリゴンミラー) 6 第3の光学素子(走査光学素子) 61,71.81 ト−リックレンズ 62,72,82 複合光学素子 63,73,83 回折格子 8 被走査面(感光ドラム面) 100 光走査装置 101 感光ドラム 102 帯電ローラ 103 光ビーム 107 現像装置 108 転写ローラ 109 用紙カセット 110 給紙ローラ 111 プリンタコントローラ 112 転写材(用紙) 113 定着ローラ 114 加圧ローラ 115 モ−夕 116 排紙ローラ 117 外部機器 141,142,143,144 走査光学装置 121,122,123,124 像担持体(感光ドラム) 131,132,133,134 現像器 151 搬送ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 13/00 G02B 13/06 13/06 13/18 13/18 B41J 3/00 D H04N 1/113 H04N 1/04 104A Fターム(参考) 2C362 BA51 BA52 BA86 CA22 CA39 2H045 AA01 BA02 BA22 BA34 CA04 CA34 CA55 CA68 CB24 2H049 AA04 AA14 AA37 AA39 AA43 AA45 AA55 2H087 KA19 LA22 NA08 NA14 PA02 PB02 QA03 QA12 QA22 QA38 QA41 RA08 RA13 RA46 UA01 5C072 AA03 BA02 BA19 HA02 HA06 HA08 HA13 HB20 QA14 QA17 XA01 XA05

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源手投から出射した光束を略平行光束
    に変換する第1の光学素子と、該第1の光学素子で変換
    された光束を偏向素子に導く第2の光学素子と、該偏向
    素子で偏向された光束を被走査面上に結像させる第3の
    光学素子と、を具備した走査光学装置において、 該第3の光学素子は複数の光学素子を有し、該複数の光
    学素子のうち光軸上における副走査方向のパワーが最も
    大きい光学素子は、該偏向素子と該被走査面との中点よ
    りも該偏向素子側に位置し、少なくとも1面の主走査方
    向における形状が非球面形状あり、かつ少なくとも1面
    の光軸上における副走査方向のパワーが0、もしくは略
    0あることを特徴とする走査光学装置。
  2. 【請求項2】 前記副走査方向のパワーが最も大きい光
    学素子の副走査方向のパワーをφS1、該光学素子の光学
    面のうち副走査方向のパワーが小さい方の光学面のパワ
    ーをφS1Xとしたとき、 φS1X<0.2×φS1 なる条件を満足することを特徴とする講戎項1記載の走
    査光学装置。
  3. 【請求項3】 前記副走査方向のパワーが最も大きい光
    学素子はモールドレンズであることを特徴とする請求項
    1又は2記載の走査光学装置。
  4. 【請求項4】 前記第3の光学素子は前記副走査方向の
    パワーが最も大きい光学素子以外にも、光軸上における
    副走査方向のパワーが略0の光学面を有する光学素子を
    含むことを特徴とする請求項1記載の走査光学装置。
  5. 【請求項5】 前記第3の光学素子は回折光学素子を有
    することを特徴とする請求項1又は4記載の走査光学装
    置。
  6. 【請求項6】 前記光源手段は独自に光変調できる発光
    部を複数有するマルチビーム光源であることを特徴とす
    る請求項1記載の走査光学装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    走査光学装置と、前記被走査面に配置された感光体と、
    前記走査光学装置で走査された光束によって前記感光体
    上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像
    器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器
    と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器
    とを有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6の何れか1項に記載の走
    査光学装置を複数設け、各走査光学装置から出射された
    複数の光束を各々対応する複数の像担持体面上に導光
    し、該複数の光束で該複数の像担持体面上を各々走査し
    てカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像形
    成装置。
  9. 【請求項9】 光源手投から出射した光束を略平行光束
    に変換する第1の光学素子と、該第1の光学素子で変換
    された光束を偏向素子に導く第2の光学素子と、該偏向
    素子で偏向された光束を被走査面上に結像させる第3の
    光学素子と、を具備した走査光学装置において、 該第3の光学素子は複数の光学素子を有し、該複数の光
    学素子のうち最も偏向素子側に位置する光学素子は副走
    査方向にパワーを有し、少なくとも1面の主走査方向に
    おける形状が非球面形状であり、かつ少なくとも1面の
    光軸上における副走査方向のパワーが0、もしくは略0
    であることを特徴とする走査光学装置。
  10. 【請求項10】 前記最も偏向素子側に位置する光学素
    子の副走査方向のパワーをφS1、該光学素子の光学面の
    うち副走査方向のパワーが小さい方の光学面のパワーを
    φS1Xとしたとき、 φS1X<0.2×φS1 なる条件を満足することを特徴とする講戎項9記載の走
    査光学装置。
  11. 【請求項11】 前記最も偏向素子側に位置する光学素
    子はモールドレンズであることを特徴とする請求項9又
    は10記載の走査光学装置。
  12. 【請求項12】 前記第3の光学素子は最も偏向素子側
    に位置する光学素子以外にも、光軸上における副走査方
    向のパワーが略0の光学面を有する光学素子を含むこと
    を特徴とする請求項9記載の走査光学装置。
  13. 【請求項13】 前記第3の光学素子は回折光学素子を
    有することを特徴とする請求項9又は12記載の走査光
    学装置。
  14. 【請求項14】 前記光源手段は独自に光変調できる発
    光部を複数有するマルチビーム光源であることを特徴と
    する請求項9記載の走査光学装置。
  15. 【請求項15】 請求項9乃至14のいずれか1項に記
    載の走査光学装置と、前記被走査面に配置された感光体
    と、前記走査光学装置で走査された光束によって前記感
    光体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する
    現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転
    写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定
    着器とを有することを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】 請求項9乃至14の何れか1項に記載
    の走査光学装置を複数設け、各走査光学装置から出射さ
    れた複数の光束を各々対応する複数の像担持体面上に導
    光し、該複数の光束で該複数の像担持体面上を各々走査
    してカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像
    形成装置。
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